責めない文化とデブリーフィング (blame-free_debriefing)

責めない文化とデブリーフィング

全日本患者安全組織文化学習支援財団

笑顔のおうちクリニック松戸

松本尚浩

はじめに

15 Jul 2017 岩手県立病院医学会医療安全分科会 2

本日の参加方法ステップ・ラダー法

3 15 Jul 2017 岩手県立病院医学会医療安全分科会

ステップ・ラダー法で議論

独りで

•自分で思いついたことをメモに書く

•文字でも絵でも構わない

２人で

•お互いに自分の考えを示し、共有

•計画立案

3人以上

•更に多くの方々と意見交換

•計画立案


SGD: 少人数ディスカッション

• 1人でメモに考えを書きます。

– 文字でも絵でも結構です。

• 2名でグループを作ります。

– お互いの思い・考えを共有しましょう。

– どうしてそう思うのか理由を言ってみましょう。

• 共有

– グループ人数を多くします。

– 全体で発表を聴き、議論します。


振り返り会話とあなた


学校と、社会組織での学び

学校での教育など

教育将来の

出来事役立つ

実践現場での改善など

実践

振り返り

実践改善


実践者には、振り返りが学びの方法

自分の医療者実践を日常的に振り返っている

1. 全くそうでない (0)

2. ほとんどそうでない(20/100)

3. あまりそうでない(40/100)

4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)

6. 非常に強くそうだ(100)

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15 Jul 2017 岩手県立病院医学会医療安全分科会 8 0:20 投票数: 0

自分の医療者実践は、振り返りによって改善する




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

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1

1

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3

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振り返りによって自分の短所・苦手が改善する




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

1

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振り返りによって自分の長所・得意が発展する




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

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「自分で振り返り」に比べ、「他者との振り返り会話」は難しい




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

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振り返り会話で「学ぶ」ことが出来るのか？


講習会で講師の話に満足すれば学べたといえる




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

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「学べた」とは、どういう状態か記述できる。




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

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1

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1

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1 2 3 4 5 6


「会話」が「学び」に効果がある理由を記述できる。




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

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1

1

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1 2 3 4 5 6


ステップ・ラダー法で議論

独りで

•自分で思いついたことをメモに書く

•文字でも絵でも構わない

２人で

•お互いに自分の考えを示し、共有

•計画立案

3人以上

•更に多くの方々と意見交換

•計画立案


SGD1-1:会話は学びの方法か？



• 以下の問いからいくつか選んで下さい。

– 学べた、学べていない。何で決まる、何故？

– 講義で学べているか、何故？

– 会話が何故、学習に効果的か？


SGD1-2:会話は学びの方法か？






• 共有




共有:会話は学びの方法か？


「学べた」状態の補足説明が欲しい




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

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「会話」が「学び」に効果がある理由の補足説明が欲しい。




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

1

1

1

1

1

1

2

3

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6

1 2 3 4 5 6


補足資料

• 「学べた」状態の補足説明

– カーク・パトリック4レベル

• 「会話が学習に効果的」の補足説明

– 暗黙知


講習会で講師の話に満足すれば学べたといえる




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


2

10

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2

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5

6

before after


「学べた」とは、どういう状態か記述できる。




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

21

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1

3

2

3

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3

4

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before after


「会話」が「学び」に効果がある理由を記述できる。




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


4

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2

1

3

9

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13

1

1

2

3

4

5

6

before after


振り返り会話が嫌われるのは何故？


職場での振り返り会話で職場メンバーの実践が改善する




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


0

3

13

29

4

2

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職場での振り返り会話が積極的に実施される




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


6

20

10

6

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0

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1 2 3 4 5 6


職場での若手職員が振り返り会話を積極的に学習の場にしている




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


26

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4

2

0

0

1

2

3

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1 2 3 4 5 6


職場での中堅職員が振り返り会話で熟達者になろうとしている




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


13

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5

0

0

1

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1 2 3 4 5 6


職場での振り返り会話では参加者の失敗・欠点を探るから嫌い




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


4

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SGD2-1: 振り返り会話は嫌い



• 課題：

– 新人・若手同僚が振り返り会話を嫌うのは何故、どうすればいい？

– 中堅・熟達者が振り返り会話を嫌うのは何故、どうすればいい？


SGD2-2: 振り返り会話は嫌い






• 共有




共有: 振り返り会話は嫌い

• 胆沢病院：自分の表現ができないのでは？否定されるのでは？


振り返り会話が嫌われる理由の補足説明が欲しい。




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

5

3

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1

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3

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1 2 3 4 5 6


中堅者の発達で、振り返り会話の意義について補足説明が欲しい。




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

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0

10

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1 2 3 4 5 6


補足資料

• 振り返り会話の前に大切なこと

– 振り返り会話前の心の準備

• 中堅者が熟達者に発展するには

– 中堅者の発達


職場での若手職員が積極的に振り返り会話する風土を創りたい




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


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0

0

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before after


職場での中堅職員が振り返り会話で熟達者になろうとする風土を創りたい




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


13

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0

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before after


振り返り会話は学習の「万能薬」ではない


一人で学ぶのが好き




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

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人に教えるとよりよく学べる




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


0

3

0

8

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10

1

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3

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1 2 3 4 5 6


自分の好き嫌いに対して他人からとやかく言われたくない




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


0

3

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5

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1 2 3 4 5 6


振り返り会話で、個人の価値観が衝突すると、その解消は難しい




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


0

0

2

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1

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1 2 3 4 5 6


SGD3-1: 振り返り会話利用上の注意点



• 課題：

– 「振り返り会話」は一つの学び方。単一の学び方を全員に「押しつける」危険性は？

– 好みは価値観で決まる。他人から自分の価値観をとやかく言われるような振り返り会話の問題点。この対策は？


SGD3-2: 振り返り会話利用上の注意点






• 共有




共有: 振り返り会話利用上の注意点

• 相手に合わせてしまって、自分の言いたいことを言えない。


多様な学び方と効果の補足説明が欲しい。




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


0

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価値観と振り返り会話の関係の補足説明が欲しい




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


0

0

2

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26

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1

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3

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1 2 3 4 5 6


補足資料

• 様々な学び方がある。

– ラーニングピラミッド

• デブリーフィングの深さ

– デブリーフィングモデル


振り返り会話で学ぶための練習ができます


振り返り会話、実施できそう




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


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振り返り会話、指導できそう




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


3

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1

1

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3

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5

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1 2 3 4 5 6


振り返り会話の手順の1例

情報収集

情報分析

まとめ


デブリーフィング訓練：自分の体験

従来のデブリーフィング訓練訓練の実際


情報収集

情報分析

まとめ

• 多くの方々が、情報収集と分析にほとんどの時間を費やす

• まとめに到達するのは希

デブリーフィング訓練：新提案

従来のデブリーフィング訓練新提案の逆順序訓練


まとめ

情報

解析

情報

収集

情報収集

情報分析

まとめ

デブリーフィング(DeB)訓練：1段階目


デブリーフィング実施

はい

DeBゴールに到達しましたか？

DeBゴール到達の練習例１）ゴール到達を例示例2)チェックリスト使用

いいえ

次の似た状況で、よりよい実践が出来るには、何をすれば良いか言う。

第２段階




はい

DeBは「強み」に焦点を置いたか？

「強み」を分析する練習例１）上手く出来たことを

抽出させる例2)チェックリスト使用

いいえ

「何故上手くできたか」を失敗よりも多い項目で、分析している

第1段階

第3段階




はい

客観的データを集めたか

「客観的データ」収集練習例１）ビデオ記録

例2)思い出話を使わないいいえ

「何が起こったか？」ビデオやモニター数値を情報収集している。

第1段階

第２段階

DeB３段階練習

デブリーフィング支援者の第1段階


(出典：医療職の能力開発 vol.2, 25-34, 2013)

デブリーフィング支援者

デブリーフィング実践者の練習




デブリーフィング支援者皆さんは、デブリーフィング実践者の会話内容に応じて、適宜介入します。




デブリーフィング支援者部署内のスタッフが、自発的に振り返り会話を実践する状況を見守ります

振り返り会話の資料


デブリーフィングやフィードバックの理論や実践方法を学べます

振り返り会話、練習したい




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


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Goal Oriented Debriefing training method (GOD-tm: )

GOD-tm 試行開始新提案の逆順序訓練


まとめ

情報

解析

情報

収集

• デブリーフィングのゴールに達成が容易になりました。

• まとめにつながる情報の収集・分析が容易になりました

GOD-tmデブリーフィング訓練ご希望の方は、

お問い合わせ下さい。

お持ち帰り下さい

• 実践者は「振り返り」と「会話」で学ぶ

– 「自分で振り返り」と「振り返り会話」を活かそう

• 「振り返り会話を嫌う」理由がある

– 中堅者には特に必要な「振り返り会話」

• 「振り返り会話」だけを押しつけないで

– 価値観に配慮した場を創ろう

• 効果的・効率的・魅力的な振り返り会話

– 「振り返り会話技能」は練習できます


おわりのアンケートと今後のご案内


役に立つ内容だった。




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


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0

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周りの人々に勧めたい内容だった




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


0

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14

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1 2 3 4 5 6


これからも継続して学びたい




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


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1

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11

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1

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遠隔で学ぶ • 個別に、またはグループで学びを深めたい方、お手伝いします。

• 対面でなく遠隔でも学べます。

• 方法

– オンライン会議室「チャットワーク」で無料アカウントを作ります

• http://www.chatwork.com/ja/price/

– アカウント作ったら、松本へメールで連絡を

• [email protected]

– 「チャットワーク」で学習開始


資料集


カークパトリック4レベル


急変だぁ心肺蘇生術やんなきゃ！


私の取り組み「心肺蘇生術普及で

患者安全を」


2001年～2006年

心肺蘇生術（CPR）教育

JCHO九州病院で隔月、CPRコース開催

6年間（～2006年12月）受講者総数、約700名


心肺

停止

イベントの数

院内心肺停止イベント登録数の変化

2000年、心肺蘇生術(CPR)国際ガイドライン後世界各地でCPR教育とCPR登録が増加

15 Jul 2017 79 岩手県立病院医学会医療安全分科会

心肺蘇生術教育は、患者安全を

促進できたのか？

院内CPR後の生存退院率は改善せず

(N Engl J Med 2009; 361: 22-31)

生存

退院

率（％

）

院内心肺蘇生術(CPR)後，生存退院率の年次変化

ガイドライン2000後CPR教育増加

CPR教育効果でCPR後の生存退院率増加を期待していたが、、、

15 Jul 2017 81 岩手県立病院医学会医療安全分科会

私の得た教訓

教育・訓練成果を測定しなければ

努力が無駄になる 15 Jul 2017 82 岩手県立病院医学会医療安全分科会

カークパトリックの研修効果の4段階

１．反応

研修参加者の満足度（アンケート調査など）

２．学習受講者の知識理解度や学習到達度（筆記試験や実技試験）

３．行動変容現場での行動変化（インタビューや他者評価）

４．結果組織の業績向上（医療過誤減少，病院内死亡減少）


院内教育ではアンケート結果が良い反応ならば、教育目的達成




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


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カークパトリックの研修効果の4段階

１．反応

研修参加者の満足度（アンケート調査など）

２．学習受講者の知識理解度や学習到達度（筆記試験や実技試験）

３．行動変容現場での行動変化（インタビューや他者評価）

４．結果組織の業績向上（医療過誤減少，病院内死亡減少）


研修会の満足度だけでは、訓練成果は不十分。

行動変容以上の成果を求めましょう

【私の事例】研修会後の行動を調査


現場で行動が改善する教育したい




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


1

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1

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松本の提案：カーク・パトリックレベル３焦点型講習会報告様式

職場で発表・共有

講習会内容・実践報告発展継続計画立案

講習会参加後

現場で実践選定評価者の評価

講習会参加前

講習会後目標設定評価者・評価方法選定


暗黙知


暗黙知と形式知


暗黙知と形式知


暗黙知

形式知



シミュレーション

デブリーフィング

シナリオや実践の体験を増やせばいいのか


暗黙知

形式知

体験５

体験４

体験３

体験２

体験１

たくさん体験したけど

言葉にならない「暗黙知」を得た

だけだなぁ


体験だけでは暗黙知のまま

暗黙知を形式知へ変化させるデブリーフィングが必要

【私見】体験だけでデブリーフィングなしでは暗黙知を与えるだけ


体験すれば社会人技能は改善する




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


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1

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【私見】実践に「ふり返り会話」の

時間を割く工夫が、実践から学ぶ鍵


心の衛生


VentとDeroleing (p 160-1, Manual of simulation in healthcare)

• Vent (気持ちを抜く)

– シナリオ実施後、実践後の「ドキドキ」、「真っ白」を解除

– 問いかけの例：

• 「皆さん、どう感じましたか？」

• Deroleing （演じた役割を離れる）

– 現実と異なる役割での訓練で上手くいかなかったとき


中堅者の発達


中堅から熟達者へ発展するのは難しい




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


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中堅者が、自ら他者批判を受ける場面は希である




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


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19

8

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1 2 3 4 5 6


社会組織人の技能の国際標準 OECD キー・コンピテンシー

• 従来の能力に加えて、どれだけの成果行動に繋がっているかに注目

• 言葉や道具を行動や成果に活用できる力（コンピテンス）の複合体として、人が生きる鍵となる力

15 Jul 2017 104 （引用 http://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/div03-shogai-lnk1.html）

岩手県立病院医学会医療安全分科会

http://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/div03-shogai-lnk1.html







15 Jul 2017 105 （引用 http://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/div03-shogai-lnk1.html）

OECDキーコンピテンシー3項目とその核心

Reflective (反射する、反映する、思慮深い) つまり、振り返る能力が核心的に重要

岩手県立病院医学会医療安全分科会








中堅者の発展には、非難されず他者批判を受ける場面が重要だ




4. ややそうだ (60/100)

5. かなりそうだ80/100)


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ラーニング・ピラミッド


ラーニング・ピラミッド


デブリーフィングモデル


パフォーマンスギャップ（MGH: マサチューセッツ総合病院）

岩手県立病院医学会医療安全分科会 110

パフォーマンスギャップの図。フレームは見えないが質問をつうじて可視化できる。フレームが学習者の行動を左右する。Action（発言を含む）は観察できる。｢パフォーマンスギャップ｣は｢望ましい行動｣と学習者の｢実際の行動｣の差違であり、｢望ましい行動｣と比べ高度だったり不足だったりする。

15 Jul 2017

フレーム（知識、感情思い込み）

現場での実践における実際の行動パフォーマンス

ギャップ

望ましい行動

行動はFrameに由来する

岩手県立病院医学会医療安全分科会 111 15 Jul 2017

パフォーマンスギャップの図。フレームは見えないが質問をつうじて可視化できる。フレームが学習者の行動を左右する。Action（発言を含む）は観察できる。｢パフォーマンスギャップ｣は｢望ましい行動｣と学習者の｢実際の行動｣の差違であり、｢望ましい行動｣と比べ高度だったり不足だったりする。



ギャップ

望ましい行動

「振り返り」は「行動調整」と「再フレーム」に関わる




ギャップ

望ましい行動

振り返りを通じて、１）とりあえず、行動が変わり、パフォーマンスギャップが小さくなる２）フレームを見つめ直す可能性もある

「行動を変える」くらいはできる




ギャップ

望ましい行動

インストラクター（とにかく、あれこれ言う人）でも、「目に見える行動」は、変えることが出来る可能性は高い。

中堅とベテランは扱いにくい

• 訓練では手順どおりに実施出来る – 例）ガイドラインどおりの手順は実施可能

• 実際の現場では、自分の知識技術に基づく – 例）ガイドラインは知っていても、「あくまでガイドラインであり、現場の裁量が重要」と自分の意思で行動

• （Knowles MS. Application in continuing education for

the health professions: ch5, Andragogy in Action. Mobius 1985; 5: 80-100.）


「行動を変える」くらいはできても、




ギャップ

望ましい行動

フレーム（価値観・人格）を変えろと言われても、大人は通常、受け入れない。（インストラクターでは無理）より高度なファシリテーター技能が必要

【私見】人は、自分のフレームに触れられるのが怖い

• 自分のフレームに言及されるのを、一般的に人は嫌がる（怖がる）

• 信頼できる人間関係、非難されない安心感などが基盤に必要

• 深いデブリーフィングが難しい関係の場合は、「行動の約束」程度の浅いデブリーフィングで終わらせるべき。


Healthcare

責めない文化とデブリーフィング (blame-free_debriefing)