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月の満ち欠けと潮汐について

月の満ち欠けと潮汐について - MLIT...月・太陽と地球の位置関係を北(上)から見ると ※潮汐力とは、物体(天体)が受ける他の 物体(天体)の重力差(相対する天体に近い

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月の満ち欠けと潮汐について

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潮汐の変動は?

月の満ち欠けと密接に関係

大潮 大潮

小潮

小潮

新月満月

半月

半月

地球

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月・太陽と地球の位置関係を北(上)から見ると

※ 潮汐力とは、物体(天体)が受ける他の物体(天体)の重力差(相対する天体に近い側と遠い側との差)によって生じる、物体(天体)を変形させようとする(見かけ上の)力

潮汐力

太陽満月

半月

新月地球

半月

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太陽の起潮力は月の0.46倍

起潮力(潮汐力が海水に及ぶことによって生じる

見かけ上の潮汐の駆動力)の分布

・引力は2物体(天体)間の距離の2乗に反比例する

・起潮力は天体の質量に比例し、天体までの距離の3乗に反比例する

※ 太陽の質量は月の約2,700万倍で、一方、太陽までの距離は月までの389倍である。

よって、太陽の起潮力は月の(2,700万/(389)3 = 2,700万/5,886万 ≒)0.46倍

地球の重力

月の引力

起潮力

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赤道

月潮高潮高

夏・冬期の潮汐

太陽

夏・冬期は連続する高潮時(低潮時)の潮高差が大きくなり、結果的に(特に大潮時期は)連続する高低潮の潮高差(干満の差)が小さくなる。

※ 海水(塊)に及ぶ潮汐力によって、海水(塊)が変形する

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赤道

潮高潮高

春・秋期の潮汐

太陽

春・秋期は連続する高潮時(低潮時)の潮高差が小さくなり、結果的に(特に大潮時期は)連続する高低潮の潮高差(干満の差)が大きくなる。

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※ 起潮力に比べて地球の重(引)力の方が遥かに大きい(強い)

日本海側の潮汐が(太平洋側に比べて)小さい理由

地球

小さな湖で潮汐が生じない理由(水塊全体の質量が小さいと地球重力の影響に対して起潮力の影響が相対的に小さくなるため)と同様に、日本海は外海と接続する各海峡の水深が極めて浅く、中の水塊が外海へ移動し難くく、言わば重力によって桶の中に閉じ込められ(隔離され)ているようなものなので、現象として現れる潮汐が小さくなる。

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太陽

地球

地球

1朔望月=29.53日

360°×27.55/365.25 ≒ 27°

地球

月の公転周期=27.55日

地球の公転周期=365.25日

27.55日後 27°

更に約2日後

27.55日×27/360 ≒ 2日

(地球と月の動きは空間上で行き違う関係にあるので、実際は2日より少し短い時間で地球・月・太陽が一直線上に並ぶ。)

調和分解複雑なパターンの潮汐振動(曲線)を、(自転しない)地球を周回する複数の仮想天体の潮汐力(引力)による合成振動と見なし、その各々の仮想天体の潮汐成分(振動=周期・振幅:単純なサインカーブ曲線)に分解すること。

※ 主要四分潮とは、複数の仮想天体のうち主要な四つの仮想天体の潮汐成分(M2,S2,K1,O1潮)のこと。

※ 月の軌道は楕円

近地点距離:約 35.6万km遠地点距離:約 40.6万km

距離の変化率≒ 1.14倍起潮力の変化率≒ 1.5倍

<距離の3乗に反比例>(1.14)3≒1.5

32昼夜(30日+前後各1日=32日)の観測データが有れば正確な調和分解が可能。