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2019年7月31日発行 発行/新潟大学人文学部 編集/人文学部広報・情報委員会 印刷/株式会社 ハイングラフ 〒950-2022 新潟県新潟市西区小針1丁目11番8号 TEL 025-233-0321 〒950-2181 新潟県新潟市西区五十嵐二の町8050番地 TEL 025-262-6281 (新潟大学人文学部学務係) https://www.human.niigata-u.ac.jp/ 人を知り 文化を学び 未来を拓く 2020 CAMPUS GUIDE 新潟大学人文学部 心理・人間学 社会文化学 言語文化学 Psychology and Human Studies Society and Culture Languages and Cultures

新潟大学人文学部 2020 CAMPUS GUIDE新潟大学人文学部は、人間・社会・文化を対象として、多角的・総合的な視野から教育と研究を行うことを

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2019年7月31日発行発行/新潟大学人文学部 編集/人文学部広報・情報委員会

印刷/株式会社 ハイングラフ 〒950-2022 新潟県新潟市西区小針1丁目11番8号 TEL 025-233-0321

〒950-2181 新潟県新潟市西区五十嵐二の町8050番地 TEL 025-262-6281(新潟大学人文学部学務係)https://www.human.niigata-u.ac.jp/

人を知り 文化を学び 未来を拓く

2020 CAMPUS GUIDE

新潟大学人文学部

心理・人間学 社会文化学 言語文化学Psychology and Human Studies Society and Cul ture Languages and Cultures

01 02

新潟大学 人文学部長

齋藤 陽一 SAITO Yoichi

02 学部長からのメッセージ入試奨学金、学費・経済支援制度

03 人文学部の教育

22 留学生の声

23 就職データ

24 卒業生の声

25 キャンパス マップ

21 国際交流・大学間交流

そのほか、人文学部には、下記の特別入試があります。

なお、入試情報の詳細は、令和2年度入学者選抜要項および学生募集要項を参照してください。

●帰国子女特別入試 ●社会人特別入試 ●帰国子女特別入試(10月入学)●私費外国人留学生特別入試いずれも若干人

●3年次編入学入試 (定員6人)

■ 学生募集要項(出願書類添付)請求方法募集要項(出願書類添付)を請求する場合は、新潟大学Webページの資料請求ページ(https://www.niigata-u.ac.jp/admissions/request/)にアクセスして請求してください。

奨学金、学費・経済支援制度 新潟大学独自の支援制度として、年間学業成績優秀者を対象にした返還不要の奨学金、「輝け未来!!新潟大学入学応援奨学金」(入学準備資金が不足する人への経済的支援として一時金を給付)があります。 他にも、学資の支払いが一時的に困難な学生に対する修学支援金を貸与する制度や、人文・法・経済3学部の奨学金制度も存在します。人文学部では約4割の学生が各種奨学金制度を利用しています。詳細は、新潟大学Webページ(https://www.niigata-u.ac.jp)か学務部学生支援課(Tel.025-262-7337)にお問い合わせください。

一般入試

推薦入試

前期日程

後期日程

人定員140

人定員 40

人定員 30

人定員210

05

心のしくみを実証的に解き明かす心理学と、人間の精神が生み出してきた思想的文献を読み解く人間学の分野を学びます。

Psychology and Human Studies

09

世界の歴史的・文化的・社会的背景を、様々な調査を通して明らかにします。歴史学、社会・地域文化学、メディア論などを学びます。

Society and Culture

15

日本、中国、朝鮮、イギリス、アメリカ、ドイツ、フランス、ロシアの言語・文学・文化を学びます。そのために必要となる高い言語運用能力、鋭い言語感覚、そして豊かな表現能力を身につけます。

Languages and Cultures

2020年、人文学部は変わります!  人文学部は、2020年度から、6主専攻が3主専攻になります。その心は? もっと、もっと、勉強してもらいたい。そして専門性を身につけてもらいたい、これに尽きます。それぞれの主専攻を前年と比べてみると…左ページの主専攻名を下から見ていきましょう。  まずは、言語文化学。今までは、日本であるとか、アジアや西洋であるとか、国名や地域名が記された主専攻名となっていました。それが、言語文化に。言語とそれを用いた文学の研究、さらには、その周りに点在する様々な文化現象の研究を目指します。そして、一つの国の言語、文学、文化を基本としながらも、それをもとに、他の国のそれらとも関わってほしい、そんな願いがこめられています。  言語文化があるなら、社会文化もある。2番目は社会文化学です。こちらは2019年度までの歴史文化学と社会・地域文化学の強みを合わせ持ったところ。過去に遡る歴史学と各国、地域へと広がるフィールドスタディを組み合わせて、いわば、縦と横から人間の社会に迫ります。今年度まであった、メディア・表現文化学のメディア部門もこちらに移動してきて、人間社会の研究は盤石に。  一番上は、心理・人間学。おや? この名前の主専攻は2019年度もありました。どこが変わったのか? 心理学では、大学院への進学を前提として、公認心理師の養成が本格化します。一方、人間学の方には新たに(今年度までのメディア・表現文化学の表現文化部門の教員を中心として)芸術学の分野が加わり、研究できる分野が広がりました。さらには心理学の手法により芸術や文化の分析だってできてしまうかな? 一味も二味も変わった人文学部で、お待ちしています。

 新潟大学人文学部は、人間・社会・文化を対象として、多角的・総合的な視野から教育と研究を行うことを理念としています。幅広く人文学の諸分野について学修できる良質な環境を整えることにより、次の4点に集約される基本的能力・態度・姿勢を有する人材の養成を目標にしています。

 こうした教育理念に基づき、人文学部では、しっかりとした基礎学力と旺盛な学習意欲をもつ人、豊かな感性と強い関心をもって学習に取り組む人、そして人間・社会・文化に関わる諸問題に関心のある人の入学を望みます。

 人文学部のカリキュラムは、「教養教育に関する授業科目」と「専門教育に関する授業科目」に大きく分かれています。学生の皆さんが専門的な内容を深く学べると同時に、これからの社会で活躍するための不可欠な技能を身につけられるように、多彩な授業内容が用意されています。人文学部では特に、少人数制の演習科目を重視しています。人文初年次演習(1年次)、基礎演習(2年次)、発展演習(3・4年次)、表現プロジェクト演習(2~4年次)と、4年間継続して演習科目で学べることが、人文学部の最大の魅力の一つです。

 人文学部のカリキュラムは、教養教育と専門教育の連携によって幅広い教養と確かな専門知識を涵養し、人文的実践知を育むことを目指しています。専門分野を深く学べるのはもちろん、1学科制ですから人文科学の諸分野を広く学ぶこともできます。2020年度からは主専攻プログラムを6から3に再編、各専門分野の科目もモジュールとして体系化し、一層フレキシブルな学びが可能になります(主専攻プログラムの詳細については5ページ以降をご覧ください)。 4年一貫の演習科目では、受講者を25名以下に制限してきめ細かな指導を行うことにより、課題を探究し解決する能力・自己を表現する能力・多様な他者と協働する能力を含む「人間力」の育成に力を注いでいます。 英語・外国語科目が充実しています。初修外国語

(いわゆる第二外国語)では、日本人教員とネイティブ教員による週3~4コマのインテンシブ授業により、「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能のバランスに配慮して、総合的な運用能力を1年間で涵養します。英語・初修外国語ともに、中級・上級科目が選択科目として用意されているので、4年間かけてハイレベルな語学力を手に入れることも可能です。古典語科目も開講されています。 学生の取り組みと実践によるアクティブ・ラーニングも大きな学習効果を上げています。たとえば表現プロジェクト演習では、学生が協同して創造的な活動を行い、その成果を地域社会に向けて積極的に発信します。演劇や映像作品の製作・発表、地域の民俗芸能への参加など、これまでの人文学の枠組みを超える先駆的内容を展開し、国内外の教育関係者からも高い評価を受けています。 こうした豊かな学びは、学年に応じたきめ細かい教育体制により実現されています。2017年度には人文入門や初年次演習などの初年次教育が新しくなり、大学での高度な学修へとよりスムーズに移行できるようになりました。キャリア科目では、様 な々業界の現場で活躍する方 か々ら直に話を聞くことができ、卒業後の人生設計や就職活動について具体的に考えることができます。

中学校、高等学校(社会、地理歴史、公民、国語、英語、フランス語、ロシア語、中国語、情報)の教諭一種免許が取得できます。所定の教職関係科目、教科専門科目の単位が必要です。

■ 教員免許

■ 社会調査士 社会調査に関する基礎的な知識・技能、相応の応用力と倫理観を修得した者に認定される資格です。社会学・社会調査関係の所定の科目の単位が必要です。

■ 学芸員 博物館や美術館の専門職員になるために必要な資格です。博物館概論・博物館実習などの所定の科目の単位が必要です。

■ 公認心理師 (受験資格)

保健医療、福祉、教育などの分野において心理に関する支援や相談を行うための資格です。所定の科目の単位を取得して卒業し、さらに大学院または実務経験を経て、公認心理師試験の受験資格が得られます。

外国語(必修)

基礎演習 発展演習

発展講義・実習

基礎講義・実習

人文初年次演習

主専攻プログラム決定

入門講義

外国語(選択)キャリア科目

表現プロジェクト演習

各種選択科目(新潟大学個性化科目、人文系科目、社会系科目、自然系科目など)

卒業論文

 外国語を集中的に学びます。人文初年次演習では、25名以下の少人数編成により大学での学習に必要なスキルを身につけます。入門講義では、人文学部の各専門分野への導入を行います。また第2タームには、人文諸科学の最先端を網羅する人文系フロンティア、短期集中英語プログラムiStepなど、学内外の集中的な学修プログラム等への参加が可能となっています。

 発展講義・実習では、専門性の高い最先端の内容を主として講義形式により理解します。発展演習では、原典・原資料の解読、資料・データの分析・解析、プレゼンテーションや討論を通して、自らの研究テーマを深めていきます。人文学部4年間の成果を、卒業論文として結実させます。

 1年次末の希望調査にもとづいて、2年次から各主専攻プログラムに所属します。基礎演習では、各主専攻プログラムにおける基本的読解技術・分析能力を養います。基礎講義・実習では、各専門分野の基礎を講義形式で理解し、実習を通して体得します。2年次以降、キャリア科目や表現プロジェクト演習の履修が可能になります。

1年次(第1、第2セメスター) 2年次(第3、第4セメスター) 3・4年次(第5~8セメスター)

人間、社会、文化に関わる諸問題に多角的・分析的にアプローチを試み、主体的に取り組むことができる。社会のなりたちとその歴史を深く理解し、人類が生み出した文化に敬意を持ち、その価値を後世に正確に伝えることができる。身近な課題の探究を通して、地域社会に貢献する。異文化に対する理解を深め、調和ある国際社会の形成に貢献する。

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1 2 3 4

新潟大学では2017年度からのクォーター制(2学期4ターム制)の導入により学事暦の柔軟化がはかられています。

03 04

学 年

11

2 3 4 5 6 7 8セメスター

ターム 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4

教養教育

専門教育

 私たちにとって、人間という存在ほど不思議なものはありません。ひとの心はどのように働き、何を生み出すのでしょうか。このプログラムでは、実験や調査によって心のしくみを実証的に解明したり、人の心が作り出してきた思想的文献や古今の芸術作品を読み解いたりすることで、人間の謎に迫ります。

 心理・人間学プログラムは、人間とその心の解明をめざして、心理学と人間学の分野を学ぶプログラムです。 人間の行動やその心の働きをあつかう心理学分野では、実験や調査などの実証的方法によってこれらの問題にアプローチします。心理学実験や調査に関わる基本的技能を身につけるとともに、知覚・認知、記憶・学習、感情・行動、性格、対人関係や集団の心理、心理学の応用など、幅広い領域にわたる心理学の知識の習得を目指します。 人間学分野には、哲学・西洋哲学史、倫理学、宗教思想史、科学思想史、芸術学の学問領域があります。人間の心

(精神)は、日常的な言語活動から哲学的な思考、科学的な考察、芸術の探究にいたるまで、そして道徳的な善悪の判断から宗教的な信仰にいたるまで、じつに多様な精神的所産を生み出してきました。人間学分野では、主として外国語や古典語で書かれた原典文献の読解を通して、これら哲学、宗教、科学、芸術などの人間の知的な営みの原理を解き明かし、人間性について理解を深めていきます。 このプログラムは、人間が直面する様々な課題に対して、人間についての深い理解に裏づけられた科学的分析と思考ができるような人材の育成をめざします。

人間とは何か?人間の認知のメカニズムを探る学習と記憶のしくみを知る集団の中の心の動き美術作品を通じて人間性を考える

子どもの心の発達を知る欲求の心理を探るひとはなぜ誤るのか?哲学的に思考し、議論する造形芸術の歴史を学ぶ

生命と環境の倫理学へ古典詩学の文化史を学ぶ王朝の言語芸術を読み解く古典語(ラテン語など)を学ぶ現代の視覚文化

人類の思想的遺産を読む宗教を思想的に理解する科学的な方法論とは何か?哲学や思想の歴史を学ぶ近現代の美術と写真

阿部 ふく子准教授 ABE Fukuko新美 亮輔准教授 NIIMI Ryosuke

P s y c h o l o g y a n d H u m a n S t u d i e s

主専攻プログラム

◆ 心理学◆ 倫理学

◆ 芸術学◆ 科学思想史

◆ 哲学◆ 宗教思想史

 「専門は心理学です」と言うと、「じゃあ、いま私が思ってること読める?」なんて聞かれることがあります。「うんうん、読めますよ~、どうせ読めるわけないって思ってるでしょ~?」と冗談で答えたりもしますが、まぁ読めるわけないです。もちろん、私も人の認知や判断のしくみを考え、仮説を立て、実験で確かめるのですが、完全に予想通りの結果なんてまずありません(だから実験してみるんです!)。予想をはるかに超えた、突拍子もない反応がどんどん出てくる。それが本当に面白い。そこには人間という謎の深さと、そして豊かさがあり、「ああそうか!なるほど!」と気づかされることばかりです。 心と脳は、宇宙や深海とならぶ人類最後のフロンティアです。近代心理学は19世紀末に生まれてから長足の進歩を遂げたものの、次 と々新しい謎も生まれ、今なお謎だらけ。人類が持つ心への興味の背後には、人間とは何か、自分は何者か、という根源的な問いがあるわけですが、あまりにも大きな謎ですから、すぐ答えが出るはずがない。人文学は、あらゆる手段でこの謎に立ち向かっています。そこに実験を用いた自然科学的手法を手に参戦しているのが心理学なのです。写真は注意の実験などで使う眼球運動測定装置です。文系学部らしくなく見えるかも知れませんが、心理学は100年前から文理融合なんです。 新潟大学の心理学研究室は、前身の旧制新潟高等学校時代の1920年にできました。これは日本でも最初期にあたり、当時から現在まで、世界最先端の実験心理学研究を続けています。授業やゼミでは、心理学の知識だけでなく、実験・調査計画法や統計など、人間にまつわる不確実で誤差の多い現象を適切に扱い理解する思考法も学びます。これは、複雑で不確実な社会を生きぬく強靭な知性を鍛えることにもなります。人文学部で、「人間を科学する知」の最前線に立ってみませんか。きっと、世界を見る目が変わります。

 人が「考える」とは、どういうことなのでしょうか。日々何ごとかを考えるとき、私たちはどんな方法を用い、何を拠り所にし、どこに向かってそうしているのでしょう。感じることと考えることにはどんな違いがあるでしょうか。妄想と思考の境界は明確にあるのでしょうか。考えた事柄が自分の考えだと、どの程度言えるでしょうか。考えたことを言語化したり、行為や物や制度など形あるものに反映させようとするときに、何か限界はあるでしょうか。何かを真実である、正しい、善いことであると判断するとき、それはどの程度の妥当性をもつものなのでしょう。またそれはどんな尺度によって確かめられるのでしょうか。ひとりで考えることと、みんなで考えることにはどんな違いがあるでしょうか。̶ 「̶考える」ということについて、ひとたび考えだすと、こんな風にたくさんの問いが湧いてきます。 これらの問いを、まさしく「考える」ということによって大真面目に引き受け、探究するのが、「哲学」という学問です。哲学というと、哲学書の山に囲まれて、ロダンの銅像『考える人』のような姿勢で、ひたすら思索に耽るイメージを思い浮かべる人もいるかもしれません。それはあながち間違ってはいませんが、厳密に言うと、哲学者は、「人が考えるとはどういうことかを考える人」です。それは人間の思考の可能性や限界を探究することであり、何より人間が自分自身を知るという本来的な営みでもあります。日々の生活・学究の場を問わず、私たちは、直観、論理的思考、科学的思考、常識、信念などといったかたちで様々に思考を働かせています。そうした多元的な思考を通じて、人間はどこに向かおうとしているのでしょうか。そんな途方もないことをゆっくりと考えつづけてみたい方に、哲学はきっと魅力ある学問になると思います。

05 06

教員紹介 学生の声

白井 述(シライ ノブ)

知覚・発達心理学SHIRAI Nobu

専門は知覚心理学と発達心理学です。主要な研究テーマは視覚の発達に関するもので、赤ちゃんから大学生まで幅広い年齢層を対象に研究をしています。その他にも、学内外の共同研究者と協力しながら、子どもの食行動の発達についての研究や、ヴァーチャルリアリティや拡張現実技術(AR)などによってもたらされる人工現実感が、子どもや成人の行動や認識に与える影響についての研究も実施しています。

准教授

福島 治(フクシマ オサム)

社会心理学FUKUSHIMA Osamu

講義では、自尊心や魅力、恋愛や集団心理などが話題の中心です。身近な事柄なので、自らの経験と関連させて聴く学生さんも多いようです。人格心理学も教えています。こちらでは、性格についての様々な理論を話しています。専門家の考える性格は、一筋縄ではとらえきれませんが、そこから考え方の多様性を学んでほしいと思っています。研究テーマは自己概念の変動性です。入学して新しい「自己」を見つけましょう。

教授

中嶋 豊(ナカジマ ユタカ)

応用・実験心理学NAKAJIMA Yutaka

主に眼の錯覚(錯視)について研究しています。錯視は見て面白いだけではなく、人間がどのように世界を知覚しているかを知る重要な手がかりなのです。また、今後身近になる技術(自動運転、拡張現実)に対して人間の知覚特性を最大限に生かすための応用研究も行なっています。このように研究対象は知覚に関する疑問から社会の問題まで幅広いです。心理学実験を通して、こうした疑問や問題に一緒に取り組んでいきましょう。

准教授

宮﨑 裕助(ミヤザキ ユウスケ)

哲学・現代思想MIYAZAKI Yusuke

専門はヨーロッパの現代哲学です。関連して美学、倫理学、言語や政治の理論等も幅広く研究しています。現代は多様な世界観が混沌としてせめぎ合い、将来を見通すことが本当に難しくなっています。迷宮のように入り組んだ現代思想の水先案内人としての役目を果たすことで、学生の皆さんには、思想や哲学の面白さに触れ、次の時代を生き抜くための知をつかみとってもらえればと願っています。

准教授

江畑 冬生(エバタ フユキ)

言語学・言語類型論EBATA Fuyuki

准教授新美 亮輔(ニイミ リョウスケ)

認知心理学NIIMI Ryosuke

認知心理学の研究をしています。主に視覚認知、周囲の物や状況を見て認識する物体認識・情景認識といった人間の知覚・認知の根幹となるメカニズムを調べています。たとえば、見る角度や表情や髪型が違っても同じ人の顔を同じ人と認識できるのはなぜでしょう? みんなに好まれる美しい見た目の物とそうでない物があるのはどうしてでしょうか? 人は目のみによって見るにあらず! 「見る」ことの奥深さと楽しさを追究してみませんか。

准教授

井山 弘幸(イヤマ ヒロユキ)

科学史・科学基礎論IYAMA Hiroyuki

研究と称するには些か抵抗を覚えるけれど、在籍した約30年間を振り返ると結構いろいろなことに首をつっこんでいる。助手時代は「18-19世紀の英国の自然哲学史」、その後は「文学の中の科学」という新領域、特に「ユートピア思想と科学」「宮澤賢治と科学」「サイエンス・イメージ論」の文献を読み漁った。もとより「科学的合理性」の主題とは関わってきたが、途中から「偶然論」へと問題転移した。近年は「お笑い」の理論・事例研究で忙しい。

教授猪俣 賢司(イノマタ ケンジ)

比較文化史INOMATA Kenji

小さな真珠のような一首の歌の中に繰り広げられる煌めくような妖艶な世界や水底の月夜、それを可能とする巧みな修辞技法と美しい韻律、どのようにして『古今和歌集』でそれが実現されたのであろうか。比較詩学・比較文化史の視点から、西洋の古典詩学・ルネサンス詩学や中国の六朝詩学と日本の王朝歌学を比較研究してきました。ダンテ、ペトラルカ、謡曲からゴジラ映画まで、その表現原理と表現史を辿りながらも、屏風歌人である紀貫之の「むすぶ手」が映し出す泡沫の面影に心が慰められます。

准教授

太田 紘史(オオタ コウジ)

認知哲学OTA Koji

心と行動をめぐる現代哲学の基礎的問題、とくに物理主義、意識経験、自由意志、道徳心理、道徳認識にまつわる問題を研究しています。論証とその分析を中心とする理論的研究を行っていますが、最近では実験心理学者とともに道徳的思考のメカニズムをターゲットとする経験的研究も行っています。講義やゼミでは参加者の主体的な学習と発表が重要になりますので、意欲あふれる学生さんをお待ちしています。

准教授

青柳 かおる(アオヤギ カオル)

宗教学・イスラーム思想史AOYAGI Kaoru

ガザーリー(1111年没)を中心に、アラビア語の文献を読みながら、古典時代のイスラーム思想史、とくにスーフィズム(神秘主義)を研究しています。ガザーリーの「婚姻作法の書」を翻訳し、婚姻、女性、セクシュアリティーについてスーフィズムの視点から研究してきました。最近は、現代のイスラーム法学者の文献も分析し、古典時代から現代までのイスラームの女性問題および生命倫理の変遷を明らかにしたいと考えています。

准教授

私は人間学で、宗教について学んでいます。宗教は日本人にとって馴染みのないものですが、世界の大半の人々は何かしらの宗教を信じています。宗教を知ることは、世界を知るきっかけになります。ゼミでは、イスラム思想家ガザーリーの著作の英訳を輪読して議論したり、イスラム圏の留学生の方から自国の文化について学んだりしていますが、日本人とは異なる視点や考え方に驚かされることも多いです。宗教を学ぶことで、日本人の常識にとらわれない考え方ができるようになるかもしれません。人間学では、宗教学を始め、哲学、言語学、科学思想など幅広い分野での学びを通じ、多角的な視点から物事を考えることができます。皆さんにもこの人間学の魅力を感じて欲しいです。

山井 綾乃 宗教学 4年

皆さんは、「哲学」と聞くと、どのようなものをイメージしますか? 「難しそう」「現実離れしている」「よくわからない本をずっと読んでいる」このようなイメージを持っている人も、少なからずいると思います。実は哲学というものは、私たちの日常にあふれています。なんで物語の登場人物たちは実在しないんだろう、なんで校則を破ったらいけないんだろう、皆さんも、こんな疑問を持ったことはありませんか? 哲学は、このような日常のなかで生まれる、科学では説明できない素朴な問いについて考え、議論し、自分なりの答えを見つける学問です。皆さんも哲学を通し、身の回りの問いに対する自分だけの答えを見つけてみませんか?

澤栗 菜生 哲学4年

皆さんは、ダイエットをしている時に何かしら言い訳をしてお菓子を食べてしまったというような経験はないでしょうか。また、テスト前に勉強しなきゃとわかってはいても部屋の掃除を始めてしまったことはありませんか。心理学ではこうした心のはたらきを、実験をして結果を考察するという科学的な方法で解き明かしています。科学的というと少し難しく聞こえるかもしれません。でも目に見えない心のはたらきを実験によって自分で確かめられるという喜びがあります。人の心について知りたい方、心を科学的に解き明かしてみたい方、実験心理学という方法で人の心にアプローチしてみませんか?

松野 彩乃 心理学 4年

阿部 ふく子(アベ フクコ)

哲学・西洋近代哲学ABE Fukuko

デカルトの「我思う、ゆえに我あり」に始まる西洋近代哲学の根源的なテーマである「人が考えるとはどういうことか」について探究しています。古来より人間は理性的動物であると言われますが、その理性の能力の可能性や限界はどこにあるのか–などと理性の謎に迫ってみるのは、人間が自分自身を知る思考の旅のようでもあり面白いです。また哲学教育にも関心があり、多様な立場の人たちと身近な話題で哲学対話を実践したりしています。

准教授

甲斐 義明(カイ ヨシアキ)

芸術表現論KAI Yoshiaki

専攻は近現代美術史で、これまで主に日本とアメリカの芸術写真について研究してきました。ここ数年は、著名な写真家とアマチュアによるスナップ写真の歴史に関心を持っています。授業では19世紀の写真史、日本における西洋美術の受容過程、現代アートなど、視覚表現に関するトピックを幅広く取り上げています。写真についての演習では、人が撮った写真を見ることだけでなく、携帯カメラなどで自ら撮影してみることを通して、写真という媒体の特性について学んでほしいと考えています。

准教授

07 08

主専攻プログラム

◆ 社会学◆ 考古学◆ 文化人類学

◆ 人文地理学◆ 民俗学◆ 芸能論

◆ 日本史◆ アジア史◆ 西洋史

◆ 情報メディア論◆ メディア文化論◆ 情報社会論

10

 ますます多様化する現代社会――その理解は、歴史的・文化的・社会的背景を正しく捉えることに始まります。各種の資料の調査、あるいは現地調査やメディア実践を通じて、文化の生き生きとした姿に触れるとともに、深く理解する力を身につけましょう。

09

 社会文化学主専攻プログラムは、人間の社会文化的な営みを、歴史学、社会・地域文化学、メディア論の各領域を通じて学びます。履修にあたっては、一つの領域を選んで深く学ぶとともに、複数の領域を関連・総合させて学習を進めます。 歴史学では、歴史をテーマとして、人々の営みを専門的に学びます。歴史を明らかにするための資料・史料は、古文書や碑文、木簡、絵画、写真や地図、統計など、じつに様々な形をとって私たちの前に蓄積されています。それぞれのテーマに合った資料・史料の性質を理解し、読み解くスキルを身につけます。 社会・地域文化学は、社会学、文化人類学、民俗学、考古学、

人文地理学、芸能論の6つの学問分野があり、いずれもフィールドワーク=現地調査を通して学びます。直接現地に足を運び、自らの身体を使い、五感を働かせて調査し、考えること。人々が築いてきた世界を実感し、人間社会の多様性の理解を深めます。 メディア論では、TV、新聞、ラジオ、コンピュータ、スマートフォン、インターネット、ソーシャル・メディアなど、私たちの身の回りにあふれる様々なメディアと、それが伝える表現や文化を捉え直し、多様なメディア実践──取材活動や作品制作を通じて、現代社会で生きることのリアリティを探求していきます。

現代社会における市民運動ジェンダーの社会学儀礼の解釈に関する人類学的理論絵図を考える・絵図から考える日本の芸能文化

民俗文化としての性水利慣行と村落日本とアジアの考古学と文化戦国期の地域と権力構造日本近世の地域と交流

日本とアジアの関係史朝鮮家族史研究インターネットの仕組みと文化モバイル社会の新しい問題地域活性化と各種メディア

20世紀日本社会の歴史を多角的に考える古代エジプト人とフェニキア人の歴史西洋美術史現代アメリカの民主主義思想中国の国家と社会の変化

堀 健彦准教授 HORI Takehiko 中村 潔教授 NAKAMURA Kiyoshi

S o c i e t y A n d C u l t u r e

 この写真に写っているのは平安時代の越後国の姿を描いたとされる古地図です。日本海に半島が突き出し、現在の平野が水域として表現されている古地図には、地震による大津波で大きく地形が変わってしまい、現在のような姿になったという記述があります。 このような変化が、1000年ほど前に本当にあったのでしょうか? 実は、この古地図は江戸時代後期に作成された偽物と考えられており、同種の古地図が大坂や江戸についても残されていることが知られています。そのため、この古地図は注目されることなく、学問の表舞台から遠ざかっていました。 ある研究会でこの古地図についてふれた際に、会に参加していた博物館の方から、一般の方から同じような古地図が館に持ち込まれており、どんな古地図なのかを知りたがっている、という情報を頂きました。 私は、その方のお宅に伺って古地図を拝見させて頂き、大切に保管されてこられた経緯を聴かせていただきました。古地図が本物であるか否かということを越えた、自分たちの住む地域の歴史や伝統に対する強い関心・意識に深い感銘を受けました。 それを契機として、私は新潟県内、さらには仙台、東京や神戸などの図書館や資料館まで足を伸ばして、同種の古地図を片っ端から閲覧し、最終的には古地図をまとめた資料集を作成しました。 その過程で、古地図は、1828年に越後で大きな被害をもたらした地震を契機として作成され大いに広まったこと、何の根拠もなく形が描かれているのではなく、様々な情報に基づきながら、推測を行った上で描かれたと推測しました。 一つの資料を手にしたことをきっかけとして様々なことを知り、さらにもっと知りたいことが集まっていく循環、これこそが学問の醍醐味だと思います。皆さんも大学で自分の世界を広げる経験をしてみませんか。

 文化人類学は「未開社会」の研究と位置づけられていました。「先進国」が傲慢にも「未開」と呼んだ社会が消滅しつつあるという危機感から、その貴重な伝統的知識が失われる前に記録するのを急務と考えたのです。 しかし、伝統的な社会は消滅しつつあるのではなく、生まれ変わっていると捉えることも可能です。植民地支配あるいはより大きくは資本主義体制など外部からの影響を受け、文化が変容するだけでなく、出稼ぎや移民など伝統的共同体そのものが変化そして解体した結果、伝統的な社会は消滅したように見えますが、それは新たに生まれ変わっているのです。その変化の過程や変化の結果を含めて、人類学の研究対象である「伝統社会」なのだと私は考えます。 このように社会の現代的な側面を対象とするのならば、社会学などの社会科学があるではないか、人類学はもう要らないのでは、とも思われます。ただ、ある人類学者は次のように言っています。「他の社会科学が、何らかの意味で、〈自己〉the Selfの研究であるのに対し、人類学固有の役割は〈他者〉the Otherの体系的な研究である。人類学が示しているのは、自分自身を研究する以上に「他者」を研究することにより、自分自身について多くを学ぶことができるということだ」と。 私は最近、バリ島の山村から都市に移住した人々が出身村との関係を維持し続ける仕組みに関心をもっています。一方で、そこには「起源の土地」へのオーストロネシア諸語に共通するような古い理念を見てとることもできますが、また他方で、これは社会経済的な制約による現実でもあります。そこには現在の日本に共通する問題、少子高齢化、過疎化が、たんに時間的に遅れてということではなく、違った条件のもとで進行しているのが見てとれます。異文化を見ることで自分自身が当たり前に考えている社会のあり方をとらえ直すことには、意味があると思います。

中村 元(ナカムラ モト)

日本近現代史NAKAMURA Moto

日本近現代史の中でも特に都市史を専門としています。これまでは主として20世紀前半期の大都市周辺の都市における空間的・政治的・社会的変化の相互関係に注目し、近代日本における都市形成と「デモクラシー」の関係を研究してきました。今後は時間的には20世紀後半期、空間的には都市周辺の農村にも視野を広げつつ、人々の社会におけるリアルな在り方に即して日本近現代史の全体像を見通す方法について、皆さんと考えていきたいと思っています。

准教授

高橋 秀樹(タカハシ ヒデキ)

西洋古代史・西洋古典学TAKAHASHI Hideki

西洋の古代や中世を研究しています。今年の授業で取り上げているのは、古代エジプトの歴史・文化・神話、古代ギリシアの歴史・文化・神話、中世の英雄伝説(アーサー王、ローラン、エル・シッド他)、ケルト文化などです。古い時代の歴史や文化は、まだまだ謎が多く、新しい発見や研究方法によってそれまでの研究が大きく変わることがある、エキサイティングな分野です。この面白さを多くの学生諸君に伝えたいと願っています。

教授

高橋 康浩(タカハシ ヤスヒロ)

西欧政治思想史TAKAHASHI Yasuhiro

専門は西欧政治思想史、アメリカ思想史。キリスト教神学思想史にも関心があり、アメリカにおける宗教と政治の関係、現代民主主義の政治理論を中心にして研究をしています。演習においては、アメリカ史を舞台に上記のテーマや、戦争と平和といった政治外交史上のテーマ、人種問題などのアメリカ国内のテーマについても考察の対象にしていきたいと考えています。

准教授

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杉原 名穂子(スギハラ ナホコ)

ジェンダー論SUGIHARA Nahoko

家族社会学、教育社会学、ジェンダー論を専門としています。女性と男性でどのような違いがあるのか、進学先や就職先の決定、子どもの教育に家族が及ぼす影響について研究しています。家族のあり方や子どもの進路選択は地域によっても違いますが、新潟県と首都圏との違いに主に焦点をあてて調査を行っています。近年、格差社会ということが話題になっていますが、子どもや親が抱く希望や意欲のあり方についても注目しています。

准教授

中村 潔(ナカムラ キヨシ)

文化人類学NAKAMURA Kiyoshi

インドネシア、バリ州東部の山村でフィールドワークをし、以来、この村の共同体儀礼を中心とした仕組みについて調べてきました。また、最近はバリ人が発行する地方紙について調べていました。これからしばらくは、この村の共同体儀礼と慣習的組織の変容について現地調査を続けるつもりですが、それと関連して、儀礼の意味の生成や、説明と理解の問題、説明と権力の関係というようなことを理論的に位置づけたいと考えています。

教授

飯島 康夫(イイジマ ヤスオ)

民俗学・博物館学IIJIMA Yasuo

高校3年生のとき柳田國男の『一つ目小僧その他』を読んで、妖怪を真面目に研究する学問があることを知り、民俗学を学ぶようになりました。現在は、地域の中で少ない資源を分配するために人々がどのような社会的な決まり(ナラワシ・シキタリ)を作り、実際に運用してきたのかということを灌漑水利慣行を中心に考えています。また、地域の祭りを支える社会組織や、新潟県での養蚕技術の展開過程にも関心を持って調査しています。

准教授加賀谷 真梨(カガヤ マリ)

民俗学・博物館学KAGAYA Mari

民俗学の立場から、沖縄県八重山諸島で研究を行ってきました。なぜA島では現在まで数多くの祭りが簡略化されることなく執り行われているのだろう。B島では体の弱い子どもに「親をつけた」ようだけど、それにはどのような意味があったのだろう。それぞれの島で出会う “驚き”と“疑問”を手がかりに、島社会の仕組みと人々の行為実践の背景にある考えを明らかにすべく研究を行っています。

准教授

白石 典之(シライシ ノリユキ)

考古学SHIRAISHI Noriyuki

今から800年ほど前、ユーラシア大陸の東西にまたがる巨大国家となったモンゴル帝国と、その建国者チンギス・ハンについて考古学から研究しています。なぜ強大な国が誕生したのか、チンギス・ハンとはどういう人物か、いまだ謎に包まれています。それは文字資料(史料)にウソや誇張が多いからです。そこで私は、彼の宮殿跡や武器工房跡を発掘し、出土した遺構や遺物など物質資料(モノ)から、その謎に実証的に迫っています。

教授

片桐 昭彦(カタギリ アキヒコ)

日本中世史KATAGIRI Akihiko

日本中世史のなかでも戦国時代の権力と文書について研究しています。具体的には、上杉謙信や武田信玄などの印判状・感状・制札がどのように発給され機能したのか、またその意義を探ることにより地域権力の構造や特質を考えています。授業では、文書に限らず日記や年代記、金石文など様々な中世の文献史料を読み解くとともに、考古・地理・民俗学などの成果に学びフィールドワークも取り入れていこうと思っています。

准教授

清水 香(シミズ カオリ)

考古学SHIMIZU Kaori

アイヌ文化の遺跡から出土した木製品を対象として、考古学・理化学・自然科学・文献・絵画資料などを用いた分析から木材の利用や技術の変遷を明らかにし、異文化(日本)との比較によって文化の独自性や普遍性を位置づける、物質文化を手がかりとする総合的な研究方法で、周辺地域との交流や影響関係を追究しています。考古学実習では、発掘調査および報告書作成、発表・展示を通して、埋蔵文化財の実践的・実証的な研究に必要となる専門的な技術や知識、モノから過去を復元し、人間の歴史を解明しようとする考古学の魅力を伝えたいと思っています。

助教

村上 正和准教授 MURAKAMI Masakazu

 中国史の研究テーマは、近年ではかなり多様になってきました。天下国家を論じるような研究も数多くありますが、人や出来事のイメージ分析、身分感覚、ジェンダー、演劇や音楽をはじめとする文化など様々なテーマが探求されており、自分の興味次第で何でもできる、という状況です。 人を扱うにしても英雄豪傑から名もなき庶民まで幅広く、さらには定職を持たないアウトローの男性(「光棍」といいました)、俳優に妓女、山賊や海賊まで多種多様です。私も最近の研究で、まじないによって人を治療していた放浪者を取り上げました。これからは人身売買のブローカーや被害にあった子供たちの供述書を読み解きながら、中国近世の貧困層について考えていくつもりです。 皇帝であれ売られた子供であれ、それぞれの時代に生きていた人々は、私たちには想像もつかないような経験をしていました。その経験をたどっていくのは驚きの連続で、当時の考え方や社会の状況に触れると、これまで当たり前だと思っていた常識はすぐに崩れていきます。自明性がゆらいでいるその状態から出発して過去の人の生き方に触れ、日本以外の世界も知って、自分を見つめ直していく。こうした過去との対話を繰り返していくことで視野が広がり、今よりも柔らかい見方ができるようになるのではないかと思います。 中国は日本とは全く違う文化を持ち、過去もまた現在とは異質な世界です。中国の歴史は、私たちにとっては二重の意味で異文化といえるでしょう。わからないことも沢山ありますが、だからこそ抜群に面白く、自分だけでは決してたどり着けなかった場所へと歩みを進められる回路にもなります。様々な可能性を秘めている中国史を、皆さんと一緒に勉強できるのを楽しみにしています。

原田 健一教授 HARADA Kenichi

 現在、社会が加速度的に変容しつつあることは、誰でもなんとなく感じていることでしょう。かつて、資本主義と社会主義の対決としての米ソの対立という固定化された政治体制は、1989年にベルリンの壁が壊され、さらには1991年ソビエト連邦が崩壊し、イデオロギーの解体として終結することになりました。そのことで資本主義はグローバル化し、世界は安定したものから見えにくい流動化した不安定なものに変わり、社会的格差も拡大しました。 こうした〈大きな歴史〉の変化のなかで、日常生活においては、住み慣れた町の建物が壊され、新しい建物がつくられていくように、多くの人々の行為の仕方や習慣やルーティンといった目に見えない関係性も変わりました。日々の日常生活の〈小さな歴史〉の変容の一因として、私たちのコミュニケーションのあり方、ツールがメディア化されことがあります。パソコンとインターネットがもたらした新しいメディアのあり方・構造は、ケータイ、スマホなどのSNSなどによって、私たちのコミュニケーションのあり方を変え、日常生活の様々な領域に変容をもたらしました。そして、私たちの日々の記憶も、パソコンのソフトや、スマホのアプリをヴァージョン・アップするように上書きされ更新され、前にどんな風に考え、何を感じ、行動していたかも思い出すことすら困難になっています。 人間の歴史のなかで、これほどまでに過去が消去された時代は初めてなのかもしれません。しかし、人間は過去の生活の仕方、あり方、価値感を学習することで、様々なことを身につけ社会化するものなのです。私たちが新潟でおこなっている「地域映像アーカイブ」の研究は、上書きされた更新された〈新しい現在〉の下に埋もれてしまっている〈古い現在〉を、もう一度、新しい形で社会へと呼び戻すことで、加速度的に変容する社会をデザインし直し、新たな人間関係、未来の社会を生み出す試みとしてあるのです。

古賀 豊(コガ ユタカ)

メディア文化論KOGA Yutaka

メディア論を専門としています。近代以降の社会は、印刷、写真、映画、TV、コンピュータ、インターネットといった様々なメディアの登場により、それまでの社会と比べて大きな変容を遂げています。今日、その変容の速度はますます増加し、我々の生活のあり方そのものを変えてしまうかのようです。このような時代は、ある意味では、たいへん興味深く、面白いものです。現代という時代の意味を、皆さんといっしょに考えていきたいと思います。

准教授

中村 隆志(ナカムラ タカシ)

情報メディア論NAKAMURA Takashi

今、ケータイによる人々のコミュニケーションと、ケータイが作り出す様々な文化と広告について研究しています。多くの人がケータイを持っていますが、その歴史はまだ浅く、逆に言えば、我々の日常生活や人とのつながり方を今まで以上に変えていく可能性を秘めています。最も身近にあるケータイを通して、広い世界や社会、文化を研究・考察していく道が皆さんの前に広がっているのです。共に進めることを願っています。

教授

原 直史(ハラ ナオフミ)

日本近世史HARA Naofumi

江戸時代の都市や商品流通を主な研究対象にしており、地域社会の構造と変容に大きな関心を持っています。「近世」という時代は日本列島において、ウェスタン・インパクト以前の伝統的な社会が最も成熟した時代であり、その時代を探ることは、私たちの現在と未来を考えるうえでとても重要な意味を持つと考えています。授業ではしたがって、こうした近世社会を多様な角度から検討しようと心がけています。

教授

村上 正和(ムラカミ マサカズ)

中国近世史MURAKAMI Masakazu

17世紀から19世紀にかけての中国の都市社会史・文化史を研究しています。特に伝統中国の人々が持っていた価値観や心性、社会の中で生き抜こうとしたその試行錯誤の軌跡をたどることに関心があります。授業では中国や台湾で調査した清代の文書史料のほか、絵画や小説、演劇・芸能作品も幅広く取り上げます。様々な史料に触れて自分の常識がゆらいでいく驚きと、中国について考えていく楽しさを皆さんと共有できればと思っています。

准教授

広川 佐保(ヒロカワ サホ)

中国近現代史HIROKAWA Saho

20世紀初頭の中国東北やモンゴル地域の歴史、そして日本とアジア関係史について研究しています。中国やモンゴル、台湾の史料館で史料を探索し、歴史の舞台を自らの足で歩くことに努めています。そうすることで史料と現在の人々の暮らしがつながり、今日的な問題を考えるきっかけにもなります。大学では近現代のアジア史関係の書籍や資料を通読していますが、教室を飛び出してフィールドを歩くことをすすめています。アジア近現代史には、まだ研究されていない分野が多く残されています。皆さんのオリジナルな研究や発見を期待しています。

准教授

山内 民博(ヤマウチ タミヒロ)

韓国・朝鮮史YAMAUCHI Tamihiro

韓国の田舎をまわりながら、朝鮮王朝時代の社会について研究しています。授業では、古代の新羅・高句麗・百済から現代の韓国・北朝鮮まで、家族や村落、国際関係など様々な面から朝鮮社会の歴史的性格を追求していきます。古くから中国・日本と密接な交流関係をもちつつ、独自の世界を形成してきた朝鮮半島の歴史を学ぶことは、新たな視点から東アジアや日本について考える契機にもなることでしょう。

准教授

細田 あや子(ホソダ アヤコ)

西洋中世史・西洋美術史HOSODA Ayako

ヨーロッパ中世の文化史に関心を持ち、とくに美術作品とキリスト教文化との関係を探っています。生と死、天国と地獄、天使と悪魔、聖杯の謎など、怪しげなものにひかれ、それらがどのように表現されているのか考察中です。授業では、ロマネスクの素朴な聖母マリアさまの彫刻から、ゴシック期の大聖堂建築、ルネサンスの巨匠たちやフェルメールやレンブラント、さらに近現代の芸術家まで視野をひろげつつ、学生とともに美術史の面白さを学んでいます。

教授

歴史学は史料を通じて過去にアプローチします。過去を見ていると当時と今の「当たり前」が全く違うことに気付き、自分の常識が崩れ、モノの見方が広がっていきました。一方で過去には現在と似ている部分もあります。人口問題、移民、教育etc…。今でもよく聞きますね。では当時の人はどうしたのだろう、と見た上で現代ではどう動けばいいのか考えることは現在の社会問題を解決する一助になるかもしれません。これ以外にも歴史学にはたくさんの可能性があります。ぜひ一緒に学んでみませんか?

鈴木 蒼衣 歴史学4年

「芸能」という言葉から、皆さんは何を思い浮かべますか。芸能人? 伝統芸能? 演劇なども含まれるものなのか?…「芸能」という言葉の意味を考えるだけでも、いろいろな疑問が湧いてきませんか。現在は大衆向けの娯楽というイメージが強いですが、「優れた能力」、「身につけるべき教養」という意味もある奥が深い単語です。これを踏まえて、ゼミでは神楽や文楽、歌舞伎など、幅広い芸能を学ぶことができます。演目や形式を学ぶだけではありません。それぞれの芸能が広まった社会的背景や、当時の演者たちの活躍など、多様な切り口で学びを得ることが出来るのがこの学問の魅力です。詳しく追究してみたい方は、ぜひ芸能論ゼミへ!

佐藤 菜々美 芸能論4年

聞くだけ書くだけの勉強にそろそろ飽きていませんか。しかし、社会学はそうではありません。社会学は座学だけではなく、実際にフィールドに出ることが多いです。私は2年生のときに熊本県水俣市に行き、水俣病について学びました。現地に行ってみて、まだ公害問題が終わっていない現実、人々の温かさや食、豊かな自然などを肌で感じ、座学だけでは学ぶことができない多くのことを学びました。今はパソコンやスマートフォンからいつでもどこでも多くの情報を得ることができますが、実際に自分の目で見て確かめることの大切さを社会学は教えてくれると思います。

齋藤 茉子 社会学4年

私がメディア文化論を専攻した理由は、ファッション雑誌の編集者に憧れていたからです。しかし、大学の講義で広告論や、写真史、映像制作などメディアの様 な々顔に触れていくうちに、自分は「ヴィジュアルコンテンツ」に夢中になれることに気付きました。特に映像への関心が強く、映像制作の授業では同級生の作品に刺激を受けながら撮影技術を学び、また、授業外でも、所属サークルのPV制作や、結婚式エンドロール編集アルバイト、テレビ局のイベントスタッフ・CMリポートなどを経験しました。就職活動ではこうした多様な経験が武器になり、憧れの出版社から内定を頂きました。結果的に、このプログラムの勉強が自分の趣味・経験・就職の幅を広げてくれたのです。是非、皆さんも大学4年間を使って自分の「好き」なことを大いに追究して欲しいと思います。

高橋 美帆 メディア文化論4年

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渡邊 登(ワタナベ ノボル)

政治社会学WATANABE Noboru

専門は社会運動論です。研究室にこもって書籍と格闘するよりも、実際に地域社会で人々がどのような課題に直面し、それを解決しようとしているのかを、現場の人々にインタビューをしながら、明らかにするとともに、そのような営為が全体社会にどのような影響を及ぼし、または逆に制御されているのかを考えています。ここ数年は日本社会との比較の視点から、韓国に関心を強め、現場に足を運び、せっせとインタビューを行っています。

教授

松井 克浩(マツイ カツヒロ)

社会学理論・災害社会学MATSUI Katsuhiro

個人の自由を支えるような人と人とのつながりは、どうすれば可能になるのか。それを理論研究と地域研究の両面から考えています。理論の方は、M・ヴェーバーをもとに、権力や秩序、コミュニケーションを成り立たせるメカニズムについて研究しています。地域研究では、中越地震・中越沖地震の被災者・被災コミュニティを調査して、被災地の再生や災害に強い地域社会のあり方、災害ボランティアの役割などについて考えています。

教授

堀 健彦(ホリ タケヒコ)

人文地理学HORI Takehiko

人文地理学の中でも、歴史的な側面を重視しながら地理事象を考察する歴史地理学が専門です。最近は、明治期に作製された地籍図という資料を使って、歴史的な景観を精緻に復原する作業を佐渡島で行っています。また、近世会津藩が作成した『新編会津風土記』に記されている地理情報についてもGISを活用して分析を進めています。細かな作業の積み重ねですが、それらが組み上がって全体像が徐々に見えてくるのが醍醐味です。

准教授

中本 真人(ナカモト マサト)

芸能論NAKAMOTO Masato

日本の古代から中世にかけての芸能を中心に研究しています。平安時代の貴族たちは、和歌や書だけでなく、音楽や舞中心に芸能にも通じていることが求められていました。貴族たちの芸能は、具体的にどのようなものだったのでしょうか。また彼らは、誰から、どのような方法で芸能を学んだのでしょうか。絵画や彫刻、文学などとは異なり、過去の芸能は一切形に残りません。その形に残らない芸能について、過去の文献と現代の芸能実演の両方を調査することにより、具体的に明らかにしたいと試みています。

准教授

原田 健一(ハラダ ケンイチ)

情報社会論HARADA Kenichi

私が研究している映像メディアは普段から、テレビで、DVDで、ネットで、あるいはケータイで触れ、利用し、楽しんでいるものです。誰でも知っているものですが、それを自覚して考え、学ぶことを通して、再発見し捉え直してみたいと思っています。映像が現実の社会の中で、どうあるのか、さらには、映像を通して新たな文化をどうしたら創造できるのかなどなど、一緒に考えることができればと思っています。

教授

L a n g u a g e s a n d C u l t u r e s

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 言語文化学の学習・研究領域は多岐にわたります。言語学は言語そのものの不思議を深く学び研究します。文学は文学作品を読みこみ作者の意図と作品の意味を探ります。文化学は文学以外の様 な々文化現象を考察し理解を深めます。

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 日本、中国、朝鮮、イギリス、アメリカ、ドイツ、フランス、ロシアの言語・文学・文化を専門的に学び、高い言語運用能力を身につけるとともに、鋭い言語感覚と豊かな表現能力を養います。  言語分野では、言語表現の音声、形態、意味、構造、用法などの規則性・法則性の考察を進め、さらに、言語の歴史的変化や普遍性・個別性などの奥深さを理解します。 そして、文学分野では、古代から現代まで生み出されてきた詩歌や劇、物語、小説などの文学作品を研究し、人間の優れた叡智に触れ、普遍的諸問題についての考察を深めます。また、文化分野では、芸術、歴史、社会の変動など、幅広い文化的事象に関して

知識を拡げ、多角的な視野と分析的思考の陶冶をはかります。 本プログラムでは、異なる言語・文学・文化を横断的に探求し、総合的に把握することによって、多様な価値観が存在する国際社会の中で生きていく柔軟な思考力を伸ばし、協働的な行動力を身につけることができます。言語文化研究の専門性は、国語科および外国語科の教育、日本文化の世界への発信、外国の文化の翻訳や通訳など、国際社会で活躍する人材がますます求められる官公庁や民間企業で活躍するためにも活かしていくことができます。

人間言語のしくみを解明する語や文の組み立て方の法則性日本の近現代文学と時代背景『源氏物語』などの王朝物語の世界日本の古典をくずし字で読み調査する技術

近現代日本語における音声・語彙・文法の姿日本語の変化・変遷中国語の歴史的変遷朝鮮半島および在日朝鮮人の言葉と文学イギリス近代小説の読解と分析方法

フランス近代小説や詩の分析ロシア演劇

英語の発音の規則性英語と日本語の比較研究英語で書かれた詩の読解近現代ドイツの文化・思想フランス文学・芸術作品の解釈

藤石 貴代准教授 FUJIISHI Takayo長沼 光彦教授 NAGANUMA Mitsuhiko

 文学研究は、ことばのつながりを追うものです。たとえば作品の中に「宗助はそれを眼に見えない愛の精に、一種の確証となるべき形を与えた事実と、ひとり解釈して少なからず喜んだ。」(夏目漱石「門」十三)という一節が出てきたら、「愛」ということばが主題ではないかと考えて、気にかけて読み続けるでしょう。あるいは、「愛」が登場した箇所から振り返って、前の部分に関わる内容がないか読み直すでしょう。文学作品は、ことばをつなぎ合わせて組み立てられた建築物のようなものです。研究では、構造や語り手という概念を用いて、その連続する仕組みを分析します。 また、ことばは、思想や風俗を映し出し、時代と共に変化するものです。同じ「愛」ということばであっても、時代によって指し示す内容はそれぞれ異なります。「じぶんとそれからたつたもひとつのたましひと 完全そして永久にどこまでもいつしよに行かうとする この変態を恋愛といふ そしてどこまでもその方向では 決して求め得られないその恋愛の本質的な部分を むりにもごまかし求め得ようとする この傾向を性慾といふ」(宮澤賢治「小岩井農場」パート九)ここで愛と欲を区別するのは作者の独創と思えますが、同じ時代の人々の考え方も反映しています。作品は、同時代の読者に理解されるために、同時代の思想をふまえるものです。研究は、作品が関わる同時代の風俗や思想を明らかにして、作品のことばの、今の私たちの考えと似ている面と異なる面を明らかにしながら、離れた時代のことばと私たちをつなげます。 さらに、作品の中のことばのつながりを見出し、過去のことばを現代につなげるのは、私たち自身の読解です。他でもなく私たちが、ことばをつなげて作品世界を頭の中で創り上げ、それぞれの時代のことばの多様な意味を参照しながら、作品に表された思想を再現するのです。私たちの読解次第で、文学は豊かなものになるわけです。文学研究を通して、作品のことばをつなげる試みを繰り返すことにより、私たち自身が作品の価値を高める力を身につけていくのです。

 新潟大学から自転車で約10分の蔦屋書店の本棚に、まるで壁に何枚も貼られた映画ポスターのように『82年生まれ、キム・ジヨン』が並んでいました。日本の新聞や文芸誌も特集を組む「韓国文学ブーム」を目の当たりにして、一人の詩人を思い起こします。

 死ぬ日まで空を仰ぎ   / 一点の恥なきことを、 葉に立つ風にも     / わたしは心痛んだ。 星をうたう心で     / すべての死にゆくものを愛さなければ そしてわたしに与えられた道を / 歩いてゆかなければ。

 今夜も星が風に吹かれる。     1941.11.20

 伝えられる人柄のとおりに、繊細で純潔な詩を遺した尹東柱(ユン・ドンジュ1917-45)の『空と風と星と詩』(1948)冒頭に置かれた詩(「序詩」)を訳してみました(「/」改行)。渡日して立教大学と同志社大学に学んだ彼は、1945年2月16日に福岡刑務所で獄死します。「朝鮮固有の文化を研究」することが「独立運動」とみなされ、「治安維持法」違反で逮捕されたのです。

 あかい額に冴えた月が射して / 弟の顔は悲しい絵だ。 歩みをとめて        / そっとちいさな手を握り 「おまえは大きくなったらなんになる」 「人になるよ」 弟の哀しい、実に哀しい答だ。 (「弟の印象画」4聯のうち第1、2聯)

 10歳下の「弟」、尹一柱さんは、兄の思い出として、突然の死亡通知を受けて九州帝国大学に遺体を引き取りに行った父の嘆きと、「東柱さんは、何の意味かわからぬが、大声で叫び絶命しました」という日本人看守の証言を記しています。尹東柱の最期の言葉は、朝鮮語を知らない日本人に、誰にも聞き取られずに、永遠に消え去りました。でも、いまでは、朝鮮語を読み、彼の詩を愛する日本人がたくさんいます。 小さな弟の「ひと(サラム)になる」という言葉がなぜ「哀しい答」なのか。「哀しい」と「悲しい」の違いは何か。朝鮮語の「サラム」には、日本語の「ひと」では訳しきれない含意があります。辞書や翻訳アプリでは捉えられない言葉の「質感」、自分の母語には無い思考や感情や物事の存在を知ると、私が知っている「いま、ここ」の世界だけが「世界」ではなく、私がいる世界の「常識」が「世界の常識」でもないことに気づかされます。多数であることが決して多様ではない、この社会の閉塞感と他者への不寛容を克服するヒントが、きっとそこにあります。

主専攻プログラム

◆ 日本語学・日本文学◆ 中国語学・中国文学◆ 朝鮮語・朝鮮文学◆ イギリス文学文化

◆ アメリカ文学文化◆ 英語学◆ ドイツ文学文化◆ フランス文学文化

◆ ロシア文学文化◆ 言語学

秋 孝道(アキ タカミチ)

英語学AKI Takamichi

理論言語学(生成文法理論)に基づいて、英語の文・句の構造に関する仕組み(統語論)や、英語の文・句の意味に関する仕組み(意味論)を解明する研究を行っています。また、英語と日本語の構造・意味の比較研究も行っています。しっかりした言語理論を想定して言語の研究を進めて行くと、「予測された事実が実際に存在する」ことを体験できることがあります。この「発見の興奮」を体験させてあげたいと思います。

准教授

平野 幸彦(ヒラノ ユキヒコ)

アメリカ文学HIRANO Yukihiko

19世紀前半のアメリカの作家エドガー・アラン・ポーを中心に研究を進めています。また、英語教育における文学作品の活用法や翻訳論などにも関心があります。文学を始め、芸術を学ぶ意義は、異なる時空に生を享けた人々の想像力が生み出した偉大な作品から、21世紀の日本に生きる我々固有の問題や、人間存在に普遍的なテーマを考えるための手がかりを得ることにあると思います。皆さんも、この汲めども尽くせぬ叡智の泉を探ってみませんか。

准教授

土橋 善仁(ドバシ ヨシヒト)

英語学DOBASHI Yoshihito

統語理論、そして統語と音韻の関係を生成文法の枠組みで研究しています。言語は、音と意味、そしてそれらを結びつける抽象的な構造(形態/統語)から成ると考えられています。音韻論や統語論の研究は、それぞれ別々になされることが多いのですが、総体としての言語の特性を見失わないようにすることも大切だと思っています。このような考えのもと、統語と音韻という二つの部門を関連づける演算の仕組みの研究をしています。

准教授

磯貝 淳一(イソガイ ジュンイチ)

古代日本語論ISOGAI Junichi

古代から近世に至る日本語の実態と変遷を「なま」の言語資料を用いて解明します。同じ「古典」でも、活字と古写本とでは知り得る情報に大きな違いがあります。読みやすさを手にする一方で、私たちは古典との断絶にも向き合っているのです。「なま」の資料の一字一字を辿ることは、過去の〈今・ここ〉、即ち音韻・表記・語彙・文法が当時の書き手達の「息づかい」と共にあった状況をリアルに追体験することにほかならないと私は考えています。

准教授

高橋 早苗(タカハシ サナエ)

日本中古文学TAKAHASHI Sanae

平安時代に創り出された『源氏物語』や『夜の寝覚』などを中心に、王朝物語の世界について日々考えています。「豪華絢爛」といった言葉が付与されがちな王朝物語ですが、その華やかなイメージとは裏腹に、多くの作品に「憂愁の思い」が深く織り込まれているところに心惹かれます。授業では、上記以外の作品も取り扱います。テキストの表現一つ一つを吟味したうえで、各人それぞれの「読み」を提示してもらいたいと思っています。

准教授

鈴木 正美教授 SUZUKI Masami市橋 孝道准教授 ICHIHASHI Takamichi

 「イギリス文学」と聞くと、シェイクスピアやハリーポッターを連想する人は多いでしょう。あるいは、ナルニア国物語やピーターラビット、くまのプーさん、シャーロックホームズなどを挙げる方もいらっしゃるかもしれません。また、2017年にノーベル文学賞を受賞されたカズオ・イシグロさんの名前も新たに出てくることでしょう。 ジャンルの違いはあるものの、どの作家どの作品も興味深い内容でいつも私たちを楽しませてくれます。こうした有名な作品を翻訳ではなく、著者が実際に書いた英語のままで味わうことができればその喜びはさらに大きなものとなるでしょう。なぜなら、そこには英語でしか表現できない言い回しや冗談、諺などだけでなく、イギリスの社会や文化の中でしか理解できない感覚や心情が映し出されているからです。 イギリス文学の研究は、そうした様々な作品に直接英語で触れることにより、まったく異なった考え方に驚いたり、同じような感じ方に親しみを抱いたりして、いろいろな人々の立場から物事を眺めさせてくれます。そうして、気が付くと自分自身がこれまでとは異なった柔軟で幅広い視野から多くの出来事を見つめているのです。これはとても不思議な感覚で、決して可視化・数値化できる成長ではありません。それはまるで新たな魔法を覚えたような状態なのです。 1つのイギリス文学作品を紐解く時、それは単に作品世界への新たな冒険の始まりを意味するわけではありません。そこには、多くの知識を身につけ、様々な観点から物事を賢明に思考できる特別な魔法を覚えた未知なる自分への旅立ちが含まれているのです。さあ、ホグワーツ特急が出発しますよ~!

 詩は難しくて分からないという人がいますが、しかし、詩は分からないからこそ面白い。その分からなさについて考えることが楽しい。詩的言語とは何か、詩を詩たらしめているものは何かということについて考えるのが私の研究です。 私の主な研究対象はロシアの詩、とりわけ20世紀から現代に至る詩です。そして詩と関連する美術と音楽の研究もしています。私は子どものころから詩と絵と人形が好きで、高校生の時は毎日のように詩を読み、絵本をながめ、美術館や映画館に通いました。大学でロシア語を学んでからはさらにロシアの詩を読み、様 な々絵画や音楽に接しました。最近はロシアの人形劇もたくさん観ています(写真に写っているのはロシアでもっとも有名な人形劇の人形です)。つまり私の研究は子どもの時から好きだったことをそのまま追いかけ続けてきているだけのことなのです。その結果が世の中の役に立つかどうかではなく、とにかく好きなことを深く探求していくとそれが研究になってしまうのです。 もちろん研究を深めるためには膨大な資料にあたらなければなりません。ロシアの文学や美術を研究するためには英語やロシア語だけでなく、独・仏・伊語の文献も読まなければなりません。私は必要にせまられてポーランド語とチェコ語も学びました。現代詩の場合、100部ほどしか出版されない詩集も多く、それらを八方手を尽くして探したり、貴重なジャズの音源をコレクターに頼んで譲ってもらったり、画家や音楽家に直接聞き取り調査もしています。 ロシアには多才な人が多く、画家でありながら詩もつくる人、詩人でありながら音楽との共演で朗読パフォーマンスをする人などがいます。また多くの詩人、芸術家、音楽家たちがお互いに交流し、一緒に仕事をすることで、また新たな表現が生まれています。そうした現場を観るために、私は毎年ロシアに行き、詩の朗読会、劇場、美術館、ジャズ・クラブに通います。 たった一編の詩を読み解くために、様々な資料の収集・解読、表現の現場の調査を続けることが私の研究活動なのです。

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長沼 光彦(ナガヌマ ミツヒコ)

日本近現代文学NAGANUMA Mitsuhiko

明治時代以降の日本近現代文学を対象として、同時代の思潮や風俗との関係を研究しています。例えば、明治時代の夏目漱石『三四郎』を読むと、主人公の大学生活は今と変わらないように思えます。一方で、その恋愛や世の中に対する考え方は、今と少し異なるようです。過去の文学には、現代に通じる面と、その時代特有の価値観を反映した面があります。共感しながらも、その時代特有の思潮や風俗を知ることで、文学の読解をより深めることができます。

教授

市橋 孝道(イチハシ タカミチ)

イギリス文学・イギリス文化 ICHIHASHI Takamichi

19世紀中頃に活躍したイギリスの文豪サッカレーとディケンズの作品を中心に、ヴィクトリア朝時代の文化全般についての研究も進めています。二人の作家は大英帝国の繁栄を様々な角度から描いており、類似点もあれば興味深い相違点も多く見受けられます。近代文明の基礎が築かれていく時代に創作された彼らの作品には、そうした社会や文化に対する人間の詳細な心理を読み取ることができ、現代の私たちにも通じる部分があります。

准教授

グレゴリー・ハドリー英語教育の社会学

Gregory HADLEY

21世紀のグローバル新自由主義の社会の中、学生をグローバル市場や企業の課題に対応させることが求められています。しかし、学生の知性を鋭くし、自分自身とは異なる人々や社会に対する見方を洗練させることのほうがより重要だと信じています。そのようなスキルを身につけた卒業生は地域社会と国際社会の両方に多大な貢献をすると思います。このような信念のもと教育研究を行ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

教授

鈴木 正美(スズキ マサミ)

ロシア文学・ロシア文化SUZUKI Masami

現代ロシアの詩、芸術、音楽が主な研究対象です。どのジャンルも密接に関連しており、日々新たな表現が生まれています。多彩な作品や表現を追う毎日は刺激に満ちていて、決してあきることはありません。どんなにつらいことがあっても酒とジョークで笑いとばし、芸術にどっぷり浸り、人生を最大限に楽しむのがロシア流なのです。哲学的な文学や難解な現代芸術作品から心躍るジャズやロックまで、幅広くロシア文化に関する授業を行っています。

教授齋藤 陽一(サイトウ ヨウイチ)

ロシア文学・ロシア文化SAITO Yoichi

ロシアの文学、特に19世紀から20世紀にかけての文学を研究しています。また、実際に舞台で上演される芝居も含めてロシアの演劇についての研究、その日本の演劇への影響についての研究も行っています。現在の悩みは、時間がなくて実際に劇場に足を運ぶことが少なくなったことでしょうか…と書きながら、2018年にはあるものを観に、ロシアへ弾丸旅行を敢行したのですが(何だか分かるかな?)。授業では芝居のために書かれた作品などを一緒に読んで、会話に役立つ表現の習得を目指しています。

教授

江畑 冬生(エバタ フユキ)

言語学・言語類型論EBATA Fuyuki

研究対象は言語です。言語は物ではないので、実際に手にとって調べるわけにはいきません。人間の言語活動を観察する必要があります。人間が意思を相手に伝える際、言語が手段になります。物理的には音声が用いられます。音声が対話者の耳に入り意味として理解されたときにはじめて、伝達が成立します。発した瞬間に消えてしまう音声と、客観的に捉える事が難しい意味。ある種つかみどころのない音声と意味を、なんとか科学的に解明しようするのが言語学です。言語は我々にとって身近すぎる存在ですが、ふだん意識されないその構造には驚くべき緻密さが見られるのです。

准教授

津森 圭一(ツモリ ケイイチ)

フランス文学TSUMORI Keiichi

『失われた時を求めて』の作者として知られるマルセル・プルーストの研究をしています。プルーストが作品中で「風景」をどう描写しているかというテーマに取り組んでいるうちに、「風景」とはそもそも何か、という問題に関心が広がっていきました。授業では、「風景」を表現する手段である「文学」、「庭園」、「建築」、「絵画」、以上4つの領域をめぐって、皆さんと意見交換できることを期待しています。

准教授

三ッ井 正孝(ミツイ マサタカ)

現代日本語論MITSUI Masataka

日本語(主に近現代語)を対象として、語彙や文法を中心に学んでいます。例えば、〈「壊す」には「壊れる」と、似た形の語があるのに、「食べる」にはない。これはなぜだろうか?〉〈「文法について勉強する」と「文法を勉強する」とは何か違いがあるのだろうか?〉〈明治や大正の文章には、私たちの使わない言い方があらわれる。現代に至るまでにどんな変化をしたのだろうか?〉そんなことを、日々、学生たちと考えています。

准教授

廣部 俊也(ヒロベ シュンヤ)

日本近世文学HIROBE Shunya

江戸時代は「文学」の意味がもっとも揺れた時代だったと言えます。本格的な古典文学は過去のものであり、西洋的な近代文学は到来していない時代。別の見方をすれば、堅苦しく考えず、資格も問われずに誰もが気楽に文芸に参加できた時代なのかもしれません。結果、現在の私たちが「日本的」だと感じるものの多くがこの時代に形作られました。そういう自由な空気が好きで、戯作・俳諧・歌舞伎・浮世絵などについて考えています。

准教授藤石 貴代(フジイシ タカヨ)

朝鮮文学FUJIISHI Takayo

日本では漢字が「真名」であり、漢字を書き崩して「仮名」ができましたが、ハングルは漢字や仮名とは制字原理を異にする表音文字です。朝鮮王朝4代目の国王、世宗の時代に、建国叙事詩「龍飛御天歌」を作るなど試行を経て公布されました。高麗時代から科挙が行われた朝鮮では漢文こそが文章語でしたが、ハングルで詩歌が記録されるようになり、17世紀頃からハングル小説も登場します。辞書をひきひき一緒に解読してみませんか。

准教授

干野 真一(ホシノ シンイチ)

中国語学HOSHINO Shinichi

中国語学の授業を担当しています。口語語彙の変遷、特に前置詞に関心があり、歴代の文学作品などに見られる用例をもとに考察しています。中国語を学び初めのころは、徹底して音声を体にしみ込ませ、音に対する反応を磨きましょう。文法を学ぶ際は、日本語や英語など、他の言語との違いにも目を向けてみましょう。言語表現には、その言語の世界の切り取り方が反映されていますから、中国語的なものの見方に迫ることが、学ぶ楽しさ、多様な価値観の修得につながります。

准教授

外国人教員アジア文化

毎年、人文学部と交流協定のあるアジアのいろいろな大学の教員が、アジアの言語文化に関する講義や外国語の授業を担当しています。

准教授

古典の授業で「同じ日本語なのに、なぜ昔と今とではこんなにも違っているのだろう」と一度は思ったことがあると思います。言語は変化するものだから、と言ってしまえばそれまでですが、変化の中身や背景について考えてみたことはありますか。例えば現代の日本語で「私は」と書き、「は」を「wa」と発音するのはなぜでしょう。実はこの現象は日本語の歴史、変化を学ぶ上では重要な問題となります。このような疑問を掘り下げていく際、自分の知らなかった日本語の姿や、当時の人々の物事の捉え方に触れることができます。そうして様々な視点を獲得し、自分自身を豊かにできることが、日本語学、また大学の勉強の面白さだと思います。

角田 由紀子 日本語学4年

中国語で「大学を受験する」は“考大学”と言います。「考:試験を受ける」で、“考上大学”だと「大学に受かる」となります。“考上”の“上”は「上がる」の意味ですが、ここでは動作の実現を意味する派生用法で「山頂に到達したような感じ」がとてもしっくりきます。中国語の面白さは、そんな漢字一字一字の意味を掘り下げる点にあります。また、一瞬一瞬の会話の裏側に存在する、言葉のメカニズムを探求する点に言語学の醍醐味があります。昨年、中国に留学した際には、世界各地からの多くの留学生に出会い、彼らとの交流は自分の価値観が根底から揺さぶられるほど刺激的でした。私にとって中国語との出会いが、世界と出会うきっかけでした。

宮島 朝香 中国語学4年

私は元々フランスの美術や文化に興味があり、そのような文化を生んだフランスについて学びたいと考え、フランス言語文化学を専攻しました。実際にフランスへの留学では、語学勉強はもちろん、国内の様々な場所を旅行したり、多様な国籍のクラスメイトたちと交流したりなど貴重な体験をすることができました。ゼミではフランス文学を原文で読み進めながら、登場人物の言動や心理などを分析しています。また、フランス人留学生とお互いの国の相違点などについてディスカッションする授業もあり、楽しく実践的にフランス語を学ぶことができます。皆さんも新潟大学で、フランス語の持つ美しさ、フランス作品の奥深さを感じてみませんか?

飯塚 さくら フランス言語文化学4年

英語学ってなんじゃい!? 僕も正直最初は英語を話せるようになれる! と飛び込んだ分野でした。しかしながら、英語学で学んだのは、英会話ではなく英語学の規則や理論に基づいて文法構造を理解することでした。今でも英語の文法に関する知識を理解したときの感動を覚えています。現在は異なる言語(フランス語やスワヒリ語)と英語の文法について比較しながら、過去に研究者が提案してきた理論や分析だけでなく最新の英語学の考えや概念を学習しています。英語の構造って実はこうなってるんだ! という場面に多く出会えることも大きな魅力の一つです。英語や言語に興味を抱いている皆さん、是非英語学に一度足を運んでみてください。

木伏 和覇 英語学4年

吉田 治代(ヨシダ ハルヨ)

ドイツ文学・ドイツ文化YOSHIDA Haruyo

19世紀末から20世紀前半のドイツの思想文化について、とくに異文化との関わりという観点から研究しています。非西洋への関心が高まったその時代に、危機と可能性を秘めた混沌とした文化運動が生まれましたが、そこには「グローバル化」と「文化」を考えるための手がかりがあると感じています。今後は、戦後まで視野に入れつつ、そして日本とも比較対照させながら、「戦争の世紀」をくぐり抜けたドイツ文化について、学生の皆さんと一緒に学んでいきたいと思います。

教授

逸見 龍生(ヘンミ タツオ)

フランス文学・思想HEMMI Tatsuo

「光の世紀」と原語でいわれる新しい時代を求めたフランス18世紀の思想家たちの著作を主に研究しています。ゼミではフランス語文化のもつ魅力と奥行きを幅広くとらえます。フランス語をしっかりと身につけたうえで、作家のことばの一つ一つを正確に読み解いたり、歴史に散歩したり、芸術に結晶されたその美意識や感受性をあじわう。その世界は万華鏡のように多様で、深みがあります。フランス語圏の社会や文化の世界にわけいる楽しさ、ヨーロッパ、そして他の文明圏の伝統や現在と、精神的交流をする歓びを、ともに経験していきましょう。

教授

19 20

21 22

私は3年の時、人文学部の協定校である中国・上海の復旦大学へ半年の交換留学に行ってきました。大学には様 な々国から留学生が集まっていて、非常に国際色豊かだったのがとても印象的です。授業では先生も学生も中国語しか使わないので、日本にいる時よりも中国語に多く触れられて、半年という(あっという間の!)期間でも語学力は総合的に大幅に伸びたと実感しました。そして、半年では物足りないという気持ちが生まれ、それがまた帰国後の学習モチベーションに大いにつながりました。また、留学では人との関わりを通して様々なことを学べました。私はもともと他の人と交流するのがあまり得意ではなかったのですが、現地の中国人や世界各国からの留学生仲間が私に積極的に話しかけてくれたおかげで、自分の考えや意見をストレートに言えるようになりました。これは私にとってとても大きな変化で、留学がなかったら今の私はないと言っても過言ではありません。中国語の学習に限らず、外国語の習得は自分に新たな視点と考えをもたらしてくれる素晴らしいものです。そして、海外への留学は、自分に今まで知らなかった世界を見せてくれます。大学生活をより充実したものへするために留学という選択肢を是非お勧めします。

大嶋 一樹 日本・アジア言語文化学4年

マクデブルクとは、ドイツの首都ベルリンから西へおよそ150km、電車で2時間ちょっとの場所にある旧東ドイツの都市で、今はザクセン=アンハルト州の州都です。マクデブルク市にはエルベ川が流れ、周りは豊かな自然に囲まれています。私はそんな場所にあるマクデブルク大学に夏季ドイツ語研修生として約1ヶ月間留学してきました。ドイツ語の授業は平日の午前と午後に行われ、週に1度マクデブルク近郊にある都市への社会科見学が行われ、ポツダムやブラウンシュヴァイクを訪問しました。ドイツでの休日の生活は日本と異なり、法律によって日曜日は大抵のお店が休業日となります。そのため各地でその日にフリーマーケットが催されることが習慣になっているようで、私の暮らした大学寮の周辺では多くの人たちがフリーマーケットで服や古本といった生活雑貨を購入していました。ドイツでは何気ない日曜日かもしれませんが、遠く離れた国、日本から来た私にとってこの習慣は驚きと更なる好奇心を刺激してくれました。同じ日曜日でも日本人とドイツ人とではその日の過ごし方は大きく異なります。ドイツの文化・芸術に興味をお持ちの方、一緒に学んでみませんか?

上條 寛 西洋言語文化学4年

私はカナダのアルバータ大学という大学で約10か月間、留学生活を送りました。この留学生活は私自身を大きく成長させてくれたと確信しています。そもそも海外に行くことが初めてだった私にとってカナダの街並み、食べ物、自然などあらゆるものがキラキラしていて、新鮮で刺激的でした。自分であらゆる手続きや契約を行ったり、自分から友達を作るために動いたり、あるいは授業についていくために周りの学生と協力したりと、この10か月間で自発的に行動することができるようになったと思います。そうしてできた友達と大学近くのダウンタウンで食事やお酒を楽しむことや旅行に行くことで、一生の友達と出会うこともできました。また、日本語のTAを通じて日本に関心のある学生との交流もできました。彼らとのコミュニケーションを通じて「外から見た日本」という、よりメタ的視点で、よりグローバルなものの考え方ができるようになりました。もちろん語学力を磨きに行くことは留学の一つの大きな目的です。ですが、せっかく現地に行くのであれば日本国内ではできない、現地でしかできない人間的な経験というものをしてほしいです。

髙橋 倫己 西洋言語文化学3年

私は、大学で韓国語を習い始め、1年生の夏に大学の短期留学プログラムで初めて韓国に渡り、さらに2年生の後期の約4か月間、交換学生として韓国の仁荷大学に留学をしました。韓国語を上達させたいという気持ちで短期留学に参加し、言語だけでなく、韓国の文化に触れたい、韓国をもっと知りたいという気持ちが強くなり、長期留学を決意しました。留学中は、言語や文化の違いに戸惑いを感じることもありましたが、それ以上に、自分の知らなかった世界が広がるようで、楽しく充実した日々 を送ることができました。韓国語が通じなくとも、諦めずに挑戦して相手に理解してもらったときの達成感は忘れられません。また、留学を通して、様 な々国の人と知り合い、彼らと一緒に学ぶことで、自分の将来の姿についての視野も広がり、自分のやりたいことを見つめ直すきっかけにもなりました。留学で、韓国語運用能力だけでなく、人としても成長することができたと感じています。仁荷大学で過ごした時間は、私の大学生活においてかけがえのないものになりました。留学は、自分自身を成長させる絶好のチャンスです。少しでも留学に興味を持っている方は、勇気を出して挑戦してみてください。

及川 美咲 歴史文化学4年

人文学部は外国の諸大学との教育・研究の交流を積極的に進め、グローバル化する現代社会に必要なバランス感覚を備えた人材を養成しています。在学中に積極的に長期・短期の留学をする学生諸君も多く、人文学部で学ぶ外国人留学生も徐々に増えてきました。さらに、敬和学園大学人文学部、新潟国際情報大学との間で単位互換協定を結んでいます。人文学部で学ぶということは、このように開かれた知的ネットワークの住人になることでもあるのです。

留学に行く皆さんや、人文学部に来ている留学生の皆さんのお手伝いをしています。またアジア関係の雑誌や書籍などの管理も担当しています。資料について何か分からないことがありましたら、お気軽にお尋ね下さい。

永木 敦子(エイキ アツコ)助手

EIKI Atsuko

専門はメディア論です。テレビが新しいメディアとして次第に普及する1950年代、地方にはテレビを地域の文脈で豊かに受容する姿がありました。故郷の青森県をフィールドに研究を進めています。授業は現在、基礎的なアカデミック・スキルの習得を目指す「人文初年次演習」を担当しています。ふとした疑問や興味から、研究への第一歩を踏み出す授業です。人文学を楽しむ態度を一緒に培っていきましょう。

太田 美奈子(オオタ ミナコ)助教

OTA Minako

新潟大学が結んでいる大学間交流協定 人文学部が結んでいる部局間交流協定 学生交換協定がある大学 *2019年5月31日現在

国内の協定大学単位互換協定敬和学園大学人文学部新潟国際情報大学(国際学部、情報文化学部)

学部間協定愛媛大学法文学部岩手大学人文社会科学部

トルコアンカラ大学中東工科大学エーゲ大学

学大

学大

学大

ドイツダルムシュタット工科大学ビーレフェルト大学言語学・文学部及び歴史・哲学・神学部マグデブルク オットー・フォン・ゲーリケ大学ルール大学ボッフム東アジア学部ミュンスター大学

学大

学大

学大

学部

オランダワーヘニンゲン大学大

クロアチアスプリット大学大

中国中国地質大学武漢校中国地質大学北京校中国農業大学天津外国語大学日本語学部東北師範大学東北師範大学歴史学部東北大学ハルビン医科大学ハルビン工業大学復旦大学中国語学部復旦大学歴史学部北京師範大学珠海分校北京大学北京大学歴史学系

華中師範大学外国語学部華東師範大学国際漢語文化学院華東理工大学公共社会管理学院吉林大学東北アジア研究院黒竜江大学湖南大学首都師範大学歴史学院西安交通大学清華大学清華大学人文学院清華大学人文学院歴史学部中央民族大学中国海洋大学文学院中国人民大学国学院

学大

学大

学大

学大

学部

学大

学大

学部

学大

アジア太平洋地域アジア太平洋大学交流機構学大

リトアニアヴィリニュス大学学大

イタリアラクイラ大学学大

ラオスラオス国立大学学大

フィリピンアテネオ・デ・マニラ大学学大

ベトナムハノイ工科大学学大

カンボジア王立プノンペン大学学大

インドコーチン科学技術大学インド理科大学院大学インド工科大学ルールキー校

学大

学大

学大

スペインマドリッドコンプルテンセ大学ナバーラ州立大学

学大

タイコンケン大学スリン地域総合大学チェンマイ大学タマサート大学チュラロンコン大学カセサート大学モンクット王工科大学トンブリ校ナレースワン大学

学大

学大

学大

学大

学大

学大

韓国翰林大学校人文大学ソウル大学校人文大学漢陽大学仁荷大学仁荷大学校文科大学

学大

学大

学部

学部

カナダアルバータ大学ニューブランズウィック大学学大

マレーシアプトラ大学学大

太平洋国立大学モスクワ国立第一医科大学大

ロシア国立極東人文大学サンクト・ペテルブルク大学北東連邦大学極東連邦総合大学東洋学院沿海地方農業アカデミー極東国立農業大学モスクワ国立大学

学部

学大

学大

学大

モンゴルモンゴル医科学大学モンゴル生命科学大学モンゴル国立大学モンゴル科学技術大学モンゴル教育大学

学大

学大

オーストラリアシドニー工科大学学大

ポーランドウッジ大学学大

イギリスシェフィールド大学ブリストル大学ブリストル大学文学部

ボルドー大学学大

フランスナント大学ボルドー・モンテーニュ大学リヨン高等師範学校

学部

大 学

台湾国立中央大学国立彰化師範大学国立成功大学国立台湾師範大学国立高雄師範大学国立高雄大学中原大学長栄大学人文社会学院

学大

学大

学部

シンガポールラサール芸術大学映画・アニメーション学科

スリランカペラデニア大学学大

アメリカイリノイ大学シカゴ校オレゴン大学ミネソタ大学カンザス州立大学ニューヨーク州立大学フレドニア校ロードアイランド大学ロズウェルパーク癌研究所

学部部

学大

令和1年5月1日現在

(男 100% 女 100%)

■ 平成30年度卒業生

私は新潟大学人文学部で英語学を専門とし、他大学の大学院で勉学を修め、今は高校で英語を教えています。学部時代は様々な入門講義をとっていました。専門を一つに定め励んでいくうちに、「人文学」という曖昧な学問分野に対するイメージがはっきりと見えてきた気がして、またぼんやりとしてきて、を繰り返していました。それを楽しく感じるようになり、進学を決意しました。研究生活で得た知識を学校教育の場で展開することは簡単なことではありませんが、初めて「英語学」に触れたときのときめきは忘れません。授業を通して似たような気持ちを生徒にも抱いてもらえるように日々楽しく格闘しています。

高等学校英語科教諭 藤田 萌永

パーソナルキャリア株式会社 大嶋 未来

「哲学を専攻している」と友人に話すと、「難しそうだね」という言葉が9割の確率で返ってきます。デカルトやニーチェ、ソクラテスなど偉大な哲学者たちの難しい論文を理解しなければならない、という先入観を多くの人が持っているのではないかと思います。しかし実際は、誰もが一度は考えたことがあるであろう「幸せって何?」「自由って何?」「心って何?」「神様って何?」そんな単純な疑問から哲学や倫理学、宗教学などは始まっているのだと私は考えています。このように考えると、人間学で学ぶことって、とても身近に感じていただけるのではないでしょうか。私は、人間学での学びを通して、様々な考え方、価値観に触れることができたと感じています。グローバルで様々な価値観が飛び交う現代で、もう一度基本的な疑問に立ち返り、自らの在り方を考えたり、思考力を深めたりすることは、就職という一時の着地点を目的とするものではなく、長い人生における財産になるのではないかと思います。

学生時代私は日本近世文学を主に学んでいました。文学研究の醍醐味は、研究の対象とするテキストのことばや表現を、その背景となる過去の数多くの作品にまで遡って奥深く解釈し、それらを関連付けながら作品の新しい読み、あるいは更に面白い読みの可能性を追求していくということにあります。さて世の中には、あらゆる人間が出来事や情報をそれぞれに評価・解釈して創り上げた玉石混交の「物語」がそこら中に転がっています。情報過多と言われるこの時代、時には当たり前とも思いこんでいるそれら「物語」を見つめ直す視点と、自分の力で解体と再構築を行う力が必要になるのではと考えています。またそもそも我々が見聞きする情報の多くは「ことば」によるものです。文学を「読む」中で実践し培う経験と視点は、確実にこれからの社会を生き抜く糧になるのではないかと私は思っています。

国立大学法人 上越教育大学職員 藤井 信人

民俗学、それは過去から新しい知見を得てその学びを未来へ繋いでいく、まさに温故知新の学問だといえます。大学では民俗学ゼミのフィールドワークを通して、文字で語られる歴史の裏で脈 と々受け継がれてきた人々の物語や想い、生活の知恵など、生きた歴史を学びました。私はフィールドワークで地域と関わることに魅力を感じ、民俗学の調査で聞いたたくさんの声を行政に生かしていく仕事がしたいと思い、市役所に就職することを決めました。地域の人たちとの出会いや会話、そこでみた景色はこれからも大学時代の大切な思い出として心に残り、社会人としての私を奮い立たせてくれることでしょう。

長岡市職員 高田 結実

決して目で見ることはできませんが、人間の内面には知識・感情・意志といった「心の動き」が存在します。過去から現代に至るまでの世界中の論文を読み、実験を通してデータ化し、その「心の動き」の理論や法則を理解することができます。一方で、予想した結果が出ないこともあり、人間の奥深さや可能性に気づかされました。人文学部の心理学は、「科学」でありながら、社会学、生物学、統計学など、幅広い分野と連携し、就職活動をする上で自分の適性を知るきっかけにもなりました。私は、営業を経て、現在は新卒採用の業務を担っています。お客様や学生と会うと様々な発見があり、幅広い視野でモノを見られるようになったことを実感します。

株式会社スズキ自販新潟 坂井 俊介

私は高校の世界史のテストで40点しか取れない学生でした。唯一興味があったのは、フランス宗教史と西洋美術。ほんの少しの興味だけで飛び込んだのが人文学部の歴史文化学プログラムでした。幅広いプログラムから自分の関心のあるプログラムが選択でき、専門的な知識を深める環境が整っています。卒業論文執筆にあたり、旧字体のフランス語や英語の文献を読み漁ったり、ゼミの仲間と研究室に夜遅くまで残ったりしたあの時間は、人生の中で二度とない時間だった気がします。仕事でもフランス語や英語を使うことがあるので、勉強しておいてよかったと日々感じています。

ホテルリステル猪苗代 中村みさき

平成29年5月1日現在

(男 97% 女 100%)

■ 平成28年度卒業生

23 24

就職状況(過去3年間)

平成30年5月1日現在

(男 100% 女 99.2%)

■ 平成29年度卒業生

会計検査院、人事院、総務省、関東信越国税局、東北農政局、東北管区警察局、東北厚生局、新潟地方法務局、新潟検疫所、家庭裁判所、ほか県庁(新潟県、北海道、宮城県、秋田県、山形県、福島県、群馬県、栃木県、富山県、東京都)市役所・町役場(新潟市、新発田市、長岡市、三条市、燕市、見附市、五泉市、十日町市、小千谷市、上越市、札幌市、盛岡市、仙台市、酒田市、会津若松市、福島市、前橋市、松本市、東京都世田谷区、東京都杉並区、ほか)県警察(静岡県、秋田県)国立大学法人(新潟大学、上越教育大学、山形大学、福島大学、ほか)公立大学法人(福島県立医科大学)私立大学(自治医科大学、日本歯科大学)農業協同組合(JA全農にいがた、全国農業協同組合連合会長野県本部、ほか)公立中高教員(新潟県、山形県、群馬県、栃木県、埼玉県、石川県)私立高校教員(北越高校)

群馬県教科書販売セブンイレブンジャパン新潟県酒類販売ウエルシア薬局ディーエイチシーコメリメガネスーパー丸井グループ伊藤忠エネクス三越伊勢丹ホールディングスイオンリテールイトーヨーカ堂ウオロクベイシアトヨタカローラ新潟スバル自動車など

1 公務員・公共法人・教員等

4 卸売・小売等

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一般社団法人新潟県労働衛生医学協会社会医療法人新潟県勤労者医療協会湯浅報恩会寿泉堂病院一般財団法人竹田健康財団ベネッセスタイルケアNSGアカデミーJR東日本企画日本旅行エイチ・アイ・エスジャルパック楽天ホテルニューオータニ一般財団法人休暇村協会新潟グランドホテルルートイングループセントラル警備保障など

セキスイハイム信越三井ホームミズノ三菱重工業古河電気工業ダイニチ工業THK新潟日軽新潟日本精機キリンビール富士ゼロックスコニカミノルタリコーインダストリー第一印刷所タケショー越後製菓など

2 サービス(医療・教育・観光等)

5 製造・建設等

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東日本旅客鉄道日本通運ヤマト運輸日本郵便新潟交通越後交通ジャパンコンピューターサービスマイナビ河北新報社信濃毎日新聞秋田魁新報社日本電子計算新潟テレビ21茨城放送山梨放送BSNアイネットなど

日本政策金融公庫銀行(ゆうちょ、第四、北越、大光、秋田、山形、八十二、七十七、足利、荘内、日本銀行新潟支店)信用金庫(高崎、にいかわ、村上)JAバンク新潟県信連長野県信用組合横浜幸銀信用組合証券(丸三、第四)保険(三井住友海上火災、住友生命、三井生命、日本生命、第一生命、損保ジャパン日本興亜、日新火災海上保険、東京海上日動火災保険、ほか)など

3 運輸・情報通信・マスコミ等

6 金融・保険等

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大学院進学者数:平成28年度卒業生 14名、平成29年度卒業生 15名、平成30年度卒業生 14名進学先:新潟大学、北海道大学、東北大学、秋田大学、東京大学、東京外国語大学、上越教育大学、京都大学、上智大学 など

3.運輸・情報通信・マスコミ等

12.4%

1.公務員・公共法人・教員等

2.サービス(医療・教育・観光等)

4.卸売・小売等

5.製造・建設等

6.金融・保険等23.3%

23.4%

11.9%

17.6%

11.4%

タクシー 約5分

創生学部、国際センター、キャリアセンター

現代社会文化研究科

・五十嵐キャンパスの最寄駅は、JR越後線の「新潟大学前」駅、 あるいは「内野」駅になります。・キャンパスまでは、いずれの駅からも、徒歩15~20分ほどかかります。 駅から大学までは上り坂が続きますので、バスでのお越しをおすすめし ます。・駅からタクシーを利用される場合は、駅前にタクシー待機場がある 「内野」駅での下車をおすすめします。

新潟大学構内には、福利厚生施設として、生協の他にローソンが出店しています。大学の広報コーナーが併設されたラウンジは、学生でいつも賑わっています。

丼ものや麺類から一品ものの組合せまで、季節ごとに変わる豊富なメニューが、低価格で提供されています。朝定食「あさてい」は一人暮らしの強い味方。「学食パス」も便利です。このほか、総合教育研究棟の近くに第2食堂&ベーカリーショップ、大学会館の隣に第3食堂があります。新入生の食を支えています。

総合教育研究棟内にある、人文学部の合同資料室には、専門に特化した書籍・雑誌が数多く集められています。学年があがると、図書館だけでなく、こちらの資料を利用する機会も増えてきます。

人文学部の教員研究室や、資料室、展示室があります。少人数のゼミ室から400人収容の大講義室まで、教育スペースも充実しており、教育・研究の拠点となっています。いろいろな届け出を行う際にお世話になる事務室もこちらにあります。

約130万冊の蔵書を誇る五十嵐キャンパスの附属図書館は、通常の図書館機能に加えて、ネット接続可能なパソコン、AV機器、外国語学習教材を備えた自主学習スペース「ラーニング・コモンズ」が充実した、学生生活に欠かせない場所となっています。また、学習をサポートする「ラーニングアドバイザー」など、様々なサービスも提供されています。休業期間等を除き、平日・土日祝とも22時まで利用できます。詳しい利用方法は図書館のウェブサイトをご確認ください。

書籍部では、教科書・専門書からベストセラーまで、様々な書籍が割引価格で販売されています。

購買部では、軽食や文房具などの他、パソコンや周辺機器なども買えます。ここでしか手に入らない、新大オリジナルグッズも要チェックです。

人文学部の授業は、教員の研究室がある総合教育研究棟のほか、この校舎の教室でも行われます。

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佐渡島を望む日本海、豊かな緑、四季折々の花 ・々・・・・・

自然環境に恵まれた新潟大学のキャンパスでは、勉強、スポーツ、レジャーなど、

充実した学生生活をおくることができます。

人文学部の最寄りのバス停は、「新大西門」になります。