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ネット炎上から 生徒と教職員を守る 19 June 2012 株式会社リピート 前澤太郎

ネット炎上から 生徒と教職員を守る - Seigakuin Universityネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴 twitterとは?

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  • ネット炎上から

    生徒と教職員を守る

    19 June 2012 株式会社リピート 前澤太郎

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る

    本日の流れ

    •  ソーシャルメディアの拡大

    •  高校生・学校教員 炎上事例

    •  高等学校における炎上対策

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  • ネット炎上から生徒と教職員を守る

    自己紹介 •  前澤 太郎

    •  株式会社リピート 代表取締役

    •  業務 webサイトの制作

    •  社員数 6名

    •  1984年建築設計事務所に就職

    •  1988年 株式会社リピート起業

    •  中高、専門学校、大学、その他団体企業Webデザイン、 制作、広告制作などを受託

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  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴

    ソーシャルメディアとは?

    個人が発信、共有する双方向メディア

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  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴

    ソーシャルメディアの歴史

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  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴

    twitterとは? 1996年からサービス開始。 「つぶやく」「○○なう」は利用していない人にも浸透。 震災時に電話より繋がったため、利用が一挙に拡大。

    実名登録の必要なし。 「フォロー」によって購読、「リツイート」により共有、再投稿を行う。 国内1,500万ユーザー

    「バカ発見器」との異名を持つ

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  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴

    facebookとは? 2004年大学生同士の交流サイトとして開始。 実名と生年月日を登録する必要がある。

     文章や写真、動画投稿をする「ウォール」の他、個人情報を記載する「プロフィール」がある。 グループ機能によるディスカッションが可能。

     「いいね!」「シェア」をクリックすることで、その情報を共有する。

     「就活」のために大学生がアカウントを開設することが一般的になってきている。

    国内1,000万ユーザー、世界9億ユーザーと 急激に拡大している。

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  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴

    利用者数(実数)

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    最もユーザーの多い年齢は21歳 人口の20%が利用

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴

    利用者数(PC)

    ニールセン・ネットレイティングスのインターネット視聴率NetViewの2011年10月 9  

    Twitter 1,400万人

    facebook 1,100万人

    Mixi 840万人

    2011年10月

    2010年10月

    Twitter 1,200万人

    Mixi 900万人

    facebook 300万人

    PCのユーザーのみ 1ヶ月間に利用したユニークユーザー数

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴

    スマートフォンの関係 スマートフォンは、ベッドの中、 トイレの中、電車、自分の部屋で 使うもの

    個人が発信する「ソーシャルメディア」と、とても親和性が高い

    「社会に対して発信している」 感覚が少ない

    10  iPhone

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴

    スマートフォン保有率

    【引用】出典 NTTナビスペース http://www.research.nttnavi.co.jp/304z/1109smartphone.html

    20歳代

    18-19歳

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴

    ソーシャルメディアの特徴 •  個人が発信 •  所属、年齢を超えたフラットな関係 •  同一アカウントでの継続した投稿から信頼性が高い •  情報が拡散しやすいシステム(RT、シェアという機能)

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    RTとは?

    シェアとは?

    「リツイート」「もう1回つぶやく!」

    他人の投稿を「引用」「再投稿」

    共感を共有

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第1部 ソーシャルメディアの特徴

    個人が情報を発信する時代

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    情報過多 ↓

    身近な信頼できる情報を

    新聞テレビ、検索エンジン ↓

    ソーシャルメディアへ

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る

    検索エンジンの利用が減少、FBの利用拡大

    米国のデータですが、インパクトあります 【引用】http://articles.businessinsider.com/2011-06-24/tech/30072962_1_facebook-online-video-web

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る

    炎上とは?

    ブログや ソーシャルメディア上で 多数の閲覧者から、 集中的に批判的な投稿、 抗議が多数発生し 収拾できない状況になること

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  • ネット炎上から生徒と教職員を守る ネット炎上から生徒と教職員を守る 第2部 炎上事例

    炎上による被害 •  投稿元への集中的なアクセスにより、 サーバーの処理能力を超え表示が不可能となる。

    •  個人・所属組織名の公表、 非難・抗議により個人・組織・ブランド信頼の失墜。

    •  メール、電話による事実確認、抗議(電凸)

    •  大手ニュースサイトや一般紙への不祥事掲載による 社会的信頼の失墜。

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  • ネット炎上から生徒と教職員を守る ネット炎上から生徒と教職員を守る 第2部 炎上事例

    中学生がいじめ動画の投稿 前橋第三中学校の中学生が 修学旅行でイジメの現場を 携帯電話で撮影し動画を youtubeにアップし炎上

    生徒は『まずい』と判断し、 投稿の20分後に削除したが、 すでに動画はコピーされ 他者により公開

    テレビ、全国紙にて報道

    17  【引用】http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=bh_IcWulVe8#!

    2011年6月13日

     読売新聞

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る ネット炎上から生徒と教職員を守る 第2部 炎上事例

    六時間後には個人の特定、 氏名、写真が公開

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    2011年6月13日

    個人情報を含むため Web掲載版では 非表示としました

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る ネット炎上から生徒と教職員を守る 第2部 炎上事例

    影響・問題点

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    2011年6月13日

    「いじめ動画」「氏名」「顔写真」は 一生消せない、サーバー上に残り続ける。

    被害者に対する暴力

    加害者も一生残る 現在、就職活動時に人事担当者、 AO入試時に面接担当者は ソーシャルメディアで検索

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る ネット炎上から生徒と教職員を守る 第2部 炎上事例

    高校講師が生徒の答案を公開

    生徒の答案画像をネット上で公開 大阪府立高の女性講師

    20  http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/111208/waf11120807070001-n1.htm

    2011年12月8日

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る ネット炎上から生徒と教職員を守る 第2部 炎上事例

    投稿から炎上までの流れ

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    Twitter、Youtube等

    2ちゃんねるまとめサイト、ツイッ拓等(名前、学校名等特定)

    はてなブックマーク、J-castニュース等

    Yahooニュース、一般紙ニュースサイト等

    問題投稿

    30分 ~6時間後

    12時間後

    24時間後

    閲覧者数:数百人

    閲覧者数:数千人

    閲覧者数:数万人

    閲覧者数:100万~1千万人

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る ネット炎上から生徒と教職員を守る 第2部 炎上事例

    どうして、名前・住所まで? •  本名特定までの流れ

    •  投稿者は複数のソーシャルメデイア上に 足跡を残している。

    •  友人の投稿内容もキッカケになり得る。

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    問題投稿に  記載された  自己紹介

    他メディア上で、  同一人物の投稿を捜し、  自己紹介を検証

    同級生などのリストに  含まれる投稿者を分析

    問題  投稿

    過去の投稿内容を分析

    本人氏名住所写真学校特定

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る ネット炎上から生徒と教職員を守る 第2部 炎上事例

    炎上事例一覧

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    炎上年月 投稿者 問題となった内容 メディア

    2011年11月1日 高校1年生 県立高校の教室で男子生徒が別の男子生徒を平手打ちする動画がインターネット上に流れた 同校校長が1日記者会見し、「友人を巡る人間関係のトラブルを解決しようとする過程で暴力行為に至った」とし、いじめではなかったと発表

    Youtube

    2011年11月3日 O短大1年生 女子 未成年学生が合コン後、他人を携帯電話で撮影し、中傷的なコメントを付けてネット上に公開「ちょおキモいのいた」 「短文投稿サイトに他者の名誉を傷つける内容を投稿した」として学生1人を停学処分に

    fc2ブログ

    2011年11月7日 K大学4年生 女子 「歯がありません」と、電車内で眠る男性を盗撮した   twitter

    2011年11月12日 W大学3年生 男子 11月、学生が他人を携帯電話で地下鉄車内で男性を撮影し、「100億%ヅラ発見@東西線」と投稿 twitter

    2011年12月17日 ブティック従業員 ブティックに来店した芸能人に「閉店2分前にビビる大木が来やがってちんたら見た挙句、なんも買わず帰り無駄な残業だった。芸能人振りやがってマジ腹立たしい」と店員がツイート。

    twitter

    2012年2月14日 奈良県総務部長 産経新聞の記事を批判し「抗議しましょう。不買運動もしましょう」と県民に呼び掛け 「あくまでも個人としての意見。筆が滑った。友達以外は見られないという認識だった」

    facebook

    この1年間での主な炎上事例、本名、写真まで公開

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第3部 どう対策するか?

    生徒を守れるのは学校だけです

    不適切な投稿をした生徒は、実名、学校名を晒され 未来永劫その非難と付き合っていかなければならりません。

    事前に教育してください。

    万一、炎上した場合にも、毅然とした態度で それ以上の非難が、生徒にかかることを防ぎ 素早い対応で拡散を減らしてください。

    生徒は学校が守ってください。

    24  

    一生残るweb

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第3部 どう対策するか?

    生徒・教職員が問題意識を共有する

    1. 生徒・教職員がソーシャルメディアを利用することを前提にする

    2. リスクに晒されている現状を認識する

    3. 生徒・教職員を守るためにどうするか? 全関係者を巻き込み、認識を共有する

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  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第3部 どう対策するか?

    炎上対応プロセス 1.  対応組織立上

    2.  経緯、現状把握

    3.  評価

    4.  初動対応(把握情報の早期公表)

    5.  対策方針検討 (処分、謝罪方針、公表媒体の検討、保護者・生徒・教育委員会へ報告)

    6.  謝罪文面の作成・発表

    7.  再発防止策の作成・実施 26  

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第3部 どう対策するか?

    対応方針決定の流れ

    対応組織

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    意志決定機関

    職員会

    メディア

    教育委員会

    保護者

    投稿者

    全校生徒

    分析評価・報告・渉外

    調査

    アドバイス

    対応

    報告

    報告 報告

    報告

    報告

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る

    事前対応 リスクマネジメント

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第3部 どう対策するか?

    炎上リスク分類とガイドライン種別

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    対象 リスクのある投稿内容 ガイドライン種別

    生徒

    不適切な発言
犯罪行為(飲酒、喫煙、無免許運転、万引き)、  カンニング、いじめ、悪質な噂の流布

    生徒向け

    教職員不適切発言
生徒個人情報、成績、セクハラ、パワハラ  肖像権侵害、他校への中傷

    教職員向け

    保護者クレーム、不満、こどもの友人の個人情報、  他保護者への誹謗中傷

    保護者向け

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第3部 どう対策するか?

    ソーシャルメディア・リスクマネジメント

    炎上リスク講習、演習

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    教職員 広報担当

    ガイドラインの策定

    全校生徒 対象

    炎上対策マニュアル

    予防策

    発生時対応

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る 第3部 どう対策するか?

    生徒向けガイドライン(例)  twitter、Youtube、mixiなどのソーシャルメディアは広い知識、社会の成り立ち、他者との関係を知る道具としてとても便利で有効な道具です。  一方で、犯罪やカンニング、いじめ、他者への誹謗中傷などの投稿は、他者を傷つけ、投稿者の個人情報の露呈、広く社会から非難をされる場合があります。

     自分が投稿した内容は友達にだけでなく、広く全世界に対して発言していることを自覚してください。  本名ではない投稿だから、大丈夫だろうと言うことはありません。これまで炎上して個人名が特定されなかった事例はありません。必ず本名、住所、顔写真、学校名が突き止められ、晒されています。  一度、投稿した内容は再投稿、コピーされ半永久的に消すことは出来ません。  未成年者の飲酒、喫煙、カンニング、いじめなど学則に反する行為を行った生徒は学則に基づき停学、退学等の処分を行います。

     投稿による炎上、非難があった場合には、至急担任など学校関係者へ報告をしてください。問題が拡大しないよう学校が対応を行います。  軽い気持ちで投稿したことから、個人情報を露呈され、一生その非難を受け、人生を棒に振らないように注意してください。

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  • ネット炎上から生徒と教職員を守る

    参考図書

    教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書 一般社団法人インターネットユーザー協会、 あさいとおる著

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    ソーシャルメディア炎上事件簿 小林 直樹 (著), 日経デジタルマーケティング (編集)

    http://www.amazon.co.jp/より引用

  • ネット炎上から生徒と教職員を守る

    出典・資料 Facebookユーザーの利用実態は?インターネットユーザーにおける性・年代別twitter利用率 『ソーシャルメディア白書2012』 株式会社トライバルメディアハウス+株式会社クロス・マーケティング[編集] http://markezine.jp/article/detail/15323

    『ソーシャルメディアマーケター 美咲-2年目』 池田紀行(トライバルメディアハウス代表取締役社長)著

    ソーシャルメディア炎上事件簿 小林 直樹 (著), 日経デジタルマーケティング (編集)

    『スマートフォン利用動向調査報告書2012 [個人/法人調査から分析する市場動向と展望]』 株式会社インプレスR&D2011年12月6日

    広島県教育委員会 生徒指導のてびき(改訂版) 生徒指導に関する危機管理マニュアル http://www.pref.hiroshima.lg.jp/kyouiku/hotline/18seitoshidou/tebiki/shiryou/3bu.pdf

    栃木県危機管理マニュアル http://www.pref.tochigi.lg.jp/m04/education/gakkoukyouiku/seitoshidou/documents/kikikanri-manual.pdf

    大阪の人気教師がTwitterに生徒の答案をアップし大炎上 : 秒刊SUNDAY http://www.yukawanet.com/archives/4037745.html

    学校広報ソーシャルメディア活用勉強会(GKB48) https://www.facebook.com/groups/183511801720881/

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