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坂本 株式会社アシックス 経営企画室 ウェアラブルディバイス事業推進チーム ウェアラブルディバイス事業における 実証実験の取り組み 企業や大学とのコラボレーション - 神戸マラソン実証実験 - 東京マラソン実証実験 - ウェアラブルデバイス - 新規事業開発

ウェアラブルディバイス事業における 実証実験の取り組み€¦ · 実証実験 の取り組み ... 地弰Ȁ屲目的:スポーツという特別なシーンにおけるウェアラブルディバイスの可能性の検証\爤恮陙尩頂衛星の信号を受信できるモジュールを装着し、レース参加\爰ူ

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坂本 健

株式会社アシックス

経営企画室 ウェアラブルディバイス事業推進チーム

ウェアラブルディバイス事業における 実証実験の取り組み 企業や大学とのコラボレーション

- 神戸マラソン実証実験 - 東京マラソン実証実験 - ウェアラブルデバイス - 新規事業開発

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
(目次の読み上げ) 簡単に自己紹介させていただきます。 2015年8月に部署異動で今の部隊に配属になりました。今9ヶ月ほどです。 この部隊自体立ち上がって3年ほどで、ウェアラブルディバイスであったりIoTに関するプロジェクト推進のためにトライ&エラーを繰り返しているのが現状です。 (金銭的なやり取りが発生するような完璧なビジネス/事業というレベルまで到達していない。)
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ASICS Corporation Head Office

はじめに

2016/6/3 2

http://wearable.asics.com/

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
スライド上にあるものは目次の部分で挙げたプロジェクトとは別のもので私が担当したものです。 元々シューズの中長期開発を行っており、デザイナーという役割で活動していたのでそのスキルを使って業務を進めています。 左上)体外的なイベントで使用するプロモーション用のパネルのグラフィック作成 左下)ウェアラブル部隊の取り組み紹介や消費者の口コミをシェアできるWebサイトの構築(将来的にはマーケティング活動に利用していく) 右)Androidスマートウォッチのウォッチフェイス開発。ASICSとGoogleとのコラボ(インストール数1万台突破。スマートウォッチの普及具合を考慮すると決して低くない)
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ASICS Corporation Head Office

神戸マラソン実証実験

2016/6/3 3

Smart Band Smart Watch Smart Head phone

マラソン分析結果 ・ペース ・SPM ・ストライド

+ 自分の目標タイムに近い、 前年度神戸マラソンランナーのペース配分

準天頂測定者 (スマートフォン + 受信センサ)

ランナーロケーションシステム ・ランナーの位置(リアルタイム) ・コース上の指定した点への到達時間 ・ランナーのコース取り(サブメータ測位)

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
去年の11月に神戸マラソンでディバイスを用いた実証実験を行いました。 目的:スポーツという特別なシーンにおけるウェアラブルディバイスの可能性の検証 ①準天頂衛星の信号を受信できるモジュールを装着し、レース参加 【メリット】 ・GPS(±10m)よりも正確(サブメーター級) ・リアルタイムでランナーの位置を把握することができる ・コース上の任意の点に後どれくらいの時間で到達するか、がわかる ②SmartBand,SmartWatch(×ソニモバ)のマラソンアプリとSBT(ソニー製品)を用いた実験 【メリット】 ・自分の走行データが取得可能 ・距離が表示 ・Viewpoint表示 ・SBTはより詳細データの取得とより直感的なペース配分が可能 →「口コミに関しては」ウェブサイトで… ・ゼッケン52151へのコメント(例) 0-20kmまでは一定ペースを維持し、良いRUNです。しかし疲労の為か、20-30kmでペースダウンが見られ、1分あたりの歩数が大幅に低下しています。 その後、ペースを幾らか回復するものの、一旦乱したリズムを戻す事は相当難しいものです。 (Runkeeper『SBT』などのランニングアプリを活用し、リズムを意識したロングランをトレーニングに加えましょう。) (他のデータ:ペースがバラバラ=「後ろのほうでスパートをかけよう」と思っても身体が追いつかないので最初のペース制御が大事ですよ) ・ゼッケン25112へのコメント(例) 同等のゴールタイムのランナーに比べて、前半のオーバーペースにより後半失速した事が 伺えます。1分あたりの歩数とペースの関係性が見られる事からマラソン中、終始一定の ペースを維持する事が、よりタイムアップに繋がる鍵と言えます。普段のトレーニングで Smart B-Trainerなどを用いた音楽によるペースガイダンスを取り入れるのも良いと思います。
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ASICS Corporation Head Office

東京マラソン実証実験

2016/6/3 4

スポーツ疑似体験システム

マラソン中にカメラで撮影

HMDを用いてマラソン疑似体験

準天頂測定(スマートフォン + 受信センサ)

QZS GPS,GLO マラソンコース

0.53 km 0.60 km 0.49 km

A

B

A - B 間の 距離差 70(m) ≒ 13%

6km 地点~飯田橋 ※衛星位置(GPS:良い状態 QZS:良い状態)

35km地点付近 給水ポイント ※衛星位置(GPS:良い状態 QZS:悪い状態)

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
①神戸マラソンと同様の実験ですが、衛星受信における傷害ビルが多い代表的なエリアである東京での可能性を確認するために実施。 誤差が比較的大きな部分ではQZSとGPS(スマートフォン:Xperia)と比べて約13%の誤差があり、QZSの正確性が見て取れた。 その精度であれば左下図の給水ポイントでのロスタイムや右下図(神戸マラソン時の図)のように走行コースに関するFBを得ることができる。 ②ランナーに装着した全天球カメラの映像と音声をリアルタイムに伝送し、ヘッドマウントディスプレイを用いてユーザー視点で閲覧できるシステムを実現しました。 ランナーと同様の体験ができるだけはなく、レースの戦略を立てる上で必要なコンテンツになり得るだろう、と検討している(アイデアベースで) (一般的なLTE回線を用いた全天球映像と音声のリアルタイム配信には、NTTコミュニケーションズが提供中のWebRTCプラットフォーム「SkyWay」を利用しています。)
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ASICS Corporation Head Office 2016/6/3 5

MY ASICSと繋がるデバイス

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
【その他】 アシックスと繋がるウェアラブルデバイスです。ハード自体は神戸マラソン実験で使用したものもありますが 一般の方々に向けてリリースしているソフトはMY ASICSです。アプリ上での連携やウェアラブルディスプレイでの走行データ確認という機能を有しています。 今となっては様々なウェアラブルデバイスが市販され、様々な場面で暮らしを豊かにしているなかで、それらのスポーツシーンでの活用は必然であると考え、取り組んでいます。 (“スポーツ”と言う場面でプレイヤーは、最高のパフォーマンスに繋がる分析を欲する一方で、動作の負荷にならないことを、デバイスに求めていると考えます。 アシックスは、分析精度をプレイヤーが装着するデバイスの数に頼るのでは無く、昨今整備が進むIoTインフラ技術をスポーツ活用することによって、精度向上を目指します。)
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ASICS Corporation Head Office

新規事業開発の方向性

2016/6/3 6

ウェアラブルデバイスとMY ASICSの連携 神戸マラソン実証実験 東京マラソン実証実験

Android Watch ウォッチフェイス

Collaborative Creation

技術

開発 リソース

メディア

ビッグデータ

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
以上、アシックスのウェアラブルディバイス事業の活動を紹介させていただきました。 中には「関連性のない様々なプロジェクトを乱発させている」というふうに捉えられた方もいらっしゃると思いますが、 「技術の確立」と「ビジネスモデルの推進」を両立させるために今の段階ではこのような方法で活動しています。 技術とビジネス、マーケティングとプロモーションをそれぞれ足並みを揃えながら進めていくという考えです。もちろん、新規事業の推進ですので大きなリソースも必要です。 そこで重要になってくるのが“コラボレーション”です。実際に、今回説明させていただいたプロジェクトは全て外部パートナーの協力のもと成り立っています。 技術のための実験、マーケティングとプロモーションのためのイベント活動をプラットフォームとして、様々な知見とその場で生み出されるソリューションを取り入れながら進めていくことが、現段階の方針です。