Upload
keiichi-hashimoto
View
2.667
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
Copyright ©2015 Sigmanyan All Rights Reserved.
二足の草鞋どころか三足はいてるオレが感じたクラウド運用SI、自社サービス、導入コンサル3つの視点で見たクラウド運用
confidential
2015年10月31日
Keiichi Hashimoto
自己紹介
2
橋本 圭一(ハシモト ケイイチ)シグマコンサルティング株式会社Microsoft Azureコミュニティ「JAZ」コアメンバーFacebookのJAZUGにご参加ください。
■お仕事ECのPaas Commerbleの提供Microsoft Azureを活用したサービス開発Microsoft Azure導入コンサル、MSP
■趣味おバカアプリなど技術の無駄遣い志向
Twitter @k1hash
JAZUGのご紹介
Japan Azure User Group略称:JAZUG(じゃずゆーじー)
コミュニティ活動概要:「Azureを通じて、技術、交流、実ビジネスを楽しむ。」“ちょっと興味がある=ゆるふわな方”から“実ビジネスで使うんだよね”な方まで大歓迎!ゆるふわコミュニティです。
GROUP はFBで。Japan Azure User Group
https://www.facebook.com/groups/jazug/
大阪(関西Azure研究会)、福岡(ふくあず)、仙台、名古屋、札幌、Azureしなの、沖縄
一緒に運営してくれるメンバーを募集中です。
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
クラウドの運用を語るには
ツール、文化、お金(ビジネス)の側面から
ツール 文化 お金
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
そして、コンテキストによって異なる
What is your Context?クラウドとどのように関わりますか?
・サービス提供企業の(開発、運用、情シス)・SIer・MSP(Managed Service Provider)・他
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
サービス提供企業 --- --- ---
SIer --- --- ---
MSP(Managed Service Provider)
--- --- ---
他、情シスなど
あなたの背景によって最適解は異なる
コンテキストによってツール、文化、お金が異なる
ツール 文化 お金コンテキスト
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
クラウドの運用を語るには
お金(ビジネス)と文化は運用の目的であり、ツールは結果と考えている。
ツール
文化
お金
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
3社での運用経験をお話します
3社やっているのは非常識な感じですが、3社のクラウド運用は近しいことも、異なることもあるので、良い機会ということで見直しました。
CommerbleEC PaaS
Sigma ConslutingSI
CloudliveMSP
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
サービス提供企業のクラウド運用※ECのPaaSを提供するCommerble社の場合
13
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
Commerble EC PaaS
・ECのPaaSをサービス提供・年商数億円以上の中、大規模のEC・カスタマイズに柔軟に廉価に対応・PKGと自作の高コスト、使い捨てからの解放・高パフォーマンス・テナントは現在10社程度
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
EC PaaS で利用している主なサービス
Route53(DNS)Cloudfront(オリジン用CDN)S3(ログアーカイブ)
VNet(VPN)VM(コンピューティング)SQLDatabase(RDB)RedisCache(セッション)ストレージ(プロビジョニング用)
KeyCDN(リソース用CDN)NewRelic(監視)Logentries(ログ)
JIRA(課題管理)BitBucket(ソース管理)Bamboo(CI)Hipchat(通知)
Other Service
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
EC PaaSの構成
AWSでネットワーク、Azureでコンピューティング
監視、ログ、ソース管理、CIを外部サービスで利用。
コンピューティング マネージドサービス
オンプレミス
VPN
Route53 Cloudfront
S3
仮想マシン
仮想ネットワーク
SQL Database
RedisCache
StorageBlob,Queue
監視
ログ
ソース管理、CI
FrontAdminAPIDCTask
オリジン
リソース
immutable
プロビジョニング
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
DevOpsについて考えてきたこと
DevOpsが役割として分かれるのは良いこと。
が、DevとOpsが分離して進むとOps=監視したい値が取れないとかDev=実装した機能をデプロイしてくれないとか
双方の正義が衝突がする
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
DevとOpsは仕事が異なる
Ops・システムの安定稼働・安定している所に不安定要素を載せたくない
Dev・機能を作らないとサービスを向上できない
衝突しないにはどうすればいいか??
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
DevとOpsが衝突しないためには
安定稼働をしているところに不安定が入ったらいつでも切戻しできるようにすればよい。※切戻しをOpsに許容してもらう
CI(Integration)→CD(Deploy)→CT(Test)なので、このツールセットを選んだ。※課題とソースとビルドとデプロイが紐づいていて、いつでも戻すことができるように
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
哲学の結果=切戻しを容易にする
Bamboo+プロビジョニング機能で指定リビジョンをリリースでき、切り戻しも可能。その為に選んだ構成。手段。
コンピューティング マネージドサービス
オンプレミス
VPN
Route53 Cloudfront
S3
仮想マシン
仮想ネットワーク
SQL Database
RedisCache
StorageBlob,Queue
監視
ログ
ソース管理、CI
FrontAdminAPIDCTask
オリジン
リソース
immutable
プロビジョニング
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
安定稼働とメトリクス
何が安定か安定状態を規定することが必要メトリクスをとらないとわからない=安定状態を逸脱したことを検出できる
Dev=メトリクス取れるよう、Configで切替できるようにするOps=アラートから内容を把握し、状態を回復する※ECだと受注が監視できている状態=これを継続的に回す
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
DevとOpsが仲良くなるメリット
DEVとOPSが仲良くなって、マーケットに届けばビジネスが成長する。知恵を出すだけでコストも下げ、直接利益に貢献する
個別最適のみせず、全体最適。スパイラルで良くなっていく。それをやったら、これをすてるというような状況が出ないようにする。
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
他の例)実装における工夫
例)管理画面からデータを一括アップロードしたい普通のCSVだとカラムの並び順などで処理してしまうが。。
考)ヘッダーにマッピングのカラム名が入っていればよい。機能の増減もあるので、4カラム 5カラム、データ入稿で好きな使い方をできるようにする。
製品のライフサイクル=ECは数年と長いライフサイクルを踏まえ、どういう設計にするかプロダクトの寿命を考えると柔軟性が重要。
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
マルチテナントと製品寿命
マルチテナントと製品寿命が長いのを考慮して作る何を解決する仕事と思っているかが大事。SIの解決方法とは大きく異なる。
サービスは規模によって、今後の方法論を変えていかなければならない。今のテナント数だとよくても、物理とかIOとかにぶつかる方法論を使っていたりもする。コストを下げるため、集約するほど問題になっていく。※これらテナント数の問題については事前に見えている
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
マネージドサービス組み合わせのコスト感
各サービス数ドル程度からの利用で人手のかからない強固なインフラが構成できる。結果、低コストで人手が少ないと、サービス価格を落とし、競争力を高めることができる。
Other Service
数十ドル 数十ドル数十ドル
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
工夫=リソース用CDNの価格を抑える
例えばKeyCDNはCloudfrontの半額
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
BizSparkという最高のスタートアップ支援
PlusだとAzureが月100万円、利用可能※スタートアップ支援として最強
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
予定=コンピューティングの仕入れ値を下げる
AzureのPre-Purchaseプランを活用予定1年分事前払いで最大63%引き
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
Azureを活用してサービスを作るSI企業
33
イノベーションを生み出す力
Commerble EC PaaSによる
柔軟性の高い開発
SiteCoreによる
大規模CMSの豊富な経験
Microsoft Azureで
日本をリードする実績
Microsoftをはじめ、大規模サービスを運営する企業からの信頼も厚い高い技術力を持ったエキスパート集団
クラウド、最新技術を活用
迅速、柔軟な成果
更なるイノベーション
大規模サービス、ポータル、ECをクラウドで迅速に実現※Azureでの構築実績=規模大小あり60案件くらい
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
PaaS+マネージドサービスで楽して迅速に
シンプルな構成、極力複雑さを避ける
コンピューティング(PaaS)
WebApps(サービス、管理者サイト、ジョブ)
Microsoft Azure データセンター
ストレージ
Blob静的ファイル配置、他CSVなど
マネージドサービス
永続化領域(データベース、ログ)
Git Hub等からのデプロイ
SQLDatabase
Redisキャッシュ
モニタリング
Express Route
外部接続
マーケットプレイス
Blob
オンプレミス
仮想ネットワーク
課題管理、コミュニケーション
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
クラウドデザインパターンは重要
MSのデザインパターン=設計、実装寄りAzure CloudDesignPattern 検索
AWSのデザインパターンとは違う切り口クラウド上での汎用的な設計と実装※アーキテクト、実装者は読んだほうがよい良書。
※英ドキュメントは無償※JAZUGコミュニティで翻訳出版
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
デザインパターンの運用ケーススタディ
■最近あったことEX)1か月で50万人が登録するアプリ(秒間=100)が
リリース後、30分で50万人登録するアプリに変貌。秒間=数千 に。→どうするか?
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
クラウドデザインパターンの知見を使う
50万人30分に耐えるように再設計、改修(約半日で)Asynchronous Messaging Primer・RDBへのINSERTがボトルネックに、非同期に
Cache Aside・RDBへのREADがボトルネックに、Cacheに退避
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
50万人30分のコスト感
・RedisCacheの月2万円分・Queueの数十円分
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
SIでクラウドに携わる際考えていること
サービスで収益や成果を上げないとビジネスが続かない。ただでさえ、すんなりとはうまくいかない新規事業が多い。
速度を優先する。成果を上げるために、実装したビジネスの結果を極力早く知る。すべての機能を実装する前にリリースも提案する。
ロジックとビジネスに注力して、シンプルに、楽に運用する必要がある。その後、しがらみなく、改善を続けていきたい。※技術と体制(ビジネス)のしがらみは常に改善
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
SIerとしての進化?
コンピューティング、バッチ、SQLDatabase、ストレージ、キャッシュ、メール(SendGrid)マネージドサービスで毎回ほぼ足りるつまり、シンプルな構成にすることが大事
PaaS+マネージドサービスだと一人のエンジニアがDevとOpps両方できる。
これはSIerとしての進化だと考えている。
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
PaaS,Manged,Speed.※迅速なPaaS+マネージドサービスで良い。
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
マネージドサービスは便利であるが懸念も
構築時に存在していない機能、マネージドサービスがあるので、構成したタイミングによって構成、設定が微妙に異なる。※技術的負債になるケースもある。
A案件=CloudService(旧型のPaaS)B案件=WebApps(2013年の機能)+Cache(Roleベース)C案件=WebApps(2015年の機能)+RedisCache
保守するエンジニアでも最新情報のキャッチアップと設計や設定を見直す力が必要。※情報の共有も
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
最新の機能を熟知する
例えば、SQLDatabaseのPoint In Time Restore5分間隔でのバックアップと特定時点に戻せるこういった情報を知っているか否かで運用は大きく異なる。
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
ディスコン発生時
■ディスコン発生時の費用より良いサービスが出た場合、乗り換えが可能だったり、ディスコンとなるサービスも存在する。後あと回避できない状況が発生することもある。
が、目に見えない、顧客への変化が出にくいケースでは、費用を確保しにくい。
一般的に別の手段が提供されるので大きな心配は不要だが、マネージドの弊害として予め伝えておく必要がある。
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
アプリケーション保守について
「楽なんでしょ?」保守費を減らしたいという顧客も。従来と同じお金(保守=高利益)の考え方ではいけない。
ネットコマース株式会社最新のITトレンドとビジネス戦略/2015年10月版/ビジネス編
■顧客への還元◇ノウハウの還元・最新の情報を知り良いものを提案◇コストの還元・PaaSの方を安くする・工数積算からの脱却
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
ノウハウ還元=最新情報の検証、提案
新しいもの、特にコストや手間を補う便利なものは積極的に試して提案する。情報はチームで共有して提案していく。
SQLDataWarehousePowerBIの話など。※BIが廉価に。
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
コスト還元(PaaS + Managed)
我々の推奨構成を価格と納期に反映する。顧客は他の環境とチョイスすることによって、コスト還元を知る。★単にクラウドが安いわけではない
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential51
悩み=工数積算の限界
月額で1万円は安くなる実装があるが実装に数日はかかり20万円ほどのコスト
やるべきか。回収には2年かかる。
後の顧客でスケールすることであればやるべき?今の顧客でもらえないなら、やらない?→工数積算型の考え方では成立しない
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential52
悩み=工数積算の限界2
先ほどの30分50万人対応知見とクラウドデザインパターンで解決。誰にもできることではない。
いくらもらうべき?→工数積算型の考え方では成立しない
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
我々はポストSIの世界に来ている
クラウドの効果的な運用はポストSIビジネスの世界では工数積算から離れた考え方が必要
ネットコマース株式会社最新のITトレンドとビジネス戦略/2015年10月版/ビジネス編
スモールかつ迅速なスタートであれば収益構造の検証を行いやすい・サブスクリプション・レベニューシェア・成果報酬
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
SIerとお金、工数積算からの脱却
クラウド運用の世界、工数積算から脱却するSIerはお金のもらい方を見直すチャンスにあるお金のもらい方は哲学(文化)に影響する。
・納品しない開発・レベニューシェア・成果報酬シグマではクラウドを背景に色々試した。良くも悪くも色々な経験があるので、まとめ中。後日。
Copyright ©2015 Sigma Consulting All Rights Reserved. confidential
オマケ)MPNを活用した売上
Microsoft Partner Network顧客のAzure消費費用からキックバックを受ける
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
MSPのクラウド運用Azure上のコンサル、運用監視を提供するCloudlive社の場合
56
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential58
運用ツール(監視と連絡が中心)
Azure内外からZabbixで監視Backlogを活用したコミュニケーション現在20社程度なのでスケールする際にツールは変わっていく想定
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
文化(哲学)
Azureの未来につながることであれば何でも叶える努力をする。
・情報発信の大切さ・新サービス、新要求の検証、追及→Azureでは、日本ではまだ…を叶える
・知見から、約束できないことを断る→オススメできない構成の却下
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
問題=啓蒙が足りない
顧客からの問い合わせ「Azureがおかしい」「Azureか顧客マターか、その中間か?」→切り分けが重要
アプリケーションがおかしい→顧客マターを減らすためには啓蒙が必要
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
Azure自体の啓蒙が事業に不可欠なので
Microsoftと共同で自習書を作りました※Azure 自習書 で検索。
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
日本DC稼働時の検証テストでバグを多数報告
日本のユーザーが安心して使えるよう様々なケースをテスト
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
Azureサポートの方との関係は非常に大事
問い合わせ時点での信頼関係が違う適宜フィードバックを送りましょう
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
顧客要望を哲学とAzure愛で叶え続ける
MSPでは、メニューは開発され続ける※DBの業務固有なメトリクス通知など
複雑怪奇な要望=叶えると売上は大きいが…=哲学とAzure愛に従うべき
Copyright ©2015 Commerble All Rights Reserved. confidential
自戒)オンプレの不幸をクラウドに持ち込むな
MSPお金を稼ぐのは大事。だが、オンプレの不幸をクラウドに持ち込んではいけない。
●ダメMSPな行為複雑にする=売上増える仮想マシン構築の金額で数十万=自動化する能力がない複雑にして管理しないインフラでいいのか=管理するポイントがわかっていないマネージドサービス作成1クリック5万円=適切なお金か?