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プロダクトオーナーは育成できるのか?
2016/11/26
鈴木雄介グロースエクスパートナーズ株式会社 執行役員
日本Javaユーザーグループ 会長
プロダクトオーナー祭り2016~世界を創るのは俺たちだ!~https://postudy.doorkeeper.jp/events/52385
#postudy #A6
自己紹介
鈴木雄介• グロースエクスパートナーズ(株)
»執行役員/アーキテクチャ事業本部長
» http://www.gxp.co.jp/
• 日本Javaユーザーグループ
»会長
» http://www.java-users.jp/
• SNS
» http://arclamp.hatenablog.com/
»@yusuke_arclamp
1
自己紹介
2
グロースエクスパートナーズ
•エンタープライズ業界のSIer
»医療、通信、流通、金融、データ
»主にSoE側(system of engagement)
•アーキテクチャ事業本部
»アーキテクチャ
»テクノロジー
»プロセス▸プロセス設計、 PO支援、RFP作成
▸チーム、アトラシアン
企画
開発
運営 テクノロジー
プロセス
アーキテクチャ
アジェンダ
話の背景
POスキルモデル(仮)
POは育成できるのか?
まとめ
3
話の背景
4
話の背景
顧客に対するSIerとしての期待•顧客は”ある業界”のプロ
»我々はITのプロとして協業する
•どんなサービスが価値をもたらすのか、を決定
»ITだけの話ではないので顧客しか決定できない
•よきプロダクトオーナーであってもらいたい
»プロジェクトではなくプロダクト
»継続的な改善をベースに考える
5
話の背景
エンタープライズあるある•決められない
»組織的な意思決定が遅延してしまう
•膨らむ
»ビジネス側の要求に対して機能が膨らみ過ぎる
•調整できない
»現場への業務変更や追加が調整できない
6
話の背景
エンタープライズなPO
7
スクラムマスター
開発チーム
開発PO
経営層 情シス
営業
広報コールセンター
現場作業者
管理部門
法務/財務
顧客
意思決定促進
現場調整
Dev/Ops視点
ビジネス視点
意思決定者
現場
話の背景
エンタープライズなPOを支援しよう•エンタープライズなPOを支援して、より価値のあるものを作ってもらいたい
»それが継続的な関係性を築くのに大事
•「はじめてPO」は育成もしないといけない
8
POスキルモデル(仮)
9
注意事項
•この内容は我々の経験をもとに検討を行っているものであり、世の中の”一般論”とは異なる可能性があります
•時間の都合で具体的な話は端折ります
•偉い人に定量的に分かってもらうには必要なことだと思っています
•なんらか気づきがあれば幸いです
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POスキルモデル(仮)
スキルの軸•顧客向けスキル(Biz)»市場調査、顧客分析、アイデア作成など▸インタビュー、カスタマージャーニー、ペルソナなど
•開発向けスキル(Tech)»利用想定、機能落とし込み、優先度判定など▸ユーザーストーリー、バックログ、リリース計画など
•組織内調整スキル(Org)»事業計画、戦略立案、業務設計など▸ビジネスモデルキャンバス、プロセスモデリングなど
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POスキルモデル(仮)
スキルのレベル
12
レベル Biz Org Tech
7
6
5
4
3
2
1
0
なんでもできるスーパーマン
未経験、知らない
周りから信頼されており、自ら判断・調整・発信ができる
他人の判断をリードできる
とりあえず知っている
専門家と意見交換しながら、正しい判断を決定できる
解決法が分かり、専門家の助けを借りながら努力できる
1回は経験があって、それなりに知っている
POスキルモデル(仮)
事前アセスメント•プロジェクトのアセスメント
»何がリスク(曖昧で検討すべき事項)か?
»規模、新規性、重要性、利用者など
»このプロジェクトでは、どのスキルが重要か?
•プロダクトオーナーのアセスメント
»前ページ参照
•大事なのは両方のフィット&ギャップ
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POスキルモデル(仮)
トレーニングとコーチング•トレーニング
»ケース(事例)をベースに戦略策定~バックログ作成までをツールを使いながらやってもらう
»結果を見て仮のレベル診断を行う
• POコーチ
»具体的な作業を手伝ったり、周囲とのコミュニケーションを助けたり
»※とはいえ、何をするかは常に曖昧
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POスキルモデル(仮)
振り返りとフィードバック•振り返り
»KPTなど
»他者評価、自己評価、インタビュー
•フィードバック
»成長確認
»改善の方向付け
15
POは育成できるのか?
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POは育成できるのか?
評価はできる•評価はそれなりにできる
»周りがPO個人の得意分野や不得意分野を理解して、案件ごとに適切なフォローを行うことが大事
•そもそも評価ができていないことが多い
»重要な案件ほど曖昧になりがち
▸誰が最終決定者か、誰と情報共有しておくべきか、どこにリスクがあるのか、
•評価して共有するだけも意味がある
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POは育成できるのか?
ツールは手段に過ぎない•ツールを使っても正解にはたどり着かない
»正しく使っても、対象が間違っていると意味がない
•やはり、事前の「洞察」が大事
»自分用:抜け漏れチェック、整合性チェック
»他人用:論理性、コミュニケーション
▸「あなたの意見も考えたけど、やっぱりこっちかな」
▸「こう思っているんだけど、どうかな?」
•「ツールは手段」と思えるとレベルアップ
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POは育成できるのか?
スキルレベルとツールの関係
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レベル ツール
7
6
5
4
3
2
1
0
もはやツールを超越する
未経験、知らない
周囲への説明に使う
他者を導くために使う
とりあえず知っている
専門家との意見交換に使う
他人とのコミュニケーションに使う
自分の試行錯誤に使う ツールを使うことが目的になりがち※たまに痛々しい
ツールを道具として使いこなす
POは育成できるのか?
経験の中で学んでもらうしかない• ”想い”があればなんとなる
»意思決定者/現場に”想い”を粘り強く表明できること
▸「できたものを見てから評価してください」という覚悟
»チームに対して早く妥協できること
▸早い妥協≒専門家への信頼≒小さな失敗を共有する
»顧客に対して誠実であること
▸妄想顧客はダメ(自分のやりたいことをやりたい顧客)
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まとめ
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まとめ
SIでもプロダクトオーナーは重要•継続的な開発になるほど意思決定は重要
»継続投資をする=重要なシステム
»「決めたら終わり」ではなく「決め続ける」
•評価をして周囲と共有することが大事
»周囲が適切に助けることでうまくいく
•やっぱり”想い”があるかは重要
»想いがあるから説得できるし、妥協できる
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