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●月刊ビデオジャーナル ● 昭和 43 年 3 月 1 日創刊 ●【発行所】株式会社伸樹社 ●【発行人】立石伸雄 ●〒 160-0006 東京都新宿区舟町 4-4-101 ● TEL.03-3353-9508  ● FAX.03-3357-4846 ● 年間購読料 10,800 円(税込)・一部 980 円(税込) http://www.videojournal.co.jp [email protected] 10 2015 Vol.1305 October ◆ INDEX ◆ ◎ 2 面:イメージ ディバイス、4K 対応の新大型中継車を稼働開始 ◎ 5 面:秋山謙一の映像業界トレンド探訪 〜開発者向けカンファレンス CEDEC 2015 開催〜 ◎ 6 面:CEDEC 2015、3DCG の活用でアニメ制作現場がどう変化したかを議論 ◎ 7 面:CEDEC AWARDS 2015、ゲーム開発技術面の功績を讃える 5 部門の最優秀賞を発表 ◎ 8 面:岡英史の ViewFinder Vol.159 〜 Manfrotto 「DIGITAL DIRECTOR」〜 ◎ 11 面:森野和馬×クレッセント パナソニックは 9 月 25 日、同社の 岡山工場にて「AG-DVX200」の出 荷式をおこなった。同機は本来であれ ば 10 月に出荷を予定していたが、そ れを松井工場長率いる岡山工場の技術 者の努力により時期を早めて送り出し た。9 月の出荷台数は 800 台、その 他にバックオーダーとして 1000 台 以上の受注している。海外からは一番 多いのはアメリカ、次が欧州、ついで 中国からの引き合いがあるという。 冠名〝DVX〟への想い 同 社 AVC ネ ッ ト ワ ー ク ス 社 プ ロ フェッショナル AV 宮城 BU 長は出荷 式に臨み、以下のように挨拶した。 「1 年前にこういった 4K のカメラを造 ろうという構想をスタートさせました。 その時点で品番どうするかということ を結構悩みました。ユーザーの皆さん の声を聞きながら、どういう風にした ら小型のカメラの性能を伝えることが できるか。そして〝DVX〟という名前 をつける、これがこの製品の良さとい うか、使い勝手を素直に伝えることが できると思いました。その後のNAB の段階ではワーキングでさえ出せない 状態でした。 それからたった 5 ヶ月しか経ってい ない今日、出荷式を迎えることができ ました。本当に技術の方を中心にご苦 労様でした。NAB で発表した時、色々 話題になりました。この斬新な赤のデ ザイン。レンズ一体型、様々な圧縮方式、 色々皆さんからご意見を頂きながらそ れからさらに改善に改善を加えて本当 にいいものができたと思っております」 岡山工場フルパワーでの取り組み 岡山工場の松井工場長は以下のよう に挨拶した。 「本日 AG-DVX200 の出荷式を無事迎 えることができまして、非常に嬉しく 思っております。岡山工場といたしま しても全員フルパワーで取り組んで今 パナソニック、AG-DVX200 出荷式を岡山工場にて開催 宮城 BU 長と松井工場長 AG-DVX200 を手に挨拶する宮城 BU 長 〝TO THE WORLD〟世界に向けて AG-DVX200 が送り出された (2 面に続く→)

VIDEO JOURnAL(ビデオジャーナル) - 2015年10月号

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Page 1: VIDEO JOURnAL(ビデオジャーナル) - 2015年10月号

●月刊ビデオジャーナル ● 昭和 43 年 3 月 1 日創刊●【発行所】株式会社伸樹社 ●【発行人】立石伸雄●〒 160-0006 東京都新宿区舟町 4-4-101● TEL.03-3353-9508  ● FAX.03-3357-4846● 年間購読料 10,800 円(税込)・一部 980 円(税込)● http://www.videojournal.co.jp ● [email protected] 0 2 0 1 5

Vol.1305October

◆ INDEX ◆

◎ 2 面:イメージ ディバイス、4K 対応の新大型中継車を稼働開始◎ 5 面:秋山謙一の映像業界トレンド探訪 〜開発者向けカンファレンス CEDEC 2015 開催〜◎ 6 面:CEDEC 2015、3DCG の活用でアニメ制作現場がどう変化したかを議論◎ 7 面:CEDEC AWARDS 2015、ゲーム開発技術面の功績を讃える 5 部門の最優秀賞を発表◎ 8 面:岡英史の ViewFinder Vol.159 〜 Manfrotto 「DIGITAL DIRECTOR」〜◎ 11 面:森野和馬×クレッセント

パナソニックは 9 月 25 日、同社の岡山工場にて「AG-DVX200」の出荷式をおこなった。同機は本来であれば 10 月に出荷を予定していたが、それを松井工場長率いる岡山工場の技術者の努力により時期を早めて送り出した。9 月の出荷台数は 800 台、その他にバックオーダーとして 1000 台以上の受注している。海外からは一番多いのはアメリカ、次が欧州、ついで中国からの引き合いがあるという。

■冠名〝DVX〟への想い 同社 AVC ネットワークス社プロフェッショナル AV 宮城 BU 長は出荷式に臨み、以下のように挨拶した。

「1 年前にこういった 4K のカメラを造ろうという構想をスタートさせました。その時点で品番どうするかということを結構悩みました。ユーザーの皆さんの声を聞きながら、どういう風にしたら小型のカメラの性能を伝えることができるか。そして〝DVX〟という名前

をつける、これがこの製品の良さというか、使い勝手を素直に伝えることができると思いました。その後の NABの段階ではワーキングでさえ出せない状態でした。 それからたった 5 ヶ月しか経っていない今日、出荷式を迎えることができました。本当に技術の方を中心にご苦労様でした。NAB で発表した時、色々話題になりました。この斬新な赤のデザイン。レンズ一体型、様々な圧縮方式、

色々皆さんからご意見を頂きながらそれからさらに改善に改善を加えて本当にいいものができたと思っております」

■岡山工場フルパワーでの取り組み 岡山工場の松井工場長は以下のように挨拶した。

「本日 AG-DVX200 の出荷式を無事迎えることができまして、非常に嬉しく思っております。岡山工場といたしましても全員フルパワーで取り組んで今

パナソニック、AG-DVX200 出荷式を岡山工場にて開催

宮城 BU 長と松井工場長AG-DVX200 を手に挨拶する宮城 BU 長 〝TO THE WORLD〟世界に向けて AG-DVX200 が送り出された

(2 面に続く→)

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VIDEO JOURNAL October 2015 | VOL.1305 |(2)REPORT

イメージ ディバイス、4K 対応の新大型中継車を稼働開始

 株式会社イメージ ディバイス(千葉県・市川市)はこのたび、新大型中継車のお披露目会を開催した。同社では今回で 2 台目の中継車導入となる。 同社は映像と音楽を中心に〝何でもやっていこう!〟というコンセプトで一つのコンサートがあれば、そのコンサートを収録し、セルビデオの制作やTV 生放送をおこなっている。現在の仕事内容は 9 割が音楽のプロモーションビデオやライブ収録だ。新しい中継

車は、8 月 16 日の正式稼働後、すでにコンサート収録で 3 回(9 月 14 日時点)運用(共に HD での運用)されたという。

■中継車の特徴 今回の中継車のシステム設計は自社でおこなったという。その理由については「自分たちで設計しないと、自分たちで使いこなせない」(同社・撮影技術/橋本英司氏)という理由からだ。

制作モニタールーム

同社の坂元香穂さん(左)、橋本英司氏

中継車の特徴としては、マルチフォーマットに対応、加えて 4K システムでの運用も可能となっている。CCU は20 台収容可能。ルーターの信号取り込み数はHD80CAMまで対応。スイッチャーは 2ME、4ME Lite、オペレーション卓は 32 ボタン、3 列の大型パネルを採用している。VE 室の拡幅が可能で最大で 10 人でオペレートすることができる。制作室には 49 インチ 4K 対応テレビを 6 台搭載。マルチビューワは 4K の映像を 2 系統出力が可能で解像度不足が解消されている。

■多くの朋栄製品を採用 朋栄製品を採用した経緯については

「4K のシステムを導入するのは今かな、このタイミングかなと。(4K のシステムが)決まりきっていない現状でできることを朋栄さんに相談させて頂いて、朋栄さんのシステムが使い易いと判断しました」また「朋栄さんの製品は以前から使用させて頂いてまして信頼性がありました」(前出:橋本氏)

とのこと。 車両搭載機器にはスイッチャー

〝HANABI〟「HVS-2000」、ルーター「MFR-8000」、「MFR-5000」、フレームシンクロナイザ「FA-505」、「FA-1010」、4K マ ル チ ビ ュ ー ワ「MV-4200」等の多くの朋栄製品が採用されている。

〜スイッチャー「HVS-2000」、ルーター「MFR-8000」等、多くの朋栄製品を採用〜

スイッチャーには 40 入力 /32 ボタンパネル搭載の朋栄

〝HANABI〟「HVS-2000」が採用された。

日の日を迎えることができました。生産に入りますと色々と課題が出てきます。それを一つ一つクリアして、このシルバーウィークも製造メンバーに頑張ってもらいました」

■〝匠の技〟が光る岡山工場 出荷式と同日、報道関係者向けに岡山工場見学が開催された。 岡山県はその特徴として、年間の降水量 1mm 未満の日数が全国最多であることから別名「晴れの国」といわれている。岡山空港、新幹線と交通の便も良く、中四国の要となっている。また、教育に力を入れているという一面

もある。活断層が少なく直下型の地震が少ない。そういったことにより事業をするには良い土地だと言われる。 パナソニック岡山工場は 1973 年に据置 VTR の生産をおこなう工場として創業された。素材の加工から組み立て、完成まで一貫生産の特徴を活

かしたモノづくりがおこなわれている。現在では、プロ用業務機器、アクションカメラを含むビデオカメラ商品、BD レコーダーを含むストレージ機器、この 3 つの柱で日々操業されている。 工場内では、プロの要求に応える

様々な光学技術が施されている。今回出荷された AG-DVX200 は大判センサーなので光学系等の組み立てにはゴミに特に注意が必要だが、全てが特殊工程でクリアな映像の追求がなされている。最後は人の目で一点ずつチェックされ製品化となる。

AG-DVX200 がここから生み出される AG-DVX200 のレンズもここで生産されている 最後は〝人の目〟でカメラの調整がなされる