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自分の暮らしをデザインする 1DS11047Y 加藤健太 生活空間やエレメントのグッドデザイン 1. 課題の概要 2. スケッチ ◆展開スケッチ ◆平面スケッチ ◆立面スケッチ 3. 課題の抽出 4. コンセプト 5. アイデア展開 6. 最終提案 INDEX 2012.2.17

工業設計基礎演習ⅱ ポートフォリオ Mini

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自分の暮らしをデザインする

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生活空間やエレメントのグッドデザイン

1. 課題の概要

2. スケッチ

◆展開スケッチ

◆平面スケッチ

◆立面スケッチ

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4. コンセプト

5. アイデア展開

6. 最終提案

INDEX

2012.2.17

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4. コンセプト

5. アイデア展開

6. 最終提案

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課題の概要

 この課題のテーマは自分の暮らす部屋

とその環境を構成する家具や家電製品を

見つめ直し、より良い生活空間や生活環

境を創造するためにはどのような部分を

改善すればよいか、またはどのようなエ

レメントを設置すればよいかを考え、デ

ザインするものである。

 私たちの身の回りのものは全て既にデザインされ

たものである。しかし、それらがエレメントとして

空間的に配置されると個々の要素が優れたデザイン

であったとしても、総体としては必ずしも良いデザ

インとは限らない。自分が普段生活するなかで、つ

まり、ユーザーの視点に立ってデザインを考えるこ

とで良いデザインを考える。

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課題の抽出

 部屋の平面図や立面図、展開図を分析した結果、部屋自体が狭いので特徴的な行動

経路は抽出出来なかった。しかし、実際に生活してみると様々な不具合が見つかった。

はじめに気がついたのは随所にある段差だ。玄関、ユニットバスと廊下の間、ベラン

ダと居室の間。ユニットバスのドア下の段差、ベランダに面したサッシ窓下の段差、

ともに約 9cmの段差である。これほどの段差は若年である私たちでも支障に感じる

だろう。私の実家はバリアフリータイプのマンションで、1cm以上の段差は無い構

造であったために、今の居室では大いに気になった。

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課題の抽出

 段差の周辺部分の観察をしてみると、ドアの取手や窓の持ち手部分に視点がいっ

た。取手は小さく、握って押し下げて引っ張るという 3つの動作段階が必要なほか、

ドアを開くと廊下のスペースが大きく奪われてしまうことにも気がついた。

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課題

 課題をまとめると以上のようになる。解消課題

は共通であるが、サッシの形状や用途が異なるた

めに、それぞれに応じたアプローチが必要である。

●対象箇所

◆ユニットバスのドアサッシ

◆ベランダに面したサッシ窓

●解消課題

◆段差をなくす

◆取手、持ち手部分の改良

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コンセプト

 障碍者や高齢者、子どもといった視点を含め、あ

らゆるユーザーにとって安全で快適な設計を目指す。

より、ユーザーフリーに

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深澤直人

・・・サッシ窓 なぜ取手がないのか。

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コンセプト

 多くのデザインに触れると、様々な価値観を得る事が出来る。著名なプロダクトデザイナーで、グッドデザイン

賞の審査委員長などを務める深澤直人氏の著書「デザインの輪郭」(TOTO 出版 ,2005) に書かれていたことだが、「デ

ザインはそのものが本来持つモノの形になっていく」というような趣旨の記述が多く見られた。私もこれに大いに

共感である。デザインのもつ琴線に触れ、それを形にしていく。そのものが持つ意味や本質を捉えるという視点の

重要さを私は学んだ。その点からいくと、サッシ窓をホールドし、開閉するという所作においてはホールドするた

めの部分が必要であり、現状では小さな隙間に指を折り込むか、縁全体をしっかりと握らなければならない。私は

ここに、取手の必要性を考えた。

デザインは

そのものが本来持つモノの形になっていく。

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▼高気密住宅・・・窓が開けにくい

▼リウマチ患者・・・細かい関節・小さな筋肉への大きな負担×

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アイデア展開

 高気密住宅では換気が不十分に

なると吸気が上手くいかず、部屋

内の圧力が外の気圧 ( 大気圧 ) とつ

り合わなくなり、窓が開けにくく

なることがある。開けやすいよう

な工夫が必要である。コンセプト

の論と合わせて取手が必要である。

 例えばリウマチの患者に着目してみる。彼らは細かい関節

や小さな筋肉に大きな負担をかけると、関節などが変形して

しまうという。つまり、大きな関節や筋肉を稼働させるよう

なデザインが求められる。サッシ窓のように指を織り込まな

ければグリップできない形状は非常に良くない。この点を解

消するデザインは、リウマチの患者だけでなく、結局は誰に

とっても楽に操作が出来るデザインである。

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参考

トステム 浴室中折れドア

SF型 ( シルバー )

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アイデア展開

 ユニットバスのドアサッシで参考にした物は、一般的にユニットバスに使われ

る中折タイプの浴室サッシだ。上図のようなタイプは中央付近を押し込むことで

ドアが開く。中折構造なので、全開にしたとしてもサッシによって塞がれてしま

うスペースは少ない。更に、両手がふさがっていたとしても腕や肩でドアを開く

ことが可能である。取手を掴む必要性はない。また、中央部の割れ目部分は指を

挟みにくい構造になっており、これも採用したいと思う。

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◆展開スケッチ

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4. コンセプト

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6. 最終提案

INDEX

アイデア展開

 ベランダに面したサッシ窓の形状について。いくつかの形状が考えられた。上

図は廃案となったものだ。これらはサッシ窓の右側面図である。左右両端にある

ものは内側の下部の掃除を行いにくいのではないかという点で廃案である。また、

中央のものはグリップに十分なスペースを確保するとカーテンの開閉に支障が出

るので廃案となった。また、右のものは内側の接合部で指をはさみやすいという

安全の面からも良くない。

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4. コンセプト

5. アイデア展開

6. 最終提案

INDEX

アイデア展開

 ユニットバスのサッシドアについて。先にも述べたが、「参考」で示したように

一般的な中折タイプのものを採用する。上図では現状のドア開放時の廊下幅との

関係性を示している。ドアを全開にすると余白は 25cm程度になり、通行は不可

能となる。しかし、中折タイプでは浴室内に折り込むため廊下の通行障害にならず、

さらに、バス内部の人にも与えるプレッシャーは少ない。

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4. コンセプト

5. アイデア展開

6. 最終提案

INDEX サッシ窓の最終提案がこれだ。左側の窓は現状どおり、嵌め殺しとなっている。

もちろん、下部の段差はフラットにしてある。最も特徴的なのは持ち手部分だろう。

材質は杉材を使用し温かみをもたせた。また、その形状はアーチ型の木材を金属製

の支柱で固定している。十分なグリップスペースを確保し、大きな関節や筋肉を用

いることで窓の開閉を容易にした。

最終提案

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◆展開スケッチ

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4. コンセプト

5. アイデア展開

6. 最終提案

INDEX ユニットバスのドアサッシの最終提案がこれだ。ドアは中折タイプを採用し、

持ち手の部分は負担を軽減するために大きくするとともに開閉の支障にならない

ようカーブをつけた。段差をフラットにすることで懸念される水漏れは、浴室内

のグレーチングを 1/100 程度にすることで十分に対応できる。

最終提案