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物質の状態 I. 3-1 系と外界 3-2 状態関数と系と関数 3-3 仕事,熱,エネルギー 3-4 内部エネルギー 3-5 エンタルピー 3-6 熱容量 3-7 熱化学 . 1 物理量 と単位 2 気体の性質 3 エネルギー ( 熱力学) Thermodynaics 4 自発的な変化. 3-1 系と外界. 物 質 仕 事( w ) 熱( q ) 開いた系(開放系) open system : ○ ○ ○ - PowerPoint PPT Presentation
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物質の状態 I
1 物理量と単位2 気体の性質3 エネルギー ( 熱力学) Thermodynaics4 自発的な変化
3-1 系と外界3-2 状態関数と系と関数3-3 仕事,熱,エネルギー3-4 内部エネルギー3-5 エンタルピー3-6 熱容量3-7 熱化学
3-1 系と外界 物 質 仕 事( w ) 熱( q ) 開いた系(開放系) open system : ○ ○ ○閉じた系(閉鎖系) closed system : × ○ ○断熱系 insulated system : × ○ ×孤立系 isolated system : × × ×
3-2 状態関数と経路関数3-2-1 状態関数(状態量): 系の状態だけに依存する。
A B A B B AX X X X X
○ 示量性状態関数
○ 示強性状態関数
0X
○ 示量性 extensive property :物質量に依存する性質(加成性が成立する)
○ 示強性 intensive property :物質量に依存しない性質(加成性が成立しない)
示量性と示強性
1.0 kg 300 K 1.0 m3
101 kPa 1.2 g/cm3
+ 1.0 kg 300 K 1.0 m3
101 kPa 1.2 g/cm3
2.0 kg 300 K 2.0 m3
101 kPa 1.2 g/cm3
温度,圧力,密度
質量,体積
3-2-2 経路関数: 途中の経路により変わる
B
Aw w
B
Aq q
3-2 状態関数と経路関数
B Aw w w
3-3 仕事,熱,エネルギー
○ エネルギー energy :様々な変化を生じさせる能力
仕事 work w熱 heat q
分子運動論による相違
q w
系内の粒子の乱雑な運動を刺激する。
乱雑なエネルギー
系内の粒子の秩序正しい運動を刺激する。
チームワークのエネルギー
3-3 仕事,熱,エネルギー
Mayer 「熱と仕事は等価であり,それをまとめたエネルギーの総量は一定不変である」
(エネルギー保存則)
熱量 ∝ 仕事
1 cal = 4.184 J
w
q
○ 熱と仕事の等価性
Joule 熱と仕事の当量関係を測定
3-3-1 仕事○ 気体の体積変化による仕事
可逆膨張 と不可逆膨張ではどちらの仕事量が大きい?
exp V p V
ex
ex 2 1( )
p V
p V V
1 2V V
3-3-1 仕事○ 気体の体積変化による仕事
可逆膨張 wrev と不可逆膨張 wirrev ではどちらの仕事量が多い?
exp V p V
irrev ex 2 1( )w p V V
2
1
2
1
rev ex
2
1
d
dln
V
V
V
V
w p V
VVn RT n RT
V V
wrev > wirrev
1 2V V
3-4 内部エネルギー U○ 内部エネルギー :系に存在する原子,イオン,分子がもっている
運動エネルギー(並進,回転,振動)位置エネルギーなどの合計 U
○ 単原子完全気体の 1 モル当たりの 内部エネルギー Um
m3
(0)2mU U R T
並進運動エネルギー T
Um
Um(0)
T = 0
3
2R
B Ad d 0B
AU U U U q w U
3-4 内部エネルギー U熱力学第一法則(エネルギー保存の法則)
① エネルギーは形態を変え,所在を変えることはあっても決してなくならない。
② 孤立系の内部エネルギーは一定である。③ 系のエネルギーの増加あるいは減少は,同じ量のエネルギーの外界
における減少あるいは増加に等しい。④ Nothing comes of nothing.
○ 内部エネルギーの変化は熱と仕事を用いて表せる。
○ 気体がする仕事 → 膨張や収縮という体積変化
w F l
U q w
w p V
系系に入る 系から出る
の符号 の符号
○ 経路関数の符号
3-4 内部エネルギー U
U q w
q = +10 kJ w = +30 kJ
q = -20 kJ w = -20 kJ
熱と仕事は様式が異なるだけで等価である。
3-4-1 内部エネルギー変化 DU
○ 理想気体による仕事が体積変化に限られるとき
U q w
3-4-1 内部エネルギー変化 DU○ 理想気体による仕事が体積変化に限られるとき
① 等温可逆変化:
② 定容可逆変化:
③ 定圧可逆変化:
④ 断熱可逆変化:
0,U q w
, 0U q w
U q p V
, 0U w q
1 2V V
2
1ln
Vq w n RT
V
0, 0V w p V
w p V
U q w
2 1V V V
それでは,ちょっと問題を解いてみましょう!
1 栓の開いたフラスコ
2 栓のしてあるフラスコ
3 断熱性の蓋のあるジュワー瓶
4 鉄製のボンベ
5 定容ボンベ熱量計
6蓋の上に一定の重りを載せたピストン付きシリンダー
7 ヒト
問1 次に示す系は①開いた系,②閉じた系,③孤立系,④断熱系のうちのどれか。
①
③
③
②
②
②
①
1 質量
2 内部エネルギー
3 体積
4 温度
5 仕事
6 熱
7
圧力
問2 示強性状態関数はどれか。
経路関数
経路関数
1 仕事と熱はともに示量性状態関数である。
2 内部エネルギーは示強性状態関数である。
3 エンタルピーは示量性状態関数である。
4 化学ポテンシャルは示強性状態関数である。
5 エントロピーは,示強性状態関数である。
問3 状態関数に関する記述の正誤
経路関数
示量性
示量性
1一定圧力( p > 0 )の下で系が膨張( dV > 0 )したとき,系が外界にした仕事は p dV である。
2 熱は温度の単位で表す。
3系と外界で物質および熱の授受がない系は,孤立系である。
4 閉じた系は,エネルギーの授受だけがある系である。
5 熱は系の状態によって定まる量である。
問4 仕事,熱,エネルギーに関する記述の正誤
断熱系
問5 次の現象または変化のうち発熱であるものはどれか。
1 農硫酸の水への溶解
2 硝酸カリウムの水への溶解(硝酸カリウムは高温ほどよく溶ける)
3 水蒸気の凝集4 氷の融解5 ドライアイスの昇華6 凝固7 原子化8 DrH = -200 kJ の反応
問6 次の記述の正誤を記せ。誤りのある場合は正しなさい。
1体積が変わり得るが,熱と物質の授受が外界と不可能な容器内の気体は孤立系である。
2 状態関数のうち,物質量に依存するものを示量性状態関数という。
3 状態 A から状態 B に変化した系の内部エネルギーの増加は,可逆的変化では不可逆的変化より常に小さい。
4 熱と仕事を表す S I組立単位はともに J である。
5系が真空に対して体積変化したとき,系になされた仕事はゼロである。
6 エンタルピーの変化量は定容の下では,系に出入りする熱に等しい。
閉じた系
同じ値
定圧
いくつ正解でしたか?
これからが本格的な熱力学です。
3-5 エンタルピー H
○ 内部エネルギーとエンタルピー
U q p V
( )q U p V U pV
外圧一定のとき,系の内部エネルギーの変化 DU は,
熱の出入り q を知るには,内部エネルギー U よりも,あらかじめあらかじめ仕事を組み込んだ U + PV を用いるが便利である。
内部エネルギーに仕事を組込んだ物理量
エンタルピー
U & H
H U PV
3-5 エンタルピー H○ エンタルピー変化 DH
H U pV
外圧 p 一定のとき H q エンタルピーとは,定圧下で系に出入り( rev )する反応熱である。
○ いろいろなエンタルピー変化 DH DH
蒸発 vaporization DvapH 転移 transition DtrsH
融解 fusion DfusH 溶解 solution DsolH
昇華 sublimation DsubH 反応 reaction DrH
燃焼 combusion DcH 生成 formation DfH
( )
H U p V V p
q p V p V V p
3-6 熱容量 C
○ 熱容量 heat capacity C系の温度を DT 上げるのに必要な熱量 q は系に固有の比例定数 C で決まる。
q C T C : J K-1
mq
Cn T
○ モル熱容量Cm: J K-1mol-1
○ 2つの熱容量 定圧熱容量 Cp
pp
q HC
T T
vv
q UC
T T
定容熱容量 Cv
○ Cp と CV との関係( ) ( )
p
v
H U p V U n R TC
T T TU n R TT T
C n R
(完全気体の場合)
p vC C n R
マイヤーの式
3-6 熱容量 C
, ,p m v mC C R
* 定圧化では,供給された熱の一部を体積の膨張に使わなくてはならず,そのため, 1℃ 上昇させるのにより多くの熱を必要とする。
3-6 熱容量 C
○ 完全気体の熱容量① 単原子の場合
m m
-1 -1m,m
-1 -1,m ,m
3(0)
23
12.47 JK mol2
520.79 JK mol
2
V
p V
U U RT
UC RT
T
C C R RT
② 直線状多原子の場合
m m
-1 -1m,m
-1 -1,m ,m
5(0)
25
20.79 JK mol2
729.10 JK mol
2
V
p V
U U RT
UC RT
T
C C R RT
3-6 熱容量 C
○ 完全気体の熱容量① 単原子の場合
② 直線状多原子の場合
-1 -1 -1 -1,m ,m12.47 JK mol , 20.79 JK molV pC C
-1 -1 -1 -1,m ,m20.79 JK mol , 29.10 JK molV pC C
3-7 熱化学○ 吸熱と発熱: DH > 0 DH < 0
○ 反応エンタルピーの組合せ「ヘスの法則」:全体の反応エンタルピーは,その反応を
分割できれば,個々の反応エンタルピーの和である。
○ 標準エンタルピー変化 DH
標準状態:圧力が 1.00 bar (105 Pa) で,指定された温度(通常 298.15 K )で安定な純物質の状態
○ 標準生成エンタルピー DfH
基準状態( 1 bar, 25℃ )で,元素(単体)の熱力学的に最も安定な状態がもつエンタルピーを基準( 0 )と定め,標準状態で 1 mol の物質を生成するときのエンタルピー変化(相対的)
A
B
S
G
L
DH > 0 DH < 0
q qDsubH
DvapH
DfusH
-395 kJ/mol--393 kJ/mol
ダイヤモンドグラファイト
ヘスの法則
それでは,エンタルピーに関する問題を解いてみましょう!
問7 標準状態( 1 bar, 25℃ )におけるグルコース生成の熱化学方程式が①式であるとき,次の記述の正誤を記せ。
① 6C (s) + 6H2 (g) + 3O2 (g) → C6H12O6 (s) : DH0 = -1.274 kJ mol-
1 1 DH0 は標準状態の熱量変化に等しく,①式は吸熱反応である
ことを示す。
2標準状態における 1 mol の化合物を,構成成分の最も安定な単体から生成させる反応エンタルピー変化を標準生成エンタルピー変化という。
3 ① 式の DH0 は,グルコース (s) ,炭素 (s) ,水素 (g) の標準燃焼エンタルピー( DcH
0 )から求められる。
4 エンタルピー変化はどんな中間反応が起こっても同じであり,この原理をヘスの法則という。
発熱反応
問8 標準状態を 105Pa , 298.15K としたとき,反応エンタルピーが標準生成エンタルピーに等しい反応はどれか。
1
2
3
4
5
2 2 2H (g) 1 2O (g) H O (l)
グラファイト 2 4C ( ) 2H (g) CH (g)
2 4 2 2 5C H (g) H O (g) C H OH (l)
2 2H O (g) H O (l)
ダイヤモンド 2 4C ( ) 2H (g) CH (g)
問9 エンタルピーに関する次の記述の正誤
1 水の標準融解エンタルピーは負の値である。
2 エンタルピーは温度に依存しない関数である。
3 水のエンタルピー変化では,次式が成立する。
4H2O (g) より H2O (l) の方が,標準生成エンタルピーの値は小さい。
5 純物質の標準生成エンタルピーは絶対温度ゼロに近づくとゼロに収束する。
sub fus vapH H H
正
sub fus vapH H H
問 10 次の反応の標準反応エンタルピー( DrH ) の値 ( J mol-1 )として正しいものはどれか。
2 2CO (g) 1 / 2 O (g) CO (g)
CO の標準生成エンタルピー: -110.5 kJ mol-
1CO2 の標準生成エンタルピー: -393.5 kJ mol-1
1 2 3 4 5
-504 -283 172.5 283 504
1 100 K より低い温度では、水素分子が液化しているため、定容熱容量は低い値を示す。
2 100 K より低い温度での定容熱容量は、水素分子の並進運動のみが寄与する。
3 298 K における定容熱容量は、水素分子の並進運動エネルギー、回転運動エネルギー、振動運動エネルギーより求められる。
4 温度の上昇に伴い水素分子が、回転運動、振動運動のエネルギー準位へと分布できるようになり、定容熱容量が増大する。
5 10,000 K においては、水素分子の開裂が起こるため、定容熱容量が高い値を示す。
問 92 図は、水素分子のモル熱容量(定容熱容量 Cv,m )と温度との関係を表す。の温度依存性に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2 つ選べ。ただし、この温度依存性に、水素分子における電子運動は関与しないと仮定する。 R は気体定数( J∙mol -1∙K-1 )を表す。
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