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確実に排泄物を処理するには
ー 職員みんなが対応できるために ー
2013.10月 感染症対策リーダー研修
守ろう!排泄物処理の三原則
乾燥させない 速やかに
正しく処理
排泄物をすぐに拭き取るためには①
排泄物処理セットの配置は?
使い捨ての布
ペーパータオル
新聞紙
お尻ふき
使い捨てマスク
使い捨て手袋2組・ガウン
ビニール袋2枚
(液モレしないもの)
消毒薬 + 希釈用ペットボトル
(次亜塩素酸ナトリウム)
専用バケツに
セット
排泄物をすぐに拭き取るためには②
とっさに安全な処理ができるか
排泄物処理経験のある人はどのくらいいるか?
経験はなくても処理方法がわかっている人は?
処理時、感染から身を守る防護はできているか?
手順書はある?
排泄物の乾燥からの感染とは
排泄物が拡散・残留
床などに残ったノロウイルスが乾燥
歩行時、ノロウイルスが
舞い上がる
空中を浮遊したノロウイルスが
口に入り感染
<参考>おう吐物はどのくらい広く飛散するか
模擬おう吐物を1mの高さから落下させ飛散範囲を測定
東京都健康安全研究センター報告より
塩ビ床 裏ゴムカーペット
長毛カーペット ループ状カーペット
半径1.6m~2.3m
まで飛散
実験1
<参考>飛沫はどのくらい高く飛散、長く滞留するか
模擬おう吐物を80cmの高さから落下させ飛散する高さを測定
高さ160cm(成人)
高さ100cm(机の高さ)
高さ160cm
まで飛散
実験2
東京都健康安全研究センター報告より
1時間空気中
に滞留
消毒はどのようにするか
ノロウイルスに有効な消毒を知る
適切に消毒薬を使用する
確実な消毒方法を行う
適切に消毒薬の使用はできているか
高温、紫外線等
で分解され効果
が低下
消毒濃度を守る
消毒薬の保管は冷暗所
希釈消毒薬はその都度つくる
確実な消毒方法ができているか
拭き取り消毒を行う
消毒時間を守る
施設での排泄物処理実習をするために
1 実習のねらいを明確にする
2 確実な処理が感染拡大を防ぐことの意識づけ
3 発生時の対応を共通認識
4 適切な処理方法の実際
水様便発生時、まずすることは
いきなり水様便 周囲の人を避難
排泄物を新聞紙等で覆う
換気 トイレで
保育室で
廊下で
こどもへの対応で課題になること
• 他のこどもをどのように避難させるか
• こどもは思わぬ行動をとる
• こどもの月齢・特性の影響により、保育者の指示をきけないことがある
• オムツ使用かパンツ使用か
• 普段からのオムツ交換・汚物処理に関する環境
(汚物をもったまま食事場と交差するような動線になっていないか、オムツ交換専用場所が確保されているか など)
排泄物処理の対応
自分の施設で、排泄物を処理する際に
工夫していること(具体的に)
・排泄物の付着した衣類やオムツ等の処理
・環境面
…等
グループワーク①
適切な処理方法を確認してみよう
高齢者入所施設等感染対策ネットワーク会議「排泄物の処理方法」手順書より
使い捨て手袋(2枚着用) マスク ガウン(エプロン)着用
排泄物処理者の防護は万全か
消毒薬の準備は
0.1%次亜塩素酸ナトリウム 500mlペットボトルにキャップ2杯
マスクは正しく着用できているか
注意!マスクは鼻・頬・あごをしっかり覆う
排泄物処理にガウンやエプロンをするのは
排泄物が衣類や皮膚に飛散したり跳ね返る可能性がある
職員の感染を防止する
他のこどもへの感染を防止する
職員の衣類に付着したウイルスから二次感染
排泄物の処理手順は(オムツ交換①)
排泄物の処理手順は(オムツ交換②)
排泄物の拭き取り時に注意することは
処理者が汚染を広げない
飛散した汚物を靴で踏んだり、ひざや手指をついてしまうと汚染を広げる
危険
必ず、手袋を着用
広範囲に消毒する
排泄物の処理手順は(環境①)
注意!
しゃがみ
こまない
まず、汚物
を覆う
袋の外側汚染の可能性あり
迅速に 確実に 安全に
排泄物の処理手順は(環境②)
汚染場所の消毒を確実に 汚染場所は10分間消毒 周辺は広範囲に消毒薬で 拭き取り
注意! 人が近づかないようにする
ガウンをつけたままで移動しない
一次回収袋を二次回収袋に入れる
二次回収袋の外側を汚染しない
手袋・ガウン・マスクのはずし方は
汚染面を触らないようにする
手袋⇒裏返しながらはずす
ガウン⇒汚れた面を中に折りこみながら脱ぐ
マスク⇒ひもを持ってはずし、マスクの面は触れない
保護者への説明について
複数のノロウイルス感染が疑われる児がいる環境で、
保育時間内に下痢又はおう吐した児の保護者に対して
・衣類・オムツの処理などについての協力の求め方
・説明用媒体(プリントなど)の有無
・説明する際に工夫していること
…等
グループワーク
排泄物で汚染されたものはどうするか
患者の衣類やリネン類①
手袋・マスク・ ガウン着用
付着した汚物が
飛び散らないよ
うに拭き取り
洗剤を入れた水の
中で静かにもみ洗い
0.02%次亜塩素酸 ナトリウムに浸す
注意!しぶきを
吸い込まない
85℃1分間以上の 熱水洗濯
十分すすぐ 高温の乾燥機使用
患者の手や体は
排泄物で汚染されたものをどうするか
• 汚染された紙オムツ⇒家庭へは持ち帰らせず、
保育所にて処理(神戸市立保育所における感染症予防対策
マニュアル第3版より)
• 汚染されたパンツ⇒色々あるだろうが…洗浄せずにそのままビニール袋に入れて密封し、保護者の方に持って帰ってもらうことも一つの方法(国立感染症研究所:感染症情報センターより)
患者の衣類やリネン類②
排泄物で汚染されたものはどうするか
カーペット・フトン① 次亜塩素酸ナトリウムが
使えない場合あり
付着した汚物が
飛び散らないよ
うに拭き取り
水拭き
スチームアイロンによる加熱
85℃1分以上加熱するには
「高」に設定し濡れタオルの
上から2分当てることが必要 熱湯は?
1分以内に85℃より温度低下
十分な消毒ではないが、一時
処置として実施
ふとん乾燥機は?
運転時間内に50℃以上
に上昇しないものあり
現実的?
排泄物で汚染されたものはどうするか
実験
カーペット レジャーシート タオル
ペットシーツ
沸騰直後のお湯 汚染された部分と想定
色落ちが気になるカーペットは……
カーペット・フトン②
厚手のものの方が良い
排泄物で汚染されたものはどうするか
汚染されたカーペット
レジャーシート
レジャーシート タオル タオル
ペットシーツで十分に覆う
(吸水面が上!)
ペットシーツ
沸騰した直後のお湯をかける(やけどに注意!)
お湯があふれ過ぎないように注意!
レジャーシートで覆う
さらに、タオルで覆う
カーペット・フトン③
おう吐物で汚染されたものはどうするか
食器
吐物を取り除き
水洗い
0.02%次亜塩素酸 ナトリウムに十分浸す
厨房へ
洗った場所も消毒 ノロウイルスを厨房に
持ち込まない
簡単に作れる使い捨てエプロン
ポリ袋(約70L)の両脇を切る
開いて、縦に2つ折りにする
点線部分を切る 出来上がり
100円ショップの70Lポリ袋を使って
施設でどのような取り組みをするか
本日の研修全体を通して
・気づいたこと
・実践できそうなこと
・今後の取り組みのヒントになるようなこと
グループワーク③