27
(データヘルス計画) 全国歯科医師国民健康保険組合

保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

  • Upload
    others

  • View
    0

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

保 健 事 業 実 施 計 画 書

(データヘルス計画)

全国歯科医師国民健康保険組合

Page 2: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

1

目 次

第1章 計画策定の趣旨

1.計画の背景・目的

2.保健事業実施計画(データヘルス計画)の位置づけ

3.計画期間

第2章 保険者の特性

1.被保険者の状況

2.支部別被保険者の状況

第3章 健康・医療等の状況

1.特定健康診査・特定保健指導の状況

(1)特定健康診査

(2)特定保健指導

2.医療費の状況

(1)被保険者数と医療費の推移

(2)最大医療資源病名の医療費

(3)大分類別の医療費

(4)新生物の状況

(5)循環器の状況

(6)高額医療の状況

(7)柔道整復施術療養費の状況

第4章 過去の取り組みの考察

第5章 健康・医療情報等の分析結果に基づく健康課題

第6章 目的・目標の設定

1.目的

2.短期的目標

3.中長期的目標

4.保健事業実施計画(データヘルス計画)の評価

第7章 保健事業の取り組み

第8章 計画に係わる付帯事項

1.保健事業実施計画(データヘルス計画)の見直し

2.計画の公表・周知

3.個人情報の保護

4.その他計画策定にあたっての留意事項

Page 3: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

2

第1章 計画策定の趣旨

1.計画の背景・目的

昭和36年に国民皆保険制度が発足し、国民すべてが何らかの医療保険制度に加入すること

になり、必要な医療を受けることができる仕組みが整いました。その中で、国民健康保険組合

は同種の事業または業務に従事する者で組織された公法人です。全国歯科医師国民健康保険組

合は、20府県の歯科医業という同種の事業または業務に従事する者で構成された組織であり、

相互扶助の精神により国民健康保険法の規定により必要な保険給付を行うことを認められた公

法人です。

我が国の医療保険制度は、超高齢社会へ進行し続けようとするなか、特に医療費の増加の影

響は深刻なものとなっています。医療費の増加の要因としては、少子高齢化による人口構成の

変化、先進医療等の医療技術の進歩、等が考えられます。閣議決定された「日本再興戦略」に

おいて、「全ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータ分析、それに基づく加入者の健康保

持増進のための事業計画として「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価等の取り

組みを求めるとともに、市町村国保が同様の取り組みを行うことを推進する。」とされ、医療保

険者には「保険者機能の発揮」が求められており、レセプト等のデータ分析を活用した保健事

業を推進することの重要性が高まっています。

特定健康診査の実施やレセプト等の電子化の進展、国保データベースシステム等の整備によ

り、保険者が健康や医療に関する情報を活用して被保険者の健康課題の分析、保健事業の評価

等を行うための基盤整備が進められ、医療費データと特定健診・特定保健指導のデータを突き

合わせる等によって個々の加入者の健康状態の変化も把握できるようになります。

これまでも、保険者においては、レセプト等や統計資料を活用することにより、「特定健診

等実施計画」の策定や見直し、その他の保健事業を実施してきたところであるが、今後はさら

なる被保険者の健康保持増進に努めるため、保有しているデータを活用しながら保健事業の展

開や重要性の啓蒙・啓発活動はもとより、被保険者をリスク別に分けターゲットを絞った保健

事業の展開等の重症化予防に至るまで、網羅的に保健事業を進めていくことなどが求められて

います。

国はこうした背景を踏まえ、国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第82条第4項

の規定に基づき厚生労働大臣が定める国民健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針

(平成16年厚生労働省告示第307号。以下「保健事業実施指針」という。)の一部を改正し、

保険者は健康・医療情報を活用して PDCA サイクルに沿った効果的かつ効率的な保健事業の実

施を図るための保健事業の実施計画(データヘルス計画)を策定したうえで、保健事業の実施

及び評価を行うものとしています。

2.保健事業実施計画(データヘルス計画)の位置づけ

保健事業実施計画(データヘルス計画)とは、健康・医療情報を活用して PDCA サイクルに

沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るための保健事業の実施計画である。計画の策

定に当たっては、特定健康診査の結果、レセプト等のデータを活用し分析を行うことや、保健

事業実施計画(データヘルス計画)に基づく事業の評価においても健康・医療情報を活用して

Page 4: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

3

行うものとしています。

この計画は、特定健康診査・特定保健指導のみならず、当組合の保健事業活動を総合的に進

めていく基礎的な指針と位置づけ、組合員及び家族の疾病の予防、健康の保持増進などのより

一層の成果向上を目指すものであります。

なお、「特定健診等実施計画」は保健事業の中核をなす特定健診及び特定保健指導の具体的な

実施方法を定めるものであることから、「特定健診等実施計画」と整合性を図るものとします。

3.計画期間

計画期間については、関係する計画との整合性を図るため、保健事業実施指針第4の5「計

画期間、他の計画との関係等」において、「特定健診等実施計画及び健康増進計画との整合性を

踏まえ、複数年とすること」としていることを踏まえ、具体的には平成30年度中に保健事業

実施計画(データヘルス計画)を策定し、計画期間は医療費適正化計画の第3期の最終年度で

ある平成35年度までとします。

第2章 保険者の特性

1.被保険者の状況

当組合は、全国20府県の歯科医師会を母体とし、歯科医業という同種の事業または業務に

従事する者で構成された国民健康保険組合である。

被保険者数は平成30年3月末時点で64,396人です。

図1 被保険者(性別・年齢)の構成(平成29年度)

858

1,128

1,316

1,744

5,824

5,404

4,253

3,694

4,153

3,924

3,517

3,139

2,174

1,435

754

828

1,145

1,419

1,663

1,704

833

739

837

1,226

1,584

1,785

2,443

2,236

1,800

837

-8,0000

-8,000 -6,000 -4,000 -2,000 0 2,000 4,000 6,000

0~4歳

5~9歳

10~14歳

15~19歳

20~24歳

25~29歳

30~34歳

35~39歳

40~44歳

45~49歳

50~54歳

55~59歳

60~64歳

65~69歳

70~74歳

(人)

男性 女性

6,000 4,000 2,000 0 0 2,000 4,000 6,000

出典:平成30年3月月報

Page 5: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

4

2.支部別被保険者の状況

1種組合員:開業医 17.6%、2種組合員:勤務医 2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

40.2%、家族 40.1%

図2 支部別 被保険者の状況(平成30年3月末)

第3章 健康・医療等の状況

1.特定健康診査・特定保健指導の状況

(1)特定健康診査

①特定健康診査実施率の年次推移

平成25年度~平成29年度の状況を見ると、特定健診受診率はおよそ 21%台と低い状況

です。

図3 特定健診受診率

出典:平成30年3月月報

出典:特定健診実施状況(法定報告)

Page 6: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

5

②性別年齢階層別受診者・未受診者の推移

男女とも40歳代の受診率が低い傾向にあります。

図4 被保険者(男性)年齢構成と特定健受診率3カ年の状況

図5 被保険者(女性)年齢構成と特定健受診率3カ年の状況

出典:KDBシステム「健診・医療・介護データからみる地域の健康課」

出典:KDBシステム「健診・医療・介護データからみる地域の健康課」

Page 7: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

6

③健診結果における有所見者の状況

腹囲の有所見者の割合は、男性が50%を超えています。LDLコレステロールは、男女

とも高い状況です。

図6 平成29年度 有所見者の割合

④内臓脂肪型症候群(メタボリックシンドローム)判定結果

メタボリックシンドローム該当者及び予備群は、男女とも横ばいの傾向にあります。

図7 メタボ該当者・予備群の割合

出典:KDBシステム 厚生労働省様式(様式5−2)健診有所見者状況

栃木県・全国は参考値として表示

出典:KDBシステム「地域の全体像の把握」

栃木県・同規模・全国は参考値として表示

Page 8: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

7

⑤質問票の回答状況

生活習慣の回答を見ると、7割以上の人は「1回30分以上の運動習慣なし」と回答して

います。また、3割以上の人は「生活習慣改善意欲あり」と回答しています。

図8 生活習慣の状況

服薬の状況は、高血圧症の服薬は、男性の服薬者の割合が高い傾向にあります。

図9 服薬の状況(高血圧症)

9%

27%

73%

32%

20% 21%

11%

4%

36%

13%

35%

58%

27%

14%

8% 7%

3%

25%25%

36%

75%

31%

26%

15% 15%

6%

36%

14%

33%

60%

26%

15%12%

9%

3%

28%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

全歯国保

同規模

出典:KDBシステム「質問票調査の状況」

県・同規模・国は参考値として表示

出典:KDBシステム「質問票調査の経年比較(服薬:高血圧症)」

国は参考値として表示

平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度

全歯国保 15.8% 16.1% 15.7% 15.9%

国 33.2% 33.2% 33.6% 33.7%

男性 25.1% 25.3% 24.4% 24.9%

女性 10.4% 10.9% 11.0% 11.0%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

30.0%

35.0%

40.0% 全歯国保 国 男性 女性

Page 9: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

8

糖尿病の服薬は、男性の服薬者の割合が高い傾向にあります。

図10 服薬の状況(糖尿病)

脂質異常症の服薬は、男性の服薬者の割合が高い傾向にあります。

図11 服薬の状況(脂質異常症)

平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度

全歯国保 3.1% 3.1% 3.3% 3.5%

国 7.0% 7.2% 7.5% 7.7%

男性 6.3% 6.5% 6.8% 7.1%

女性 1.3% 1.3% 1.4% 1.5%

0.0%

1.0%

2.0%

3.0%

4.0%

5.0%

6.0%

7.0%

8.0%

9.0%全歯国保 国 男性 女性

平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度

全歯国保 12.2% 11.8% 11.6% 11.8%

国 22.4% 22.9% 23.6% 24.0%

男性 14.7% 15.5% 15.9% 15.9%

女性 9.2% 9.6% 9.2% 9.6%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

30.0%全歯国保 国 男性 女性

出典:KDBシステム「質問票調査の経年比較(服薬:糖尿病)」

国は参考値として表示

出典:KDBシステム「質問票調査の経年比較(服薬:脂質異常症)」

国は参考値として表示

Page 10: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

9

「保健指導利用しない」と回答した人は、男女とも50%以上で年々増加しています。

図12 質問票「保健指導利用しない」

(2)特定保健指導

①特定保健指導対象者数と実施者数の年次推移

特定保健指導を利用する対象者はかなり少ない。特定保健指導実施率控除に向けて対策

を図ります。

401人

434人

451人

467人

532人

2人

5人

7人

7人

7人

333人

312人

315人

330人

370人

4人

2人

0人

3人

2人

000人 100人 200人 300人 400人 500人 600人

平成25年

平成26年

平成27年

平成28年

平成29年

動機付け対象者数 動機付け実施者数

積極的 対象者数 積極的 実施者数

平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度

全歯国保 54.4% 54.0% 55.9% 57.1%

国 57.7% 58.2% 59.3% 59.9%

男性 57.3% 54.8% 56.6% 57.8%

女性 52.7% 53.5% 55.5% 56.7%

50.0%

51.0%

52.0%

53.0%

54.0%

55.0%

56.0%

57.0%

58.0%

59.0%

60.0%

61.0% 全歯国保 国 男性 女性

出典:KDBシステム「質問票調査の経年比較(保健指導利用しない)」

国は参考値として表示

出典:特定保健指導実施状況(法定報告)

Page 11: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

10

②特定保健指導実施状況

特定保健指導実施率は、動機づけ、積極的ともに低い状況です。

図13 特定保健指導実施率

2.医療費の状況

(1)被保険者数と医療費の推移

被保者数はゆるやかに減少していますが、医療費は年々増加しています。

図14 被保険者数と医療費の推移

30

25

20

15

10

0.54

0.91

0.00

0.64

1.20

30

25

20

15

10

1.32

1.50

1.55

1.15

0.50

-50.00-40.00-30.00-20.00-10.000.0010.0020.0030.0040.00

-50.00 -40.00 -30.00 -20.00 -10.00 0.00 10.00 20.00 30.00 40.00

平成29

平成28

平成27

平成26

平成25

(%)

動機付け支援 積極的支援

■実施率

■目標値

40 30 20 10 0 0 10 20 30 40

出典:特定保健指導実施状況(法定報告)

90.1 91.796.8 97.4

100.8

6.64 6.60 6.57 6.54 6.50

0

2

4

6

8

10

12

0

20

40

60

80

100

120

平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度

(万人)(億円)

医療費 被保険者数

出典:組合医療統計資料

Page 12: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

11

(2)最大医療資源病名の医療費

平成29年度の最大医療資源病名の医療費については、がんに占める割合が35%と高く、

年々割合が高くなっています。

図15 最大医療資源病名の国との比較(平成29年度)

図16 最大医療資源病名の3カ年の比較

26%

35%

16%

16%

17%

9%

10%

9%

8%

8%

9%

8%

5%

6%

9%

9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

全国

全歯国保

がん 筋骨格 精神 糖尿病 高血圧症 慢性腎不全 脂質異常症 その他

出典:KDBシステム「地域の全体像の把握」

全国は参考値として表示

35%

34%

32%

16%

16%

15%

9%

10%

9%

9%

8%

9%

8%

9%

10%

8%

9%

8%

6%

6%

7%

9%

9%

10%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

平成29年度

平成28年度

平成27年度

がん 筋骨格 精神 糖尿病 高血圧症 慢性腎不全 脂質異常症 その他

出典:KDBシステム「地域の全体像の把握」

Page 13: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

12

(3)大分類別の医療費

平成27年度から平成29年度の大分類疾病別の医療費を比較してみると、入院では新生物

(乳がん、子宮筋腫、前立腺がん等)が21~23%、次いで循環器(不整脈、狭心症、脳梗塞

等)が16~19%となっており、新生物と循環器で全体のおよそ4割を占めています。

循環器は、平成28年度より2.4ポイント上昇しました。新生物の割合は受診件数が多いこ

とによるものだと思われますが、1件当たりの費用額では循環器の方が高くなっています。医

療の高度化、手術の難易度等により、入院1件当たり費用額が高いためだと思われます。

図17 大分類別医療費(入院)の3カ年の比較

外来では、内分泌(糖尿病、脂質異常症等)、呼吸器(気管支喘息等)が12%台となってい

ます。新生物(子宮筋腫、乳がん、卵巣腫瘍等)は、年々増加傾向にあります。

図18 大分類別医療費(外来)の3カ年の比較

21.9%

21.7%

23.2%

17.1%

16.7%

19.1%

6.8%

6.7%

6.3%

6.3%

5.6%

6.1%

6.9%

6.2%

6.0%

6.9%

6.7%

5.7%

5.3%

5.4%

5.1%

28.7%

31.0%

28.5%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

平成27年度

平成28年度

平成29年度

新生物 循環器 消化器 損傷中毒 妊娠分娩 筋骨格 呼吸器 その他

12.6%

12.6%

12.6%

12.6%

12.5%

12.3%

9.7%

11.4%

11.6%

9.5%

9.8%

9.9%

9.8%

9.4%

9.1%

6.2%

6.7%

7.0%

6.3%

6.2%

6.0%

5.6%

5.6%

5.8%

5.1%

5.3%

5.4%

22.4%

20.6%

20.2%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

平成27年度

平成28年度

平成29年度

内分泌 呼吸器 新生物 尿路性器 循環器 筋骨格 消化器 皮膚 眼 その他

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

Page 14: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

13

(4)新生物の状況

①件数割合

がん入院の細小分類割合は、子宮筋腫14%、大腸がん12%、乳がん11%、肺がん1

0%の順となっています。中でも、女性特有である子宮筋腫、乳がんが25%を占めていま

す。

図19 がん入院細小分類の件数割合(平成29年度)

がん外来の細小分類割合は、子宮筋腫27%、乳がん21%で全体の48%占めている状

況で、女性特有の疾患で60%を超えています。

図20 がん外来細小分類の件数割合(平成29年度)

子宮筋腫, 14%大腸がん, 12%

乳がん, 11%

肺がん, 10%

大腸ポリープ, 8%

食道がん, 6%

前立腺がん, 5% 卵巣腫瘍(良性), 5%

膀胱がん, 5%

胃がん, 4%肝がん, 3%

子宮頚がん, 3%

卵巣腫瘍(悪性), 3%

膵臓がん, 3%

甲状腺がん, 2%

子宮体がん, 2%

咽頭がん, 1%腎臓がん, 1%脳腫瘍, 1%白血病, 1%

骨がん, 0%

その他, 20%

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

子宮筋腫, 27%

乳がん, 21%

卵巣腫瘍(良性), 9%

大腸がん, 8%

大腸ポリープ, 6%前立腺がん, 6%

肺がん, 5%

胃がん, 3% 膀胱がん, 2%

子宮頚がん, 2%

卵巣腫瘍(悪性), 2%

甲状腺がん, 2%

子宮体がん, 2%

白血病, 2%

食道がん, 1%肝がん, 1%膵臓がん, 1%咽頭がん, 1%腎臓がん, 1%

脳腫瘍, 0%

骨がん, 0%

その他, 17%

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

Page 15: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

14

②細小分類別医療費の推移

がん入院の細小分類別では、年度ごとにバラツキがありますが、肺がん、食道がん、大腸

がん、子宮筋腫が伸びています。

図21 がん入院細小分類別医療費の3カ年比較

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000

脳腫瘍

肺がん

甲状腺がん

食道がん

胃がん

大腸がん

大腸ポリープ

肝がん

膵臓がん

白血病

喉頭がん

骨がん

腎臓がん

膀胱がん

前立腺がん

子宮頚がん

子宮体がん

子宮筋腫

卵巣腫瘍(悪性)

卵巣腫瘍(良性)

乳がん

(万円)

平成27年度

平成28年度

平成29年度

Page 16: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

15

がん外来の細小分類別では、乳がんが突出している状況が続いています。

図22 がん外来細小分類別医療費の3カ年比較

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000

脳腫瘍

肺がん

甲状腺がん

食道がん

胃がん

大腸がん

大腸ポリープ

肝がん

膵臓がん

白血病

喉頭がん

骨がん

腎臓がん

膀胱がん

前立腺がん

子宮頚がん

子宮体がん

子宮筋腫

卵巣腫瘍(悪性)

卵巣腫瘍(良性)

乳がん

(万円)

平成27年度

平成28年度

平成29年度

Page 17: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

16

(5)循環器の状況

①件数割合

平成29年度の入院の細小分類件数割合は、狭心症22%、脳出血21%、脳梗塞17%、

不整脈17%という状況です。

図23 循環器入院の件数割合(平成29年度)

平成29年度の外来の細小分類件数割合は、高血圧症が80%を占めており他の疾病が現

せなくなるため高血圧症は除きました。高血圧症を除くと、不整脈49%、狭心症28%と

いう状況です。

図24 循環器外来の件数割合【高血圧症除く】(平成29年度)

狭心症, 22%

脳出血, 21%

不整脈, 17%

脳梗塞, 17%

クモ膜下出血, 7%

心臓弁膜症, 4%

心筋梗塞, 4%

高血圧症, 4%

大動脈瘤, 2%

一過性脳虚血発作, 1%食道静脈瘤, 1%

その他, 16%

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

不整脈, 49%

狭心症, 28%

脳梗塞, 14%

心臓弁膜症, 3%

心筋梗塞, 2%

クモ膜下出血, 1%

一過性脳虚血発作, 1%

脳出血, 1%

大動脈瘤, 1%食道静脈瘤, 0%

その他, 9%

Page 18: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

17

②医療費割合の状況

循環器の入院医療費は先進、高度医療により非常に高額となり、後程触れるが、高額医療費を抽

出すると、循環器の疾患によるものが多く見受けられます。

図25 循環器入院の医療費(平成29年度)

図26 入院医療費の3カ年比較

不整脈, 24.3%

狭心症, 19.6%

脳出血, 14.2%

脳梗塞, 13.2%

クモ膜下出血, 9.0%

大動脈瘤, 8.3%

心筋梗塞, 5.7%

心臓弁膜症, 4.4%

高血圧症, 0.6%

食道静脈瘤, 0.6%

一過性脳虚血発作,

0.1%

その他, 1.3%

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000

不整脈

狭心症

脳出血

脳梗塞

クモ膜下出血

大動脈瘤

心筋梗塞

心臓弁膜症

高血圧症

食道静脈瘤

一過性脳虚血発作

平成29年度

平成28年度

平成27年度

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

Page 19: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

18

循環器の外来は、件数に比例して心疾患によるものが90%以上を占めている状況です。

生活習慣の改善により医療費抑制につながるよう啓蒙・啓発事業に対して工夫していきたいと

思います。

図27 循環器外来の医療費(平成29年度)

図25 入院医療費の3カ年比較

図28 外来医療費の3カ年比較

高血圧症, 66.0%

不整脈, 18.5%

狭心症, 8.5%

脳梗塞, 4.2%

心臓弁膜症, 1.1%

心筋梗塞, 0.6%

脳出血, 0.4%

一過性脳虚血発作, 0.2%

大動脈瘤, 0.2%

クモ膜下出血, 0.2%

食道静脈瘤, 0.0%

その他, 2.8%

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

出典:KDBシステム「医療費分析(2)大、中、細小分類」

0 10,000 20,000 30,000 40,000

高血圧症

不整脈

狭心症

脳梗塞

心臓弁膜症

心筋梗塞

脳出血

一過性脳虚血発作

大動脈瘤

クモ膜下出血

食道静脈瘤

平成29年度

平成28年度

平成27年度

Page 20: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

19

(6)高額医療の状況

平成27年度から平成29年度の高額医療費の状況は、年間30件~50件の間で上昇傾向

にあり、平成29年度に1千万円に迫るものがありました。各年度平均すると160万円とな

りました。

主病名は大中分類での表示となっているが、循環器系、特に心疾患によるものが高額となり

ます。

表1 年度別100万円以上医療費

2 7 年 度 1 0 0 万 円 以 上 医 療 費 7 3 3 件 、 う ち 上 位 5 件 。性 別 年 齢 区 分 費 用 額 主 病 名男 72 入院 7,200,960 その他の心疾患男 64 入院 7,169,940 その他の心疾患男 54 入院 6,913,550 その他の心疾患女 69 入院 6,331,440 その他の心疾患男 62 入院 5,953,030 その他の循環器系の疾患

28年度100万円以上医療費785件、うち上位5件性別 年齢 区分 費用額 主病名女 1 入院 7,492,080 心臓の先天奇形女 13 入院 5,988,630 その他の先天奇形、変形及び染色体異常男 72 入院 5,670,890 その他の循環器系の疾患男 67 入院 5,002,450 その他の心疾患男 71 入院 4,816,930 その他の心疾患

29年度100万円以上医療費823件、うち上位5件性別 年齢 区分 費用額 主病名男 58 入院 9,963,810 その他の循環器系の疾患女 57 入院 6,998,190 その他の循環器系の疾患女 59 入院 6,829,230 その他の心疾患男 54 入院 6,499,520 その他の心疾患男 73 入院 5,701,260 その他の心疾患

出典:厚生労働省様式(様式1-1)

Page 21: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

20

(7)柔道整復施術療養費の状況

柔道整復療養費は、平成20年度から平成24年度までは急激な上昇傾向であったが、平成

24年度を境に徐々に減少傾向となり、近年は落ち着いている状況です。しかし、1件当たり

費用額では、平成21年度から平成24年度にかけて柔整費用額に反比例して減少傾向ですが、

平成26年度からは徐々に上昇傾向となっています。

図29 柔道整復施術の件数・費用額の推移

図30 柔道整復施術1件あたり費用額

14,000

15,000

16,000

17,000

18,000

19,000

20,000

21,000

22,000

23,000

24,000

25,000

26,000

27,000

110,000

112,000

114,000

116,000

118,000

120,000

122,000

124,000

126,000

128,000

130,000

132,000

134,000

136,000

(件数)(×1000)

費用額

件数

4,800

5,000

5,200

5,400

5,600

5,800

6,000(円)

出典:事業年報C表

出典:事業年報C表

Page 22: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

21

第4章 過去の取り組みの考察

1.特定健康診査

内臓脂肪型肥満(メタボリックシンドローム)に着目し、当組合では、これまでも特定健康

診査等実施計画に基づき、被保険者が健康に気を付け、気軽に健診を受診できるよう体制を整

え、病気の早期発見、重症化予防に努めたいが受診率は低迷している状況で、特定健診の重要

性を工夫しながらHP、広報誌等でわかりやすくPRしていき受診率向上を図ります。

2.特定保健指導

被保険者が健診結果を理解し、体型の変化等自分の健康に関するセルフケア、生活習慣を見

直すために、特定保健指導を利用してもらいたいが利用率は低い状況で、対象者へは保健指導

の有効性をお知らせし、病気の重症化予防を図ります。

3.節目健診

組合員が自らの健康の保持増進に努めることにより、疾病の発症を未然に防ぎ、また早期発

見、早期治療により重症化予防を図るための健康づくりを支援します。各種人間ドック等健 診

内容は指定しません。5歳刻みの節目の健診を気軽に受けていただくようPRしていきます。

対象者①1種組合員及び2種組合員のうち当該年度中に30歳以上の5歳ごとに節目の年齢に

達する者。

②前述①に該当した1種組合員の被保険者である配偶者。この場合の配偶者の年齢は問

わない。

③3種組合員のうち、当該年度中に20歳以上の5歳ごとの節目の年齢に達する者。

4.インフルエンザ予防接種補助

インフルエンザの罹患予防を図るため、予防接種を受ける者に対し、予防接種に要する費用

の一部を助成することにより、組合員の保健福祉の向上及び増進を図ります。

5.医療費通知

被保険者が健全な医療保険制度の運営に関心を持ち続け、健康に対する意識の高揚を図り、

医療費抑制への理解と協力を得るとともに、医療費の不正請求がないか確認してもらいます。

6.ジェネリック医薬品差額通知

医療費の適正化・組合の健全運営を図るため、ジェネリック医薬品希望カードの提供、差額

通知の送付により医療費の削減を図ります。

経年的に利用率は上がってきてはいるが、調剤費用額への影響は薄く、ジェネリック医薬品

の利用率についての分析は出来ていないので、分析をしていきます。

Page 23: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

22

第5章 健康・医療情報等の分析結果に基づく健康課題

1 特定健診受診率が低迷していることから、特に40歳代女性に対する働きかけが必要です。

2 生活習慣病の発症・重症化を予防するため、特定保健指導等の継続した支援が必要です。

3 女性に発症するがんにかかる医療費が高いことから、予防の啓蒙活動やがん検診等による早

期発見、早期受診を強化する取組が必要です。

第6章 目的・目標の設定

1.目的

2.短期的目標

これまでの保健事業の振り返りとデータ分析によって現状を把握、整理し、被保険者の健康

課題に応じた効果的かつ効率的な保健事業を目指します。

医療受診が必要な者に適切な受診への働きかけ、治療の継続するための働きかけを行い、生

活習慣病は自覚症状がないため、健診を受診していたくよう努め、状態に応じた保健指導を実

施することにより、生活習慣病の発症予防・重症化予防につなげることが重要であるため、特

定健診受診率、特定保健指導実施率の向上にも努める必要がります。

3.中長期的目標

本計画による健康意識の向上、生活習慣の改善、特定健診受診率向上、特定保健指導実施率

向上、これまでの医療費分析をした結果、医療費が高額になる疾患を減らしていくことを目標

とします。

特定健診受診率、特定保健指導実施者数の目標値に近づけることにより、メタボリクシンド

ローム該当者、予備群の減少を図ります。また、各種健診事業の受診率向上を図り、医療費の

抑制に繋げます。

4.保健事業実施計画(データヘルス計画)の評価

保健事業実施計画の評価は、KDBシステムや法定報告等のデータを活用し目標と実績の比較を

行い、ストラクチャー・プロセス・アウトプット・アウトカムの視点にたって行います。

(1)ストラクチャー評価

項 目

保健事業を実施するために人員や予算を確保している

実施している保健事業の内容・体制の評価をしている

生活習慣病の発症・重症化予防並びに早期発見・早期治療により、被保険者の健康寿命

の延伸と医療費適正化を目指します。

Page 24: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

23

(2)プロセス評価

項 目

健診データ、レセプト、その他統計資料等のデータに基づいて現状分析している

現状分析を踏まえたうえで健康課題を抽出し事業選択をしている

スケジュールどおりに計画した保健事業を実施している

(3)アウトプット評価

項 目

現状値

評価時期 評価指標 2025

(H35) 2019

(H29)

特定健診受診率の増加 23.5% 毎年度 2%増 35%

40歳代女性の受診率の増加 7.4% 毎年度 2%増 25%

がん検診受診率の増加 平成30年

度より実施 毎年度 25%

乳がん検診受診率

平成30年

度より実施 毎年度 25%

特定保健指導実施の増加 1.25% 毎年度 0.5%増 5%

※特定健診受診率・特定保健指導実施率は、第3期特定健康診査・特定保健指導実施計画において

は国の目標値を設定しましたが、目標値と現状とでは差があることから、データヘルス計画では、

平成29年度の実績見込みに毎年度2%の増加を見込んだ参考指標を設定しています。

(4)アウトカム評価

項 目

現状値

評価時期 評価指標 2025

(H35) 2019

(H29)

特定保健指導対象者の減少 900 人 毎年度 ±0 現状維持

特定健診・がん検診受診後の要精検者の

受診率 毎年度

ジェネリック医薬品利用率 66.3% 毎年度 1%増 72%

Page 25: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

24

第7章 保健事業の取り組み

1.特定健康診査

組合では、これまでも特定健康診査等実施計画に基づき、受診者増加の取り組みを行います。

平成30年度から、受診券を4月初旬に該当者の手元に届くよう連合会の協力を得ながら、受

診しやすい環境整備し、受診率向上を図ります。また、事業所の法定健診による健診結果デー

タの提供を求めていきます。

未受診者対策は、原因分析が必要と考え効果的な受診勧奨につなげたい。

2.特定保健指導

特定保健指導については、指導実施機関等の情報提供や、広報事業による啓発活動に対しの

取り組みを強化、事業の効率化を図り、指導対象者の健康意識を改善させる工夫を図ります。

3.節目健診

節目健診該当者には年度始めに通知をし、ホームページや広報紙等で広報活動や受診勧奨を

行っています。特定健受診率向上、がん検診受診率向上にもつながる事業であるため、更に受

診勧奨となる取り組みを図ります。

40歳以上で節目健診該当者には特定健診の健診項目のデータを提供してもらえるようにし、

特定健診受診率向上のため工夫を図ります。

4.がん検診

がん検診を行うことにより、がんの予防及び早期発見を推進し、がんによる医療費の減少、

死亡率の減少となる取り組みを図ります。

5.インフルエンザ予防接種補助

被保険者の感染予防、重症化予防を目的とし、インフルエンザの発症前に集中的に広報活動

の取り組みを図ります。

6.医療費通知

被保険者が自身の医療費を把握していただくことを目的とし、レセプト情報を基に年6回

(2カ月ごとに)医療費通知の送付を実施します。

7.ジェネリック医薬品差額通知

医療費の適正化・組合の健全運営、被保険者個人の費用負担軽減をめざし普及促進を図る。

年2回、変更可能な医薬品を使用している者に送付します。

8.柔道整復施術療養費の受診抑制

引き続き、長期的に受診している者に対して通知し、受診抑制となる対策を図ります。

Page 26: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

25

事業 目標・目的 アウトプット アウトカム(短期、中・長期) (事業実施量) (事業成果)短期目標 評価指標:短期 評価指標:短期

特定健康診査 ・被保険者の健康意識 特定健診受診率で前年 ・特定健診受診者数のの向上 度を上回る。 増加。・40歳代の受診率向上   ・特定健診受診率の向上

中期目標 評価指標:中期 評価指標:中期・特定健診受診率の向上 ・特定健診受診率の向上 ・被保険者の健康維持・メタボリックシンドローム 毎年2%の上積み ・受診勧奨者の追跡該当者、予備群の減少・未受診者への受診勧奨長期目標 評価指標:長期 評価指標:長期・健康の維持・増進 ・特定健診受診率は現状 ・被保険者の健康維持・医療費の抑制 を見て最終年度には ・メタボリックシンドローム・未受診者への受診勧奨 35%超。 該当者、予備群の減少

短期目標 評価指標:短期 評価指標:短期特定保健指導 被保険者の健康意識 特定保健指導実施率 ・特定保健指導実施者

の向上 で前年度を上回る。 数の増加。・特定保健指導実施率の向上

中期目標 評価指標:中期 評価指標:中期・特定保健指導実施率の ・特定健診受診率の向上 ・特定保健指導階層化の向上 上積み 改善・メタボリックシンドローム ・未利用者の追跡該当者、予備群の減少・未利用者への利用勧奨長期目標 評価指標:長期 評価指標:長期・医療費の抑制 ・特定健診受診率は現状 特定保健指導階層化の・健康寿命の延伸 を見て最終年度には 改善、積極的群の減少・未利用者への利用勧奨 5%超。

短・中・長期目標 評価指標:短・中・長期 評価指標:短・中・長期・医療費の抑制 ・節目健診受診率の向上 節目健診受診率の向上

節目健診 ・健康寿命の延伸 ・リピーターの増加

短期目標 評価指標:短期 評価指標:インフルエンザ 被保険者の感染予防・ ・予防接種の利用率向上予防接種補助 重症化予防 ・リピーターの増加

短・中・長期目標 評価指標:短・中・長期 評価指標:医療費通知 ・直近2カ月の受診状況 年6回送付

の把握・健康意識の向上

短・中・長期目標 評価指標:短・中・長期 評価指標:短・中・長期ジェネリック医薬 医療費適正化 年2回送付品差額通知

短・中・長期目標 評価指標:短・中・長期 評価指標:短・中・長期柔道整復施術 医療費適正化 長期的に受診している 対象者の追跡者への受診抑制 者に対し通知

短期目標 評価指標:短期 評価指標:がん検診 がんの早期発見 がん検診受診率の向上

中・長期目標 評価指標:中・長期 評価指標:中・長期・がんの再発予防 ・がん検診受診率の向上 がんの医療費の減少

・リピーターの増加

Page 27: 保 健 事 業 実 施 計 画 書 (データヘルス計画) · 2019. 3. 27. · 1種組合員:開業医17.6%、2種組合員:勤務医2.1%、3種組合員:衛生士、歯科助手、事務員等

26

第8章 計画に係わる付帯事項

1.保健事業実施計画(データヘルス計画)の見直し

国保データベース(KDB)システムに毎月、健診・医療のデータが収載されることから、

受診率、受療率、医療の動向等は定期的に評価を行います。

また、特定健診の国への実績報告後のデータを用いて、経年比較を行うとともに、個々の健

診結果の改善度を評価していきます。

必要に応じて国保連合会に設置されている保健事業支援・評価委員会の指導・助言を受ける

こととします。

2.計画の公表・周知

策定した計画は、組合ホームページや広報誌等に概要を掲載し公表する等、被保険者への啓

発周知を行うことで、目標達成等について広く意見を求めます。

3.個人情報の保護

個人情報の取扱いは、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)及びこれに

基づくガイドライン「国民健康保険組合における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライ

ン」(平成17年4月1日厚生労働省)等を遵守し推進することとします。

4.その他計画策定にあたっての留意事項

データ分析に基づく保険者の特性を踏まえた計画を策定するため、事業運営に関わる担当者

(保健事業係等)は国保連合会が実施するデータヘルスに関する研修に積極的に参加すること

により、知識の向上を図ります。