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渡邊 嘉彦 矢崎部品株式会社 設備ライフサイクルマネジメント WG番号:105 IVIシンポジウム2015 -Autumn-

設備ライフサイクルマネジメント - IVICopyright 2015 (IVI) Industrial Value Chain Initiative 設備ライフサイクルマネジメントの現状と課題 6 工程全体

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渡邊 嘉彦

矢崎部品株式会社

設備ライフサイクルマネジメント

WG番号:105

IVIシンポジウム2015 -Autumn-

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設備ライフサイクルマネジメントの現状と課題

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■【設備ライフサイクルマネジメント】WGの目的

ありとあらゆるモノが繋がる社会では、設備と設備、メーカーと

ユーザー等と繋がることで設備寿命のマネジメントが可能となる

生涯生産でのトータルコストパフォーマンスの向上を目的とした、

【設備ライフサイクルマネジメント】の課題検討と、課題解決す

るための提案をする【設備ライフサイクル】とは・・・設備の導入から廃棄までのトータルの流れ(導入期⇒成長期⇒成熟期⇒衰退期⇒廃棄)

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作業者

加工指示

設備

製品

お客様

保守

担当

設備

メーカー

・品質

・コスト

・生産性

・保守分析

・設備稼働状態

・情報の共有

・使っている状態の変化

・他社の不良情報

保守情報

設備ライフサイクルマネジメントの現状と課題

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■【設備ライフサイクルマネジメント】の現状分析①・設備の『定常生産状態』の場面を想定⇒『役者・もの・情報』を繋がりで整理

■わかったこと・『情報』が社内でのみループしている・『設備メーカー』と『ユーザー』の繋がりがない

【凡例】

情報 もの役者

『定常生産状態』(計画通りに生産できている状態)

2015年10月2日(金)㈱ニコン 品川本社【設備ライフサイクルマネジメント】個別WG会合資料より抜粋

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作業者

加工指示

設備

製品

お客様

保守

担当

設備

メーカー

設備

購入

品質

管理

設備

開発

製品

開発

不良情報

不良情報 不良情報

不良情報

不良情報

不良情報

不良情報

設備ライフサイクルマネジメントの現状と課題

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■【設備ライフサイクルマネジメント】の現状分析②・設備の『非定常生産状態』の場面を想定⇒『役者・もの・情報』を繋がりで整理

■わかったこと・不良発生により『情報』が個別かつ社内外で複雑にループしている・不良発生により『役者』の増加にともない『情報』の数も増える・『問題が発生』したときに、設備メーカー(社外)とユーザーとで繋がりが発生する

『非定常生産状態』(不具合や不良発生から定常に戻す状態)

【凡例】

情報

もの

不良情報

役者

2015年10月2日(金)㈱ニコン 品川本社【設備ライフサイクルマネジメント】個別WG会合資料より抜粋

設備⇒不具合製品⇒不良

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保守

担当

保守④

設備

部品A

部品B

加工①

加工②

加工③

加工④

検査

保守情報

製品

品質

コスト

生産性

保守分析

保守情報

保守情報

保守情報

保守①

保守②-1 消耗品情報

保守②-2

保守③-1

保守③-2

消耗品情報

加工指示

設備稼働状態

情報の共有

使っている状態の変化

他社の不良情報( )

( )

( )

従来設備をつかう

新規設備をつかう

新規設備購入依頼

■設備寿命を決める為の情報

・設備機能の過不足

・製品-設備での採算性(設備償却、設備耐用年数、作業性、生産能力、保守費用等・・・)

新規設備購仕様

設備稼働情報

設備納入

同一の人物?

お客様

設備

メーカー作業者

設備

購入

設備

開発

【凡例】

情報 もの役者

制御部

設備ライフサイクルマネジメントの現状と課題

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■【設備ライフサイクルマネジメント】の課題(全体)

『工程変更』

設備

開発

保守④

設備

部品A

部品B

加工①

加工②

加工③

加工④

検査

保守情報

製品

品質

コスト

生産性

保守分析

保守情報

保守情報

保守情報

保守①

保守②-1 消耗品情報

保守②-2

保守③-1

保守③-2

消耗品情報

加工指示

設備稼働状態

情報の共有

使っている状態の変化

他社の不良情報

不良品

不良情報

不良解析

中度の改善要求 重度の改善要求

重度中度設備不良

(手順書の書換えが必要)

軽度設備不良

(手順書の範囲内)重度設備不良

設備不良対策

( )

( )

( )

■設備継続利用を判断するための情報

・設備破損情報

・設備機能過不足情報(修理費用、入替費用等・・・・・)

従来設備を修理してつかう新規設備をつかう

新規設備仕様

新規設備購入依頼

従来設備修理依頼

同一の人物?

設備納入

設備不良対策

お客様

製品

開発

品質

管理

設備

メーカー作業者

保守

担当

制御部

設備

購入

設備

開発

【凡例】

情報 もの不良情報役者

『工程新設』

作業者

加工指示

設備

製品

お客様

保守

担当

設備

メーカー

設備

購入

品質

管理

設備

開発

製品

開発

不良情報

不良情報 不良情報

不良情報

不良情報

不良情報

不良情報

『非定常生産状態』

作業者

加工指示

設備

製品

お客様

保守

担当

設備

メーカー

・品質

・コスト

・生産性

・保守分析

・設備稼働状態

・情報の共有

・使っている状態の変化

・他社の不良情報

保守情報

『定常生産状態』

■【設備ライフサイクルマネジメント】の現状分析結果・工程全体、設備単体、製品で現状分析を実施

2015年10月20日(火)㈱ニコン 品川本社【設備ライフサイクルマネジメント】個別WG会合資料より抜粋

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設備ライフサイクルマネジメントの現状と課題

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■工程全体• 工程を構成する設備間で、設備寿命に差がある• 技術の進化により、既存設備の経済寿命が変わる• 一部設備の増設、廃棄で工程全体のライフサイクルが変わる

■設備単体• 設備メーカーと設備ユーザーとで設備ライフに対する考え方が異なる• 設備構成要素(部品、ソフトウエア)間でのライフサイクルや経年劣化に差がある• 設備の寿命がわからない(定量的ではない)

■製品• 設備と製品のライフサイクルが異なる

設備メーカーの思い

設備ユーザーの思い

消耗品の劣化・摩耗状態

設備のどの部分が

故障するのか?

設備構成部品の寿命が分からない事前に寿命をパーツごとに

予測できるようにする

決められたメンテナンスが

実施されていなくても、

問題とならない

同じ構成部品でもばらつきがある

日々のメンテナンスを

定量的に評価できる

設備、仕組みの構築

寿命を定量的に把握できない

稼働できない状態になれば

分かるが、性能ダウンには

性能の定量的な

指標の策定

品質との相関

中古設備導入の場合、設備の

消耗度が見えにくい

寿命という線をどこに

引くのか明確でない

保守コストを下げたい

自社設計の設備寿命を

どのように管理するべきか

(自動設計 設備)

実績の無いものについて

どのような

データーを集めるべきか?

設備ではなく

機能の売り買い

連動する設備の同期

設備に関する市場クレーム

のフィードバックがない

設備投資のタイミング

設備の生涯コスト

設備メーカー間の標準化

ができていないので、

情報したくてもできない

見てはいけないデーターを

隠した上で、OKなデーター

をリアルタイムで収集したい

寿命の定義とは?

消耗品

摩耗品

定期メンテ

アップグレード

・・・

納入後の設備の

状態を知りたい

ものによって予想できない

事前評価できない

設備の状態をチェック

する項目を決めたい

個々の設備動作

状況の把握

定期保全、予防保全

を設備費に含める方が良いと

思われるが、案分が可能か?

設備毎のモニタリング

ライン、工場全体で把握

個別稼働

⇒ネットワーク化でも良い

稼働モニタリング

故障のタイミングキャッチ

予非検知

利用期間から予防へ

設備によっては、ネットワーク

接続不可

モニター監視で状況把握

ライフサイクルを

稼働ログからだけでは

把握困難

設備寿命は一般に10年

使う側は、設備を使い倒す

設備によっては30~40年

本当の設備寿命とは?

使う側と提案する側で

寿命を共有できるか設備の寿命を決めるのが

難しい

生産生、標準化の対応

何のデーターを取るべきか

わからない

生産していない時に

データーを収集したい

保守の記録(費用含め)

その後の履歴を

正確にしりたいあるべき姿

現実的な課題

■【設備ライフサイクルマネジメント】の課題(全体からの課題抽出)

現実的な課題

あるべき姿

ユーザーの想い

メーカーの想い

2015年8月6日(木)機械振興会館合同WG会合資料より抜粋

設備寿命

■キーワード・差がある・変わる・異なる・わからない

■課題・マネジメントする人がいない・標準がない

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Copyright 2015 (IVI) Industrial Value Chain Initiative

・設備ライフを

マネジメントする

・設備ライフ

を設計する

設備

メーカー

作業者

設備

開発

工程情報

設備仕様提案

保守情報

作業性向上

設備稼働情報

保守費低減

作業情報

設備原価低減

設備

保守

■【設備ライフサイクルマネジメント】の目指す姿・役者:【設備ライフサイクルマネジメント】をする人(新設)を中心とした、IoT活用による【設備ライフサイクルマネジメント】の実現と新たな価値の創出

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IoT活用後の目指す姿

【設備ライフサイクルマネジメント】

■製品・不良の未然防止・品質の維持、向上・生産性の向上 ・・・等

■工程全体・生涯生産でのトータルコストの最適化生産量の変化への対応設備投資時期の最適化エネルギーコストの最適化 ・・・等

■設備単体・設備の寿命とコストの最適化設備価値の最適化(中古市場)設備更新時期の最適化設備保全の最適化 ・・・等

IoTの活用=情報の見える化

主役

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主役

■IoT活用後の【設備ライフサイクルマネジメント】の目指す姿・場面:設備を保有していない工場(例)IoT活用による【設備ライフサイクルマネジメント】の実現と新たな価値の創出

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見せ場となる場面例

設備A

お客様

製品

設備C

材料

材料

設備

メーカーA

機能A

稼働情報

設備

メーカーC

稼働情報

機能C

設備B

機能B

設備

メーカーB

稼働情報

設備ユーザー

設備メーカー

【設備ライフサイクルマネジメント】

従量課金

生産工場■設備ユーザー【メリット】 ※トータルコスト

⇒設備費の削減⇒設備品質の安定⇒保守人員の低減 ・・・等【デメリット】⇒設備ライフサイクルの自由度の低減

⇒社外への保守費用の増加⇒セキュリティリスクの増加 ・・・等

対価

実証実験検討中

脅威

従量課金従量課金

■設備メーカー【メリット】 ※個別最適

⇒設備品質の安定⇒設備価値の向上⇒保守部品の在庫低減 ・・・等【デメリット】⇒業務、責任範囲の拡大⇒セキュリティリスクの増加 ・・・等

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活動

まとめ

6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月

今後のスケジュール

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主査企業:矢崎部品株式会社参加企業:テービーテック株式会社、トヨタ自動車株式会社、

十和田エレクトロ二クス株式会社、日本電気株式会社、株式会社ニコン、株式会社日立ソリューションズ、三菱電機株式会社、(アイウエオ順)

☆合同WG

WGの

選定

定期開催

(1回/月)

WGの

決定

実証

実験

成果

報告

個別WG(1~2回/月)

次期活動へ

【設備ライフサイクルマネジメント】のWG活動実績及び今後のスケジュール

本日

現場WG(矢崎)

現場WG(三菱電機)

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