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Leader`s camp 2020 play back(第9回/清川忠康氏)

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「自分自身の生き方を追究し“はたらくを楽しむ”を実現する」ヒントを伝える無料セミナー

“未来を変える”プロジェクト  pow

ered  by  DODA

12月17日(火)に行われた、

第9回目の模様をお伝えします!

会場:イトーキ社

本日お邪魔したのはイトーキ社。

オフィスのファシリティや設備機器メーカーであるイトーキ社。新たな発想やビジネスを生む「場」として開発された「イトーキ東京イノベーションセンターSYNQA」に今回はお邪魔させていただきました!

まずはインテリジェンス長島よりごあいさつ

リーダーズキャンプのコンセプトを

お話ししたところで──

オーマイグラス株式会社  代表代表取締役CEO

清川忠康氏

では早速、今回の講師をご紹

介!

第9回目の講師は、  UBS証

券投資銀行、経営共創基盤

に参画後、

スタンフォード大学ビジネススク

ールに入学。MBA取得。

現在、メガネに特化したECサ

イト「Oh  My  Glasses」の代表

取締役社長を務め、

近著に『スタンフォードの未来

を創造する授業』(総合法令

出版刊)を有する  ──

  それでは、ワークショップの再現資料とともに、  PLAY  BACK  スタート!!!

この形で書かれているコメントは内容をより深く理解していただくために

運営スタッフが書き加えたものです。

 清川氏講演スタート!

まずは清川氏の自己紹介。

・新卒入社でUBS証券投資銀行本部に。  M&Aに携わる。チャレンジできる環境に憧れたが 徹夜の毎日で、日曜夕方に呼び出され木曜日 まで帰れないということも。

・1年後、当時創業期の経営共創基盤に転職。 事業再生プロジェクトを経験。数十人いたが 20代は自分ひとりだった。

・スタンフォードビジネス スクール留学(MBA)。 2011年に卒業。

1982年生まれとこれまでの講師陣

の中で

リーダーズキャンプ参加者に年齢

が一番近い清川氏。

『スタンフォードの未来を創造する授業』(総合法令出版刊)

UBS 経営共創基盤

スタンフォード

オーマイグラスのこと

メガネECで起業する!

・2011年。震災直前にスタンフォードを 卒業。内定は複数もらっていたが震災  を機に「違う。起業しよう」と思い立つ。

・日本の地域産業を活気付けたい。

・新産業と日本の“もの”をつなぐ ビジネスをしたい。

震災後、決めたこと

メガネECで起業する眼鏡産地

として縮小傾向に

ある日本。

日本のメガネの9

5%を生産してい

る福井県鯖江市で

は企業倒産も相次

いでいた。

メガネECを立ち上げる、というと多くの人が反対した。試着し、視力に合わせて

度を合わせなければいけないメガネはECでは売れない。しかし清川氏には勝算があった。

現在、かなり好調。

2011/12 2012/03 2012/06 2012/09 2012/12 2013/03

無給でがむしゃらにやった1年目

今は月30万人が

訪問するサイトに。社員も30人に増えた。

全国1,100店と提携しアフターサポートも

実施

鯖江の職人が1本1本磨くメガネの良さをもっと伝えたい

■売上推移

いびつな業界慣習を壊す

パーツメーカー・職人金属、鼻パッド、ネ

ジ等

組立、総合メーカー・職人

卸 小売店

=  売上の7-9割が小売店へ流れる

  小売1人勝ちモデル

■これまでのメガネ市場の構造

5,500円で出荷

6,600円で出荷

22,000円で出荷

メーカー群分業制を効率化

メーカー群分業制を効率化

同じメガネを1-1.5万円で出荷

■オーマイグラスのモデル

=  メーカー・職人に利益が落ち、

  消費者も高品質な商品を安く手に入れられる

検眼・フィッティングが聖域となり、

これまで小売店優位の業界だった

職人の高品質なメガネを世の中に提供してきた

これはオーマイグラスで作ったブランド

これまで職人が作ったものは売れなかった。

それは、高いから。若い人は皆ZOFFなどの安価な海外商品を買ってしまう。

でも、同じ値段で日本製の最高級メガネが買えるなら、若い人にもいいものが届くはず。

実際、「GQ  JAPAN」にも掲載してもらえた。

いいものを作れば伝わるのだと思う。

メガネという誇れる日本のモノを、産業を、まずはきちんと回していきたい。

そして、さらには海外にメイドインジャパンのメガネをもっと知らしめたい。

ここで、参加者もあらためて自己紹介

まずはペアで自己紹介。1.自己紹介

2.実現したいこと、やりたいこと

それをグループでシェア。今聞いた相手のプロフィールを他の参加者に他己紹介

スタンフォード、シリコンバレーのこと

シリコンバレー、3つの特徴

起業家輩出 失敗OK ・教育・人材・お金

1 2 395%が起業家志望。 失敗は次の挑戦へ

の学習機会

シリコンバレー、3つの特徴

起業家輩出

195%が起業家志望。

始業式に学長が「将来起業を考えている人?」と学生を挙手させたら、ほとんどが手を挙げた。

自分は当時は挙げなかったが、2年もいると起業を考えるようになる風が吹いている。

あなたは、自分の人生のアジェンダを持ってますか?

スタンフォードでは、誰もが自分の興味・関心、解決したい課題、為し遂げたい未来のアジェンダをもっている。皆がアクティブに「自分の人生」を送ろうとしている。

シリコンバレー、3つの特徴

失敗を披露しあうカンファレンス。巨額の融資を一瞬で泥に捨ててしまった話、など皆が失敗を笑って語る。

シリコンバレー全体でも失敗が足かせになることはない。優れた事業家と称される人がかつて何社も会社をつぶした経験者だったり、事業に失敗した人がGoogleなど有名起業の重要なポジションを任されるということもよくある。

失敗OK

2失敗は次の挑戦への学習機会

「あなたは、何に失敗しましたか?思いつかないということはリスクを取っていない証拠」と語る清川氏。

シリコンバレー、3つの特徴

例えば、スタンフォードでの教育。白熱教室やスタンフォードデザインスクールなど著名なものはたくさんあるが、「この授業の目的は卒業後、会社を創業し、3年で100億円でバイアウトすることだ」と教授が涼しい顔で言うなど、とにかく目指す世界が違う。

実際、同期の旧友が最近「3年で100億」を達成した。まったく夢ではないのだ。

・教育・人材・お金

3

スタンフォードの学びで役に立ったこと

ü  資金調達(ビジネスプラン、ファイナンス等)

ü  交渉ü  マーケティングü  サプライチェーンマネジメント

ü  人事戦略ü  統計学

ü  リーダーシップとは?リーダーはどうあるべきか?

ü  リーダーとして以前に人としてどうあるべきか?

ü  意思決定はどう行うべきか?

各種スキル しかしもっと本質的に役立ったのは…

スタンフォードで学んだ6つのリーダーシップ論

  意思決定は冷静さと様式美。直感はまず信じない。1

  難しい会話をどうハンドルするかにリーダーの力量の差が出る2

  リーダーは常に見られている。全ての言動は全社へのメッセージ3

  リーダーとしてのブランドを築くこと。  文化はリーダーから形成される。4

  You  can’t  do  good  business  with  bad  people5

  Stop  to  smell  the  roses.  (Life  is  pretty  short  and  most  of  what    really  matters  doesn’t  happen  at  the  office.) 6

うまく行っている時は誰がやっても

結果OKなもの。難しい場面でのコ

ミュニケーションが問われる

いつ出社しいつ帰るか。

リーダーの仕事ぶりや態度が

会社全体の雰囲気を作る

愚痴を言うか言わないか、小

さな行動1つがあなたの

ブランドをつくる。

人生で大事なことはオフィス

の外にある。

適度にオフタイムを楽しむこと

も大事

これまでに経験した「リーダーとしての決断」

case  study

創業時から手弁当で手伝ってくれているデザイナー。しかし最近好調なオーマイグラスに、有名デザイナーから一緒にやらないかとオファーがあった。こんな時どうする?

どっちのデザイナーとも仕事します。新しい人に変える

のもリスクですし。

あなたならどうする?

僕は一新しましたね。昔の方とはお別れしました

「どっちのデザイナーとも仕事する」という人が多いみたいですけ

ど、ダメですね。これは結論を先延ばししている。リーダーは身をもって決断しないといけない。情に流されちゃいけない。

例えばこの場合、創業期に必要な人と、拡大期に必要な人は違う。リーダーの決断は常に理性で冷静に、そしてしっかり「決め」な

いといけないんです。

21世紀、世界で活躍するための3つのキーワード

  大企業ではたらくということはリスキー1

  国境消滅時代の生き方2

  日本人貧乏時代への突入3

大手から採用した人が、最初は全然パフォー

マン

スを出せなかった。それは「大手はお膳立てし

くれる」から。例えば営業なら営業がうまくい

く仕

組みやシステムがある。大手だと、自分の頭

で考

えることができない人が育ちやすい。

専業化されている大手では「その企業がつぶれた時、自分の価値の汎用性がない」こともリスク。最近大手メガネ屋から人を採用したが、入社動機は「将来の見えないメガネ小売で、50まで販売を続けたがいきなり倒産という可能性も高い。その時家庭を養い続けられるのか」という不安があったそう。

米ゴールドマンサックスの求人に、アメリカ人

を押しの

けて中国出身の知人が合格した。国境消滅

時代、今

は求職者のライバルは世界中にいる。日本人

といえど

日本企業に就職できない可能性も多いにある

総貧乏時代、自分で事

業を作っていける人

じゃないと必要とされな

くなる。

皆さんからの質問

リーダー教育に定評があるのはハーバードとスタンフォード。さらにイノベーションに興味があり西海岸に行きたかったから選んだ。

そもそもなぜ

スタンフォード?

もっと早くアメリカに行けばよかった。高校、大学から留学したかった。でも当時は「そんな選択肢がある」ということを知らなかった。それを経験してから情報を抑え選択肢の幅を広げることの重要性をとにかく意識している。

いちばんの

失敗談は?

「悪しき決まり」を壊すこと。小学校時代「これはこういう決まり」と言って悪しき習慣を踏襲したり、周りを縛る先生に疑問を持っていた。今の日本もイノベーションが大事と言われるのに全然新しいことが出来ない。悪しき決まりや既得権益を突破してもっと日本を強くしたいですね。

モチベーション

の源泉は?

皆さんからの質問

外資銀行時代よりは寝ています(笑)。昔は上司が何でも決めてくれたが、今は自分が決断者。5時間くらいはきちんと寝るようにしている。ただ経営者なので常に売上など数字は気になります。深夜でも土日でも1時間おき、30分おきにチェックして、違和感があればすぐに調べ対策を打つ。土日もほぼ休まないので常に仕事しているといっても過言ではないです。

ライフワーク

バランスの

考え方?

結果的に超ロングセラーはハズレがないですね。カーネギー『人を動かす』、マイケルポーターの戦略論とか。『ビジョナリーカンパニー』も何度読んでも毎回学びがある。本を読む時はとにかく書き込みますね。その時の共感や違和感を余白に書いておくと後々見返した時に自分の成長や逆に長年つまづいている課題が見えたりする。

おすすめの

本は?

基本大勢の集まりとかは行かないですね。行っても最大公約数の話しかない。最大3-4人とかじゃないと本音の話やエッジの効いた話ができない。人脈を作る時に考えるのは「打算ではなく純粋にその人物に興味を持てるか」。所属で人を見ても、いつ肩書きが変わるかなんて分からない。長く刺激しあえる人かということを見ていますね。

人脈作りの

方法?

皆さんからの質問

無給時代を経験してますから、WBSに取り上げてもらった時、大手企業を捨てて転職したい、一緒にやりたいと言ってくれる人が最近はたくさんいること、1つ1つが本当に嬉しいですね。大手メガネ小売から来た人が「転職して良かった。ここでなら幅広いスキルを伸ばせそう」と言ってくれた時も起業してよかったなと改めて感じました。

起業して一番

嬉しかったこと

「雰囲気」ですね。日本IBM最高顧問の北氏に出資のお願いをしに行った時、彼はまったく資料を見てくれなかった。「いくら欲しいの?」とだけ聞いて、秘書に銀行口座を教えたら振り込むよの一言。たぶんビジネス立ち上げ期なんて成功するか否かは正直運。だから「うまく行きそうな雰囲気」「何があっても挫けないオーラ」が大事なんじゃないでしょうか。

出資を募る時

気を付けたこと

もうちょっと「注目を浴びる日本」をつくりたいですよね。スタンフォードで教授に「ベンチャーやるなら日本は未来ない」と言われたり、日本の注目度や世界へ与える影響度は年々落ちている。正直悔しいですよね。既得権益や悪しき習慣を打破して、もっと強い日本を作りたいです!

人生のビジョン

ゴールは

何ですか?

最後に清川氏を囲み参加者でパチリ。

皆さん、ありがとうございました!