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概 要 日本ビジネスシステムズ株式会社(略称:JBS)は、ITインフラを主領域にシステム構築・運用保守サービス などをユーザー企業に提供するシステムインテグレーターである。同社は 2012 年 11 月、クラウドコン ピューティングやモバイルデバイスの進展など新たな IT潮流への対応と、顧客への情報提供やマーケティ ングの基盤としての機能強化を目的に自社 Webサイトを刷新。そのコンテンツ構築・管理・運用を担うの がデジタルマーケティング機能が統合された Web CMS「Sitecore CEP」である。直感的なユーザー・インタ フェースや人為的なミスを極小化するワークフロー設定といったCMSとしての基本的な機能・性能はもとよ り、同社が以前より運用する「Microsoft Dynamics CRM」との連携による顧客視点のマーケティング機能が 見込まれての採用だ。 課 題 日本ビジネスシステムズ株式会社(略称:JBS) は、サーバやネットワークなどの ITインフラを主領 域に、システム構築・運用保守、ITコンサルテー ション、アプリケーション開発などを手がける独立 系のシステム・インテグレーター(SIer)である。 1990 年の設立以来、マイクロソフト、IBM、HP、 シスコシステムズ、EMCなど大手システムベンダー とのSI/VAR契約を結び、20年以上にわたって ユーザー企業のIT活用を支援してきた同社は、な かでもマイクロソフト・プラットフォームの各種シス テム開発における多数の構築・運用実績で知られ ている。 クラウドコンピューティング、ソーシャルメディア の台頭や、スマートフォン、タブレットなど新世代 のモバイルデバイスの業務利用機会が増えるなど、 今日、企業の IT環境は数年前と比べても大きく様 変わりしている。近年、JBSでは強みの ITインフラ 分野に加えて、各種の業務アプリケーション分野や クラウド関連のサービスにも注力し、顧客ニーズの 多様化に応えている。この点について、JBSでビジ ネス開発部 課長を務める原山美幸氏は、「セキュリ ティや運用管理負荷などの観点からIT資産を持ち たくないというお客様が年々増えており、クラウドに 対するニーズの高まりを実感します。こうした変化 から、当社でもハードウェア主体のビジネスからの 変革に取り組んでいるところです」と説明する。 その一環としてJBSが 2012年 5月より検討を始 めたのが自社 Webサイトの強化である。同社の Webサイトは開設以来、紙の会社概要をほぼその ままWebにした状態で、HTMLファイルが手動で 管理されていた。同社で Webサイトの運用管理に 携わる情報システム部の高梨映子氏は「作業負荷 が大きいのはもちろんのこと、サイトの構成や管理 方法について属人性が強く、リンク切れの修正など で漏れなどのミスが生じやすくなっていました」と 話す。 運用の問題に加えて、企業 Webサイトが担う役 割自体を見直す段階に来ていた。顧客との重要な ビジネス上の接点である企業 Webサイトは、事業 部門が複数のチャネルから顧客への的確な情報提 供・発信を行うマーケティング活動の基点となるも のである。このことを踏まえて JBSは、静的なペー ジを並べるだけの受け身型のサイトから、市場動 向やユーザーニーズの変化に対応しながら、アク ティブに各種の施策を展開できるサイトへと変革 すべく、コンテンツの構築・運用の仕組みの刷新を 決断した。 日本ビジネスシステムズ(JBS) CRMとの連携による顧客視点のマーケティングを目指し 自社Webサイトを刷新 www.sitecore.net/japan/ Sitecore CEPによって刷新された日本ビジネスシステムズ (JBS)の Webサイト

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概 要日本ビジネスシステムズ株式会社(略称:JBS)は、ITインフラを主領域にシステム構築・運用保守サービスなどをユーザー企業に提供するシステムインテグレーターである。同社は 2012年 11月、クラウドコンピューティングやモバイルデバイスの進展など新たなIT潮流への対応と、顧客への情報提供やマーケティングの基盤としての機能強化を目的に自社Webサイトを刷新。そのコンテンツ構築・管理・運用を担うのがデジタルマーケティング機能が統合されたWeb CMS「Sitecore CEP」である。直感的なユーザー・インタフェースや人為的なミスを極小化するワークフロー設定といったCMSとしての基本的な機能・性能はもとより、同社が以前より運用する「Microsoft Dynamics CRM」との連携による顧客視点のマーケティング機能が見込まれての採用だ。

課 題 日本ビジネスシステムズ株式会社(略称:JBS)は、サーバやネットワークなどのITインフラを主領域に、システム構築・運用保守、ITコンサルテーション、アプリケーション開発などを手がける独立系のシステム・インテグレーター(SIer)である。1990年の設立以来、マイクロソフト、IBM、HP、シスコシステムズ、EMCなど大手システムベンダーとの SI/VAR契約を結び、20 年以上にわたってユーザー企業のIT活用を支援してきた同社は、なかでもマイクロソフト・プラットフォームの各種システム開発における多数の構築・運用実績で知られている。 クラウドコンピューティング、ソーシャルメディアの台頭や、スマートフォン、タブレットなど新世代のモバイルデバイスの業務利用機会が増えるなど、今日、企業の IT環境は数年前と比べても大きく様変わりしている。近年、JBSでは強みの ITインフラ分野に加えて、各種の業務アプリケーション分野やクラウド関連のサービスにも注力し、顧客ニーズの多様化に応えている。この点について、JBSでビジネス開発部 課長を務める原山美幸氏は、「セキュリティや運用管理負荷などの観点からIT資産を持ちたくないというお客様が年々増えており、クラウドに対するニーズの高まりを実感します。こうした変化から、当社でもハードウェア主体のビジネスからの変革に取り組んでいるところです」と説明する。 その一環としてJBSが 2012年 5月より検討を始めたのが自社 Webサイトの強化である。同社のWebサイトは開設以来、紙の会社概要をほぼその

ままWebにした状態で、HTMLファイルが手動で管理されていた。同社でWebサイトの運用管理に携わる情報システム部の高梨映子氏は「作業負荷が大きいのはもちろんのこと、サイトの構成や管理方法について属人性が強く、リンク切れの修正などで漏れなどのミスが生じやすくなっていました」と話す。 運用の問題に加えて、企業 Webサイトが担う役割自体を見直す段階に来ていた。顧客との重要なビジネス上の接点である企業 Webサイトは、事業部門が複数のチャネルから顧客への的確な情報提供・発信を行うマーケティング活動の基点となるものである。このことを踏まえてJBSは、静的なページを並べるだけの受け身型のサイトから、市場動向やユーザーニーズの変化に対応しながら、アクティブに各種の施策を展開できるサイトへと変革すべく、コンテンツの構築・運用の仕組みの刷新を決断した。

日本ビジネスシステムズ(JBS)CRMとの連携による顧客視点のマーケティングを目指し自社Webサイトを刷新

www.sitecore.net/japan/

Sitecore CEPによって刷新された日本ビジネスシステムズ(JBS)のWebサイト

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ソリューション 今日のビジネス環境に見合う企業Webサイトを構築・運用するための仕組みとして、JBSは、Webコンテンツ管理システム(Web CMS)の導入が不可欠だと判断。ほぼ “指名買い ”の形で Sitecoreの Web CMS「Sitecore CEP」を採用した。 採用に至った評価のポイントとして原山氏は、直感的なユーザー・インタフェースや人為的なミスを極小化するワークフロー設定といったCMSとしての基本性能の高さに加えて、サイト訪問者の行動解析やパーソナライゼーション、最適化テストなど、Sitecore CEPの強みであるデジタルマーケティング関連機能の充実ぶりを挙げる。 「単なるCMSにとどまらず、当社のマーケティング施策の中核になる製品だと判断しました。また、その前提としてWindowsプラットフォームの業務システムとの連携のしやすさも決め手となりました」(原山氏) 原山氏が言う業務システムとは、JBSが以前より運用する「Microsoft Dynamics CRM」のことで、「サイトの仕組みの刷新と併せて、同 CRMを新たに導入するCMSと連携させてマーケティング活動を強化すること」(原山氏)が検討されていた。JBSはSIerとしてマイクロソフト製品を多数取り扱っていることから、自社の IT環境全般をマイクロソフトの技術・製品で固めている。そのため、.NETベースの Web CMSであるSitecore CEPは、既存の環境との親和性の高さでベストの選択肢となるものだった。 システム開発を担当するJBSソリューションズ株式会社 UxD事業部 アシスタントマネージャーの古澤浩氏も、確かな選択ができたとして同CMSを高く評価する。「評判どおり、使いやすく管理がしやすいCMSです。Dynamics CRMをつなぐコネクタが用意されているので、基本的な連携動作であれば簡単に実現できます。今後はカスタマイズで高度な連携機

能を実装し、ビジネス部門のニーズに細やかに応えていくことになります」

導入の効果 従来サイトのコンテンツをSitecore CEPに移行する作業は約 2カ月で完了した。Dynamics CRMとの連携やモバイルデバイス表示対応などの作業も含め、2012年11月には新しい仕組みの下でサイト運用がスタートしている。高梨氏は「コンテンツの移行作業は他の業務と並行して行いましたが、きわめてスムーズに行うことができました。コンテンツの修正や更新のしやすさ、コンテンツのワークフロー認証なども期待どおりです」と、Sitecore CEPの使い勝手を高く評価する。なお、今回の刷新でモバイルデバイス対応がなされたのはトップページや会社情報、イベント・セミナー、ニュースリリースで、スマートフォンやタブレットからのアクセスに対し自動的に最適化されたページを表示するようになった。 原山氏は、Sitecore CEPの導入効果について次のように話す。「これまではWeb経由での問い合わせが、それぞれ何につながるのかが見えにくかったのですが、CMSを導入しCRMとつながったことで、ビジネスの導線やマーケティング施策の効果などが“見える化”されました。問い合わせの内容をCRMからリアルタイムに確認できるうえに、CRMに蓄積されたデータから条件抽出で顧客をピックアップして能動的なマーケティングや営業活動を行うまで活用が進んでいます」 同氏によれば、CRMに集約された顧客情報を基にしたメールマーケティングの実施や、個別コンテンツ表示のようなパーソナライズ・サービスの提供も計画されているという。強力なデジタルマーケティング機能を備えたJBSの新 Webサイトは今後、同社により大きなビジネス価値をもたらすことになるだろう。

「Sitecore CEPは、単なる CMS にとどまらず、当社のマーケティング施策の中核になる製品です。その前提としてW i n d o w s プ ラットフォームの業務システムとの連携のしやすさも選定の決め手となりました」

日本ビジネスシステムズ株式会社

ビジネス開発部 課長原山美幸氏

JBSソリューションズ株式会社

UxD事業部アシスタントマネージャー

古澤浩氏

日本ビジネスシステムズ株式会社

情報システム部高梨映子氏

サイトコアは、顧客との接点として重要な役割を担うWebサイトの構築からデジタルマーケティングの効果検証・最適化までを統合管理するデジタル マーケティング プラットフォーム「Sitecore Customer Engagement Platform(CEP)」を提供しています。「Sitecore CEP」は、複雑化するWebサイトの構築・管理・運用をシンプルにするWebコンテンツ管理システム「Sitecore CMS」と、アクセス解析や多変量テストなどデジタル マーケティング システム「Sitecore DMS」を統合したソフトウェアソリューションです。

サイトコアのソリューションは、世界各国の大手企業や公的機関で採用されており、30,000以上の Webサイトの構築・運営に使用されています。主な導入企業はAmerican Express、CA Technologies、Comcast、easyJet、Heineken、LEGO、Microsoft、Nestle、Verizon、Visa Europeです。製品、ソリューション、サービスの詳細に関しては、www.sitecore.net/japan/をご覧ください。

サイトコア株式会社〒103-0025東京都中央区日本橋茅場町2-7-6TEL:03-5614-2040Mail:[email protected]:www.sitecore.net/japan/

日本ビジネスシステムズ株式会社(JBS)www.jbs.co.jp/

www.sitecore.net/japan/