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® ® T E C H N O L O G Y U P D A T E Oracle SAP for Oracle Database 12c – クラウド対応のシンプルな世界初のデータベース Oracle Database In-Memory リアルタイム・エンタープライズの実現 Flat Cubes for SAP BW データ・モデリングの簡素化とデータ・ロードの加速 Information Lifecycle Management 実証済みのパフォーマンスの利点 Hybrid Columnar Compression I/O減少で最高レベルのデータ圧縮 Oracle Multitenant – Pluggable Databases – 統合の簡素化 Oracle Database Vault 既存アプリケーションのセキュリティの強化 SAPアプリケーションの実行を改善する完全なITデータベースとインフラ・スタックの提供 No. 26 Oracle for SAP, May 2017 www.oracle.com/sap 日本語版

Oracle for SAP Technology Update, Volume 26 (2017)...ご挨拶 SAP顧客の皆様へ 3 Oracle Exalogic Elastic Cloudは、Oracle Exadata Databaseマシンと組み合せることで、実質的に無制限のスケーラビリティ、卓越したパ

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® ®

T E C H N O L O G Y U P D A T E

Oracle SAPfor

• Oracle Database 12c – クラウド対応のシンプルな世界初のデータベース• Oracle Database In-Memory – リアルタイム・エンタープライズの実現• Flat Cubes for SAP BW – データ・モデリングの簡素化とデータ・ロードの加速

• Information Lifecycle Management – 実証済みのパフォーマンスの利点• Hybrid Columnar Compression – I/O減少で最高レベルのデータ圧縮• Oracle Multitenant – Pluggable Databases – 統合の簡素化• Oracle Database Vault – 既存アプリケーションのセキュリティの強化

SAPアプリケーションの実行を改善する完全なITデータベースとインフラ・スタックの提供

No. 26 Oracle for SAP, May 2017www.oracle.com/sap

日本語版

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 オラクルは、データベース、ビジネス・ソフトウェア、オペレーティング・システム、サーバー、ストレージなど、世界で最も完全でオープンな、統合されたテクノロジ・スタックを提供します。オラクルのテクノロジがSAPアプリケーションの動作を向上させます。

 オラクルとSAP SEの関係は、共通の顧客の利益を共通の課題とし、長年に渡り受け継がれてきた共同開発と確かな未来の上に築き上げられています。

 SAPがSAP Business SuiteとSAP BWのサポートを続ける限り、オラクルも支援し続けます。SAPは、SAP NetWeaver 7.4 SP08でCore Data ServicesなどのOracle Databaseプラットフォームの新しい技術(SAP Note 1951491)やOracle Database 12c In-Memory(SAP Note 2178980)、SAP BW optimized InfoCubes/Flat Cubesといった、オラクルの強みを生かした技術革新を導入し始めています。

SAPユーザー・グループが実施した最新の市場調査によると(2017年2月)*、 • 現在、S/4 HANAを実稼働しているのは、ドイツ語圏のSAP顧客のわずか2パーセント• 50パーセントの顧客にとって、S4は従来のERPシステムの代替ではない• S/4 HANAを主要なSAPプラットフォームとして2020年に実行を計画しているのは、SAP顧客のわずか3分の1つまり、SAP顧客の大多数は、

依然としてSAP NetWeaverスタックの使用を継続し、SAP Business Suiteを主要なERPプラットフォームとしてリレーショナル・データベースに対して使用しています。

 両社は、29年以上にわたり多くの共通の顧客サービスへの取り組みを続け、長年のリセラーおよび顧客サポート契約を更新したばかりです。この契約は、Oracle Databaseテクノロジへのアクセス機能を拡張し、グローバル・レベルの顧客サービスを提供します。オラクルの製品戦略は、ITインフラストラクチャ全体に柔軟性と選択肢を提供します。中規模から大規模のSAPシステムを運用する、あらゆる業種のSAPの企業顧客の大多数が、自社のアプリケーションをOracle Databaseに委ねています。

 私たちのたゆまぬ技術革新に対する取り組みは、Oracle Databaseとデータベース・オプションを選択するSAP顧客にとって計り知れないメリットです。そこには、なぜOracle DatabaseがSAPアプリケーションの実行で最も採用されるか説明できる差別化要因のうち、明確な8つの要因を見つけることができます。最高のパフォーマンスとスケーラビリティ、配置柔軟性、可用性、信頼性、障害時リカバリ、セキュリティ、管理性、自己管理機能。この8つの要因が、大規模データベースのサポート、データベース統合のサポート、ハードウェアとソフトウェアの統合を実現しています。これによりSAP顧客のすべてが、Oracle Databaseの特性および機能の利点を活用し、SAPの導入を最適化できるようになりました。

Oracle Database 12cおよび次のオプションはSAPより認定およびサポートされます。 - Oracle Database In-Memory - Information Lifecycle Management(ILM: 情報ライフサイクル管理)/Automatic Data Optimization (ADO: 自動データ最適化) - Hybrid Columnar Compression (HCC) for Oracle Exadata、およびOracle SuperClusterとILMの併用 - Oracle Multitenantのオプション

 Oracle Exadata Database Machineは、すべてのSAPデータベースおよびSAP以外のデータベースをプライベート・データベース・クラウド環境に統合し、SAP ECC 6.0でのオンライン・トランザクション処理やSAP BW 7.0以降のデータ・ウェアハウスなどのあらゆるデータベース・ワークロードのために、プライベート環境のOracle Database Cloudを実行できる最高のパフォーマンスと高可用性のプラットフォームを提供します。Exadata Database Machineは、最大規模の最重要データベース・ワークロードに即座に対応し、通常の運用ではアプリケーションを10倍以上の速度で実行します。そのため、多くのSAP顧客がこのマシンを配置しています。

 Oracle SuperClusterは、新しいSPARCプロセッサの演算能力、Oracle Solaris 11のパフォーマンスとスケーラビリティ、Oracle Exadataストレージの最適化されたデータベース・パフォーマンス、さらに6.40以降のSAPカーネルの最適化された実行時間で統合する最初の汎用エンジニアド・システムです。

 Oracle MiniClusterは、エンタープライズ・データベースおよびアプリケーションの実行を目的とした、極めて簡素で効率の良いエンジニアド・システムです。しかもセキュリティに妥協をしません。

 オラクルは、SPARC M7/M8およびS7サーバーのポートフォリオの完全リフレッシュと拡張により、エンタープライズ・コンピューティングの経済性を再定義し、最高の価格/パフォーマンスで業界最大の価値を提供します。最近更新されたSPARCとSolarisのロードマップは、2021年以降も継続します。*https://www.dsag.de/news/dsag-investitionsumfrage-2017-relevanz-der-business-suite-ungebrochen

S A P 顧 客 の 皆 様 へ

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3ご挨拶 SAP顧客の皆様へ

 Oracle Exalogic Elastic Cloudは、Oracle Exadata Databaseマシンと組み合せることで、実質的に無制限のスケーラビリティ、卓越したパフォーマンス、今まで想像もできなかった管理の簡素化をSAPアプリケーションおよびSAP以外のアプリケーションに提供します。

 Oracle Private Cloud Appliance(OPCA)は、データベースおよびアプリケーションの仮想プラットフォームとして使用する一体化されたインフラのイントール、デプロイ、管理方法を画期的に簡素化するエンジニアド・システムです。

 Oracle Database Applianceは、世界で最も利用されているOracle Databaseを単一システムで活用する新しい方法です。配置も管理も非常に簡単です。これはソフトウェア、サーバー、ストレージ、高可用性、ネットワークの完全なパッケージで、簡素化を目的に設計されています。つまり、配置、メンテナンス、およびデータベース・ワークロードのサポートを簡素化することにより、時間と費用を節約します。

 Oracle Linux 7は、SAPインフラ・コンピューティング・ニーズに応えるOracleの最新のLinuxバージョンです。高速で信頼性が高い上、SAP環境のOracle Databaseのために最適化されています。SAPに対する最高のパフォーマンスの実現、顧客への最新の技術の提供、データ整合性、より強固なセキュリティ、アプリケーション稼働時間を改善します。

Oracle VM Server for x86は、無償のサーバー仮想化ソリューションで、SAPおよび他のエンタープライズを容易に配置、管理、サポートします。

 Oracle IaaS (Infrastructure as a Service) Cloud(SAP認定を取得)は、価格面でも、セキュリティとパフォーマンスの面でも魅力のあるEnterprise Cloudプラットフォームです。SAP顧客は、オンプレミス、クラウド、またはプライベート/パブリック/混合クラウドでのSAPインフラストラクチャの実行を選択できます。

ドイツ、ワルドルフのSAP SEのOracle開発チームは、継続してSAP開発者と連携し、SAP顧客が常に最新の最適化されたOracleテクノロジ、確実なパフォーマンス、信頼性および技術革新にアクセスできるようにしています。

 Oracle for SAP Service & Supportチームが提供するAdvanced Customer Services(ACS)には、Assisted Services Engagements(ITインフラの分析/拡張およびSAP Readiness Service)を含め、ヘルス・チェック、ワークショップ、データベース移行、パフォーマンス、チューニングおよびACS Oracle Solaris Services for SAP Environmentsなどがあります。

詳細、この冊子およびバックナンバーについては、次のサイトを参照してください。www.oracle.co.jp/sap

ご意見、ご質問は、次のアドレス宛にお寄せください。[email protected]

Sincerely,

ゲルハルト・カップラー

SAPアプライアンス担当副社長Oracle Corporation

ORACLE CORPORATIONの2016年度のGAAPに従った収益は370億米ドルに達し、顧客数は420,000社になります。製品別顧客数は、Oracle Databaseが310,000社、Oracle Fusion Middlewareが110,000社、Oracleアプリケーションが8,000社、エンジニアド・システムが6,000社になります。またパートナー企業は全世界で25,000社を超えます。開発者とエンジニア40,000名、サポート担当者16,000名、コンサルティング専門担当18,000名を含む、総数135,000名以上の従業員がともに働き、毎年、110か国から310万人以上の学生をインターンとして雇用しています。

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ご挨拶 SAP顧客の皆様へ

Oracle Database 12c for SAP: アプリケーションを最適化する最新のデータベース・テクノロジとサポート

SAP顧客向けのOracle Databaseのオプションとパック製品

Oracle Database In-Memory at KIVBF - Huge SAP BW performance increase

Oracle Database In-Memory and Flat-Cubes at Villeroy & Boch

Oracle Database In-Memory at Bosch GmbH

SAP BI with Oracle Database In-Memory at DB Austria

Oracle Database In-Memory Toolkit for SAP BW

Why Oracle Database and Engineered Systems for SAP?

Oracle Exadata Database Machine at Swiss Post

Oracle Exadata Database Machine at Granarolo

Oracle Exadata Database Machine at Wumart

Oracle Exadata Database Machine helps AmerisourceBergen run its business at peak levels with SAP

Oracle Exadata Database Machine at Nagase

Oracle Database 12c and Database In-Memory at LION

Indonesian energy group opts for Oracle SuperCluster

Oracle Private Cloud Appliance at Secure-24

Oracle Exadata Database Machine at Utkonos online hypermarket

Mission Critical Support Services for SAP Customers

Oracle SuperCluster M7 for SAP Customers

High Availability for SAP Resources by SAPCTL

Engineered for innovation, efficiency and simplicity: Oracle Engineered Systems for SAP

Oracle Bare Metal Cloud

Reference list Oracle related SAP Notes

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ORACLE DATABASE 12c for SAP:アプリケーションを最適化する最新のデータベース・テクノロジとサポート

根拠が弱すぎたからです。そこでSAPは、SAPアプリケーションでHANAの優れた機能を使用できるように、アプリケーションの最適化プロジェクトに着手しました。

ただし、「HANAの優れた機能」は、「HANAだけの機能」ではありません。HANAにできることは、Oracle Databaseにとって当たり前の機能です。最近、こうした経緯から、SAPアプリケーションの機能とOracle Databaseとの統合の必要性が一層明白となりました。

現在、Oracle Databaseで稼働するSAP戦略を支える2本の柱は明らかに重要です。オラクルが主要な新しいデータベース機能をリリースするたびに、SAPが提供するインストール、管理および監視ツールに加えて、新しい機能をSAPのアーキテクチャに組み入れる開発努力が必要になります。SAPが新しいアプリケーションの最適化をリリースするたびに、Oracle Databaseテクノロジと統合する同様の開発努力が必要になります。

オラクルは、Oracle DatabaseとSAPアプリケーションとの間の緊密な統合の価値を認識しています。データベース機能の総合的なセットの提供、Core Data ServicesやOracle Optimized Flat Cubesなど、現在サポートされている特殊なHANAの最適化が、2本の柱に継続的して取り組もうとしているオラクルの姿勢を明白に示しています。

戦略とロードマップ

統合戦略当初から、Oracle Databaseで稼働するSAP - Oracle Database for SAP - の戦略は2つの柱を基本としていました。最初の柱は、Oracle Databsaseの機能とSAP環境の統合、2番目の柱は、SAPアプリケーションの機能とOracleデータベースの統合です。

Oracle Databaseの機能とSAP環境の統合の必要性は、これまでにも何度も問題にされてきました。特にオラクルが、SAPアーキテクチャに対応しない新しいデータベースの機能をリリースするたびに、その必要性は明白になりました。多くの顧客が決して忘れないのが、Real Application Clusters(RAC)をSAPアーキテクチャに統合するプロジェクトです。SAP Appliation Serverインスタンスは複数あるとが誰もが思いこんでいましたが、実際にはDatabase Serverインスタンスは1つでした。

これは、過去のことではありません。SAPの顧客にOracle Mul-titenantを提供する現在の計画は、RAC同様の論理構造の大改革です。RAC認定のときと同じようにかなりの忍耐が必要になるでしょう。

一方で、SAPアプリケーションの機能をOracle Databaseと統合する必要性は、ほとんど認識されていませんでした。R/3やBWなどの標準的なSAPアプリケーションは、Oracle Database上で開発されてきましたが、IBM DB2およびMicrosoft SQL Serverのサポートを開始したときに、SAPはサポートするすべてのデータベースで使用できる機能に限定する最小公倍数的な戦略に転換したのです。そのために、Oracle Databaseへの対応も同じで、特殊な機能はほとんど認められませんでした。

SAPの独自のデータベースHANAが戦略を転換するきっかけでしたが、すぐにSAPはこの戦略を中断し、アプリケーションを変更する必要があることに気が付きました。SAPアプリケーションが、HANAも他のすべてのデータベースと何ら変わらないとして処理する限り、HANAの実装が顧客の利点になるという説得の

Oracle Database 12c for SAP: アプリケーションを最適化する最新のデータベース・テクノロジとサポート

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認定およびサポートのロードマップ

Oracle Database 11gOracle Database 11g(11.2.0.4)の標準的なメンテナンスは2015年1月31日に終了し、延長サポート・フェーズは、3年間限定で2015年2月現在、開始されています。オラクルは、Oracle Databaseバージョン11.2.0.4について、2018年12月31日まで、追加費用なしで延長サポートを提供します。(詳細は、SAP Note 2098258を参照してください。)

Oracle Database 12c(12.1)オラクルとSAPは、共通の顧客が不利益を被らないよう、認定プロセスを複数のフェーズに分割することにしました。公開を複数の段階に分けることにより、Oracle Database12cをできる限り早く消費者に提供し、Oracle Database 11gとの十分な重複を保証することが可能になります。

• フェーズ1は、ベーシック認定と呼ばれ、2015年3月に終了しています。以前、Oracle Database 11gで使用可能だったすべての機能とオプションに加えて、完全に透過的、または最小限の統合作業のみで完了する複数のOracle Database 12cの機能が含まれています。

• 2015年の6月に完了したフェーズ2では、主要なOracle Data-base 12cの新しいオプションのOracle Database In-Memoryが初めて紹介されました。

• 2015年12月に完了したフェーズ3では、Oracle Database 12c Advanced Compressionに含まれる新しい情報ライフサイクル管理機能(ILM)とOracle ExadataおよびOracle Su-perCluster上でのロー(行)レベルのロック機能を持つHybrid Columnar Compression(HCC)が追加されました。

• 2017年2月に完了したフェーズ4では、SAP顧客にOracle Multitenantを提供しました。このオプションでは、複数のデータベースを1つのコンテナ・データベースに統合できます。このデータベース・アーキテクチャはこれまでにない発想で、相当数のOracle/SAP統合作業の要求が発生すると思われます。

Oracle Database 12c(12.2)Oracle Database 12.2には、独自のマルチテナント・アーキテクチャおよびインメモリー・データベース・テクノロジーの強化機能が含まれ、SAP顧客に優れた統合、パフォーマンス、信頼性、およびすべてのSAPワークロードに対するセキュリティを提供します。

2017年末までには、Oracle Database 12.2がSAPアプリケーションで使用可能になる予定です。

アプリケーションの最適化理論的には、SAPアプリケーションの最適化に対するオラクルのサポートの実績は、Oracle Database 12cの認定プロセスとはまったく別のプロジェクトとして進行していますが、一部のケースでは、Oracle Database 12cの特定の機能が必要になる場合もあります。

• SAP NetWeaver 7.40(SP 05)とともにリリースされたSAP Core Data Servicesは、Oracle Database 11gおよびOracle Database 12cでサポートされています。特別な機能もオプションも必要ありません(SAP Note 1951491を参照してください)。

• データ・モデルの最適化では、一般的に大きなディスク領域が必要になります。そのため、表圧縮は必須ではありませんが推奨されています。データベースでは、255以上の列を含む表は珍しくありません。Oracle Database 12cは、これらの表をすべて圧縮できる唯一のバージョンです。

• Flat Cubes for SAP BWは、Oracle Database 12cとOracle Database In-Memoryでのみ使用できます。

SAPアプリケーション最適化のサポート

Oracle Database 12cの新機能とオプション

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Oracle Database 12cの主要な新機能、Active Data Guard Far Syncにより、顧客は大規模な遠距離WAN全体で高パフォーマンス(非同期データ・シッピングの特徴)とデータ消失ゼロ(同期データ・シッピングの特徴)を組み合わせることができます。詳細は、26ページの「Oracle Databaseオプションとパック製品によるSAP向けデータ管理インフラストラクチャの実装」のData GuardとActive Data Guardのセクションを参照してください。

Oracle Recovery Manager(RMAN)は、Oracle Databaseの効率的なバックアップとリカバリのために包括的な基礎を提供します。バックアップおよびリカバリの実行中に、サーバーと密接に連動し、ブロック・レベルで破損を検出します。RMANは、バックアップ中にファイル多重化とバックアップ・セット圧縮を使用して、パフォーマンスおよび領域の使用量を最適化します。またRMANは、サード・パーティ製のメディア管理製品のみでなく、Oracle Secure Backupとも一体化してテープ・バックアップを管理します。

Cross Platform Backup and Restoreにより、全体バックアップ・セットおよび増分バックアップ・セットを使用して、プラットフォーム間でデータを転送できます。バックアップ・セットを使用してクロス・プラットフォーム・バックアップを実行する場合、移動先データベースは、Oracle 12cまたはそれ以降であることが必要です。新たに追加された機能は、プラットフォーム移行を簡素化し、ソース・データーベースの読取り専用停止時間を最小限にします。

RMANは現在、Oracle Databaseのバックアップを実行する最も一般的なツールですが、他の一般的なバックアップとして、データベース内の全ファイルのストレージ・スナップショットを作成する方法があります。スナップショットを別のサーバー(本番データべースを実行するサーバー以外)にマウントし、データをテープなどの3番目のストレージにコピーし、この方法で、バックアップ処理を本番サーバーからオフロードします。

Storage Snapshot Optimizationを使用すると、データベースのストレージ・スナップショットの取得にサード・パーティのテクノロジが使用できます。この場合、データベースをBACKUPモードにする必要はありません。

基礎認定の機能Oracle Database 11gでSAPアプリケーションを実行する顧客は、圧縮機能を複数の中から選択することができます。索引キーの圧縮および圧縮型索引の構成表(IOTs)は標準的なデータベース機能です。

構造化データのOLTP圧縮、および非構造化データのSecure-File圧縮は、Oracle Database 11g Advanced Compressionにより提供されます。

Oracle Database 12c Advanced Compressionには、多数の新機能が搭載されています。最も重要なのは、情報ライフサイクル管理(認定フェーズ2)に関連する機能ですが、Advanced Com-pression機能の一部は、ベーシック認定の一部として使用されています(フェーズ1)。

Advanced Index Compressionは、新しい形の索引圧縮です。Advanced Index Compressionを使用して索引を作成または再構築すると、これまでと同様に索引への効率的なアクセスが提供される一方で、一意の索引および一意でない索引のサイズが縮小します。Advanced Index Compressionは、既存のIndex Key Compressionに適さない索引も含め、サポートされるすべての索引で効果的に機能します。

Advanced Network Compressionは、送信元で圧縮したデータを受信側で解凍し、ネットワーク・トラフィックの削減に使用することができます。Advanced Network Compressionにより、大規模データを送信する時間を短縮し、SQL問合せの応答をより高速にし、帯域幅を節約します(SAP Note 2138262を参照してください)。

スタンバイ・データベースの設定に必要な機能であるData Guardは、Oracle Database Enterprise Editionに含まれています。Active Data Guardは、追加のオプションです。このオプションはOracle Database 11gで、自動ブロック修復、高速増分バックアップなどの追加機能を提供しています。

Oracle Database 12c for SAP: アプリケーションを最適化する最新のデータベース・テクノロジとサポート

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Oracle Database 12cを使用すると、データベースをバックアップ・モードに設定せずに取得したストレージ・スナップショットを1つの手順でリカバリできます。スナップショットをいつ取得したかにかかわらず追加の手順はありません。

これまでExadataでは、ACFSがサポートされていませんでした。ACFSは、グリッド・インフラストラクチャ・バージョン12.1.0.2以降、Exadataでもサポートされるようになりました。SAP環境では、これをSAP共有ファイル・システム(/sapmntなど)に使用できます。ただし、これは、ASMでデータベースを実行する代替手段ではありません。Oracle Databaseは、Exadata Storageノードを使用するASM上に構成されている必要があり、この構成でのみサポートされます。

Oracle Grid Infrastructureの高可用性ネットワーク・ファイル・ストレージ(HANFS)は、NFS V2/V3の共有パスの中断しないサービスを提供します。これは、高可用性仮想IP(HAVIP)上に共有するNFSを公開し、Oracle ClusterwareエージェントによりHAVIPとNFSエクスポートを常時オンラインにすることで実現します。クラスタ・ノードに障害が発生すると、HAVIPおよびNFSエクスポートが、存続しているノードに自動的に移行されます。

SQL文のUNIONおよびUNION ALL演算子は、2つ以上の分岐(たとえば、サブクエリー)を接続します: <branch1> UNION <branch2>。従来、このタイプのクエリーでは、分岐は順番に実行されます。つまり、一定の時点で1つの分岐のみが実行され、その後に次の分岐が継続します。Oracle Database 12cには、UnionおよびUnion All分岐の同時実行が導入され、1組のパラレル・サーバーで1つの分岐を実行し、他のパラレル・サーバーのセットで別の分岐を同時に実行することができます。分岐を並列化する機能は、文の実行を高速にし、SAP BWのパフォーマンスが向上します。

Online Move Partition: Oracle Database 12c以降、ALTER TABLE … MOVE PARTITION操作は、非ブロック化オンラインDDLコマンドとして機能し、DML操作は、移動されたパーティションで引き続き操作が続行されます。また、パーティションの移動と同時にグローバル検索も保持されるため、手動で索引を再構築する必要がなくなりました。

Move Datafile Online: Oracle Database 12c以前のデータファイルの移動は、常にオフラインで実行する必要があり、停止時間を最小限にするテクニックはあったものの、停止時間を完全になくすことはできませんでした。Oracle Database 12cでは、機能強化されたALTER DATABASEコマンドにより、データファイルの移動をオンラインで実行することができます。

索引構成表の再構築: 索引構成表は、Bツリー索引として保存されるため、挿入、更新、削除の結果、断片化する場合があります。ただし、ALTER TABLE … MOVE ONLINE文を使用して索引構成表を再構築すると、断片化を最小限に抑えることができます。詳細は、SAP Note1856270および2087004を参照してください。

Microsoft Windowsに実装されたOracle Database 12cでは、Oracleホーム・ユーザーの使用がサポートされ、インストール時に指定できます。Oracleホーム・ユーザーは、管理者以外の権限の低いアカウントを使用したOracle Serviceのホストでのセキュリティ強化を目的に導入されています。Oracleホーム・ユーザーには、Windows組込みアカウントまたは標準のWindowsユーザー・アカウント(管理者アカウント以外)を指定できます。このアカウントは、OracleホームのWindowsサービスの実行に使用されます。詳細は、SAP Note 1915302を参照してください。

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ベーシック認定とアプリケーションの最適化Oracle Database 11gでは、列数が255以上の表の場合、構造化表データの圧縮(OLTP圧縮)はサポートされません。Oracle Database 12c Advanced Compressionでは、255列の制限がなくなり、ベーシック認定後、顧客は制限のない表圧縮を利用できます。

これは微々たる改善に過ぎないように見えますが、ほとんどのSAPシステムでは、255列以上の表はごく一般的です。

特に興味深い例が、SAP Note 1835008および1892354で取

り上げられています。SAPにより実装した複数のアプリケーションの最適化は、クラスタ表として従来通りに実装されている表が非クラスタ化された場合以外に実行できません。これらのクラスタ表のデータは、通常SAPの圧縮方式で保存されますが、この表を透過的な表に変換すると、かなり大きなサイズになります。さらに、非クラスタ化された表の中には、列数が255を超えるものがあります。Oracle Database 11g Advanced Com-pressionでは、それらの表のサイズを削減することができませんでした。Oracle Database 12c Advanced Compression Optionを使用すると、大きな表のデータを圧縮し管理することができます。

Core Data Services最小公倍数的な戦略を断念し、HANAを念頭に置いてアプリケーションを最適化するというSAPの決定に、多くの人はオラクルにとっての脅威だと感じたかもしれません。確かにSAPの世界では、HANAはOracle Databaseのライバルです。しかし、SAPの新しいアプリケーションの最適化は、オラクルの顧客だけでなく、オラクルの従業員からも好意的に受け止められています。その理由をSAP Core Data Services(CDS)を例に説明しましょう。

Core Data Services導入の背景には、次のような疑問が渦巻いています。データベースとは何か。データベースに何ができるのか。データベースでは何ができないのか。

この質問に対し、昔から次のように言われてきました。「データベースは単なるデータの入れ物だ。」「恒久的にデータを保存するだけのコンテナにすぎない。」データを使用する場合は、データをアプリケーション・サーバーに転送しなければなりません。なぜならば、「頭脳」はアプリケーション・サーバーにあるからです。

従来からこの概念に基づく、SAPアプリケーションの短所は明白です。それぞれ異なった通貨で表示された100万の値を合計する場合、100万個の値は、データベース・サーバーからアプリ

ケーション・サーバーに転送されますが、計算が終わると破棄されます。この方法によって発生するネットワーク・トラフィックは、パフォーマンス低下の原因になります。

25年以上前に、Oracle Databaseの開発者はふと次のようなことを考えました。合計をデータベース・サーバーで計算できないだろうか、そうなればこの上なく便利な上、パフォーマンスが大幅に改善されるのではないか。そして、彼らは、「データベースとは何ぞや」という質問にまったく違う答えを出しました。「データベースは単なるデータ保管箱ではない。」データベースは、データを保存できるだけではなく、プロシージャを保存して、データを使用したプロシージャも実行できるはずです。元はと言えば、プロシージャはアプリケーション・サーバーで実行されるアプリケーションの一部のコードの断片に過ぎませんでしたが、今ではデータベース・サーバーに移動されています。アプリケーションは、アプリケーション・サーバーで稼働する層とデータベース・サーバーで稼働する層に分割されています。つまり、データベース・サーバーもアプリケーション層であるのです。

ここで、オラクルの開発者はそう考えただけでなく、実際にデータベース・プロシージャの保存と実行ができる新しいデータベースを構築しました。それが、1992年にリリースされたOracle 7です。

Oracle Database 12c for SAP: アプリケーションを最適化する最新のデータベース・テクノロジとサポート

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その当時、Oracle Databaseは、アプリケーション層として使用できる唯一のデータベースで、ストアド・プロシージャは、最小公倍数的な機能のサブセットの一部ではありませんでした。そのため、SAPはその使用を認めませんでした。

しかし、SAPは20年後にHANAのプロモーションを開始したときに、自分達のアプリケーションが、新しいHANAのインメモリー・データベース・アーキテクチャの最大の敵であることに気が付きました。データベースが単なるデータ・ストアであり、アプリケーションのみができる効率的な計算結果をネットワーク経由で転送する必要があると考える限り、インメモリー・データベースのすべての潜在的な利点を積極的に破壊します。この時点で、SAPは最小公倍数的な戦略とこれに対応する「データ・ストアには処理能力がない」という従来の概念を捨てなければならないことを悟りました。

このインサイトの結果として、SAPは、「プッシュダウン」戦略を導入します。この戦略では、データ処理集中型算出を必要とするコードをアプリケーション層からデータベース層にプッシュダウンします。これを実現するために、データベースに保存されたプロシージャをABAPコードで(暗黙的または明示的に)呼び出すことができる、まったく新しいプログラミング・モデルが開発されました。さらにSAPは、Core Data Services(CDS)と呼ばれる標準的なプロシージャのライブラリも定義し、新しい戦略による混乱にも対処しています。SAPは、このライブラリをHANA以外のストアド・プロシージャをサポートできるデータベースで使用することにも同意しました。

Oracle 7のリリースからSAP Core Data Servicesのリリースまでの20年間は、オラクルの顧客と従業員のため息の歴史そのものです。SAPのプッシュダウン戦略によって得られるパフォーマンス向上は、SAPのかたくなな戦略がなければ20年前にも実現可能でしたが、20年経ってしまったとは言え、機を逸してはいません。

Oracle Database In-MemoryOracle Database 12cにはDatabase In-Memoryオプションが含まれていますが、これは、インメモリー・データベースではありません。インメモリー・データベースのサポーターは、データベースはディスクではなく、完全にメモリーに保存する必要があり、すべてのデータはカラム(列型)フォーマットで保存する必要があると思い込んでいますが、データの永続化やOLTPアプリケーションによるデータ操作など様々な理由で、サポーターが考える純粋なインメモリー・データベースは不可能です。そのため、当初の概念に対応しないコンポーネントと機能が、HANAのようなインメモリー・データベースに黙々と追加されていきました。オラクルの戦略は、これとは対照的です。整合性がある場合、データはインメモリー・カラム・ストアに入力できます。それ以外の場合、データは以前と同じ方法で保存され処理されます。Oracle Database In-Memoryの概念に関する詳細は、記事「Oracle Databaseオプションとパック製品によるSAP向けデータ管理インフラストラクチャの実装」、特に35ページの「Oracle Database In-Memory」および23ページの「まとめ」の各項を参照してください。

2015年6月にOracle Database In-Memoryは、SAPに認定されています。競合他社が提供する類似のオプションとは異なり、Oracle Database In-Memoryの使用は、SAP Business Warehouse(SAP BW)に制限されません。代表的なOLTPアプリケーションなど、SAP NetWeaverをベースとするすべてのSAPアプリケーションでサポートされます。ただし、Oracle Database In-Memoryを使用することは、常に最善ではありません。このオプションは、特定の問題または一定の問題のセットに対するソリューションで、すべての問題に対して万能であるわけではありません。パフォーマンスの改善が期待できない場合もあります。そればかりか使用方法を間違うと、純粋なインメモリー・データベースでさえも、システム・パフォーマンスを低下させる可能性があります。したがって、カラム(列型)ストアにロードされているデータからメリットを得ることができるSAPアプリケーションは、慎重に選択する必要があります。

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アプリケーションの慎重な選別や表への配慮を考えると、SAP環境でのOracle Database In-Memoryの実装は難しいと思われるかもしれませんが、早期に導入した顧客からは一貫して、Oracle Database In-Memory for SAPはすばやく簡単に実装できるという意見が聞かれます。これは、直感に反しているようですが、簡単に説明できます。

第1に、顧客の多くは、完了に時間を必要とする問合せやジョブをすでに認識し、関連する表がどれであるかを知っています。このようなケースでは、適切なSAPアプリケーションおよび表の選択は、特別難しくありません。

第2に、Oracle Database In-Memoryの実装を特定の問題に対するソリューションとしてではなく、全体的なアプローチとして選ぶ顧客に対して、オラクルは、In-Memory Advisorを提供しています。これは、特定のシステムのワークロードを分析し、使用可能なメモリー量に応じて、表をカラム・ストアに入力することを推奨するウィザードです。(この方法では、「Oracle Database

In-Memoryを使用するには、どれぐらいのメモリーが必要ですか」という質問をする必要はありません。逆に、メモリー量をOra-cleに示すと、Advisorが最も効率的な方法で使用できるメモリー量をアドバイスします。)

第3に、いったん関連する表を確定すると、すべてが簡単にすばやく処理されます。ALTER TABLE XXX INMEMORY文は、カラム・ストアで使用する必要がある表データを宣言します。この文を発行すると、それ以外の処理はすべてバックグラウンドで自動的に行われます。

最後に、HANAなどのインメモリー・データベースへの移行と異なり、Oracle Database In-Memoryの実装に大改革は必要ありません。ハードウェア、オペレーティング・システム、データベースの何もかもが新しくなくてはいけないということはありません。顧客は引き続き、既存のインフラストラクチャを使用できます。Oracle Database In-Memoryについて管理者が知る必要のあることは、数時間で学ぶことができます。

Flat Cubes2015年6月にOracle Database In-Memory for SAPの認定が発表されたとき、発表文には、2、3の制限事項が含まれていました。特に、標準の索引または集約を削除しないことが強く推奨されていたのです。これにはかなりの落胆の声があがりました。オラクルの基本方針では、ベース・テーブルがカラム・ストアに入力される場合、索引は不要であり、削除できるからです。

この記事で説明する他のすべてのケースと同様に、このケースでもSAPおよびオラクルのテクノロジの統合を担当するOracle/SAP開発チームは、SAPの学習曲線に従うことが必要であるとしました。Oracle Database In-Memory for SAP(このケースではSAP BW)が認定された直後の状況は、SAP BWのHANAへの導入プロジェクトの初期段階とほとんど同じです。

制限事項に対する失望は、従来のSAP BWデータ・モデルがインメモリー・データベースの新しい概念に対応しないというSAPの経験に重なります。この項で説明するFlat Cubesは、SAPが

HANAのために設計した新しいデータ・モデルを反映しています。通常、Business Warehouseにロードするデータは大きなレコードがほとんどです。たとえば、会社名、郵便番号、市、番地は、1つのレコードの中で、同様の輸送業者の詳細、注文番号、発注日、送り状番号などの少なくとも数十の他のデータ項目と結合されます。データ・ウェアハウスが普及し始めたころは、データべ-スはディスク・ベースのみで、ディスクは高価な商品でした。そのため、特定の会社が1000の項目を送信する場合は1000回、特定の輸送会社が100,000回出荷した場合は100,000回発生する会社または輸送会社の詳細のような冗長なデータでディスク領域を浪費することは、受け入れがたいことでした。そこでデータベース設計者は、スター・スキーマという設計を提案しました。スター・スキーマでは、同じグループに属するデータのサブセット

(すべての顧客の詳細、すべての輸送業者の詳細など)を、ディメンション表と呼ばれる独立した表に移動させます。残りのデータ、およびディメンション表の関連するエントリをポイントするIDはファクト表に保存されます。

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従来の「スター」(=拡張スノーフレーク)スキーマ

このように分割しても、すべてのケースにとって十分な対応ができませんでした。たとえば、郵便番号、都市名、通りの一定の組合せは、CARRIER表だけではなく、CUSTOMERS表でも複数回発生する可能性があります。同じ分割操作を再び適用すると、追加的な表が作成され、ファクト表ではなくディメンション表に結合されます。これが、スノーフレーク・スキーマと呼ばれる、より複雑である反面、(ディスク領域の観点から)より効率的な設計につながりました。SAP BWのようなハイエンド・データ・ウェアハウスは、ディテール表にもう1つのレベルが追加されるため、拡張スノーフレーク・スキーマに依存します。

複雑なアーキテクチャは、従来のディスク・ベースのリレーショナル・データベースの要件を満たすために、データ・モデルを最適化する目的で設計されました。ただし、メモリーが主役になる新しいデ-タベースでは、要件がまったく異なります。メモリーに焦点を合せるという点では、SAP HANAとOracle Database In-Memoryの間に違いはありません。

そのため、SAPは、HANA Optimized InfoCubesと呼ばれる、HANAで稼働するSAP BWのために新しいデータ・モデルを設計しました。

次に示すHANA-Optimized InfoCubesの説明は、シンプルですが、いささか突飛です。ディスクが主体のデータベース用にSAP BWのデータ・モデルを最適化するプロセスが、フラットで大きいレコードから拡張スター・スキーマを導き出したとしたならば、メモリー主体のデータベースのデータ・モデルを最適化するプロセスは、拡張スター・スキーマからフラットで大きなレコードに戻すことです。

ただし、完全に戻すのではありません。HAHA-Optimized Info-Cubesでは、ファクト表(実際は、EおよびFファクト表)とディメンション表(詳細の第1レベル)が1つの表に結合されます。レベル2および3の小さい表(特性、属性および階層)は残ります。この変更は、パフォーマンスと管理性を大きく改善するために十分です。

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新しいフラット・キューブの設計

新しいデータ・モデルでは、以前のデータ・モデルの主な短所が取り除かれますが、長所は残ります。多数の表に分散するために、受信する大きなレコードを分割する必要がなくなり、データのロードが高速化します。従来の索引も不要になるため、ここでもデータのロードが高速化します。表を結合する後処理もないため、問合せの処理も高速化します。拡張スノーフレーク・スキーマ誕生のきっかけは、フラット・データ・モデルの短所である冗長データが占有するディスク要領とメモリー要件でしたが、メモリー内のデータやディスクのデータに使用できる高度な圧縮機能の提供で、今ではまったく問題ではありません。

この新しいデータ・モデルがHANA以外のデータベースで使用できるようになると、「HANA-Optimized InfoCubes」は、適切な名前とは言えません。「SAP BW Flat InfoCubes for Oracle」または「SAP BW Flat Cubes for Oracle」は名前が異なるだけで、まったく同じデータ・モデルです。カラム・ストア外部のフラット・キューブは、整合性に乏しいため、Oracle Database 12cおよびOracle Database In-Memoryが必要です。

Oracle Database向けのFlat Cubeは、2016年6月以降、広く使用できるようになりました。詳細は、SAP Note 2335159を参照してください。

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遅延圧縮と情報ライフサイクル管理Oracle Database 12c Advanced Compressionの新機能の一部については、「ベーシック認定の機能」および「ベーシック認定とアプリケーションの最適化」の項で説明しています。ただし、ベーシック認定に含まれなかったために、次の2つの主要な新機能が欠落しています。2015年12月には、これらの新機能もSAP環境向けに認定されました。ヒート・マップと自動データ最適化(ADO)。この2つの機能の背景となる基本的な概念は、記事

「Oracle Databaseオプションとパック製品によるSAP向けデータ管理インフラストラクチャの実装」で説明しています(特に、21ページのAdvanced Compression(Oracle Database 12c)を参照してください)。したがって、ここでは、SAP固有の実装の詳細について簡単に説明します。

Oracle Database 12c Advanced Compressionにより、顧客は現在の(ホット)データと履歴(コールド)データを区別できます。ただし、「ホット」と「コールド」という用語の意味が明確ではありません。したがって、定義する必要があります。

ALTER TABLE <table_name> ILM ADD POLICY

<action>

AFTER <n> DAYS OF NO MODIFICATION;

このSQLの3行目が質問に答えます。新しいデータは「ホット」であると見なされています。データは、一定の期間(30、60、90日)変更されていない場合、「コールド」と見なされ、顧客が「ウォーム」のような中間のレベルを定義していないものと仮定されます。しかし考えてみると、これまでに回答が得られたのは、「データは、いつコールドになりますか」の質問のみで、次のことは分かっていません。「データがクールダウンすると、どうなりますか。」一体何が起こるのでしょうか。これは、2番目の行で定義します。

ALTER TABLE <table_name> ILM ADD POLICY

ROW STORE COMPRESS ADVANCED ROW

AFTER 40 DAYS OF NO MODIFICATION;

この例では、(特にこの表では)ホット・データはまったく圧縮されないと仮定されています。(a)40日間変更されないデータをコールドであると見なし、(b)Oracle Database 12c Advanced Com-pressionが提供する表圧縮アルゴリズムを使用して、コールド・データを圧縮する必要があるとシステムに知らせます。

データが40日間変更されていないことを、私たち、そしてシステムはどうやって知るのでしょう。この情報を提供するのは、ヒート・マップの仕事です。ヒート・マップは、変更とクエリーのタイムスタンプを行レベルおよびセグメント・レベルで自動的に追跡し、データのアクセス状況から詳細な見通しを提供します。自動データ最適化(ADO)は、ヒート・マップで収集された情報に基づいたユーザー定義のポリシー(例としてここで使用しているようなポリシー)に従い、データを自動的に移動および圧縮します。

今までは、ILMポリシーの定義にALTER TABLE文が使用されていました。何万もの表を処理する必要のあるSAPシステムでは、このアプローチは不便です。そのため、BR*Tools(BRSPACE)では、Oracle Databaseが提供する異なったオプションが使用されます。

ALTER TABLESPACE TSX DEFAULT ILM ADD POLICY

ROW STORE COMPRESS ADVANCED ROW

AFTER 40 DAYS OF NO MODIFICATION;

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この例では、各表に特別なポリシーを定義しませんが、表領域レベルでデフォルトのポリシーを定義します。表に個別のポリシーが伴わない限り、デフォルトのポリシーは、この表領域で作成されるすべての表に適用されます。

ExadataやSuperClusterなど、Oracle Engineered SystemでOracle Database 12cを実行している顧客は、アーカイブ化の代替として、履歴データのために設計された圧縮アルゴリズムのセットであるHybrid Columnar Compressionからメリットを得ることができます。Hybrid Columnar Compressionは、Advanced Compressionが2~3倍のデータを圧縮するのに対し、10~15倍のデータを容易に圧縮できます。

この状況で、私たちは40日間変更されていないデータを「ウォーム」と呼び、「コールド」という用語は、より長い期間(たとえば、6

か月または12か月)変更されていないデータの定義に使用します。以前のポリシーは、圧縮層1(ウォーム・データ用)のために保持し、圧縮層2(コールド・データ用)として追加のポリシーを加えます。Hybrid Columnar Compressionは、各ブロックではなく、完全なパーティションを圧縮するため、パーティション化されていない表とパーティション化されている表を別の表領域に分離します。

ALTER TABLESPACE TSY DEFAULT ILM ADD POLICY

ROW STORE COMPRESS ADVANCED SEGMENT

AFTER 40 DAYS OF NO MODIFICATION;

ALTER TABLESPACE TSY DEFAULT ILM ADD POLICY

COLUMN STORE COMPRESS FOR QUERY LOW ROW

LEVEL LOCKING SEGMENT

AFTER 6 MONTHS OF NO MODIFICATION;

Oracle MultitenantOracle Database 12cの新しいオプション、Oracle Multitenantは、統合、プロビジョニング、アップグレードを簡素化し、顧客のITコストを削減します。このオプションをサポートする新しいアーキテクチャにより、マルチテナント・コンテナ・データベース

(CDB)は、多くのプラガブル・データベース(PDB)を格納できます(記事「Oracle Databaseオプションとパック製品によるSAP向けデータ管理インフラストラクチャの実装」、特に27ページの

「Oracle Multitenant」の項を参照してください)。

Oracle Multitenantを使用して、複数の既存のデータベースをPDBに変換し、1つのCDBに統合することができます、PDBは自己完結型で完全に機能するOracle Databaseです。アプリケーションという点では何も変わっていませんが、このアーキテクチャの導入にはアプリケーションの変更が必要ありません。この点は重要です。アプリケーションの観点から見ると、PDBはデータべースですが、実利的な観点から見ると、CDBはデータべースです。

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CDBは、単一の統合された動作環境を意味します。1組のバックグラウンド・プロセス、およびすべてのPDBとCDBが共有する、1つの共有メモリー領域(SGA)があります。このアーキテクチャにより、オーバーヘッドのレプリケーションが排除されるため、使用可能なリソースを効率的に使用できます。これは、サーバーごとにより多くのアプリケーションを統合できるため、資産経費(CapEx)を最小限にできることを意味します(図11a-eを参照してください)。運用の点では、すべての統合されたPDBをまとめて管理し、運用費(OpEx)を大幅に削減することができます。これは、バックアップ、高可用性の構成、パッチとアップグレードの適用などに当てはまります。CapExとOpExの削減は、Oracle Multitenantがクラウド・コンピューティングに対する期待にこたえた結果の一部です。

Oracle Multitenantは、次世代のデータベース・クラウドのアーキテクチャで、真のスケールメリットを提供します。データベースを格納するVMの高価なモデルは、プラガブル・データベース

(PDB)に置き換えられました。PDB自体のコストはごくわずかです。そのため、各SAPシステムのPDBのコストは、PDBの実作業に還元されます。

2017年2月現在、Oracle DatabaseでSAPを稼働するすべての顧客は、Oracle Multitenantをごく普通に利用できます。Oracle Multitenantのアーキテクチャは、SAP NetWeaverベースのす

べてのアプリケーションに使用できますが、同じコンテナ・データベース内のSAP OLAP(BW)およびSAP OLTP(ERP、CRM、...)システムの組合せはサポートされていません。

データベース管理者は、次のツール・サポートを利用できます。• バージョン1.0 SP 19以降、SWPMはコンテナ・データベース(CDB)とプラガブル・データベース(PDB)の作成をサポートします。SWPMは、BR*Toolsを使用して、作成されたデータベースの互換性(ディレクトリ・パス、ファイル名など)を保証するために、これらのタスクに使用する必要があります。詳細は、SAP Note 2336881を参照してください。

• 通常、顧客は新しいデータベースを作成せず、既存の単独の(CDB以外の)データベースをプラガブル・データベースに変換します。SAP Note 2335850では、サポートされた変換の手順を紹介しています。

• バージョン7.40、パッチ24以降、BR*ToolsはOracle Mul-titenantをサポートします。新しい構成パラメータ、コマンド、およびコマンドのオプションを使用して、管理者は使い慣れたBRCONNECT、BRSPACE, BRBACKUP/ BRARCHIVEまたはBRRESTORE/BRRECOVERコマンドで開始される演算のターゲット・データベースを指定できます。

統合パフォーマンステストのハイライト: Oracle Multitenantは、より少ないリソース要件でより高いパフォーマンスを実現

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DB: 概要: バージョンのサポート

1174136 Oracle: End of Support Dates

2428722 Oracle 12.1 Extended Support Free of Charge Until July 31, 2019

2098258 Oracle 11.2 Extended Support Free of Charge Until December 31, 2018

DB: 機能: 概要

105047 Oracle Database 12c Advanced Compression for SAP Systems

1914631 Oracle 12c: Conversion of Compressed Tables

2133079 Oracle 12c: Problem during SAP Upgrade with Compressed Tables

2138262 BR*Tools Support for Oracle ADO/ILM

2157904 Using Oracle Database 12c Automatic Data Optimization

2166836 Oracle 12c: Problem during SAP Upgrade with Compressed Tables

2254836 BR*Tools Support for Oracle ADO/ILM

2254866 Using Oracle Database 12c Automatic Data Optimization

2255992 R3load and R3szchk: New Oracle Feature for Database ILM Policy

2258061 Enhancements for ADO/ILM for Table Conversions or System Copy

2384534 LOB Conversion & Table Compression with BRSPACE 7.40

DB: オプション: In-Memory

2178980 Using Oracle Database In-Memory with SAP NetWeaver based Products

2137032 DBA Cockpit: Monitor for In-Memory Feature

2189163 Oracle Database In-Memory Advisor for SAP

2335159 Flat Cubes for SAP BW on Oracle DB

2351252 Oracle Database 12c In-Memory Toolkit for SAP BW

DB : オプション: Multitenant

2333995 BR*Tools Support for Oracle Multitenant Database

2335850 Transformation of Existing Standalone Database into Pluggable Database

2336881 Using Oracle Multitenant with SAP NetWeaver-based Products

DB : オプション: Database Vault

2218115 Oracle Database Vault 12c

Oracle Database 12cに関連するSAP Note

DB : インストールおよびアップグレード

1915299 Troubleshooting Software Installation for 12.1.0.2

1915301 Database Software 12.1.0.2 Installation on Unix

1915302 Database Software 12.1.0.2 Installation on Windows

1915315 Database Upgrade Scripts for 12.1.0.2

1915317 Migrating to Software Owner ‚oracle‘

1915323 OS User Concept for Oracle Database 12c Release 1

2064206 Database Upgrade to 12.1.0.2 with Grid Infrastructure

DB : パッチ

1915313 Current Patch Set for Oracle Database 12c Release 1 (12.1)

1915316 Database: Patches for 12.1.0.2

2145572 Grid Infrastructure: Patches for 12.1.0.2

DB : インスタンスの構成

1888485 Database Parameters 12.1.0.2

DB : Admin: BR*Tools

2087004 BR*Tools Support for Oracle Database 12c

エンジニアド・システム

2145628 Exadata/SuperCluster: Patches for 12.1.0.2

2145651 Oracle Database Appliance: Patches for 12.1.0.2

2290084 SAP Software and Oracle Database Appliance Version 12.1

2388511 Oracle Database Appliance (ODA) X6-2 Systems for SAP

Oracle Database 12c for SAP: アプリケーションを最適化する最新のデータベース・テクノロジとサポート

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Oracle Databaseオプションとパック製品によるSAP向けデータ管理インフラストラクチャの実装

図1: Oracle Database Enterprise Edition、Databaseオプション(認定済み、必須、または認定済み、オプション)およびEnterprise Managerパック製品(認定済み、必須、または認定済み、オプション)。

SAP環境のオプションとパック製品ここでは、SAP顧客向けのデータベースのオプションと管理パック製品を紹介します。純粋なOracle DatabaseとSAP用のOracle Databaseは、いくつかの相違点があります。

• 認定されたオプションでも、一部の機能の使用が許可されていない場合があります。ここでは概要のみを説明しています。詳細は、SAP Note 105047を参照してください。

• SAPのデータ・モデルまたはアプリケーションの独特な設計により、Oracle Databaseオプションまたは管理パック製品が必要な場合があります。たとえば、Oracle Database上のSAP Business Warehouse(BW)にはOracle Partitioningが必要です。

• オラクルの基本方針では、オプションまたはパック製品のライセンスは個別に供与されていますが、SAP(ASFU)より購入されたOracle Database Enterprise Editionライセンスの場合、付属するオプションとパック製品(しかし、すべてがサポートされているわけではありません)は個別ライセンスではなくEditionのライセンスに含まれています。詳細は、SAP Note 740897を参照してください。

概要

データベースのエディションOracle Databaseには、様々な開発と配置のシナリオに適した5つのエディションがありますが、SAP環境で認定およびサポートされているのは、Oracle Database Enterprise Editionのみです。SAPアプリケーションの要求は非常に厳しく、Oracle Da-tabase Enterprise Editionが提供するエンタープライズ・コンピューティング機能なしに、アプリケーションを効果的に実行することはできません。

データベースのオプションと管理パックまた、オラクルは複数のデータベース・オプション、管理パック製品、特定の目的に特化したOracle Databaseの機能を拡張する他の製品も提供します。それらは、ディスク領域の効率的な使用、パフォーマンスとスケーラビリティ、高可用性、セキュリティとコンプライアンス、データウェアハウス、ビッグ・データ、管理性の分野で、Oracle Database Enterprise Editionの性能を拡張し、顧客固有またはアプリケーション固有の要件を満たしています。

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前述したすべての問題の共通点は、データベース内の表はデフォルト(および定義上)で、順序付けされていないレコードのセットであるという事実です。物理的な順序は保証されません。これに対し、ユーザー、アプリケーション、またはDBAの観点から見ると、このようなデータのセットには特定のサブセットを含む可能性があり、これらのサブセットは他のサブセットから分離される必要があります。Oracle Partitioningは、できる限り関連するデータを物理的にまとめたサブセットの実装を可能にします。

構造とインフラストラクチャ

前述したように、データベース・オプションは、ディスク領域の効率的な使用、パフォーマンスとスケーラビリティ、高可用性、セキュリティとコンプライアンス、データウェアハウス、ビッグ・データ、管理性の分野で、Oracle Database Enterprise Editionの性能を拡張しますが、ここでは、構造の実装に役立つデータベース・オプションという点を中心に説明します。1つの単一なデータベースのデータ量が増大する場合、また様々なソースからのデータの統合やOracle Multitenantなどによる独立した複数のデータベースをデータ管理インフラストラクチャに統合する場合などで、必ず大量の非構造化データを管理できなくなるときが訪れます。そのために、統合の差別化が必要です。またはインフラストラクチャに構造が必要です。

表および索引のパーティション化

課題: 現在、ディスク上のデータの量や配布が問題になる状況が増加しています。

(a)表データの特定のサブセットにアクセスする単一問合せや複雑なバッチ・ジョブの完了に長時間必要です。

(b)多数の索引を更新しなければならないため、データのロード(SAP BW)が遅い、またはロード時間を短縮するために索引が削除され再構築されます。これにより、ユーザーの問合せの速度が遅くなります。

(c)データのアーカイブ化の結果、データベースが極度に断片化されます。

(d)顧客は、情報ファイルサイクル管理を実装することを望んでいます(この記事のOracle DB 12cのセクションを参照してください)。

価値提案: Oracle Partitioningでは、表と索引をより小さいユニット(パーティションと呼ばれる)に分割し、すべてのデータを適切なユニットに強制的に保存します。パーティションは、個別に、独立してアクセスおよび管理ができます。したがって

(a)問合せが、関連するすべてのデータを1つの単一パーティションで見つけることができ、他のすべてのパーティションを無視(「パーティション・プルーニング」)できること

が理想です。これにより、実行時間を大幅に短縮できます。

(b)パーティション表に定義されている索引もパーティション化されている場合、各索引のパーティションを削除および再構築することができても、索引以外のすべてのパーティションは、そのまま残ります。

(c)データのアーカイブ戦略は、パーティション構造をベースにすることができます。これにより、ディスク領域の断片化を回避できます。

(d)パーティション化は、情報ライフサイクル管理の基盤技術の1つです。

認定/サポート: Oracle Partitioningは、すべてのSAPNetWeaverアプリケーションに対して認定されています。

バージョン: Oracle Database 11g、Oracle Database 12c

実装: パーティション化(レンジ・パーティション化)は、Oracle上のSAP BWではデフォルトで構成され使用されます。SAP OLTPシステムでは、SAP Partitioning Engine(データのアーカイブ化の問題を処理)を使用して、またはSAP向けOracle ACSにより実装できます。

SAP顧客向けのOracle Databaseのオプションとパック製品

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取る必要があります。メモリーの観点 - すべてのユーザーが1つの色のレコードを使用する場合も、8つのブロックすべてをデータベース・メモリーに完全にキャッシュする必要があります。さらにパフォーマンスの観点 - 過剰なI/Oは、確実にパフォーマンスを低下させます。データベース管理の観点 - 同色のレコードのサブセットを個別に管理できません。ILMの観点 - ホット・データとコールド・データを分離できません。など様々な場面で問題があります。

対照的に右側に示す状況は最適と言えるでしょう。同じ色のすべてのレコードが1つのデータベース・ブロックに保存されています。左の状況と同じようにデータベースのあらゆる観点からの評価はどうなるでしょうか。I/Oの観点 - 1つの色のレコードすべてに対する問合せに、読み取る必要があるのは1つのブロックのみです。メモリーの観点 - すべてのユーザーが1つの色のレコードを使用する場合も、データベース・メモリーへのキャッシュが必要なのは1つのブロックのみです。さらにパフォーマンスの観点 - I/Oの減少は、パフォーマンスを著しく向上させます。データベース管理の観点 - 同色のレコードのサブセットを個別に管理できません。ILMの観点 - ホット・データとコールド・データを分離できます。など良いことずくめです。

このスライドで表示したレコード数とブロック数を掛けましょう。パーティションは、同色のレコードを含むすべてのブロックのサブセットです。

図2は、関連するデータをできる限り一緒にまとめて保存にすることがなぜ良いのか、その理由をわかりやすく説明しています。ここでは、レコードで満たされたデータベース・ブロックを示しています。異なった色は、月や場所などの条件を表しています。データにアクセスするアプリケーションは、同じ色のレコードすべての取得を試みようとします。

このような場合、左側に示す状況が想像できる最悪のケースです。各データベース・ブロックに、各色のレコードが必ず1つ含まれています。つまり、同じ色のレコードのサブセットが、すべてのブロックに分散されている状態です。これはデータベースのあらゆる観点から最悪の状況と言えるでしょう。I/Oの観点 - 1つの色のレコードすべてに対する問合せは、8つのブロック全部を読み

図2: 表パーティション - 関連するデータのサブセットをできる限り一緒に物理的に保存

Advanced Compression(Oracle Database 11g)

課題: 今日、データベースのサイズと将来の肥大化が問題になるケースが増えています。この問題には、次の側面が含まれます。ストレージのコスト、性能保証(SLA)、合理的な期間内のデータベースのクローニングとバックアップ。

価値提案: Oracle Advanced Compressionは、表データの保存に異なる形式を使用し、Oracle Database Enter-prise Editionに付属する他の圧縮テクノロジ(索引キーの圧縮)とともに、データベースのサイズを50%以上縮小します。Advanced Compressionは、それだけのために開発されました。その意味で、これがAdvanced Compressionの利点の本質です。ソース・データベースのフットプリントが小さい場合、バックアップやコピーなどの時間が短縮されます。

Advanced Compressionを使用するユーザーの付加的な利点として、パフォーマンスが向上する可能性があります。パフォーマンスの向上がAdvanced Compressionの本質的な目的ではないことから「付加的」としました。したがって現実にあり得ますが、実現の保証はされていません。

認定/サポート: Oracle Advanced Compressionは、すべてのSAP NetWeaverアプリケーションに対して認証され、実装はSAPによりサポートされています。

実装: SAP固有の要件を認識するツールBRSPACEがSAPにより提供され、SAP環境へのAdvanced Compressionの実装は簡単です。詳細は、SAP Note 1431296を参照してください。

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図3の左側に、SAP(この場合、SAP ERP)システムの不可欠な部分を形成する代表的なOracle Databaseを示しています。割り当てられたディスク領域の約3分の1は索引(赤)に使用され、3分の2は表データ(青)が含まれています。表データは、構造化データ(表形式)と非構造化データ(PDFファイルまたはイメージ・ファイルなど)に分類できます。Oracle Database 11gは、3種類のデータすべてを圧縮できます。• 索引キーの圧縮は、索引に使用できます。索引構成表(IOTs)

も圧縮できます。両方の機能は、Oracle Database Enterprise Editionに含まれ、Advanced Compressionは必要ありません。

• Advanced Compressionの主要な機能、OLTP圧縮は、構造化データの圧縮に使用できます。OLTPシステムのみでなく、SAP BWシステムにも実装できます。

• SecureFiles圧縮(Advanced Compression機能)は、非構造化データの圧縮に使用できます。

すべての機能が実装され、すべての適切なデータベース・オブジェクトが圧縮されている場合、顧客は平均55%のディスク領域を節約できます。(データベースが完全に再編成されているとした場合。データベースが断片化したままの状態でも、再構成と圧縮の効果がより力を発揮し、顧客のディスク領域は最大80%の節約になります。)

節約できるディスクの最大領域はデータの特性により異なります。使用するSAPアプリケーションによってデータ特性が異なり、

SAP BW(BI)のデータは、SAP ERP(ECC)のデータよりも効率的に圧縮できます。さらに効果的な圧縮が期待できるのは、SAP CRMのデータで大幅なディスク領域の節約を可能にします。

Oracle Database 11g Advanced Compressionは、OLTP圧縮とSecureFiles圧縮以上の力を発揮します。RMANにより作成されたバックアップ・ファイル、およびData Pumpにより作成されたエクスポート・ファイルは、本番データベースの表と索引がすでに圧縮されていてもまだ圧縮できます。また、REDOログ・ファイルも、本番データベースからスタンバイ・データベースに転送される前に圧縮できます(この記事のData Guardのセクションを参照してください)。

課題: (a)Oracle Database 11gのデータ圧縮には、いくつかの制約があります。特に、列数が255を超える表は圧縮できません。

(b)ターゲット表が圧縮されている場合、データをロードする速度が遅くなります。

(c)自動化された情報ライフサイクル管理はサポートされていません。

価値提案: Oracle Database 12c Advanced Compressionでは、255列の制限がなくなり、より多くの表を圧縮できます。まったく新しい機能(ヒート・マップ、自動データ最適化)により、顧客はDeferred Data Compressionおよび高度な情報ライフサイクル(ILM)戦略を実装できます。

認定/サポート: Oracle Database 12c Advanced Compres-sionの新機能の一部は、2015年3月に認定されました。ILM機能の認定は、2015年の第4四半期に終了しました。

実装: 表変換やシステム・コピーについては、2258061 En-hancements for ADO/ILMを参照してください。

関連する機能: Oracle Database 12c Hybrid Columnar Compression(Advanced Compressionには含まれていませんが、OracleのEngineered Systemsで使用できる機能です)は、特に「コールド」(履歴)データに適した強力な圧縮を提供します。Oracle Engineered SystemsのHCCは、2015年12月に認定されました。

図3: Oracle Database 11gの索引キーの圧縮とAdvanced Compression(OLTP圧縮、SecureFiles圧縮)

Advanced Compression (Oracle Database 12c)

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情報ライフサイクル管理(ILM)Oracle Database 12c Advanced Compressionの新機能により、さらに多くのパラメータを導入できます。このうちの1つは、場所です。データベースの中にホット(現在の)データとコールド

(履歴)データがあり、2種類のストレージがある場合は、次の質問をしてください。Where?「どこに」どのデータを保存しますか?

Advanced Compressionとともにパーティション化を使用すると、データが「クールダウン」したときに、データを1つの表領域

(=ストレージ層)から他の表領域に移動(厳密に言えば、システムにデータを移動させることが)できます。このようにして、高価なストレージ層の領域を重要な(「ホット」)データに開放します。これは、(自動)ストレージ階層化と呼ばれます。

Hybrid Columnar Compression(HCC)最後に、Oracle ExadataまたはOracle SuperCluster上でOracle Database 12cを実行する前に、次の質問をしてください。How?どのように、つまりどのアルゴリズムを使用して、データを圧縮しますか?

このエンジニアド・システムは、OLTP圧縮およびSecureFiles圧縮に加えて、Hybrid Columnar Compressionをサポートします。名前が示すように、このテクノロジは、データを保存するために行メソッドと列メソッドを組み合せて使用します。ハイブリッド・アプローチは、カラム・ストレージの圧縮の利点を実現し、同時に、純粋なカラム(列)型フォーマットの性能不足を回避します。HCCを使用すると、「通常の」圧縮による圧縮率よりもはるかに高い圧縮率を達成できます。したがって、HCCは、特に「コールド」データに適しています。

行レベルのロック機能がないため、Oracle Database 11g Hy-brid Columnar CompressionのSAP環境での使用認定は、これまで実現させることができませんでした。しかし、Oracle Data-base 12cでは、この行レベルのロック機能をOracle ExadataとOracle SuperClusterで使用できます。これらのマシン上に、(自動)圧縮階層化を実装できます。つまり、「ホット」データは未圧縮のままで、「ウォーム」データを標準の圧縮アルゴリズム(Ad-vanced Compression)を使用して圧縮し、「コールド」データをHybrid Columnar Compressionを使用して圧縮することができます。

ベーシック認定の機能Oracle Database 11gでは、索引と表の圧縮機能にいくつかの制約がありました。これを解決するのが、Oracle Database 12c Advanced Compressionの新しい、より効率的な索引圧縮アルゴリズム(Advanced Index Compression)で、圧縮する表の列制限も解消されています。詳細は、記事「Oracle Database 12c for SAP - ロードマップ、ベーシック認定の機能」を参照してください。

ヒート・マップと自動データ最適化これらの改善点に加えて、Oracle Database 12c Advanced Compressionには、2つのまったく新しい機能が搭載されています。ヒート・マップは、変更とクエリーのタイムスタンプを行レベルおよびセグメント・レベルで自動的に追跡し、データのアクセス状況から詳細な見通しを提供します。自動データ最適化

(ADO)は、ヒート・マップで収集された情報に従い、データを自動的に移動および圧縮します。

遅延圧縮Advanced Compression(Oracle Database 11g)のセクションの情報だけでは、圧縮の役割は単に必要なディスク領域の削減のみで、データベース構造とは関係ないように思えるかもしれませんが、それは錯覚です。Oracle Database 11gを使用する場合でも、圧縮によりメリットがある表とメリットがない表、つまり圧縮が必要な表と圧縮してはいけない表を区別する必要があります(そうでない場合には、圧縮がデフォルトになります)。

しかし、これは非常に初歩的で柔軟性のない区別です。データのロードに使用するSAP BW表がその一例です。このような表は、ほとんどの場合に読取り専用モードでアクセスされるため、圧縮することができますが、ロード操作が極端に遅くなるため、圧縮するべきではありません。Oracle Database 11gでは、このような表を圧縮しないことをお薦めします。

ヒート・マップと自動データ最適化により、新しい差別化パラメータを導入できます。表またはパーティションを圧縮する必要がある場合、いつ圧縮しますか? Oracle Database 11gの場合、圧縮の実行を指示しない限り圧縮は実行されません。反対に、Oracle Database 12cでは、今日ロードしたデータを翌日圧縮することができます。しかも自動的にです。

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図4: Oracle Database 12c Advanced Compression - 情報ライフサイクル管理(ILM)のサポート

Oracle Database In-Memory

課題: 多くのシステムで、分析のパフォーマンス要件を満たすことが課題になっています。これは、実行時間の長いBWのクエリーに該当します。しかし、OLTPシステムでも起こり得ます。たとえば、非常に柔軟な業務計画/レポート作成の実装では、たくさんのわずかに異なるクエリーが作り出されています。

価値提案: Oracle Database 12c In-Memoryにより、管理者は一定量のデータベース・サーバーのメモリーを列ストアに配分できます。列ストアは、ロー(行)型フォーマットではなくカラム(列)型フォーマットでデータを保存するメモ

リー構造で、短時間で簡単に設定できます。カラム(列)型フォーマットを使用すると、問合せのパフォーマンスを大幅に改善することができます。

認定/サポート: Oracle Database In-Memoryは、すべてのSAP NetWeaverアプリケーションに対して認定されています。

バージョン: Oracle Database 12c

実装: 概要と指針についての詳細は、SAP Note 2178980を参照してください。

メモリー: 新しいデュアルフォーマットのアーキテクチャこれまでのOracle Databaseは、データをロー(行)型フォーマットで保存していました。この形式は、レコード内のすべての列への迅速なアクセスを可能にするため、オンライン・トランザクション(OLTP)システムに最適です。列形式のデータベースでは、トランザクションやレコードに関するそれぞれの属性が個別の列構造に保存されます。わずかな列が選択されている一方で、問合せがデータ・セットの大部分にアクセスしているような場合に、より高速なデータ検索ができるため、この形式は分析に最適です。

しかし、システムが混合ワークロードを処理する場合は、どうなるでしょう?これまでは1つの形式を選択し、不十分なOLTPまたは不十分な分析のパフォーマンス、そのいずれかをトレードオフすることに甘んじるしかありませんでした。OLTPと分析をともに最適化する方法がなかったわけではありません。しかし、複雑なETLプロセスを使用して、OLTPシステムから分析システムにデータをコピーする、その方法は莫大な費用と待ち時間が必要でした。

Oracle Database 12c In-Memoryは、トランザクションに対する卓越したパフォーマンスを提供し、分析と複合ワークロードのOLTPの両方を最適化します。それと同時にリアルタイム分析、ビジネス・インテリジェンス、レポートをサポートします。この画期的な機能は、Oracle Database In-Memoryのデュアルフォーマット・アーキテクチャにより、使用可能になります。このアーキテクチャは、従来のロー(行)型フォーマットと新しいインメモリーのカラム(列)型フォーマットを同時に使用する表によって、何も犠牲にしません。Oracle SQL Optimizerは、分析系のクエリーをカラムフォーマットに、OLTPクエリーをローフォーマットに自動的にルーティングし、2つの形式の長所を組み合せたパフォーマンスを透過的に提供します。現在Oracle Database 12cは、表と索引間の整合性と同様に、ロー(行)型フォーマットとカラム(列)型フォーマットの間で完全なトランザクションの整合性を自動的に維持します。

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ディスク: 変更なし新しいカラム(列)フォーマットは、純粋なインメモリー・フォーマットです。表は、Oracle既存のロー(列)指向のフォーマット(または、エンジニアド・システムでは、ハイブリッドのロー(列)型)を使用して、ディスクに保存されます。カラム(列)型ストレージの永続的なフォーマットもないため、追加のストレージのコストやストレージ同期化の問題もありません。もちろん、データベースを変更する必要もありません。Oracle Database 12cのインメモリー・オプションは、データベースの移行または表の再構成なしで実装できます。

その結果、新しいOracle Database 12cのインメモリー機能は、表圧縮、表の暗号化、表のパーティション化など、既存の標準またはオプションのデータベース機能に完全に対応しています。また、Real Application Clusters(RAC)が提供するスケールアウト・アーキテクチャ、および既存のすべての高可用性テクノロジ

(Data Guardなど)にも対応しています。これらの機能は、Ora-cle Database In-Memoryの使用の有無にかかわらず、同じように動作します。

簡単な実装と管理データベース機能およびアプリケーション・レベルの互換性に加えて、Oracle Database In-Memoryは実装と管理が簡単です。Oracle Database In-Memoryの使用は、インメモリー列ストアのサイズ設定、メモリーに取り込む表やパーティションの識別と同じくらい簡単です。データベースが稼働中に、データはバックグラウンドでストレージからインメモリー列に追加処理されます。

精度の高い制御ごく日常的でインテリジェントに溢れた容易なスタート - Oracleの顧客は、まさにこれを求めています。また、Oracleの顧客は、精度の高い制御とチューニングが実現できるメカニズムも求めています。顧客が求めるこうしたメカニズムを、Oracle Database 12cのインメモリーが提供します。次にいくつかの例を挙げます。

• 表には「コールド」と呼ばれる(アクセス頻度の低い)データが含まれています。これらのデータの中には、更新されることもなく、クエリーによるアクセスもないデータがあります。表が非常に大きい場合、インメモリー列ストアに完全に保存することはメモリーの浪費になります。管理者は、入力プロセスをDSSクエリーが本当に必要とするデータに制限したいと考えるでしょう。これは、表のパーティション化で実行できます。表が有効な方法(月別など)でパーティション化されている場合は、内部構造を使用して表データの水平サブセットを定義し、インメモリー列ストアに保持できます。

• 1つまたは複数の列に、DSSクエリーとは無関係のデータが含まれる場合があります。この場合にも、データベース管理者は、インメモリー列ストアに保存するデータを制限したいと考えるかもしれませんが、ここで必要なのは、表データの垂直サブセットを定義すること、つまり、複数の列を入力プロセスから除外することです。Oracle In-Memoryオプションにより異なる表の列に異なるインメモリーの特性を指定すると、除外することができます。

• Oracle Databaseは数十年にわたり、SMPサーバー上のスケールアップのために最適化され、チューニングされてきました。すべてのプロセッサが超高速バックプレーン上ですべてのメモリーにアクセスできるため、大規模なSMPサーバーは、インメモリー・ワークロードにも適しています。Oracle Database In-Memoryではスケールアップを可能にする他に、サーバーのクラスタ内(RAC)のすべてのメモリーとプロセッサを使用して、メモリー機能とCPU機能を非常に高いレベルにスケールアウトすることもできます。このような環境では、メモリーに入力されるすべてのオブジェクトは、デフォルトでクラスタ内のすべてのインメモリー列ストアに分散されます。Oracle En-gineered Systemsでは、オブジェクトを複製することもできます。これは、インメモリー列ストアに入力されたオブジェクト(またはオブジェクトの一部、たとえばパーティション)のミラー・コピーが、RACクラスタ内の他のノードの1つに配置されることを意味します。データを複製すると、インメモリー・フォルト・トレランスが使用できます。ノードの障害またはメンテナンスで停止した場合でも、インメモリー行ストアによりデータにアクセスできることが保証されるためです。

図5: Oracle Database 12cインメモリー - デュアル・メモリー・フォーマット、シングル・ディスク・フォーマット

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Real Application Clusters(RAC)

課題: アプリケーションのバージョンアップ、アプリケーションの追加、ユーザー数の増加などで、データベース・サーバーのワークロードが増加した場合、既存のサーバーをより大型のサーバーと交換(スケールアップ)するのが従来のソリューションです。しかし、大型のサーバーは非常に高価です。

従来の方法では、データベース・サーバーの高可用性を保証するために、フェイルオーバー・クラスタを実装しますが、この方法には少なくとも2つの短所があります。

(a)フェイルオーバー・クラスは、常に1台のマシンで実行されている1つのデータベース・インスタンスのみをアクティブにできるという概念に基づいています。もう1台のマシン

(おそらく、高価なサーバー)は常にアイドル状態です。(b)プライマリ・マシンの問題が検出されると、Oracle Database Serverインスタンスをセカンダリ・マシンで起動する必要があります。この状況では、起動には最大で30分必要です。これは、最大30分の計画外停止時間を意味します。

価値提案: Real Application Clusters(RAC)により、複数のインスタンスを立ち上げて稼働させ、同一のデータベースに同時にアクセスすることが可能になります。これらのインスタンスは異なるマシンで稼働できるため、顧客はスケールアウトの実装を選択できます。4、6、または8台の小型のサーバーは1台の大規模なサーバーと同じワークロードを

処理できます。しかも、小型のサーバーは大型のサーバーと比較して非常に安価で、必要に応じて簡単に追加することもできます。

このアーキテクチャでは、すべてのOracleインスタンスが同時に起動し、稼働します。したがって、再起動は不要です。RACサーバーのうち、1つに障害が発生しても、もう1つのインスタンスがそのタスクを引き継ぎます。影響を受けたユーザーは、わずか数秒で再接続できます。一言で説明すると、ワークロード分散、スケーラビリティ、高可用性、より容易な管理性、コスト削減の組合せの実現が、Oracle Real Application Clustersの価値提案です。

認定/サポート: Oracle Real Application Clustersは、すべてのSAP NetWeaverアプリケーションに対して認定されています。

バージョン: Oracle Database 11g、Oracle Database 12c

実装: 顧客はSAPが認定した任意の汎用マシン(Unix、Li-nux、またはWindows)を使用して、RACシステムを構築できます。さらに、オラクルは実装を簡素化するエンジニアド・システム(Exadata、SuperCluster)を提供します。Oracle Grid Infrastructureは、実装の簡素化によりコスト削減を支援する、基本的な技術のセットを提供します。

ション・サーバー・インスタンス(5台の異なるマシンで実行中)が、4つのOracle Database Serverインスタンス(4台の異なるマシンで実行中)に接続されています。

図6では、前述のRACの長所を説明します。スケーラビリティ: RACを使用すると、SAPアプリケーション・サーバー・レベルで常にサポートされるスケールアウトをデータベース・レベルにも実装できます。この例では、5つのSAPアプリケー

図6: スケールアウトおよび即時(インスタンス)フェイルオーバーのためのReal Application Clusters(RAC)

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高可用性: Oracleインスタンスの1つが停止すると、影響を受けたSAPインスタンスは自動的に、使用可能なOracleインスタンスの1つに再接続されます。この操作の後、ユーザーは作業を続行することができます。フェイルオーバーは数秒以内に発生します。

Oracle Grid Infrastructureは、RACを有効にするために必要な基本的な技術を提供します。次の2つの主要コンポーネントで構成されます。• 同時に複数のOracleインスタンスがデータベース・ファイルに

アクセスするには、クラスタ・ファイル・システムが必要です。そのため、オラクルは、Oracle Automatic Storage Management

(ASM)を提供しています。他のサードパーティのクラスタ・ファイル・システムとは異なり、このコンポーネントはOracle Databaseファイルに最適化され、無償で提供されています。

• Oracle Clusterwareは、Oracle DatabaseでRACオプションを実行する場合に必要なクロス・プラットフォームのクラスタ・ソフトウェアです。これにより、ノードが相互に通信でき、単一の論理サーバーとして動作するノードのクラスタを形成できます。サードパーティのクラスタ・ファイル・システムが不要になるOracle ASMと同様に、Oracle Clusterwareはサードパーティのクラスタ管理ソフトウェアを不要にします。

Oracle Clusterwareは、Oracleリソースのみではなく、SAPリソースに対しても高可用性とリソース管理を提供します。そのためにOracle/SAP開発チームは、SAPの高可用性リソースの管理が簡単にできる、Oracle Clusterwareツール(SAP Control

(SAPCTL))を開発しました。

Data GuardとActive Data Guard

課題: RACは、Oracleインスタンスの数を増加させることにより、高可用性を提供します。ただし、このような高可用性はインスタンス・レベルに制限されています。RACを基本としたシステムでも、データベースは今もってシングル・ポイント障害です。つまり、DBAエラー、データの破損、サーバーまたはデータ・センターの障害は、システム全体を使用できなくなる可能性があります。

価値提案: Data Guardはシングル・ポイント障害を排除します。このテクノロジにより、顧客は、プライマリ(本番)データベースのコピーとして、スタンバイ(シャドウ)データベースを設定し、2つのデータベースを同期させることができます。Data Guardは、Oracle Database Enterprise Editionの一部であることに注意してください。オプションではありません。

ただし、Active Data Guardは、オプションです。このオプションはOracle Database 11gで、自動ブロック修復、高速増分バックアップなどの追加機能を提供しています。

Oracle Database 12cの主要な新機能、Active Data Guard Far Syncにより、顧客は高パフォーマンス(非同期データ・シッピングの特徴)とデータ消失ゼロ(同期データ・シッピングの特徴)を組み合せることができます。

認定/サポート: Oracle Data Guardは、すべてのSAP NetWeaverアプリケーションに対して認定されています。ただし、フィジカル・スタンバイ・データベースのみのサポートで、ロジカル・スタンバイ・データベースはサポートされていません。

Oracle Active Data Guardは、すべてのSAP NetWeaverアプリケーションに対して認定されています。ただし、イベント・レポートの生成が読取り専用操作でないため、SAP環境ではリアルタイムの問合せができません。

バージョン: Oracle Database 11g、Oracle Database 12c

実装: 標準のOracle設定手順を適用。ホワイト・ペーパー『Oracle Standby Database』で、SAPはBR*Toolsのサポートについて説明しています。

何らかの原因で本番データベースが修復できなくなった場合、Data Guardはデータ損失ゼロの保護、およびサービスのほぼ即時のリストアを提供できます。これは、任意のスタンバイ・データベースで、Data GuardのREDO同期転送とレプリケーション認識適用プロセスの組合せを使用して達成されます。ただし、任意の同期レプリケーション方式がデータベースのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があるため、プライマリ・データベースとレ

プリカ・データベースが離れた場所に設置されている場合、データ消失ゼロ保護の実装は非実用的です。多くの企業では、実際にデータベースのパフォーマンスへの影響を考慮してというよりは、非同期化レプリケーションの実装によるデータ保護と修復不可能な停止によるデータ損失を黙って受け入れているというのが現状ではないでしょうか。

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Oracle Database 12cの新機能、Active Data Guard Far Syncは、データ損失ゼロの保護をプライマリ・データベースから任意の距離にあるレプリカ・データベースへと拡張することで妥協を許しません。Far Syncは、プライマリ・データベースの位置から任意の距離にあるスタンバイ・データベースの同期を維持し、本番データベースをデータ損失から保護します。パフォーマンスへの影響はなく、コストや複雑さも最小に抑えることができます。新しいData GuardではFar Syncと呼ばれるインスタンスが、プライマリ・データベースから変更を同期的に受信し、リモート・スタンバイへ非同期的に転送します。本番データベースのデータを損失することなく手動または自動で、即座にリモート・スタンバイ・データベースにフェイルオーバーできます。

Far Syncインスタンスは、制御ファイルとログ・ファイルのみを管理する軽量のエンティティで、使用するCPU、メモリーおよびスタンバイ・データベースのI/Oはごくわずかです。ユーザー・データ・ファイルを含まず、リカバリも実行しません。このインスタンスの唯一の目的は、リモート転送先にサービスを提供するプライマリ・データベースを透過的にオフロードすることです。また、Far Syncインスタンスは、Oracle Advanced Compressionによる転送圧縮でネットワーク帯域幅を節約できます。

ボストンにプライマリ・データベース、サンフランシスコにスタンバイ・データベースが設置された、既存の非同期Data Guard構成を例に説明しましょう。Active Data Guardを使用してデータ損失ゼロにアップグレードし、ボストンから同期レプリケーションが可能な距離の範囲(150マイル以下)にFar Syncインスタンスを配置します。既存の環境を停止する必要はありません。また、独自のストレージ、専用のネットワーク、データベース・ライセンスの追加も、まして複雑な管理もありません。

図7: Active Data Guard Far Sync - 高パフォーマンス、遠距離WAN全体にわたるデータ消失ゼロ

Oracle Multitenant

課題: 多くのSAPランドスケープは、わずかな大規模システムと多くの小規模または非常に小規模なシステムで構成されていますが、多くの小規模なSAPシステムにそれぞれ独立したデータベースサーバーが設置された構造には、いくつかの短所があります。

• 多くの小規模システム(仮想化されたシステムも含む)は、使用するハードウェア・リソース(メモリー、CPU)も多い

• 小規模DBシステムが多ければ多いほど、管理に必要な時間が長い

価値提案: Oracle Multitenantは、コンテナとプラガブル・

データベースを分離し、リソースの使用を抑制します。標準的な操作を「コンテナ・データベース」レベルに移動することにより、管理を簡素化します。

認定/サポート: Oracle Mult itenantは、すべてのSAP NetWeaverアプリケーションに対して認証され、実装はSAPによりサポートされています。

バージョン: Oracle Database 12c

実装: 詳細は、http://scn.sap.com/community/oracleまたは www.oracle.com/sapを参照してください。

Oracle Database 12c Multitenantに、複数のデータベースを簡単に統合できる新しいアーキテクチャが導入されました。もちろん既存のアプリケーションの変更はありません。この新しいアーキテクチャのメリットは、複数のデータベースを1つのデータベースとして管理する点です。その上、独立したデータベースの分離とリソースの優先順位付けが保持されています。

統合のアプローチ大企業の場合、使用するデータベースは数百または数千の数になります。これらのデータベースの多くは、複数の物理サーバー上の異なるプラットフォームで稼働していますが、このうちデータベースが占める容量の割合がサーバー・ソフトウェアのごく1部というのも珍しくありません。これは、費用のかかるアプローチです。ハードウェア・リソースおよび人的資源の両方を最大限に活用していません。

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バックグラウンド・プロセス、メモリー構造、システム全体にわたるメタデータ、およびデータベース・ファイルの共有の結果、リソース使用が大幅に減少しました。また、Oracle Database 12c Resource Managerは、CDB内のPDB間のリソースをめぐる競合を制御する特定の機能が拡張されています。

多数のデータベースを1つのデータベースとして管理既存のデータベースをプラガブル・データベースとして統合すると、管理者は多数のデータベースを1つのデータベースとして管理できます。利点は、次のとおりです。

• 1つのCDBにパッチを適用する時間と手間を惜しまないでください。効果は多数のPDBすべてへのパッチ適用として即座に現れます。CDBでホストされているすべてのPDBをアップグレードするには、CDBをアップグレードします。こうすると、ホストされているPDBすべてがインプレースでアップグレードされます。

• バックアップの場合もデータベースを個別にバックアップする代わりに、CDBレベルでバックアップします。つまり、1つのコンテナに統合されたすべてのPDBが一体でバックアップされ、管理者は必要に応じて、個別のPDBレベルでリカバリ処理を実行することができます。

• 他の(Data GuardまたはActive Data Guardを使用)データ・センターでスタンバイ・システムを維持する(Active Data Guardなどを使用)管理者は、CDBレベルでスタンバイ構成を設定するだけで、コンテナに統合されたすべてのプラガブル・データベースに反映できます。

管理の問題に対応する最も一般的な方法は、各サーバー(ダイレクト・インストール、または仮想マシンを使用)への複数のデータベースの配置です。問題は、複数のデータベース・インスタンスが共通のバックグラウンド・プロセス、システムおよびメモリー・プロセス、またはOracleメタデータを共有しないことです。もう1つの方法は、論理的にデータをスキーマ(スキーマ統合)に分割することです問題は、これらの仮想エンティティは管理、保護および転送が困難であることです。

Oracle MultitenantのアーキテクチャOracle Database 12c Multitenantは、データベース統合と呼ばれるアプローチに基づいています。このアプローチにより、単一のコンテナ・データベース(CDB)は、多数のプラガブル・データベース(PDB)を格納できます。図8を参照してください。

既存のデータベースをCDBに簡単にプラグインできます。したがって、いつでもアンプラグして、別のCDBにプラグインすることができます。アンプラグ/プラグは、Oracle Databaseソフトウェアの各バージョンでサポートされています。

Oracle Net経由でデータベース・サーバーに接続しているクライアント・アプリケーションから見れば、PDBはデータベースです。PDBは完全に非CDBと対応します。このルールは、PDB/非CDB互換性保証とも呼ばれています。

リソース利用率とリソース管理単一のCDB内の多くのPDBは、メモリーとバックグラウンド・プロセスを共有します。これにより、古いアーキテクチャと比較してより多くのデータベースを統合でき、スキーマ・ベースの統合でも同様の利点がありますが、そのアプローチには大規模なアプリケーションの変更は必要ありません。

Oracleデータ・ディクショナリの水平分割(概念的なパーティション化で、物理的な表パーティションではありません)により、システム全体のメタデータをあらゆる単一のデータベースに保存して管理する必要がなくなります。下半分(CDBに実装)にはシステム全体のメタデータのみが保存され、上半分(PDBに実装)にはアプリケーション固有のメタデータのみが保存されます。

プラガブル・データベースの作成、コンテナ間でのプラガブル・データベースの移動、およびプラガブル・データベースのクローニングは、新しいSQLコマンドを使用して数秒で実行できます。基盤のファイル・システムが、シン・プロビジョニングをサポートする場合は、テラバイト単位のデータベースを瞬時にクローンできます。

図8: Oracle Multitenant - データベースを統合し、操作を簡素化するための新しいアーキテクチャ

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Oracle Advanced Security

課題: SAPアプリケーションのデータ・ストアであるOracle Databaseでデータを読み取るまたは更新する場合、正規ユーザーの誰もがこのアプリケーションを選択します。しかし、犯罪者はネットワーク・スニッフィング・ツールやファイル・エディターを使用して、SAPのユーザー管理やアクセス制御をバイパスしようとします。ネットワーク・スニッフィング・ツールは転送中のデータを取得でき、ファイル・エディターはコピー中のデータベースの静止データを読み取ることができます。

価値提案: Oracle Advanced Securityはデータを暗号化して、犯罪者がデータ内容を容易に取得できないようにする機能のバンドル版です。Oracle Network Encryptionは転送中のデータを保護します。一方、Oracle Transparent

Data EncryptionおよびBackup Set Encryptionは本番データベース・ファイルとバックアップ・コピーのデータを保護します。

認定/サポート: Oracle Advanced Securityは、すべてのSAP NetWeaverアプリケーションに対して認定されています。実装はSAPによりサポートされています。

バージョン: Oracle Database 11g、Oracle Database 12c

実装: Advanced Securityの機能は、Oracle Net Configu-rationを介し、またはSAPのBR*Toolsを使用して設定します。詳細は、SAP Note 973450、974876、1324684を参照してください。

通信データ保護: Oracleネットワーク暗号化SAP環境では、ユーザーがOracle Databaseサーバーに直接接続することはありません。ユーザーがSAPのアプリケーション・サーバー・インスタンスに接続すると、SAPのアプリケーション・サーバーがOracle Databaseサーバーに接続します。したがって、アプリケーション・サーバー・インスタンスがOracleクライアントであり、オラクルのネットワーク暗号化は、アプリケーション・サーバーとデータベース・サーバーの間を移動するすべてのデータを暗号化します。

オラクルのネットワーク暗号化には、Oracleソフトウェアが必要ですが、エンド・ユーザーのデバイスにインストールされていないため、SAPユーザーとSAPアプリケーション・サーバー間の通信を保護するには、他のテクノロジまたは製品が必要です。

悪意のあるユーザーは、転送中のデータを読み取るだけでなく、データを傍受し改ざんしようとします。そのため、オラクルはネットワーク暗号化に加え、暗号化チェックサムによるデータの整合性をサポートしています。暗号化と暗号化チェックサムはともに、アプリケーションに対し完全に透過的です。システム管理者は両方の領域で複数のアルゴリズムから選択できます。1

格納データの保護: Oracleの透過的なデータ暗号化OracleのTransparent Data Encryption(TDE: 透過的なデータ暗号化)は、本番データベースを構成するファイル内のデータを透過的に暗号化します。(バックアップ・ファイルとは対照的です。それについては、次の項で説明します)。名前が示すように、TDEはアプリケーションに対して透過的であるため、アプリケーションを変更する必要がありません。SAP NetWeaverのバージョン7.20以降ではBRSPACEを使用して、表領域レベルで暗号化属性を設定できます。BRSPACEは、暗号化キーを保存するウォレットの管理にも使用できます。

透過的なデータ暗号化には2つの種類があります。1つ目の暗号化(Oracle Database 10g以降、使用可能)は、列暗号化と呼ばれます。この名称は、多数のSAP表のうち、2、3の表または機密データを含む表の各列を選択して暗号化することに由来します。その以外の部分は暗号化されません。2つ目(Oracle Database 11g以降、使用可能)は、表領域の暗号化と呼ばれます。この機能は表領域全体を暗号化します。データベースには100、1000、または数万の表が含まれている可能性がありますが、まったく問題になりません。

バックアップデータの保護: Oracleバックアップ暗号化データベース・バックアップで列暗号化を採用するにあたっては、一般的に本番データベース・ファイルよりバックアップ・データベース・ファイルの方が盗まれやすいことに注意してください。そのため、Oracle Advanced Securityの3つ目のテクノロジはバックアップ暗号化の機能です。

1 注意: 2013年6月現在、ネットワーク暗号化および暗号化チェックサムは、Oracle Advanced Securityの一部ではありませんが、サポートされているOracleデータベースのすべてのリリースのライセンス・エディションに無償で含まれています。

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単にデータベース・ファイルをバックアップした場合、バックアップ・コピーで暗号化されるのは本番データベース・ファイルで暗号化された列のみですが、OracleのRecovery Manager(Oracle RMAN)とOracle Advanced Securityを併用すると、すべてのバックアップ・セット(つまりすべてのデータ)が暗号化されます。

図9: Oracle Advanced Security - 通信データまたは格納データの暗号化

Database Vault

課題: 犯罪者が、SAPアプリケーションのバイパスにサードパーティのツールではなく、Oracleのツールを使用した場合はどうなるでしょうか。データの暗号化は役に立ちません。もし犯罪者が特権データベース・ユーザー(データベース管理者の内部犯行)だった時には、非常に危険です。また、管理をアウトソーシングしているデータベースやクラウドに保存されたデータも特に注意が必要です。

価値提案: Oracle Database Vaultは、従来のデータベースの権限管理方法にかわる、新しいより柔軟で強力な権限管理方法です。これは、従来のユーザーと権限の相関関係やユーザーとロールの相関関係とはかなりの隔世感がありま

す。Oracle Database Vaultにより、企業は職務分離やダブルチェック方針などの概念を実装し適用できます。

認定/サポート: Oracle Database Vaultは、すべてのSAP NetWeaverアプリケーションに対して認定されています。実装はSAPによりサポートされています。

バージョン: Oracle Database 11g、Oracle Database 12c

実装: Database Vaultは、Oracle Database Vault Adminis-trator(DVA)を使用して、管理されます。

ス管理者が、データベース内のすべてのデータを読取り(あるいは変更)できることは、本当に必要で望ましいことでしょうか。

Oracle Database Vaultこの問題を解決するには、データベース内の新しい権限管理方法が必要です。新しい管理方法では、システム権限とオブジェクト権限は継続して提供しますが、暗黙的に付与されるオブジェクト権限の使用を中止します。

Oracle Database Vaultを使用すると、従来の不完全な権限管理方法にかわる、この新しいより柔軟な権限管理方法が適用でき、すべての暗黙的な権限を解除し、代わりにアクセス権限を明示的に定義する方法と、アクセス権限を有効にする環境を提供します。これは、従来のユーザーと権限の相関関係やユーザーとロールの相関関係とはかなりの隔世感があります。

権限付与されたデータベース・ユーザーは、データベース管理者と同様にDBAツールを使用し、SAPのセキュリティ・チェックをバイパスして直接データベースに接続することができます(図10を参照してください)。暗号化はこのような脅威に効果がありません。適切な権限が付与されたアカウントを使用して接続して問合せを送信すると、Oracle Databaseはこのユーザーに結果セットを送信します。要求されたデータが暗号化されている場合、Oracleはそれを復号化します。このユーザーが送信した要求は、Oracle Databaseにとって完全に有効な要求であるからです。

これまで、明示的に適切なシステム権限のセットが付与されると、暗黙的にすべての表のオブジェクト権限も付与されるため、こうした危険が常に存在しました。しかも、これが何十年もの間許容されていたのです。最近になって、データベースを使用する企業が疑問を持ち始めています。データベース構造を管理するデータベー

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Oracle Database Vaultにより、企業は職務分離やダブルチェック方針などの概念を実装し適用できます。

Oracle Database Vault for SAPOracle Database Vaultは、単なるツール・ボックスに過ぎません。このツールには、事前定義済のレルムとロールが用意されていますが、これらはシステム表とごく一般的(基本的)なロールです。この事前定義済コンポーネントでOracle Database Vaultを動作させ使用することはできますが、アプリケーション固有のデータを保護することはできません。それはOracle DBが企業のアプリケーションやデータを認識できないためです。オラクルが提供できるのはツール・ボックスのみで、決定したセキュリティ要件で具体的なアクセス制御ポリシーを設計するのはユーザーです。

重要なのは、顧客が自社製アプリケーションを使用している場合、オラクルにとってできることは多くないかもしれません。ただし、多くの企業が特定の標準アプリケーションを使用しているならば、企業間のセキュリティ要件はある程度同じだと言っても間違いはないでしょう。アプリケーションの設計に起因する場合、基本的なセキュリティ・ポリシーにオラクルが分析した要件を実装する適用することも可能です。

オラクルは、このような事例をいくつも経験しています。オラクルはこの方法で、多くの顧客の事例でアプリケーション固有の基本的なセキュリティ・ポリシーの実装に費やす時間を節約してきました。また、基本的な実装の一部を忘れていた顧客を守ることもできました。現在、オラクルは事前定義されたアプリケーション固有のOracle Database Vaultのポリシー・グループを提供しています。Oracle Database Vault for SAPは、このポリシーの1つです。

課題 : データベース・ソフトウェアのパッチまたはアップグレード、変更されたデータベース・サーバーの構成、および新しいデータベース機能/オプションの実装により、データベース・サーバーとシステム全体のパフォーマンス、可用性およびセキュリティを改善することができます。特に、顧客固有またはアプリケーション固有の特性を考慮する必要がある場合、管理者は事前に、新しい機能または構成の本番システムでの動作を知る必要があります。

価値提案: 多くのテスト・システムでは、適用されるワークロードが本番システムのワークロードより小さい、またはワークロードと異なる、テスト・システムで効果的に動作する新しい機能または構成が本番システムでは動作しないなどの問題があります。そのため、Oracle Real Application Testingは、顧客が本番データベースのワークロードを取得

し、テスト・システムでリプレイすることを可能にします。この2つのステップを組み合せると、本番システムに実装する前に実際のワークロードを使用して、変更の正確な影響を把握することができます。

認定/サポート: Oracle Real Application Testingは、すべてのSAP NetWeaverアプリケーションに対して認定されています。実装はSAPによりサポートされています。

バージョン: Oracle Database 11g、Oracle Database 12c

実装: これは、データベース専用の機能であるため、SAPのツール・サポートは不要です。詳細は、SAP Note 1426980を参照してください。

図10: Oracle Database Vault - 権限付与されたユーザーのアクセス制御と分析

Real Application Testing(RAT)

SAP顧客向けのOracle Databaseのオプションとパック製品

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SQL Performance AnalyzerDatabase Replayは、オラクルがReal Application Testingと呼ぶ機能の半分にしか過ぎません。それでは残りの機能を提供するツールは何でしょうか。SQL Performance Analyzerです。これら2つのツールの主な違いは、適用する範囲です。Database Re-playは、データベース内のすべてのアクティビティの取得およびリプレイに適用されますが、SQL Performance Analyzerは、特定のSQL文の取得とリプレイに使用します。SQL Performance Analyzerの大きな利点はSQLのチューニングです。アプリケーションが発行したSQL文を微調整し、その影響を評価することができます。

SQL Performance Analyzer(SPA)は、環境の変化によるSQL実行のパフォーマンスを予想し、問題の発生を防止します。SPAは、環境の変更がSQL実行計画に与える影響と、変更前後に連続して実行されたSQL文の統計を細分化して表示します。

Oracle Real Application Testingにより、本番環境でのテストが実行できます。本番にデプロイする前に、本番データベースのワークロードを取得してシステム変更の影響を評価することにより、変更による不安定なリスクを最小限に抑制することができます。Oracle Real Application Testingは、次の2つのコンポーネントで構成されています。Database ReplayおよびSQL Perfor-mance Analyzerです。

データベース・リプレイ今日の一般的なロード・テストはツールを使用して、テスト・チームが予測するシステム上のユーザーの操作を模擬的なワークロードとして生成します。次にこれらのワークロードは、アプリケーションの仮想ユーザーによってリプレイされ、エンド・ユーザーがアプリケーションを送信するリクエストをシミュレートします。この方法は広く採用されていますが、データベース・レベルの変更をテストするには、いくつかの欠点があります。

・ 模擬的ワークロードの作成は非常に時間がかかり、プログラミングの専門家を必要とします。

・ ユーザーの動作をすべて把握できないため、模擬テストでは本当に必要なワークフローが欠落します。

・ 従来のツールでは、本番スケールのデータベースの同時実行性がシミュレーションできません。

・ エンド・ユーザーをシミュレーションするツールでは、テストのためにアプリケーション・スタックのすべてが必要です。

DBAやシステム管理者は、Oracle Real Application Testingに含まれるDatabase Replay機能を使用して、テスト環境でオンライン・ユーザーやバッチ・ワークロードなど、実際の本番システムのワークロードを正確に再現できます。データベース・リプレイを使用すると、取得した本番システムのワークロード全体をテスト・システムで、元のワークロードとまったく同じタイミング、同時実行性および依存関係に従ってリプレイできます。これによりシステムの変更を実際に検証できます。本番システムそのものの再現は、スクリプトのセットなどで実行できるわけではありません。Database Replayを使用すると、DBAやシステム管理者は次のテストを実行できます。

・ データベースのアップグレード、パッチ、パラメータ、スキーマ変更など

・ 単一インスタンスからRACやASMへの変換などの構成変更・ ストレージ、ネットワーク、インターコネクトの変更・ オペレーティング・システム、ハードウェア移行、パッチ、アップ

グレード、パラメータ変更

図11: Real Application Testing(RAT) - 実際のデータベース・ワークロードの取得とリプレイ

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SAP DBA CockpitとEnterprise Manager Diagnostics PackOracle Diagnostic Packは、自動パフォーマンス診断と高度なシステム監視機能を提供します。Diagnostic Packには次の機能が含まれます。

• 自動ワークロード・リポジトリ(AWR): AWRは、すべてのOra-cle Databaseに組み込まれたリポジトリで、特定のデータベース、他の構成および使用状況などの操作情報が収録されています。Oracle Databaseは、定期的にパフォーマンス全体の統計情報とワークロード情報のスナップショットを取得し、AWRに保存します。AWRは、Oracle Databaseの自己管理機能すべての成り立ちとも言えます。Oracle Databaseが間違いなく実際のシステム環境に対応するように、利用可能な運用の履歴が蓄積されています。Oracle Databaseの自己管理機能の大半は、AWRで取得された情報に大きく依存します。AWRのデータは、永続または比較パフォーマンス分析など、すべてのパフォーマンス問題の分析にも有効です。

• 自動データベース診断モニター(ADDM): ADDMは、AWRで取得されたデータ上に構築されます。ADDMにより、Oracle Databaseは固有のパフォーマンスを分析し、問題が特定された場合は、解決する方法を決定できます。ADDMは、AWR統計情報が取得されるたびに、自動的に稼働し、即座にパフォーマン分析データを提供します。ADDMは、AWRで取得されたデータの検証と分析を通して、重要な問題のプロアクティブな特定、推奨ソリューション、予想されるメリットを数値で具体的に示します。

• アクティブ・セッション履歴(ASH): すべてのアクティブなデータベース・セッションは自動的に毎秒サンプリングされ、ASHに保存されます。このデータは、データベース・メモリーの循環バッファに格納されます。ASHのデータは、データベースの現在の位置を示し、パフォーマンスのボトルネックがあればハイライトします。ASHは、多数のパフォーマンス属性とともにセッション状態を取得するため、インメモリーのASHデータを非常に効果的に使用して、データベースのワークロード・プロファイルを理解し、持続時間が短いCPUスパイクやI/Oストームなどの一時的なパフォーマンス上の問題を事前に分析することができます。

Enterprise Managerパック製品

課題: いかなる場合でも完全なITインフラストラクチャの監視と管理は難しい課題です。管理者は、さまざまな目的で開発された多くのツールに翻弄されて終わってしまったということが往々にして起こります。

価値提案: ハードウェア、データベースからアプリケーションに至るまでITスタックの総合ベンダーであるオラクルは、エンタープライズ管理ツールの統合が必要であることを実感しています。しかし、無理な統合が複雑さを助長するようでは意味がありません。そのためにOracle Enterprise Man-ager Grid/Cloud Controlは、1つの基本製品と特殊機能専用の複数のパック製品に分割されています。パック製品の使用とは別に、Oracle Enterprise Managerは常にITランドスケープの完全なビューを提供します。

認定/サポート: 一般的に、Oracle上でSAPを稼働させる顧客には、管理ツールを選択できる自由があります。管理ツー

ルには、SAPに特化しているため使用が簡単なBR*Toolsファミリと強力なOracle Enterprise Managerとそのパック製品があります。しかし、BR*ToolsがサポートしないOracle Database機能(Database Vault)や強力に統合されたSAPとOracleの機能などのために、一部のケースではOracle Enterprise Managerまたはパック製品の1つが必ず必要になります。次のセクションで説明する、SAP DBA CockpitとEnterprise Manager Diagnostics Packは、まさしく強力な統合がゆえに必要とされるツールです。

バージョン: Oracle Database 11g、Oracle Database 12c

実装: SAP環境でのOracle Enterprise Managerの仕様に関する一般的な情報は、SAP Note 355770および1028068を参照してください。追加のノートとホワイト・ペーパーで、特殊なユース・ケースについて説明しています。

SAP顧客向けのOracle Databaseのオプションとパック製品

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起動やディクショナリの変更などのパッチ適用前後で必要になる手順も、自動的に対応します。また、柔軟なデプロイメント・プロシージャ・フレームワークの活用で、ユーザーがパッチ適用プロセスで特定のアクションを実行するカスタム・ステップを追加できます。

Lifecycle Management Packには、out-of-boxのデプロイメント・プロシージャが含まれています。そのため、最大可用性のベスト・プラクティスに従ったゴールド・イメージを使用して、Ora-cle Database(シングル・インスタンス・データベースやRAC)、Oracle Clusterware、Oracle Automatic Storage Managementをプロビジョニングできます。ゴールド・イメージは、検証および承認されたソフトウェア・イメージで、デプロイを実行する前に任意でパッチが適用できます。

SAP環境では、MOPatchユーティリティがOracle Enterprise Managerのデプロイメント・プロシージャと統合され、Oracle Databaseに適用するパッチを自動的に編成します。Oracleホワイト・ペーパー『Patching Oracle Databases in SAP Environ-ments using Oracle Enterprise Manager』を参照してください。

ADDR、ASH、AWRなどのOracle Diagnostics Packの診断および分析機能は、SAPのDBA Cockpitと緊密に統合されています。したがって、DBA Cockpitは、Oracle Diagnostics Packに必須です。

データベースのライフサイクル管理パック製品Lifecycle Management Packは、ソフトウェア、アプリケーション、パッチを自動でデプロイします。容易で効率の良いスケーラブルなデータ・センターの処理には不可欠な機能で、運用リスクと所有コストの低減を実現します。Lifecycle Management Packは、オペレーション・システム、ミドルウェア、データベースを含むソフトウェア・スタック全体をプロビジョニングする機能と包括的なレポート作成ツールを提供することで、システム管理領域全体で重要な役割を果たします。

Lifecycle Management Packには、様々な製品と顧客環境にシームレスに対応するエンド・ツー・エンドのパッチ適用ソリューションが含まれています。このパッチ適用アプリケーションは、データベースとその基盤となるオペレーティング・システムに対するOracleパッチを自動でデプロイします。サービスの停止と

図12: Enterprise Manager Diagnostics PackとSAP DBA Cockpit

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まとめOracle Databaseはある意味で、以前からデータ管理のインフラストラクチャであったと言えます。そのためにまったく逆の目標をサポートする必要がありました。逆の目標とは、統合と分離、あるいは差別化です。またOracleは、「マルチ」が当たり前になる以前から、マルチユーザー、マルチ・スキーマ、マルチ・アプリケーションのデータベースであったと言えます。そのために、利用できるデータを個別の表に分割するだけでなく、アプリケーション固有のスキーマの分離も必要でした。さらに、ユーザー/アプリケーション・データに使用されるファイルをREDOログやUNDO情報が使用するファイルと分離し、パフォーマンスを向上させる必要がありました。しかし、完全なデータ管理システムであるOracle Databaseの強みは、常にアダプタ、ゲートウェイなどの外部のデータソースを使用できることです。これらのソースをOracle Database内のデータと結合し、インタラクティブ・ユーザーやバッチ・ジョブを処理することができます。

しかし、急速なデータ社会の成長に伴う、巨大化するデータ量、増加するワークロード、短縮が要求されるメンテナンス時間に対応するために、オラクルはさらに高度なソリューションを提供することが必要でした。それは、Oracle Database 10gの時代もOracle Database 11gの時代も同じでした。そしてOracle Data-base 12cでも同じ努力が続けられています。

データのサブセットの定義何年も前に初めてリリースされた表と索引のパーティション化は、現在もデータの差別化と強力なテクノロジであることに変わりはありません。その意味で、この記事でも最初に説明しています。表と索引のパーティション化は、個別にアクセスや管理ができる表データのサブセットの定義に使用されます。

サブセットとアクセス・パターンパーティション化の方針を決定する場合に重要なことは、データだけでなくアクセス・パターンについての検討です。問合せの多くがlocation(場所)で検索されている場合に、month(月)でパーティション化された表は役に立ちません。それどころかパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

アクセス・パターンによるデータ・サブセットの識別は以前の技術では不可能でしたが、新しいリリースのOracle Database 12cではその機能とオプションの主要な目標になっています。

Advanced Compressionの機能の1つ、ヒート・マップは自動的に変更とクエリーのタイムスタンプを追跡し、データのアクセス状況を詳細なインサイトで提供します。自動データ最適化は、ヒート・マップで収集された情報を活用し、データを自動的に移動および圧縮します。これは、ストレージと圧縮の階層化を実装できることを意味します。つまり、異なるアクセス特性で定義されたデータの異なるサブセットに、異なるストレージ・メディアへの移動と異なる圧縮アルゴリズムを選択できます。

管理者はOracle Database In-Memoryを使用して、トランザクションの異なる種類やメモリー内の異なるデータ形式をすぐに識別でき、トランザクションとアプリケーション処理に対し同時に異なるフォーマットを適用できます。1つのフォーマットしか選択できなかったこれまでのデータベースとは異なり、トレードオフに甘んじることはありません。新しいIn-Memoryオプションに基づき、Oracle Database 12cでは、OLTPトランザクション・データにロー(行)型フォーマットを提供し、同時に分析に使用するデータにカラム(列)型フォーマットを提供できます。

ワークロード分散Oracle Database 12cの他のオプションは主にワークロード分散に使用されます。中でも特筆すべきオプションは、Real Applica-tion Clusters(RAC)でしょう。このアプリケーションにより、顧客はシステムのワークロードを分割し、多数のサーバー(少なくとも同数のOracleインスタンスを実行する)にワークロードを処理させることができます。すべてのインスタンスで同じ種類(または混合)のワークロードを処理する、または異なるインスタンスで異なる種類のワークロード(インタラクティブ・トランザクションとバッチ・ジョブなど)を管理するなど、処理方法は任意で決定できます。

SAP顧客向けのOracle Databaseのオプションとパック製品

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図13: Oracleの多層データ管理インフラストラクチャ

Multitenantを簡単に説明すると、各単一データベースで個別に実行する単独のタスク、1回のみ実行するタスク、特定のデータベース・グループで実行する同じ種類のタスクというように、タスクの管理を種類で区別します。たとえば、特定のパッチを25個のデータベース・システムに適用することは、同じ処理を25回繰り返すことを意味しますが、Oracle Multitenantを使用すると処理は1回で済みます。これは、Oracle Multitenantが必要なデータベースをコンテナ・データベース・レイヤーに移動させ、コンテナ・レイヤーに格納されたすべてのプラガブル・データベースに対して処理を同時に適応するためです。一方、Point-in-timeリカバリの場合は他のデータベースと関連がないため、1つのPDBで実行します。

さらに、ProvisioningとPatch Automation Packにより、管理者は、あらゆるケースで類似操作を自動化できます。類似操作とは、Oracleパッチのデプロイまたは「ゴールド・イメージ」に基づいた新しいシステムのプロビジョニングなどがあります。

監視およびテストこれらの機能は、システムに有効でしょうか?確信がありますか?これらの機能をどのような方法で実装すると効果的でしょうか?Real Application Testingにより、これらの疑問に対し即座に答えることができるようになりました。

RACにより、ワークロードの分散が実現すると同時に、システム可用性も向上します。これは、Data Guardでさらに効果を発揮します。と言っても、決してData Guardでスタンバイ・データベースがアイドル状態になることはありません。バックアップ、または

(特定の条件下では)レポート作成などの操作にData Guardを使用できます。つまり、Data Guardはワークロードの分散の実装にも役立ちます。

データ・アクセス・ポリシー少し見方を変えると、Oracleのセキュリティ・オプションもアクセス・パターンに関連していると言えます。特に、Database Vault を使用すると、セキュリティの管理者は、アクセス・ポリシーを定義し実効できます。アクセス・ポリシーは、特権ユーザーによるアクセス禁止のデータの読込みや操作を防止しています。「職務分掌」という言葉が表すように、ここでも分離と組合せの原理が使用されています。

データベース管理Oracle Database 12c Multitenantは、データ管理インフラストラクチャの基本を完全に新しいステージに移行させます。ここで言うインフラストラクチャとは、多数の表や多数のユーザーの意味ではなく、多数のデータベースのインフラを指しています。矛盾するようですが、「統合」には「分離」が必要です。

SAP顧客向けのOracle Databaseのオプションとパック製品

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KIVBFは、ITシステム、および地方自治体に完全なソリューションを提供するプロバイダです。

業務中心のKIVBFのポートフォリオは、効率的でセキュア、さらに革新的です。最新の特殊なITソリューションとサービスにより、財務、人事、規制およびレポート作成などの地方自治体のデータ管理のすべてに対応します。

ITサービスとASPソリューションに加えて、広い守備範囲のコンサルティングおよびトレーニングのサービスは、顧客の高い評価を受けています。特殊なITプロシージャや意思決定者およびユーザーとの活発な対話は、短期・長期的なビジネス要件を満たす重要な要因です。

完全なソリューションのプロバイダとして、オラクルはパートナーとともに概念設計過程から実装に至るまで顧客をサポートし支援します。また、継続的なアプリケーションのサポートおよびユーザー・サポートも提供し、自動化、および既存のプロジージャまたは外部中継との最適化された接続により、ワークフローを最適化します。

顧客は、最高の技術で実現する完全で包括的なサービスにより、継続的なビジネス・プロセスの最適化を進めることができます。オラクルは傾向を分析し、現在から将来に至る法規制と法改定に早期に対応することで、パートナーとともに、顧客が必要とするソリューションをタイミング良く提供します。

Oracle Database for SAPを使用した最適化のツール2015年に、共通のある顧客からITインフラの最適化を支援してくれないかという依頼がありました。顧客には次のような目的があったのです。運用の中心を担うMaxDBのUnicodeへの移行、メインフレームおよび巨大なSP IS-Uの関連DB2データベースの

変更。さらに既存のSAP BWインフラストラクチャ(BWAを含む)のより強力な最新ソリューションへの移行、DBインフラストラクチャの見直し。 MAXDBシステムをUnicodeに移行すると、データが30%増大します。

KIVBFは、総所有コストとともに現在と将来の要件を分析し、オラクルのコスト・パフォーマンスが最高であると判断しました。基本試験の後、KIVBFは、メインフレームをOracle 12cと交換することを決定しましたが、この実行は急務でした。KIVBFによると、Oracle DBMSは可用性、障害時リカバリ、セキュリティ、パフォーマンス、安定性に関する要件を満たしています。SAP NetWeaverベースのアプリケーションにとって強力で安定性があり、コスト効率も良い、耐久性があるデータベース・プラットフォームと言えば、最良の選択肢はOracle以外にありません。

KIVBFの「データベース」部門のスペシャリストUwe Bersch氏が説明するように、DB2/zOSメインフレームのデータベースとOracle x64 Windowsとの交換は、技術的にも、時間的にも円滑なプロセスで、最新のOracleテクノロジ、特に「Advanced Com-pression」の使用により、パフォーマンスが大幅に向上しました。しかもデータ量は半分に削減され、これまでの3分の1の時間でバックアップが完了します。これらの事実は経済的な効果でも実証済みです。

Oracle Database In-Memory at KIVBF - Huge SAP BW performance increase

kommunaleinformationsverarbeitungbaden-franken

Kommunale informationsverarbeitung baden-franken(KIVBF): DB2 Mainframe z/OSおよびSAP MaxDBからSAPアプリケーション用のOracle Database 12cへの切換え/Oracle Database In-Memoryを使用したBWパフォーマンスの大幅な改善

Oracle 12cとOracle Database In-Memoryによるコスト削減と様々な改善

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Oracle In-Memoryの使用: 移行後のさらなる価値の高まりKIVBFは、確かな経験と経済的な視点から、戦略的なSAPデータベースとしてOracle 12cの導入を決定しました。また、KIVBFは、2015年からSAPがすべてのSAP NetWeaverベースのアプリケーションに対して承認したOracle 12c In-Memory Optionも数多く取り扱っていました。これまで使用していたBW NetWeav-er(BWA)は、切り換えに伴い段階的な廃止が計画され、

オラクルのほかに選択肢としてSAP HANAも検討しました。 適切なのはOracle In-Memory OptionかSAP HANAか真剣に議論されたのです。「SAP BWの運用にOracle In-Memoryを私たちに選択させたのは、結局、コスト要因でした」とKIVBFは報告しています。

実際に、SAP HANAを導入するためには新しい特殊なハードウェアの購入が必要でした。HANAライセンスの費用も追加で発生します。SAP HANAに対するOracle In-Memoryのもう1つの技術的優位性は、Oracle In-Memoryの場合、選択したパフォーマンスに関連する表のみをアップロードできることです。そのため、Oracle DBMSはスリムな作業メモリーで十分機能します。

Oracle Database In-Memoryを使用した、SAP BW NetWeaver 7.31データベースのOracle 12cへの移行、およびSAP BWAの廃止は、8週間で終了しました。

2016年12年に開始されたソリューションと並行して、DB2とMaxDBも移行され、オラクルが開発したツールキットとOracle 12c In-Memory Optionを併用して、BWのデータ処理が最適化されました。このツールキットは基本的にマテリアライズド・ビュー*を作成します。マテリアライズ・ビューにInfoCube表のモックアップを表示させ、非正規化された状態のIn-memoryにロードできます。Oracleは、リクエストまたはその一部をマテリアライズド・ビューに転送して、SAP NetWeaverのクエリーに柔軟に対応します。「マテリアライズド・ビュー」および「クエリー・リライト」は複雑なクエリーを最適化するきわめて柔軟なテクノロジです。オラクルは、このテクノロジを15年間提供し続けてきました。このテクノロジは、In-Memoryテクノロジの大幅な性能向上を保証するNetWeaver 7.4に導入されたFlat Cubesと部分的に似ています。 *http://www.oracle.com/us/solutions/sap/sap-database/database-in-memory/index.html。詳細は、SAP Note 2351252を参照してください。

SAP BWレポートを最大36倍加速させるOracle In-Memory Oracle In-Memory Optionを含むOracle 12cへの移行は、Kommunale Informationsverarbeitung Baden-Franken

(KIVBF)にとって非常に有意義な作業でした。「私たちは、設定したすべての目標を達成しただけではなく、実に目標を上回ることができたのです。」とテクニカル・ソリューションおよびデータベース・サービス部門のUwe Bersch氏は述べています。

地方自治体専門のITサービスのプロバイダは、特にOracle In-Memoryの使用に満足を隠せません。第1に、SAP BW Accel-eratorの廃止でライセンス・コストが節約できました。またBWのデータ量の削減は、バックアップの削減にもなり、こうした連鎖が大幅なコスト削減を実現しました。同時に、Oracle In-Memory Optionの使用によりパフォーマンスが大きく強化されたのです。

10~20秒の実行時間で、Oracle In-Memoryを使用した評価では、BWレポートのレスポンス時間が以前使用していたBWAを含むSAP MaxDBでのレスポンス時間の3倍の速さになりました。実行時間を3分から12分の間で変動させた複雑な評価でも11倍から36倍の速さでした。BW Oracle Databaseの(圧縮)データ量は1TB未満です。それまでは2.48TBもあったのです。UnicodeとMaxDBの組合せではデータ量が3.2TBに増加します。その一方で、バックアップボリュームはわずか330GBです。Oracleを使用すると、BWのデータ・ロード時間も大幅に短縮されます。KIVBFには現在、BWシステムにより4つのERPシステムから取得されたデータをレポートや評価に利用しています。

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BWシステムのスペシャリスト、マネージャのBrigitte Landwehr氏は、新しい顧客のプロジェクトを担当した彼女の同僚が「Ora-cle In-Memoryを使用したBWのレスポンス時間の速さを見たときの、彼らの驚きようといったらなかったわ」と言っていたと話してくれました。また、Landwehr氏は、In-Memoryを使用しなくてもOracle 12cのみで、1桁台前半のパフォーマンスを達成したため、In-Memory処理の一部のレポートは使用されなかったと続けました。

SAPに認定されたKIVBFの社員は、現在(2017年3月中旬)、残りのSAPシステムをSAP MaxDBからOracle 12cに切り換えています。KIVBFの最適化スケジュールのもう1つの優先事項は、SAP NetWeaver 7.31を7.4または7.5にバージョンアップすることです。SAP NetWeaverのバージョン7.40以降では、OIMを含むOracle 12c In-MemoryをサポートするBW処理のFlat Cubesのサポートは重要です。このソリューションは、分析のパフォーマンスを最適化するだけではなく、ロード時間も大幅に短縮します。

www.kivbf.de

kommunaleinformationsverarbeitungbaden-franken

Oracle 12c(compressed) with Unicode

BWのデータベース・ボリュームの比較SAP MaxDBとOracle 12c(TB)

Savings factor

2,48 3,2 0,94 3,4

∑SAP MaxDB with BWA in seconds

速度の比較BWAが搭載されたSAP MaxDBとOracle 12c In-Memory

Speed ratioOracle(IM) : MaxDB (BWA)

2899 335 8,65

∑ Oracle (Materialized V+IM) in seconds

SAP MaxDB (uncompressed) with Unicode

SAP MaxDB (uncompressed)

Oracle顧客:Kommunale Informationsverarbeitung       Baden-Franken(KIVBF)

業種:サービス・プロバイダ(公共サービス)

売上高:10億以上

従業員:610名

オラクル社の製品およびサービス:• Oracle Advanced CompressionおよびOracle In-Memory Option for

SAP NetWeaver BWが追加されたOracle Database 12c(12.1.0.2)

• バックアップのためのOracle RMAN(圧縮)

• Oracle ACS Advanced Customer Service

主なメリット:• コストの最適化

• データベース・フットプリントの最小化

• パフォーマンスの大幅な向上

• 持続するデータベース・テクノロジ

SAP:• SAP Industry Solution IS-U/ERP ECC、NetWeaver BWなど

インフラストラクチャ:• Ciscoサーバー(仮想化されたVMware)

• NetAppストレージ・システム

• OS Windows Server 2012 V2

Oracle Database In-Memory at KIVBF - Huge SAP BW performance increase

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ビレロイ&ボッホは、陶器製造業の大手メーカーの1つです。年間収益は約8億2000万ユーロ、7,700名を超える従業員を雇用しています。ドイツのメトラッハに本社置く、1748年創業のファミリー・ビジネスは、イノベーション、伝統、並はずれたスタイルを象徴しています。有名なライフスタイル・ブランドとして、ビレロイ&ボッホは、バスルーム&ウェルネスおよびテーブルウェアの分野で製品を提供し、事業は125か国に及びます。

ビレロイ&ボッホでは、バスルーム&ウェルネス事業とテーブルウェアの事業で、SAP ERPとSAP BWシステムの他に、SAPのソリューションも使用し、オラクルの約20年間に渡る実証に裏付けられた、信頼性の高いデータベースも有効に活用しています。年月を積み重ねるにつれ、BW/BIの使用が確実に増加しています。この会社では、世界各地にSAP BW環境の約1,700人をはじめとする、約2,500人のSAPユーザーがいます。認定されたSAPホスティング・パートナーのRödl IT Operation GmbH(メットラッハ、ゼルプおよびフランクフルトに事務所を置く)は、ビレロイ&ボッホの代理として、すべてのSAPシステムを含む、一連のシステムを運用し、管理しています。

Oracle Database In-Memoryの真価を問う 2015年半ばにOracle Database In-MemoryテクノロジがSAPに正式に認定された直後に、ビレロイ&ボッホは、ホスティング・パートナーRödl & Partnerと協力してOracle Database In-Memoryをテストしました。テストに使用されたSAP BW向けの新しいデータベースの12cテクノロジは、本番システムと同じハードウェア構成のサンドボックス・システムで、テストは広範囲にわたります。このプロセス中に、約9400万の完全なデータセットを含む最大のInfoCube(COPA)のファクト表(EおよびF表)が、Oracleデータベースの追加的な列指向のメモリー領域「列ストア」にロードされました。選択されたクエリーの純粋な読み出し時間を本番システムと直接比較することがテストの中心でしたが、そのためには、Database In-Memoryの使用を前提に、データベース・システムもOracle 11gからOracle 12cにアップグレードする必要がありました。データベースの主要なストレージはIn-Memoryで96GBも拡張されました。この新しいメモリーは、列指向のIn-Memory表のデータベースでのみ使用されます。データ・ブロックのバッファ・キャッシュや共有プールのバッファ・サイズなど、システムのグローバル領域(SGA)のバッファ・

サイズは、変化しませんでした。テスト全体の所要時間はわずか1.5日で、Database In-Memoryのために使用するOracleデータベース・パラメータは、次に示す3つのみです。

• inmemory_max_populate_servers=4(In-Memory表をロードするためのデータベースのバックグラウンド・プロセスの数を制限します。デフォルト = 4)

• inmemory_size=96 GByte(インメモリ・ストアのサイズを定義します)

• inmemory_clause_default = PRIORITY HIGH

1つの例を挙げると、テストを実行する際に、SAP LISTCUBEトランザクションが使用されました。データベースのレスポンス時間は、SAPトランザクションST05(パフォーマンス分析)を使用して、SQLトレースで計算されました。すべてのデータベース表は、Oracle Advanced Compressionテクノロジを使用して、本番システム上で圧縮され、索引は、Oracle 10g以降、SAPで使用可能になったIndex Compressionで圧縮されました。したがって、テスト・システムでも2つの圧縮が使用されたのです。

予想以上の結果 本番システムとの比較では、SAP NetWeaver BWシステムの様々なテストシナリオを使用しました。テスト・システムのハードウェアは、本番システムとまったく同じ構成です。

• 最初のテストでは、データベース統合を使用せずに100万のデータセットを複数回選択します。このクエリーの本番システムのレスポンス時間は24秒でしたが、Oracle In-Memoryを使用したテスト・システムでは、160ミリ秒という驚異的な数字でした。

• 次のテストでは、これらの100万のデータセットを統合します。このテストでは、実行時間が44秒から11秒に短縮されました。

• 3番目のテストでは、ロードされた表の全データ、9,400万行を読み込み統合します。本番システムのテストではタイムアウトになってしまいましたが、テスト・システムは22秒で完了しました。

Oracle Database In-Memoryおよび「Or acl eを使用したF l at C ub es」によるSAP BWのパフォーマンスの驚異的な向上

わずかな実装作業

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41Oracle Database In-Memory and Flat-Cubes at Villeroy & Boch

さらに、2つの実際のCOPAクエリーを使用するテストを実行しました。このテストでは何ら作為的なことは行いませんでしたが、 実行時間は大きく加速し、50秒と1.5秒、72秒と2.5秒という結果でした。

Oracle Database In-Memoryを使用すると、大量のデータを驚異的な速さで選択して統合できます。つまり、実装はわずかな作業で完了します。これは実行時間の短縮を意味し、ビレロイ&ボッホにとって特に重要でした。

「わずかな作業で実装可能」、これがOracle Database In-Mem-oryの使用に期待する一番の理由です。結果として、必要だったのは次の項目のみでした。

• 既存のハードウェア、オペレーティング・システム、仮想化テクノロジの使用

• Oracle 11gからOracle 12cへのデータベースのアップグレード • 少数のデータベース・パラメータの使用によるDatabase

In-memoryのアクティブ化

• In-Memory用の表のアクティブ化

• 表またはデータベースの移行なし

• SAPアプリケーション・コードへの適応なし

少ない資源要件で多くの利点 ビレロイ&ボッホは、パフォーマンスの大幅な向上を期待していましたが、向上は予想を上回り、実に見事でした。同時に、Oracle Database In-Memoryテクノロジの隠れた可能性が徐々に明らかになっていくようでした。

迅速な実装とテストのパフォーマンスは申し分のない説得力です。このテクノロジの使用が有利と思われるもう1つのプラス面は、メモリーの追加で対応できるため、ハードウェアを新たに購入する必要がないことです。In-Memoryテクノロジを使用して、すべての表をデータベース化することは適切ではありません。目的に応じて使用する表のみにOracle Database In-Memoryを有効化します。そうすることで表は小さくなります。また、純粋な1組のクエリーを実行するだけの表を作成することもできます。この場合、Oracle In-Memoryの列指向のストレージは必要ありません。

列指向のストレージは、既存のインフラストラクチャ、および仮想環境ですぐに使用できますが、既存のデータベースまたはSAPアプリケーション内の特殊な適応または変更も必要なく、ごくわずかな作業で管理できます。これまでの長い経験から、Ora-cleデータベースのアップグレードに伴うリスクが最小限であることは周知の事実です。

図: Oracle Database In-Memoryのパフォーマンス

図: Oracle Database In-MemoryのCOPAクエリーのパフォーマンス

• Oracle Database In-Memoryによる、レポート実行時間の大幅な向上

• 数倍の向上• わずかな実装作業 • 既存ハードウェアに実装 • アプリケーションの変更なし • データ移行が不要 • すべてのOracleデータべース機能をそのまま使用

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Flat CubesとOracleで享受できるSAP NetWeaver BWのさらなる進化SAPは、SAP HANAの立ち上げと同時にHANA-Optimized Info-Cubesを開発しましたが、列指向のIn-Memoryテクノロジでしか使用できません。ファクト表とディメンション表を構成する既存のInfoCubesの「スノーフレーク」データ・モデルは、フラット表に移行されました。

同様のテクノロジは、2016年後半以降、Oracleデータベース、およびキーワード「Flat Cube on SAP BW on Oracle」の下のIn-Memoryオプションとともに、SAP NetWaver BWのすべての顧客に提供されています(SAP Note: 2335159を参照してください)。既存のInfoCubesは、必要に応じて、SAP標準プログラムRSANAORAを使用して変換されます。InfoCube(E表、F表、および関連するディメンション表)は、再パーティション化されたフォーマットで、1つのフラット表として作成されています。

ビレロイ&ボッホは、2016年中期のOracle In-Memoryテクノロジの本番への導入に続き、2016年末から2017年初旬にかけて実行した別のテストで、SAP NetWeaver BWのInfoCubesの一部をFlat Cubesに変換しました。

1億1000万のデータセットを含むInfoCube(7GBは索引)はサイズが13GBで、変換プロセスの所要時間は1時間42分でしたが、変換後のFlat Cubeのサイズは7.2GB、索引は0.3GBになりました。予想されていたレスポンス時間も改善され、さらにストレージ内のデータベースのサイズも縮小されました。

OracleのFlat Cubeによるパフォーマンスの飛躍的な向上Flat Cubesの変換により、以前のIn-Memoryソリューションの実行時間は100秒から飛躍的に改善されました。Flat CubeとIn-Memoryによって、20秒までに短縮されたのです。それだけではありません。ロードが約30%加速し、さらに統合が不要になりBWモデリングが簡素化されました。これはすべてFlat Cubeの使用によるメリットです。

図: Flat Cubeの再パーティション化とアクティブ化

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オラクルでは、Flat Cubesに変換する場合はSAP NetWeaverバージョン7.40 SP16の使用を推奨しています。現状SAPでは、トランザクションの(計画可能な)InfoCubesまたは意味的にパーティション化されたオブジェクト(SPO)を変換することは不可能ですが、SAPは変換を可能にすることを2017年に計画しています。

テストのサマリー Oracle Database In-Memoryを使用することで、ビレロイ&ボッホはSAP用に何年も信頼し使用してきた現在のOracleデータベースを別のデータベース・システムと交換する必要はありません。ビレロイ&ボッホは、SAP CRMシステムだけではなく、本番のSAP NetWeaver BWでもOracle Database In-Memoryを上手に活用しています。

投資に見合ったOracle Database In-Memoryテクノロジの作業量と妥当なコストは、すぐに次のメリットとして表に現れました。

• レポートのクエリー時間が大幅にスピードアップ • レポート作成で優れた効果を発揮する分析オプション

ここでも、OracleデータベースはSAP環境のデータベースの長期的な安定要素としての地位を証明し、非常に速く、ほんの少しの作業で実装できる技術革新を提供します。

図: 実行時間の比較

「Oracle 12cとOracle Database In-Memo-ryに基づくテストで、PoCは、パフォーマンスの向上という点で、驚く結果を出しました。また、BIでは、1度作成したSAPアプリケーションを一切変更せずに、Oracle Database In-Me-moryで使用できるという事実が特にすばらしいですね。さらに、In-Memoryで処理するSAP BW表と処理しないSAP BW表を簡単に選別できます。」

HARALD WOLF氏

ビレロイ&ボッホ、ビジネス・インテリジェンス担当、上級顧問

Oracle Database In-Memory and Flat-Cubes at Villeroy & Boch

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ボッシュ・グループは、テクノロジとサービス分野で世界をリードするグローバル・サプライヤです。2015年12月31日時点で、雇用する従業員は全世界でおよそ375,000人になります。2015年の売上高は706億ユーロを計上しています。同社の事業は、モビリシティ・ソリューション、産業技術、消費財、エネルギーおよび建築技術の4つの事業部門に分類されます。ボッシュ・グループは、世界60か国以上に展開されるRobert Bosch GmbHおよび約440の子会社と関連会社で構成され、販売およびサービス代理店を加えると、ボッシュの世界的な製造、販売のネットワークは約150か国に及びます。この会社の成長の基盤は、その革新力にあります。ボッシュの世界中の118拠点では、55,800人の従業員が研究開発に携わっつています。ボッシュ・グループは、コネクテッドライフに向けたイノベーションの提供を戦略的目標に定め、革新的で人々を夢中にさせる製品とサービスで、世界中の人々の生活を向上させます。手短に言うと、ボッシュが作り出すのは、Invented for life(生活を豊かにするテクノロジ)です。

Bosch GmbHは、マーケットのリーダーとしても、革新的な企業としてもよく知られた存在で、「Invented for life」をキャッチフレーズにしています。この言葉は、生活の向上、コネクテッドライフのイノベーションを提供するという経営目標の本質を明確に示しています。

ボッシュは、SAPを稼働するデータベースのベンダーとしてのオラクルに10年来の信頼を寄せています。Oracleデータベースは、ボッシュのインフラストラクチャの中核的な要素で、重要な基盤です。Oracleデータベースは、併用された様々なSAPのアプリケーションの中にあっても独立して運用され、事業の多角化に成功を収めたこのグループの多様なニーズに最適な対応をしています。

ボッシュのIT部門は、1,500人以上のIT専門家とプロセス・エキスパートで構成され、新しいOracle Database 12cの機能とオプションも早い時期から、IT部門の手によって存分に検証されています。2015年半ばは、Oracle Database In-Memoryの機能と利点が中心でした。

「SAPを使用する上で、最適化を実行する際に、Oracle Database In-Memoryがどれほど役に立つか知りたかったのです。これは、OLAPとOLTPのアプリケーションの両方に当てはまりました。すぐに私たちは、特にSAP CRMの使用で、自分たちが利益を得る立場にあることを認識しました。」とIT運用組織のプロジェクトマネージャ兼データベース・エキスパートは説明しています。

ボッシュのITチームは、社内およびオラクルによるソリューションのシナリオとユース・ケースを検討しました。その結果、SAP BW Analyticsと併用した場合にOracle Database In-Memoryが大きな利点を提供することが分かりました。

しかし、ボッシュにとって一層重要だったことは、特にSAP CRMの場合、OLTPシステムで達成される計画的で優先度の高い最適化が、Oracle 12cのOracle Database In-Memoryでも可能であるという事実でした。実際、これが最も差し迫った問題でした。ボッシュのITチームは、SAP CRM / OLTPを使用する際に、レベルが若干落ちるパフォーマンスを容易に排除できる、手ごろな価格のソリューションを必要としていました。まさにそのための正しい選択が、Oracle 12cのOracle Database In-Memoryでした。

2次インデックスの課題このCRMのユース・ケースでは、確実に問題視される、2次インデックスと定期的な作成が必要な特別なオーダーメイドのインデックスが課題でした。ボッシュによると、「ユーザーがSAP CRM機能を特化させて集中して使用した場合、特定のCRMオブジェクトおよび表に、追加のインデックスを継続して作成しする必要があります。これが、私たちの各使用の要件に従ってシステムを使用する唯一の方法でした。ただし、この方法では特にCRMの検索オプションや検索の可用性を100%活用することは不可能でした。このような検索オプションが、必ずしも追加のインデックスでサポートされているとは限らないからです。そのために、一部のアプリケーションの機能は、タイムアウトすることだけしかできません。」

時間の経過に伴い、約80の追加的なインデックスが作成され蓄積されていました。これは、メンテナンスの必要性、パフォーマンス関連のチューニング、コストのかかるリソースの使用という結果になりました。また、これらのインデックスがラージ・オブジェクトであったため、十分なストレージ容量の確保も必要でした。

SAPアプリケーションを既存のままで、Oracle Database In-Memoryによりビジネス・プロセスの加速、コスト削減を実現したBosch GmbH

Oracle Database In-MemoryとSAP CRMの併用で大幅な改善

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45Oracle Database In-Memory at Bosch GmbH

SAP CRMシステムは、ボッシュ・グループの至る拠点で約3,500人のユーザーに使用されています。ここでは、ボッシュが運用する複数のCRMシステムの1つを例に説明します。最大のシステムは、データ量が1TB以上になります。

PoCと複数のテストの結果、Oracle Database In-Memoryは、パフォーマンス・エンハンサーとして効果があるだけではなく、問題視される2次インデックスに対応する手段としても効果的であることが確認できました。Oracle Database In-Memoryを使用すると、多くの2次インデックスを削除することができます。このため、ボッシュは、Oracle Database In-Memoryを含むOracle 12cを、SAP CRMシステムと組み合せて本番システムで使用し、In-Memoryに適した表について、詳細な分析を実行しました。その結果、ITチームは確認された表の中から、重要な表を交換することができました。この方法の大きな強みは、SAPのアプリケーションを変更せずに、既存のハードウェア(仮想化されたサーバーやUnixベースのサーバー)を使用し、Oracle Database In-Memoryテクノロジの利点を得ることができます。しかも、データの移行も必要ありません。通常の必要要件は、In-Memory処理に関連する表専用の、In-MemoryサーバーとRAMハードウェア・リソース(仮想または非仮想)のみです。

Oracle Database In-Memoryに対する高い満足度 Oracle Database In-Memoryを使用してSAP CRMシステムで達成された改善は、計画通りでした。ユーザーの満足度が大幅に向上し、IT支援型のビジネス・プロセスは、遅延なしに円滑に実行され、標準として十分に使用できます。インデックスの作成と維持の大幅な軽減により、ITの管理が著しく低減しました。それはとりもなおさずコストの削減でもあります。

説明したユース・ケースでは、Oracle Database In-Memoryにより、多くの2次インデックスと大きな表のオーダーメイドによるインデックスが不要になり、同時にOLAPの使用が高速化されました。INSERT、UPDATSEおよびDELETE文は、正常に処理されます。システム・パフォーマンスへの深刻な影響は確認されませんでした。

インメモリ・ストアのキャッシュを増加して、領域を占有するように特定の表を割り当てることで、追加的なチューニングを容易に実行できます。Oracle 12cに搭載されたコンポーネントのOracle In-Memory Advisorも、In-Memoryの使用に適した表の識別を可能にします。

問題 / 課題 • ボッシュは、SAP CRMの最適な使用方法を模索していました。

多数の2次インデックスを持つ特定の表が、特有の問題の原因で、これらの問題により、ユーザーの不満、管理とメンテナンスのコスト、ストレージなどの追加のITリソースの供給など、派生的な問題も発生していました。

ソリューション • Oracle Database In-Memoryを使用すると、追加的なオー

ダーメイドのインデックスを置き換えることができます。Oracle 12cのOracle In-Memoryは、これらのインデックスを必要とする表に使用できます。

利点• SAP CRMの余すところのない効果的な使用が実現

• システム / データベース管理のコスト削減

• 選択された表に対してのみIn-Memoryを有効化

• 2次インデックスが不要になることで、節約されたストレージ・リソース

• インデックスの減少が意味するのは、ビジネス・プロセスの加速

• SAP CRMのレスポンス時間の短縮、システム・パフォーマンスの向上

• Oracle Database In-Memoryの使用では、SAPのアプリケーションの変更なし

• 供給が必要なのはIn-Memory / RAMのみ、既存のハードウェアをそのまま利用

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インメモリというデータベース・テクノロジは、すでに1990年代から存在していました。この長い歳月の中で、多くのデータベース・ベンダーがこのニッチな世界に現れては消えていきました。2011年には、SAPのHANA In-Memoryの概念が産声をあげます。最初の発想は、カラム型フォーマットで保存されたデータ構造を使用して、分析のクエリ―を効果的に処理することでした。BWAに代わるものとして計画されたこのテクノロジは上々の結果で、

SAPは次に、この概念をOLTPにまで拡大しました。この構想は厳密に言うと、自社が開発したテクノロジ、およびP*Time、TREX Search Engine、MaxDB(livecache)、Sybase ASEなどの買収したテクノロジをこの目的のために組み合せただけです。HANAのインメモリ・テクノロジを使用しようとする顧客は、システム稼働に必要な特殊なハードウェアや今ちょっとした物議をかもしだしているHANAへの現行システムの移行および変換が必要になります。オラクルもほぼ同時期に、インメモリ・テクノロジをOra-cle 12cデータベースに完全に統合しました。Oracle Database In-Memoryは、高度な分析処理機能の優れたパフォーマンスとほぼ透過的な実装を提供します。特殊なハードウェアやデータの移行の必要はありません。システムが適切に動作する場合、顧客は追加された高パフォーマンスの分析機能とともに、現在使用可能なパフォーマンス、スケーラビリティ、可用性、および信頼性を使い続けることができます。Oracle Database In-Memoryは2015年6月現在、SAPとの併用が認定されています。

オーストリアのDB Mastersでは、Oracle Databaseおよび関連するテクノロジを正しく実装することを通して、顧客のビジネス上の課題の解決に力を入れています。DB Mastersは、大規模なERPシステムを処理した豊富な経験があり、システムに対する特別なニーズもよく理解しています。その上で、システムで稼働するアプリケーションとは別に中枢のオラクルに注目しています。2000年に創業したDB Mastersは、ヨーロッパ全地域の多くの顧客にサービスを提供しています。

オラクルが最初にOracle 12.1.0.2 In-Memoryをリリースしたとき、顧客の1社が、このテクノロジに興味を示し、テクノロジの概念試験に同意しました。この企業は、このテクノロジがSAP BWアプリケーションのパフォーマンスに与える影響を評価したかったのです。

DB Mastersは、彼らの本番SAP BIから上位の(実行時間が最も長い)SQL文を取得し、次のシナリオに従って測定値を捕捉しました。

• ベースラインとしての本番環境の現在のクエリーの実行時間。データベース内には他の多数のアクティビティがあるため、正確な数値ではありません。

• 元のバッファ・キャッシュのサイズおよび256GBのキャッシュの両方を使用した11gR2- キャッシュのウォームアップにSQL文を数回実行することで、実行のI/O時間を排除し、Oracle 11gR2とOracle 12cのパフォーマンスの差を測定しました。

• 元のバッファ・キャッシュのサイズおよび256GBのキャッシュの両方を使用した12cR1- キャッシュのウォームアップにSQL文を数回実行することで、実行のI/O時間を排除し、Oracle 11gR2とOracle 12cのパフォーマンスの差を測定しました。結果として、Oracle 11gと12cの実行時間の差はわずかでした。テスト用のSQL文では、パフォーマンスの差がなかったと仮定できます。

• Oracle Database In-Memoryを有効にし、関連するすべてのオブジェクトをインメモリ列ストアに格納。異なったインメモリ圧縮オプションなど、複数の構成設定をテストし、最終的に、FOR QUERY LOW圧縮を使用しました。

DB MastersのOracle Database In-Memoryを使用したSAP BI

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Type of test Result

Runtime on production system Always between 2500 and 2750 seconds depending on the current system load

11g / 12c Test system original buffer cache About 1455 seconds

11g / 12c Test system 256GB buffer cache About 382 seconds

Using Oracle Database In-Memory with About 118 Seconds QUERY LOW Compression

SAP BI with Oracle Database In-Memory at DB Austria

次に、すべてのクエリーの結果を示します。Oracle Database In-Memoryテクノロジ向けに最適化されていない、古いSAP BIバージョンが使用されたことに注意してください。

数値は、ラリーがOracle Database In-Memoryを紹介したときほど印象的ではありませんが、ベースラインにより異なりはあっても最大25倍の加速は悪い結果ではありません。

ここで依然として、次の質問が残ります。「なぜ、データベース全体をバッファ・キャッシュに格納しないのですか」確かにそうすれば、システムは7~8倍高速になります。

なぜそうしないか、その答えは簡単です。多くの顧客は、必要なメモリーの量を搭載したサーバーにお金をかけたくないのです。 SAP BIデータベースのサイズが5TB、10TB、またはそれ以上の場合、バッファ・キャッシュは最大でデータベースの50%のサイズが必要になります。現在、最大32TBまたはそれ以上のメモリーを搭載したサーバーがありますが、それらは非常に高価です。最新のインテル・ベースの2ソケット・サーバーは、3TBまでのメモリーに対応できます。手頃な価格の代表的なサーバーには、1.5TBのメモリーを搭載できます。

Oracle 12c Database In-Memoryの強みは、データ表のみがSGAに適合する必要があり、システムの種類によって、これは通常、データベース・サイズの1/3~1/2に相当します。インメモリ表のデータは圧縮形式で保存されアクセスされるため、フットプリントはさらに減少します。実際のテストでは、ほとんどのSAP BI表を、元の表サイズの1/2から1/4に圧縮できることが確認されました。つまり、インメモリ表のサイズは、元の表サイズの1/2から1/4になります。

1.5TBのメモリーを搭載した最新のインテル・ベースの2ソケット・サーバーは、10TBのSAP BIデータベースを完全にメモリーに置くことができます。さらに、検索の速度を上げるために使用される索引、特にクエリーのパフォーマンスに必要なビットマップ索引を排除できます。保持する索引が少なくなると、データのロードが大幅に加速し、同時にディスク領域およびバックアップのサイズが減少します。

Oracle Database In-Memoryのもう1つの強みは、実装の時間が短いことです。信じられないかもしれませんが、この顧客のPOCは、5時間以内に終了しました。これには、テスト・システム上でのデータベースのクローンの作成、およびテストのすべてが含まれています。これを任意のSAP機能の実装プロジェクトと比較してみてください。

Oracle Database In-Memoryを無効にするのも簡単です。1つの簡単なコマンドライン・ディレクティブで、機能を動的に有効化および無効化できます。このため、致命的な問題が発生した場合は、迅速で手際のよいフォールバックが提供できます。

最後に、HA/DRを達成する方法はどうでしょうか。Oracle Data-base In-Memoryでは、Oracle RAC、Oracle Data Guard、およびオラクルや他のベンダーのフェイルオーバー・ソリューションを引き続いて使用できます。何も変更する必要はありません。リカバリ可能性も残されています。この機能は、Oracle HAおよびDRすべての機能と完全に統合されています。

要約すると、新しいオラクルの機能でのエクスペリエンスは実にすばらしいものでした。実装の容易さ、およびパフォーマンス上のメリットについては、期待通りです。今では、認定されたオプションとして、ほとんど透過的に実装できます。顧客は業務を中断することなく、手頃な価格で、このテクノロジを検証できます。

執筆者について:DB MastersのCEOであるChristian Pfundtnerは、Oracle Data-baseとの付き合いが1992年(Oracle 6)以来と長く、ヨーロッパで最初に認定された4人のOCM(Oracle Certified Master)の1人です。DB Mastersでは、Oracle Databaseが中心的な存在ですが、競合他社とは異なり、ディスク(ストレージ)からユーザーまで、すべての関連する層に対応しています。また、ビジネス要件、最新のデータベースの要件、現在のライセンシングの状況、Oracle実装のベスト・プラクティスに関する推奨事項など、あらゆる側面から評価し、ROI、パフォーマンス・チューニングおよびトラブルシューティングの最大限の効果を期待する顧客のニーズに応えています。

DB Masters GmbH

Stammersdorfer Str. 4632201 Gerasdorf, Austriawww.dbmasters.at

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48 Oracle Database In-Memory Toolkit for SAP BW

Oracle Database In-Memory Toolkit for SAP BWOracle Database 12cを使用すると、SAP BWオブジェクトを選択し、それぞれにOracle Database In-Memoryを適用できます。 ただし、パフォーマンスを最も大幅に向上させるオブジェクトの識別とロードは、かならずしも簡単ではなく、体系立った方法が必要な場合があります。1つの方法として、最初に最も頻繁に使用される重要なビジネス・クエリーを識別し、そのパフォーマンスを改善します。次にこれらのクエリーを、MultiProviders、InfoCubes、操作データ・ストアなど、特定のビジネス・オブジェクトにマッピングします。次の手順で、各オブジェクトのOracle表の名前を識別します。対象の表には優先順位を付けます。また、メモリーにロードするスクリプトを記述する必要があります。

Oracle 12c In-Memoryは、SAP NetWeaver BWのようなOLAPアプリケーションだけではなく、SAP ECC、SAP SCM、SAP CRMなどのOLTPアプリケーションを含む、すべてのSAPアプリケーションに対して認定され、リリースされています。オラクルのIn-Memoryテクノロジは、Oracle 12cを使用するSAP顧客に、Oracleデータベースでデータをリアルタイムで直接分析する新しい方法を提供します。Oracle In-Memoryは、複雑なビジネス・モデルの場合でも、データ・アクセスを1000倍高速にします。したがって、複雑なデータ抽出、およびSAP BWAやSAP HANAなどの特殊なSAPアプリケーションが必要ありません。

Oracle 12c In-Memory Toolkit for SAP BW Toolkitの使用方法

O R A C L E D A T A B A S E I N - M E M O R Y T O O L K I T F O R S A P B W

SAPは、Oracle Database In-Memoryでデータベース表に使用する、次の2つのオプションを提供しています。

 a) Oracle 12c In-Memory Advisor for SAP  b) SAP NetWeaver BW 7.40および7.50 – Flat Cubes

ただし、これらのオプションは対象となるアプリケーションのごく一部にしか適用できないため、オラクルはSAPアプリケーション用のツールキットを作成しました。ツールキットを使用すると、Oracle 12cで稼働するすべてのアプリケーションで、Oracle Database In-Memoryを使用して必要なデータベース・オブジェクトをロードできます。In-Memoryツールキットは、SAP NetWeaver 7バージョンのすべてのリリースと連動します。

ツールキットの概要は、プレゼンテーションでご確認ください。

• ツールキットのプロシージャ / 機能、および使用方法 • 適用方法 • ケース・スタディ - 顧客の結果

追加情報ホワイト・ペーパーOracle Database In-Memoryhttp://www.oracle.com/technetwork/database/in-memory/ overview/twp-oracle-database-in-memory-2245633.html

OTN: Oracle 12c In-Memory Toolkit for SAP NetWeaverhttp://www.oracle.com/technetwork/indexes/samplecode/ in-memory-toolkit-3076228.html

SAP Notes

2351252 – Oracle Database In-Memory Toolkit for SAP

2335159 – Flat Cubes for SAP BW

2137032 – DBA Cockpit: Monitor for In-Memory Feature

2189163 – Oracle Database In-Memory Advisor for SAP

2178980 – Using Oracle Database In-Memory with SAP NetWeaver-Based Products

Oracle Database In-Memory Toolkit for SAP BWは、SAP NetWeaver BWオブジェクトまたはOracle Database In-Memory列ストアを識別する体系立った方法を提供します。また、これらのオブジェクトに対するIn-Memory機能を有効および無効にし、オブジェクトをメモリーにロードするSQLスクリプトを生成します。

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Oracle Database for SAP Differentiators

中堅・中小企業から大企業に至るまで世界中の顧客が、Oracle Database for SAPからメリットを得ています。これには正当な理由があります。SAP顧客の多くが選択する、Oracle Database for SAPの差別化要因を詳しく見てみましょう。

29年以上に渡りOracleとSAPは、SAPの顧客向けのOracle Da-tabaseを最適化するために協働してきました。コミットメントや契約の更新は、長い歴史を持つ業務関係とパートナーシップを物語っています。特に、ビジネス・ニーズと必要要件を満たす柔軟なソリューションを提供するオラクルの技術革新は、SAP顧客にとって計り知れないメリットです。また他にもSAP顧客は、優れた持続可能性、およびSAPアプリケーション向けのOracle Data-baseの使用による投資の保護を価値あるものと考えています。

さらに詳細に見ていくと、Oracle Database for SAPが、SAPアプリケーションを実行する業界トップのしかも最高のRDBMSである理由が明らかになります。ここでは、SAPアプリケーションで使用できる他のデータベースと比較して、Oracle Database for SAPの主な差別化要因を詳しく見ていきます。Oracle Database for SAP 11g、12cおよびOracle Exadata MachineのそれぞれのOracle Engineered Systems(重要な機能/オプションを持つ)について、少なくとも8つの差別化要因があります。

1)最高のパフォーマンスとスケーラビリティ オラクルは、UnixとLinux上のSAP SDおよびBI-D(BI-Data Mart)で、SMPとクラスタ環境間の拡張性およびパフォーマンスのベンチマーク・テストの結果、世界記録を達成しています。

Oracle Real Application Clusters(RAC)はSAPアプリケーションに対して、ほぼリニアなスケーラビリティを達成するための柔軟な方法を提供します。RACの使用により、顧客はデータベース・サーバー・レイヤーの拡張または縮小を自由に選択できるようになりました。すべてのRACノードはアクティブです。これは、SAP顧客の本番システムのワークロード要件を満たす上で非常に役立ちます。多くの顧客が採用するOracle RACは、すべてのSAP製品向けに認証され、簡単に入手できるクラスタ化されたデータベース・ソリューションです。RACは、Oracle Clusterwareに基づいた機能で、SAPリソースの可用性を向上し、サードパーティのソフトウェアの使用を不要にします。

Oracle Automatic Storage Management(ASM)は、Oracle Databaseファイルのボリューム・マネージャ兼ファイル・システムとして機能し、単一インスタンスのOracle DatabaseとOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)構成をサポートします。ASMは従来のボリューム・マネージャ、ファイル・システムおよびRAWデバイスに代わる機能で、ストレージ管理ソリューションとしてオラクルが推奨しています。

Oracle Database In-Memoryオプションは、分析、データウェアハウス、レポート作成、OLTPパフォーマンスを加速します。Oracle Database 12c用のIn-Memoryオプションは、既存のアプリケーションに完全に対応し、既存のOracle Database機能をすべて活用できます。Oracle Database 12cで稼働するすべてのアプリケーションは、自動で透過的にOracle Database In-Memoryオプションを利用でき、無理なく高速化しながら、完全な機能性を保持します。これによって、これまでの性能制限のために実用化されなかった新しいアプリケーションの開発が可能になります。

Oracle Database In-Memoryを使用したSAP BW Flat Cubesでは、データ・モデリング技術であるFlat Cubes(SAPが「HA-NA-Optimized InfoCubes」と呼ぶ)により、顧客はSAP BWデータ・モデルを簡素化できます。

最高のパフォーマンスから、最高の可用性、DB統合に対する最高のサポートまで、SAPアプリケーションにOracle Databaseを使用する、多くの理由と差別化要因があります。

Oracle DatabaseとEngineered Systemsの「for SAP」の意味を探る

Why Oracle Database and Engineered Systems for SAP?

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Oracleで稼働するSAP顧客の利点は、パフォーマンスの向上、SAP BWとOracle Database 12cの統合の最適化、索引および集計が不要になること、そして応答時間の短縮とデータ・ロードの加速です。

Oracle Exadata Database Machineは、要件に応じた拡張や縮小に柔軟に対応できます。初期導入では、適切なサイズ

(Eighth、Quarter、HalfまたはFull Rack)のExadataを選択することができます。Exadataは、スピードや容量の追加が必要になる前に、より大きなサイズにアップグレードできます。大がかりなアップグレードの必要はありません。既存のシステムを拡大/縮小するだけです。

Exadataには、データ集中型のSQL操作をOracle Exadata Stor-age Serversにオフロードする独自のテクノロジがあります。クエリーに直接必要なロー(列)とカラム(行)のみがデータベース・サーバーに送信されます。

その結果、トランザクション処理およびデータ・ウェアハウスのパフォーマンスが画期的に改善されます。データを要求するSAPトランザクションは、超高速検索のためにフラッシュ・メモリーから実行される場合がありますが、レポート作成やバッチ処理が、SAPトランザクション処理を邪魔することはありません。SAP BW/BIデータウェアハウスは、超高速でユーザーにクエリーを返します。

2)OSに対する高い柔軟性 最も広範にプラットフォームをサポートします。Unix - Linux - Windows - 「Oracle is Oracle is Oracle」。すべてのオペレーティング・システムでコード・ベースが同じです。これは、すべてのハードウェア・プラットフォームとオペレーティング・システムでOracleの機能やツールが同じであることを意味します。顧客は、自社の環境で最もコスト効率の良いプラットフォームを選択できます。

オペレーティング・システムの変更が必要な場合、オラクルは高速で効率のよいOracle-to-Oracle(O2O)移行サービスを提供します。多くの顧客は、オフライン移行に伴う停止時間を許容できません。このような状況にはTriple-Oサービスをお薦めします。このサービスは、オンラインのO2Oオンライン移行で停止時間がほぼゼロです。

データベースのサイズにかかわらず、停止時間は数時間から数分に短縮されます。

Oracle Database 12cの新しいオプション、Oracle Multitenant*は、統合、プロビジョニング、アップグレードを簡素化し、顧客のITコストを削減します。このオプションをサポートする新しいアーキテクチャにより、マルチテナント*・コンテナ・データベースは、

多数のプラガブル・データベースを格納できます。既存のデータベースを変更せずにプラガブル・データベースとして導入できます。他のアプリケーション層での変更は必要ありません。

以前からOracleは、サード・パーティ製のハードウェアとオペレーティング・システムで構成されたシステム用のOracle Data-base Serverソフトウェアを提供していました。このアプローチは今も継続されていますが、現在オラクルでは「エンジニアド・システム」をお薦めしています。システムのマシン、オペレーティング・システム、データベースはすべてOracle製です。Oracle Data-baseを実行するすべての組込みコンポーネントは、Oracleエキスパートによる事前の構成、調整およびテストが行われ、高性能システムの場合の平均的なデプロイで使用する数週間または数か月の作業時間が不要になります。

3)最高の可用性と信頼性 Real Application Clusters (RAC) for SAPは、データベース・サーバーのシングル・ポイント障害を防止します。1つ以上のデータベース・インスタンスが稼働している限り、データベースはオンラインの状態を維持します。障害が発生した場合には、Oracle RACを補完するOracle Data Guardが障害リカバリのソリューションを提供します。このソリューションはSAPを停止させません。Data Guardは、Flashback(リストアせずにデータベースの変更を元に戻すテクノロジ。停止時間を大幅に短縮)と併用して使用されます。オンラインのパッチ適用を使用すると、パッチまたはバンドル・パッチを完全にオンラインでインストールできます。この方法では、データベース・インスタンスのシャットダウンは必要ありません。

SAP顧客は、Oracle Database 12c Release 1(12.1.0.2)の一部であるOracle Cloud File System(ACFS)を使用して、ACFS上にOracle以外のファイルを保存できます。Oracle Automatic Storage Management(ASM)を補完するACFSは、Exadata X5でも使用できるようになります。これにより、外部のNFSファイル・システムを使用せずに/sapmntや/usr/sap/transのようなSAP関連のファイルを保存することができます。

Oracle Database 12c Business Benefits for SAP Customers (1)

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Oracle Database 12c Business Benefits for SAP Customers (2)

SAP顧客向けのOracle Exadata Database Machineは、高度な設計と事前検証が持ち味です。高可用性が組み込まれ、すぐに使用できます。Exadataの冗長アーキテクチャでは、すべてのシングル・ポイント障害が排除されます。Exadata Database Ma-chineには、ミラーリング、障害の分離、ドライブとセルの障害に対する保護など、よく知られた機能が組み込まれ、継続的なデータの可用性と保護が確保されています。

事前構築されたExadataで、デプロイ、インストール、構成(HW、OS、DB、RAC、Clusterwareなど)の時間とコストが削減できます。 4)大規模データベースに最適なサポート Oracleデータベースのディスク領域の使用効率の良さは誰もが認めるところです。SAP顧客にとって、飛躍的に増大し続けるデータベース・サイズは非常に重要な問題です。

SAP環境のデータベースに割り当てられたディスク領域の3分の1を占めるB Tree索引の圧縮は、より多くの索引情報をメモリー・キャッシュに保存することにより、I/Oの削減とパフォーマンス全体を改善します。

オラクルのAdvanced Compressionに実装された表圧縮は、独自の圧縮アルゴリズムを使用して、データベース・ブロック内の複数のカラム(列)間で重複した値をポインタに変換します。このアプローチは、ディスク領域の削減、パフォーマンス上のメリットおよび管理の容易さを兼ね備えています。

Oracle Database 12c Advanced Index Compressionは、独自のアルゴリズムを使用して、ブロック・レベルの索引エントリ用の領域を最適化します。これは、必要なディスク領域を削減し、データへのアクセスを加速します。結果として、SAPシステムのスループットが向上します。

機能が拡張された非構造化データ(SecureFiles)圧縮、クライアント - サーバー・ネットワーク圧縮、Data Guard Compression、Expdp Compression、RMANバックアップ圧縮は、SAP顧客にとって計り知れないメリットがあります。

UNICODEによる移行で、データの完全なアンロードとロード(すべての新しいSAPリリースに必要)はOracleによって最適化されます。最適化後には、データが1テラバイト/時間のレートで転送され完全にSAP製品に統合されます。最大規模のマルチ・テラバイトのデータベースでも、1回の週末作業で移行が完了します。

Oracle Databaseを使用するSAP顧客は、表パーティショニングのバリエーションを使用して、I/Oの削減とパフォーマンスの改善を実現できます。Oracle Database 11g Release 2では、このリストはサブパーティション化とインターバル・パーティション化で強化され、設計の柔軟性とアプリケーションのパフォーマンスが向上しています。

Oracle Database 12cでは、Oracle Databaseのストレージ管理機能を向上させるAdvanced Compression Option(ACO)に複数の新機能が追加されています。ヒート・マップは自動的に変更とクエリーのタイムスタンプを追跡し、データのアクセス状況の詳細なインサイトで提供します。

Oracle Engineered Systems(Exadataプラットフォーム)で使用可能なHybrid Columnar Compressionは、最高レベルのデータ圧縮を可能にします。圧縮によりI/Oが軽減され、大幅なコスト削減とパフォーマンスの改善が実現します。平均的な領域の節約は、実装されているHybrid Columnar Compressionのレベルにより、10倍から15倍にもなります。

システム環境の多くは、長年使い続けたレガシー・システムです。レガシーなシステムの維持には多大な費用が必要です。Exada-taとExalogicは環境の管理を極限まで簡素化したシステムで、プライベート・クラウドで使用することができます。

SAP Business Warehouse: - 大規模で複雑なInfoCube、クエリー、またはデータベース時間

が長いトランザクション - 時間が制限された、毎日の大量の抽出 - ネットワークをハングアップさせる可能性がある大量の抽出

Why Oracle Database and Engineered Systems for SAP?

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5) 最高のデータベース・セキュリティ 法令遵守(コンプライアンス)とセキュリティの重要性は、かつてないほど高まっています。

Oracle Advanced Securityオプション機能のひとつTransparent Data Encryption(TDE)は、ディスクへの書込み時にデータを透過的に暗号化することで、機密データを暗号化します。Oracle Databaseは、表領域の暗号化(1つの表領域内のデータすべてを暗号化)、RMANバックアップ暗号化、Data Guardセキュア・ネットワーク、Expdp、およびSecureFile暗号化を提供しています。

Oracle Database Vaultを使用すると、SAPアプリケーション・データベース・オブジェクト周辺に保護レルムを確立し、権限付与されたデータベース・ユーザーによる機密データへのアクセスの防止や職務の分離ができます。

Oracle Database Vaultは、顧客が職務分掌によって法令順守の要件を満たす上で役立ちます。Database Vault 12cの権限分析は、最も少ない付与されたロールで実行されます。

すべてのOracleセキュリティ機能は、すべてのデータベース構成(シングル・インスタンスとRAC)、およびExadata Database Machineを含むすべてのハードウェア/OSプラットフォームで使用できます。

Exadata for SAPは、最も厳しいセキュリティと高可用性の要件に対応しています。Exadata for SAPは、事前開発された安定したセキュアなクラウド・ベースの完全なマシンです。ミッション・クリティカルなデータベースに対応した、Oracle VaultなどのOra-cleで使用できる高度なセキュリティ機能を備えています。

6)最高の管理性と自己管理機能 Oracle Enterprise Manager Grid Control(EM)、SAP DBA Cockpit、およびSAP BR Toolsは、ワークロードとパフォーマンスの統計情報を自動的に保存するOracle Automatic Workload Repository(AWR)を使用します。そのため、管理者やサポート担当者は、根本的な原因がいつ発生してもパフォーマンスの問題を分析し短時間で解決することができます。

Real Application Testing(RAT)は、オペレーティング・システム、ハードウェアの移行、パッチ、アップグレードの変更など、顧客のデータ・センターのインフラストラクチャの変更を評価し実装します。Database Replay(RATの一部)を使用すると、顧客はテスト・システムで本番ワークロードを再現して、本番システムと同じ状態でテスト・システムの変更をテストすることができます。

Oracle 12cには、SAP顧客向けの非常に興味深い新機能、情報ライフサイクル管理(ILM)/自動データ最適化(ADO)が含まれています。これらの機能をヒート・マップと組み合せると、堅牢なILM方針を構築することができます。定義する方針に応じてデータの自動階層化および圧縮が組み込まれます。

バンドル・パッチはSAPとの連携で作成され、インストールが簡単です。Exadata Bundle PatchesとSAP Database Bundle Patchesの適用のみが必要です。BR Toolsが拡張され、ASMとExadataをサポートできるようになりました。

Exadata for SAP:- 複雑な統合作業や手動チューニング(データベース、ストレー

ジ、ネットワークおよびサーバー)が不要- 実装、移行および統合を最適にサポートし、プロジェクトの実

行時間を短縮、コストも削減- 複数のシステム・データベースを特徴とする非常に効率の良

い一元管理型データ・プールが実装可能

7) データベースの統合に最適なサポートOracleは、仮想マシンやスキーマ統合などの伝統的なDB統合方法を長年にわたりサポートしています。SAP顧客がコストの削減や効果的なインフラストラクチャの最適化から得るメリットは計り知れません。

複雑さを排除したExadata Database MachineのようなOracle Engineered Systemsは、顧客にデータベース統合とインフラストラクチャのコスト削減の新しい機会を提供しています。多数の

「SAPデータベース」の統合という目的のためにExadataを使用するSAP顧客が増えています。

SAPは、Oracle Exadata Database Machine上に企業全体のデータベースを統合することができます。すべてのデータベースを最新のデータベース・プラットフォームで統合し、全体的なデータベースのコストを削減します。複数の分散したOracle Da-tabaseを1つのExadata環境に統合することは大きなメリットがあります。管理者は、固有で特異な構成の管理ではなく、Exadataだけの管理に集中できます。

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Oracle Database for SAP Differentiators

Oracle Database12c Multitenantは、データベース統合プロジェクトにとって大きなメリットがあります。Multitenantオプションは、データベース統合プロジェクトを実現する顧客に対して、大幅な簡素化により高い生産性とリソースやコストの削減を提供できます。Oracle Multitenantに新しいアーキテクチャが導入されました。顧客はアプリケーションの変更なしで容易に複数のデータベースを統合できます。その一方で最小のメモリー・リソースで1つのグループ化されたリソースとしても管理できます。 このアーキテクチャにより、SAP顧客も多数のデータベースを1つのデータベースとして管理でき(パッチ処理、バックアップなど)、より効率的なシステム・リソースの利用/リソース管理を簡単で非常に効率的な方法で実現できます。

8)ハードウェアとソフトウェアの最高の統合以前から、Oracle Databaseサーバー・ソフトウェアは関連するハードウェア・コンポーネントの機能を活用して、フラッシュや暗号化などを使用してきました。Oracle Database In-Memoryオプションのスキャンでは、CPUのサポートによって超高速の「単一命令複数データ」(SIMD)ベクターの処理命令を使用します。ハードウェアとソフトウェアの整理または統合は、Oracle 12cの使用で実現し、品質と有効性の新しい一歩となります。

Exadataは、事前構築されたOracle Engineered Systemです。工場出荷時には事前設定され、デプロイ、インストール、構成

(HW、OS、DB、RAC、Clusterwareなど)の時間とコストが削減できます。SAP顧客向けのExadataは、プラットフォームとデータベースの統合、導入時点でのハードウェアとソフトウェアの最適な統合により、SAP環境の消費電力と冷却を抑制します。

Oracle Database 12cの認定:フェーズ1は、ベーシック認定と呼ばれ、2015年3月に完了しています。以前、Oracle Database 11gで使用可能だったすべての機能とオプションに加えて、完全に透過的、または最小限の統合作業のみで完了する複数のOracle Database 12cの機能が含まれています。

2015年の6月に完了したフェーズ2で、主要なOracle Database 12cの新しいオプション、Oracle Database In-Memoryが初めて紹介されました。これは、Oracle Database 12cの新しい画期的なオプションです。

2015年12月に完了したフェーズ3では、Oracle Database 12c Advanced Compressionに含まれた新しい情報ライフサイクル管理機能(ILM)とOracle ExadataおよびOracle SuperCluster上でのロー(行)レベルのロック機能を持つHybrid Columnar Compression(HCC)が追加されました。

フェーズ4では、Oracle MultitenantのSAP顧客のための認定プロセスを完了しました。このオプションは、多数のデータベースを1つのコンテナ・データベースに統合することができます。このデータベース・アーキテクチャはこれまでにない発想で、相当数のOracle/SAP統合作業が必要です。

Why Oracle Database and Engineered Systems for SAP?

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DBサーバー統合 計画は最初に、SAP以外のドメインで、Oracle Exadata Data-base Machineをベースとするデータベース・サーバーの統合を実装することでした。インサイト、経験、達成された結果を生かして、SAP環境でOracle Exadataを運用することが計画されました。

Swiss PostのOracle Database上級エンジニアのValeri Minkov氏は次のように述べています。「データベース・サーバー統合で、Oracle Exadataへの移行を促したのは、主に資源、時間、コストのかかるライフサイクル管理でした。

アップグレードまたはパッチの実装のたびに、約10の異なるIT部門からサーバー、OS、ネットワーク、ストレージのそれぞれのエキスパート、データベースおよびインタフェースの専門家などが集合し、アクティビティの分析と調整を経て、ようやく実行になるという有様でした。このプロセスと関連する調整に我々は不満でした。なんといっても時間がかかりすぎます。Oracle Exadataであれば、この手順を劇的に簡素化できるさまざまな方法があります。」

Swiss Postは、高品質の革新的なサービスで顧客の暮らしが豊かにすることを目標としています。ビジネス界に広がるデジタル化は、これまで以上に動的で最適化されたITインフラストラクチャが求められることを意味します。Swiss Postは今年から、インフラストラクチャの最適化にオラクルのExadata Database Machineの使用を開始しました。

各種のデジタル・アプリケーションがSwiss Postの多様なビジネス・プロセスをサポートします。ローカルな要素のみならずデータベース管理システム(DBMS)も分散されて、広範囲に展開されるITランドスケープにとって、パフォーマンス、SLAの順守、およびセキュリティは重要です。これは、ほとんどすべてのアプリケーションのデータは、さまざまな目的で何百ものデータベースの1つ以上のデータベースで一元処理されることが主な理由です。

長年にわたって、Swiss PostはOracleデータベースを使用して、SAPおよびSAP以外のアプリケーションにサービスを提供しています。Oracle Exadata Database MachineをベースとするEngineered Systemsへの移行は、インフラストラクチャ最適化の目標を達成するための大きな進歩を意味しました。たくさんのメリットがありました。データベースとサーバーの構成により、Swiss Postは費用効果と資源効果の両方を改善しました。DBMSのライフサイクス管理も大幅に簡素化され、最適化されました。ユーザーは、パフォーマンスの大きな向上を経験し、システム管理者も改善を実感しています。

SAPおよびSAP以外のツールを使用のための数百のデータベース・サーバーの統合、ライフサイクルの大幅な最適化 / IT管理 / 目標のメリットを超える結果

より効率的なSwiss PostのICTを実現したOracle Exadata Database Machine

Oracle Exadata Database Machine at Swiss Post

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SAP以外の環境の480以上のOracleデータベースが、100の物理サーバーおよび30の仮想サーバーとともに、3台のOracle Exadata X4-2ハーフ・ラックに移行されました。Swiss Postは、2015年の第2四半期以降、SAP以外のドメインでExadataを最大限に活用しています。4台のコンピューティングノード、8x 12CPUコア、2TBのRAM、4つのストレージ・セル・ノード、12.8フラッシュ・キャッシュ、管理者が管理する4台のRAC Oneノード、および障害時リカバリ(DR)と高可用性(HA)のためのOracle Data Guardを使用しています。

SAP以外の環境の経験は非常にすばらしく、実際、ビジネス・ケースの結果は予想を上回っていました。Swiss Postは、この結果からSAP環境も一刻も早くOracle Exadataに移行したいと考え、

SAP環境の合計47の物理データベース・サーバーと15の仮想データベース・サーバー(Suse Linux上のHPE、VMware)を使用する96のOracleデータベース(TEST、QA/INT、PROD)をExa-dataに移行しました。こうして、2016年の第4四半期にはSAP向けの本番システムでExadataの運用が開始されたのです。本番システムの構成は、2つのコンピューティングノードを備えた2台のExadata X5-2、4x 18コア、1.5TBのRAM、3つのストレージ・セル・ノード、9.6TBのフラッシュ・キャッシュ、およびHAを管理する管理者用の2つのRACノードで、アプリケーション・サーバー

(HPEおよび他のメーカー)は引き続き、Microsoft Windows上で稼働します。

Swiss PostのSAPユーザーは10,000を超え、ERP、BW、SRM、CRMおよびHCMなど、多数のSAP NetWeaverベースのビジネス・スイート・コンポーネントを使用しています。各システムは、社内で開発された一連のABAPプログラムでカスタマイズされています。

Oracle Exadataによる大きなメリット SAP環境のOracle 11gデータベースはOracle Exadataに完全に移行されました。

高パフォーマンスの最初のExadataシステムは、スイスの首都ベルンにある厳重に警備されたデータ・センターで運用を開始しました。データ・センターでは、2ノードのRACクラスタに接続された2つのExadataセルがそれぞれ150メートル離れた部屋で稼働し、高可用性が保証されています。もう1つのリンクされたExadataセルは、約10キロ離れたバックアップ・データ・センターで運用されています。ビジネス継続および障害時リカバリのために、データ・レプリケーションが、Oracle Data Guardを使用するすべての場所で、継続的に実行されます。

Oracle Exadataのメリットについて、Minkov氏は次のようにコメントしています。「コストと時間の節約は重要です。Exadataを使用する前は、パッチまたはアップグレードの実装に約100人/日の時間を必要としましたが、今では3~4時間で実装できます。新しいExadataのパッチは、週末の2日間で実装できます。今や私たちは、1つのDBMSとEngineered Systems1チームで管理しています。」

Swiss Postの他の重要な利点には、サーバーとストレージの節約があります。「100台のサーバーをアップグレードまたは購入するのではなく、12のコンピューティングノードが装備された1つのシステムを使用することは、明らかな違いがあります。」

SAP環境の統合の結果、データベースの数は96から85に削減されました。Exadataとの統合により、記憶域(SAN)の容量は約300TBも節約されています。また、Swiss Postは、サーバーとストレージが占める物理的な空間が節約されたために、冷却効率の向上に伴いエネルギー・コストを削減することができました。

一方、Oracle Exadataの向上したパフォーマンスに気が付いたユーザーからは、「SAPユーザーはレスポンス時間が半分になったように感じる」との報告が届いています。

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しかも、それだけではありません。「シングル・ベンダー・モデルの良さが分かりました。以前は、約10社のメーカーと取引していましたが、現在は1社です。つまりオラクルだけです。シングル・ベンダーの良さは、停止状態などの対処に必要な時間が短くなることです。現在、DBMSサーバー環境の操作と管理も以前と比べ格段に楽になりました。」

Oracle Exadata MachineをベースとするSAP環境およびSAP以外の環境でのデータベース・サーバーの統合は、全体が大成功でした。このレポートの執筆時点で、Swiss PostはOracle 11gから12cへの切換え中です。Oracle Exadata Database Machineの拡張をX6により実施することで、現在の処理機能を強化します。Exadata Machine X6には、より多くのCPUコア、より多くのRAM、より多くのストレージが含まれています。

Oracle Exadata: 「独自の柔軟性」 Exadata使用開始から2年半の間に、Swiss Postは豊富な知識と専門知識を得ることができました。エキスパートたちは外部の支援なしに、SAP環境のExadataの移行を実行しました。秘訣は、Swiss Postが統合システムとしてEngineered Systemを使用していることに尽きます。彼らは、すべてのコンポーネントが同一のExadata Infinibandネットワークを使用している状態で、統合を基盤として、Exadata X4-2、X5-2、およびX6-2のコンポーネントを実行します。Minkov氏は次のように述べています。「Swiss Postの感想はこうです。オラクルのEngineered SystemのExada-taは、システムの使用率と拡張に対し優れた柔軟性と可能性を提供してくれます。他のデータベース・プロバイダには決して真似ができません。」

プロファイル Schweizerische Post(Swiss Post) Swiss Post(www.post.ch)は、通信、ロジスティクス、一般消費者向けの金融業務、および運輸事業を展開する、複合企業です。従業員は約62000人で、スイス最大の雇用主の1つです。2016年の収益は、82億スイスフランでした。Swiss Postは、25か国に事業所を持つスイス連邦政府が保有する企業です。www.post.ch

主なメリット: SAPワークロードとSAP以外のワークロード向けの近代的なスケールアウト・データベース・インフラストラクチャ、コスト削減、ライフサイクル管理の最適化、ビジネス・プロセスの高速化/高パフォーマンス、より容易な管理性、シングル・ポイントのアカウンタビリティ、高度なセキュリティ、安定性の向上、幅広いスケーラビリティ・オプション。

www.post.ch

Oracle顧客:Swiss Post

所在地:スイス

業種:郵便業務、金融サービス、ロジスティクス他

従業員:約62,000名

収益:82億2400万スイスフラン(2015年度)

オラクル社の製品およびサービス:• SAPアプリケーションおよびSAP以外のアプリケーション向けのOracle

Exadata Database Machine(11g/12c、RAC、ASM)3x X4-2ハーフ・ラッ

ク、2x X5-2、3x X6ノード

• Oracle Enterprise Manager 12c

Oracle Exadata Database Machine at Swiss Post

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Granaroloは、年間収益が10億で従業員数2,500人、14の生産拠点で850万リットル牛乳を生産するイタリア最大の乳製品生産会社です。Granaroloは、この業界初の試みで、生産チェーンに組み込まれた地域の生乳生産業者と連携し、原料の選択から生産、および販売、従来の製品と新製品の供給まで、明確に定義された処理の標準に従って高品質の乳製品を供給することに力を入れています。イタリアでは知名度の高いGranaroloは、国際進出もはたしていますが、過去2年間で19以上の新しい乳製品を発売しました。

Granaroloのビジネスとビジネス・モデルは、高度なITの効果的な活用なしでは不可能です。イタリア全土に製品を供給するこの企業グループは、長年にわたり中核的なITコンポーネントとして、Oracle Databaseを使用してきました。

Oracle Database上で、SAPのERP、Transportation Manager、WH Managerなど、12のビジネス・クリティカルなアプリケーションが実行しています。また、CRM、Identity Manager、および複数のカスタムアプリケーションなど、実行するアプリケーションは28にも及びます。

「2015年に、特にオラクルのインフラストラクチャを中心にしたストレージ・プラットフォームを更新する、数年計画の戦略を作り上げました。当社の要件は、統合、簡素化、ビジネス継続性、パフォーマンスです。さらに、もう1つの重要なファクターはシームレスな移行です。アップグレードやアプリケーションの変更をしたくなかったからです。

そこで、SAP向けの新しいデータベース・サーバーのプラットフォームが満たす必要がある定義された要件を含め、すべてのオプションを詳細に評価しました。その結果、Granaroloは2015年11月に、Engineered SystemのOracle Exadataを選択しました。Granaroloは、「Oracle Exadata Database Machineは、当社の厳しい要件すべてを満たしていました。」と説明しています。

移行プロジェクトは、グループ全体の事業を停止することなく、6か月で円滑に完了し、ロールアウトにも不具合はありませんでした。

プロジェクトで最も重要だったのが、内部のIT関係者の協力でした。IT関係者はプロジェクトのコンサルタントと積極的に協力し、新しいプラットフォームから知識を得て、独自で運用できるまでになりました。

パフォーマンスの点では、期待していた結果が達成され、時として期待を大きく上回りました。

SAP向けのOracle Exadata Database Machineは、サーバー、ストレージ、ネットワーク、ソフトウェアの完全なパッケージで、優れたスケーラビリティ、信頼性、冗長性を提供します。Exadataは統合によって、ITコストの削減、より高いレベルでの管理の最適化、すべてのアプリケーションのパフォーマンスを改善します。その結果、顧客はより早く最善の経営上の意思決定ができるようになります。Exadataは、データ・ウェアハウスおよびSAP ECC 6.0のようなOLTP(オンライン・トランザクション処理)の両方で、最大のパフォーマンスを達成できるデータベース・プラットフォームで、クラウド・コンピューティングを完全にサポートします。

イタリア最大の乳製品生産チェーンは、新しいOracle Databaseのインフラストラクチャ・プラットフォームで、画期的なコスト削減を実現し、大きな利益を得ています

GRANAROLO: 多くの厳しい要件を満たすOracle Exadata

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現在と将来のシステム 10億ユーロの売上を誇るGranaroloグループは、Oracle Exada-ta移行によって技術的にも業務的にも大きなメリットと改善を得ることができました。

その1つの例に、システム全体のパフォーマンスの改善によるユーザーからの満足度を示す大きな反響があります。Oracle Exadataは、一連のクエリー(およびOTMによる抽出)に対するレスポンス時間を大幅に短縮しました。時間は8分から60秒以下まで短縮されたのです。レスポンス時間が、10分から数秒に短縮された注文もあります。さまざまなSAP ERPのクエリーを中心にレスポンス時間の全体が大きく低減されました。レポートの多くはこれまでの3~6倍の速さで終了します。しかも、SAPアプリケーションの変更やデータベースの調整は必要ありません。

Oracle Exadataは、必要に応じてシステムの拡張が簡単にできます。Granaroloは、そのExadataの方法でITインフラストラクチャの簡素化に成功しました。また、実質的なデータベースの統合を実装した結果、同じワークロードに必要なCPUが減少し、データベース・ライセンスの費用削減が数値的にも明らかになりました。前述した統合は、他のソリューションでは不可能だったでしょう。

Oracle Exadata Database Machine(1つのデータ・センターにX5-2 1/8ラックHigh Capacity、LAN/WAN接続、Oracle Data Guardの使用)への切換えは、アプリケーションの変更を伴う大規模な長期にわたるプロジェクトではありませんでした。

Massimiliano Cusumano氏(GranaroloのグループITマネージャ(CIO))とFabrizio Bracco氏(Granaroloのテクニカル・インフラストラクチャ・マネージャ - CTO)は、Oracle Exadata Data-base Machineへの切換えを振り返り、次のように述べています。

「インフラストラクチャの切換えの間中、Oracle Consultingのチームと他のITサービス・パートナが終止サポートしてくれました。彼らの素晴らしいサポートは、私たちが自分で決めた設定目標を確実に実装できるように重要な役割を果たしました。結果に非常に満足しています。また、Oracle Database/Oracle Exadataは、当社がこの先何年もメリットを得ることを可能にするオプションも提供してくれます。Oracle Database In-MemoryやOracle MultitenantのようなOracle 12cに関する機能の報告と研究もすでに始まっています。」

www.granarologroup.com

業種:食品および飲料

売上高:10億以上

従業員:約2,500名

オラクル社の製品およびサービス:• Oracle Database Machine Exadata 2x X5-2 1/8ラックHC(Oracle

Database 11g → 12c)

• Oracle Data Guard

• Oracle Consulting

主なメリット:• ビジネス継続性に対する効果的なサポートと将来にわたり有効な保

護、および現在と将来の拡張

• 最高のパフォーマンス、安定性/高可用性/統合の基礎、コスト削減、

データ・センターによるシステム管理の簡素化

• Oracle 12c Database In MemoryやMultitenantなどのOracle SAP使

用の追加的な最適化の基礎

ソリューション:• SAP ECC 6.0(FI、CO、PP、MM、S、およびSAP PI、SAP Solution Manager)、

SAP以外のソフトウェア、オラクル・ベースのBusiness Warehouse、

Oracle OTM(Oracle Transportation Management)および顧客向けの

Oracle Database Repositories、Webアプリケーション、ID管理など

Oracle Exadata Database Machine at Granarolo

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1994年に設立されたWumart Stores, Inc.は、中国最大のスーパーマーケット・チェーンで、市場のシェアは35%以上になります。北京、天津、河北、浙江を含む全国各地に800店舗を展開しています。

スーパーマーケット業界も競争が激しく、Wumart Storesは、40%の生鮮食品および生肉、調理肉、果物、野菜など、売れ筋の消費者向け製品を含め、取引商品を拡張しました。これらはすべて利益の幅が大きい製品です。高品質の生鮮食品を400万のユーザーに提供し、毎日10万以上の注文を処理するオンライン・ストアDmallとの提携により、Wumart Storesは、販売促進と競争力の向上を目的にオンライン市場にも販路を拡大しています。

課題• SAPのERPのパフォーマンスの改善。Wumartのオンライン・

スーパーマーケットとビジネス・パートナーのオンライン・ショップの顧客の注文を迅速に処理し、品質の良い生鮮食品の提供で最大の増収を得る

• 顧客のニーズと好みを予測。最も人気のある肉と野菜の注文に割引を適用するなど、顧客サービスをさらに工夫する

• IBMのレガシー・データベース・サーバーとストレージ・アプライアンスを1つのプラットフォームに統合によるシステム・メンテナンスの簡素化。総所有コストを削減する一方で、緊急時にデータを損失しないという会社の厳正な要件を満たす

ソリューション• 電力消費量やデータ・センターのフロア・スペースなど、IT運

用コストを年間10万米ドル削減。IBMのレガシー・サーバーの92%と4つのSAPアプリケーション向けのOracle Databaseを1つのOracle Exadata Database Machineに統合し、ITのメンテナンスを簡素化した。

• オンライン顧客の注文処理を8倍に加速、SAPアプリケーションのレスポンス時間を82%改善。Oracle Exadataの超高速PCIフラッシュ・メモリーとInfinibandテクノロジにより、SAPアプリケーションのレスポンス時間を82%改善し、オンライン・トランザクションの処理のワ―クロードを迅速に処理できるようにした。また生鮮食品の品質に悪いイメージを与えるクリアランス・セールおよび低温保存のコストによる減収を最小限にした。

• オンライン・サプライ・チェーンモデルの全体像の把握。ロジスティクスのコストの低減、プロセスの変更、注文の間違いをなくし納期通りの配送を保証した。

• Oracle ExadataでSAPのビジネス・ウェアハウスを実行し、スタッフが迅速にレポートを生成できるようにした。ブランド・ロイヤルティーや割引などを含む顧客の購入動向と嗜好を、生成したレポートを元に分析し、新鮮な鶏肉の品ぞろえの拡張など、顧客のニーズを満たすインサイトを取得することで、よりよいサービスを提供した。

• システムの導入時に、8テラバイトのデータを持つ4つのデータベースの迅速なバックアップ、リストア、リカバリ、およびOracle Exadataへの移行をわずか20分で実行できるように、Oracle Exadataのトランスポータブル表領域,とリカバリ・マネージャ機能を使用した。その結果、オンライン・ストアの運営への影響がほとんどなくなった。

• Oracle Real Application Clustersの使用し、サーバーに障害が発生した場合に自動フェイル・オーバーができるようにした。これによりシングル・ポイント障害の排除、および最小限のシステム停止で、システムの高可用性を保証し、カスタマー・エクスペリエンスの低下を回避できた。

W U M A R T S T O R E S で は 、オンライン 注 文 の 処 理 速 度 が 8 倍 に 加 速 、イン サ イトを 取 得 する 速度 が 1 5 倍 に 加 速し 、年 間 の 運 用 コスト が 1 0 万 米ド ル 削 減 さ れ さ れ て い ま す

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Oracleが選択される理由 「当社が、他のベンダーのソリューションよりもOracle Exadataを選択した理由は、事前にエンジニアリングされたハードウェアおよびソフトウェアのプラットフォームが統合され、処理速度と管理性の大幅な改善が期待できるからです。また、価格も魅力的でした。SAPアプリケーション向けのクラウド・データ・センターの立ち上げ費用も非常にリーズナブルです。」とWumart Stores, Inc.のIT責任者Zheng Tao氏は述べています。

実装プロセス Wumartは様々なベンダーを詳細に評価し比較しました。その結果、IBMサーバーとストレージ・アプライアンスを交換し、Ora-cle Exadataを実装しました。さらに、ERPのコアを含むSAPアプリケーション向けの4つのOracle Databaseを移行し、ウェアハウス管理およびビジネス・ウェアハウスをOracle Exadataに拡張しています。Wumart Storesのプロジェクトは、設計から導入までわずか3か月で完了し、新しいプラットフォームは稼働を開始しています。もちろん追加費用は一切発生しませんでした。

Oracleパートナー Beijing Giantower Technology Co., Ltd. オラクルのパートナー、Beijing Giantower Technology Co., Ltd.は、SAPアプリケーションの移行のための実証済みのソリューションを提供し、Oracle Exadataへの移行を全面的に支援しました。

「Beijing Giantower Technologyの専門家のコンサルタント・チームと一緒に、Oracle Exadataプロジェクト管理の専門家の助言も得て、当社は停止時間ほぼゼロでSAPデータベースの移行を完了しました。これで業務の効率の改善とコスト削減の準備は整ったわけです。」とZheng氏は述べています。

Wumart Stores, Inc.の談話

「IBMサーバーの92%と4つのデータベース

を1つのOracle Exadata Database Machi-

neに統合することにより、当社は電子商取引

を支える、統合された高性能のプライベート・

クラウド・プラットフォームを手にすることが

できました。

オンラインでの注文処理は8倍加速していま

す。Exadataによって運用コストを年間10万

米ドル削減することができました。」

– ZENG TAO,

IT責任者、Wumart Stores, Inc.

www.wumart.com

Oracle顧客:Wumart Stores, Inc.

所在地:中国、北京

業種:小売り

従業員:34,137名

年間収益:1億~5億米ドル

オラクル社の製品およびサービス:• Oracle Exadata Database Machine

• Oracle Real Application Clusters

Oracle Exadata Database Machine at Wumart

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AmerisourceBergenは、医薬品のソーシングおよび物流サービスを提供する大手グローバル企業です。医療機関、医薬品およびバイオメーカーが、製品のアクセスやケアの改善を通して患者を支援しています。サービスは、医薬品の流通や専門物流サービスから償還、製薬コンサルティング・サービスと多岐にわたります。AmerisourceBergenは、革新的なプログラムやソリューションを医薬品のサプライ・チャネル全体に提供し、Fortune 500リストの12位にランクキングされています。

課題/要件 • 大規模で、ミッション・クリティカルなSAPアーキテクチャをサ

ポートできる、常に安定したデータベース・インフラストラクチャのプラットフォームSAP ECCアプリケーションは、現在、1日当たり170万行の項目を処理しています。既存の70TBのデータベースは日々増大し続けています。

• 必要に応じて拡張できる、停止時間ゼロの信頼できる可用性の高いIT環境容易に拡張できる柔軟のある環境で、将来のビジネス要件を積極的にサポートすることが理想です。短期的な成長の分析では、2017年末までに肥大化した行項目を処理できると予測しています。

• 処理全体を考慮した、パフォーマンス向上の達成

• 良好で持続可能な総所有コスト要件

ソリューションAmerisourceBergenは、中核的なSAPアーキテクチャの重要なインフラストラクチャの基礎として、Oracle Exadata Database Ma-chine Platformの導入を選択しました。ミッション・クリティカルなSAP ERP ECCアプリケーションや他の中核的なSAPモジュールのスケーラビリティおよび安定性の大幅な改善が目的です。

Oracle Exadata Database Machineは、高度に最適化されたエンジニアド・システムです。厳しいI/Oワークロードを処理し、優れた統合プラットフォームとしても機能します。Amerisource-Bergenは、50台以上あった従来のデータベース・サーバーをわずかな台数のExadataマシンと交換し、サーバー1台あたりのデータベース集約率の目標を達成することができました。

AmerisourceBergenは、すべてのミッション・クリティカルなSAPアプリケーション、特にSAP ECCのシステム安定性を改善しました。1日にボリュームが100万行から170万行に増加するのは、Amer-isourceBergenにとってごく日常的なことです。システムは期待通りに機能し、スケーラビリティにも問題はありませんでした。

今回のビジネス・クリティカルなSAP ECC環境の移行による、計画外停止もありません。ローカルとリモート両方の高可用性(停止時間がほぼゼロ)によってバックアップ時間が以前より短縮されたため、突然の障害時リカバリにも対応できます。

最適化されたIT管理は、事前のモニタリングや迅速な問題の特定と解決などの高パフォーマンスを保証します。これは、オラクルのテクノロジ・ソリューション全体、データベース、RAC、オペレーティング・システム、サーバー、ストレージで使用できるOracle Ad-vanced Customer Service(ACS)、Oracle Advanced MonitoringおよびResolution Services(AM&R)によって実現します。

Oracleが選択される理由Oracle Exadata Database Machineは、独自の包括的なデータベース層ソリューションで、SAPおよびSAP以外のデータベース・ワークロードのために設計され、最適化されています。将来のニーズを満たすためにスケール・アップする能力は業界随一で、Oracle AM&RとOracle ACSは、ミッション・クリティカルなIT運用に最高のサポートと価値を提供します。

実装プロセスAmerisourceBergenは2013年に、初めてOracle Exadata Da-tabase Machine for SAPの稼働を開始しました。.Oracle Exa-dataへの移行は、二段階に分けて実行され、最初の段階は、コアとなるSAP ECCシステムが中心でした。SAP ECCは、プロジェクトの最初の12週間で稼働を開始しています。CRM、PIまたはPortalを含むその他のSAPアプリケーションは、2014年初頭に稼働を開始しました。

S A P を 使 用した A M E R I S O U R C E B E R G E N の ピ ーク時 の ビジ ネスを 支える O R A C L E E X A D A T A M A C H I N E

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AmerisourceBergen Corporationの談話

「3年半にわたる本番システムでの使用を通し

て、様々な面でOracle Exadata Database Ma-

chineからメリットを得ました。Oracle Exadata

Machineは安定性、高可用性、および大容量の

SAPの使用でのパフォーマンスを理想的にサポー

トし、当社の積極的なビジネス・プランの実現を

容易にしてくれます。私たちは、幅広く最適化さ

れたサポート・モデルにより、TCOを最小限に抑

えるだけではなく、データベース環境の大幅な簡

素化と統合に成功することができました。オラク

ルのサービス、ACSおよびAM&Rは、私たちにビ

ジネスの本当に重要なタスクとは何かを教えてく

れているような気がします。そして自社のリソース

を最適に利用することも . . . 」

– MILT SIMONDS,

AmerisourceBergen Corporation、エンタープ

ライズ・プラットフォーム・デリバリー担当部長

この3年半の間、70TBのSAP ECCデータベース環境は、デュアル・ラックのX3-8 Oracle Exadata Database Machineで順調に動作しています。また、データベース上の20以上ある他のSAPアプリケーションが、別のX3-2 Exadataマシンで動作しています。 SAPアーキテクチャの最近の拡張により、Oracle 12c Database In-Memoryも導入する予定です。

AmerisourceBergenは、現在20カ所に分散されたデータセンターを2箇所に統合するプロセスを進めています。このプロセスは、2018年までに完了する予定です。また新たな計画として、既存のX3 Oracle Exadata Database MachineのX6 Oracle Exa-data Database Machinesへのアップグレードも今年予定されています。

「オラクルはパフォーマンスの問題点を認識するために、インフラストラクチャのモニタリングを積極的に支援してくれました。North America Oracle SAPチームをはじめ、Oracle Advanced Customer Service(ACS)およびオラクルのAM&Rの支援によって、私たちは大容量のSAP ECC環境で特に何が必要か何をすべきかを前向きに検討することができます。」とAmerisourceBer-gen Corporation、エンタープライズ・プラットフォーム・デリバリー担当の部長Milt Simonds氏は述べています。

Oracle顧客:AmerisourceBergen Corporation

所在地:米国、ペンシルベニア州、チェスターブロック

従業員:19,000名以上

年間収益:$1,468億(2016年度)

オラクル社の製品およびサービス:• Oracle 12c Database

• Oracle 12c Database In Memory

• Oracle 12c Database Tuning & Diagnostics

• Oracle 12c Real Application Clusters(RAC)

• Oracle Exadata Database Machine

• Oracle Advanced Compression

• Oracle Data Guard

• Oracle Advanced Customer Support Service(ACS)

• Oracle Advanced Monitoring and Resolution(AM&R)

www.amerisourcebergen.com

Oracle Exadata Database Machine helps AmerisourceBergen run its business at peak levels with SAP

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O r a c l e E x a d a t a X 4 により、グロー バ ル 拠 点で 利 用 するS A Pアプリケーションの 統 合データベース基 盤を構 築

創業183年を誇る老舗商社 長瀬産業株式会社(以下、長瀬産業)は、全世界に分散する拠点で利用するSAPアプリケーションをグローバルシングルインスタンスとして刷新。そのバックエンドで稼働する統合データベース基盤として、SAP HANAと比較検討した末にオラクルの「Oracle Exadata X4」を採用した。これにより、SAP BWのデータロード時間を従来の48%に短縮したほか、DWHのバッチ処理を大幅に高速化。今後は国内拠点で利用するSAPアプリケーションのデータベースもOracle Database X4に移行し、その上でグローバルにコード統一を推し進める計画だ。

Oracle Exadata X4上にグローバル拠点で利用する各種SAPアプリケーションのデータベースを統合 天保3年(1832年)の創業から183年の歴史を誇り、化学品や合成樹脂、電子材料などの輸出入と国内販売などの事業を手掛ける長瀬産業は現在、北米やアジア、中東、欧州、中南米の各地域に多数の拠点を構え、グローバルにビジネスを展開している。

 同社は2009年より、老朽化したTeradataをリプレースするかたちで初代の「Oracle Exadata V1」を導入/利用してきたが、2014年5月、これを最新の「Oracle Exadata X4」に切り替えた。その背景について、移行作業を主導したナガセ情報開発 開発本部の吉澤建二氏(システム2部 部統括)は次のように説明する。

 「長瀬産業では、2009年から海外の各子会社でSAPアプリケーションの導入を進めており、中国やASEAN諸国、さらに2014年10月には米国でも利用を開始しています。これらSAPアプリケーションのグローバルシングルインスタンスによる運用、そして散在するデータベースの整理統合を行うためのシステム基盤として、当初Oracle Exadata X4とSAP HANAを検討しました。その結果、Oracle Exadata V1のライセンスをそのまま移行可能なためコストを抑えられること、またこれまでOracle Exada-ta V1を運用してきた経験を生かせることから、Oracle Exadata X4の採用を決めたのです」

 従来のシステムでは、Oracle Exadata V1上の3つのOracle RAC(Real Appl icat ion Clusters)環境でさまざまなシステムのデータベースが稼働し、さらにSAPのECC(ERP Central Compo-nent。FI/CO/SD/MM/TM)やGTS(Global Trade Services)、BW

(Business Warehouse)といったアプリケーションのために、個別にOracle Databaseを構築/運用していた。

 これらのアプリケーションの利用者は、各国拠点で約1200名に上る。それらのデータベースをすべてOracle Exadata X4上に集約しようというわけだ。もしOracle Exadata X4に障害が発生すれば、各国拠点の業務がすべて停止してしまうが、V1の稼働実績からも、吉澤氏らは大きな不安は感じなかったという。

EXADATA

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65Oracle Exadata Database Machine at Nagase

 「日本オラクルの皆さんも『大丈夫だ』とおっしゃったので、全面的に信頼しました。それよりも、処理性能を高められることのメリットのほうが大きいと感じましたね。旧システムでは、月次の夜間バッチ処理で行っていたSAP BW(DWH)へのデータロードが予定時間内に終了しないことがあり、業務への支障が出ていました。この問題の改善が急務だったのです」(吉澤氏)

 ナガセ情報開発は、Oracle Exadata X4へのデータベース移行を大きく2ステップで行う計画を立てる。まず第1ステップでは既存のOracle Exadata V1で運用していたシステムをOracle Exadata X4に移行し、続く第2ステップでSAPの各アプリケーションのデータベースをOracle Exadata X4に移行するといった具合である。

バックアップ用にOracle ZFS Storageを導入し、大量データのバックアップ遅延の不安を解消  これらの作業を間違いなく効率的に進めるために、ナガセ情報開発は日本オラクルのコンサルティングサービスをはじめとする各種の支援サービスをフル活用した。「最新のミッションクリティカル技術を凝集したOracle Exadata X4は、Windows Server上のOracle Databaseを扱うような感覚では使いこなせない」(吉澤氏)と考えたからだ。具体的には、Oracle Consulting Service(OCS)が提供するOracle Exadata X4の初期構築やSAP on Exadata構築支援、Oracle Advanced Customer Sup-port Serviceが提供するOracle Exadata X4へのデータ移行支援、パッチ適用サービスなどを活用している。

 新たに導入されたデータベース環境では、本番用のHalf Rackと開発/検証用のEighth Rackの2台のOracle Exadata X4に加えて、バックアップ環境として「Oracle ZFS Storage」を導入した。

 「当初は10Gbpsのネットワークで既存のストレージサーバーと接続してデータベースのバックアップを取ることを想定していました。しかし、SAPの導入によりテラバイト単位にまでデータが増えることを考えると、それでは耐えられないという結論に至りました。そこで、Oracle ZFS Storageを導入し、40Gbpsの帯域幅を持つInfinibandを介してOracle Exadataと接続することで、バックアップ時間を当初想定の5分の1程度にまで短縮することができたのです」(吉澤氏)

 また、これらを統合的に監視するために「OracleEnterprise Manager 12c」を導入したほか、リモートでのパッチ適用や稼働監視のためにOracle Platinum Service用のゲートウェイサーバーを配備している。

–吉澤建二氏,

ナガセ情報開発 開発本部 システム2部 部統括

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Oracle Exadataによるシステムの構成

 長瀬産業は、2014年内に世界15拠点のデータベースのOra-cle Exadata X4への集約を完了したが、それでも性能/キャパシティにはまだ多くの余裕がある。そこで現在、16拠点目としてドイツ拠点のデータベース移行を進めているほか、国内拠点で利用するSAPアプリケーションのデータベースもOracle Exadata X4上に移すべく作業を進めている。

BWをはじめSAPアプリケーションのパフォーマンスが大幅改善 こうしてOracle Exadata X4上に移行したことで、SAPの各アプリケーションのパフォーマンスは大幅に向上した。その効果を、ナガセ情報開発 運用本部 インフラ管理部の池田紘二氏(インフラ管理課 主任)は次のように説明する。

 「例えば、これまで5時間38分かかっていたSAP BWのデータロードが2時間44分と48%に短縮されたことで、懸案だった夜間バッチの突き抜け問題が解消されました。DWHのバッチ処理も70分から50分へと短縮されたほか、実績照会システムや採算管理システムなどのレスポンスも大きく改善しています。また、分散していたデータベースをOracle Exadata X4上に集約してOracle Enterprise Managerで統合管理することで、データベース基盤の管理性も大きく向上しました」

–池田紘二氏,

ナガセ情報開発 運用本部 インフラ管理部 インフラ管理課 主任

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Comparison of Processing Times Before and After Introduction of Oracle Exadata

Processing Before introduction After introduction Time reduced by Remarks

Data load on BW 5 hours and 38 minutes

2 hours and 44 minutes

2 hours and 54 minutes * Processing time on one job network

Batch processing on DWH 70 minutes 50 minutes 20 minutes

Performance Query System 6 seconds 3 seconds 3 seconds

Cost and Profitability Management System

7 seconds 3 seconds 4 seconds

Access Journal System 140 seconds 78 seconds 62 seconds Amount per date/store dept./account in 6 years

Client copy 79 hours and 20 minutes

20 hours and 12 minutes

59 hours and 8 minutes

Machine for production use - Machine for verification

ZLOG Report 24 seconds 11 seconds 13 seconds Stock Balances

ZLOG Report 50 seconds 21 seconds 29 seconds Transaction History

ZLOG Report 50 seconds 5 seconds 45 seconds Billing for 18 months (per overseas subsidiary)

Oracle Exadata導入前後の処理時間の比較

 「国内拠点も含め、いずれ当社の全拠点のSAPアプリケーションで利用するデータベースがOracle Exadata X4 上に集約されることになります。今後は、この統合データベース基盤上でグローバルに各種コードの統一を推し進め、さらなる経営効率化を図りたいと考えています。また、Windows Server 2003のサポートが2015年7月で終了するため、その上で動かしているOracle Databaseも統廃合したうえでOracle Exadata X4上に移行する予定です」(吉澤氏)

 各国の拠点で1つの基幹アプリケーションを共通に利用することで、組織の俊敏性を高めてグローバル経営を強化する─このグローバルシングルインスタンスの実現で大きな課題となるのは、膨大なデータの高速かつ安定した処理を支える強力なデータベース基盤の構築だ。Oracle Exadata X4の採用によってこの課題を解決した長瀬産業は、天保の時代から続く成長の歩を一段と早めようとしている。

http://www.nagase.co.jp/english/

Oracle顧客:長瀬産業株式会社

業種:総合商社

従業員数:6,267名(連結)、971名(単独)(2016年4月1日現在)

資本金:96億9,900万円(2016年4月1日現在)

売上:7,422億円(連結)(2016年3月期)

主な事業概要:化学品、合成樹脂、電子材料、化粧品、健康食品などの輸出/輸入および

国内販売。国内に5拠点を構えるほか、世界各国に数十の子会社を擁する

Oracle Exadata Database Machine at Nagase

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ライオン株式会社は、Oracleによる収益チャンスの最大化と世界的な成長に対する支援を得ることができました。

ライオン株式会社は、口腔ケア製品、スキンケア製品、歯磨き、シャンプー、ボディ・ケア製品、洗剤などの家庭用品の日本の大手メーカーです。また、医薬品メーカーBristol- Myers Squibbとのライセンス契約により、アスピリン、風邪薬などのOTC医薬品も販売しています。目標は、優れた品質の製品と消費者に顧清潔、健康、快適な環境を提供することです。

ライオン株式会社は、5年前のTeradataへの置換えから、複数のアプリケーションにOracle Exadata V2を使用しています。Ora-cle Exadataマシンは、SAP、生産管理、およびビジネス・インテリジェンス向けの多数のデータベースをホストしています。増え続けるPOSデータ量の対応とデータ・センターの再配置を発端に、ライオンはレガシーのOracle Exadataのアップグレードを決定しました。パフォーマンスの強化とハードウェアの移動による機能停止を防止することが目的です。

課題• 歯磨きや衣料用洗剤の販売取引など、数億件を超えるデータ

を迅速に処理する能力を取得し、ビジネス成長を支える

• 物理的な機械の移動によるハードウェアの損傷を回避、およびデータ・セキュリティの保証を目的に、新しいデータセンターで既存のOracle Exadataをアップグレードする

• 所定の期間および予算内で、データベースのアップグレードとデータセンターの再配置を完了する

• SAP ERPシステムなど、ビジネス・クリティカルなアプリケーションを新しいデータベース・プラットフォームに円滑に移行し、重要な生産活動の停止を最小限に抑える

結果 • Oracle Exadata X5を使用して、クエリー・パフォーマンスを最

大4倍加速し、データのアップグレードを2倍加速することで、歯磨きの売上高など、経営判断のための正確なデータを管理職に提供できるようになりました。

• Oracle Exadataの柔軟なライセンス・モデルを取得し、データベース・サーバーやストレージ・サーバーを1/8ラックから1/4ラックなどに簡単に拡張できるようにし、収益成長を支えるシステム・パフォーマンスを改善しました。

• Oracle Exadata X5-2へのアップグレード以来、停止時間ゼロがゼロになり、エンジニアド・システムの完全な冗長システムによる高可用性が保証されました。

• Oracle Database In-Memoryのデュアルフォーマット・アーキテクチャの使用により、ビッグ・データの分析が可能になり、口腔ケア製品のPOSデータなど、大量の分析のクエリーが最適化されました。

• Oracle Database 12cのマルチテナント・オプションにより、個別環境に置かれていた購買や人事アプリケーションを統合されたプラットフォームに集約し、システム管理を簡素化しました。

• 事前に構成されテストされたOracle Exadataの導入は、新しいデータセンターに迅速に配置することができました。これによりリスクの最小化が実現し、データベースのアップグレード、およびデータ・センターの再配置プロジェクトに伴うスケジュールや予算を確定させることができました。

• 歯さらに多くのデータベースを統合することで、アップグレードとパッチ適用の管理が簡単になり、ITスタッフのワークロードが軽減されました。

「Oracle Database 12cをOracle Exadata Database Machineで実行することで、当社はクエリーのパフォーマンスを4倍に加速し、データのアップデートを2倍に加速できる機能を取得しました。また、統合されたデータベース・プラットフォームによるシームレスなデータ移行で、生産活動を中断する犠牲を払うことがありませんでした。」

― 宇 都 宮 真 利 、ライオン株式会社、統合システム部部長

ライオン株式会社、ORACLEによる収益チャンスの最大化と世界的な成長に対する支援

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Oracleが選択される理由 「私たちがOracle Exadataをアップグレードした理由は、優れたパフォーマンスと、将来の成長を支える柔軟性を提供するCapacity on-demand型のライセンス契約でした。また、Oracle Database 12cは、シームレスな移行を確実にし、生産を中断するリスクが最小限で済みます。」

– 村上暁紀、ライオン株式会社、総合システム部エンジニア

実行 ライオン株式会社は、より高速な分析を可能にし、ビジネス・アプリケーションのシ-ムレスな移行を保証するために、Oracle Database 12c およびOracle Exadata X5-2で、データベースをアップグレードしました。 ライオン株式会社は、オラクルの支援のもとプロジェクトを4か月弱で完了し、新しいプラットフォームを使用して順調に稼働を開始しました。

ライオン株式会社について1891年に設立されたライオン株式会社は、歯磨きやマウスウォッシュなどの口腔ケア製品、および消費者向けのトイレタリー製品、調理用品、医薬品を含む日用品を製造および販売しています。6カ所に営業拠点があり、さらに4カ所の生産施設と2カ所の研究所があります。現在、ライオン株式会社はビジネスをアジア諸国に拡大し、地域の健康で快適なライフスタイルを推し進めています。

パートナーの関与オラクルのパートナーSCSK株式会社は、ライオン株式会社のOracle ExadataとOracle Database 12cのアップグレード・プロジェクトのシステム・インテグレータの役割を果たしました。

「SCSKは、最も効率的で費用効果の高い移行プランを提供してくれました。SAPアプリケーションについての高度な専門知識があり、様々なライセンスおよび設置の問題を迅速に解決くれました。ライオンは日本で、SAPアプリケーション向けのデータベースをOracle Database 12cに移行した最初の企業です。

SCSK Corporation https://www.scsk.jp/index_en.html

http://www.lion.co.jp/en/

Oracle顧客:ライオン株式会社

本社所在地:日本、東京

従業員:6,816名

年間収益:3億米ドル

Oracle Database 12c and Database In-Memory at LION

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揺るぎない商業の原則に基づく石油、ガス、再生可能エネルギー、新エネルギーの統合されたビジネス・コアを国の内外で遂行する企業として、インドネシアのこの大手石油会社は、インドネシアのあらゆる可能性を活用し、最良の真の福祉を国民に提供することを目指しています。すべての事業の改善と技術革新は世界的な傾向で、国家経済の戦略的な枠組みの1つです。2015年度の収益が4176億米ドルの、この石油会社は世界的なエネルギー企業になるという構想の実現に向かって着実に前進しました。

世界中の多くの企業と同様に、このエネルギー事業グループはビジネスと技術の両方で、SAPを運用するSPARC/SolarisとOr-acle Databaseの併用からメリットを得ています。この石油会社でも他の企業と同様に、ハードウェアのリフレッシュ(「ハードウェア・アップグレード」とも呼ばれます)を実行し、特に使用頻度の高いSAPアプリケーション・ソリューションの円滑な運用が必要でした。

「当社のSPARC Solaris M8000サーバーは、数年前にSAPアプリケーションが配置されたとき、Solarisオペレーティング・システムととも確実に、効率的に役割を果たしました。ところが、SAPシステムの処理速度が遅くなり始めました。特にバッチ処理中です具体的には月末の集計には長い時間が必要でした。2015年の終わりから2016年初頭にかけて、ハードウェア・リフレッシュとテクノロジのアップデートが必要であることが明らかになりました。パフォーマンスまたはバッチ実行時間の最適化の他にも、TCOの更なる削減やインフラストラクチャをもっと有効活用することが目標でした」と同社のシニアITマネージャは述べています。

評価の後に、このアジア有数の企業は、組み込みOracle ZS3-ESストレージ・システムと新たに追加されたOracle T5サーバー(統合されたQAおよびDEV/TESTシステム用)を使用するOracle SPARC Solaris M6-32 SuperClusterエンジニアド・システム・プラットフォームを選択しました。後述しますが、それには正当な理由がありました。

Global Oracle ACS(Advanced Customer Services)チームは、Oracleソリューションに基づき同社のインフラストラクチャの再調整を支援し、ニーズに応じた助言とサポートを提供しました。ACSは、プロジェクトが予定通りに予算内で問題なく実施されることを保証する一方で、同社の企業企画と要件を完全に満たしました。

Indonesian Petroleumがオラクルを選択した正当な理由 Oracle SuperClusterを選択するという決定に先立って、Indo-nesian Petroleumは綿密に分析をしました。この分析が次の評価につながったと言えるでしょう。「卓越した機能のExadataストレージ・セルを備えた、統合された可用性の高い設定のSuper-Clusterの技術的なアーキテクチャは、当社の弱点を解決できることに私たちは納得することができました。」

Indonesian Petroleumは、Oracle SPARC SuperClusterを使用して、手ごろな費用でインフラストラクチャを再調整できるとい事実、さらにOracleソリューションを使用すると、持続可能なメリットを同時に得ることができるという事実に説得したのです。これらには、ライセンス・コストの削減、TCOの削減、幅広い領域での大幅なパフォーマンスの向上、システム開発の加速とIT業務の簡素化、組込みの仮想化および管理による効率の改善、高可用性の改善、単一のソースからの統合されたコンポーネントや他の改善だけではなく、テストされ、調整されたコンポーネントによる生産性および効率が含まれます。

インドネシアのエネルギー事業グループは、ハードウェアをリフレッシュするためにOracle Engineered Systemを選択し、SAP運用で持続可能なパフォーマンスとTCOの削減を達成しました

Oracle SuperClusterで成功をおさめたインドネシアの大手石油会社

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71Indonesian energy group opts for Oracle SuperCluster

Oracle ACSのサポート Oracleソリューションの選択決定の後、同社とOracle ACSの専門家は、Oracle SPARC SuperClusterおよび他のT-5ハードウェアをベースとする、新しいSAPハードウェア環境の設置のレイアウトの作成を開始しました。選択されたコンポーネントは、4基のOracle SPARC T5-2(それぞれが48のコアと2 TBのRAMを持つ)を搭載したOracle SuperCluster M6-32デュアル・キャビネット・システムでした。

同時に、Solaris 11オペレーティング・システムを持つ、冗長設計されたOracle SPARC SuperClusterプラットフォーム上で、複数のSAPシステム(場合によっては仮想化されたDBとアプリケーション・システムの両方)が運用されることになりました。Oracle Database 11gは、当初変更する計画はありませんでした。それは、これ以降にDatabase Machine(Oracle RACを含む)の形のエンジニアド・システムとして、Oracle SPARC SuperClusterシステムに統合することを前提にしていたためです。(Oracle Data-base 12cのアップグレードは、別のプロジェクトとして計画されていました。)

Oracle SPARC SuperClusterプラットフォームで他の複数のSAPシステムを統合する計画もありました。エネルギー事業グループ内の、アプリケーションのコア・システム(世界各地に約6,000のユーザー)は、Oil & Gas SAPセクター・ソリューション(ERP ECCを使用するアップストリームおよびダウンストリーム企業向け)です。追加のSAPアプリケーションにはBW、CRM、PIが含まれています。Oracle 11gデータベースの全体的なサイズは合計20TB以上でした。障害時リカバリのために、同社は実績があり広く採用されているOracle DataGuardテクノロジを使用しました。

切換えの成功と大きなメリット シニアITマネージャは「Oracle SuperClusterへの移行は、大きな成功でした。円滑に実施され、遅延も問題も発生しませんでした。SAPハードウェアの再調整の追加コストは発生せず、プロジェクトに参加した全員がすばらしい仕事をしました。特にOracle ACSは、賞賛に値します。

長年のSPARC/Solarisユーザーとして、ITインフラストラクチャ・チームは、Global Oracle ACSチームの専門知識と経験に基づくノウハウから大きなメリットを得ることができました。」

Oracle SuperClusterへの切換えの目標は問題なく達成されました。Indonesian Petroleumの関係者は、「従来のアーキテクチャの選択とは対照的に、Oracle SuperClusterを利用する決定は適切でした。」と述べています。実際に、この企業はシステムのOracle SuperClusterへの切換えによって手にしたメリットを「大きい」と表現しています。

大きなメリットとは、単一のシステムとして最適化され、設計されたOracle SuperClusterのプラットフォームのみならず、膨大な処理が必要なSAP運用に使用するシステムのパフォーマンスのことを指しています。この運用システムには、サーバー、データベース、ストレージ、ネットワーク・コンポーネント、およびSolarisオペレーティング・システム・プラットフォーム、さらにエンタープライズIT管理用のOracle Enterprise Managerがバランスよく構成されます。

インドネシアの大手石油会社のSuperCluster SAP移行を成功に導いたオラクル・チーム

左から右へ

- Frank Panjaitan (セールス・コンサルタント・システム) - Adrianus Kurnadi (シニア・セールス・コンサルタント・システム) - Tato Sampurno (プロジェクト・マネージャ) - Bahtiar Rokhim (システム・セールス)

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Oracle SuperClusterの配置により、パフォーマンスは全体的に大幅に向上しました。測定によると、パフォーマンスはプログラムとSAPトランザクションによっては、最大で数倍も改善されています。一部の例では、レスポンス時間(例: 請求書/トランザクション)が半減しています。さらに、以前は常にタイムアウトで完了しなかった、相当量のSAP BWレポート(POストリームなど)も実行できるようになりました。BWレポートの処理速度は全体的に改善され、場合によっては数倍以上に加速しています。その上、さまざまなバッチ処理(毎日/毎月の統合の実行)の実行時間が大幅に短縮され、同社の予想を上回るようになりました。その結果、ビジネス・プロセスも加速したのです。

一方、顧客は「Oracle SuperClusterの使用、SAPシステムの統合、またDBライセンスのコストの節約、効率的なSAP ITの運用により、サポートの費用がさらに削減され、TCOが最小限に抑えられるということを明らかに期待していた」という事実を熱心に強調しています。

パフォーマンスの改善とTCOの最小化に加えて同社が得たメリットとは、「Oracle SuperClusterおよびスケーリング・オプション、SAP ITの運用、高可用性およびセキュリティにより、明らかに企業レベルが高くなった」ことです。

SAP向けのOracle SuperCluster Oracle SuperCluster for SAPにより、企業は、インフラストラクチャの最新化、SAPランドスケープの統合、さらにデータセンターのより小さいフットプリントによって、増え続けるワークロードを管理し、パフォーマンスと生産性を改善することができます。またそれに伴いリスクが軽減され、結果的に最終目標の所有コストの低減が実現されます。Oracle SuperClusterは、SAPによりサポートされ、

オラクルのパラレル・データベース、SAPセントラル・インスタンス、アプリケーションまたはWebサーバー、Oracle Enterprise Manager管理ソフトウェア、すべてのSAPアプリケーションを実行します。このソリューションは特に、SAPおよび追加的なエンタープライズ・アプリケーションを実行するための多目的システムが必要なSAP顧客、またはデータ・センターの複数層のアプリケーションを統合および仮想化する必要がある顧客に適しています。Oracle SuperCluster for SAPは、ミッション・クリティカルな企業のSAPアプリケーション環境の要求に対応した設計、テスト、調整された完全なアーキテクチャを提供します。

インドネシアの大手石油会社のオラクル社のソリューションとサービス • Oracle SuperCluster M6-32(Solaris 11、Oracle 11g for

SAPおよびOracle Storage ZS3-ESを搭載したOracle Exada-ta Database Machineを含む)

• Oracle T5-2サーバー • Oracle DataGuard • Oracle RMAN • Oracle Enterprise Manager • Oracle Advanced Customer Services

利点 • 大幅なパフォーマンス向上(例: SAPバッチ処理) • TCOの削減 • 統合によるデータベースのライセンス・コストの低減 • データベースとアプリケーションの完全なインフラストラクチャ • 特にOracleデータベース用のストレージの最適化 • エンタープライズ管理の合理化と効率化 • 最低限のアップグレード要件 • 冗長化されたコンピューティング、ストレージ、およびネット

ワークのコンポーネントによる高可用性の強化

インドネシアの大手石油会社による探索

Indonesian energy group opts for Oracle SuperCluster

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プライベ ート・クラウド・アプライアンスで 迅 速 なアプリケーションの 配 置と配 置コストの 9 0 % 削 減を 実 現した S E C U R E - 2 4

Secure-24は14年わたって、マネージドIT運用、アプリケーション・ホスティング、およびクラウド・サービスを世界各地の企業に提供した経験があります。業界をリードするクライアントがこぞって称賛するのは、包括的なサービス・レベルの合意、および優れたサービスとサポートです。Secure-24は、あらゆるサイズのビジネス向けのOracle E-Business Suite、PeopleSoft、JD Edwards、Hyperion、およびSAPアプリケーションを管理するOracle Plat-inumパートナーです。その守備範囲は、すべての産業に及びます。Secure-24は、Computerworldの「100 Best Places to Work in IT(最も働きがいのあるIT企業100社)」に指定されています。

課題 • OracleアプリケーションやIaaSを活用したソリューションを金

融サービスからヘルスケア、製造業まで、さまざまな産業の顧客に提供する。提供するソリューションにより、顧客がインフラコストと人件費を削減することで、シームレスな運用と競争優位性を実現できるようにする。

• システム、ストレージ、ネットワーク、仮想化、およびアプリケーションを1つの環境に統合し、サポートを簡素化する。

• CiscoスイッチとともにVMwareとRed Hatソフトウェア、VM-wareオーケストレーターを使用して構築された独自のオーケストレーション・レイヤー、Vblockと同等のプラットフォームを使用して、同社のレガシー環境Cisco UCS、EMC VMAXの総所有コスト(TCO)を削減する。

• 標準的な高可用性アーキテクチャと単一ベンダーのサポートにより、サービス・レベルを改善する。

ソリューション • Oracle Enterprise Managerを使用して、2台のフル装備のオ

ラクルのPrivate Cloud Applianceをプライベート・クラウドに配置し、IaaS(infrastructureas- a-service)およびDBaaS(da-tabase-as-a-service)をすべての産業の顧客に迅速に提供し、アプリケーションの配置を加速し、データベースの管理を簡素化しました。

• 地理的に離れた2つのデータ・センターの2つのPrivate Cloud Applianceで稼働するミッション・クリティカルなOracleアプリケーションに対して、可用性の高い傷害時リカバリを実行することを可能にしました。

• 多数の異なるアプリケーションおよびソフトウェア・バージョンをPrivate Cloud Applianceでホストするための柔軟性と機能を提供できるようになりました。

• Private Cloud Applianceの日常的な管理とモニタリングにOracle Enterprise Manager 12cを使用しました。

• Secure-24による事前開発されたOracle VMテンプレートを使用、または迅速な開発に使用する独自のテンプレートの作成を可能にしました。これによって、顧客のためのビジネス・クリティカルなアプリケーションの配置が、数日または数週間ではなく、数時間に加速しました。

• Oracle ZFS Storage ZS3-2を配置し、データベース・ファイルとアプリケーション・ファイルを格納、Oracle Databaseをバックアップし、Secure-24のレガシーデータ・センターのストレージ環境および資産にアクセスを拡張しました。

• ハードウェアとソフトウェアの配置を自動化し、すぐに利用できるコンバージドインフラストラクチャ・ソリューションを提供し、購入しやすさ、製品の統合、管理の簡素化、およびサポートの単一窓口を可能にしました。

• Private Cloud Applianceで、Oracle Trusted Partitionsライセンスを使用して、Secure-24の顧客が、より効率的にオラクルのライセンスを使用できるようにしました。

• 事前開発され統合されたシステムを利用して、手間のかかるハードウェア・インフラストラクチャの計画や構成ではなく、柔軟なサーアビスの提供、戦略的ニーズや進化する顧客のニーズへの対応にITスタッフが集中できるようにしました。

• 企業のプライベート・クラウドに対して、2つの安全なマルチテナントの高可用性Private Cloud Applianceを使用し、Se-cure-24の顧客により大きな満足度を提供できるようになりました。

• ソフトウェア定義のネットワーク、Oracle Fabric Intercon-nects、およびPrivate Cloud Appliance内の仮想ネットワーク・コンポーネントの利点を活用できるように、使用が簡単な管理インタフェースを追加しました。

Oracle Private Cloud Appliance at Secure-24

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Oracleが選択される理由 「オラクルは、単一のベンダーとして革新的な統合されたインフラストラクチャ・ソリューションを提供してくれます。簡単な購入、製品の統合、管理の簡素化、サポートの単一窓口といったオプションは、顧客にとっても当社にとっても非常に快適です。」とSecure-24、CTO Sean Donaldson氏は述べています。「Private Cloud Applianceは、仮想化エンジンを持つクラウド・フレームワークです。これを使用すると、Oracle Linux、JD Edwards、PeopleSoft、Hyperion、およびOracle E-Business Suiteの実行が可能になります。」

「現在の競争の激しいIT市場では、新製品を市場に投入するまでの時間、およびビジネスに必要なスピードで動くために十分な機敏性が、契約を獲得する重要なファクターです。オラクルのPrivate Cloud Applianceは、テンプレートの作成と配置の容易さにより当社の動きが非常に機敏になりました。絶え間なく変わる顧客のニーズに答え、満足していただくためには、迅速に対応できなければなりません。」とDonaldson氏は述べています。

実装プロセス 「25ノードの完全なラックを配置し、電源を加え、数本のネットワーク・ケーブルを追加し、数時間でPrivate Cloud Applianceが稼働したことは、私たちにとってうれしい驚きでした。その10分後には、テンプレートで配置したOracle DatabaseがPrivate Cloud Applianceで稼働していました。」とDonaldson氏はうれしそうに続けました。

「以前は、当社のレガシー・インフラストラクチャ、すなわちVblockと同等のプラットフォームですべてのコンポーネントを統合するには、1か月の作業と3人のフルタイム従業員が必要でした。Private Cloud Applianceにより、統合は1か月から2時間に短縮され、配置コストを90%も削減することができました。」とSecure-24 CEO のMike Jennings氏は述べています。

www.Secure-24.com

Secure-24の談話

「オラクルのPrivate Cloud Applianceに

基づくインフラストラクチャの配置は、当社

の取得原価を50%、配置コストを90%削減

しました。

Oracleソリューションの配置で、当社は可用

性の高いクラウド・サービスのプロビジョニン

グとサポートを自動化できます。」

– MIKE JENNINGS、CEO、

Secure-24

リソース

• プロフェッショナル・サービスに関する他の参照資料

Oracle顧客:Secure-24

所在地:米国、ミシガン州、サウスフィールド

業種:プロフェッショナル・サービス

従業員:475名

年間収益:1億~5億米ドル

ビデオ:Secure-24 Finds Client Flexibility with Virtual Compute Appliance

オラクル社の製品およびサービス:• Private Cloud Appliance

• Oracle Virtual Networking

• Oracle VM

• Oracle Database

• Oracle Enterprise Manager 12c

• Oracle ZFS Storage ZS3-2

Oracle Private Cloud Appliance at Secure-24

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U T K O N O S O N L I N E H Y P E R M A R K E T の S A Pシステムを O R A C L E E X A D A T A に 移 行 を 完 了したR C N T E C

RCNTEC(АРСИЭНТЕК) – ロシアのIT開発/ビジネス・ソリューションのプロバイダは、食料品および関連商品のインターネット小売りのリーダーUtkonos online hypermarketの高負荷のSAPシステムをSPARCプラットフォームからOracle Exadata/x86に移行したばかりです。

ロシアでは小売店開発と激しい競争を背景として、ビジネスにITを導入する動きが加速し、新たな需要が生み出されています。

多機能のSAPシステムは、ビジネス・プロセスの自動化を目指し、会計報告、金融制度、ウェアハウジング、ロジスティクスおよびシッピング、原価計算、分析など、主要なビジネス活動に使用されています。

世界中の主要な小売業者はSAPシステムを使用し、パフォーマンス・インジケータを改善しています。SAPシステムはオンライン・トレーディングおよびインターネット・ベースの店舗のサポートも提供しています。

「Utkonos」は、2002年以来、SAPシステムで事業を運営しているロシア最大のオンライン小売業者です。SAPシステムをOracle Exadata/x86に移行し、システムのパフォーマンスとフォルト・トレランスを大幅に改善しました。

RCNTECには、SAPベースのシステムの実装と管理の多くの経験があり、新しいシステム設計、システム・ランドスケープの迅速な開発、SAPパフォーマンスの最適化で成功を収めた経験もあります。

RCNTECの専門家はSAPトレーニング・センターで講習を受け、SAPベースのシステムの多くのプロジェクトに携わっています。新しいプラットフォームに移行したときの「Utkonos」の本番データベースの合計ボリュームは11TBでした。これらのシステムはビジネス・クリティカルであり、顧客が許可した移行の時間は、わずか90分でした。移行の対象はすべてのデータベースです。ネットワークの容量は最大で1Gbpsしかなく、標準的なエクスポート/インポートによる移行やトランスポータブル表領域の使用では、与えられた時間内に処理することは不可能でした。RCNTECの専門家は、Oracle GoldenGateを使用したクロス・プラットフォームのデータベースの移行を実施しました。本番の移行を問題なく完了するために、移行のテストが実行され、移行後の整合チェックの手順が作成され、最適化されました。

「その結果、Oracle Exadata/x86プラットフォームへのデータベース移行プロジェクトは問題なく完了しました。停止時間は許可された90分未満でした、」とRCNTECのデータ・センター担当副社長、Anton Usanov氏は述べています。

「24時間体制で大量の顧客のリクエストを処理できる情報システムの運用は、市場の主要な優位性の1つになります。システムを稼働し続けることがこの業界にとっては不可欠です。当社の中断しないオンライン業務の量を考えると、停止時間90分未満の本番SAPシステムの移行は難しいことだったと思いますが、RCNTECの専門家はとても上手に解決してくれました。

現在、ロシアには、このような作業の十分な経験を積んだ会社はほとんどありません。外国の専門家に依頼すると、現在の経済情勢では膨大な費用を請求されます。」Utkonos online hyper-marketの情報システム部 部長、Sergei Husainov氏はこう述べました。 RCNTECは2016年以降、UtkonosのSAPシステムを運用しています。

LLC RCNTECの広報担当者

Marina Kriulina, RCNTEC PR専門家、 8(495)620-87- 87 8(915)410 60 49

[email protected]

Oracle Exadata Database Machine at Utkonos online hypermarket

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Protect 1of databases

Start small,scale-out

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Recover point in time

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EliminateDat Loss

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重要な業務にSAPを使用している組織にとって、シームレスなデータの可用性、最適なパフォーマンス、およびITリスクの軽減は、事業成功に不可欠です。Oracle ACSサービスは、Oracleシステムのパフォーマンスの維持と最大化を支援するために、ミッション・クリティカルなサポート・サービスを提供します。顧客のITチームとの長期的な相互関係、Oracleのサポート・チームおよびエンジニアリング・チーム内部の協働的なサポートの構築に重点を置いた独自のサービス・アプローチで、Oracle ACSは高度に統合された徹底したサービスを提供します。オラクルとSAPのすべての問題に対応する単一の連絡先、およびオラクルとSAPの専門知識へのアクセスにより、迅速かつ効率的に問題を解決できます。積極的で予防的なサポート・サービスでは、システム可用性の向上、パフォーマンスの最適化、リスクの削減、オラクルおよびSAPスタックにおける投資回収率(ROI)の加速を支援するために診断ツールを使用します。計画、移行、構成、インストールの各サービスにより、高度な機能および新しいテクノロジを迅速にかつ効率的に利用できます。さらに、カスタマイズされたワークショップでは、最高のパフォーマンスと可用性のために、SAP環境を操作し維持するベスト・プラクティスを学習します。これらで構成するサービスにより、顧客は日常のITサポートから離れ、ビジネス価値を実現することに集中できます。

Oracleには、顧客がSAP環境を最大限に活用するために必要なSAPに関する深い専門知識があります。28年以上にわたるSAPと協力関係にあるオラクルは、SAP向けのデータベースの最大のプロバイダで、SAP R/3とSAP NetWeaverに関する豊富な経験があります。両社の献身的なエンジニアリングおよびサポートの人材がともに、包括的な開発、統合および最適化に取り組み、顧客がSAPとOracleの環境に自信を持って容易に操作できるように、迅速な問題の解決を保証します。Oracle HAおよびDRの開発、統合、最適化によるSAPランドスケープの最大の可用性は、顧客の問題解決を確実に加速します。

Oracle Database向けのOracle ACS Lifecycle Support Services Oracle ACS Lifecycle Support Servicesは、最新のテクノロジでデータベースを最新の状態に保つことが必要か、レガシー・システムを新しいハードウェアに統合することが必要か、またはSAPのワークロードのパフォーマンスを改善することが必要か、といったあらゆる問題でOracle Database for SAPの最適化を支援します。

SAPの移行向けのOracle ACS Lifecycle Migration Service 自動化、高度なサポート・ツール、11年以上のOracle Database移行の経験を活用して、Oracle ACS Lifecycle Migration Ser-viceは、移行の計画、検証および実行サービスを提供します。これらのサービスによりSAPデータベースを迅速に移行できるため、コストの削減、停止時間の短縮が実現します。オラクルのエキスパートは、SAP環境の評価、移行方法の選択の支援、潜在的な移行問題の解決、テスト・ランの実行によるリスクの軽減を通して、セキュアなオンライン・ゲートウェイを使用してデータベースを移行します。業界の最新のベスト・プラクティスに基づくオラクルの効率的なプロセスにより、通常数週間または数か月必要なSAPの移行をわずか数日で実行できます。

Oracle Consolidation Planning Service レガシー・システムを最新のハードウェアに統合することで、コストの削減、パフォーマンスの向上、操作の簡素化が実現します。Oracle Consolidation Planning Serviceは、オラクルのハードウェア・プラットフォームおよびエンジニアド・システムに統合するための最適な統合のシナリオと移行のシナリオを迅速に識別する上で役立ちます。オラクルのエキスパートは、現在の構成、ワークロード、パッチ・レベル、およびSAP環境のセキュリティ要件を評価して、詳細な予想、移行と操作上のリスクを低減するための実用的な推奨事項を含む、総合的な統合プランを作成します。

Oracle Performance Tuning and Benchmarking Service 実行中の監視および年4回の評価により、Oracle Performance Tuning and Benchmarking Serviceは、重要なSAPデータベースの着実で最適なパフォーマンスを維持します。操作に影響を与える前に問題を特定し、主要なパフォーマンス基準を監視します。年4回のパフォーマンス評価には、業界標準に基づく推奨事項、オラクルのベスト・プラクティス、および同様のSAPデータベース構成と使用シナリオを持つ顧客によるエクスペリエンスが含まれています。

Oracle Load Testing and Analysis Serviceを追加すると、稼働時間の増加、コストの削減、包括的なデータベースのテストによるリスク低減ができます。Oracle Databaseのロード・テストのエキスパートが、計画されたテクノロジ変更がパフォーマンスに与える影響の評価、およびパフォーマンスの最適化に推奨する構成を通して稼働前の問題を特定し対処します。

S A P 向 けのミッション・クリティカル な サ ポ ート・サ ー ビス

ADVANCED CUSTOMERSUPPORT

Mission Critical Support Services for SAP Customers

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Oracle Servers、StorageおよびEngineering System向けのOracle ACS Services OracleのハードウェアをベースとしたSAP環境のためにOracle ACSは、計画、デプロイ、最適化、サーバー、ストレージおよびエンジニアド・システムの深い専門知識に基づくサポート・サービスを提供します。これらのサービスにより、パフォーマンスと可用性が改善し、SAP環境に新しいハードウェアを実装する回数を削減します。

サーバー向けのOracle ACS Services Oracle ACSは、顧客がOracleサーバーのパフォーマンスと可用性を改善し、新しいシステムの配置に必要な時間を短縮する上で役立ちます。インストールおよび構成の支援には、新しいOracleシステムの配置を促進し、結果としてSAP環境が安定しサポート可能であることを保証するための本番前の作動可能状態調査が含まれます。サーバーのパフォーマンス・チューニングおよび可用性の構成のためにカスタマイズされたサービスは、SAP環境を最適化します。また、カスタマイズされたワークショップから得ることができるベスト・プラクティスと知識の伝播で、自信を持ってサーバーを操作できます。

ストレージ向けのOracle ACS Services サーバーと同様、Oracle ACSは、新しいOracleのストレージ・システムの配置を加速するために、インストールおよび構成の支援を提供します。ストレージの最適化サービスには、構成とパフォーマンスの確認、SAP環境のストレージ・システムの可用性とパフォーマンスを最大にするための高度な監視と解決サービスが含まれます。

サーバーおよびストレージ向けのOracle ACS Servicesの詳細は、次のサイトを参照してください。http://www.oracle.com/us/support/advanced- customer-services/servers-stor-age/overview/index.html.

エンジニアド・システム向けのOracle ACS Services ライフサイクル全体に取り組むことにより、Oracle ACSは、Ora-cle ExadataなどのOracleエンジニアド・システムにミッション・クリティカルなサポートを提供し、エンジニアド・システムの投資利益を最大化する上で役立ちます。

助言と計画、設計と構築、およびデプロイ・サービスが、Oracleのエンジニアド・システムへの円滑な移行とSAP環境内の操作の準備を保証します。進行中の本番サポートは、リスクを軽減し、OracleとSAPの問題解決のための単一の連絡先を提供します。また、Oracle Exadata Start-Up Pack for SAPは、サポート全体に対する総合的なサービス・パッケージを提供します。これには、次のサービスが含まれます。

• Oracle Exadata Start-Up Advisory Service

• Oracle Exadata Installation and Configuration Service

• Oracle Exadata Production Support Readiness Service

• データ移行サービス

• Oracle Exadata Quarterly Patch Deployment Service(OracleおよびSAPのパッチ処理を含む)

エンジニアド・システム向けのOracle ACSサービスの詳細は、次のサイトを参照してください。http://www.oracle.com/us/ support/advanced-customer-services/engineered-sys-tems/ overview/index.html

Oracle Business Critical Service for SystemsOracle Business Critical Serviceは、予防的なサポートの強化とレスポンス時間の短縮をミッション・クリティカルなSAPシステムに提供します。レスポンス時間に対応するサービス・レベル合意(SLA)に基づくPriority Response、重要度の高いインシデントに対応するTime-To-Replace(TTR)とOn-Site Assistanceが、迅速な問題解決を保証します。自動サービス・リクエスト生成機能を備えた継続的なシステム監視は、業務が影響を受ける前に障害を検出し、解決プロセスを開始します。定例のシステム・レビューとプロアクティブ・パッチ適用を含む予防的なサービスは、SAP環境の重要なシステムのパフォーマンスと可用性を最適化します。Oracle Business Critical Servicesの詳細は、次のサイトを参照してください。http://www.oracle.com/us/sup-port/premier/business-criticalservice/ overview/index.html.

Oracle ACS Lifecycle Support Servicesは、データベースの迅速な移行、移行および統合によるリスクとコスト削減を実現し、データベースのパフォーマンスと可用性の最適化を支援します。SAP環境向けのOracle ACS Lifecycle Support Servicesの詳細は、次のサイトをご

覧ください。

http://www.oracle.com/us/support/advanced-customer-services/database/overview/index.html および http://www.oracle.com/us/support/advanced-customer-services/lifecycle-support-services/overview/index.html

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SAP環境向けのOracle Platinum Services 標準的なOracle Premier Supportプログラムの特別な資格により、Oracle Platinum Servicesは追加の強化されたサポート機能をSAP環境に提供します。セキュアなOracle Advanced Support Gatewayを使用して、OracleおよびSAP環境全体(ハードウェア、データベース、オペレーティング・システム、ネットワーキング)に対する継続的なリモート障害監視により、レスポンス時間を短縮できます。障害の通知は発生から5分以内に配信され、リストアまたはエスカレーションを15分以内に実行し、深刻化した障害のジョイント・デバッグは、発生から30分以内に開始されます。重大な問題の防止と迅速な問題の解決は、結果として停止時間を減少させます。実際、Oracle Platinum Servicesの顧客の経験から平均して、重要度の高い問題が50パーセント減少し、レスポンス時間が31パーセント短縮されています。それにより組織内のサポートに関連するワークロードが軽減されています。さらに、年に4回のパッチ配置サービス(OracleおよびSAPのパッチを含む)は、SAP環境が常に最新の状態であることを保証します。

Oracle Platinum Servicesには、Oracle ExadataのPlatinum認定された構成、Oracle Exalogic、およびOracle Premier Sup-port契約が付属したOracle SuperClusterが含まれています。SAP環境向けのOracle Platinum Servicesの詳細は、次のサイトを参照してください。http://www.oracle.com/us/support/premier/engineered-systems-solutions/platinum-ser-vices/overview/index.html.

SAP顧客向けのOracleワークショップ オラクルでは、SAPの顧客に特化したワークショップを提供し、OracleおよびSAP環境の維持と操作を支援しています。顧客のニーズに合せたオンサイト・ワークショップを担当するのは、SAP用のOracle Database配置の最適化に必要な専門知識を持つOracleの専門家です。実践中心のライブなデモンストレーションと実践者向けのドキュメントでは、OracleおよびSAP環境を最大限に活用する様々なトピックを取り上げます。

Mission Critical Support Services for SAP Customers

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Oracle SuperCluster M7は、Oracle Databaseの画期的な効率とパフォーマンス、およびゼロ・オーバーヘッドのセキュアなマルチテナント機能とプライベート・クラウド管理ツールを組み合せ、データベースとアプリケーションのための完全でセキュアなクラウド・インフラストラクチャを作り出します。エラスティック構成により、小規模システムから開始し、その後需要に応じて柔軟に、また容易に拡張できます。Oracle M7の高性能プロセッサ・アーキテクチャは、競合するx86のどのプロセッサと比較しても、コアあたりで優れたパフォーマンスをエンタープライズJAVAアプリケーションおよびOracle Databaseで実現します。Oracle VM Server for SPARCおよびOracle Solarisのゼロ・オーバーヘッド仮想化機能は、超高速InfiniBandファブリックと連携し、領域、電力、演算、メモリー、人材またはソフトウェア・リソースを無駄に消費せず、最大のパフォーマンスとスケーラビリティを提供します。

現在のSAPのランドスケープは、アプリケーション、データベース、オペレーティング・システム、クラスタ・ソフトウェア、サーバー、ネットワーキング、およびストレージが統合され、専門的な管理とビジネス・クリティカルな高可用性の保証が要求される、複雑なデータ・センターのランドスケープであると言えるでしょう。

Oracle SuperCluster M7は、オラクル独自のセキュアなプライベート・クラウド・インフラストラクチャを提供する、SAP顧客向けの唯一のアーキテクチャです。プライベート・クラウド・インフラストラクチャは、仮想化、OS、管理の他に統合された演算リソース、ストレージ・リソース、ネットワーク・リソースがデータベースおよびアプリケーション用に最適化され、SAPランドスケープにとって理想的なインフラストラクチャになります。

Oracle SuperCluster M7は、SAPのすべての層に最適なプラットフォームです。オラクルのSPARC M7プロセッサのパフォーマンス、業界最強のセキュリティ、高可用性のためのOracle Solar-is Clusterとのエンドツーエンドの統合、およびOracle Solaris向けの最適化を含む、Oracle SuperCluster M7の工学的な最適化に対抗できるソリューションは、市場に存在しません。

オラクルは、迅速な導入やSAPアーキテクチャのライフサイクル全体の運用コスト削減を実現する革新的な手段を提供します。

SAPはこの手段を検証しサポートしています。数十年にわたる、オラクルとSAPのデータベースの共同開発は、Oracle SuperClu-sterとOracle Database for SAPのより強固なエンジニアリングと統合に寄与しています。Oracle SuperCluster M7は、SAPのコンプライアンス・フレームワークの一部として、SAPセキュリティ・コンプライアンスの拡張を統合します。

完全なSAPランドスケープ統合の実装と導入に成功したOracle SuperClusterは、実装の簡素化および高速化、インフラストラクチャの統合、パフォーマンスの高速化を実現し、可用性の高いミッション・クリティカルなOracleクラウド・プラットフォームを提供します。Oracle SuperCluster顧客のSAP使用のユース・ケースは、このソリューションの幅広さを示しています。

SAP顧客向けのOracle SuperCluster M7の主なメリット Oracle SuperCluster M7は、オラクルのセキュアなクラウド・インフラストラクチャとして設計されました。業界で最も高度なセキュリティ機能が装備され、最高のパフォーマンス、コストと複雑性の劇的な削減に向けて連携する、効率の強化、ツールおよび自動化を完備した製品です。Oracle SuperCluster M7では、セキュリティ、パフォーマンス、効率の分野でSPARC M7プロセッサ、Oracle Solaris、Oracle Solaris Cluster、Oracle Database、およびSAPを含む特殊なテクノロジが、統合および最適化されています。

SAPのランドスケープは、インフラストラクチャの層が幾重にも重なり複雑な構造ですが、総所有コストを削減し、SAPのアプリケーション、パフォーマンス、管理性および可用性を改善するための統合で大きなメリットを得ることができます。従来のSAPのランドスケープは、本番、開発、および品質保証がそれぞれ分離され、徐々にそのインフラストラクチャが複雑になりました。

Oracle SuperClusterは、SAPのランドスケープにアーキテクチャの基礎の部分から簡素化し統合されたクラウド・インフラストラクチャを提供します。Oracle SuperClusterは、演算、ネットワーク、およびストレージのハードウェアを、仮想化、オペレーティング・システムおよび管理ソフトウェアと組み合せて、導入、管理および維持が容易でセキュアな高パフォーマンスのインフラストラクチャを作り上げます。

S A P 顧 客 向 け の O R A C L E S U P E R C L U S T E R M 7

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81Oracle SuperCluster M7 for SAP Customers

Oracle SuperCluster M7は、オラクルとSAPのスタック(図1)のすべての層全体のパフォーマンスと最適化を目的に設計されています。SAPとの共同開発は、オラクルの製品戦略およびパフォーマンスの最適化プロセスの一部です。

Oracle SuperCluster M7テクノロジの概要 Oracle SuperClusterでは、Oracle Database 12c、Oracle Da-tabase 11gおよびOracle Real Application Clusters(Oracle

RAC)のような可用性の高い、スケーラブルなテクノロジが業界標準のハードウェアと結合されます。オラクルのSPARC M7サーバー、Oracle Exadata Storage Servers、およびOracle ZFS Storage ZS3アプライアンスを含む、統合および最適化されたハードウェアは、QDR InfiniBand統合ネットワークを通して統合されます。すべてのコンポーネントは、事前構成、テスト、統合、調整、パフォーマンスが最適化され、ハードウェアのシングル・ポイント障害なしに設計されています(図2)。

図2

図1

OPTIMIZED SOLUTIONS

EXADATA

The Oracle Product Strategy: Co-EngineeringInnovation and Co-Engineering Across all Layers of the Oracle Stack

Co-Engineeringinside each layer

Co-Engineeringbetween layers

Integrationwith other systems

Joint Developmentwith SAP

Converged Compute, Network and Storage

SuperCluster M7

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Oracle SuperCluster M7の機能: 次のリストで、Oracle SuperCluster M7の最も突出した機能の一部を説明します。

• 比類のないパフォーマンス:Oracle SuperCluster M7の特徴は、世界最速の汎用演算向けプロセッサ、SPARC M7です。暗号化アクセラレーションおよびOracle Database 12cのクエリー・アクセラレーションの機能が強化され、プロセッサの設計に直接組み込まれています。SPARC M7 In-Line Decom-pressionをOracle Database In-Memory 12c向けのSPARC M7 SQLアクセラレーションと組み合せると、リソース集約型のSAPアプリケーションのパフォーマンスが向上します。

• 高度なセキュリティ:Oracle SuperCluster M7の特色は、業界で最も高度なセキュリティです。多数のランタイム・セキュリティ・テクノロジ、記録およびテストされたシステム全体にわたるセキュリティ管理とベスト・プラクティス、一体型の自動化適合性検証ツールが組み込まれています。独自のテクノロジには、SPARC M7 Silicon Secured Memory、SPARC M7暗号化アクセラレーション、読取り専用の仮想マシン、エンドツーエンドの追跡記録が含まれます。

• スケーラビリティ:Oracle SuperCluster M7は、SAP環境に比類のないスケーラビリティも提供します。非常に効率的でセキュアなマルチテナント機能のために設計されたOracle SuperClusterは、スケール・アップ仮想化とスケールアウトIn-finiBandファブリックが統合され、テナント・データべースおよびアプリケーションのシステム・リソースのプロビジョニングで最大の柔軟性を提供できます。これは、他のテナントのワークロードから最大限に分離され、最適な機能で実行されます。そのため、計算リソース、メモリー・リソース、またはソフトウェア・リソースを浪費しません。

• セキュアなマルチテナント機能:セキュアなマルチテナント機能を使用すると、単一の物理的なOracle SuperClusterで、自身のサービスを運営および管理することが許可されている複数のコンカレント・エンティティ間の高レベルの分離が可能になります。アプリケーションには多様なセキュリティ、信頼性、およびパフォーマンスの要件があります。ワークロードはOracle Solaris Zonesで分離され、リソース管理およびユーザー・アカウント管理は集中管理されます。Oracle SuperClusterは、ノード内の可用性を高めるために、CPU、メモリー、およびI/Oのグループ間のハードウェアの分離を集中管理します。

結論Oracle SuperCluster M7は、オラクル独自のセキュアなプライベート・クラウド・インフラストラクチャを提供する、SAP向けの唯一のアーキテクチャです。プライベート・クラウド・インフラストラクチャは、仮想化、OS、管理の他に統合された演算リソース、ストレージ・リソース、ネットワーク・リソースがデータベースおよびアプリケーション用に最適化され、SAPランドスケープにとって理想的なインフラストラクチャになります。

オラクルのSPARC M7プロセッサのパフォーマンス、業界最強のセキュリティ、高可用性のためのOracle Solaris Clusterとのエンドツーエンドの統合、およびOracle Solaris向けの最適化を含む、Oracle SuperCluster M7の工学的な最適化に対抗できるソリューションは、市場に存在しません。

オラクルは、幅広く総合的なテクノロジおよびサービスを提供します。このテクノロジとサービスは、可用性の高い、ミッション・クリティカルなオラクル・クラウド・プラットフォームをSAPに提供することができます。このホワイト・ペーパーでは、SAPに関連する、Oracle SuperCluster M7の高レベルの概要を説明しています。

詳細情報:http://www.oracle.com/us/solutions/sap/engineered-systems/ supercluster/index.html

Oracle SuperCluster M7 for SAP Customers

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SAPCTL使用によるSAPリソースの高可用性

クラスタ内のアプリケーション、プロセス、またはサーバーが機能しなくなった場合、ユーザーにまったく知られなかったとしても、中断をできる限り、短くする必要があります。たとえば、サーバー上でアプリケーションが機能しなくなった場合、クラスタ内の他のサーバーで、そのアプリケーションを再起動し、使用の中断を最小限に抑えることができます。同様に、クラスタ内のサーバーが機能しなくなった場合は、サーバーで動作しているすべてのアプリケーションとプロセスを別のサーバーにフェイル・オーバーして、ユーザーへのサービスを継続する必要があります。通常、顧客は、組込みの汎用のアプリケーション・リソース・タイプまたはカスタマイズ可能なスクリプトおよびアプリケーション・エージェント・プログラムを使用します。このスクリプトとプログラムには、アプリケーションとプロセスに割り当てられたリソース属性があります。Oracle Clusterwareではこれらのエンティティをすべて管理でき、確実な高可用性を実現します。

通常SAP顧客は、可用性の高いインフラストラクチャを稼働させ、SAPのエンド・ユーザーに無停止のサービスを提供することを強く望んでいますが、1つまたは多数の組織で異なるベンダーのコンポーネントが混在して運用されている現状では、これらの製品のインフラストラクチャやエコシステムを制御するのは、難しいタスクです。多くSAP顧客は、ExadataやSuperClusterのようなOracle Engineered Systemに移行して複雑性を軽減し、効率を向上させていますが、一方では現状の環境をできるだけ変更せずに、可能な範囲の高可用性で甘んじている顧客もいます。SAP環境では、とりわけSAP Enqueue Serviceを含め、高可用性は誰でも経験する課題です。SAP Enqueue Serviceは自身のサービスに障害が発生すると、SAPシステム全体を再起動します。

SAP Enqueue Serviceは、SAPアプリケーション・サーバー・インスタンスの分散ロックの管理を提供します。SAPの2つ以上のインスタンスをSAPシステムで使用する場合、SAP Enqueue Serviceを使用可能にする必要があります。SAPアプリケーションの高可用性をサポートするために、Enqueue ServiceとMes-sage Serviceを組み合せて、SAP WebAS ABAPの「Standalone Enqueue Service」(ASCS)を構築します。SAP WebAS JAVAの場合、Enqueue ServiceとMessage Serviceを組み合せると、

「Central Services Instance」(SCS)が形成されます。このSCSインスタンスは、必ずSAPのJAVAスタックに必要です。SAPでは、アクティブ/パッシブ方式を使用して、それぞれのEnqueue Serviceの高可用性を実現します。アプリケーション・タイプがABAPの

Enqueue Serviceは1つのみで、もう1つはSAPシステム内で実行されるJAVA専用です。SAPシステムは、異なるノード上の複数のアプリケーション・インスタンスで構成されます。障害が発生した場合または計画停止した場合、ABAPまたはJAVAのアクティブなEnqueue Serviceが実行されるノードで、1つ以上のSAP Replication Serviceが実行されます。「サービス」という用語は、EnqueueまたはReplicationを提供するSAPプロセスを指し、これらのサービスをホスティングするノードは、「Enqueue Server」と

「Replication Server」と呼ばれます。

Oracle Databaseで稼働するSAPの顧客は、優先するベンダーおよびOSプラットフォームによっては、任意のSAPに認定されたフェイルオーバー・ソフトウェアを選択できます。Oracle Cluster-wareを使用するとさらに良いのは、ソフトウェア・ベンダーの数、複雑性、管理作業およびソフトウェア・ライセンスの費用を削減できることです。Oracle Clusterwareはポータブル・クラスタ・ソフトウェアで、複数の個別サーバーをクラスタ化して、あたかも1つの単一のシステムのように機能させることができます。Oracle Clusterwareは、Oracle Real Application Clusters(RAC)に必要なインフラストラクチャも提供します。さらに、Oracle Cluster-wareは、任意のOracleアプリケーションまたはSAPなど、その他のアプリケーションの保護をクラスタ内で有効にします。

Oracle Clusterwareは、Oracleリソースに対して高可用性を提供するだけでなく、SAPリソースに対しても高可用性を提供します。オラクルでは、SAPの高可用性リソースを簡単に管理できる、Oracle Clusterwareツール(SAP Control(SAPCTL))を開発しました。SAPCTLでは、Oracle ClusterwareとSAPの高可用性コンポーネントのリソース、スクリプト、依存性の管理に使用する容易なインタフェースを提供します。SAPCTLにより、SAP Enqueue Service、SAP Replication Service、ABAPおよびJavaのSAP Enqueue Serviceで使用する追加の仮想IPアドレスを簡単に管理することができ、Oracleのコマンドライン・ツールの機能も統合できます。

High Availability for SAP Resources by SAPCTL

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84 High Availability for SAP Resources by SAPCTL

SAPCTLバージョン8では、SAPのクリティカルな高可用性コンポーネント、SAP EnqueueやSAP Replication Serviceの他に、SAPアプリケーションの不定数のインスタンスを保護するインタフェースが用意されています。SAP Central Instance(CI)またはSAPアプリケーション・インスタンス(DV)は、SAPCTL管理下で実行する候補になります。SAPCTLツールは、SAP Standalone Gateway(GW)およびSAP WebDispatcher(W)をSAPインスタンスとしてもサポートします。 さらにSAPCTLは、常に同一場所にあるCRSリソースを使用して、サポートされるSAPインスタンスのすべてのタイプに対し、関連するSAP Start Service(sapstartsrvdaemonプロセス)を監視します。SAPインスタンスをクラスタ・ノードで起動する場合またはクラスタの別のノードに再配置する場合、SAP Start Serviceプロセスは、SAPCTLにより自動的に開始されます。

このタスクは、Oracle Clusterwareの起動後にSAPCTLにより実行されるため、システム起動時にsapinitプロシージャを使用して、すべてのSAP Start Processを起動する必要はありません。

実装ガイドおよびSAPCTLに必要なソフトウェアは、SAP Note「1496927 – Protection of SAP instances through Oracle Clusterware」を参照してください。

Oracle Exadata、Oracle SuperClusterおよびOracle Database Applianceは、SAP Central Services(SCSおよびASCSインスタンス、ERインスタンス)の実行に認定され、エンジニアド・システムで実行されるSAPCTLで、これらのサービスがサポートされています。バージョン7.00以降のSAPカーネルは、LINUX、SolarisおよびAIXオペレーティング・システムで、SAPCTLによりサポートされます。SAPCTLは、SAPの統合シナリオNW-HA-CLU 7.40でSAP NetWeaverとの統合が認定されています。

Oracle ClusterwareおよびRACに加え、SAPCTLを実装すると、IBM PowerHAやHP Service Guardなど、サード・パーティの高可用性ソフトウェアが不要になります。しかもSAPCTLは無償で提供されるため、管理作業を大幅に削減できるだけでなく、さらに費用の節約にもなります。Oracle Real Application Clusters

(RAC)が、Oracle Databaseインスタンスをシングル・ポイント障害(SPOF)として削除すると同時に、Oracle SAPCTLは、もう1つのSPOF(Enqueue Service)を削除します。これはSAPアプリケーション・レベルで実行されます。SAPのインフラストラクチャに対する基本は、はるかに高いレベルの可用性や限定的なSLAへのより良いレスポンスを提供することです。Oracleテクノロジはフィジカル・スタンバイ・データベースも提供します。このようなソリューションは、ストレージのミラー化にとって代わり、インフラストラクチャのコストを削減します。

Node 1 Node 2

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企業は、妥当なコストで最高のパフォーマンスを実現するために、ITインフラを最適化する必要があります。生産性とパフォーマンスを改善しながら、ITインフラのコストと複雑性を軽減するエンジニアド・システムを設計するために、オラクルはスタックの各層を刷新します。

オラクルのエンジニアド・システムは、すでにテクノロジ・スタック全体が統合され、統合作業を必要としません。ITの複雑性の軽減で生み出された時間と費用は、技術革新とチャンスに費やすことができます。

Oracle Exadata Database Machine、Exalogic Elastic Cloud、Or-acle Database Appliance、Private Cloud Appliance、Oracle Su-perClusterおよびMiniClusterは、業界で類まれなエンタープライズ・パフォーマンス・レベルを実現するために設計されています。

オラクルのエンジニアド・システムは、最善のハードウェアおよびソフトウェアのコンポーネントと、運用を簡素化し、総所有コスト(TCO)を削減する革新的な技術革新を結合します。Oracle Engineered Systems for SAPの卓越したパフォーマンスは、SAPアプリケーションのために最適化されます。

競合他社は「ultra」や「highly」、「xy」コンバ-ジド・システムで止まっていますが、オラクルはそこでも止まりません。すべての層を設計し、すべての層を1つのソリューション(独自のIPおよび業界の標準に基づいて設計、テスト、構築および納入される)に統合することで他社を一歩も二歩もリードします。

オラクルは、データベース、ビジネス・ソフトウェア、オペレーティング・システム、サーバー、ストレージなど、世界で最も完全でオープンな、統合されたテクノロジ・スタックから開始します。

Oracle Engineered Systems • それぞれのITインフラの層が先進的なテクノロジを提供する

一方で、オラクルはさらに一歩進んで、エンジニアド・システムを設計しました。このシステムは、生産性とパフォーマンスを改善しながら、ITインフラのコストと複雑さを軽減するために事前統合されます。

• データ・センター業務の簡素化、コスト削減、ビジネス革新のために、スタックのあらゆる層で刷新と最適化を実現できるのは、オラクルだけです。

• 各システムがオラクルのアプリケーションからディスクまでのスタック(サーバーとストレージ、オペレーティング・システム、データベース・ソフトウェア、ミドルウェア、ネットワーキング、および組込みの仮想化機能)を統合し、購入、プロビジョニング、SAPインフラストラクチャの配置に関連する時間とコストを削減します。

• オラクルとSAPは合同でSAP向けのオラクルのエンジニアド・システムのテストと認定を行い、エンジニアド・システムをファミリとして提供しています。エンジニアド・システムは、データ・センターの業務を簡素化し、SAP環境の迅速で簡単な配置を通して、ビジネス革新を加速するために、事前に統合、テスト、構成されています。

• Oracle DatabaseとSAPアプリケーションに最適化されたオラクルのSAP向けのエンジニアド・システムは、SAPランドスケープを稼働させるために必要な時間を短縮します。

データセンターのOracle Engineered Systems • 配置後、オラクルのエンジニアド・システムでSAPランドス

ケープを統合すると、データ・センター管理の複雑さが軽減されます。

技術革新、効率および簡素性: オラクルのSAP向けエンジニアド・システム:

テクノロジ・スタックの各層での卓越したパフォーマンス • 卓越したパフォーマンスとは、以前よりも速く、首尾よ

く、より効率的に仕事を終わらせることを意味します。これは、オラクルのエンジニアド・システムの顕著な特徴であり、ITを簡素化するというオラクルの原動力の究極の具現化です。

Engineered for innovation, efficiency and simplicity: Oracle Engineered Systems for SAP

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• 管理者はSAPのBR*ToolsとOracle Enterprise Manager Ops Centerを使用して、SAPランドスケープとSAPインフラストラクチャを管理できます。組込みの自動化機能が管理タスクを簡素化し、日常管理の必要性を削減します。

Oracle Exadata Database Machine、Oracle Database Appli-ance、Exalogic Elastic Cloud、Oracle SuperCluster、MiniClus-terおよびPrivate Cloud Applianceは、業界で類まれなエンタープライズ・パフォーマンス・レベルを実現するために設計されています。

デ ータ・ウェアハウス、オンライン・トラン ザクション 処 理(OLTP)、および負荷が混在するデータベース・アプリケーションで最高のパフォーマンスを実現するために設計されたOracle Exadata Database Machineは、SAPのパフォーマンスと管理性を改善するようにカスタマイズされています。

「コンテナ型データ・センター」であるExadata Database Ma-chineは、簡単に配置できるシステムで、Oracle Databaseの実行に必要なすべてのハードウェアを含んでいます。そこから、Oracle Real Application Clusters(RAC)、Oracle Grid Infra-structure、ストレージ管理ツール、および管理ソフトウェアを追加し、最高のパフォーマンス、ミッション・クリティカルな可用性、および信頼性のためにシステム全体を最適化します。

SAP環境でのExadataの使用 Oracle Exadata Database Machineは、複数レベルのSAP環境に対する理想的な選択肢です。

• オンライン・トランザクション処理(SAP ERP)、ビジネス・ウェアハウス(SAP BW)および複雑なワークロード統合のために優れたI/OおよびSQL処理パフォーマンスを実現します。

• RACとExadataを使用する大規模なパラレル・グリッド・アーキテクチャが、リニアなI/Oスケーラビリティを持つ最高のパフォーマンスを実現し、データベースとストレージ間のデータの帯域幅を大幅に拡張します。 集中型のクエリー処理およびデータ・マイニング・スコアリングはストレージ・サーバーにオフロードされ、処理をSAPデータに近づけて、クエリーのパフォーマンスと同時実効性を改善します。

• すべてのサーバー、ストレージ、およびネットワーク・コンポーネントは、あらかじめラックに固定されています。完全なパッ

ケージが事前統合され 、テスト済みであるため、配置スケジュールは数週間または数か月短縮されます。このため、単一ベンダーがバンドルしたパッチ・セットによるパッチ適用など、タスクを簡素化して、デフォルトで使用可能な高可用性と障害時リカバリを提供します。

• SAP顧客は、SAPアプリケーションを変更なしで実行するExa-dataにデータベースを簡単に移行できます。

ソース・プラットフォームによっては、移行は、オペレーション・システム・プラットフォームのアップグレードのようにスムーズです。プライベート・クラウドのために設計されたOracle Exalogic Elastic Cloudは、実質的に無制限のスケーラビリティ、卓越したパフォーマンス、今まで想像もできなかった管理の簡素化をSAPアプリケーションに提供します。

ミドルウェア・アプリケーションおよびパッケージ・アプリケーションの演算集中型のワークロード用に設計/調整され、組込み/構成済みの各システムには、完全に統合されたホットスワップ可能なx86演算ノード、高性能のOracle ZFS Storage Appliance、広帯域幅の通信ファブリックとスイッチが含まれています。

Oracle Engineered Systems: Certified by SAP

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87Engineered for innovation, efficiency and simplicity: Oracle Engineered Systems for SAP

SAP向けのOracle Exalogic Elastic Cloud Exalogicは、アプリケーションの管理を簡素化し、運用上の効率を改善するために設計されています。

• 設計、統合、テスト、出荷、インストール、構成および操作をすべて包括する、モジュール型のビルディング・ブロックでの提供で、ExalogicはSAP環境の複雑さを大幅に低減します。SAP顧客は、SAPランドスケープに対しインフラストクチャを迅速、効率的かつ簡単にデプロイできます。

• すべてのExalogic構成は、すべてのレベルで完全冗長であり、シングル・ポイント障害なしに設計されています。SAPおよびOracle固有の高可用性技術とともに、SAPインフラストラクチャのデプロイに対するきわめて高い信頼性が提供されます。

• Exalogicのコンポーネントは高度に標準化され、工場で統合、テストおよび認証されているため、すべてのストレージ、サーバー、OSおよびシステム管理サービスのニーズが、一カ所の拠点でサポートされます。このため、設定と配置、エラーのリスクの大幅な低減、運用の標準化が簡素化されます。

Oracle Linus 6のプラットフォームで使用可能なSAP NetWeaver 7.xをベースとするすべてのSAP製品は、Exalogicの仮想構成で使用できるようになりました。

Oracle SuperCluster 次世代のSPARC T5/M7サーバー、Oracle Solaris 10とSolaris 11、Oracle Database 11gと12c、およびExadataストレージのようなオラクルの技術革新は、エンタープライズSAPアプリケーションの統合のために最適化され、調整されたスケーラブルなエンジニアド・システムに一体化されています。

Oracle SuperClusterをベースとするオラクルのOptimized Solution for SAPは、最高レベルのパフォーマンスとミッション・クリティカルな信頼性を持つ、幅広い補完的なエンタープライズ・アプリケーションと連携して、SAPアプリケーションを実行するために設計されています。ユーザーは、Oracle SuperCluster M7システムでSAPアプリケーション・インスタンス、セントラル・サービス、およびデータベース・ソフトウェアを統合することにより、SAPランドスケープを大幅に簡素化できます。

Oracle SuperClusterでSAPランドスケープを実行Oracle SuperClusterは、SAPによりサポートされています。オラクルのパラレル・データベース、SAPセントラル・インスタンス、アプリケーションまたはWebサーバー、Oracle Enterprise Man-ager管理ソフトウェア、すべてのSAPアプリケーションを実行で

きます。このソリューションは特に、インストールされたSAPと他のエンタープライズ・アプリケーションの同時使用やデータ・センターの統合、仮想化による複数層アプリケーションのための多目的システムが必要なSAP顧客に適しています。

• Oracle Optimized Solution for SAPを使用したOracle Op-timized Solutionが提供する効率的な方法により、企業は、インフラストラクチャの最新化、SAPランドスケープの統合、削減されたデータセンター・フットプリントでより多くのワークロードを管理でき、リスクの軽減、所有コストの低減とともに、パフォーマンスと生産性の大幅な改善を実現できます。

• Oracle Optimized Solution for SAPは、ミッション・クリティカルな企業のSAPアプリケーション環境の要求に対応した設計、テスト、調整された完全なアーキテクチャを提供します。

• 顧客は、開発、テスト、および本番を含むランドスケープを、可用性とスケーラビリティが高いプラットフォームに統合し、SAPアプリケーションのパフォーマンスと可用性を改善できます。

• 組込みの仮想化テクノロジは、SAPワークロードを分離し、単一のプラットフォームにSAPをセキュアに統合するために必要なきめ細かいリソース管理を提供します。演算リソース、メモリー・リソースおよびI/Oリソースを管理し、アプリケーションが適切な量のリソースにアクセスし、ワークロードがプラットフォーム全体を占有しないことを保証できます。組込みの管理が業務を合理化し、異なるスキルの必要性を排除します。

Oracle MiniCluster Oracle MiniCluster S7-2は、エンタープライズ・データベースおよびアプリケーションの実行を目的とする、きわめて簡素で効率の良いエンジニアド・システムです。しかもセキュリティに妥協しません。MiniClusterのシンプルさ、追加設定なしのパフォーマンス、信頼性、および小型の形状は、リモート・オフィス、小規模なオフィス、および敏捷性が大事なソフトウェア開発環境にうってつけの選択肢になるに違いありません。また、病院における診療記録の管理、財務取引の処理、セキュアな通信への対応、ミッション・クリティカルなERPアプリケーションの実行、およびセキュリティ関連のサービスのホスティングなど、セキュリティに敏感なアプリケーションにも最適です。

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Private Cloud Applianceは、Oracle LinuxまたはOracle Solarisアプリケーション向けの集中型インフラストラクチャをイントールする方法を大幅に簡素化するエンジニアド・システムです。

それは、可用性の高い、完全に冗長な集中型インフラ・システムであり、ネットワーク、演算、管理、およびストレージの各要素を組み合せています。システムのすべてのハードウェアおよびすべての必要なソフトウェアは、均一料金で提供され、バーチャルCPU単位でのOracleソフトウェアの使用を許可する柔軟性を提供するOracle Trusted Partitionsをサポートします。また、既存または新規のOracleストレージやサード・パーティ製のストレージにも接続できます。ソフトウェアで定義されたネットワーク・インフラストラクチャをOracle Fabric InterconnectおよびOracle SDNとともに提供します。オラクルのハードウェアとソフトウェアを含む、スタック全体に対するサポートの一元管理された窓口は、顧客にとって大きなメリットです。

SAPに認定されたPrivate Cloud ApplianceOracle Linux 5および6で使用可能なSAP NetWeaver 7.xをベースとするすべてのSAP製品は、仮想化のために設計されたオラクルのエンジニアド・システム、Private Cloud Applianceで使用できるようになりました。

3層および2層のインストール(Oracle DatabaseおよびSAPアプリケーション)は、Oracle Private Cloud Applianceで稼働するようにサポートされています。

Private Cloud Applianceは、次の条件が満たされている場合、SAP環境で使用できます。

• Private Cloud Appliance Release 1.1.3以上

• Oracle VMをベースにしたPrivate Cloud Appliance。 SAP Note: 1808268の関連するOracle VM情報を参照してください。

• VMの次のオペレーティング・システムは、SAP環境での使用がサポートされます。• UEKが搭載されたOracle Linux Release 5.x• UEKが搭載されたOracle Linux Release 6.x • Oracle Solaris

Oracle Database Applianceは、Oracle Database Enterprise Editionの実行に特化した4Uラック・マウント型システムです。冗長化されたホットスワップ可能なコンポーネント、3重にミラーリングされた共有ディスクおよびフラッシュ・ストレージで、高可用性およびデータベース・パフォーマンスの加速の要件に対応します。このアプライアンスには、Oracle LinuxおよびOracleアプライアンス・マネージャ・ソフトウェアがともにプリインストールされ、デプロイ、メンテナンス、高可用性データベース・ソリューションのサポートが簡素化されます。貴重な時間と費用を節約できます。

SAP環境でのOracle Database Applianceの使用 Oracle Database Applianceは、SAP環境に次の機能を提供します。

• SAPアプリケーション用の高可用性のアクティブ-アクティブなクラスタ・データベース・サーバー

• SAP必須共有ファイル・システム用の高可用性ファイル・サーバー

• ABAPスタックおよびJAVAスタック用のCentral Servicesなど、SAP高可用性リソース用の完全なクラスタ化ソリューション

Engineered for innovation, efficiency and simplicity: Oracle Engineered Systems for SAP

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オラクルのベア・メタル・クラウド

最高のパフォーマンス、可用性、およびエンタープライズ・アプリケーションのセキュリティ オラクルは、Oracle Cloud Platformの技術革新を継続しながら、Oracle Cloud Platform(IaaS)でのオラクルのアプリケーションおよびオラクル以外のアプリケーションの認証を進めています。多くのアプリケーションが認証されることで、企業はますますより簡単にOracleデータベースをベースとするアプリケーションをクラウドに移行できるようになります。オラクルの高パフォーマンスな次世代IaaSで提供されるIaaS Bare Metal Serviceは、スケールもレベルも豊富です。これらのサービスを使用すると、クラウドにOracle Databaseのアプリケーションを配置し、オンプレミスと同じパフォーマンス、セキュリティおよび可用性でアクセスできます。Oracle Cloud内のOracleデータベースの拡張は、競合他社のクラウドで稼働するデータベースと比較にならないほど簡単です。

オラクルは、完全な可用性の高いエンタープライズ・アプリケーション環境をクラウドで提供できる唯一のクラウド・ベンダーです。クラウド・サービスを使用すると、オンプレミスでシステムを稼働できる知識や資金のない企業にもオンプレミス環境と同等のシステムを提供することができます。活用する企業の規模は問いません。

顧客は、オラクルの次世代のIaaSを使用して、Oracle Linuxに基づくアプリケーションを配置して毎秒数百万の演算に拡大できるようになりました。Oracle FastConnectは、手ごろな価格でこれらのアプリケーションをオンプレミスのネットワークに接続します。

Bare Metal Cloud Compute Service Oracle Bare Metal Cloud Serviceは、最も要求が厳しいERPワークロード、および演算集中度が低いアプリケーションをセキュアで可用性が高いクラウド環境で実行するための柔軟性を提供します。

Oracle Cloudは、業界で最も多岐にわたって統合されたパブリック・クラウドです。Infrastructure as a Service(IaaS)でクラス最高のサービスを提供します。Oracle Cloudをオンプレミスで実行する場合は、自社のデータ・センターにOracle Managed Cloudを配置することができます。

Oracle Cloudは、ビジネス・アジリティの向上、コストの削減、ITの複雑さの軽減によって、企業の技術革新と事業改革を促進します。

業界初の完全に特化したベア・メタル・サーバーをソフトウェア定義のネットワークに提供し、ベア・メタル・サービスの能力をセキュアな分離された仮想クラウド・ネットワークと結合します。Bare Metal Compute Serviceは、数百万のIOPSを提供する最新世代のNVMe SSDを含む、追従を許さない掛け値なしのパフォーマンスを提供します。I/O集中型のWebアプリケーションまたはビッグ・データ・ワークロードの実行に最適です。

ベア・メタル・インスタンスは、専用の物理サーバー・アクセスを持つ強力な分離を保証し、厳しいコンプライアンスおよび規制要件が要求される顧客のアプリケーションの可視性と制御を提供します。

主な機能 高パフォーマンスハイパーバイザのないベア・メタル・サービスは最新世代のNVMe SSDsを使用して、妥協のない、一貫したパフォーマンスを実現します。I/O集中型のWebアプリケーションや要求の厳しいビッグ・データ・ワークロードに数百万のIOPSを提供します。

柔軟でオンデマンドなコンピュート オンデマンドなベア・メタル・サーバーは、ワークロードに対する柔軟性があります。コンソール、APIs、またはSDKsを使用して、必要に応じてインスタンスを起動、終了、監視します。

セキュリティとコントロール ベア・メタル・サーバーの分離と専用のアクセスが、並外れた可視性とコントロールを提供します。

高い信頼性と可用性 障害の分離Availability Domain(AD)の場所は、建物、発電機、冷却装置、ネットワーク接続などの完全に独立したインフラストラクチャで作られます。

Oracle Bare Metal Cloud

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高可用性地域ごとに3つ以上のADが設定され、高速ネットワークをバックボーンに接続されます。高い信頼性が必要なワークロードを実行する場合も、アプリケーションの待機時間やパフォーマンスに与える影響はわずかです。

短い待機時間 高速ネットワークにより、ADをまたいで高い信頼性が必要なワークロードやアプリケーション構築し実行できます。しかもアプリケーションの待機時間/パフォーマンスに与える影響はわずかです。

セキュアで柔軟なネットワーク・トポロジー Virtual Cloud Networks(VCN) 完全なカスタマイズが可能なクラウドのプライベート・ネットワーク。既存のネットワーク・トポロジーをクラウドに簡単に移行できます。

オンプレミスの拡張 企業のデータセンターとVCNとの間の、業界標準の暗号化されたIPsec Virtual Private Network(VPN)接続。

スケーラブルで待ち時間が少ない高IOPSブロック・ボリューム・サービス 高い信頼性とパフォーマンス可用性が高く、永続的なネットワーク接続ストレージ・ボリューム。コンピュート・サービスとともに使用すると、短い待機時間と高IOPSが提供できるように最適化されています。

簡単なスケール・アップ/スケール・ダウン仮想クラウド・ネットワークで動的に、ブロック・ボリュームを分離し、任意のベア・メタルまたは仮想マシンのインスタンスに再度接続します。

バックアップとリストア 耐久性と可用性に優れたObject Storage Serviceにバックアップし、新しいボリュームにリストアできます。

コンプライアンスとセキュリティ セキュリティ重視の設計 リソースは常にセキュアで、コントロールできることが必要です。最適化されたハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、およびネットワーク層を緊密に統合し、セキュリティを第一にゼロから設計しました。

エンタープライズ対応 業界標準のセキュリティ・プロセス。必要性のないデータ・センターやロギングへの個人的なアクセスを状況に応じて制限します。

無料の監査 すべてのAPIコールは記録され、ログ・データには90日間、無料でアクセスできます。また、様々なセキュリティ上の目的で古いデータを保存することもできます。

企業の管理 セルフ・サービス 新しいサービスは、グローバル・アカウント、即時のセルフ・サービス・プロビジョニング、APIおよびコンソールをベースとするアクセスを提供します。

エンタープライズ・アクセス制御IT管理者が使用するシンプルで直感的なツール。リソースをグループ化して、管理、分離、アクセス制御します。

企業管理のために設計企業の開発者は、柔軟なインフラストラクチャを抵抗なく使用できるようにする一方で、煩雑でリスクの高いシャドウITに注意を払いながら、集中管理と監査性を維持する必要があります。

詳細は、次を参照してください。https://cloud.oracle.com/bare-metal-compute

次にさらに強力なソリューションを紹介します。

Oracle Exadata in the Cloud オラクルが保証するオンプレミスでのExadataの複数の世代をまたがる投資の保護は、Oracle Database Exadata Cloud Ser-vice、およびOracle Database Exadata Cloud Machineでも継続されています。

Exadata Cloud Serviceでは、OracleデータベースをExadataのクラウドで実行でき、Exadataをオンプレミスで展開する数千もの組織が経験している最高のパフォーマンスと可用性を手にすることができます。Exadata Cloud Serviceは、世界No.1のデータベースであるOracleと、さらに強力なデータベース・プラットフォームであるExadataを組み合せ、パブリック・クラウドのシンプルさと運用の柔軟性を提供します。このサービスの一部としてクラウドで展開するOracleデータベースには、Oracleデータベースのすべてのオプションと機能(Oracle Multitenant, In-Mem-ory Database、Real Application Cluster(RAC)、Active Data Guard、Partitioning、Advanced Compression、Advanced Se-curityなど)が含まれます。これに加え、Oracle Enterprise Man-agerのすべてのパックも含まれています。

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91Oracle Bare Metal Cloud

Exadata Cloud Serviceの基本の設計原理は、このCloud Ser-viceで展開されるOracleデータベースに、オンプレミスで展開されるOracleデータベースと100%互換性を持たせることです。

つまり、顧客のアプリケーションとデータ・モデルは、変更を加える必要はなく、クラウドへのスムーズな移行と効率的なハイブリッド・クラウド戦略が確実に実現します。Exadataは最適なプラットフォームを提供します。Exadataは、分析、データ・ウェアハウジング、OLTP、統合、インメモリ、混合ワークロードなど、すべてを対象とした統合プラットフォームを提供します。もはや、複数のワークロードを対象とした複数のクラウド・プラットフォームに投資する必要もありません。

Oracle Exadata Cloud Service http://www.oracle.com/technetwork/database/exadata/ exadataservice-ds-2574134.pdf

Oracle Database Exadata Cloud Service - Exadataのパフォーマンス、クラウドのシンプルさOracle Database Exadata Cloud Service(Exadata Service)は、世界一のデータベースと最強のデータベース・プラットフォームExadataの結合に、パブリック・クラウドのシンプルさと費用対効果のすべてを加えることにより、世界最高のクラウド・データベース・プラットフォームを提供します。Exadata Cloud Serviceでは、OracleデータベースをExadataのクラウドで実行でき、Exadataをオンプレミスで展開する数千もの組織が経験している最高のパフォーマンスと可用性を手にすることができます。このサービスの一部としてクラウドに配置されたOracleデータベースには、Oracle Databaseのすべてのオプションが含まれています。これらのデータベースはオンプレミスで展開されるデータベースと完全に適合し、クラウドへのスムーズな移行、および効率の良いハイブリッド・クラウド戦略を保証します。「システム規模に応じた支払い(Pay-as-you-grow)」というライセンス形式専用のExdata構成、およびオラクルの専門家が管理するインフラストラクチャにより、Exadata Serviceは、資本支出ゼロで、ビジネスの俊敏性と運用の柔軟性を可能にします。

エンタープライズに対する最高のクラウド製品 Exadata Serviceは、堅実なOracle DatabaseとExadataプラットフォームに、Oracle Public Cloudの容易さ、シンプルさ、および柔軟性をさらに追加します。企業はデータ・センターのスペース、電力、冷却、計算サーバー、ストレージ、ネットワークなどのITインフラストラクチャに投資せずに、Oracle ExadataでOracle Databaseにアクセスできるようになりました。

顧客に代わってオラクルの専門家が、バックエンドのインフラストラクチャを管理します。顧客はDB管理の人材やIT管理費を大幅に削減し、ITを業績の強化に活用することができます。クラウドにはExadata Serviceを含むOracle Databaseの機能がフル装備されているため、既存のアプリケーションを変更することなく迅速に移行できます。Exadata Serviceのプロビジョニングと拡張は、誰でも簡単に使用できるWebインターフェイスから実行できるため、変化するビジネス要求に対して俊敏で柔軟な対応ができます。顧客がプロビジョニングしたExadata Serviceインスタンスは、他のテナントから完全に分離され、ビジネス・クリティカルなワークロードの確実なパフォーマンスとセキュリティを提供します。

顧客のメリット Exadata Serviceは、オンプレミスのOracleデータベースおよび既存のすべてのアプリケーションに完全に適合します。Exadata Serviceを使用して、企業はクラウドのみ、またはクラウドのデータベースとオンプレミスのデータベースを使い分けるハイブリッド・クラウドの戦略を簡単に導入できます。

Exadata Serviceにより、様々な顧客が環境に応じてすぐにビジネス上のメリットを手にすることができます。

• オンプレミスですでにExadataを使用している顧客は、オンプレミスのExadataの経験と同じパフォーマンスや可用性でクラウドを簡単に始めることができます。

• Exadataの経験がない既存のOracle Databaseの顧客は、使用し続けたデータベース機能を失うことなく、世界最高のデータベース・プラットフォームのパフォーマンス、可用性およびスケーラビリティのメリットを得ることができます。

• これまでのパブリック・クラウド・データベースの限られた機能、不完全なセキュリティ、損なわれたデータの整合性に妥協してきた企業も、最強のクラウド・データベース・プラットフォーム上で最も高度なデータベース機能のメリットを得ることができます。

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Oracle Exadata Cloud Machine –(オンプレミス) http://www.oracle.com/technetwork/database/exadata/ exacm-ds-3409774.pdf

クラウドのシンプルさを持つExadataのパフォーマンスExadata Cloud Machineは、世界No.1のオラクルのデータベース・テクノロジと最強のデータベース・プラットフォームExadataの異色の組合せです。クラウド・ベースのデプロイのシンプルさ、俊敏性、柔軟性を備えたプラットフォームです。オラクルのExadataパブリック・クラウド・サービスとまったく同じですが、Exadata Cloud Machineは顧客のデータ・センターにオンプレミスで配置され、オラクルのクラウド・エキスパートが管理します。したがって、オンプレミスであってもOracleのパブリック・クラウド・データ・センターのExadataクラウドと何ら変わりはありません。Exadata Cloud Machineのサブスクリプションには、すべてのOracle DatabaseおよびExadata機能とオプションが含まれ、最高のパフォーマンスと可用性、最も効果的なセキュリティ、可能な限りシンプルな管理が保証されます。Exadata Cloud Ma-chineに配置されるデータベースは、既存のオンプレミスのデータベ-ス、およびオラクルのパブリック・クラウドに配置されたデータベースと完全に適合します。

Exadata Cloud Machineを使用すると、法律、産業規制、企業理念などを理由に、パブリック・クラウドを使用したくてもデータベースを移動できない顧客や、オンプレミスのITインフラストラクチャから密結合されたデータべースを切り離せない企業も、クラウドのメリットを享受できます。

最高のクラウド・プラットフォームの最高のデータベースOracle Database Exadata Cloud Machineは、オンライン・トランザクション処理(OLTP)、データ・ウェアハウス(DW)、インメモリ分析、および混合/ハイブリッド・ワークロードを含むすべてのデータベース・ワークロードを1つのExadataシステムに統合し、最高のパフォーマンス、ミッション・クリティカルな可用性、および最高のセキュリティを提供します。

最高のデータベース・テクノロジOracle Databaseは、OLTPおよび分析に世界中で一番利用されている最も用途の広いデータベース・テクノロジです。この事実は、数十年にわたる技術革新とともに世界中に配備された膨大なミッション・クリティカル装置が物語っています。

Exadata Cloud Machineは、世界一のデータベースと最強のデータベース・プラットフォームExadataの組合せです。このプラットフォームはOracle Cloudソフトウェアで制御され、Oracle Cloudの専門家がオンプレミスで管理します。

• オンプレミス配備によるクラウドのシンプルさ

• Webベースのデータベース・プロビジョニングによる市場投入までの時間の短縮

• 従量制サブスクリプションに基づく価格設定

• 総費用を削減するダイナミックなコンピュート・バースト

• アプリケ―ションの変更なしで既存のデータベースを簡単に移行

• IT管理の軽減

• 高速ローカル・ネットワーク接続で、パブリック・クラウドより速い応答時間

• オンプレミス配備よりコンプライアンスおよびデータ主権の問題を解決

• 証明済みのミッション・クリティカルなデータベースとプラットフォーム

• OLTP、分析、ハイブリッド、および統合ワークロードのための最高のパフォーマンス

• IT人材をインフラの運用ではなく業績の強化に活用

オラクルは、Oracle Cloud(IaaS)認定でSAPと密接に協力しています。

Oracle Bare Metal Cloud

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1289494

2138262

1431296

1436352

Reference list Oracle related SAP Notes

  ノート番号             ノートタイトル              DBバージョン

DB : General : Licensing Information

DB : General : Oracle Support for HANA-Related SAP Application Optimizations

DB : General : File System Support

DB : General : Tool Support

DB : Features : Data Storage & Compression

581312

740897

1028068

1174136

2098258

Oracle Database Licensing Restrictions

Oracle License Scope & Required Oracle Options

Required Oracle Options for DBA Cockpit

Oracle: End of Support Dates

Oracle 11.2 Extended Support Free of Charge until May 31, 2017

Support for Oracle Functions in the SAP Environment

Central Technical Note for Oracle Database 12c Release 1 (12.1)

Oracle Database 12c: Integration in SAP Environment

Oracle Database 11g Integration in SAP Environment

BR*Tools support for Oracle 11g

Oracle 11.2 Central Technical Note

Oracle Database 11.2 for older SAP versions

Activate Database Performance Optimizations for SAP ERP

Minimal DB Platform Requirements for SAP NetWeaver 7.4 SP08

Oracle Direct NFS

Automatic Storage Management (ASM)

BR*Tools Configuration for Oracle Installation under „oracle“ User

BR*Tools Support for Oracle ASM and Exadata

SAPinst for Oracle ASM Installation

Oracle ASM and SAP NetWeaver Master Data Management (MDM)

Oracle Enterprise Manager Database Control

Oracle Enterprise Manager (OEM) in the SAP Environment

Use of Index Key Compression for Oracle Databases

Support for Index Compression in BRSPACE 7.20

SecureFiles – The New Way to Store LOB Data

Deferred Segment Creation

Dataload Without Dropping Bitmap Indexes

Performance Improvements for Tables with Single Unique Index

FAQ Oracle Compression

Oracle Database 12c Advanced Compression for SAP Systems

LOB Conversion and Table Compression with BRSPACE 7.20

Advanced Compression for SAP Systems

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

Oracle DB 11g

All DB Versions

Oracle DB 12c

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Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

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Oracle DB 11g

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Oracle DB 11g

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Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

All DB Versions

Oracle DB 12c

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

DB : General : Version Support

DB : General : Feature Support

105047

1914631

2133079

1398634

1430669

1431800

1434131

1835008

1951491

1416773

1550133

1598594

1627541

1738053

1825328

355770

386413

1109743

1464156

1426979

1583303

1842044

1856270

DB : Options : Advanced Compression

Reference list Oracle related SAP Notes

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  ノート番号             ノートタイトル              DBバージョン

DB Option: Advanced Security

742243

1859841

1333328

General Table Partitioning

Deinstallation of Oracle Partitioning Option (SAP BW)

Partitioning Engine for Oracle

Oracle RAC Support in the SAP Environment

RAC with TAF

Protecting SAP instances through Oracle Clusterware (SAPCTL)

Using Shared or Local Oracle Homes with RAC

Database Upgrade to Release 11.2.0.4 on Unix with RAC or ASM

The Real Application Testing Option

OPS$ Connect and Security Aspects

Secure Connection of AS ABAP to Oracle via SSFS

Connect to Oracle Database

Using Personalized Database Administrator Accounts

Database Administrators Segregation

Support for Secure Storage in BR*Tools

Overview: Oracle Security SAP Notes

Advanced Security – Network Encryption

Advanced Security – Transparent Data Encryption

Advanced Security – Backup Encryption

Using Oracle Database Vault in an SAP Environment

Installing Oracle Database Vault in an SAP Environment

Database Vault for SAP Policy Scripts

SAP System Copies with Database Vault

Troubleshooting Software Installation for 12.1.0.2

Database Software 12.1.0.2 Installation on Unix

Database Software 12.1.0.2 Installation on Windows

Database Upgrade Scripts for 12.1.0.2

Migrating to Software Owner ‚oracle‘

Database Upgrade to 12.1.0.2 with Grid Infrastructure

Upgrade Scripts

Instant Client

Database Upgrade to Release 11.2.0.4 on Unix (Quick Reference)

Troubleshooting the Software Installation

Troubleshooting the Database Upgrade

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

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Oracle DB 11g

All DB Versions

Oracle DB 12c

Oracle DB 12c

Oracle DB 11g

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

All DB Versions

Oracle DB 12c

Oracle DB 12c

Oracle DB 12c

Oracle DB 12c

Oracle DB 12c

Oracle DB 12c

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

DB Option: Real Application Clusters (RAC)

DB Option: Real Application Testing (RAT)

527843

1431241

1496927

1977463

2059515

1426980

157499

1622837

1623922

1710997

1755636

1764043

1868094

1355140

1597194

1502374

1716939

DB Option: Database Vault

DB Features: Security

973450

974876

1324684

Deployment: Software: Installation & Upgrade 1915299

1915301

1915302

1915315

1915317

2064206

1431793

1431794

1949451

1431796

1431797

DB Option: Partitioning

Reference list Oracle related SAP Notes

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All DB Versions

  ノート番号             ノートタイトル              DBバージョン

Deployment : Instance Configuration

MOPatch – Install Multiple Oracle Patches in One Run

SAP Bundle Patches – Structure Changes Starting June 2014

Current Patch Set for Oracle Database 12c Release 1 (12.1)

Database: Patches for 12.1.0.2

Grid Infrastructure: Patches for 12.1.0.2

Patching of Oracle Homes with Minimal Downtime

Oracle 11.2.0: Current Patch Set

Database Patches/Patch Collections (11.2.0.4)

Grid Infrastructure Patches/Patch Collections (11.2.0.4)

Database Parameters 12.1.0.2

Quick Reference for ADRCI and ADR

Database Parameter Settings 11.2.0.x

SAP Workload Management via Oracle Resource Manager

All DB Versions

All DB Versions

Oracle DB 12c

Oracle DB 12c

Oracle DB 12c

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

Deployment: Software: Patches

1027012

2011199

1915313

1915316

2145572

1696869

1431799

1949250

1968502

Deployment : Software : BR*Tools

1888485

1431751

1431798

1589924

646681

937492

966117

Corrections in BR*Tools Version 7.20

Corrections in BR*Tools Version 7.40

Minor Functional Enhancements in BR*Tools (5)

Minor Functional Enhancements in BR*Tools (6)

Functional Enhancements in BRARCHIVE 7.40

BR*Tools Configuration for Oracle Installation under „oracle“ User

BR*Tools Support for Oracle Database 12c

Oracle Enterprise Manager Database Control

All DB Versions

Deployment : Data

Reorganizing Tables with BRSPACE

Oracle Flashback FAQ

Oracle Flashback Database Technology

All DB Versions

All DB Versions

Database: Services

Oracle DB 12c

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

Oracle DB 11g

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

Oracle DB 11g

Oracle DB 12c

Deployment : Admin Tools : Oracle Enterprise Manager

Oracle Lifecycle Migration Service (formerly O2O/Triple-O)1508271

1428529

1838850

1844380

2086966

1882182

1598594

2087004

1598594

2087004

All DB Versions

All DB Versions

All DB Versions

Reference list Oracle related SAP Notes

Reference list Oracle related SAP Notes

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本冊子は、2017年Oracle Corporation, Oracle for SAP Global Technology Center発行「Oracle for SAP Technology Update No.26」を一部翻訳、再構成したものです。

本カタログの情報は、2017年9月現在のものです。実際の製品とは内容が異なる場合があります。*OracleとJavaは、Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。 Copyright © 2017, Oracle. All rights reserved.

代理店名

お問い合わせ窓口0120-155-096oracle.com/jp/contact-usURL

TE L

〒107-0061 東京都港区北青山2-5-8オラクル青山センターoracle.com/jp

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