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221第 12回豊田理研懇話会報告「新元素の探索 ─現代の錬金術─」
第 12 回豊田理研懇話会報告
[ここに入力]2015年12月18日 公益財団法人豊田理化学研究所オープンコミュニティホールにて開催
新元素の探索 – 現代の錬金術 -
森田 浩介
九州大学 理学研究院理化学研究所 仁科加速器研究センター
1.人工核変換による新元素の探索 2.新元素探索競争と IUPAC
素粒子研究の黎明期
現代の錬金術(人工核変換)
112 番元素の合成!
114,116 番元素の合成認定
IUPAC からのテクニカルレポート
114,116 番元素の命名
第12回豊田理研懇話会報告
新元素の探索 ─現代の錬金術─
森 田 浩 介(九州大学理学研究院/理化学研究所仁科加速器研究センター)
1.人工核変換による新元素の探索 2.新元素探索競争とIUPAC
素粒子研究の黎明期
現代の錬金術(人工核変換)
次は113番だ !!!
112番元素の合成!!
114, 116番元素の合成認定
IUPACからのテクニカルレポート
え!!
114, 116番元素の命名2015年12月18日(金) 於 公益財団法人豊田理化学研究所オープンコミュニティホール
222
2
IUPAC からのメール
IUPAC への 113 番目元素合成の優先権の主張
3.新元素発見の歴史
メンデレーエフの最初の周期律表
113 番目元素の 3 度目の合成に成功
元素発見の歴史と国別発見数
4.原子核変換
分子・原子・原子核
第 12回豊田理研懇話会報告「新元素の探索 ─現代の錬金術─」
IUPACからのメール
分子・原子・原子核
IUPACへの113番目元素合成の優先権の主張
3.新元素発見の歴史
メンデレーエフの最初の周期律表
113番目元素の3度目の合成に成功
元素発見の歴史と国別発見数
4.原子核変換
223
3
2000 年までに発見された核種の核図表
原子番号の大きなところの元素の安定領域
β崩壊による原子核変換
α崩壊による原子核変換
新元素の探索
大きな元素が合成できにくい訳
安定
第 12回豊田理研懇話会報告「新元素の探索 ─現代の錬金術─」
2000年までに発見された核種の核図表 α 崩壊による原子核変換
原子番号の大きなところの元素の安定領域
β 崩壊による原子核変換
新元素の探索
大きな元素が合成できにくい訳
224
4
原子核の変形に伴うエネルギーの変化
原子番号とポテンシャルエネルギーの関係
原子核の安定性
5.人工核変換による重元素探索
人工核変換による新元素の発見の歴史
水爆実験による原子核の合成
超重元素発見の歴史
第 12回豊田理研懇話会報告「新元素の探索 ─現代の錬金術─」
原子核の変形に伴うエネルギーの変化
原子番号とポテンシャルエネルギーの関係
原子核の安定性
人工核変換による新元素の発見の歴史
水爆実験による原子核の合成
超重元素発見の歴史
5.人工核変換による重元素探索
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5
6.113 遍元素の合成に向けて
113 番元素の合成に向けた核反応の進行
113 番元素の α 壊変の時間経過
理化学研究所の実験系
線形加速器 RILAC
第 12回豊田理研懇話会報告「新元素の探索 ─現代の錬金術─」
6.113番元素の合成に向けて
113番元素の合成に向けた核反応の進行
113番元素のα 壊変の時間経過
理化学研究所の実験系
線形加速器RILAC
226 第 12回豊田理研懇話会報告「新元素の探索 ─現代の錬金術─」
6
()内はできた原子核の数
113 番元素合成への道のり
原子番号と合成の難易度の関係
極小断面積の実験に必須な要件
線形加速器施設
検出器
113番元素合成への道のり
原子番号と合成の難易度の関係
極小断面積の実験に必須な要件
線形加速器施設
検出器
( )内はできた原子核の数
227第 12回豊田理研懇話会報告「新元素の探索 ─現代の錬金術─」
7
観測された崩壊チェーン I,Ⅱ
3 回目の 113 番元素の観測
3 回目の実験での α 崩壊の時間経過
観測された α 崩壊のまとめ
113 番目元素合成の時間経過
観測された崩壊チェーンⅠ,Ⅱ
3回目の113番元素の観測
3回目の実験でのα 崩壊の時間経過
観測されたα 崩壊のまとめ
113番目元素合成の時間経過
228 第 12回豊田理研懇話会報告「新元素の探索 ─現代の錬金術─」
8
大勢の仲間の協力を得て
119 番、120 番元素の合成に向けて
講演後記
豊田理研での講演後の平成 27 年 12 月 31 日に、理化学研究所の研究グループが発見した「113 番
元素」が、国際機関*に新元素として認定され、発見者として命名権が与えられた。欧米諸国以外
の研究グループに命名権が与えられるのは初めてで、元素周期表にアジア初、日本初の元素が加
わることになる。
*国際純正・応用化学連合(IUPAC)と国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)が推薦する委員で組織
された合同作業部会「JWP」
大勢の仲間の協力を得て 119番,120番元素の合成に向けて
講演後記
豊田理研での講演後の平成27年12月31日に,理化学研究所の研究グループが発見した「113番元素」が,国際機関*に新元素として認定され,発見者として命名権が与えられた.欧米諸国以外の研究グループに命名権が与えられるのは初めてで,元素周期表にアジア初,日本初の元素が加わることになる.
* 国際純正・応用化学連合(IUPAC)と国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)が推薦する委員で組織された合同作業部会「JWP」