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Copyright © 2012 All Rights Reserved. CONFIDENTIAL CONFIDENTIAL CONFIDENTIAL CONFIDENTIAL Mobile Asia Expo 2012 2012年7月4日 P.P.Communications P.P.Communications P.P.Communications P.P.Communications Inc. Inc. Inc. Inc.

Mae2012 0704

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Mobile Asia Expo 2012レポート

2012年7月4日

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Mobile Asia Expo 2012 開催概要

<イベント概要>

� 開催日時 2012/06/20(水)-06/22(金)

(最終日のみコンシューマーに開放)

� 開催場所 上海、 Shanghai New International Expo Centre (展示)

The Kerry Hotel (カンファレンス)

� スローガン The New Mobile Era

� 来場者数 15,500人(81カ国から/出展者・メディア含む)

来場者推定6-7千人(地元メディアが聞いた市政府筋談話)

� カンファレンス来場者 1,800人(内、60%以上がCレベル)

� 出展社数 200社以上

� 会場面積 8,000sqm

� GSMA主催による第1回 Mobile Asia Expoは、「Mobile World Congress」の“アジア版”という位置づけで開催された。

� 昨年まで香港で行われていた「Mobile Asia Congress」がカンファレンスが中心の小規模な展示だったのに対し、 Mobile Asia Expoは展示を強化。

� プロフェッショナル向けのモバイルビジネス商談プラットフォームとしての役目と、GSMA初となる“プロシューマー”(プロフェッショナルレベルのコンシューマー/モバイル好き)に向けた最新モバイル技術/サービスの紹介の日程を設けたことが特徴。

� 出展社はモバイル業界からだけでなく、 自動車、ゲームといった他産業からも集まった。

� 2013年は6月の24日週に開催される予定とのこと。

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Mobile Asia Expo 2012 サマリ

� 全体の印象

• アジア地区のMWCというより、中国のキャリア及び企業の主張が色濃く現れたローカル展示会であった。

• GSMA事務局は、Mobile Asia Expoの来場者数を15,500、出展社数を200と発表した。事前見込みでは来場者数2万、出展社数500とされており、目標値には届かなかった模様。

• GSMA初のビジネス&コンシューマー向けのイベントと名打たれていたが、コンシューマーの来場はそれほど多くみられなかった。

• 出展に関しても、ソリューションビジネスやモジュールなど2B向けの内容が多く、コンシューマーを意識したものではなかった。

• 今回、多くのテレコム企業が中国側陣営とみられることを嫌い、途中で展示を見送ったといわれている。その割に中国政府のフォローは薄く、逆に気を使っているのを感じる。今後のMAEの発展のためには、中国的価値観で通信市場をリードするのではなく、参加する国際的企業のベネフィットを明確にする必要があるだろう。

� 他産業との協業

• 基調講演「モバイルイノベーション」には、ドコモ/HTC/Datangのトップが登壇し、グローバルな異分野のパートナーとの提携による可能性の広がりを示唆した。

• また、BMW China、Tencent、SMGなどテレコム業界外からの出展も見られた。

� TD-LTE

• MAEのスポンサーでもあるGTIがGTIアジアカンファレンスを同時開催。TD-LTEの「標準化」と「国際展開」が強調され、FDD方式と競合ではなく共存するものという考えが示された。

• チャイナ・モバイルはTD-LTEが実現するワイヤレスシティを展示、またZTEや大唐電信はTD-LTE対応の端末やチップセットを展示するなど、TD-LTEプロモーション的性格の展示会となっていた。

• またZTEは、基調講演で「モバイルの新時代にはTD-LTEが4Gのメインストリームになる」とアピールし、日本のメディア向けに行った同社のプレスツアーでもFDD-LTEおよびTD-LTE両対応のチップを使った端末開発を紹介した。

� NFC

• NFCを利用したモバイルペイメントも、ドコモブースや中国移動、ZTEなど様々なブースで見られたトピックだった。

• SKテレコムはGSMAより招聘され、GSMAパビリオン内で、NFCをベースにしたサービス「NFC&JOY」を紹介。KDDIのNFC端末を使ってデモンストレーションを行った。

• 実際の展示においては、協業先が日本のKDDIであり端末も同社のものであると記載はされていたが、招聘されたのがSKテレコムであり、取り上げるメディアの記事も当然SKテレコムが主語となっている。

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Findings1

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� 中国国内に閉じたローカルな出展内容

� どちらかといばBtoB的な専門展示会

� 一般コンシューマーの来場は少なく、生活者向けのアピールにも乏しい

� 来場者/出展社数とも、PT/Expoに遙かに及ばない結果

展示会への期待と現実

PT/Expo

世界最大の携帯電話市場の動向に対する内外の強い関心

中国で開催される「国際的」展示会の意義・重要性の高まり

� 消費市場としての端末やサービス動向に対する関心

� 技術や規格のスタンダードに対する影響への関心

� 上記を踏まえたビジネス・モデルやエコ・システムへの関心

� 世界で最も活力のあるセクターであるアジア発の情報発信

� 欧米主導の業界構造に対する建設的なアンチテーゼ

� 上記を踏まえたベストプラクティスの提案と気づき/動機付け

� 来場者数12万人/出展社500社を誇る中国最大の通信展示会

� 政府(中国情報工業化部)主催

� 国策の推進と、それに賛同する企業のアピールの場

“大本営発表”的な色彩が強い

Mobile Asia Expo

受け皿

� 世界最大の通信イベントMWCを主催するGSMAが主催

� 会議体であったMobile Asia Congressをプロシューマー向けの展示会形式に拡大・改編

現実的な商談の場であり、具体的なソリューションを訴求する、民間主催のビジネス・プラットフォーム

しかし結果は・・・

期待

現実

� 初開催ということもあり、期待した内容・結果にはなっていないが、民間主催によるアジア発の国際展示会の意義は大きい。

� 今後については、展示会に対する認知度を高め、業界内だけでなく、一般生活者にも直接リーチできる唯一最大の場として活性化が望まれる。

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展示会の方向性への示唆:TD-LTEを巡るアピール

TDDはFDDのAlternativeか、Supplementalか?

中国政府

欧州キャリア

メーカー推進団体など

“Alternative”=あれかこれか

� FDDよりも優れた方式としてTDDを位置づけ

� FDDに代わる選択肢としてTDDを推進

“Supplemental”=あれもこれも

� FDDとTDDは互いに補完可能

� 都市部ではTDD、それ以外ではFDDという使い分け

� 国家間の割当の不整合のために、FDDに必要な「共通のペアバンド」が取れないという事情

� 同じプロトコルスタックが使えるため、市場を広げるためには「TDD/FDDデュアル」にしたほうが効率がよいという事業者判断

国策展示会だとこういう主張になりがち 民間主催であれば、あるべき論や現実解を率直に提案可能

TD/FDDデュアルモードLTE対応のHuawei B392

�カンファレンスを通じて強調されていたのはFDDとの競合ではなく共存。

�中国移動香港がFDD/TDローミングおよびFDD/TD融合サービス導入を予定

� あるべき論や現実解をオープンな形で訴求できる場として認知されれば、様々な陣営に属する多様なプレイヤーが参加し、展示会を意義あるものとして活性化可能。

MAE2012における”Supplemental”な主張

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Exhibition Booths2

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Huawei

� Huaweiは端末の展示に特化。ブースの説明員も「今回は端末メーカーとしての出展をアピール」と話していた。

� スマートフォンは新製品の発表は無かったものの、海外の大型展示会(CES/MWC/CTIA)では未発表モデルとして薄型のAscend P1の大容量バッテリ搭載モデルAscend P1 xlや、TD-SCDMA対応のP1を展示。

� タブレットはMediaPad 10FHDを展示。ハイレゾ&クアッドコアをアピール。

� 中国で販売が好調な1000元台スマートフォンとしてAscend D300シリーズも展示。W-CDMA、CDMA2000、TD-SCDMAと3モデルを用意、4インチディスプレイや1GHz CPU、300万画素カメラなどスペックは同等。

� LTEはスマートフォンAscend P1 lteや150Mbps対応のモバイルブロードバンド製品を展示。ホームルーターB593はFDD/TD対応版も。USB端末もデュアルモード対応。またWi-Fiルーターは有線LANポートをそなえたクレードル対応品も展示。

� M2Mは3Gや4Gモジュールを展示。世界最小のLTEモジュールはバンド1, 2, 4, 5, 8, 13, 17の7バンドに対応。

� フィーチャーフォンは低価格機ではなく特徴ある製品を展示。ドコモ向けのHW-02Cなどが展示されていた。

Huaweiブース

ブース内はスマートフォンを中心とした展示。端末メーカーとしてコンシューマー向けの出展内容

2600mAhバッテリー搭載のAsncend P1 xl

MHLによりHD-TVへAscend P1の画面を出力、ゲームのデモも行われた タブレットはハイレゾの

MediaPad 10 FHDのみを展示

低価格なAscend G300のTD-SCDMA版とCDMA2000版

LTE製品は別途専用コーナーを設ける

世界初のFDD/TD LTE対応のB392。100Mbpsに対応

カテゴリ4、DL150Mbps対応のCPE、B593。TD/3G版、FDD/3G版、TD/FDD版の3種類のモデルがある

LTE 7バンド対応のモジュールME903V

フィーチャーフォンはHW-02Cなど特徴ある製品を展示。

FDDまたはTD対応のルーターE5776も150Mbps対応。クレードルを利用できる

新製品の発表はないものの、端末メーカーとしての存在をアピール。

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ZTE

� ZTEも端末をメインとした展示。ネットワーク系はLTE関連の説明が若干あった程度

� 前日シンガポールで開催されたCommunicAsia2012で発表されたフラッグシップモデル「Grand X LTE」がさっそく展示。LTE対応製品は他にCESで発表したタブレットや発売中のWi-Fiルーターなどを展示

� スマートフォンはデュアルコアCPU搭載機が多く、ゲームなどの動作デモも同CPU搭載機で行われた。クアッドコアはTD-SCDMA対応タブレットのみ。

� またWindowsPhoneは3モデルを展示し専用コーナーを設置。ライバルHuaweiよりも豊富なWP端末をアピール。

� フィーチャーフォンからM2Mモジュールまで代表的な製品もショーケースで展示。また防水機能搭載のV882はW-CDMA1500/2100MHz対応からソフトバンクで発売されている製品同等品と思われる。ワンセグも搭載していた。

� 中国移動が導入を進めているRF-SIM方式の非接触型ICリーダー端末も展示。携帯機能を内蔵しワイヤレスで利用できる。

� ネットワークはスマートパイプやスモールセルなど、LTEを見越した技術関連をデモしていた。ZTEブース

4.3インチqHD画面、FDD-LTE対応のGrand X LTE

LTE端末のコーナーはタブレット、スマートフォン、ルーターを1機種ずつ複数台展示

WindowsPhoneはTania、Orbit、V965Wの3機種を展示

フィーチャーフォンなどの代表端末も展示

防水のV882はソフトバンク009Z相当品

TD-SCDMA対応のT98はクアッドコアCPU搭載の7インチタブレット

端末の機能デモはデュアルコア端末を利用

LTEを見据えたネットワーク関連の説明

中国移動方式の非接触ICカードリーダー端末。左がTD-SCDMA、右がCDMA2000内蔵

スマートフォンの他、フィーチャーフォンからM2Mモジュールまで代表的な製品を展示。ネットワーク系はLTE関連技術をデモ。

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NOKIA(China)

� Nokiaは海外端末メーカーとして唯一の出展。

� 中国展開中の上位モデルを展示。WindowsPhoneはLumia900、800、710、610の4機種を展示。但し中国電信向けのCDMA対応、800cと610cの展示は無し。

� Symbianは4100万画素カメラ搭載で発売したばかりの808 PureViewと、デュアルSIM搭載のフルタッチフィーチャーフォンAsha 3050を展示。他にBluetoothヘッドセットなどのアクセサリも展示していた。

� アプリケーション開発企業の特設ブースも。WindowsPhone向けアプリを出している10数社がLumiaを使いアプリのデモを行っていた。

� ブース内のイベントスペースではiPhoneやAndroidとLumiaとのスピード対決を実施。マイクロBlog「Weibo」への投稿がどちらが早いか、といったゲームが行われていた。

� 最終日は受付で端末とアクセサリの販売会を実施。

Nokiaブース

端末の展示コーナー

大型のカメラモジュール

デュアルSIMフィーチャーフォンの3050

他OSスマートフォンとのWeiboのエントリー早打ち競争。モニターで状況を来訪者に見せていた

ブースの半分はアプリケーション開発企業のミニコーナー。WindowsPhoneアプリを紹介

4100万画素カメラ搭載の808 PureView

Lumia 900(左)と800(右)

Lumia 710(左)と610(右)

中国展開中の上位モデルを展示。アプリケーション開発企業の特設ブースも

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中国移動 (China Mobile)

� 中国移動ブースは「TD-LTE」「無線都市」「Mobile Market」の3つのゾーンに分けてサービスなどを展示。

� TD-LTEは交換機や端末などハードウェアを中心とした展示。またGlobal TD-LTE Initiativeの活動紹介や、TD-LTEを搭載し車内Wi-Fiを利用可能にしたコンセプト自動車などを出展。ライブネットワークのデモでは平均100MbpsのDL速度でHD動画の再生を行っていた。

� 無線都市は遠隔医療やホームセキュリティーなど現在中国各都市で進めている高速無線通信サービスによるソリューション系をデモ。またSIMカードベースの非接触ICカードによるモバイルペイメントもデモされていた。

� Mobile Marketは同社のアプリケーションストアや開発支援環境を説明。またクラウドサービス「Mcloud」などのサービスも合わせて展示。McloudはPCやiOS、Androidなどから16GB利用可能。キャリアベースのセキュリティー、かつオープンプラットフォームのためMcloud利用アプリの開発も可能。

中国移動ブース

TD-LTE交換機などの展示

TD-LTE端末はモバイルブロードバンド端末亜が主。FDDとのデュアルモード機も展示

GTIの活動や世界のTD-LTE状況

ライブネットワークデモはDL平均100Mbps

4Gコンセプト自動車は屋根にLTEのアンテナを搭載、室内で高速ネットアクセス環境を提供

3G回線を利用した医療ソリューションのデモ 中国移動版お財布ケータイのデモ

Mobile Marketはアプリケーションストアやアプリ開発関連をデモ

16GBが利用できるクラウドサービスMcloud

TD-LTE、遠隔医療やホームセキュリティーなどの高速無線通信サービスによるソリューション、アプリストア「Mobile Market」の訴求

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中国聯通(China Unicom)

� 中国聯通はアプリケーションストアや3G回線を利用した企業向けソリューションなどを展示。

� 同社開発の独自OS/UIでもあるLinuxベースの「woPhone」も展示。メーカーはTCLやCoolpadなど。最新モデルはwoPhone上からワンタッチでAndroid OS画面に切り替わるマルチOS仕様となっている。

� アプリケーションストアは電子書籍や音楽の配信サービスなどをデモ。クラウド上のデータ利用が可能で端末へのダウンロード不要で利用できる。電子書籍は2から3人民元で配信、安価に利用できるとのこと。音楽配信では歌詞の表示されるカラオケサービスもある。

� ソリューション展示では、3Gモジュール内蔵の大気測定器やフォトフレームを組み合わせて室内などの空気汚染状況をモニターする「健康宝」。自動車のバックミラー型で利用時は半分がディスプレイとなり、通話や地図検索、アプリ利用の可能な「車聯魔鏡」を展示。いずれも商用化されている。

� M2M Embedded SIMのデモでは中国聯通、Telefonica、TIM、Telstraと共同で開発中のOTA書き込み可能な組み込み型SIMを展示。現在開発中で年内には実用化予定。

中国聯通ブース

woPhoneの展示。国産メーカー品が並ぶ。最新woPhoneはワンタッチでAndroid OS画面へ切り替え可能

アプリケーションストアは音楽や電子書籍を配信。コンテンツはオンラインで利用可能

2-3元と安い電子書籍

Embedded SIMは4事業者で共同開発中

OTAで番号を書き換え。複数端末間での番号移動や別事業者の番号を書ける

バックミラー型の3G情報端末「車聯魔鏡」

音楽ビデオもストリーミング配信。カラオケもある

室内の大気汚染状況をモニターする「健康宝」

沃 (wo)ブランドの3G回線を利用した各種サービスや企業向けソリューションなどを展示

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NTT docomo

� docomoはクラウドベースサービスや中国でのビジネス展開を展示。

� クラウドサービスは日本でもテストサービスが始まった10ヶ国語の音声翻訳サービスや、通話しながらのリアルタイム翻訳、さらにはメール翻訳をデモ。国際展示会ということで来訪者の注目は高い。

� またドコモ中国は今年から中国国内ビジネスを本格的に開始。日本から中国へ進出する企業のECビジネスサポート、日系工場などの従業員のロケーション管理、そしてマルチプラットフォームに対応した端末マネジメントソリューションなどを説明していた。中国国内で今後本格的に展開を図る。

� NFCは韓国KTとの国際ローミングの事例や今後の国際展開の説明。またNFCのTypeA/B内蔵SIMカードによるNFCペイメントのデモも行われた。

� 他にはジャケット型センサーで携帯電話の機能を拡張するソリューションが来訪者には注目を浴びていたようだ。

docomoブース

クラウドサービスの一例としてリアルタイム翻訳サービスをデモ。日本語と中国語を実際に試す来訪者が多かった

NFCは国際ローミング利用やType A/B内蔵SIMのデモ ジャケット型センサーも人気

今年から中国内事業を本格化するドコモ中国

日系商業企業の中国進出のECサポート

工場での従業員を管理。Zigbeeを使ったセンサーを利用

複数のスマートフォンOSに対応する端末マネジメント

クラウドベースサービスやNFC、中国でのビジネス展開などを紹介

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NEC

� NECはソリューションビジネスを中心とした展示。

� LTE関連ではマイクロウェーブを併用したモバイルバックホールソリューションなどを展示。現在はFDD方式に対応しているが、TD-LTEに対応した製品も年内には投入したいとのこと。

� 企業向けソリューションではクラウドを利用したホテルや企業の管理、また医療向けの総合ソリューションなどを展示。

� 教育関連では自社タブレット端末を組み合わせた遠隔学習や学校内でのペーパーレス教科書などの取り組みを紹介。現在中国の一部都市でテスト運用を行っている。

� ホテル向けにも自社タブレットを組み合わせたソリューションを展示。タブレットが客室内のメディアプレーヤーやフロントとの連絡端末になり、ショッピングやルームサービスの注文なども可能。マレーシアなど高級リゾートホテルに今年春から一部採用されている。

� 端末は中国向けに発売したCDMA端末を展示。日本ではauから発売されたモデルの中国語ローカライズ版となる。

NECブース

LTEはスモールセルやマイクロウェーブ伝送を組み合わせたバックホールソリューションをデモ

ホテルや企業向けのクラウドソリューション

日本のauで販売された防水端末の中国向け製品、909e。中国電信から発売

ホテル向けにタブレットを使ったソリューションも提供。すでに海外で採用例がある

教育ソリューションは中国で現在テスト中。タブレットを黒板や教科書、ノートのように利用できる

遠隔地などにも対応する移動医療ソリューション

LTE関連、企業向け、教育関連などのソリューションビジネスが中心

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大唐電信

� 大唐電信はTD-LTEを中心とした展示。

� チップセットはTD-LTE対応品を中心に展示。TD/FDD-LTE対応のデュアル対応品に加え、TD/FDD-LTEとTD-SCDMAに対応するマルチモード対応品も出展されていた。

� LTE時代のソリューションも展示。SmartVideo Monitoringは高速回線での遠隔モニタリング。Swipe-N-Shareは高速回線で動画コンテンツ利用が増えることから、IPTVやタブレット、スマートフォンで表示をシームレスに切り替え。Video-On-The-Goは放送カメラ用のLTE通信端末。

� 他には同社のチップセットを利用したTD-SCDMAやCDMA2000端末が展示されていた。タブレットモジュールと合体するスマートフォンは試作品。

� 大唐電信といえばTD-SCDMAのチップセット供給メーカーというイメージが強いが、MAEではTD-LTE関連企業としてアピールを図っていた。

TD/FDD-LTE対応と、TD/FDD-LTE + TD-SCDMA対応のベースバンドチップ

遠隔モニタリングのSmart Video Monitoring

放送カメラ用のLTE送信装置。端末はUSB形状で右のユニット部に装着して利用

マルチスクリーンソリューションも展示

同社チップセットのTD-SCDMAやCDMA2000端末も

大唐電信ブース

スマートフォンが合体するタブレットモジュールの試作品

TD-LTEを中心とした、チップセットやソリューションなどを展示

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CISCO

� CISCOはLTE普及を見据えたデモなどを展示。

� Voice and Video over LTEにより高品質、高画質な音声/ビデオ通話を可能にする。

� Videoscapeは動画配信プラットフォーム。動画の品質を顧客ごとに変更可能で、有料会員に高画質動画を配信することも可能。また動画視聴中に中断した際もサーバー側で送信をいったん停止。無駄なビデオバッファのためのデータ送信量を削減できる。

� 広告配信プラットフォームでは、WEBページの閲覧状況から最適な関連広告をブラウザの広告枠内に表示させるもの。

CISCOブース

LTE上での音声やビデオ通話

Videoエンコードの端末ごとの最適化や、送信画質をコントロール

有料会員には高画質ビデオを配信、といったことも可能

WEB閲覧履歴から最適な広告を配信する

LTEによる高品質、高画質な音声/ビデオ通話のデモ、動画配信プラットフォームなどを紹介

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BMW China Services

� BMWはスマートフォンの車内での使用を一体化しオーディオコントロールなども可能なアプリケーションを展示。スマートフォンを接続すると、画面の表示はダッシュボードのモニターに切り替わる。BMWとMINIそれぞれにスマートフォンを接続しデモを行っていた。

� ダッシュボードのモニターはスマートフォンアプリが表示され、携帯電話のアンテナ感度なども表示。ニュースやソーシャルネットワークなどの利用ができる。

� MINIには自分の運転操作がどれくらいエコか、を判定するゲームライクな機能を搭載。判定結果を公開し共有できる。BMWにはこの機能はなく、車種(アプリ)ごとにその車により適したコンテンツを提供するとのこと。

� APIが公開されているので、各種WEBサービスなども追加することができる。

BMWブース

スマートフォンをケーブルで接続 ダッシュボードディスプレイの表示は自動的に切り替わる

アプリケーションのメインメニュー。SinaのマイクロブログWeiboの利用も可能

ニュースを表示

API公開でWEBサービスを追加もできる

自分の運転操舵をゲーム感覚で判断し、結果を公開できる

BMWはUIデザインやコンテンツが若干異なる

スマートフォンを車に接続し、オーディオコントロールなどの車内での利用を一体化できるというアプリケーションを紹介。

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SMG

� 中国のIPTVプロバイダー、SMGは「BesTV/百視通」の名称で中国全土でサービスを展開。中国最大のIPTVプロバイダーであるとのこと。

� 現在提供しているIPTVサービスのデモに加え、モバイル向けのストリーミング放送もデモ。タブレットやスマートフォンから利用できる。

� またタブレットやスマートフォンとTVをWi-Fiで接続するドングルを近日中に発売する予定とのこと。ドングルにはWi-Fiが内蔵、HDMI出力がある。スマートフォンやタブレットで視聴しているBesTVを、Wi-Fi経由でTVに出力できるとのこと。

� 最新のSTBでは、TV視聴以外に公共料金などの支払いやオンラインショッピングも可能。UnionPayと提携しており、カード番号をSTBのメニュー画面から登録することで支払いに利用できる。

SMGブース

IPTVの体験コーナー

タブレットやスマートフォンでも番組視聴可能

スマートフォン/タブレットからTVへWi-Fi出力するドングル

スマートフォン画面からワンタッチでTVへ出力が変わる

TV視聴だけではなく、支払いやショッピングも可能。Union Payと提携している

最新のSTB

中国最大のIPTVプロバイダーが提供するIPTVおよびモバイル向けストリーミングのデモ

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Focus Topic3

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TD-LTE

� MAE2012ではLTE関連の展示が目立っていた。中国開催ということでTD-LTEについてはチップセットメーカーやインフラ、通信事業者各社が展示を行った。

� 中国移動はTD-LTEの基地局や端末を展示。またワイヤレス通信で生活を向上させるスマートシティー(無線都市)構想向けの、ワイヤレス医療ソリューションやホームセキュリティー関連も展示。TD-LTEの商用化とあわせスマートシティーの取り組みを訴求。

� NECやJuniはLTE対応のスマートセルやピコセルを展示。NECの説明員によるとTD-LTE対応品も年内を目処に投入予定とのこと。CISCOはVoice on LTEなどをデモ。

� 大唐電信やInnoPowerはTD/FDD-LTEのデュアルモードベースバンドチップを、HuaweiはTD/FDD-LTEデュアルモード対応端末を展示するなど、両方式に対応した製品も目立つ。TD-LTEの拡大はシングルモードではなくデュアルモード対応製品の拡充が必要、というベンダー側の考えも見える。大唐電信はLTEをつかったソリューションも展示。

� TD-LTEの推進団体Global TD-LTE Initiative主催の「GTI Asia Conference」が開催。中国政府関係者からはTD-LTEを国として全面的に推進すること、また中国移動関係者からは国内7都市でのテスト状況が報告された。海外からはTD-LTEをローンチしたソフトバンクの松本取締特別顧問やBharti AirtelのCEOが、TD-LTEによる顧客の新規獲得や新しいサービスの提供などに期待していると話した。そしてClearwireやUK BroadbandのCEOらも、TD-LTEによる新しいビジネスチャンスが生まれると語った。なおカンファレンスを通じて強調されていたのはTD-LTEの「標準化」と「国際展開」。FDD方式と競合ではなく共存するもの、ということで全体の意見が一致していた。FDD-LTEを4月から香港ではじめている中国移動香港のCEOも6月に香港でTDとFDDのローミングテストが成功したことを報告、年内に香港でTDも開始し、デュアル方式でのサービスを始めると説明した。

中国移動ブースはTD-LTEや無線都市を展示

TD/FDDデュアルモードLTE対応のHuawei B392

中国移動によるTD-LTE基地局などの展示

NECのスモールセル。TD-LTE対応品も予定

大唐電信のTD/FDD-LTE、TD/FDD-LTE + TD-SCDMA対応ベースバンドチップ

JuniのLTEスモールセル

中国移動香港のFDD/TDローミングおよびFDD/TD融合サービスの予定

GTI Asia Conference

日本のサービス状況とTD-LTEへの期待を語るソフトバンク松本取締役特別顧問

CISCOのVoice・Video on LTE

カテゴリ4、DL150Mbps対応のCPE、Huawei B593はTD/FDDデュアル対応も提供

大唐電信の放送ソリューション。TD-LTEのUSB端末を使い高画質な動画を遠地から送信可能

LTE関連の展示が目立ち、なかでもTD-LTEについてはチップセットメーカーやインフラ、通信事業者各社が展示

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モバイルペイメント

� ドコモブースや中国移動、ZTEブースに見られたように、モバイルペイメントがMAE2012の一つの話題でもあった。

� MasterCardはPayPassを使ったNFCペイメントをデモ。また使用履歴やポイント管理などのソリューションも展示。

� VISAはMobile Prepaidなど新興国向けのサービスなどを説明。一方今年夏のロンドンオリンピックでの大々的なNFCの商用テストについては特に説明はなかった。

� アメリカのVeriFoneはNFCとクレジットカード対応の支払い端末を展示。中国では北京に事務所があり、中国国内にも製品は導入されている。

� GSMAのブースにもNFCのデモコーナーがあり、ドコモとKT、auとSKテレコムの日韓ローミングサービスの説明が行われていた。また韓国で実際に利用されているNFCソリューションとして、ブースを野球場に見立てて入場券の座席指定購入や場内での飲食物や野球チームグッズの購入、といった実例のデモが説明されていた。

MasterCardブース

PayPassを大きくアピール

VISAはNFC関連よりも新興国向けのワイヤレストランスファーやモバイルプリペイド支払いなどを説明

VISAブース

対応端末による支払いのデモ

NVeriFoneブース NFCに対応した支払い端末

GSMAブースは日韓の事例などを展示 (SKTとKDDIの共同展示)

韓国の野球場での実例もデモ 入場券購入やグッズ、飲食物もNFCで購入可能

NFCソリューションや新興国向けサービスなどがトピックに

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アプリケーション/ ゲーム

� MAEにはモバイルゲームゾーン、Angry Birdsゾーン、Appパビリオンなど、ソフトウェア関係の特設ブースが会場内に設置された。

� ゲームゾーンでは10数社のゲームの人気投票やゲーム大会が行われたが、盛り上がりには欠けていたようである。Angry Birdsゾーンも広いスペースを取っていたにもかかわらず、ゲームのデモ以外はグッズ販売が行われた程度でこちらも来客の数は多くない。

� 隣接してロシアのゲーム会社、gameinsightが出展も行っていた。

� Appパビリオンで目立っていたのはソーシャル系アプリ。韓国のカカオトークや香港のmaaiiなど、チャットやVoIPを利用できるソーシャルアプリに来場者の人気は集まっていた。

モバイルゲームゾーン

Angry Birdsゾーン 物販に人気が集まっていた

ゲームを体験し、投票するシステム ロシアのgameinsightも出展

AppパビリオンではカカオトークなどSNS系が目立つ

香港のmaaii

チャット/メッセンジャー/VoIPなどが利用可能

Appパビリオンではソーシャル系アプリが人気。ゲーム関連は盛り上がりに欠けた

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Keynote Speech4

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基調講演: NTTdocomo/ HTC/ Datang Telecom

� MAE 2日目の午前のキーノートセッションは「モバイルイノベーション」と題して3人のスピーカーが登壇した。

� NTTドコモの加藤薫社長は、社長就任後初めての国際会議でのスピーチ。プレゼンテーションは流暢な英語で行われた。加藤氏はドコモの「スピード&チャレンジ」の経営方針スローガンを説明。データARPUの近年の伸びからLTEのサービスエリアを今後拡充、またdメニューなど使いやすい携帯電話サービスを消費者に提供していくと話した。そしてクラウド型の事業者提供サービスとして、同時翻訳サービスの「しゃべってコンシェル」を日本で開始したと話し、OSやハードメーカーにとらわれず、そして単純な土管ビジネスから事業者が脱却できる方法はある、と語った。加えて今後はM2M分野も強化するとのこと。

� 端末メーカーからはHTCの中国ヘッド、Ray Yam氏が登壇。クローズドなエコシステムのAppleと、オープンだがOSやUIが多岐にわたり消費者に混乱を与えてしまうAndroidの両者のエコシステムの長所をHTCは採用し消費者に使いやすさを提供していくと語った。同社のSense UIはユーザーエクスペリエンスと操作性を向上させ、またサービスプロバイダとも協業しUIでありながらもその上でWEBサービスをシームレスに利用できる。中国では最初にインターネットを利用する際にPCではなくスマートフォンから使い始める層が急増しており、オープン、クローズドのエコシステムを融合して使いやすさを提供するHTCの製品はそれらの層からも歓迎されるだろう話した。

� 大唐電信のCTO、Chen Shanzhi氏は世界中で多くの人がPCよりもタブレットやスマートフォンからインターネットへアクセスする時代になり、高速通信技術のLTEは今後需要が急増するだろうと話した。同社はTD-LTEソリューションを持っており、モバイルインターネット産業の拡大に貢献していきたいと語った。

� 3氏によるラウンドセッションでは、加藤氏がダムパイプの脱却、そして重要なのはお客様が何を求めているか、という点を力説した。また新しいサービスや技術の開発は自社だけでは限界があり、グローバルにパートナーを見つけて協業しモバイル業界をリードする企業になっていく、と話した。HTCのRay氏は消費者にいいサービス、いい製品を提供するためには今後端末、事業者、サービスプロバイダはより密接に協業が必要だと力説。大唐電信のChen氏は中国はローコストな製品だけではなく研究開発費でも競争力が高いと話し、世界の企業との提携を強めて生きたいと話した

2日目のキーノートセッション会場

ドコモの加藤新社長

HTC中国地区ヘッド、Ray Yam氏

大唐電信のChen Shanzhi CTO

3氏で行われたラウンドセッション

Keynote 「モバイルイノベーション」: グローバルなパートナー提携の可能性を示唆

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基調講演: China Mobile/ Bharti Airtel/ ZTE/ Nokia

� チャイナモバイルの会長Xi Guohua氏は、TD-LTEがグローバルスタンダードになると信じていると語り、現在の技術よりも優れている上に周波数のレバレッジもあるとした。

� チャイナモバイルによると、現在同社のTD-LTEテストは順調であるとのこと。Xi氏は規格をサポートした端末が幅広く入手可能になればインフラを稼動するのに長くはかからないが、デバイスがボトルネックだと話した。

� Bharti AirtelのCEO、 Sanjay Kapoor氏も規格に前向き。それにより採用が簡単になり、最上のカスタマーエクスペリエンスを提供できると話した。

� ZTEのShi Lirong社長もまた、TD-LTEを支持。「我々は(データ)需要をサポートするためにネットワークが必要であり、TD-LTEはこういったデータ需要に合う最良のテクノロジーだと考えている」とShi氏は語り、TD-LTEは最もコスト効率が良いLTE技術でFDD-LTEの1/5のスペクトラムコストだと話した。

� また、同氏は新モバイル時代において、TD-LTEが主流技術になると信じていると語った。

(Mobile Business Briefing 2012/06/20)

http://www.mobilebusinessbriefing.com/articles/industry-giants-throw-weight-behind-td-lte/24279

Keynote 「新モバイル時代のための戦略」

写真) Mobile Asia Expo公式HP

チャイナモバイル、

バルティ・エアテル、ZTEのエグゼクティブたちは、TD-LTE規格のサポートを表明

Nokia

中国でのアプリ提供の進捗を紹介

� 基調講演に登壇したNokia AsiaのOlivier Puech社長は、同社が既に同社の中国マーケットプレイス・ストアから3万5000のアプリを提供していると語り、5500がローカルなアプリだと紹介。

� Puech氏は、この成長は3月待つに中国でローンチしたWindows PhoneのLuimiaスマートフォンが支えていると話した。

� また同氏は、アフォーダビリティーが重要だと話し、コンシューマーのためにコストダウンを図る方法として、Tencentを初めとしたパートナーに期待しているとした。

� Puech氏は、ロケーションベースのサービスはNokiaの優れている分野のひとつだとし、2050年までに75%の人口が都市に住んでいると考えられるので、コンシューマーはいつでも繋がっていることを求めるようになるだろうと語った。

(Mobile World Briefing 2012/06/20)

http://www.mobilebusinessbriefing.com/articles/nokia-touts-chinese-app-success/24280

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GTI Asia Conference

� TD-LTEの推進団体であるGlobal TD-LTE Initiative主催の「GTI Asia Conference」がMAEにあわせて開催。中国の関係機関および海外からのスピーカーを迎えて講演が行われた。

� 最初に中国工業和信息化部のLiu Lihua氏が登壇し、中国のTD-LTEの進捗状況を説明。6+1都市でテストを実施中で、フェーズ1からフェーズ2の商用化を目指したテストを行っているとのこと。また中国だけではなく海外事業者や関連機関と協力しTD-LTEの標準化を進めていくと方針を語った。

� 中国国家発開委のQi Chengyuan氏はTD-LTEを中国政府として推進していくと話し、中国でのTDの発展は新興国など国外への普及を促し、またZTEやHuaweiなど中国企業のグローバル展開をさらに進めるものになるとした。

� 中国の状況について、中国移動のXi Guohua董事長は国内テストの投資だけではなく、標準化機関との連携も密に行っているとのこと。技術開発だけではなく、国際ローミングなど海外事業者との連携の重要性を訴えた。

� 具体的な状況は中国工業和信息化部のCao Shumin氏から説明があった。現在中国7都市でネットワークベンダー10社とシングルモードのチップセットメーカー13社の接続テストを行っているところで、3年間のテスト機関中満足する結果が得られているとのこと。

� 海外からはソフトバンクの松本徹三 取締役 特別顧問登壇し、2月に開始したTD-LTEサービスが1つの端末だけで1300万人の加入者を集めたこと、今後製品が増えることでさらなる加入者増が見込めると話した。10月にはTD-LTEスマートフォンも投入するとのこと。

� Bharti AirtelのSanjay KapoorCEOはFTTH代替としてもTD-LTEはインドに有益で、世界中のベンダーにインドへの投資を呼びかけた。

� 最後に欧米事業者を代表して4氏が登壇。TD-LTEについて周波数効率の高さやコストメリットが期待できるほか、グローバルの標準化、互換性が普及のポイントになるだろうとの共通認識を語った。またブロードバンド事業者にとってはワイヤレスという新たなビジネスチャンスを生む、期待できる技術であるとも認識が一致していた。

GTI Asia

中国国家発開委のQi Chengyuan氏

ソフトバンクの松本徹三 取締役特別顧問

Bharti AirtelのSanjay KapoorCEO

中国工業和信息化部のLiu Lihua氏

中国工業和信息化部のCao Shumin氏

中国移動のXi Guohua董事長

左からUK Broadbandの Philip Marnick CEO、OptusのStuart Macintyre氏、ClearwireのMile Seymour VP、AntaresのMikhail Grachev VP

TD-LTEの推進団体であるGlobal TD-LTE Initiative主催のカンファレンスが併催。

中国におけるTD-LTEの推進状況のほか、各国のTD-LTEへの取り組みが示された。