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2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP RN4677 Bluetooth ® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド 注意 : この日本語版文書は参考資料としてご利用ください。最新情報は必ずオリジ ナルの英語版をご参照願います。

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2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP

RN4677 Bluetooth® 4.0デュアルモード モジュール

ユーザガイド

注意 : この日本語版文書は参考資料としてご利用ください。最新情報は必ずオリジナルの英語版をご参照願います。

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Microchip 社製デバイスのコード保護機能に関して以下の点にご注意ください。

• Microchip 社製品は、該当する Microchip 社データシートに記載の仕様を満たしています。

• Microchip 社では、通常の条件ならびに仕様に従って使用した場合、Microchip 社製品のセキュリティ レベルは、現在市場に

流通している同種製品の中でも最も高度であると考えています。

• しかし、コード保護機能を解除するための不正かつ違法な方法が存在する事もまた事実です。弊社の理解では、こうした手法

は Microchip 社データシートにある動作仕様書以外の方法で Microchip 社製品を使用する事になります。このような行為は知

的所有権の侵害に該当する可能性が非常に高いと言えます。

• Microchip 社は、コードの保全性に懸念を抱いているお客様と連携し、対応策に取り組んでいきます。

• Microchip 社を含む全ての半導体メーカーで、自社のコードのセキュリティを完全に保証できる企業はありません。コード保

護機能とは、Microchip 社が製品を「解読不能」として保証するものではありません。

コード保護機能は常に進歩しています。Microchip 社では、常に製品のコード保護機能の改善に取り組んでいます。Microchip 社の

コード保護機能の侵害は、デジタル ミレニアム著作権法に違反します。そのような行為によってソフトウェアまたはその他の著作

物に不正なアクセスを受けた場合、デジタル ミレニアム著作権法の定めるところにより損害賠償訴訟を起こす権利があります。

本書に記載されているデバイス アプリケーション等に関する

情報は、ユーザの便宜のためにのみ提供されているものであ

り、更新によって無効とされる事があります。お客様のアプ

リケーションが仕様を満たす事を保証する責任は、お客様に

あります。Microchip 社は、明示的、暗黙的、書面、口頭、法

定のいずれであるかを問わず、本書に記載されている情報に

関して、状態、品質、性能、商品性、特定目的への適合性を

はじめとする、いかなる類の表明も保証も行いません。

Microchip 社は、本書の情報およびその使用に起因する一切の

責任を否認します。生命維持装置あるいは生命安全用途に

Microchip 社の製品を使用する事は全て購入者のリスクとし、

また購入者はこれによって発生したあらゆる損害、クレーム、

訴訟、費用に関して、Microchip 社は擁護され、免責され、損

害を受けない事に同意するものとします。暗黙的あるいは明

示的を問わず、Microchip 社が知的財産権を保有しているライ

センスは一切譲渡されません。

DS50002377A_JP - p.2

QUALITY MANAGEMENT SYSTEM CERTIFIED BY DNV

== ISO/TS 16949 ==

商標

Microchip 社の名称とロゴ、Microchipロゴ、dsPIC、FlashFlex、KEELOQ、KEELOQ ロゴ、MPLAB、PIC、PICmicro、PICSTART、PIC32 ロゴ、rfPIC、SST、SST ロゴ、SuperFlash、UNI/O は、米

国およびその他の国におけるMicrochip Technology Incorporatedの登録商標です。

FilterLab、Hampshire、HI-TECH C、Linear Active Thermistor、MTP、SEEVAL、Embedded Control Solutions Company は、

米国におけるMicrochip Technology Incorporatedの登録商標

です。

Silicon Storage Technology は、他の国における Microchip Technology Inc. の登録商標です。

Analog-for-the-Digital Age、Application Maestro、BodyCom、

chipKIT、chipKIT ロゴ、CodeGuard、dsPICDEM、dsPICDEM.net、dsPICworks、dsSPEAK、ECAN、ECONOMONITOR、

FanSense、HI-TIDE、In-Circuit Serial Programming、ICSP、Mindi、MiWi、MPASM、MPF、MPLAB Certified ロゴ、MPLIB、MPLINK、mTouch、Omniscient Code Generation、PICC、

PICC-18、PICDEM、PICDEM.net、PICkit、PICtail、REAL ICE、rfLAB、Select Mode、SQl、Serial Quad I/O、Total Endurance、TSHARC、UniWinDriver、WiperLock、ZENA および Z-Scaleは、米国およびその他の Microchip Technology Incorporatedの商標です。

SQTP は、米国における Microchip Technology Incorporatedのサービスマークです。

GestIC および ULPP は、Microchip Technology Inc. の子会社

である Microchip Technology Germany II GmbH & Co. & KG 社

の他の国における登録商標です。

その他本書に記載されている商標は各社に帰属します。

© 2015, Microchip Technology Incorporated, All Rights Reserved.

ISBN: 978-1-63277-467-5

2015 Microchip Technology Inc.

Microchip 社では、Chandler および Tempe ( アリゾナ州 )、Gresham ( オレゴン州 ) の本部、設計部およびウェハー製造工場そしてカリフォルニア州とインドのデザインセンターが ISO/TS-16949:2009 認証を取得しています。Microchip 社の品質システム プロセスおよび手順は、PIC® MCU および dsPIC® DSC、KEELOQ® コード ホッピング デバイス、シリアル EEPROM、マイクロペリフェラル、不揮発性メモリ、アナログ製品に採用されています。さらに、開発システムの設計と製造に関する Microchip 社の品質システムは ISO 9001:2000 認証を取得しています。

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宣言の対象 : RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.3

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

NOTES:

DS50002377A_JP - p.4 2015 Microchip Technology Inc.

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RN4677 Bluetooth® 4.0デュアルモード モジュール

ユーザガイド

目次

まえがき .......................................................................................................................... 7

第 1 章 はじめに1.1 概要 .............................................................................................................. 111.2 コマンドモードとデータモード ................................................................... 111.3 UART 経由の RN4677 のアクセス ............................................................... 121.4 動作モード ................................................................................................... 121.5 Bluetooth 接続の確立 ................................................................................... 131.6 セキュリティ モード .................................................................................... 13

第 2 章 コマンド リファレンス2.1 はじめに ....................................................................................................... 152.2 コマンドの構文 ............................................................................................ 152.3 Set コマンド ................................................................................................. 152.4 Get コマンド ................................................................................................ 222.5 アクション コマンド .................................................................................... 24

各国の営業所とサービス................................................................................................ 31

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p. 5

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

NOTES:

DS50002377A_JP - p.6 2015 Microchip Technology Inc.

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RN4677 Bluetooth® 4.0デュアルモード モジュール

ユーザガイド

まえがき

はじめに

この章には、RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュールを使い始める前に知っておくと便利な一般情報を記載しています。下記の内容について説明します。

• 本書の構成

• 本書の表記規則

• 推奨参考資料

• Microchip 社のウェブサイト

• 開発システムの顧客変更通知サービス

• カスタマサポート

• 改訂履歴

本書の構成

本書では、RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュールを開発ツールとして使って、ターゲットボードのファームウェアのエミュレーションとデバッグを行う方法を説明します。以下に本書の構成を示します。

• 第 1 章「はじめに」 – RN4677 Bluetooth 4.0 デュアルモード モジュールの動作モードを説明し、Bluetooth 接続の確立方法を示します。

• 第 2 章「コマンド リファレンス」 – RN4677 Bluetooth 4.0 デュアルモード モジュールの一般的なコマンドカテゴリを説明します。

お客様へのご注意

どのような文書でも内容は時間が経つにつれ古くなります。本書も例外ではありません。Microchip 社の製品は、お客様のニーズを満たすために常に改良を重ねており、実際のダイアログやツールが本書の説明とは異なる場合があります。最新の文書は弊社ウェブサイト (www.microchip.com) でご覧になれます。

文書は「DS」番号によって識別します。この識別番号は各ページのフッタのページ番号の前に表記しています。DS 番号「DSXXXXXXXXA」の「XXXXXXXX」は文書番号、「A」はリビジョン レベルを表します。

開発ツールの最新情報は MPLAB® X IDE のオンラインヘルプで提供しています。[Help] メニューから[Topics] を選択すると、オンラインヘルプ ファイルのリストが表示されます。

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.7

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

本書の表記規則

本書では以下の表記規則を適用します。

本書の表記規則

表記 意味 例

二重かぎカッコ 参考資料 『MPLAB® IDE ユーザガイド』

太字 テキストの強調 ... は唯一のコンパイラです ...

角カッコ : [ ] ウィンドウ名 [Output] ウィンドウ

ダイアログ名 [Settings] ダイアログ

メニューの選択肢 [Enable Programmer] を選択

かぎカッコ : 「 」 ウィンドウまたはダイアログのフィールド名

「Save project before build」

右山カッコ ( > ) を使い、角カッコで囲まれた下線付きテキスト

メニュー項目の選択 [File]>[Save]

角カッコで囲んだ太字のテキスト

ダイアログのボタン [OK] をクリックする

タブ [Power] タブをクリックする

山カッコ (< >) で囲んだテキスト

キーボードのキー <Enter>、<F1> を押す

標準書体のCourier New

サンプル ソースコード #define START

ファイル名 autoexec.bat

ファイルパス c:\mcc18\h

キーワード _asm, _endasm, static

コマンドライン オプション -Opa+, -Opa-

ビット値 0?1

定数 0xFF, ‘A’

斜体の Courier New 変数の引数 file.o (fileは有効な任意のファイル名 )

角カッコ : [ ] オプションの引数 mcc18 [options] file [options]

中カッコとパイプ文字 : 文字 : { | }

どちらかの引数を選択する場合 (OR 選択 )

errorlevel {0|1}

省略記号 ... 繰り返されるテキスト var_name [, var_name...]

ユーザが定義するコード void main (void){ ...}

Note 特に間違いやすい箇所や、デバイスの種類によって動作が異なる箇所について、読者の注意を促すための情報を記載します。枠に囲んで本文中に表記する場合と、図または表の下に表記する場合があります。

Note 1: これは表内の Note です。

Note: これは標準的なNote ボックスです。

CAUTION

これは警告を示す Note です。

DS50002377A_JP - p.8 2015 Microchip Technology Inc.

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まえがき

推奨参考資料

本書には RN4677 の使い方を記載しています。その他の便利な文書を、以下に一覧でご紹介します。本書に関連する参考資料として、Microchip 社が提供する以下の文書を推奨します。

『RN4677 Bluetooth® 4.0 Dual Mode Module Data Sheet』(DS50002370A)この文書には RN4677 モジュールの技術的仕様が記載されています (Microchip 社ウェブ

サイト www.microchip.com からダウンロード可能 )。

Microchip 社のウェブサイト

Microchip 社は、自社が運営するウェブサイト (www.microchip.com) を通してオンラインサポートを提供しています。当ウェブサイトでは、お客様に役立つ情報とファイルを簡単に見つけ出せます。一般的なインターネット ブラウザから以下の内容がご覧になれます。

• 製品サポート – データシートとエラッタ、アプリケーション ノート、サンプルコード、設計リソース、ユーザガイドとハードウェア サポート文書、最新ソフトウェア リリース、ソフトウェア アーカイブ

• 一般的技術サポート – よく寄せられる質問 (FAQ)、技術サポートのご依頼、オンラインディスカッション グループ、Microchip 社のコンサルタント プログラムとメンバーリスト

• ご注文とお問い合わせ – 製品セレクタと注文のガイド、最新プレスリリース、セミナー / イベントの一覧、お問い合わせ先 ( 営業所、販売代理店 ) の一覧

開発システムの顧客変更通知サービス

Microchip 社の顧客変更通知サービスは、お客様に Microchip 社製品の最新情報をお届けするサービスです。ご興味のある製品ファミリまたは開発ツールに関する変更、更新、リビジョン、エラッタ情報をいち早くメールにてお知らせします。

Microchip 社のウェブサイト (www.microchip.com) でご登録ください。開発システムの製品グループカテゴリには以下があります。

• コンパイラ – Microchip 社の C コンパイラとその他の言語ツールの最新情報です。

• エミュレータ – Microchip 社製インサーキット エミュレータ MPLAB® REAL ICE™• インサーキット デバッガ – Microchip 社製インサーキットデバッガ MPLAB ICD 3• MPLAB X IDE – Microchip 社の MPLAB X IDE( 開発システムツール向け Windows®

統合開発環境 )• プログラマ – Microchip 社のプログラマ (PICkit™ 3 開発用プログラマを含む )

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.9

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

カスタマサポート

Microchip 社製品をお使いのお客様は、以下のチャンネルからサポートをご利用になれます。

• 販売代理店

• 弊社営業所

• 技術サポート

サポートは販売代理店にお問い合わせください。各地の営業所もご利用になれます。本書の最後のページには各国の営業所の一覧を記載しています。

技術サポートは以下のウェブページからもご利用頂けます。

http://www.microchip.com/support

改訂履歴

リビジョン A (2015 年 5 月 )

本書は初版です。

DS50002377A_JP - p.10 2015 Microchip Technology Inc.

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RN4677 Bluetooth® 4.0デュアルモード モジュール

ユーザガイド

第 1 章 はじめに

1.1 概要

Microchip 社の認証済み RN4677Bluetooth デュアルモード モジュールは、BluetoothClassic および Bluetooth Low Energy (BLE) 通信をサポートしています。BluetoothClassic では、2 つの Bluetooth Classic デバイス間のシリアルデータ転送をサポートする標準の SPP (Serial Port Profile) を RN4677 は実装しています。

Bluetooth Classic 接続用 SPP の他、RN4677 は 2 つの BLE デバイス間のシリアルデータ転送のための専用 GATT (Generic Attribute Profile) サービスも備えています。RN4677 の BLE データ ストリーミング サービスは「透過 UART」と呼びます。このように、RN4677 はデュアルモードの Bluetooth モジュールであり、Bluetooth Classicと BLE の両方のシリアルデータ接続をサポートしています。

RN4677 モジュールは、Microchip 社の IS1677 Bluetooth IC を基にして開発されました。RN4677 のファームウェアと IS1677 の標準ファームウェアとの主な差は、RN4677 がASCII コマンドに基づく制御インターフェイスを備えている事です。RN4677 のコマンド インターフェイスは RN41/42/52/4020 のそれとよく似ているため、現在 RNモジュールをお使いのお客様は容易に移行できます。

RN4677 は対話型 ASCII コマンドで設定でき、複雑な設定ツールを用意する必要はありません。他の RN モジュールと同様、RN4677 もマスタ / セントラル機能をサポートし、接続要求が来るのを待つのではなく他の接続可能デバイスを能動的にスキャンできます。

1.2 コマンドモードとデータモード

RN4677 は 2 つのモード ( データモード ( 既定値 ) とコマンドモード ) で動作します。RN4677 をデータモードにして他のデバイスに接続した場合、RN4677 はデータのパイプとして働き、UART から受信したデータを全て接続先ピアデバイスに転送します。その際、Bluetooth Classic デバイスに接続した場合は SPP を、BLE デバイスに接続した場合は専用 GATT を使います。ピアデバイスから Bluetooth Classic の SPP またはBLEの透過UARTでデータを受信した場合、そのデータはUARTに直接出力されます。

コマンドモードに設定して UART で ASCII コマンドを実行すると、RN4677 を設定または制御できます。Set コマンドによる設定変更は全て不揮発性メモリ (NVM) に保存されるため、電源を一度切っても保持されます。全ての設定変更は、再起動した後有効になります。全ての操作コマンドはただちに実行されます。しかし電源を一度切ると無効になります。

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.11

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

1.3 UART 経由の RN4677 のアクセス

Tera Term (Windows) または CoolTerm (Mac OS-X®) 等の端末エミュレータを使うと、コンピュータから RN4677 を制御できます。

コンピュータのシリアルポートをUARTポートとしてエニュメレートしてRN4677と接続した上で、端末エミュレータを実行し、以下のポート設定で COM ポートを開きます。

• baud レート = 115,200 bps• 8 ビット

• パリティなし

• ストップビット 1• ハードウェア フロー制御無効

コマンドモードに移行するには、端末エミュレータに $$$を入力します。RN4677 がコマンドモードに移行すると、文字列 CMD> を UART に送り、コマンドモードセッションの開始を知らせます。コマンドモードに移行すると、ASCII コマンドでRN4677 を制御または設定できます。コマンドは全て <cr>キー ( キャリッジ リターン<cr>) で終わり、RN4677 は常にそれらに応答します。前のコマンドの応答を受け取るまで、次のコマンドは発行できません。Set コマンドまたはアクション コマンドでは、肯定応答は AOKです。また否定応答は ERR( エラー ) と ?( 未知のコマンド ) のどちらかです。既定値では、RN4677 は次のコマンドを受け取る準備ができると、コマンドプロンプト CMD> を UART に送ります。インターフェイスが RN41/42/52/4020 と互換になるように、コマンド S>を使ってこの機能を無効にできます。

データモードに戻るには、---<cr> を入力します。他のデバイスと接続した場合または接続を解除した場合、RN4677 は自動的にデータモードに移行します。

1.4 動作モード

RN4677 には、コマンド SMを使って設定できる複数の動作モードがあります。

• スレーブモード (SM,0) - 既定値のモードです。このモードでは、他の Bluetoothデバイスがこのモジュールを検出し、このモジュールに接続できます。このモードでは、アウトバウンド接続を開始できます。

• マスタモード (SM,1) - このモードでは RN4677 モジュールを検出できません。モジュールは、接続コマンド C を受信すると接続します。接続を確立するために使えるパラメータは、コマンド Cを参照してください。

• 自動接続マスタモード (SM,3) - モジュールは起動時に自動的に接続し、接続が失われると自動的に再接続します。RN4677 は、コマンド F,1の発行同様自動的に高速モードに移行します。従って、$$$を受け取ってもコマンドモードには移行しません。アドレスが保存されていない場合、RN4677 は自動的にマスタモードに移行します。

• ペアリングモード (SM,6) - モジュールは、保存済みリモートアドレスと同じアドレスを持つリモートデバイスに接続を試みます。リモートアドレスを設定するにはコマンド SRを使います。

Note: 本モジュールは高速データモードに対応します。このモードでは、$$$を受信してもモジュールはコマンドモードに移行しません。高速データモードを有効にするには、コマンド F,1を使います。

Note: Set コマンド Sを使ったデバイス コンフィグレーションの変更は全て、再起動コマンド R,1を使うかデバイスを再起動するまで有効になりません。

DS50002377A_JP - p.12 2015 Microchip Technology Inc.

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はじめに

1.5 Bluetooth 接続の確立

RN4677 はマスタとして動作する事で、他の Bluetooth デバイスへの接続を開始できます。Bluetooth Classic 接続を開始するには、以下の手順で行います。

1. $$$を入力してコマンドモードに移行する。

2. +を入力してエコーを有効にする。

3. Iを入力して付近の Bluetooth Classic デバイスを検出する。

4. 検出したら、そのデバイスの MAC アドレスを検索する。

5. C,<0,1>,<MAC address>を入力し、リモートデバイスとの接続を試みる。

6. 接続すると、端末エミュレータに入力した文字がリモートデバイスに送られる。

7. 接続を終了するには、$$$を入力してコマンドモードに移行し、コマンド K,1を入力する。

同様に、RN4677 は GAP (Generic Access Profile) セントラルモードを使って「透過UART」サービスをサポートする BLE デバイスとの BLE 接続を開始できます。以下にコマンド シーケンスを示します。

1. $$$を入力し、コマンドモードに移行する。

2. +を入力し、エコーを有効にする。

3. ILを入力し、付近の BLE デバイスを検出する。

4. 検出したら、デバイスの MAC アドレスまたはアドレスタイプを検索する。

5. C,<0,1>,<MAC address> を入力し、リモートデバイスとの接続を試みる。ここで、第 1 パラメータは問い合わせ結果に含まれる以下のアドレスタイプを示す。0: パブリック アドレス、1: プライベート アドレス

6. 接続すると、端末エミュレータに入力した文字がリモートデバイスに送られる。

7. 接続を終了するには、$$$を入力してコマンドモードに移行し、コマンド K,1を入力する。

1.6 セキュリティ モード

RN4677 は、セキュリティ モード 1 ~ 4 の暗号化と認証をサポートします。セキュリティ モードの定義は以下の通りです。

• セキュリティ モード 1: パスキー確認

• セキュリティ モード 2: 確認なし (Just Works)• セキュリティ モード 3: パスキー入力

• セキュリティ モード 4: レガシー PIN コード

Bluetooth Classic では、全てのセキュリティ モードをサポートします。BLE では、セキュリティ モード 1 ~ 3 のみをサポートします。

セキュリティ モード 1 ~ 3 の既定値では、ランダムな 6 桁セキュリティ PIN が生成されて接続の一方の端に表示され、もう一方の端にそのセキュリティPIN を入力する必要があります。接続の両端が RN4677 である場合、レガシー PIN コードモードの4 桁 PIN の代わりにコマンド SPで 6 桁 PIN を入力する事で、BLE の 6 桁セキュリティPIN を固定する事もできます。

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.13

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

NOTES:

DS50002377A_JP - p.14 2015 Microchip Technology Inc.

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RN4677 Bluetooth® 4.0デュアルモード モジュール

ユーザガイド

第 2 章 コマンド リファレンス

2.1 はじめに

RN4677 は、制御と設定のために各種コマンドをサポートしています。本セクションでは、これらのコマンドの詳細を説明し、例を示します。

2.2 コマンドの構文

ASCII コマンドの構文は、キーワードの後にパラメータを追加する形です。

• ASCII コマンドは複数のグループに分類されます。 - Set コマンド

- Get コマンド

- アクション コマンド

• 全てのコマンドは 1 ~ 3 文字 ( 大文字と小文字の区別なし ) からなります。

• コマンドと引数はコンマで区切ります。

• Bluetooth 名等のテキストデータは大文字と小文字を区別します。 • 全てのコマンドはキャリッジ リターン ('\r', \x0d) で終わります。

• Get コマンドは値を返します。他のほとんどのコマンドは肯定応答として AOK、否定応答として ERRを返します。

2.3 Set コマンド

Set コマンドによる RN4677 の設定変更は、R,1 コマンドによる再起動、ハードリセット、電源の一時遮断のいずれかの後、有効になります。

2.3.1 SA,<1-4>

SA( 認証設定 ) コマンドは、リモートデバイスが接続を試みる際の認証方法を設定します。ここで、<value> は表 2-1 に示す値のうちの 1 つです。

リモートデバイスが RN4677 との間で PIN コードを交換すると、リンクキーが保存されます。デバイスは、自動的かつ恒久的に最大 4 個のピアデバイスを先入れ先出し(FIFO) 方式でフラッシュメモリに保存します。

表 2-1: SA( 認証設定 ) 値

値 説明

1 SSP (Secure Simple Pairing) PIN コード承認モード

このオプションを設定していると、リンク認証の際に 6 桁の PIN が UART に送信されます。リモート側にその 6 桁 PIN が表示され、承認するかを尋ねます。BLEでは、コマンド SPで 6 桁の PIN コードを設定した場合、その PIN コードが固定されてリモート側に表示され、それを承認します。コマンド SP で PIN コードを設定しない場合、承認用にランダムな 6 桁の PIN コードが生成されます。

2 SSP「Just Works」( 確認なし ) モード ( 既定値 )

このモードでは、セキュリティ PIN の表示または入力は不要です。

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.15

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

既定値 :

2

例 :

2.3.2 SC,<H16>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドはデバイスクラス (COD) のサービスクラス フィールドを設定します。サービスクラスは COD の上位 11 ビットからなります。このコマンドは最上位ワード(msw) を設定し、24 ビット デバイスクラス番号を作成します。問い合わせしているデバイスがサービスクラスを解釈しサービスを決定します。利用可能な Bluetoothサービスクラスの一覧は、Bluetooth SIG のウェブサイト (www.bluetooth.org) で参照できます。

既定値 :

0000

例 :

2.3.3 SD,<H16>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドはデバイスクラス (COD) 最下位ワード (lsw) を設定します。COD とは、上位8ビットと下位16ビットワードのデバイスクラスで構成される24ビットの数です。このコマンドはサービスクラス コマンドと一緒に使います。

既定値 :

1F00

例 :

COD を 0x1F0123 に設定するには、以下のコマンドを使います。

SC,001F

SD,0123

3 SSP PIN コード入力モード

このモードに設定すると、リンク認証の際に 6 桁の PIN がリモートデバイスに表示され、ローカルの RN4677 デバイスはその PIN の入力を求められます。BLEでは、コマンド SPで 6 桁の PIN コードを設定した場合、その PIN コードが自動的に提供されます。この場合、リモートデバイスが固定 PIN コードをサポートしている事が必要です。サポートしていない場合は認証できません。

4 レガシー PIN コードモード

このセキュリティ モードは『Bluetooth specification 2.0』で定義されています。Bluetooth Classic のみこのセキュリティ モードをサポートします。このモードでは、コマンド SPで設定する 4 桁の固定 PIN コードを使います。

SA,2 // Enable "Just Works" security mode

SC,0002 // Set service class to 0002

SD,8040

表 2-1: SA( 認証設定 ) 値 ( 続き )

値 説明

DS50002377A_JP - p.16 2015 Microchip Technology Inc.

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コマンド リファレンス

2.3.4 SE,<H16>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドはサービス検出プロセスのためのUUID (Universally Unique Identifier)を設定します。標準の 16 ビット UUID のみサポートします。

既定値 :

1101

例 :

2.3.5 SF,1

このコマンドを使うと、デバイスを工場出荷時の既定値に戻す事ができます。

例 :

2.3.6 SG,<0-2>

このコマンドは Bluetooth モードを Classic 2.1 + EDR (SPP) または Low Energy 4.0 に切り換えます。このコマンドには、以下の値のうちの 1 つをパラメータとして使えます。

2.3.7 SI,<H16>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

SI( 問い合わせスキャン ウィンドウ ) コマンドは、デバイスが問い合わせスキャンを有効にしている時間の長さ ( 検出のしやすさ ) を設定します。最小値は 0x0012 で、これは約 1% のデューティ サイクルに相当します。ページスキャン間隔は 0x1000に固定されています。既定値のウィンドウは 0x0100です。最大値は 0x0800です。このパラメータを 0x0000に設定すると問い合わせスキャンは無効になり、デバイスは検出できなくなります。ホストがペアリングを確立済みの場合、問い合わせスキャンは使われません。

既定値 :

0100

例 :

2.3.8 SJ,<H16>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

SJ( ページスキャン ウィンドウ ) コマンドは、デバイスがページスキャンを有効にしている時間の長さ ( 接続のしやすさ ) を設定します。最小値は 0x0012で、これは約 1%のデューティ サイクルに相当します。ページスキャン間隔は 0x1000 に固定されています。既定値のウィンドウは 0x0100です。最大値は 0x800です。このオプションを0x0000に設定するとページスキャンは無効になり、デバイスは接続できなくなります。

既定値 :

0100

例 :

SE,1101 // Set UUID for serial port

SF,1 // Restore factory defaults

パラメータ値 Bluetooth モード

0 デュアルモード

1 Bluetooth Low Energy のみ

2 Bluetooth Classic のみ

SI,0200 // Set inquiry scan window to 0x0200

SJ,0200 // Set the page scan window to 0x0200

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.17

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

2.3.9 SM,<value>

このコマンドはモードを設定します。ここで <value> は表 2-2 に示す数です。

既定値 :

0

例 :

2.3.10 SN,<string>

このコマンドはデバイス名を設定します。ここで<string>は最大16文字の英数字です。

既定値 :

なし

例 :

2.3.11 SO,<string1>[,<string2>]

このコマンドは拡張ステータス文字列を設定します。ここで <string1> と <string2> はそれぞれ最大 4 桁の英数字です。これらの文字列として 1 ~ 4 文字を設定すると、RN4677 の UART ポートにステータス メッセージを送れます。1 番目の文字列はメッセージの接頭辞で、2 番目の文字列 ( オプション ) はメッセージの接尾辞です。例えば、Bluetooth Classic 接続が確立された場合、デバイスは <string1>CONNECT<string2> という文字列を送ります。

第 1 パラメータが空白の場合、接頭辞と接尾辞は両方ともクリアされ、拡張ステータス文字列は出力されません。

既定値 :

%,%

例 :

2.3.12 SP,<string>

このコマンドはセキュリティ PIN コードを設定します。ここで <string> は 4 桁または 6 桁の PIN です。4 桁の PIN はレガシーPIN コードによるペアリング用で、6 桁のPIN は BLE の SSP 認証用 ( 固定 PIN が望ましい場合 ) です。BLE の 6 桁固定 PINコードは、Bluetooth Low Energy の実装では多くの場合サポートされません。

既定値 :

1234

例 :

表 2-2: モード値

値 説明

0 スレーブモード

1 マスタモード

3 自動接続マスタモード

6 ペアリングモード

SM,1 // Set the mode to Master

SN,MyDevice // Set the device name to "MyDevice"

SO,<,> // Set the prefix and postfix of the message to <and>//respectively

SP,0123 // Set pin code to "0123"

DS50002377A_JP - p.18 2015 Microchip Technology Inc.

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コマンド リファレンス

2.3.13 SQ,<0,1>

このコマンドは BLE にのみ適用されます。

このコマンドは 2 つの RN4677 デバイス間のデータ ストリーミングの信頼性を設定します。スマートフォンまたはタブレットと通信する場合、リモートデバイスは、RN4677 のデータ ストリーミングの信頼性をノーティフィケーション ( 肯定応答なし )とインディケーション ( 肯定応答あり ) のどちらかに決定します。SQコマンドのパラメータが 1 の場合は肯定応答ありのデータストリーム、0 の場合は肯定応答なしのデータストリームを意味します。

既定値 :

0

例 :

2.3.14 SR[,<0,1>]<MAC Address>

このコマンドはリモートアドレスを保存します。Bluetooth Classic デバイスが MACアドレスを持つ場合、唯一のパラメータは Bluetooth MAC アドレスです。これは 12桁の 16 進数 (6 バイト ) で桁間に空白または文字を含みません。BLE デバイスでは、第 1 パラメータは 0 ( パブリック ) と 1( ランダム ) のどちらかでアドレスタイプを示し、MAC アドレスが後に続きます。また、このコマンドは特殊文字 Zで保存済みアドレスを全て消去します。

既定値 :

なし

例 :

2.3.15 SS,<string>

このコマンドはサービス名を設定します。ここで<string>は1~16文字の英数字です。

既定値 :

SerialPort

例 :

SQ,1 // Enable acknowledgment for data streaming

SR,00A053112233 // Set the remote Bluetooth Classic// address to 00A053112233

SR,0,00A053112233 // Set the remote BLE address to// 00A053112233

SR,Z // Clear stored address

SS,SPP // Service name set to SPP

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.19

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

2.3.16 ST,<H16>,<H16>,<H16>

このコマンドは BLE 透過 UART 接続にのみ適用されます。

このコマンドはBLE接続に使う接続パラメータを設定します。これらの接続パラメータは、RN4677 がマスタとして動作する場合に接続を確立するために使います。アクションコマンド Tで接続を確立した後、接続パラメータは変更できます。

このコマンドは 16 ビットの 16 進数で表す 3 つのパラメータ ( 最小接続間隔、スレーブレイテンシ、監視タイムアウト ) を使います。第 1 パラメータの単位は 1.25 ms です。最後のパラメータの単位は 10 ms です。

既定値 :

0008,0000,0200

例 :

2.3.17 SU,<value>

SU (UART baud レート設定 ) コマンドは baud レートを設定します。ここで <value> は1200、2400、4800、9600、19.2k、28.8k、38.4k、57.6k、115k、230k、460k、921k のいずれかです。設定する baud レートの先頭の 2 文字のみを指定します。

既定値 :

115,200

例 :

2.3.18 SW,<value>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドは超低消費電力動作を可能にする低消費電力スニフモードを有効にします。このモードではデバイスはディープスリープに入り、625 µs x <value> の頻度で復帰してデータを送受信します。例えば、SW,0050 (0x50 = 80, 80 x 625 µs = 50 ms) に設定すると、モジュールは低消費電力スリープに入り、50 ms ごとに復帰して RF 信号を確認します。

デバイスが常に接続してデータを送信しているアプリケーションでは、このモードは便利です。遅延が生じる場合があっても、データが失われる事はありません。

既定値 :

例 :

2.3.19 SY,<0-4>

このコマンドはモジュールの送信出力を設定します。

既定値 :

3

例 :

ST,0010,0000,0100 // Set minimum connection to be 20 ms, slave// latency to be 0 and supervision timeout to be// 2.56 seconds

SU,57 // Set the UART baud rate to 57,600

0000 // Disable Sniff mode

SW,0050 // Enable Sniff mode with interval time of 50 ms

SY,1 // Change max RF power output to be 1

DS50002377A_JP - p.20 2015 Microchip Technology Inc.

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コマンド リファレンス

2.3.20 S-,<string>

このコマンドはシリアル化したデバイス名を設定します。ここで <string> は最大11 文字の英数字です。このコマンドは指定した名前の最後に Bluetooth MAC アドレスの最後の 2 バイトを自動的に付加します。このように固有の数字を加える事により、一意の名前を生成します。

既定値 :なし

例 :

2.3.21 S?,<0,1>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

S?( ロール入れ換え ) コマンドはロール入れ換えを有効または無効にします。ここで、0はロール入れ換え無効を、1はロール入れ換え有効を意味します。スレーブモードのデバイスが接続要求を受信した際にロール入れ換えをセットしていると、デバイスはスレーブとマスタを入れ換えるロール入れ換えを試みます。

このオプションは、ローカルデバイスがリモートホストに高速でデータを送る状況に適しており、性能を向上できます。このデバイスに接続中のホストはアウトバウンド接続の追加 ( マルチポイント接続 ) はできません。

既定値 :

0

例 :

2.3.22 S$,<char>

このコマンドは設定検出文字列を設定します。ここで <char> は 1 文字です。この設定で、コマンドモードに移行するためのエスケープ文字 ($$$) を別の文字に変更できます。デバイスを工場出荷時の既定値に戻すと、エスケープ文字は $$$に戻ります。

既定値 :

$

例 :

S-,MyDevice // Set name to "MyDevice-ABCD"

S?,1 // Enable role switch

S$,# // Set ### as string to go into Command mode

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.21

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

2.3.23 S:,<H16>,<data>

このコマンドを使うとコンフィグレーション EEPROM の設定を変更できます。

このコマンドは 2 つのパラメータを使います。第 1 パラメータは、EEPROM のデータの先頭バイトのメモリアドレスを表す 16 ビットの 16 進値です。書き込むデータが1 バイト以上ある場合、メモリアドレスは自動的にインクリメントします。2 番目のパラメータは以下の形式で設定します。

• 最大 32 バイトの 16 進値

• 引用符で囲んだ最大 32 文字の ASCII 値

ユーザは、RN4677 の EEPROM メモリアドレスと設定パラメータとの間の割り当てを理解する必要があります。

既定値 :

なし

例 :

2.3.24 S>,<0,1>

コマンド S>は、コマンド プロンプトを有効または無効にします。コマンド プロンプトを有効にすると、RN4677 がコマンドを受け取る準備ができている場合は常にプロンプト CMD> が UART に送られ、RN4677 が次のコマンドを受け取る事ができる旨ユーザに知らせます。この機能は、コマンド応答とタイミング要件を監視するという負荷からホスト MCU を解放します。

既定値 :

1

例 :

2.4 Get コマンド

Get コマンドは、保存されたデバイス情報を検索し表示します。これらのコマンドの大部分はキーワードを持たず、パラメータも使いません。

2.4.1 D

このコマンドはアドレス、名前、UART 設定、セキュリティ、PIN コード、ボンディング、リモートアドレス等の基本設定を表示します。

例 :

S:,0010,414243 // Set device name to be "ABC", where device// name is stored in EEPROM starting from// memory address 0x0010

S:,0010,"ABC" // Set device name to be "ABC", where device// name is stored in EEPROM starting from// memory address 0x0010

CAUTION

EEPROM に値を書き込む際は注意してください。誤った値を書き込むと予期せぬ結果を

もたらす恐れがあります。 このコマンドを使う前に Microchip 社技術サポートにお問い合わ

せ頂く事を強く推奨します。

S>,0 // Turn off command prompt

D // Display basic settings

DS50002377A_JP - p.22 2015 Microchip Technology Inc.

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コマンド リファレンス

2.4.2 E

このコマンドはサービス名、サービスクラス、デバイスクラス等のデバイスの拡張設定を表示します。

例 :

2.4.3 GB

このコマンドはデバイスの Bluetooth アドレスを返します。

例 :

2.4.4 GK

このコマンドはデバイスの現在の接続ステータスを返します。コンマで区切られた3 つの 1 桁の値が返されます。

1 桁目は Bluetooth 接続のステータスを示します。0は接続していない事、1は接続している事を意味します。

2 桁目は認証ステータスを示します ( 表 2-3 参照 )。

3 桁目は接続タイプを示します ( 表 2-4 参照 )。

例 :

2.4.5 G:,<H16>,<H8>

このコマンドはコンフィグレーション EEPROM から設定を読み出します。

このコマンドは 2 つのパラメータを使います。第 1 パラメータは、読み出す設定のメモリ先頭アドレスを表す、16 ビットの 16 進値です。第 2 パラメータは、読み出す設定の長さを表す、8 ビットの 16 進値です。この値は 32( または 16 進形式の 0x20)より小さい事が必要です。

例 :

2.4.6 G<char>

このコマンドは Set コマンドで保存した設定を表示します。ここで <char> は Setコマンド名です。

例 :

E // Display extended settings

GB // Display the device's Bluetooth address

表 2-3: 認証ステータス

値 説明

0 BLE 認証なし

3 APP が閉じておりデータ転送不可

6 BLE リンク認証済み

表 2-4: 接続タイプ

値 説明

0 SPP

2 BLE

GK // Display current connection status

G:,0010,10 // Read the device name up to 16 bytes, which is stored// starting from address 0x0010

GA // Return Authentication mode set by command SA

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.23

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

2.5 アクション コマンド

アクション コマンドは問い合わせ、接続、コマンドモード遷移等の操作を実行します。アクション コマンドは AOKを返しません。

2.5.1 $$$

このコマンドはデバイスをコマンドモードに移行でき、コマンド プロンプトを表示します。デバイスは、このコマンドを検出するまで文字をデータとして順番通りに転送します。

コマンドモードに移行するためのエスケープ文字は S$コマンドで変える事ができます。

例 :

2.5.2 ---

このコマンドはデバイスのコマンドモードを終了させ ENDを表示します。

例 :

2.5.3 +

このコマンドはローカルエコーの ON/OFF を切り換えます。コマンドモードで+コマンドを送ると、入力した文字が全てエコーバックします。もう一度+を入力すると、ローカルエコーは OFF になります。

既定値 :

OFF

例 :

2.5.4 A[,<H16>,<H16>]

このコマンドは BLE にのみ適用されます。

このコマンドはアドバタイズを開始します。必要に応じて、このコマンドは最大 2 つのパラメータを使います。

第1パラメータは、アドバタイズ間隔を0.625 ms単位で表す16ビットの16進値です。

第 2 パラメータは、アドバタイズ継続時間 (ms) を表す 16 ビットの 16 進値です。この時間が経過するとアドバタイズは停止します。第 2 パラメータが設定されておらず第 1パラメータが設定されている場合、アドバタイズはパラメータ 1 の間隔で開始し、接続が確立するまで継続します。

パラメータが 1 つも設定されていない場合、アドバタイズは間隔 20 ms、継続時間10s で開始し、その後電力節約のため間隔を 160 ms に増やします。

例 :

2.5.5 B

このコマンドは BLE にのみ適用されます。

コマンド Bは、接続にセキュリティを適用して 2 つの接続済みデバイスをボンディングするために使います。コマンド Bは、2 つのデバイスが既に接続されている場合のみ有効です。ボンディングはセントラル デバイスまたはペリフェラル デバイスのどちらからも発行できます。

ボンディングが完了すると両デバイスにセキュリティ情報が保存されます。従って、一度ボンディングしたデバイス同士は認証なしに再接続でき、再接続にかかる時間が大幅に短縮されます。

$$$ // Enter Command mode

--- // Exit Command mode

+ // Turn local echo on

A,0040,03E8 // Advertise with interval of 40 ms for 1 second

DS50002377A_JP - p.24 2015 Microchip Technology Inc.

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コマンド リファレンス

何らかの理由によりボンディング済みの接続が失われた場合、再接続時にリンクのセキュリティは自動的には適用されません。接続にセキュリティを適用するには、もう一度コマンド Bを発行する必要があります。しかし、このコマンドはリンクにセキュリティを適用するためだけのもので、接続情報は保存されません。

例 :

2.5.6 C

このコマンドで、デバイスは保存されたリモートアドレスへの接続を試みます。

例 :

2.5.7 C,<address>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドはデバイスをリモートアドレスに接続させます。ここで <address> は16 進形式で指定します。接続に成功すると、このアドレスはリモートアドレスとして保存されます。

例 :

2.5.8 C,<0,1>,<address>

このコマンドは BLE にのみ適用されます。

このコマンドはデバイスをリモート BLE アドレスに接続させます。ここで <address>は 16 進形式で指定します。接続に成功すると、このアドレスはリモートアドレスとして保存されます。第 1 パラメータは以下のアドレスタイプを示します。0: パブリックアドレス、1: プライベート ランダムアドレス

例 :

2.5.9 C<1-4>

RN4677 は、ペアリングした事があるデバイスのアドレスを 4 つまで保存できます。このコマンドを使うと、MAC アドレスを入力する事なく、ペアリングした事があるデバイスに容易に再接続できます。ペアリングした事があるデバイスの一覧を表示するにはコマンド Y,1を使います。

例 :

2.5.10 CF,<address>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドはデバイスを <address> に接続させ、直ちに高速データモードに遷移させます。

例 :

B // Secure the BLE link

C // Connect to stored remote address

C,00A053112233 // Connect to the Bluetooth address// 00A053112233

C,0,00A053112233 // Connect to the BLE address// 00A053112233

C2 // Reconnect to the 2nd stored device

CF,00A053112233 // Connect to 00A053112233 in Fast Data// mode

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.25

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

2.5.11 CFR

このコマンドはデバイスを保存されたリモートアドレスで接続させ、直ちに高速データモードに遷移させます。

例 :

2.5.12 F,<0, 1>

このコマンドは RN4677 を高速データモードに遷移させます。

パラメータが 1の場合、高速データモードは有効になります。0の場合、高速データモードは無効になります。高速データモードは、コマンドモードに移行するためのエスケープ文字の監視を無効にする事でデータ転送スループットを向上させます。

RN4677 が他のデバイスに接続している場合、高速データモードを有効にすると直ちにコマンドモードから高速データモードに遷移します。RN4677 が他のデバイスに接続していない場合、高速データモードを有効にすると RN4677 が別のデバイスと接続した時に高速データモードに移行します。

例 :

2.5.13 H

ヘルプコマンドは、コマンド一覧を表示します。

例 :

2.5.14 I,<value 1>,<value 2>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドは問い合わせスキャンを実行します。ここで <value 1> はスキャン時間( 秒 )、<value 2>( オプション ) はスキャンするデバイスクラスの COD です。スキャン時間の既定値は 10 秒、最大値は 48 秒です。<value 2> を使わないか 0に設定している場合、デバイスは全てのデバイスクラスを探索します。COD を入力した場合、6 桁の16 進文字が表示されます。例えば、0040F0を入力すると、COD 0x40F0 が表示されます。スキャンは最大 9 個のデバイスを返します。デバイスが見つかると、以下のように表示されます。

<Bluetooth アドレス >,<Bluetooth 名 >,<COD>

00A053000123,MySerial-Port,72010C

既定値 :

10 秒、COD なし

例 :

2.5.15 IL[,<H8>,<H16>,<H16>]

このコマンドは BLE にのみ適用されます。

このコマンドは BLE デバイスの周囲をスキャンします。このコマンドは最大 3 つのパラメータを持つ事ができます。

CFR

Note: 一度高速データモードに移行すると、リモート側で接続を切るかハードウェア リセットを呼び出してモジュールを再起動しない限りコマンドモードには移行できません。

F,1 // Leave Command mode and enter Fast Data mode

H // Display help

I,20,0040F0 // Scan for 20 seconds using the COD 0x40F0

DS50002377A_JP - p.26 2015 Microchip Technology Inc.

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コマンド リファレンス

第 1 パラメータは、スキャン時間 ( 秒 ) を表す 8 ビットの 16 進値です。

第 2 パラメータは、スキャン間隔を 0.625 ms 単位で表す 16 ビットの 16 進値です。

第 3 パラメータは、スキャン ウィンドウを 0.625 ms 単位で表す 16 ビットの 16 進値です。このパラメータは、第 2 パラメータの値以下にする必要があります。

パラメータを指定しない場合、既定値のスキャン時間は 8 秒、スキャン間隔は 230 ms、スキャン ウィンドウは 125 ms です。

例 :

2.5.16 IN<value 1>,<value 2>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドは Iコマンドに似ていますが Bluetooth 名は返しません。ここで <value 1>はスキャン時間 ( 秒 )、<value 2>( オプション ) はスキャンするデバイスクラスの CODです。

例 :

2.5.17 IQ

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドはペアリングモードの Bluetooth デバイスをスキャンし、リモートデバイスの信号品質の指標である RSSI (Received Signal Strength Indicator) を返します。RSSI を取得する問い合わせスキャンは Bluetooth 仕様で規定されており、RSSI サンプリング中、TX 出力は一定 ( 出力制御なし ) に保たれます。RSSI スキャンの便利なアプリケーションとして、近接に基づくペアリングがあります。

例 :

2.5.18 IS<value>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドは COD として 0x001F00 を持つ問い合わせスキャンを実行します。このCOD値はMicrochip社Bluetooth Classic RNモジュールの既定値です。ここで<value>はスキャン時間 ( 秒 ) です。

例 :

2.5.19 IR<value>

このコマンドは Bluetooth Classic にのみ適用されます。

このコマンドは COD として 0x0055AA を持つ問い合わせスキャンを実行します。ここで <value> はスキャン時間 ( 秒 ) です。Microchip 社 Bluetooth Classic RN モジュールで COD を使う事で、有線接続から無線接続に容易に移行できます。

例 :

IL,10,0320,0190 // Scan BLE peripherals for 16 seconds with// scan interval 500 ms and scan window 250 ms

IN10,001F00 // Scan for 10 seconds using the COD 0x1F00

IQ

IS10 // Scan for Microchip Bluetooth Classic RN devices for 10 s

IR10 // Scan for instant cable replacement devices for 10s

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.27

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

2.5.20 K,1

KILL コマンドは現在の接続を切ります。接続が失われると、KILL <cr><lf> の文字がローカル UART にエコーバックされます。

例 :

2.5.21 N,<address>

このコマンドはペアリングした事があるデバイスの一覧からデバイスを削除します。RN4677 はペアリングした事があるデバイスを 4 つまで保存できます。ペアリングした事があるデバイスの一覧は、コマンド Yで表示できます。

このコマンドはパラメータを 1 つ使います。このパラメータを Zにすると、ペアリングした事があるデバイスの一覧から全てのデバイスを削除します。またパラメータはMAC アドレスの 16 進値とする事もできます。この場合、入力した MAC アドレスを持つデバイスを、この一覧から削除します。入力した MAC アドレスが一覧のデバイスに該当しない場合、エラーが表示されます。

例 :

2.5.22 O

このコマンドはその他の設定 ( 設定検出文字等 ) を表示します。

例 :

2.5.23 Q

このコマンドはデバイスをクワイエット モード遷移させます。これはデバイスが一時的に検出も接続もできないモードです。このコマンドを発行するとデバイスは Quietを返します。このコマンドは電源を一度切るかリセットすると無効になります。

Qコマンドには以下の設定があり、それぞれ応答が異なります。

• Q - モジュールは検出できません (Bluetooth Classic と BLE の両方 )。• Q,0 - モジュールは検出も接続もできます (Bluetooth Classic と BLE の両方 )。応答は AOKです。

• Q,1 - モジュールは検出も接続もできません (Bluetooth Classic と BLE の両方 )。• Q,2 - モジュールは接続できるが検出できません (Bluetooth Classic)。• Q,3 - モジュールは検出できません (BLE)。• Q,? - 現在のクワイエット モードを表示します。

例 :

2.5.24 R,1

このコマンドは、電源を OFF にして再度 ON にしたのと同様の、完全なデバイス再起動を実行します。

例 :

K,1 // Disconnect the current connection

N, 00A053112233 // Remove device with MAC address// 00A053112233 from paired device list

N,Z // Clear paired device list

O // Show the other settings

Q // Make module undiscoverable

Note: Set コマンドを使ったデバイス コンフィグレーションの変更は全て、デバイスを再起動するまで有効になりません。

R,1 // Reboot device

DS50002377A_JP - p.28 2015 Microchip Technology Inc.

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コマンド リファレンス

2.5.25 T,<H16>,<H16>,<H16>,<H16>

このコマンドは BLE にのみ適用されます。

このコマンドは BLE 接続を確立した後に接続パラメータを調整します。

第 1 パラメータは、最小接続間隔を 0.625 ms 単位で表す 16 ビットの 16 進値です。

第 2 パラメータは、最大接続間隔を 0.625 ms 単位で表す 16 ビットの 16 進値です。

第 3 パラメータはスレーブ レイテンシです。

第 4 パラメータは、10 ms 単位で表す監視タイムアウトです。

例 :

2.5.26 V

このコマンドはファームウェアのバージョンを表示します。

例 :

2.5.27 W

このコマンドはコマンド Q,0と同じです。下位互換のために実装しています。

Qコマンドで検出と接続を無効にしていた場合、このコマンドで検出と接続を有効にします。このコマンドは問い合わせとページウィンドウの保存値を再書き込みし、再び有効にします。

例 :

2.5.28 X

このコマンドは D、E、Oコマンドの組み合わせに相当し、設定を表示します。

例 :

2.5.29 Y[,1]

コマンド Y は、ペアリングした事があるデバイス一覧のデバイスの MAC アドレスを表示します。パラメータ 1を付加すると、MAC アドレスのインデックスも表示します。コマンド C<1-4> を使って保存済みデバイス一覧内のデバイスに再接続する場合、このインデックスが便利です。

例 :

T,0010,0020,0000,0100 // Adjust the connection parameter to be// min_conn_interval: 10 ms// max_conn_interval: 20 ms// slave_latency: 0// supervision timeout: 2.56 seconds

V // Display the firmware version

W // Turn on discovery and connections

X // Display configurations

Y // Display MAC addresses of devices in// the stored device list

2015 Microchip Technology Inc. DS50002377A_JP - p.29

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RN4677 Bluetooth® 4.0 デュアルモード モジュール ユーザガイド

2.5.30 Z

このコマンドは BLE にのみ適用されます。

コマンド Zは、コマンド Cで確立を試みている BLE 接続を、接続が確立する前にキャンセルします。

例 :

Z // Cancel attempt to establish a BLE// connection.

DS50002377A_JP - p.30 2015 Microchip Technology Inc.

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03/25/14