地域拠点を中心とした笑顔あふれる安心の故郷づくり

特定非営利法人ほほえみの郷トイトイ事務局長 高田新一郎

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資料３

山口市阿東地福地区とは？

山口市の北東部に位置する阿東地福地域は平均標高300ｍ前後の地域で夏場は涼しく、冬場は積雪のある山間部に位置している。地福地域の人口は1269名（男性577人うち高齢者239人、女性692人うち高齢者418人）、世帯数は639世帯であり高齢化率は51.8%で少子高齢化や人口減少が進んでいる。

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平成２２年２月 阿東地福地区に何が起こったか？

地区内唯一のスーパーが閉店

買物が出来ないという不安が広まる

近くにお店がないと困る。買物はこれからどうしたらいい？市役所は買物難民対策をどうするのか？

地福地域の取り組み

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平成22年2月 スーパー撤退↓

平成22年9月 アンケート実施↓

平成22年11月 店舗問題について協議①出店してくれる企業を探す②行政に相談する③自分たちでスーパーを始める

約１年間①～③を繰り返し検討するが答えは出ず

店

地福地区 ６００世帯

徒歩圏内 ２００世帯

スーパーホームセンター

１０ｋｍ

山口市街地

３０ｋｍ

本当にお店がなくなって買い物が出来ないことだけが不安なのか？

地福地域の住民の意識改革

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地域からスーパーが撤退 地域にとってピンチ！

平成22年2月～平成23年10月 【ピンチを乗り越える！】

平成23年11月～ 【ピンチをチャンスに変える！】

店舗撤退という問題を店舗誘致で解消する。↓

店舗撤退により発生した地域課題を機に、地域課題解決により地域の活性化を目指す。

発想の転換

不安を安心に変えるために地域に必要なものは何か？

地域の自信と誇りを取り戻す

地域のよりどころとなる拠点をつくり、地域課題を自分たちで解決することで安心して暮らし続けることのできる故郷をつくる

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地福ほほえみの郷構想

キャッチフレーズ「地域の絆でつくる、笑顔あふれる安心の故郷づくり」

地域のよりどころとなる拠点を整備し、３年先５年先１０年先・・・の将来にわたって、地福が安心して生活でき、誇れる地域づくりを目標とする。高齢者の方々が抱える不安も、団塊の世代の方々が抱える不安も、子育て世代が抱える不安も、ともに地域で共有し知恵を出し支えあいながら、協働により解決していくことで、笑顔で安心して暮らせる地域づくりを目指す。

地域の将来ビジョンの明確化・共有

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平成23年12月 地福ほほえみの郷構想提案平成24年1月～2月 21自治会に説明を実施

開設支援金の募集平成24年3月31日 地域拠点ほほえみの郷トイトイオープン平成25年2月～3月 移動販売事業実証実施平成25年4月～ 移動販売事業開始平成25年5月～ 惣菜加工「トイトイ工房」スタート平成25年8月 移動販売車トイトイ号導入平成26年4月 NPO法人として法人化平成26年8月 惣菜加工場整備・トイトイ工房をNPOへ統合平成28年2月 カフェスペース整備平成28年・29年 ICTまちづくり実証事業参加（市委託）平成29年4月～ 介護予防事業元気いきいき広場（市委託）

認知症カフェ開設平成30年8月～ 地域食堂スタート

ほほえみの郷トイトイの取り組み

ほほえみの郷トイトイでは日常の買い物の出来るミニスーパー機能を備えています。食料品や日用品などのほか、地元の方がつくった新鮮で安心な野菜の直売コーナーも人気です。産直野菜のコーナーに野菜などを出荷することで、野菜作りを生きがいづくりにされている高齢者も多く、ミニスーパーは地域の笑顔が行き交う場所としてみなさんに利用されています。

地域に安心をお届けする取り組みとして、移動販売車「トイトイ号」は阿東地域内を週5日間運行しています。移動手段のない高齢者や、一人暮らしで不安を抱えている高齢者を中心に、生活に必要な食料や日用品と一緒に安心をお届けしています。地域拠点ほほえみの郷トイトイと地域に点在する高齢者をつなぐ新たなコミュニティとして、移動販売車トイトイ号は大切な役割を果たしています。

ほほえみの郷トイトイでは、地元女性の活躍の場として惣菜加工「トイトイ工房」が活躍しています。毎日のおかずとなる惣菜をはじめ、お弁当やお料理なども注文に応じてお届けしています。地元の食材を生かしたお母さんたちのやさしい味で、地域のみなさんを食を通じて笑顔にしています。地域で輝く女性のみなさんに元気をいただいています。

ほほえみの郷トイトイの理念である、笑顔で安心して暮らし続けることのできる地域の実現のためには、地域のみなさんが健康に年を重ねることが重要だと考え、交流スペースを活用して介護予防事業「元気いきいき広場」を週2回実施しています。また、あわせて中高年の皆さんを対象とした健康づくりにも取り組んでいます。コミュニティの中で支えあい健康に暮らし続けることで、地域の皆さんがいきいきと輝けることを願っています。

交流スペースを活用し、週1回程度、地域のみんなで食卓を囲む地域食堂をスタートしました。一人暮らしの高齢者も多く、孤独が不安を増大するという課題と、核家族化が進み子供たちが高齢者とふれあう機会が減少していることから、高齢者は子供たちから元気と笑顔を、子供たちはおじいちゃん、おばあちゃんから体験と学びをいただく機会として取り組みを進めています。春に子供たちは田植えをして、地域食堂で使うお米を秋に収穫しました。コミュニティの中で受け継がれていく、地域の伝統や思いやりの心を大切にしていきたいと考えています。

これからの地域課題として、増える空き家問題をビジネスチャンスに変えるため、空き家のセルフリノベーションによるモデルハウス作りに取り組んでいます。山口大学工学部の学生を巻き込むことで、地域外の活力と地域内の活力をあわせ新たな可能性への取り組むを行います。誰もが不安に感じていることの中から地域のニーズを掘り起こすことで地域資源としての活用につなげたいと考えています。

地域の将来ビジョン

地域ニーズの把握 課題解決の実現

ニーズに基づいた取 り 組 み

不安・不満 安心・満足感

地域課題を集約し、解決策について検討し実践するための

仕組みの構築

地域拠点「ほほえみの郷トイトイ」を核とした取り組みのイメージ

人口減少は止めることはできないかもしれない

だけど、地域に笑顔を増やすことは出来る。

あなたは、地域づくりに取り組むことで

誰を幸せ（笑顔）にしたいですか？

あなたは、地域づくりに取り組むことで、

あなた自身も幸せ（笑顔）になれますか？

ほほえみの郷トイトイは、地域拠点を核にした持続可能な地域運営を進めるため、地域をチームとしてとらえ、将来ビジョン（地域の未来）を主体的に描き明確にすることで、地域住民一人一人が輝くための地域マネジメントを実践しています。子供から高齢者まで、地域のあらゆる世代が地域で輝き、人と人をつなぐことで地域の未来をプロデュースしていくこと目指して取り組みを進めています。

ほほえみの郷トイトイのイメージする地域拠点の役割

地域拠点は、地域内の人、資源、想いをつなぐとともに、地域が守り育ててきた伝統・歴史とこれから描かれる地域の未来をつないでいく場所である。地域拠点が核となり地域内の人と人をつなぐことで、地域の未来に新たな可能性を生み出したいと考えている。