Upload
others
View
7
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
建築材料
1
建築学科 平岩 陸
第8回 コンクリート&セメント
2
授業内容:コンクリート
8 セメント
9 骨材、水
10 混和材料
11,12 フレッシュコンクリート
13,14 硬化コンクリート
14 コンクリート製品+材料のトピックス
3
コンクリートって何?
粗骨材
水
+混和材料混和材・混和剤
セメント
細骨材
ペースト
モルタルコンクリート
練った直後:フレッシュコンクリート(生コン)
固まると:硬化コンクリート工場で作ると:コンクリート製品
4
コンクリートの特徴
長所:耐久性、耐火性が高い価格が安い自由な造形が可能材料の入手がしやすい
短所:引張強度が小さいひび割れが発生しやすい解体が困難比強度が小さい強度が出るのに時間がかかる
5
それぞれの材料の役割
・水:セメントの硬化を進める硬化促進材+流動性を確保する流動化材
ただし、水が多いと強度が低下
・セメント:水と混ぜると固まる性質
を持つ硬化材
6
それぞれの材料の役割
・混和材料(混和材・混和剤):セメントの代替材(混和材)コンクリートの性質を変化させる調整剤
(混和剤)
・骨材(細骨材・粗骨材):コンクリートの容積を増やす充填材+収縮の低減、剛性の増大
7
コンクリートの種類(表-2.2.2)
通常使われるのは、・普通コンクリート
(骨材は地域による。通常AE剤入り)
・レディーミクストコンクリート(生コン)(現場練りは、ほとんどなし。)
8
コンクリートの種類(表-2.2.2)
普通コンクリート軽量コンクリート重量コンクリート
軽量骨材コンクリート再生骨材コンクリート膨張コンクリート繊維補強コンクリートプレストレストコンクリート
質量の違い
使用材料の違い
9
コンクリートの種類(表-2.2.2)
寒中コンクリート暑中コンクリートマスコンクリート水中コンクリート
高流動コンクリート高強度コンクリートプレキャストコンクリートポーラスコンクリート
要求性能の違い
施工条件の違い
10
セメントの種類1 : ポルトランドセメント
普通ポルトランドセメント
早強ポルトランドセメント超早強ポルトランドセメント
中庸熱ポルトランドセメント低熱ポルトランドセメント
耐硫酸塩ポルトランドセメント
どうして種類がいろいろあるのか?→状況に応じた種類がある
早く固まる
水和熱を抑える
通常のもの
耐硫酸塩
11
それぞれのセメントの特徴
・早強ポルトランドセメント:普通の7日強度を3日で
・超早強ポルトランドセメント:普通の7日強度を1日で
早く固まると・・・ → 水和熱が大きい
・工期短縮・緊急工事時・冬季工事可
・温度ひび割れ・コスト高
12
それぞれのセメントの特徴
・中庸熱ポルトランドセメント・低熱ポルトランドセメント
水和熱が小さいと・・・ → 硬化が遅い
初期強度:小長期強度:大
・温度ひび割れ低減 ・工期遅延
ただし、 →ゆっくり反応する
13
それぞれのセメントの特徴
・耐硫酸塩ポルトランドセメント
硫酸塩を含む海水、土壌などで必要近年では、海外工事への輸出用が多い
14
セメントの種類2 : 混合セメント
・セメントの代替物を加える・産業副産物の再利用という面も・・
・高炉セメント:+高炉スラグ微粉末(製鉄業:高炉)
・フライアッシュセメント: +フライアッシュ(火力発電所)
・シリカセメント:+天然ポゾランまたはシリカフューム
15
混ぜる材料について
高炉スラグ:潜在水硬性
フライアッシュ、シリカフューム:ポゾラン反応
いずれもセメントの水和反応後のCa(OH)2と反応して緻密化・硬化する
初期強度:小 (セメントが少ないから)長期強度:大 (それぞれの反応が進むため)
16
セメントの種類3
エコセメント:都市ゴミ焼却灰や下水汚泥を主原料
として使用したセメント
超速硬セメント:強度発現を早めたセメント
白色ポルトランドセメント:白色のセメント
アルミナセメント:ボーキサイトと石灰石から作られたセメントで強度発現が非常に速い
17
ポルトランドセメントの製造方法
・原料工程:材料(石灰石、粘土、珪石、酸化鉄原料など)を乾燥、粉砕、混合
・焼成工程:粉末原料をロータリーキルンで焼成→クリンカ(セメントのもと)ができる
・仕上げ工程:クリンカに石こう(凝結調整)を加えて粉砕→セメントの完成
18
原料工程
材料(石灰石、粘土、珪石、酸化鉄原料など)を乾燥、粉砕、混合
石灰石
19
焼成工程
ロータリーキルンで焼成→クリンカ(セメントのもと)ができる
クリンカ
20
セメント工場
21
焼成工程・仕上げ工程
クリンカに石こう(凝結調整)を加えて粉砕→セメントの完成
石こう
22
セメントの水和反応
エーライト(C3S)の反応式2C3S + 6H2O → C3S2H3 + 3Ca(OH)2
ビーライト(C2S)の反応式2C2S + 4H2O → C3S2H3 + Ca(OH)2
この水酸化カルシウム:Ca(OH)2がコンクリートのアルカリ性のもと
セメントは水と接すると反応する
反応が進むと徐々に硬化
23
セメントの品質試験(表-2.2.6)
・密度:セメントによって異なる・比表面積:細かさの試験 細かいと水和が早い
・凝結 始発:施工時間の目安終結
・強度 曲げ強さ:強度発現圧縮強さ
・水和熱:硬化時の発熱量の指標
・アルカリ量:アルカリ量(アルカリ骨材反応に影響)・塩素量:塩化物(鉄筋の発錆に影響)
24
セメントの品質試験
ルシャトリエフラスコ ブレーン空気透過装置
密度測定比表面積測定
25
セメントの品質試験
凝結時間測定強度測定
ビガー針装置
26
建築材料7
1.早強ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントに比べて、より細かい粉末で、水和熱が大きいので、早期に強度を発現する。
2.中庸熱ポルトランドセメントは普通ポルトランドセメントに比べて、水和熱や乾燥収縮が小さい。
3.セメントは、水和後、時間が経過して乾燥するにしたがって強度が増大する気硬性材料である。
4. コンクリートのアルカリ性は水和反応によって生じるCa(OH)2によるものである。
5. 混合セメントは、資源の再利用という面で優れている。
次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。