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●月刊ビデオジャーナル ● 昭和 43 年 3 月 1 日創刊 ●【発行所】株式会社伸樹社 ●【発行人】立石伸雄 ●〒 160-0006 東京都新宿区舟町 4-4-101 ● TEL.03-3353-9508  ● FAX.03-3357-4846 ● 年間購読料 10,800 円(税込)・一部 980 円(税込) http://www.videojournal.co.jp [email protected] 12 2015 Vol.1307 December ◆ INDEX ◆ ◎ 2 面:ソニー、InterBEE2015 記者説明会開催 ◎ 5 面:InterBEE2015 〜パナソニック/池上通信機/朋栄/キヤノン/メディア・ソリューションズ ◎ 6-7 面:秋山謙一の映像業界トレンド探訪 〜 InterBEE2015 開催〜 ◎ 8 面:秋山謙一の映像業界トレンド探訪 〜パナソニックが DVX200 のファンイベントを開催〜 ◎ 10 面:秋山謙一の映像業界トレンド探訪 〜 Canon EXPO 2015 Tokyo を開催〜 ◎ 12-13 面:岡英史の ViewFinder Vol.161 〜 SONY PXW-FS5 〜 川上景一 常務理事 11 月 18 日より 3 日間にわたり開 催された音と映像と通信のプロフェッ ショナル展「Inter BEE 2015」(主催: 一般社団法人電子情報技術産業協会) は登録来場者数 35,646 人をもって閉 幕した。開催初日には例年のように 2 階のエントランスホールにおいて開会 式が催された。開会式の冒頭には主催 側の挨拶として、 一般社団法人電子情 報技術産業協会 川上景一 常務理事が 登壇して次のように述べた。 「InterBEE は 1965 年に開始され、 今回 51 回目の開催となります。今回 の InterBEE2015 は皆様のご協力に よりまして過去最多となります 996 社にご出展を頂き、世界最高水準の製 品・サービスをご披露頂きます。海外 からも 31 カ国・地域から 540 社の ご出展を頂き、また今開催から米国商 務省『トレードフェア認定プログラ ム』の公認イベントとして認定されま した」(コメント抜粋) その後、総務省 大臣官房審議官の 吉田眞人氏、経済産業省 大臣官房審 議官の 前田泰宏氏が祝辞を述べた後、 2015 年国際放送機器展実行委員会の 塚本昌人委員長による開会宣言が行わ れた。 次回『Inter BEE 2016 / [ 第 52 回 ]2016 年国際放送機器展』は、 2016 年 11 月 16 〜 18 日まで、幕 張メッセにて開催予定。 InterBEE2015 閉幕

VIDEO JOURnAL(ビデオジャーナル) - 2015年12月号

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Page 1: VIDEO JOURnAL(ビデオジャーナル) - 2015年12月号

●月刊ビデオジャーナル ● 昭和 43 年 3 月 1 日創刊●【発行所】株式会社伸樹社 ●【発行人】立石伸雄●〒 160-0006 東京都新宿区舟町 4-4-101● TEL.03-3353-9508  ● FAX.03-3357-4846● 年間購読料 10,800 円(税込)・一部 980 円(税込)● http://www.videojournal.co.jp ● [email protected] 2 2 0 1 5

Vol.1307December

◆ INDEX◆

◎ 2 面:ソニー、InterBEE2015 記者説明会開催◎ 5 面:InterBEE2015 〜パナソニック/池上通信機/朋栄/キヤノン/メディア・ソリューションズ◎ 6-7 面:秋山謙一の映像業界トレンド探訪 〜 InterBEE2015 開催〜◎ 8 面:秋山謙一の映像業界トレンド探訪 〜パナソニックが DVX200 のファンイベントを開催〜◎ 10 面:秋山謙一の映像業界トレンド探訪 〜 Canon EXPO 2015 Tokyo を開催〜◎ 12-13 面:岡英史の ViewFinder Vol.161 〜 SONY PXW-FS5 〜

川上景一 常務理事

 11 月 18 日より 3 日間にわたり開催された音と映像と通信のプロフェッショナル展「Inter BEE 2015」(主催:一般社団法人電子情報技術産業協会)は登録来場者数 35,646 人をもって閉幕した。開催初日には例年のように 2階のエントランスホールにおいて開会式が催された。開会式の冒頭には主催側の挨拶として、 一般社団法人電子情報技術産業協会 川上景一 常務理事が

登壇して次のように述べた。「InterBEE は 1965 年に開始され、

今回 51 回目の開催となります。今回の InterBEE2015 は皆様のご協力によりまして過去最多となります 996社にご出展を頂き、世界最高水準の製品・サービスをご披露頂きます。海外からも 31 カ国・地域から 540 社のご出展を頂き、また今開催から米国商務省『トレードフェア認定プログラム』の公認イベントとして認定されました」(コメント抜粋)

 その後、総務省 大臣官房審議官の吉田眞人氏、経済産業省 大臣官房審議官の 前田泰宏氏が祝辞を述べた後、2015 年国際放送機器展実行委員会の塚本昌人委員長による開会宣言が行われた。 次回『Inter BEE 2016 / [ 第 52回 ]2016 年国際放送機器展』は、2016 年 11 月 16 〜 18 日まで、幕張メッセにて開催予定。

InterBEE2015 閉幕

Page 2: VIDEO JOURnAL(ビデオジャーナル) - 2015年12月号

VIDEO JOURNAL December 2015 | VOL.1307 |(2)REPORT

ソニー株式会社 執行役 EVP石塚 茂樹氏の発表概要 (石塚氏が統括している)イメージング・プロダクツ&ソリューションセクターはコンスーマー向けのデジタル一眼レフカメラ、サイバーショット、ハンディカム等のデジタルイメージング事業と放送局をはじめとするシネマ、教育、メディカル、セキュリティー、FeliCa 等の企業向けの事業を担当している部署。今後は(コンスーマーとBtoB)両事業でこれまで蓄積してきた技術の交流を相互でますます深め、顧客価値の最大化を推進していく。具体的には、光源→オプティカル→センサー→画像処理→ IP 伝送→ディスプレイに至るまで一気通貫で開発を進める。「4K」「HDR」といったキーテクノロジーを有効活用できるようにワークフローの効率化とともにイメージングプラットフォームを実現していく。ディスプレイ技術においては、有機EL パネルを使用した 4K 有機 EL マスターモニター「BVM-X300」が第18 回 経済産業大臣賞(日本映画テレビ技術大賞)/第 68 回 日本映画テレビ技術協会 技術開発賞を受賞した。 今後、ソニーは業務用で長年培ってきた 4K 技術等をコンスーマー技術にも積極的に展開。一方でコンスーマーのデジタル一眼レフのαマウントシステムのカメラのボディやレンズ等を業務用のビデオ用途にも拡張していく。今年は NAB から継続して〝Beyond Definition〟をテーマに掲げてきた。InterBEE は多くのお客様と直接お話できる機会だととらえている。

ソニービジネスソリューション株式会社代表取締役 宮島 和雄氏の発表概要 今年のソニーブースのコンセプトは

〝Beyond Definition その先へ、ソニーとともに〟。これは、キーテクノロジーである「4K/HDR」「HD ファイルベース」、これに基づき、今後様々なソリューションが発表されると思うが、そこをソニーとともに歩んで頂きたいというような思いを込めて、同コンセプトした。

■ 4K/HDR について 2020 年に向けたロードマップが総務省より発表(2015 年 7 月公表)されているが、これに先駆けてスカパー! 4K、ひかり TV 4K、J:COMオンデマンド、Netflix 4K サービスといった国内の 4K サービスが開始されている。ソニーとしても 4K 制作機器としてスポーツ・音楽、映画 /CM/ドラマ、ドキュメンタリーといった様々な分野で 4K 制作機器を拡充してきた。マルチフォーマットポータブルカメラ「HDC-4300」は今年の 7月に発売しているが、4K 撮影に加えて HD ハイフレームレート(8 倍速スロー)対応システムカメラとして市場から評価を頂いており、全世界でヒット商品となっている。全世界で 300台を越える受注があり、非常に期待している。 ソニーが考えるシステムコンセプトは、まず HD から 4K へのマイグレーションをしっかりするということ。そして、将来を見据えた新たな伝送インターフェース。この二つをしっかり

ソニー、InterBEE2015 記者説明会開催

とコンセプトに入れて、商品開発を行っている。中継車では HD/4K ライブカメラ、サーバー、スイッチャーでHD/4K の両方の運用に対応し、すでに NiTRo、関西東通、名古屋テレビ、WOWOW、千代田ビデオ、東通、共同テレビに 4K 対応中継車を納入・稼働されている。また、HD/4K スタジオシステムも 2016 年秋に稼働予定のテレビ東京の新社屋、中京テレビ放送の新社屋に 4K 制作機器が採用され、スタジオでも稼働する。 次世代インターフェースについては、複雑な配線の SDI から IP にすることにより配線をすっきりさせるとともに IP でも高画質映像を同期伝送を可能にする。賛同パートナーも広がりをみせており、昨年の InterBEE では10 社だったが、今開催では 42 社と増加。国内ベンダーも続々と賛同を表明。今年 9 月には NHK の 8K 中継車にソニーのネットワーク・メディア・インターフェースが搭載された。 HDR へ の 対 応 に つ い て は HDC-4300 をはじめ既に多くのソニー製品が対応している。今回の InterBEE でもソニーブースにて HDR の映像伝送デモを行った。 (HD ファイルベースについて)報道については、XDCAM を中心に多くの実績があり、今年も日本テレビにワイヤレス取材システム、東北放送に新型オートメーションサブシステムを納入しそれぞれ運用がされている。制作の分野については、ドラマ、スポーツ、情報番組等では XDCAM によるファイル化納品が進んで来ているが、バラエティ番組ではテロップの多い映像制作や OA 直前での差し替えに対応する為にテープリニア編集が今も主流となっている。今回、XDCAM

ソニー/ソニービジネスソリューションは、Inter BEE2015 初日、幕張メッセ 国際会議場において記者説明会を開催した。説明会では、当日発表された業務用 4K の新商品の紹介や国内放送機器ビジネスへの取り組み、出展する放送機器群・ソリューション等について同社幹部より説明がなされた。

Station XDS-PD2000 v3.0 にて「XDCAM ディスクへのリニア差し替え編集機能を追加」(2016 年 1 月対応予定)されたことを発表した。これによりバラエティ番組でも XDCAMが活用されるように状況が整った。アーカイブの分野については、テープアーカイブからディスクアーカイブへを推進してきたが、今回 3 つのアーカイブソリューションを紹介する。手作業でアーカイブ作業を低コストに行うテープデジタイズステーション

「PWS-100TD1」、煩雑・大量のアーカイブ作業を自動化する「VTR オートリフォーマットシステム」、テープ製造のノウハウを生かしたソニー豊里事業所にてファイル化作業を行うアーカイブ代行サービス「ファイル化サポートプログラム」の 3 つ。2016 年秋には第二世代のオプティカルディスクアーカイブ(3.6TB 2Gbps)が発売され、これにより XAVC 4K/60p 600Mbps の映像データも実時間以下で転送・記録が可能になる。 他、説明会では 2/3 型 3CMOS センサーを搭載した XDCAM メモリーカ ム コ ー ダ ー『PXW-X400』2016年 2 月(発売予定)、2/3 型 3CMOSセンサーを搭載したマルチパーパスカメラ『HXC-P70』2016 年 1 月(発売予定)、HD 番組制作のファイルベースワークフローを実現するプロダクション向けのソリューションの提案が発表された。また、同社は、IP 化を用いて効率的に構築する IP Live Production System を普及推進しているが、同システムのコア技術である AV 伝送インターフェース「ネットワーク・メディア・インターフェース」

(自社開発) に対応した、映像制作機器を 6 機種の発売も発表した。

石塚 茂樹氏 宮島 和雄氏