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研究開発・設計業務の処理になぜ Mathcad が有効か?
2011/02/15
テクファ・ジャパン(株)
香取英男
技術業務に Mathcad を導入して、
研究開発・設計業務の革新的な効率化を図る
技術業務 処理 有効な ル とし
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技術業務の処理の有効なツールの一つとして、
3DCAD が大きく取り上げられているが、
実は それと同等あるいは それ以上の効果を期待できるツ ルがある実は、それと同等あるいは、それ以上の効果を期待できるツールがある。
高度な計算・技術文書作成の機能をもつ Mathcad である。
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工学計算ソフトウエアとは
実は、この種のソフトウエアは、
工学計算ソフトウエアと呼ばれるほかに、さまざまな呼び方がある。
・数値解析ソフトウエア ・数値計算ソフトウエア
・数式処理ソフトウエア ・数式処理エデイタ ・技術計算ツール などがあり、
Matlab や Mathematica をはじめ、数多くのソフトが開発され使用されている。
がこれらは、主として複雑な数値計算処理機能に重点が置かれ、
極めて専門的な処理ツールになっており、それを使いこなすには、
定のスキルが要求され 多くのユ ザは大学や研究機関の研究者たちである一定のスキルが要求され、多くのユーザは大学や研究機関の研究者たちである。
このような背景から、この種のソフトは、一般的な産業界の技術者に対しては、
その業務処理のツ ルとしての認識は 無いように思われているその業務処理のツールとしての認識は、無いように思われている。
このことは、たとえばCADの稼働数と比較してみれば、明らかであろう。
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3次元CAD の有用性はわかったが・・・
産業界における研究開発・設計業務において、3次元CADがすでに大きな役割を果たしていることは3次元CADがすでに大きな役割を果たしていることは、敢えてここで論ずることもなかろう。
3次元CADは3次元CADは、その特性を把握して、カスタマイズ機能を利用すれば強力なモデリング機能を発揮できる。ここで示す例ではここで示す例では、機能的な曲面をもつ機構要素部品について取り上げているが、一般的な設計事例においても、十分効果を出すことの可能性を示している。
ゆえに、3Dモデリングのツールとしては、3次元CADは、十分な機能を備えていると思われる。次元 、十分な機能 備 。
すなわち、モデリングの生産性は解決できていると思われる。
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3次元CAD を用いて作成した機構要素の例
共役カム
平面カム およびローラギアカムロ ラギアカム(インデックス
形)による複合カム
ローラギアカム(揺動形)
ボールタイプギアカム
円筒カム
4(使用した3次元CAD Creo Elements/Direct Modeling)
3次元CAD を用いて作成した機構要素の例
平歯車
球面インボリュート歯形を用いた直交軸歯車
はすば歯車
カムギア(非円形歯車)斜交軸用歯車斜交軸用歯車
5(使用した3次元CAD Creo Elements/Direct Modeling)
GetGear Pro 概要
歯車諸元
GetGear Pro System
GetGear Pro
歯車諸元
歯車基本諸元・かみ合い諸元の算出
コアプログラムCAD 作図・モデリングデータの生成
CAD マクロプログラムによる UI
3次元CADシステム
2次元CADシステム
Creo/Direct Drafting
Creo/Direct Modeling
歯車の作図
歯車の3Dモデル歯車 デ
技術業務上での工学計算ツールの有用性は?
では、企業内での技術業務において、、 業 技術業務 、
3次元CADがあれば、それで十分なのだろうか?
ここでは、この問題提起を分かりやすくするために、
技術業務の中で、重要な役割を果たす研究開発・設計業務に主眼をおいて、
簡単な歯車設計という事例を取り上げ、
その設計業務に関わる問題を調べてみよう。
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3Dモデリングは簡単にできることは分かったが・・・
運動の伝達性、強度、耐久性などの点から歯車諸元の選定は、適切か?
キーの大きさは、軸径により選定しているけど、
軸径は 十分に設計要件を満たしているか?
、伝達強度に問題ないか?
軸径は、十分に設計要件を満たしているか?曲げ強度やねじり剛性は十分か?
与えられた設計仕様を満たす機構要素を得るためには、多くの技術的な重要な検討事項が存在する。
実際の設計作業では、これらの処理に多くの時間が費やされている。このような問題を適切に処理できなければ、大幅な設計作業の効率の向上は望めないだろう。
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大幅な設計作業の効率の向上は望めないだろう。
歯車の軸径を求めるプロセス
たとえば、歯車軸を例に挙げて、軸の強度と剛性に関する問題を少し考えてみよう。
1)最大たわみ δ2)最大傾斜角 i3)せん断強さ τ4)ねじれ角θ
それぞれ 計 求それぞれの設計要求項目により、それを満たす軸径の求め方は異なり、当然その値は違う。
このように、場合によってはいくつかの条件から
両端で転がり軸受で支持された歯車軸を例
いくつかの条件から、軸の強さを検証する必要があるかもしれない。
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設計作業の効率化を図るために
とても単純な軸径を求める例を取り上げただけでも、いくつかの設計論理があることがわかるいくつかの設計論理があることがわかる。
各要素の諸元値を求める際、
・どのような考え方で求めるか、求めたか?・どのような手順で求めるか、求めたか?・どのような資料を参照して求めるか、求めたか?どのような資料を参照して求めるか、求めたか?
このような設計作業について、その品質を高め、効率を上げ、かつ、その過程を再利用できるような、作業環境を構築すべきであろうと思われる。
このような目的にこのような目的に、重要な役割を果たすと思われるのが、Mathcad である。
ここで、Mathcad を用いた簡単な事例を示そう。
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ここで、Mathcad を用いた簡単な事例を示そう。
Mathcad による効果
簡単でしかも限定的な例で恐縮であるが、この例の結果から、
適用する設計の考え方・適用する設計の考え方・設計計算の手順・参照する資料
(公開されている経験的なデ タ 社内に蓄積されているデ タ)(公開されている経験的なデータ・社内に蓄積されているデータ)・設計諸元の値の特性の確認(グラフ表示)
などを明示していくことができるなどを明示していくことができる。
設計時に 種々の計算機能を利用して、効率よく作業を進めることができるだけでなく効率よく作業を進めることができるだけでなく、それ以降、誰にでも視認性が高く、理解しやすい形式で資料が残されることで、設計手法の再利用が可能になる。設計手法の再利用が可能になる。設計の標準化も自然に構築されていく。
見掛け上、(Word + Excel)を併用する方法でもできそうに見えるが、
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見掛け 、( x )を併用する方法でもできそうに見えるが、計算機能・技術文書作成機能や作業性など種々の点でかなり難があろう。
Mathcad の特長
詳しくは、Webやカタログ等に記載されているが、Mathcad の特長を挙げておく。
1)テキストと計算式を混在した資料を簡単に作成できる
2)参照したい各種の設計資料を貼り付けて、引用箇所を明示できる
3)複雑な数式であ ても書きやすく しかも即その場で計算結果が出る3)複雑な数式であっても書きやすく、しかも即その場で計算結果が出る
4)係数値を変更すると、以降、それに関わる計算処理は、即自動更新され結果が出る
5)計算する際、単位をチェックするので、矛盾した計算結果を見出しやすい
6)ノンププログラミングの手順で、複雑な計算論理を構成できる6)ノンププ グラミングの手順で、複雑な計算論理を構成できる
7)計算結果を種々の形式でプロットできるので、データの特性、傾向が見やすくなり、意思決定を容易にする
8)数式処理、数値計算上の多くの関数、ソルバが用意されている
9)結果をファイルに出力する アプリケーションで作成したデータを読み取る
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9)結果をファイルに出力する、アプリケーションで作成したデータを読み取る、Windows の OLE 機能を利用などが可能なので、他のアプリケーションプログラムとの高度かつ有機的な連携が図れる
まとめ
1)3次元CADによるモデリングは、重要なひとつの設計作業であり 設計の品質を高めよう重要なひとつの設計作業であり、設計の品質を高めよう。さらに、革新的な設計作業の効率化を図るためには、他の設計業務の内容を十分に検討しよう。
2)設計作業に多く費やされる内容をよく分析し、その対処策を見出そう。
3)その対処策として、3)その対処策として、極めて有効なツールになり得る Mathcad の利用をお勧めする。
4)Mathcad は、設計作業を効率よく進めるだけでなく、4)Mathcad は、設計作業を効率よく進めるだけでなく、設計の品質を高め、さらには、設計手法の標準化の作成・確立にも大いに効果を発揮できる。
ご清聴ありがとうございました。
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