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ATLAS ALK Detection Kit anaplastic l y mphoma kinase

ALK Detection Kit ATLAS - nichirei.co.jp · 3 ALK Detection Kit 図1:EML4-ALK転座(variant 1)の略図 2番染色体短腕上で12Mbを隔てた距離に位置するEML4遺伝子とALK遺伝子が、それぞれの切断点で切断されます。

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Page 1: ALK Detection Kit ATLAS - nichirei.co.jp · 3 ALK Detection Kit 図1:EML4-ALK転座(variant 1)の略図 2番染色体短腕上で12Mbを隔てた距離に位置するEML4遺伝子とALK遺伝子が、それぞれの切断点で切断されます。

ATLASA L K D e t e c t i o n K i t

anap

lastic lymp

ho

ma kin

ase

Page 2: ALK Detection Kit ATLAS - nichirei.co.jp · 3 ALK Detection Kit 図1:EML4-ALK転座(variant 1)の略図 2番染色体短腕上で12Mbを隔てた距離に位置するEML4遺伝子とALK遺伝子が、それぞれの切断点で切断されます。

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A L K D e t e c t i o n K i t

Contents

はじめに 日本における新規肺癌患者数は年間8万人を超え、肺癌死亡者数は年間6万人以上であり、がん死亡要因の第1位になっています。 近年、特定の遺伝子異常やタンパク質の探索が行われており、それら分子を標的とする治療法が確立されてきています。肺癌の治療においても、がんの組織型や患者の特性に合わせて治療方針を決定する「個別化医療」が求められるようになり、組織検体等による分子診断の重要性が高まっています。手術切除不能の進行期非小細胞肺癌においては、プラチナ製剤などの抗がん剤による化学療法や放射線療法に加えて分子標的治療薬による治療が大きな役割を担うようになってきています。 上皮増殖因子受容体 EGFR(epidermal growth factor receptor)遺伝子変異(exon 19 欠失変異、exon21 L858R 点突然変異等)を有する非小細胞肺癌では、分子標的治療薬で EGFR を選択的に阻害するチロシンキナーゼ活性阻害剤である gefitinib(イレッサ)や erlotinib(タルセバ)の高い奏効率が報告されています。一方、野生型では殆ど奏効しないことからEGFR 遺伝子検査を実施し、遺伝子変異が陽性と確認された非小細胞肺癌では、これらチロシンキナーゼ阻害剤が一般的に治療に使用されるようになっています。 これは未治療進行非小細胞肺癌の EGFR 遺伝子変異陽性例に対する PhaseIII 試験において、gefitinib は IPASS 試験および日本で行われたWJTOG3405 試験、NEJ002 試験等により、erlotinib は OPTIMAL 試験、EURTAC 試験等により、標準化学療法(プラチナ製剤を含む2剤併用療法)と比較して無増悪生存期間(PFS)の延長が証明されていることによります。日本人では肺腺癌の約 40% に EGFR 遺伝子変異が認められるという報告があり、これらの阻害剤は有効な治療薬となっています。 EGFR 遺伝子変異陰性例では扁平上皮癌と腺癌を区別して治療が行われます。これは非扁平上皮癌の治療に有効な殺細胞性抗がん剤や分子標的治療薬の存在によります。非扁平上皮癌においては、E4599 試験、AVAiL 試験等により有効性が認められた血管内皮細胞増殖因子 (VEGF) に対するモノクローナル抗体であるbevacizumab(アバスチン)や酸代謝拮抗薬であるペメトレキセド(アリムタ)による治療が有効になります。扁平上皮癌ではプラチナ製剤を含んだ2剤併用療法による治療が行われます。 2007 年に自治医科大学の間野博行教授らの研究グループにより、非小細胞肺癌において微小管会合タンパクechinoderm microtubule-associated protein-like 4(EML4)と受容体型チロシンキナーゼ anaplastic lymphoma kinase(ALK)の細胞質内領域が融合した新しい癌化キナーゼである EML4-ALK 融合遺伝子が同定されました。EML4-ALK 融合遺伝子陽性肺癌は、非小細胞肺癌の約 5% の症例に認められ、EGFR 遺伝子や KRAS 遺伝子の変異と相互排他的であることが報告されました。そして、EML4-ALK 融合遺伝子陽性肺癌における臨床試験によりALK チロシンキナーゼ阻害剤である crizotinib が 2011 年 8 月 26 日に米国で承認され、日本においても、2012 年3月 30日付で承認されました。肺癌の治療方針を決定する際に、新たに ALK 融合遺伝子陽性肺癌の診断が求められるようになってきています。

ALK ( anaplastic lymphoma kinase ) とは

ALK 融合遺伝子

EML4-ALK 融合遺伝子

ALK 陽性肺癌の特徴

ALK 阻害剤

ALK 阻害剤耐性

ALK 肺癌検査方法

ヒストファイン ALK 検出キット

操作手順

染色判定

発色があっても陽性判定とはできない例

最後に

……………

……………………………………………

……………………………………

………………………………………

…………………………………………………

……………………………………………

…………………………………………

……………………………

……………………………………………………

……………………………………………………

………………

………………………………………………………

2

2

3

5

7

7

8

9

10

12

17

17

1.

2.

3.

4.

5.

6.

7.

8.

9.

10.

11.

12.

Page 3: ALK Detection Kit ATLAS - nichirei.co.jp · 3 ALK Detection Kit 図1:EML4-ALK転座(variant 1)の略図 2番染色体短腕上で12Mbを隔てた距離に位置するEML4遺伝子とALK遺伝子が、それぞれの切断点で切断されます。

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A L K D e t e c t i o n K i t

表 1:これまでに報告されている ALK 融合遺伝子におけるパートナー遺伝子

*Histopathological evidence is lacking. Abbreviations: ALCL, anaplastic large cell lymphoma; LBCL, large B-cell lymphoma; IMT, inflammatory myofibroblastic tumor;NSCLC, non-small cell lung carcinoma; RCC, renal cell carcinoma.**:参考文献(12)より

参考文献 (3) より

PartnerReported year Locus ALK+ALCL ALK+LBCL IMT NSCLC RCC

1 . ALK ( anap l a s t i c l ymphoma k i na se ) とは

 ALK は 1994 年に t(2;5)(p23;q35) 転座を有する未分化大細胞型リンパ腫 (ALCL : anaplastic large cell lymphoma)において、nucleophosmin (NPM) との融合分子として同定されました (1),(2)。ALK はインスリン受容体ファミリーに属する受容体型チロシンキナーゼです。ALK 遺伝子は全長約 988kb で 2p23 に位置しています。遺伝子産物は全長 1,620 残基で約 176kDa の膜貫通型蛋白です。ALK にリガンドが結合することにより二量体を形成し、細胞質内にある ATP キナーゼドメインが活性化するとされています。

 ALCL において、NPM、CLTC、TPM3、TPM4、ATIC、TFG、MSN、MYH9、ALO17 との融合、inflammatory myofibroblastic tumor (IMT) において、CLTC、TPM3、TPM4、ATIC、CARS、RANBP2、SEC31L1、PPFIBP1 との融合、ALK-positive large B-cell lymphoma において、NPM、CLTC、SEC31A、SQSTM1 との融合、肺癌におけるEML4、TFG、KIF5B、KLC1 との融合、腎臓癌における viculin(VCL)、TPM3、EML4 との融合等、多くの ALK 融合遺伝子が報告されています。

2 . A L K 融合遺伝子

+**

+**

+ *

++

1994199919992000200020012001200220032003 20032006200720092011 201120112012

NPMTPM3TFGATICTPM4CLTCMSNALO17MYH9RANBP2CARSSEC31AEML4KIF5BSQSTM1PPFIBP1VCLKLC1

5q35.11p233q12.2 2q3519p13 17q23Xp11.117q25.322q13.12q1311p154q412p21 10p11.225q35.312p1110q22.2 14q32.1

+++++++++

+++

+++

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A L K D e t e c t i o n K i t

図 1:EML4-ALK 転座(variant 1)の略図

2番染色体短腕上で 12Mbを隔てた距離に位置する EML4 遺伝子と ALK 遺伝子が、それぞれの切断点で切断されます。切断された両遺伝子が逆方向になるように回転し、切断された EML4 遺伝子が残っている ALK 遺伝子と結合して EML4-ALK 融合遺伝子を、切断された ALK遺伝子が残っている EML4 遺伝子と結合して ALK-EML4 遺伝子を形成します。二量体を形成して活性化するのは、二量体化に必要な EML4の coiled-coil domain と ALK の tyrosine kinase domain を有している EML4-ALK 融合遺伝子になります(図は EML4-ALK 融合遺伝子を示す)。

3.EML4 -ALK 融合遺伝子

 チロシンキナーゼは私たちの体内に存在し、タンパク質のチロシン残基を特異的にリン酸化する酵素であり、細胞の分化、増殖、アポトーシスの調節に重要な分子です。チロシンキナーゼは点突然変異や遺伝子融合などの変異によって恒常的に活性化してがん化を誘導します。 2007 年に自治医科大学の間野博行教授らの研究グループにより、非小細胞肺癌において微小管会合タンパクechinoderm microtubule-associated protein-like 4(EML4)と受容体型チロシンキナーゼ anaplastic lymphoma kinase(ALK)の細胞質内領域が融合した新しい癌化キナーゼである EML4-ALK 融合遺伝子が同定されました。EML4 遺伝子発現細胞や ALK 遺伝子発現細胞を移植したヌードマウスでは腫瘍が形成されないのに対し、EML4-ALK 融合遺伝子発現細胞を移植したヌードマウスでは腫瘍が形成されることが報告されています (4),(5)。その後、EML4-ALK を肺胞上皮に発現するトランスジェニックマウスを作成し、生後数週間後には肺に数百個の肺癌を発症すること、ALK 低分子阻害剤の経口投与により、形成された肺癌が速やかに縮小あるいは消失することが報告されています (6)。 EML4 遺伝子と ALK 遺伝子はいずれも 2番染色体短腕上で、12MBの間隔で近接する位置に存在し、この両遺伝子を挟む領域の逆位によって融合します。その結果、EML4 のアミノ末端側と ALK の細胞内チロシンキナーゼ活性を持つ領域とが結合したキメラ遺伝子が形成されます (4)。EML4-ALK 融合では、ALK 側の融合点は exon 20の先頭でほぼ一定しているのに対し、EML4 側の融合点は多様であり、exon 2、6、13、14、15、17、18、20が報告されています (7)。 ALK は受容体型チロシンキナーゼであるので、通常、リガンドが結合することにより二量体を形成して活性化します。EML4 の exon 2 には二量体化に係わる coiled-coil domain が存在しており、EML4-ALK 融合蛋白は、リガンドが結合していない状態でも二量体を形成して活性化すると考えられています (8)。その後、肺癌においてEML4 と同様に coiled-coil domain を有する KIF5B、KLC1 と ALK の融合が報告されています (3),(9),(10)。 EML4 遺伝子、ALK 遺伝子はいずれも正常細胞内に存在していますが、両遺伝子が融合した EML4-ALK 遺伝子は癌細胞内にしか存在しません。肺癌のほか、乳癌、大腸癌、腎癌で認められることが報告されています (11),(12)。

短 腕

EML4

2p23-p21

ALK 1 Exon Exon 2

V5

~12Mb

V3 V1 V9 V2 V4

3 ・ ・ 6 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 13 14 ・ ・ ・ 18 ・ 20 ・

長 腕2 番染色体

CC HELP WD

・ ・ ・ ・ ・ ・ 20 19 ・ ・ ・ ・ 3 2 1 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

TK

EML4-ALK Exon

TK: Tyrosine kinase domainCC: Coild-coil domainHELP: Hydrophobic EMAP-like protein domainWD: WD-repeat domain

・ ・ ・ ・ ・ ・ 3 2 1 21 20 13 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

TK CC

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A L K D e t e c t i o n K i t

CC:coiled-coil domainTK:tyrosine kinase domain

E13;A20(variant 1)と E6a/b;A20 (variant 3)の頻度が高い。

図 2:非小細胞肺癌における ALK 遺伝子融合の種類

参考文献 (3),(7),(9),(10),(43) より

図 3:非小細胞肺癌における EML4-ALK 転座の variant 割合

参考文献 (7) より

E13;A2033%

E6a/b;A2029%

unknown19%

E20;A209%E14;A20

3%

E17;A201%

E2;A202%

E18;A202%

E15;A202%

T K

T K

T K

T K

T K

EML4CC

EML4

EML4

EML4

EML4

EML4

EML4

EML4

A L KT K

A L KT K

A L KT K

A L KT K

A L KT K

A L KT K

A L KT K

A L KT K

A L KT K

A L KT K

A L KT K

A L KT K

A L KT K

TFG

KIF5B Stalk(cc)

EML4-ALK

TFG-ALK

KIF5B-ALK

Exon EML4

13

6

20

14

18

15

2

17

20

20

20

20

20

20

20

20

ALK

Exon KIF5B

24

15

17

20

20

20

3 20

ALK

Exon TFG ALK

KLC1-ALKExon KLC1

9 20ALK

KIF5B Stalk(cc)

Stalk(cc)KIF5B

KLC1

CC

CC

CC

CC

CC

CC

CC

CC

CC

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A L K D e t e c t i o n K i t

種々の粘液性篩状パターン(mucinous cribriform pattern)。A, C では印環細胞もみられる。

 ALK 陽性肺癌は非小細胞癌のうち腺癌で多く認められ (11),(13),(14),(15),(16),(17),(18)、EGFR 遺伝子変異や KRAS 遺伝子変異とは相互排他的であることが報告されています (4),(14),(15),(19),(20),(21),(22),(23)。一方で、腺扁平上皮癌や扁平上皮癌など腺癌以外で僅かに認められるという報告や (19),(20),(22),(23),(24),(25),(26)、最近では、EGFR 遺伝子変異を伴う症例が数例で認められたことが報告されています (18),(25),(27)。ALK 陽性肺癌は ALK 陰性肺癌よりも発症年齢が若年者に多いこと (14),(16),(17),(19),(24),(28)、非喫煙者・軽度喫煙者は重度喫煙者に比べて陽性率が高いことが報告されています (14),(15),(16),(17),(18),(19),(22),(25),(28)。陽性率は 10%を超える報告もありますが、腺癌の概ね 2~ 7%程度であることが報告されています。【表2参照】 病理学的特徴として、粘液性篩状構造mucinous cribriform pattern が高頻度に認められ (12),(14),(16),(21)、印環細胞の出現率も高いことが報告されています (14),(21)。また、ほとんどの症例で TTF1 免疫染色陽性であることが報告されています (12),(14),(29)。 予後に関する報告では、ALK 陽性肺癌は ALK 陰性肺癌よりも比較的に予後が良いことが報告されています (22),

(30),(31)。

4 . A L K 陽性肺癌の特徴

図 4:ALK 陽性肺癌のH&E染色例

A B

C D

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表 2:ALK 文献統合情報

EML4-ALK 陽性肺腺癌の核に陽性所見を認める。

*1: 軽度と重度の区別は不明なので、両方が含まれるものと思われる。

年 検体起源報告者(文献番号)

Soda, et al (4)

Perner, et al (29)

Koivunen, et al (17)

Takeuchi, et al (13)

Inamura, et al (14)

Martelli, et al (26)

Wong, et al (19)

Rodig, et al (28)

Boland, et al (20)

Lin, et al (11)

Shaw, et al (22)

Takahashi, et al (15)

Zhang, et al (25)

Sakairi, et al(16)

Shinmura, et al (24)

Camidge, et al (18)

Jokoji, et al (21)

McLeer-Florin, et al (27)

Paik, et al (23)

Takeuchi, et al (43)

RT-PCR

FISH/RT-PCR

IHC/FISH/RT-PCR

RT-PCR/FISH/IHC

RT-PCR/FISH

RT-PCR/FISH

RT-PCR

FISH

IHC/FISH

RT-PCR

FISH/IHC

RT-PCR

RT-PCR

IHC/FISH/RT-PCR

IHC/RT-PCR

FISH

IHC/FISH

IHC/FISH

FISH/IHC

RT-PCR/FISH/IHC

日本

アメリカスイス韓国アメリカ

日本

日本

イタリアスペイン

中国

アメリカベルギー

アメリカ

ATCC

アメリカ

日本

中国

日本

日本

アメリカ

日本

フランス

韓国

日本

‘07

‘08

‘08

‘08

‘09

‘09

‘09

‘09

‘09

‘09

‘09

‘10

‘10

‘10

‘10

‘10

‘10

‘11

‘11

‘12

208

253

253

63

209

358

185

57

130

211

62

82

184

61

254

441

450

1,121

97

90

99

57

57

0

150

46

11

102

40

27

118

5

0

0

190

320

75

603 N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

56±11 64±9

N/A

N/A

N/A

70.0±9.7

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

N/A

65.2±10.1

55.4

57.3±15.7

61.75±11.41

65

64.2±10.4

N/A

66.55±9.246

N/A

腺癌 非腺癌 腺癌 非腺癌

症例数(NSCLC) ALK陽性率(NSCLC)

EGFR KRAS 非・軽度 重度 ALK(+) ALK(-) 女性 男性

ALK陽性肺癌における情報遺伝子変異 喫煙 年齢 性別検査方法

5(6.7%)16(2.7%)

0/33(0%)

1/69(1.4%)

0/33(0%)

0/49(0%)

4/69(5.8%)

2/184(1.1%)

10/142(7.0%)1/16(6.3%)12/141(8.5%)14/85(16.5%)

1/110(0.9%)8/101(7.9%)*11/125(0.8%)6/243(2.5%)*1

59[51.5-64.5]51

[29-76]

52[29-76]

53[34-75]

57[32-79]

59[26-84]

65[25-86]

64[55-71]66

[29-90]

0/11(0%)

5/124(4.0%)

3/187(1.6%)

5/134(3.7%)8/96(8.3%)5/132(3.8%)11/138(8.0%)

8/93(8.6%)4/100(4.0%)5/29(17.2%)4/27(14.8)6/134(4.5%)

11/48(22.9%)1/111(0.9%)7/74(9.5%)3/55(5.5%)6/168(3.6%)

4/124(3.2%)

4/130(3.1%)

14/226(6.2%)25/631(4.0%)

14/414(3.4%)19/854(2.2%)

0/11(0%)

0/13(0%)0/20(0%)0/6(0%)

0/19(0%)0/5(0%)1/12(8.3%)0/7(0%)

19/85(22.4%)5/93(5.4%)10/52(19.2%)6/37(16.2%)

13/33(39.4%)2/51(3.9%)

0/22(0%)5/84(6.0%)*1

16/275(5.8%)35/687(5.1%)

12/365(3.3%)9/791(1.1%)

1/13(7.7%)0/8(0%)1/29(3.4%)0/28(0%)0/44(0%)

0/13(0%)0/8(0%)0/29(0%)0/28(0%)0/44(0%)

0/19(0%)0/5(0%)0/12(0%)

0/13(0%)

0/6(0%)

55.9

69.8 69.6

61.98(3.8%)11

(4.35%)11(4.3%)3

(4.8%)11(5.3%)20(5.6%)5

(2.7%)12

(21.1%)18

(13.8%)5

(2.4%)10

(16.1%)7

(8.5%)9

(4.9%)13

(21.3%)8

(3.1%)29(6.6%)27(6.0%)44(3.9%)

0(0%)0(0%)0(0%)6

(10.5%)2

(3.5%)

N/A

1(0.7%)0(0%)1

(9.1%)0(0%)2

(5.0%)0(0%)2

(1.7%)0(0%)

N/A

N/A

1(0.5%)0(0%)

6/119(5.0%)1/24(4.2%)8/134(6.0%)9/220(4.1%)

0/56(0%)0/118(0%)2/49(4.1%)*11/45(2.2%)

図 5:TTF-1免疫染色 (クローン:SPT24:ニチレイバイオサイエンス)

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A L K D e t e c t i o n K i t

図 6:crizotinib 投与患者における腫瘍サイズの変化率

参考文献 (33) より

5 . A L K 阻害剤

 EML4-ALK を肺胞上皮に発現するトランスジェニックマウスで発症した数百個の肺癌が、ALK 低分子阻害剤の経口投与により、速やかに縮小あるいは消失することが確認されています (6)。その他、EML4-ALK 融合遺伝子を発現した培養細胞を用いて作製された xenograft マウスモデルでも ALK 阻害剤 (PF-02341066、TAE684) の有効性が報告されています (32)。 PF-02341066 (crizotinib) は MET/ALK の経口阻害剤で選択的に ATP を競合阻害します。2009 年の ASCO( 米国臨床腫瘍学会 ) で、その後、2010 年に論文として報告された臨床試験によれば、FISH (split assay) 法で ALK 融合遺伝子陽性と判定された ALK 陽性進行非小細胞肺癌患者 82 例において、crizotinib を投与した結果、部分奏効は 46 例、完全奏効は 1例と奏効率は 57.3%でした (33)。Crizotinib は非小細胞肺癌治療薬として米食品医薬品局(FDA)により、2011 年 8月 26 日に承認され、日本においても、2012 年 3月30日付で承認されました。

6 . A L K 阻害剤耐性

 Crizotinib 耐性となった症例の EML4-ALK cDNA を解析することにより、1,156 番目のシステイン (C) がチロシン (Y) へ【C1156Y】、1,196 番目のロイシン (L) がメチオニン (M) に【L1196M】置換されている 2種類の変異が認められました (34)。これらの二次変異により、crizotinib が ATP-binding pocket に結合できなくなると考えられています。C1156 部位の変異は他の癌種におけるチロシンキナーゼで認められたとの報告はありませんが、L1196 部位は ABL が imatinib 耐性になる変異部位 T315I や、EGFR が gefitinib 耐性になる変異部位 T790Mと同じであり (34)、この ATP-binding pocket の底に位置する gatekeeper 部位は多くのチロシンキナーゼの耐性に関与する変異部位であると考えられます (35)。その後、F1174L 変異 (36) や L1152R 変異 (37) が報告されています。 当初 crizotinib が奏効した癌でも、通常 1年以内に耐性を獲得します (38)。L1196Mの二次変異を獲得したcrizotinib 耐性癌に対して、低分子 ALK 阻害剤の AP26113、CH5424802、X-396 や Hsp90 阻害剤が有効であることが培養細胞や xenograft マウスモデルでの検討で報告されており (36),(37),(39),(40),(41)、現在、臨床試験が行われています (38)。

10-100

-80

-60

-40 -30%

: Progression disease (PD): Stable disease (SD): Partial response (PR): Complete response (CR)

-20

0

20

40

60

20 30 40患者番号

(%)

腫瘍サイズの最大変化率

50 60 70 79

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8

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7 . A LK 肺癌検査方法

②FISH 法

①RT-PCR(reverse transcription-polymerase chain reaction)法

 FFPE 標本で検査が可能です。FISH法は融合遺伝子の検索方法として有効であり、大きく fusion assay とsplit assay に分けられます。Fusion assay は、融合する 2つの遺伝子をそれぞれ別の色で光らせて、その蛍光が重なった場合に融合遺伝子の存在が示唆されます。Split assay では、主体となる遺伝子 (ALK融合遺伝子の場合はALK) の 5’ 側と 3’ 側をそれぞれ別の色で光らせます。正常の遺伝子では 2つの蛍光がほぼ重なって認められますが、転座によりその遺伝子が切断され離れると、それらの色が分かれて認められます。ALKのように融合する遺伝子が複数ある場合には、スクリーニング法としては split assay が適当と考えられ、パートナー遺伝子に関わらず陽性となります。 EML4-ALK 融合遺伝子のように、それぞれの遺伝子が元々近傍に座位している融合遺伝子の検索では、判定が困難になるケースが考えられます。EML4遺伝子とALK遺伝子はいずれも 2番染色体短腕上で 12MBしか離れていません。Fusion assay では、EML4遺伝子とALK遺伝子が融合していなくてもシグナルが重なって見えることが多いようです。Split assay でも、5’ 側と 3’ 側のシグナルがとても近傍にあることにより、本当に離れているかどうかを判断することが困難であるケースが多いようです。それらの結果、偽陽性や偽陰性を招く可能性が懸念されます (42)。

 RT-PCR法は、組織試料は勿論、喀痰、胸水、肺胞洗浄液などの少量の検体から検査が可能であるという利点がありますが、ホルマリン固定により核酸の変性が進むので、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)検体では検査が困難である場合が多いようです。新鮮あるいは凍結保存検体を使用することが望まれます。 ALKの exon20 と融合する EML4内の exonは多岐にわたるので、プライマー設定に工夫が必要でありEML4-ALK の正確な分子診断のためには、どの exonで ALKに融合しても検出することができるmultiplex RT-PCR法を使用しなければなりません。また、いうまでもなく EML4-ALK に対するmultiplex RT-PCRでは他のALK融合遺伝子は検出できず、たとえばKIF5B-ALK も同時に検出するためにはKIF5B 用のプライマーを加えた系を用いる必要があります (9)。

③免疫染色法 ヒトの正常組織において、免疫染色で検出可能な量のALK蛋白を発現している組織は殆どないので (神経系組織のごく一部に発現 )、抗ALK抗体による免疫染色で神経系以外の細胞で陽性所見が認められれば、その時点で異常細胞であることが示唆されます。 抗ALK抗体による免疫染色はリンパ腫の組織型を区別する際に、ALCLのマーカーとして用いられてきました。SAB法やポリマー法など、これまでのルーチン検査で使用されている染色方法で染色することが可能です。しかしながら、同様の染色方法では肺癌の EML4-ALK 融合遺伝子陽性例のALK蛋白は検出ができないことが報告されています (26)。 そこで、非特異的な反応が起こらずに適度な感度の上昇を実現できる増感法として、intercalated antibody-enhanced polymer(iAEP) 法が考案されました。iAEP法のポイントは、第一抗体とポリマー試薬の間に介在抗体を入れることにより、染色感度を上げることが可能になることです (9),(42)。一般的に使用されている抗ALK抗体 3種(Clone:ALK1、5A4、SP8)を iAEP法による染色で比較検討したところ、ALK1は低度ではあるがバックグラウンド染色が認められ、SP8は検討した EML4-ALK 陰性例の殆どで染色所見が認められたことが報告されています (9)。本検討では 5A4が、もっとも iAEP法に適していると報告されています。

【iAEP法による免疫組織染色】 肺腺癌における iAEP法による免疫染色は、RT-PCR法と FISH法の結果と完全一致することが報告されています (43)。2010 年に報告された crizotinib の臨床試験では、FISH(split assay) 法で ALK融合遺伝子陽性と判定された肺非小細胞癌 82例において、奏効率は 57.3%でしたが、FISH法に加えて免疫染色法あるいはRT-PCR法が実施されて陽性と判定された 27例に限定すると、奏効したのは 22例で奏効率は 81.5%でした (44)。 最近の報告では、FISH法による遺伝子検査に先行して免疫染色法によるスクリーニングを行う方が、汎用性、検査時間の短縮やコストの削減等の面からALK陽性肺癌の検査方法として推奨されることが述べられています(21),(23),(27),(45)。 一方、感度を上げたことにより、大細胞神経内分泌癌、小細胞癌などの神経内分泌系への分化傾向を示す癌で、ごく稀に微量発現する全長ALKを検出する可能性が指摘されています (43)。

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注:上記写真は本体のみであり、パソコン、プリンタ等は省略しています。

9

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8 . ヒストファイン AL K 検出キット

○ALK 検出キット

○ALK コントロールスライド

○ヒストステイナーのラインナップ

① ブロッキング試薬② 第一抗体③ 陰性コントロール④ ブリッジ試薬⑤ ペルオキシダーゼ標識エンパワー試薬⑥-1 発色基質⑥-2 基質緩衝液

⑥-3 発色試薬⑦-1 ALK抗原賦活化液 A液⑦-2 ALK抗原賦活化液 B液

ホルマリン固定パラフィン包埋細胞株 2種類を貼付したスライド・陽性コントロール細胞株 / NCI-H2228 (ALKタンパク発現:陽性)・陰性コントロール細胞株 / SK-BR-3   (ALKタンパク発現:陰性)    スライド

Code

Code

包 装

包 装

用 手 法(20テスト)

ヒストステイナー用(40テスト)

3V/V%過酸化水素水抗ALKモノクローナル抗体(5A4)(動物種:マウス)マウスIgG

3,3’-ジアミノベンジジン・4HCl

0.6V/V%過酸化水素水

構成試薬 成  分

成  分

 ヒストファイン ALK 検出キットには、用手法用と専用の自動免疫組織化学染色機器を用いるヒストステイナー用があります。用手法用は 20 テスト、ヒストステイナー用は40 テスト包装のみ供給されており、双方とも、キットの有効期間は製造後 1年 6ヶ月です。また、別途コントロールスライドも入手可能です。 具体的な染色手順を次ページより「9. 操作手順」に示します。染色手順においては、推奨プロトコルを忠実に遵守することが重要です。指定以外の試薬を用いたり、定められた条件から逸脱して染色を行った場合には、結果の保証が困難になります。染色に際しては、常に陽性および陰性のコントロールを置くことが望まれます。施設において融合遺伝子産物である ALK タンパクの発現の基準となる検体対照スライドが確定するまでは、別売のコントロールスライドを利用することを推奨します。

用手法用キット(20 テスト)Code: 417071

ヒストステイナー 36A ヒストステイナー 48A

417071

4170815スライド

717071

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抗原賦活化液の温度が95-99℃まで上昇したことを温度計等で確認してからインキュベートする。(95-99℃、40分間)

95-99℃に温めたALK抗原賦活化液にスライドを浸漬させ、ゆるくふたをする。さらに抗原賦活化液の温度を高温に保つ為に温浴槽にゆるくふたをする。

抗原賦活化用染色ドーゼを温浴槽から取り出し、ふたをはずす。 スライドを浸したまま放置しゆっくり熱を冷ます。(常温、20分間)

PBSで洗浄する。(常温、3分間、3回)

キシレン3分間

キシレン3分間

キシレン3分間

100%エタノール3分間

100%エタノール3分間

95%エタノール3分間

95%エタノール3分間

PBS(3分間、3回)

* 各ステップでの反応温度、反応時間は厳密に行うこと。*特に温度指定のない場合は、常温 (15 ~ 25℃) で操作すること。*染色結果に影響を及ぼす為、必ず下記の操作手順に従って操作を行うこと。

*各ステップごとによく液を切る。*脱パラフィンを完全にするために、各溶液はスライド40枚ごとに取り換えることが好ましい。

50℃で十分に湯伸ばしした切片(4 m厚)をシランなどのコーティングスライド参考1上に貼り付ける。

切片を恒温器で十分乾燥させる。(37℃、24時間)

PBS 28.65gを精製水で3L(9.55g/L)にメスアップする。PBS

28.65g

研究用試薬「PBS Code:415223」を使用することを推奨する。

注:高温に気をつけ、軍手等用いる。

注:高温に気をつけ、軍手等用いる。

1回洗浄で140mL使用した場合、全工程で約2.5L必要。

PBS(洗浄用)

精製水

精製水

温度計

温度計

注:・95-99℃に温める為にはドーゼ及び 温浴槽にふたをすることが効果的で ある参考2。・ふたは過剰な水分蒸発防止にも役 立つが、完全に密閉するとドーゼ及 び温浴槽を破損することがあるので ゆるくふたをすること。

注:・95-99℃を保つ為にはドーゼ及び温浴槽に ふたをすることが効果的である。・ふたは過剰な水分蒸発防止にも役立つが、 完全に密閉するとドーゼ及び温浴槽を破損 することがあるのでゆるくふたをすること。

⑦-1ALK抗原賦活化液 A液

⑦-2ALK抗原賦活化液 B液

A液:B液:精製水=1:1:8 になるように必要量をそれぞれはかり、希釈する。

調製したALK抗原賦活化液を抗原賦活化用染色ドーゼに入れ、ふたをする。さらにふたをした温浴槽中にて抗原賦活化液を95-99℃に温める。

3L

染色結果に大きな影響を及ぼす為、温度確認、時間等を正確に行う。

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10

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9 . 操作手順9. 操作手順

Page 12: ALK Detection Kit ATLAS - nichirei.co.jp · 3 ALK Detection Kit 図1:EML4-ALK転座(variant 1)の略図 2番染色体短腕上で12Mbを隔てた距離に位置するEML4遺伝子とALK遺伝子が、それぞれの切断点で切断されます。

PBSで洗浄する。(常温、3分間、3回)

切片が完全に覆われるように、①ブロッキング試薬を滴下し、湿潤箱中で反応させる。(常温、5分間)

切片の周囲の余分な水分を拭き取る。

ティッシュ

ティッシュ

切片の周囲の余分な水分を拭き取る。

PBSで洗浄する。(常温、3分間、3回)

切片が完全に覆われるように、②第一抗体または③陰性コントロールを滴下し、湿潤箱中で反応させる。(常温、30分間)

切片の周囲の余分な水分を拭き取る。

PBSで洗浄する。(常温、3分間、3回)

切片が完全に覆われるように、⑤ペルオキシダーゼ標識エンパワー試薬を滴下し、湿潤箱中で反応させる。(常温、30分間)

切片の周囲の余分な水分を拭き取る。

PBSで洗浄する。(常温、3分間、3回)

切片が完全に覆われるように、④ブリッジ試薬を滴下し、湿潤箱中で反応させる。(常温、15分間)

切片の周囲の余分な水分を拭き取る。

精製水で洗浄する。切片が完全に覆われるように、調製した基質溶液を滴下し、湿潤箱中で反応させる。(常温、10分間)

⑥-1発色基質⑥-2基質緩衝液

⑥-3発色試薬

精製水1mLに⑥-1発色基質1滴と、⑥-2基質緩衝液1滴を加えよく混合する。⑥-3発色試薬1滴を加え再び混合する。(調製後30分以内に使用することを推奨する。)

調製

基質溶液

対比染色試薬(ヘマトキシリン)にスライドを浸した後、流水洗する。

脱水、キシレンによる透徹後、非水溶性封入剤で封入する。

参考1:シランコートスライドグラス   ・メーカ ー:マツナミ      ・品   名:MASコートスライドグラス   ・商品コード:SO94410~SO94480

参考2:温浴槽(右イラスト)   ・メーカー:Fisher Scientific社   ・品  名:FISHER ISOTEMP WATER BATH   ・型  番:15-462-5(内容量 5L)

ALK 5A4 IgG

3V/V%

②第一抗体 または③陰性コントロール

①ブロッキング試薬

④ブリッジ試薬

⑤ペルオキシダーゼ標識 エンパワー試薬

ティッシュ

ティッシュ

ティッシュ基質溶液

<参考2>

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操作手順(用手法)

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10 . 染色判定

○ 陽 性 例● 染色強度が強い例

×100 ×400

×100 ×400

×100 ×400

×100

[症例 1]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 2]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 3]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 4]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

×400

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A L K D e t e c t i o n K i t

○ 陽 性 例● 染色強度が強い例

×100 ×400

×100 ×400

×100 ×400

×100

[症例 5]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 6]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 7]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 8]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(KIF5B-ALK)

×400

Page 15: ALK Detection Kit ATLAS - nichirei.co.jp · 3 ALK Detection Kit 図1:EML4-ALK転座(variant 1)の略図 2番染色体短腕上で12Mbを隔てた距離に位置するEML4遺伝子とALK遺伝子が、それぞれの切断点で切断されます。

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A L K D e t e c t i o n K i t

○ 陽 性 例● 染色強度が弱い例

×100 ×400

×100 ×400

×100 ×400

×100

[症例 9]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 10]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 11]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 12]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

×400

Page 16: ALK Detection Kit ATLAS - nichirei.co.jp · 3 ALK Detection Kit 図1:EML4-ALK転座(variant 1)の略図 2番染色体短腕上で12Mbを隔てた距離に位置するEML4遺伝子とALK遺伝子が、それぞれの切断点で切断されます。

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○ 陽 性 例● 染色強度が弱い例

×100 ×400

×100 ×400

×100 ×400

×100

[症例 13]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 14]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 15]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(EML4-ALK)

[症例 16]腺癌  FISH 法(+), RT-PCR 法(KIF5B-ALK)

×400

Page 17: ALK Detection Kit ATLAS - nichirei.co.jp · 3 ALK Detection Kit 図1:EML4-ALK転座(variant 1)の略図 2番染色体短腕上で12Mbを隔てた距離に位置するEML4遺伝子とALK遺伝子が、それぞれの切断点で切断されます。

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A L K D e t e c t i o n K i t

全長 ALK ヒトの正常組織では ALK の発現レベルは低いので免疫染色法で検出されることはありませんが、ごく稀に全長 ALK を発現する肺癌例が認められています。これら症例ではALK 融合遺伝子が陰性ですが、抗 ALK 免疫染色で陽性所見が認められます。全長 ALK 蛋白を発現する腫瘍としては、肺癌領域では大細胞神経内分泌癌、小細胞癌等神経内分泌系への分化傾向のある癌が挙がります。その他の領域では、横紋筋肉腫(特に胞巣型)等が挙げられます。また、肺大細胞神経内分泌癌では ALK 融合遺伝子陽性例も確認されていますので、これらの症例では RT-PCR 法や FISH 法等による ALK 融合遺伝子の確認を実施することが望まれます。

[症例 19]大細胞神経内分泌癌  FISH 法(-), RT-PCR 法(-)

○ 陰 性 例

×100

[症例 17]腺癌  FISH 法(-), RT-PCR 法(-) [症例 18]扁平上皮癌  FISH 法(-)

×100

○ 全長 ALK 陽性例

×100 ×400

×100

[症例 20]扁平上皮癌  神経内分泌系への分化が認められる。 FISH 法(-)

×400

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A L K D e t e c t i o n K i t

11 . 発色があっても陽性判定とはできない例

12 . 最後に

 近年、肺癌、特に腺癌における分子標的の発見が相次いでいます。その多くはキナーゼの異常であり、阻害剤を用いた治療が有効である可能性が高く注目を集めています。これにともない、患者それぞれに適した個別化医療が更に推進されていくでしょう。肺癌における分子標的治療の本格化を迎えるにあたり、その標的を正しく同定する方法として、病理組織を用いた検索法は今後ますますその重要性を増していくものと思われます。

×100 ×400

×100 ×400

[症例 21]肺胞マクロファージ  検出系による非特異反応

[症例 22]形質細胞  検出系による非特異反応

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Page 20: ALK Detection Kit ATLAS - nichirei.co.jp · 3 ALK Detection Kit 図1:EML4-ALK転座(variant 1)の略図 2番染色体短腕上で12Mbを隔てた距離に位置するEML4遺伝子とALK遺伝子が、それぞれの切断点で切断されます。

2013.03