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WHERE DOES MY MONEY GO? 日本語版 (spending.jp)の各地の自治体版を、ハッカソンやオープンデータ関連のイベントを利用して、有志のチームで構築するためのオーガナイズの方法やヒントを記載しています。 2013年2月23日の International Open Data Day の千葉市でのイベント Chiba Open Data Day 2013 - こどもNo.1千葉 - における千葉市版サイトchiba.spending.jpの構築を例にTipsなどを紹介しています。
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ハッカソンやオープンデータ関連のイベントを利用した私たちの自治体版WHERE DOES MY MONEY GO?
構築ガイド
税金はどこへ行った?(spending.jp)チーム
×Hackathons
本資料は
• ハッカソンやオープンデータ関連のイベントを利用して、各地の自治体版WHERE DOES MY MONEY GO? (spending.jp) を、
有志のチームで構築するためのオーガナイズの方法やヒントを記載しています
• 2013年2月23日の International Open Data Day※1の千葉市でのイベント ※2における千葉市版サイト(chiba.spending.jp)
の構築を例にTipsなどを紹介しています
※1 2013年2月23日に世界100都市以上で同日に開催され、日本でも8都市で開催
※2 Chiba Open Data Day 2013 ‐こどもNo.1千葉 –http://peatix.com/event/10030/
WHERE DOES MY MONEY GO?日本版 (spending.jp) の広がり
イギリスの Open Knowledge Foundation が開発
2012年7月 GLOCOMオー
プンデータ活用ハッカソンで有志メンバにより日本版開発 横浜市版が稼動
2013年2月23日千葉市版
2013年3月仙台市版
2013年3月南三陸町版
2013年3月福岡市版
2013年3月北名古屋市版
2013年3月江別市版
作業(準備~イベント当日)の流れ
• 事前準備(できれば)– (1‐1) チームメンバー募集– (1‐2) 利用データの調査– (1‐3) spending.jpのクローンWebサイトの立ち上げ– (1‐4) イベントでの説明資料の準備
• イベント当日の作業– (2‐1) 趣旨説明、ゴール共有– (2‐2) 利用データの決定– (2‐3) 分類方法の検討、自治体事業のカテゴリ分け– (2‐4) 作業の結果をWebサイトに反映– (2‐5) 成果資料を作成、気付きの発表
• オプション– サイトやデザインの変更
事前準備(できれば)
(1‐1) チームメンバー募集
• 事前に当日のテーマの1つとして、イベントの主催者にspending.jpを提案し、賛同者を募ると良いでしょう
• 1人でもサイトを構築することはできますが、チームで作業した方が、楽しい上に精度が高まります
Tips :• 誰でも参加できることを伝えて参加を募りましょう
–自治体の事業分類などは、誰でも貢献できます
–市民が参加すると税金の使いみちについての理解が深まり、自治体の関係者が参加すると、さらに良い議論・作業ができます
–千葉市版では、自治体の関係者に加え、公会計に詳しいメンバーやデザイナーもいたことで、とても充実した作業ができました
–なお、チームの中の少なくとも1人は、後述(1‐3)のWebサイトを構築するスキルが必要です(クローンサイト立ち上げだけであれば、HTMLとJavaScriptの多少のスキルがあればOKで、サーバの用意も不要
です)
• イベントのFacebookページがあれば、それを利用して、メンバー募集に続いて、チームで事前準備(1‐2)ができます
–開催前からイベントページが活性化するのでイベントの主催者からも喜ばれます
(1‐2) 利用データの調査
• サイト構築に利用するオープンデータを調査しておきます– イベント当日に自治体のWebサイトなどから探すこともできますが、都合の良
いデータが簡単に見つからない可能性があります
• 元のデータがPDFなどの場合、事業名や市費を予めスプレッドシートに切り出すなどの加工をすると、後述の(2‐3)の作業がやり易くなります
Tips :
• 市の予算・決算データを利用する場合は、どの事業に市税(市費)がどれだけ使
われているかがわかる資料があることが望ましいです
– 千葉市で事前調査に利用したデータ• 千葉市部局別主要事務事業平成24年度予算
http://www.city.chiba.jp/zaiseikyoku/zaisei/zaisei/download/24aramashi‐03.pdf
• 自治体関係者の協力が得られれば、Webサイトには掲載されていないが、オー
プンにできるデータを提供してもらえる可能性があります
• 自治体の全事業についての調査は難しいことが多いので、まずは主要事業に限って作業すると良いでしょう
• 事前作業の必要性は、イベント当日の作業時間や参加人数などによって異なりますが、千葉市での作業は、事前にチームメンバーがデータを加工していたおかげで、スムーズに作業できました
(1‐3) spending.jpのクローンWebサイト構築
• イベントの前日までに横浜版のWebサイトと同じものを立ち上げておき、当日はそれに作業結果を反映させて、サイトを完成させると良いでしょう
• 立ち上げ手順の技術情報は、以下に詳しくまとめられています– Spending.jpクローンサイトの立ち上げ手順 (OpenSpending対応版)
http://qiita.com/items/d1cfa971fbbc09777d20
Tips :• イベント当日でも実施可能ですが、作業時間が限られているので、事前に確認し
た方がスムーズです• 立ち上げたサイトに、イベントで完成させることを記載しておけば、メンバー募集
やイベントの宣伝に使うこともできます• <都市名>.spendig.jpのサブドメイン(例えば、千葉市の場合は chiba.spending.jp)
で、成果をイベント当日に公開したい場合は、上記技術情報に記載の通りに、サブドメインを事前に割り当ててもらい動作確認をしておくと良いでしょう
(1‐4)イベントでの説明資料の準備
• 以下を目的として、イベント当日の趣旨説明用の資料を事前に準備すると良いでしょう– 当日イベントに集まったチームメンバと課題を共有し、作業のゴール
について意識を合わせるため
– また当日、新たに興味を持ってもらって、チームに参加するメンバを獲得するため
Tips :• 当日は口頭で説明するだけでも十分な場合もありますが、千葉市でのイベントで
は、オープニングセッションがあったため、以下の資料を用意しました– http://www.slideshare.net/HiroyukiSato1/introduction‐about‐a‐project‐for‐building‐
where‐does‐my‐money‐go‐for‐chiba‐city
イベント当日
(2‐1) 趣旨説明、ゴール共有
• (1‐4)の資料などを用いて、どのような作業をどこまでやるか
を最初に説明し、メンバーの意識を合わせます
Tips :
• チームメンバーで初対面の人もいると思いますので、始めに自己紹介や今思っていることなどを話してもらい、打ち解けると良いです
• その際にどんなことに興味があるか、どのような貢献ができそうか、述べてもらうと後の作業で良い連携ができます
(2‐2) 利用データの決定
• 利用するデータを検討します。事前に調査したデータがあればそれらを参照しながら、最終的に利用するデータを決めます
Tips:
• 例えば、「決算」と「予算」の両方のデータがある場合、どちらを使うかメンバー内で議論すると良いでしょう。決算はタイムラグがあるが正確、予算は、当年度のお金の使いみちをアプリで示すことができます
• 千葉市のイベントでは最終的に「決算」のデータを利用することにしました
(2‐3) 分類方法の検討、自治体事業のカテゴリ分け
• spending.jpで表示するための階層化した分類カテゴリを、市の事業などにあわせて作り、事業をマッピングできるようにします
• 各事業がこのカテゴリのどれと対応するかを決定し、各カテゴリ単位の市費の総和を計算し、アプリケーション(spending.jp)で使うために登録できるようにします
Tips :• どう分類すれば、わかり易く、正確かつ、実態にあったものになるか、
チームで議論すると良いでしょう– 他の市の分類カテゴリを用いた場合、構築の対象とする市で力を入れている
事業を的確に表すためのカテゴリがない場合があります– 千葉市での表示カテゴリの分類(第1階層)は以下で示すものとなりました(3
階層までの詳細は次のスライド)
• 現在は各自治体版毎にこの作業を実施していますが、将来のspending.jpでは分類カテゴリをある程度標準化し、自治体間のデータを比較できるようにする構想があります
chiba.spending.jpの分類カテゴリ階層
1階層 2階層 3階層健康福祉 健康
福祉子育て・教育 こども青少年 子育て支援
参画・育成養護
教育経済・観光 農業
商工業観光
街づくり 道路・交通都市整備・港湾建築
環境 環境保全資源循環
市民 自治文化
上下水道 上水道下水道
政策 政策総務
消防・防災 消防防災
(2‐4) 作業の結果をWebサイトに反映
• (2‐3)で作成したデータをOpenSpendingに投入します– OpenSpendingへの予算データの登録方法
http://qiita.com/items/4adb658c627d2e6d48e4
• 分類カテゴリなどについて(1‐3)で立ち上げたクローンWebサイトをカスタマイズし、各地の自治体版 spending.jpサイトを稼動させます
– Spending.jpクローンサイトの立ち上げ手順 (OpenSpending対応版) http://qiita.com/items/d1cfa971fbbc09777d20
• 利用データについての解説を記述しWebサイトに載せます– 例えば、以下の説明文などが必要です
• http://chiba.spending.jp/sources.html
Tips :• チームメンバーで分担して、「Webサイトの構築」と、「利用データの解説記述」を並行して作
業できると良いでしょう• 後者の作業はエンジニアでない人が中心となることが多いため、作業結果のテキストを、
ネットワーク上の共有ファイルやUSBメモリなどを使ってエンジニアに渡して、Webサイトに登録するための準備があると良いでしょう
(2‐5) 成果資料を作成、気付きの発表
• 多くのイベントは最後に成果を発表する機会があります。Webサイト自体も成果ですが、成果を発表する資料を作りましょう
• カテゴリ分類やカテゴリと事業の対応などの作業の際に、自治体毎の特色などが見え、いろいろな気付きがあると思います。それらの内容が資料に入っていると良いでしょう– 千葉市での成果発表資料
http://www.slideshare.net/TomihikoAzuma/where‐does‐my‐money‐go‐team‐at‐chiba‐open‐data‐day‐2013
Tips :• チーム作業に貢献したメンバの名前などをWebサイトに載せ、イベ
ント後も機会を捉えて、チームによる作業を発展・継続していくことを確認すると良いでしょう– 千葉市(chiba.spending.jp)の場合
• http://chiba.spending.jp/team.html
オプション
サイトやデザインの変更
• 機能拡張– チームの開発者が充実している場合、横浜市版からさらに以下の機能拡張
などを試みても良いかもしれません• イギリス版の機能の取り込み• 年度比較• 予実比較• 他都市との横比較
– こちらについては今後、spending.jpチームでも取り組む予定です
• アイコン(svg形式)のデザイン– オリジナルのイギリス版のアイコンに加えて、横浜市版で作られたアイコンな
どがありますが、分類作業で自治体の特徴にあわせて新たなカテゴリを作った場合に、表示するためのアイコンがない場合があります
– メンバーにデザイナーがいると、作業時にアイコンを作成することができます• 千葉市版ではデザイナーが参加していたためその場でsvgのアイコンを作成することが
できました
千葉市オリジナルアイコンの1つ