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Financial Literacy_20111107 KnowledgeCOMMONS vol.9

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Knowledge commons vol.9

金融リテラシー勉強会

平成23年11月7日 西川 芳和

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自己紹介

名前:西川 芳和(にしかわ よしかず)

勤務先:大和証券株式会社

職務経歴:大阪営業部 2.5年

財務部 4年

ウェルスマネジメント部 3年

現在の業務:富裕層に特化した専門部隊。主に相続対策、事業承継、組織再編、

節税対策等のコンサルティングサービスを行う。

保有資格等:税理士、CFP(日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員)

証券外務員1種、FASS(Aランク)、日商簿記2級

世界遺産検定2級

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本日の流れ 1.なぜ金融リテラシーが必要なのか

2.金融リテラシーについて

3.金融商品について

①株式 ②債券 ③投資信託 ④預金

⑤FX ⑥保険 ⑦不動産

4.確定申告のすすめ

5.まとめ

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1.なぜ金融リテラシーが必要なのか?

・ これからの時代、自分の資産・人生を守れるのは自分だけ

・ お金にかかわる知識ってどんな職業でも、どこで働いていても、必要なのに、

学校どころか、誰も教えてくれない

ex. 人生の三大支出:住宅、教育、老後(保険・年金)

・ プロに聞こうとしても、すべてのお金のことを網羅した人はすごく少ない

ex. 住宅ローンと団信

・ 日本人はお金の話をすごく嫌がる

・ 投資は怖い?(損をする)

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1.日経平均チャート

出所:GOLDE CHART co.

38915.87円

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出所:GOLDE CHART co.

1.円・米ドルチャート

160.35円

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出所:GOLDE CHART co.

1.長期金利チャート

8.710%

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1.家計の金融資産構成の国際比較

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今後インフレになる可能性が高い!! ・ 世界人口の増加、食糧・資源の枯渇

→日本には資源がない。

・ 日本国債の増加(約1,000兆円)

→国民一人あたり約802万円の借金

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資 産

負 債

資 本

1.インフレだとなぜ国債を踏み倒せるのか

<負債> 将来企業が返さなければならない債務。 基本は借金。

<資産> 将来企業に収益をもたらすことが期待されるもの。 主に現金、不動産、有価証券など <資本>

株主からの出資金と企業の利益の蓄積。

貸借対照表(B/S)

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今後インフレになる可能性が高い!!

・ 世界人口の増加、食糧・資源の枯渇

→日本には資源がない。

・ 日本国債の増加(約1,000兆円)

→国民一人あたり約802万円の借金

⇒インフレになると格差は拡大する

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2.金融リテラシーについて

・ リスクとリターン

・ 銀行預金と国債

・ 日本国債が基本

・ 投資とギャンブルの違い

・ 売れている商品がよい商品ではない

・ お金がたまる数字の基本

・ 72の法則

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2.リスクとリターン

Q.①「1/2の確率で3倍になるギャンブル」と、

②「必ず10%もらえる預金」

どっちを選ぶ?

A.①

⇒期待値が高いほうがよい

① 50%×3=150%

② 110%

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2.銀行預金と国債

Q.日本国債と国内預金どっちが安全?

A.日本国債

⇒ 国債のリスク:日本国が破綻する

預金のリスク:銀行が破綻(ペイオフあり)

日本国が破綻する

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2.日本国債が基本

・ 日本で一番リスクの少ない金融商品

※長期金利(10年国債の流通利回り)

⇒1%前後(2011.11.5現在)

ex.2年:0.14%前後、5年:0.36%前後、15年:1.5%前後

20年:1.75%前後、30年:1.95%前後(2011.11.5現在)

・ 日本は破たんする?しない?

・ 日本が破たんした場合

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2.投資とギャンブルは違う

Q.宝くじと競馬どっちがお得?

A.競馬

⇒ 宝くじの期待値:46.4%

競馬の期待値:75%

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2.投資とギャンブルは違う

出所:谷岡一郎 『確率・統計であばくギャンブルのからくり』.

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2.売れている商品がよい商品ではない

・ 窓口や新聞広告で出ている金融商品は良いもの

ではなく、売りやすいものが並ぶ

・ 今人気の「毎月分配型ファンド」プロは買わない

・ 金融機関の営業員や窓口にいる人は販売のプロ!

運用のプロとは違う!

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2.お金がたまる数字の基本

Q.次の2つのうち、どちらがお得?

① 1,000円のものを500円で買う

② 100,000円のものを90,000円で買う

A.②

⇒金額重視主義

あらゆる感情を排除し、勘定で考える思考法

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2.72の法則

72の法則とは、資産運用において元本を2倍にするときのおおよその年数、金利が簡易に求められると言われる法則である。

金利(%)×年数(年)=72

たとえば、10年後に手元資産を倍にしたい場合、何%の金利で複利運用する必要があるか?

72÷10年=7.2%

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2.金融リテラシーまとめ

Q.色んなセレブと付き合いのある友人が

富裕層限定のある投資商品を勧めてきた。

「元本保証してくれて、年利20%」

この話しにのるべきか?

A.のるべきではない

⇒基本は国債。

国債以上にリターンがあるということは、何かの

リスクを負っているということ。

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3.金融商品について

今回の勉強会で説明したい金融商品概要

① 株式

② 債券

③ 投資信託

④ 預金・貯金

⑤ FX

⑥ 保険

⑦ 不動産

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3.①株式について

<リターン>

値上がり益(キャピタルゲイン)・為替差益(外国株式の場合)

配当・株主優待(インカムゲイン)

<主なリスク>

価格変動リスク

信用リスク

為替リスク(外国株式の場合) など

<税制(上場株式)>

値上益・為替差益・配当ともに10%(平成25年末まで)

申告分離課税

譲渡損失と配当(分配金)との通算可能

譲渡損失3年繰越

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3.①株式について

Q.ヤフー(4689)を初値(1997年12月上場 200万円)で

購入し、現在まで売らずに持っていればいくら?

A.約2.1億(平成23年11月4日現在)

⇒ヤフーはこれまでに計13回、1:2の分割を行った。

1株は8,192株(2の13乗)に増えている。

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3.②債券について <種類>

利付債、割引債、転換社債、仕組債など種類は多数あり

<リターン>

利息・償還差益

値上がり益(途中売却の場合)・為替差益(外国債券の場合)

<主なリスク>

信用リスク

価格変動リスク(途中売却の場合)

為替リスク(外国債券などの場合) など

<税制>

利息は源泉分離課税20%(預金と同じ)

値上益・償還などの税金は種類によって異なる

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3.③投資信託について

<種類>

主に証券投資信託(一般的な投資信託)、公社債投資信託(MMF等)など

<リターン>

値上がり益・分配金

為替差益(多くの場合は価格の変動に直接影響する) など

<主なリスク>

価格変動リスク ・信用リスク

為替リスク など

<税制>

証券投資信託:値上がり益・分配金ともに10%(平成25年末まで)

申告分離課税、譲渡損失3年繰越

譲渡損失と分配金(配当)との通算可能

公社債投資信託:値上益(為替差益)は非課税、分配金は20%

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3.④預金・外貨預金について

<リターン>

利息

為替差益(外貨預金の場合)

<主なリスク>

信用リスク(ペイオフあり)

為替リスク(外貨預金の場合) など

<税制>

利息は源泉分離課税20%

為替差益(雑所得として総合課税)

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外貨預金と外貨MMFについて

外貨預金 外貨MMF

リターン 利息 為替差益

利息 為替差益

リスク 為替リスク 銀行の信用リスク (ペイオフ対象外)

為替リスク

税制 利息は20%の源泉分離 解約・満期時の為替差損益は雑所得として申告(最大50%)

利息は20%の源泉分離 売却時の為替差損益は非課税

※ 外貨預金は日本国内になる金融機関での預金を前提としています

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3.⑤FXについて

<リターン>

為替差益

<主なリスク>

為替リスク

レバレッジ25倍

<税制>

申告分離課税

値上益(為替差益)20%

先物取引等の損失と通算可能

譲渡損失3年繰越

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3.⑥保険について

・ 預貯金は三角、保険は四角

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3.⑥保険について

① 保険期間が決まっている

②「掛け捨て」のため、途中

で解約しても解約返戻金は

ほとんどなく、満期を迎え

るときには0円となる

③ 保険料が1番安い

<定期保険とは>

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① 一生涯保障が続くため、

期間の定めがない

② 貯蓄性が高いため、途中で

解約してもある程度の解約

返戻金がある

③ 保険料は定期保険より高く、

養老保険より安い

<終身保険とは>

3.⑥保険について

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① 保険期間が決まっている

② 貯蓄性が高い

③ 保険料が高い

<養老保険とは>

3.⑥保険について

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Q.①保険料を10万円払って保障のみを確保する保険

②保険料を20万円払って保障を確保し、かつ無事

に満期を迎えたら10万円が払い戻される保険

どちらを選ぶ?

3.⑥保険について

A.①

②だと保険期間中はそのお金が使えないし、事故に

あった時に払い込んだ保険料は返ってこない

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<生命保険の3つの機能>

・ いざという時に残された家族のための保障

→遺族保障(死亡保障)・障害保障

生命保険の原点

・ 病気・ケガによる入院・手術のための保障

→医療保障

公的健康保険制度が充実しており、民間は補完的な位置づけ

・ 将来に備えるため

→生存保障(貯蓄・年金)

将来に備える貯蓄・運用であり、本来は銀行・証券会社と競合

出所:岩瀬大輔『生命保険のカラクリ』

3.⑥保険について

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高額療養貹制度ついて

出所:厚生労働省HP ※この制度には細かい規定や条件があり、加入している医療保険の種類によって、制度の名称や利用できる条件が異なったりするので、 詳しくは専門の機関やHP等でご確認ください。

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医療保険って得なの?

Q.①毎月3,000円(年払36,000円)の医療保険に入る

②毎月3,000円貯金する(年36,000円)

どっちが得

A.②貯金はなんにでも使えるが、医療保険は病気

ケガをしないと使えない

⇒高額療養貹制度を使えば、医療貹が100万円掛かっても

実貹は8万円程度で済む。2年に1度、100万円程度掛かる

病気・ケガになる人なら医療保険が得。

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保険にかしこく入るための7か条

1. 死亡・医療・貯蓄の3つに分けて考える

2. 加入は必要最小限、を心がけよう

3. まずは中核の死亡保障を、安い定期保険で確保する

4. 医療保障はコスト・リターンを冷静に把握して、好みに合ったものを選ぶ

5. 貯蓄は金利が上がるまで、生保で長期の資金を塩漬けにしてしまうのは避けよう

6. すでに入っていても「解約したら損」とは限らない。見直そう。

7. 必ず複数の商品(営業マンではない)を比較して選ぼう

出所:岩瀬大輔『生命保険のカラクリ』

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3.⑦不動産について

Q.住居は「購入」「賃貸」どっちがよい?

A.値上がりが期待できるどうかで判断

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購入 賃貸

初期貹用 不動産取得・登録免許・印紙税 ローン手続き、仲介手数料(中古)

⇒通常購入金額の4%(購入時) 敷金・礼金

更新料 なし あり

固定資産税 通常購入金額の1%程度(毎年) なし

ローン金利 長期固定の場合2%程度(毎年) ※借入金額や借入期間による

なし

管理貹 (マンションの場合)

購入金額の0.6%程度 少額

メリット ローン完済後現物資産が残る 移動が自由

デメリット 流動性が低い、建物は減価する 地震等の災害

何も残らない

利回り おおよそ1%前後 なし

3.⑦不動産について

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・ 住宅ローン控除

・ 相続税評価の圧縮

路線価(時価の80%)

固定資産税評価

小規模宅地の特例(宅地の評価を80%評価減)

・ 固定資産税の小規模宅地の特例(宅地の評価を1/6)

不動産購入の税制メリットについて

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不動産市況の推移

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確定申告のすすめ

サラリーマンでも確定申告できる!!

・ 寄付金控除・ふるさと納税

・ 雑損控除

・ 医療貹控除

・ 投資の税金

従業員持ち株会(上場会社)の配当と上場株式等の譲渡損との通算

上場株式等の譲渡損繰越

外国税額控除 など

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寄付金控除・ふるさと納税

ふるさと 納税

寄付金 控除

夫婦子2人、給与収入700万円、所得税率10パーセント、住民税293,500円の人が新宮町に4万円寄附した場合の例

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ふるさと納税一例(兵庫県美方郡香美町)

Page 49: Financial Literacy_20111107 KnowledgeCOMMONS vol.9

雑損控除

災害又は盗難若しくは横領によって、資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを雑損控除といいます。

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医療貹控除

注1)補填保険金とは①社会保険などから支給を受ける医療貹、出産育児一時金などのほか、②医療貹の補填を目的として、事故の加害者から支払われる損害賠償金や生命保険契約などの医療保険金、入院給付金などのことです。 注2)医療貹控除により軽減される税額は、その人の税率によって異なります。

医療貹総額から補填保険金を引き、そこから10万円か所得の5%のいずれか少ない金額をさらに差し引いたものが控除対象の金額(収入が年間200万円以上なら10万円)

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最後に

・ 投資とは己を信じてリスクをとることだ

“儲”けるという字は、”信じる””者”と書くが・・・

・ 投資をすることは本業へのプラス効果がある

・「相場は絶望の中で生まれ、懐疑とともに育ち、楽観に

より熟し、陶酔のうちに終わる」

(ジョン・テンプルトン)

・ 金融大国日本へ

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本資料の内容は現行の法律制度等に基づいて作成したものであり、将来に渡りその効果を保証するものではなく、本資料に記載されている内容はその正確性・完全性を保証するものではありません。また本資料に記載された意見・予測等は、資料作成時点の個人の判断に基づくもので、今後変更されることがあります。当資料に記載された内容による投資等の実行に関する最終決定は皆様ご自身の判断と責任で行われますようお願い申し上げます。なお、税務に関する解釈等は必ず専門家等とご相談の上、行っていただきますようお願い申し上げます。

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金融リテラシー=投資をするにあたり、事前に身につけて

おきたい基礎知識