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「IT投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の発展 株式会社ワークマン 三井情報株式会社 2013年月5月25日 東京会場 「IT投資マネジメントの変革」出版記念セミナー ~投資の結果としてIT資産分析から始める投資マネジメント手法~ 土屋哲雄 川崎亮二(発表者)

「IT投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の …「it投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の発展 株式会社ワークマン

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Page 1: 「IT投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の …「it投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の発展 株式会社ワークマン

「IT投資ポートフォリオの

ライフサイクルマネジメント」の発展

株式会社ワークマン

三井情報株式会社

2013年月5月25日 東京会場

「IT投資マネジメントの変革」出版記念セミナー

~投資の結果としてIT資産分析から始める投資マネジメント手法~

土屋 哲雄

川崎 亮二(発表者)

Page 2: 「IT投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の …「it投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の発展 株式会社ワークマン

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ライフサイクル視点の投資評価指標

経営者

事前評価

中間評価

事後評価

IT稼働

資産評価

利用部門 情報システム部門

ライフサイクル

評価

・年次/中期計画との整合性

・IT稼動資産優良化の視点

・全社開発案件の優先付け

・開発優先順決定

リソース/資金を重点投入

・全社視点のモニタリング

予実/品質/納期の課題

全社視点による対策

・個別案件の要求

・個別案件の成果目標

・個別案件の活用目標

・個別案件の予算

・個別案件の品質

・個別案件の納期

・個別案件の仕様

・個別案件の操作性

・受け入れテスト

・個別案件の開発予算

・個別案件の品質

・個別案件の納期

の達成状況の把握と対策

・個別案件の目標達成度

・個別案件の活用度

活用頻度/活用人数

・個別案件の使い勝手

・全社の開発目標

予算/品質/納期順守率

・全社の活用目標の達成度

・全社の成果目標の達成度

・個別案件の予算順守率

・個別案件の品質順守率

・個別案件の納期順守率

・ユーザー教育の達成度

・資産総額と分配

・効率性、有効性

・廃棄(EXIT)/継続の判断

・成果目標達成レベル

・活用レベル

・改修要求の実現度

・サービスレベル

・システムの柔軟性レベル

・サポート期限と保守費用

個別評価中心

ポートフォリオ評価中心

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IT投資の意思決定を改善することを主眼に置いたIT資産の可視化を考える。

IT投資ライフサイクル改善の起点としてのIT資産の可視化

目標・改善策の決定

投資評価制度の改善

年次/中期

IT投資計画への反映

IT資産の可視化

次のアクションを

立案・計画化するための

現状の可視化

投資

投資

投資

本日話す

内容

投資

案件化

事前評価

中間評価

事後評価

IT稼働

資産評価

業務効率化

インフラ

戦略

分析

IT投資のライフサイクルとマネジメント改善のサイクル

事業貢献度の向上

ムダなIT支出の排除

資産配分の最適化

運用保守費用の削減

ライフサイクルライフサイクル

マネジメントの

視点

ポートフォリオ

管理の

視点

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IT資産分析における3つのポイント

1. 目的/スコープ/アプローチを明確にする

2. 効率を重視したデータ収集を行う

3. 全体俯瞰での可視化を行う

Page 5: 「IT投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の …「it投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の発展 株式会社ワークマン

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1. 目的/スコープ/アプローチを明確にする

何のための可視化か?

良くあるIT資産の可視化

・システム関連図

・システム機能台帳

・現物管理台帳

次に何をすべきかが

分かるか??

対象が同じでも、目的が違えば「表現」は全く異なる。

何にフォーカスして可視化すべきかを見定める必要がある

Page 6: 「IT投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の …「it投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の発展 株式会社ワークマン

IT資産管理

(現物管理視点)

IT資産管理

(投資管理視点)

会計管理

H/W管理台帳H/W管理IDH/W名称メーカー名型番シリアル番号メモリーディスク容量管理者情報利用者情報導入年月日契約ID更新日設置場所

IT資産管理台帳システム管理IDS/W管理IDH/W管理IDシステム名称事業会社所管部場原価部門投資分類新規既存社外活用活用度満足度導入目的適合性経営方針適合性使用頻度障害件数ユーザ数稼働開始日初期取得価額累計取得価額資産残高開発費計保守・運用費(H/W)保守費(S/W)運用費(S/W)その他・プロパー費償却費ベンダー名サービスレベルパッケージ/スクラッチシステム機能分類・・・・

S/W管理台帳S/W製品分類メーカー名製品名バージョンユーザー登録IDユーザー登録年月日ユーザー登録者管理情報インストール日アンインストール日使用ライセンスID更新日

S/W管理IDライセンス管理IDH/W管理ID部材(媒体)管理IDライセンス管理台帳ライセンス購入携帯メーカー名製品名UG元ライセンスIDUG先ライセンスID購入年月日購入元購入申請者ユーザー登録年月日ユーザー登録者管理者情報使用可能ライセンス数使用済みライセンス数更新日

ライセンス管理IDS/W管理ID固定資産管理台帳会社コード会社翻訳漢字会計単位所管部場所管部場翻訳漢字資産NO資産名称資産種類資産細目耐用年数原価部門部門科目名称取得年月取得価額前年度末償却累計額当年度償却累計額帳簿価額・・その他・・

固定資産管理ID(会社・部上・資産NO) 対応表システム管理ID固定資産管理ID(会社・部上・資産NO)業務

領域

費用明細明細ID区分案件名原価部門勘定科目金額・・その他・・© 2013 MITSUI KNOWLEDGE INDUSTRY CO., LTD. All rights reserved. 6666

1. 目的/スコープ/アプローチを明確にする

業務領域で区別したスコープの例

自社にとって、

「価値」があるのか?

ないのか?

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組織、金額、管理対象を軸としたスコープの例

1. 目的/スコープ/アプローチを明確にする

基幹システム

周辺システム

インフラ

ネットワーク

OA

グループ全体

親・子

全社

利用部門

部内

統制の広がり

1,000万管理対象

組織

【例】

1,000万以上の

全社基幹および

周辺システム

を対象とする

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理想に向かうか、弱みを是正するか

不良化

IT資産

GAP

是正

在るべき姿

GAP

主目的

経営・事業戦略への追随

ITとしての理想像の設計

資本効率の向上

不良化リスクの解消

把握すべき事

戦略達成のための

現状とのギャップ

今後行うべき

戦略的IT投資

現状のIT資産としての

問題点

今後行うべき

改善的IT投資

問題志向

アプローチ

戦略

志向アプローチ

達成

アプローチの仕方次第で分析・可視化のやり方が変わる

1. 目的/スコープ/アプローチを明確にする

Page 9: 「IT投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の …「it投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の発展 株式会社ワークマン

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1. 目的/スコープ/アプローチを明確にする

2. 効率を重視したデータ収集を行う

3. 全体俯瞰での可視化を行う

IT資産分析における3つのポイント

Page 10: 「IT投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の …「it投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の発展 株式会社ワークマン

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� 精緻でないデータは使うべきでない。

� できるだけ細かい粒度で見るべき。

� 傾向を見ないと判断できないので、過去データは必須。

2. 効率を重視したデータ収集を行う

合意が得られる事、実行に移される事を重視する

データを集める前

に疲弊してしまう・・・

工数を捻出

できない・・

正確なデータを取りそろえる事 < 組織として話が進む事

新しい管理データを集める場合に良くあるケース

いくらデータが正確だったとしても表し方が

悪ければ合意は得られない・・

データが多少正確でなくとも、組織として合意

することが判断として適切なのでは?

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データ収集における目的とのマッピング

可視化目的 評価視点

関連する現行の資料・情報

IT部門 利用部門 経営部門

戦略志向

IT資産の理想像の設定 経営・事業戦略への追随 IT戦略、目標IT資産の在り姿機能毎の現状レベル機能毎の目指すレベル 事業戦略、達成目標評価指標 経営戦略、達成目標評価指標人材、組織、管理の理想像の設定 情報資産を構築、利用する主体 スキルマップ人材ポートフォリオ リテラシー調査 ITに対する意識

問題

志向

資産価値の向上 投資目標の達成 事後評価結果(回収期間、定性評価など) 事後評価結果(回収期間、定性評価など) 事後評価結果の経営戦略との適合性ユーザ満足度の向上 ユーザからのクレーム 満足度調査(業務への貢献、操作性、システム品質など) -ユーザ活用状況 システムログ、ID付与問い合わせ業務フローへの組み込み状況 活用度調査(利用頻度、業務自体の頻度など) 業務重要度戦略・目的適合 IT戦略、達成目標 事業戦略、達成目標 経営戦略、達成目標維持コストの低減 システム廃棄 死活監視 利用頻度調査現状業務フローとの関連調査 -重複の排除 グループインフラ関連図機器、ソフト一覧共通業務アプリケーション 利用上の重複調査 -適正サービスレベルの設定 SLA指標 利用レベルでの重要度調査 会社レベルでの重要度配分の是正 新規投資比率 システム一覧取得価額 新規事業における開発要望 -戦略投資比率 システム一覧取得価額 - 経営からのIT化要望価値低下リスクの回避 老朽化リスクの確認 使用年度使用技術保有スキル 開発要望の取り下げ頻度 -

2. 効率を重視したデータ収集を行う

目的に照らして必要なデータだけを収集する

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1. 目的/スコープ/アプローチを明確にする

2. 効率を重視したデータ収集を行う

3. 全体俯瞰での可視化を行う

IT資産分析における3つのポイント

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(事例)戦略志向タイプの可視化

分析

業務処理

インフラ

戦略・事業計画 販売 調達 サービス 財務会計 人事・給与

BA 市場分析 顧客分析在庫管理立地分析 製品分析

与信管理 発注管理自社サービス分析 コールセンター分析

コンテンツ管理 コールセンター管理 会計管理 決済管理 人材管理 給与計算ネットワーク

上位下位上位下位上位下位 グループウェア セキュリティセキュリティ コスト管理仮想化 メール

IT資産の分類 目標レベルとレベルアップの度合い現状レベル

受注管理

SLA 技術標準 人材教育 研究開発物理インフラ マネジメントインフラ

3. 全体俯瞰での可視化を行う 戦略目標を持った業務の分類

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(事例)問題志向タイプの可視化

� 長い間改善されていない

システム1~6は本当に使わ

れているのか?

� 廃棄可能だとしたらどの位

の資産のスリム化ができる

か?

� システム8は運用で代替で

きないか?(何故突出してい

るのか?)

�システム3、12の改善施策

があるか?(そもそも評価を

高める必要性があるか?)

� システム3は利用が少なく

評価が低いので、衰退期と見

るべきか?(ライフサイクルも

確認)

3. 全体俯瞰での可視化を行う

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ポートフォリオのメリット・・・全体観をもって次のアクションを決定できること。⇒IT投資に求められている事

必要なパターン1.全体観で次のIT投資を決定できる事

必要なパターン2.全体観で予算配分のコンセンサスを取り、説明責任を果たす事

貢献度を指標化削減度を指標化

財務への影響と関

連付けをしている事

が特徴

一方で、次の投資の

判断基準にはなりに

くい

メリットを意識しな

がら、使い分けを

することが重要。

3. 全体俯瞰での可視化を行う

Page 16: 「IT投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の …「it投資ポートフォリオの ライフサイクルマネジメント」の発展 株式会社ワークマン

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(事例)説明責任、予算配分のコンセンサスとしての可視化

3. 全体俯瞰での可視化を行う

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� IT投資ライフサイクルにおける意思決定の改善に向けたIT資産の可視化を行う。

� 上記を起点に、IT投資の意思決定プロセスを改善する。

1. 目的/スコープ/アプローチを明確にする

2. 効率を重視したデータ収集を行う

3. 全体俯瞰での可視化を行う

まとめ

1. 目標・改善策の決定

2. 年次/中期IT投資計画への反映

3. 投資評価制度の改善

Point

次のstep