11
よりよい番組を制作・送出する 組を 作・送出する する りよりよ国民の生命と財産を守る緊急報道 国民の生命と財産を守る緊急報道 火山噴火や放射能の警戒エリアなど、人間が滞在できず電源の確保ができない場所か ら映像や音声を送り続けることができるロボットカメラシステムです。太陽光を利用して発 電することで、動作に必要な電力を確保します。2016年10月の阿蘇山噴火時には、火口 から1キロの場所に設置したカメラが捉えた噴火の瞬間がスクープ映像として放送され、 新聞各紙にも掲載されました。今後も自然エネルギーを利用したシステムの検証・実用化 を進め、緊急報道の強化に取り組んでいきます。 自然エネルギーを利用したロボットカメラシステム 10 緊急報道の取材・中継 災害や事件、事故などの緊急報道では、防災・減災のた めにいち早く現場の状況を視聴者のみなさまにお届けす ることが非常に重要です。NHKではロボットカメラや衛星 伝送中継車、取材ヘリコプターなど、さまざまな中継機材 を全国の放送局に配備し、緊急報道の取材・中継体制の強 化を図っています。 NHKは全国に約700台のロボットカメラを設置してい ます。ふだんは各地の気象情報や季節の美しい風景など をお伝えしていますが、地震・津波や台風などの災害発生 時には、人が容易に近づけない場所から迅速に中継映像 をお伝えします。 また全国に15機の取材ヘリコプターを配備し、緊急報 道時の取材体制を確保して います 。東 日 本 大 震 災 の 発 生時には直ちに離陸し、押し 寄せる津波映像を中継しま した。 衛星伝送中継車 取材ヘリコプター 阿蘇山噴火時のロボットカメラの映像 北海道胆振東部地震発生時のヘリコプターからの映像 ロボットカメラ 可搬型衛星伝送装置 また近年のIP機器の進歩と高速データ通信エリアの拡 充を受け、緊急報道の一報用としてIP中継装置も活用し て減災報道に役立てています。

国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

  • Upload
    others

  • View
    6

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

よりよい番組を制作・送出する組を組組組組組組組 作・送出する出するるるるい番組い番組い番い番組よりよよよよよよよよりよいり いいいよりりよりよよよよりよりよいりよいりよいりりりりり

国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産を守る緊急報道

火山噴火や放射能の警戒エリアなど、人間が滞在できず電源の確保ができない場所から映像や音声を送り続けることができるロボットカメラシステムです。太陽光を利用して発電することで、動作に必要な電力を確保します。2016年10月の阿蘇山噴火時には、火口から1キロの場所に設置したカメラが捉えた噴火の瞬間がスクープ映像として放送され、新聞各紙にも掲載されました。今後も自然エネルギーを利用したシステムの検証・実用化を進め、緊急報道の強化に取り組んでいきます。

自然エネルギーを利用したロボットカメラシステム

10

緊急報道の取材・中継 災害や事件、事故などの緊急報道では、防災・減災のためにいち早く現場の状況を視聴者のみなさまにお届けすることが非常に重要です。NHKではロボットカメラや衛星伝送中継車、取材ヘリコプターなど、さまざまな中継機材を全国の放送局に配備し、緊急報道の取材・中継体制の強化を図っています。 NHKは全国に約700台のロボットカメラを設置しています。ふだんは各地の気象情報や季節の美しい風景などをお伝えしていますが、地震・津波や台風などの災害発生時には、人が容易に近づけない場所から迅速に中継映像をお伝えします。 また全国に15機の取材ヘリコプターを配備し、緊急報道時の取材体制を確保しています。東日本大震災の発生時には直ちに離陸し、押し寄せる津波映像を中継しました。

衛星伝送中継車

取材ヘリコプター

阿蘇山噴火時のロボットカメラの映像

北海道胆振東部地震発生時のヘリコプターからの映像

ロボットカメラ可搬型衛星伝送装置

 また近年のIP機器の進歩と高速データ通信エリアの拡充を受け、緊急報道の一報用としてIP中継装置も活用して減災報道に役立てています。

Page 2: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

国民の生命と財産を守る緊急報道

発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報「ニュース シブ5時」での大雨情報

 2014年に大規模災害対策として、現場でニュースの原稿作成や映像素材の編集ができるニュース制作支援車を整備しました。 2016年4月の熊本地震では地震発生翌日から熊本放送局に約3か月間、2018年7月の西日本豪雨では岡山放送局に約1か月間、制作支援車を展開し、現地の放送局が行うニュース制作を支援しました。平時は地域放送局で制作支援車の運用訓練を行うなど、緊急報道の際に迅速に対応できるよう備えています。

ニュース制作支援車の整備

ニュース制作支援車 制作支援車車内

11

緊急報道への取り組み地震や津波など生命や財産に関わる大切な情報や、生

活に深く関わるニュースを、テレビの放送やネット向けのニュース・防災アプリなどに「ニュース速報」として速報し、状況により番組を中断して臨時のニュースを放送しています。ニュースセンターでは記者、ニュース制作、映像取材制作や技術、システム担当などのさまざまな職種の担当者が24時間交代制で速報態勢をとっています。気象庁をはじめ省庁が発表する地震や津波、国民保

護に関する情報をNHKが独自に開発したシステムにより自動処理し、放送で使うテロップやCG画像、アナウンサーが読む原稿などを瞬時に作成できるようにしています。独自の取材に加えSNSの情報解析、IP通信による映

像伝送など幅広く情報収集を行い、音声認識による原稿作成や字幕放送の制作、画像認識技術を利用した映像処理などさまざまな技術を利用してニュースを制作しています。

2018年7月、特別警報が複数地域に発表される豪雨災害が発生し、西日本を中心とする広い地域に甚大な被害がもたらされました。NHKでは差し迫る危険を視覚的に分かりやすく色分けして映像化するなど、「命と暮らしを守る」防災・減災報道に全力で取り組みました。気象庁が2018年3月に、6時間先までの雨の予報「降

水短時間予報」を30分間隔の発表から10分間隔に高頻度化したことで、急激な強雨をいち早く察知できるようになりました。NHKでは気象庁の提供する新たな情報を画像化する装置を開発し、視聴者のみなさまに正確で分かりやすく、また避難の判断などにも役立つ、最新の気象情報をお伝えできるよう日々取り組んでいます。

Page 3: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

12

よりよい番組を制作・送出する組を組組組組組組組 作・送出する出するるるるい番組い番組い番い番組よりよよよよよよよよりよいり いいいよりりよりよよよよりよりよいりよいりよいりりりりり

ニュースの制作・送出ニュースの制作・送出 中継制作

事件や事故が発生してからニュースが放送されるまでには、取材に始まり、原稿作成、取材カメラでの撮影、ネットワーク回線や通信衛星を使用した原稿や映像の伝送、編集、CG、放送台本の作成など、放送の事前準備のさまざまなプロセスがあります。このような仕事を正確かつ迅速に行うために、ニュースセンターではさまざまな専用システムを活用して各作業プロセスの情報を共有し、効率的にニュースを制作・送出しています。

回線センターは、ニュースや番組などの生中継や素材伝送用回線の手配や接続を行い、現場からの映像や音声を24時間体制で受信し、各スタジオに配信しています。災害や事件、事故などが発生した場合の緊急報道では、

いかに短時間で伝送し、放送できるかが重要です。回線センターは、NHKの正確で迅速なニュース送出を支えるキーステーションとなっています。国内や海外での取材や中継映像は、光ファイバーや無

線、通信衛星のほか、インターネット回線などを使って、回線センターに集められます。最近ではLTEなどのモバイル通信網を利用するIP映

像伝送機器を多数展開させ、緊急時の一報映像伝送や衛星伝送中継車が入れないような場所からの生中継や素材伝送に利用しています。回線センターでは世界中のどこからでもリアルタイム

にニュース素材を集め、迅速な報道につなげています。

衛星回線送受信アンテナ

回線センター「ニュース7」送出イメージ

国内や海外で起こった事件や出来事などは、24時間、東京・渋谷の放送センターに入ってきます。その情報を基にニュースや情報番組を制作・送出しているのがニュースセンターです。ニュースセンターでは、総合テレビの「おはよう日本」「ニュースシブ5時」「ニュース7」「ニュースウオッチ9」「サンデースポーツ2020」をはじめ、BS1「BSニュース」「国際報道2019」や、Eテレ「手話ニュース」などを制作しています。テクニカルディレクターを中心に照明、カメラ、音声、

システムの各技術担当者がニュースディレクターや制作担当者と連携して、時々刻々と変化する情報をリアルタイムに放送しています。取材した原稿と映像を編集してテロップやCG、バーチャル映像、そしてロボットカメラや生中継リポートなどさまざまな素材を組み合わせながらニュースを制作しています。この作業を支えているのがネットワーク化された大規模なシステムで、原稿データ、気象や地震、津波などのデータ、ビデオサーバーに蓄積された映像などを連携させて担当者間で共有できるよ

うになっています。また、字幕放送やインターネットのニュース制作も行っています。

ニュースが送出されるまで

ニュースセンター

NHKのネットワークと回線センター

Page 4: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

13

ニュースの制作・送出 中継制作中継制作

海外からの中継

移動中継

船上からの中継

水中からの中継

空からの中継

ロードレース用移動中継車

防震カメラ

CSハンターオートバイカメラビル屋上

基地局

ヘリ自動追尾装置 地球局

NHK放送センター

通信衛星光ファイバー

スポーツ中継やコンサート・劇場中継など、放送局以外の場所で番組制作することを中継制作と呼んでいます。中継制作の現場では、中継車や衛星伝送中継車などさまざまな機材を駆使して、国内外の出来事やイベント、スポーツなどの“今”をいち早く視聴者にお届けしています。また、より魅力的な放送を目指し、現場のアイデアを生かした新機軸の開発・導入を推進しています。

「4K・8Kの中継制作」

サッカー国際大会での撮影 音声中継車内でのミクシング

「伊勢志摩サミット」中継

バイクカメラによるロードレース中継 コンサート中継

中継車

“今”を伝える中継制作

イタリア8K中継の様子ピョンチャンオリンピック、FIFAW杯ロシア大会にも派遣した8K中継車・音声中継車

 4K・8K放送を開始した2018年12月1日に、世界で初めて南極から4Kで、そして、イタリアから8Kで生中継を行いました。現在、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、4K中継車、8K中継車などの整備を順次行っています。

南極4K中継の様子

Page 5: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

14

「SONGS」照明セッティング「SONGS」照明セッティング

「NHKのど自慢」「NHKのど自慢」

音声ミクシング音声ミクシングステディカム撮影ステディカム撮影映像スイッチング映像スイッチング

 「NHK紅白歌合戦」や「うたコン」などNHKホールでの公開番組、「NHKのど自慢」に代表される全国各地の派遣番組、「SONGS」などのスタジオ番組など、さまざまな音楽番組を制作しています。 出演者のパフォーマンスを最大限に生かせるよう、躍動感あふれるカメラワークと美しく印象的なライティングでその熱気と感動をお伝えしています。「クラシック音楽館」のオーケストラ演奏会や、「プレミアムシアター」でのバレエ、オペラ制作では、ダイナミックで広がりのある「5.1チャンネルサラウンド」、BS8Kの「22.2マルチチャンネルサラウンド」などの、臨場感ある音響で舞台芸術を魅力的に表現しています。また、日本に古くからある古典芸能音楽番組の制作も行っています。 「NHK紅白歌合戦」では地上デジタル放送の楽しさを広げるさまざまな取り組みを行っており、紅白の勝敗を決める投票をデータ放送により視聴者から受け付けています。副音声では「ウラトーク」をNHKホールの客席内に設けた中継席からお届けし、主音声では聞くことができないウラ話や転換中のステージの様子など、「紅白」のウラ側をたっぷり紹介しています。

よりよい番組を制作・送出する組を組組組組組組組 作・送出する出するるるるい番組い番組い番い番組よりよよよよよよよよりよいり いいいよりりよりりよよよよよりよいりよいりよいりりりりり

ドラマ番組の制作 音楽番組の制作

大河ドラマ「いだてん」ワープステーション江戸 オープンセットロケ

8Kスペシャルドラマ「浮世の画家」ロケ風景(ステディカム使用)連続テレビ小説「なつぞら」北海道ロケ

番組制作技術番組制作技術

大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」や連続テレビ小説「なつぞら」をはじめ、「土曜ドラマ」や「よるドラ」など、社会派からコメディーまで幅広い題材で多くの視聴者が楽しめるドラマを制作しています。NHKが長年にわたり培ってきたドラマ制作技術のノウハウ

をベースに、撮影、照明、音声、映像、CGなど各セクションが、クレーンやステディカム、3軸ジンバル装置など特殊機材を効果的に用いて撮影することで役者の躍動感を表現し、照明効果による光の陰影や色彩により、奥行きや空気感あふれる映像で心象表現はもとよりドラマの作品性を創り上げます。さらに効果音や音楽が加わることで、見ている人を心の底から揺さぶるドラマを創造するなど、さまざまなテクニックを用いて、役者の演技を際立たせ、視聴者に感動を与える魅力的なドラマを創り上げています。近年では4K・8K制作も増えており、高画質かつ大画面に

対応し立体感のある音響で視聴者が物語を楽しめ、より没入感の得られる表現に挑戦しています。「いだてん」では、大河ドラマ初の4K-HDR制作を行い、HDRを生かした高輝度、広色域や5.1チャンネルサラウンド音声による臨場感あふれる映像と音響で物語を紡いでいます。また、ノーベル文学賞作家カズオ・イシグロの「浮世の画家」を8K-HDR、22.2マルチチャンネルサラウンド音響で制作し、先進の技術と最高品質で、出演者の演技を魅力的に描きました。今後も多くの4K・8K制作ドラマに加え、従来のハイビジョン制作ドラマでも視聴者のみなさまに、“感動”“夢”“希望”“活力”をお届けします。

スイッチングの様子

Page 6: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

15

「SONGS」照明セッティング

「NHKのど自慢」

音声ミクシングステディカム撮影映像スイッチング

視聴者が気になるテーマを毎日ピックアップし、新たな視点で掘り下げる「あさイチ」。社会の情勢をタイムリーに伝える「NHKスペシャル」や「クローズアップ現代+」。オリンピックやワールドカップといった大型スポーツ番組。日常の生活に新たな発見と“しあわせ”をもたらす「ガッテン!」、“生きづらさ”を抱える人々の課題を考える「ハートネットTV」。若年層の視聴者から圧倒的に支持されている「天才てれびくんYOU」など多彩な情報番組を制作しています。生放送番組では、ライブ感あふれ臨機応変に対応するカメラワークと、視聴者に分かりやすい映像を組み立てるテンポよいスイッチング、番組内容に沿ったライティングと聞き取りやすく心地よい音声で、瞬間の感動や興奮を余すところなく捉えます。収録番組では事後の編集作業を考慮しながら、さらに魅力ある番組に仕上げていきます。そのため技術スタッフは日頃より研鑽を積み、豊かな経験と高い専門知識を発揮して番組に深く関わり、良質なコンテンツ制作に欠かせない役割を果たしています。その他、仮想空間をCGで表現し実写とリアルタイムに合成し、視聴者に分かりやすく伝えるバーチャル技術や、インターネット公衆回線網を活用したIP中継など、新技術にも積極的に取り組んでいます。

情報番組の制作「NHKスペシャル」「クローズアップ現代+」「プロフェッショナル 仕事の流儀」「ETV特集」「ダーウィンが来た!」など、見応えある高品質なドキュメンタリー番組の制作を地球規模で行っています。ドキュメンタリー番組を撮影するロケカメラマンの役割は、起きている事象を撮影することだけではなく、その事象の奥に広がる「真実」と「物語」を見つけることです。ロケカメラマンたちは、高度な専門技術力と知識力を生かし、視聴者のみなさまの「眼」の代わりとなって、経済、社会、科学・環境、文化、歴史など幅広い分野を日々見つめています。「NHKスペシャル シリーズ人体」では、世界各地の最新の研究成果を4Kカメラで取材し、科学的に解き明かす番組をお伝えしました。「ハートネットTV」「ETV特集」などでは、さまざまな社会問題に向き合い続けています。継続的に制作している東日本大震災や熊本地震などの災害関連番組では、被災地と被災者に寄り添いつつ、社会に提言できる番組を目指しています。ロケカメラマンは、ディレクターと音声マンの3人で「ロケク

ルー」を組み、互いに議論を交わしながら撮影します。NHKのドキュメンタリー取材クルーは、今日も世界各地で「真実」を探し続けています。

ドキュメンタリー番組の制作

番組制作技術

8Kスーパーハイビジョンは、現行ハイビジョンの16倍の超高精細映像と22.2マルチチャンネル音響を組み合わせた新しい放送メディアです。2018年12月から開始した本放送では、今までのテレビでは表現できなかった明るさや色を表現できる“HDR(ハイダイナミックレンジ)”や“広色域”といった新技術も取り入れて、その場にいるかのような臨場感あふれるコンテンツを制作しています。これまで、世界的に有名な美術品や芸術作品を撮影した「ルーブル 永遠の美」、「北斎・肉筆画コレクション」や、陸・海・空から多角的に8K撮影を行った「南極 氷の中のタイムカプセル」、「北米イエローストーン」などの8Kの魅力を“体感”できるコンテンツを制作してきました。エンターテインメント番組では、22.2マルチチャンネル音響を生かした「世界三大オーケストラの響き」、「8K紅白歌合戦」などを制作し、まるでライブ会場にいるかのような臨場感が味わえるコンテンツ制作を行っています。よりよいコンテンツを増やしていくために、8Kカメラをはじめとした機材の充実を図りながら、現場技術者から意見を出し合い、新機材の開発にも積極的に取り組んでいます。

8Kコンテンツ制作

NHK・ルーブル美術館 8K共同制作「ルーブル 永遠の美」 ロケ風景

NHK・ルーブル美術館 8K共同制作「ルーブル 永遠の美」 ロケ風景

ライブコンサートの8K制作ライブコンサートの8K制作8K中継車内の制作風景8K中継車内の制作風景

スイッチングの様子スイッチングの様子スタジオ内の様子

(FIFA W杯ロシア大会 国内生放送スタジオ)スタジオ内の様子

(FIFA W杯ロシア大会 国内生放送スタジオ) 「NHKスペシャル ミラクルボディ」での特殊撮影風景

「NHKスペシャル ミラクルボディ」での特殊撮影風景

スタジオ調整室の様子(バーチャル技術を使用した番組)

スタジオ調整室の様子(バーチャル技術を使用した番組)

「天才てれびくんYOU」放送イメージ(バーチャル技術を使用した番組)

「天才てれびくんYOU」放送イメージ(バーチャル技術を使用した番組)

「NHKスペシャル 大ピラミッド」エジプトでの4K撮影

「NHKスペシャル 大ピラミッド」エジプトでの4K撮影

「ETV特集 住民帰還」福島県楢葉町での放射線量調査を取材

「ETV特集 住民帰還」福島県楢葉町での放射線量調査を取材

「NHKスペシャル 新島誕生 西之島」で使用したドローンカメラシステム

「NHKスペシャル 新島誕生 西之島」で使用したドローンカメラシステム

け ん さ ん

Page 7: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

16

よりよい番組を制作・送出する組を組組組組組組組 作・送出する出するるるるい番組い番組い番い番組よりよよよよよよよよりよいり いいいよりりよりよよよよりよりよいりよいりよいりりりりり

高度な映像表現と特殊映像制作NHKでは、ふだんの生活では見ることのできない風景や事象を、視聴者のみなさまの「眼」の代わりとなって映像でお届けするために、標高5,000m以上の高山や、海や湖などの水中でも撮影を行うチームがいます。

潜水撮影

「山岳研修 八ヶ岳」

特別な防水カメラを使用し撮影を行う潜水撮影は「NHK潜水班」が担っています。放送局がこのような専門チームを有するのは、世界でもNHKだけです。水中では、国家資格を取得し、専門の訓練を受けたロケカメ

ラマンが2人一組で撮影します。話題となった「ダイオウイカ」や「深海サメ」の撮影のような高度な技術を要するものから、「ダーウィンが来た!」での水中の生き物たちの暮らしぶりを丁寧に見つめるもの、ドラマ番組の水中演技シーン、また福島の海に潜り被災状況を確認するような番組など、水中での多種多様な撮影業務を潜水ロケカメラマンが担っています。水中での撮影では、一つの判断ミスが即、カメラマン自身の命に関わるため、機材の取り扱いはもちろん、潜水状況の判断、緊急時の対処法まで正しい知識と技術を持つ必要があります。そのためNHKの潜水ロケカメラマンは毎年2回、厳しい基礎訓練を行うほか、寒冷地潜水研修や洞窟撮影研修など、特殊潜水撮影スキルも習得しています。このような訓練を受けた精鋭たちが2016年12月、南極大陸の湖で、最新の8K水中カメラによる世界初の潜水撮影を成功させました。厚さ4mの氷に閉ざされた「アンターセー湖」は、太古の昔から一度も氷が解けることなく、タイムカプセルのように地球の歴史を閉じ込めている湖です。ここを調査している研究者の許可を得て、人類で6番目に潜ったNHKのカメラマンたちは、真っ青な湖の姿を8Kで記録。この挑戦は、世界を驚かせました。 気温マイナス20度、湖の水温は0度ほど。水中の寒さに耐えることができる寒冷地潜水用のスーツに身を包み潜行しますが、それでも体温は奪われてしまいます。また水中でトラブル

厚い氷に閉ざされた「青の湖」と言われる南極・アンターセー湖の水中映像

撮影を終え浮上したカメラマンと最新の8K水中カメラ

雪原が広がる南極大陸と取材用テント

日々の機材メンテナンスは欠かせない

が発生しても、潜行のために開けた穴以外は氷に覆われているため、避難する場所がありません。安全潜水のためのスキルと撮影のスキルはもちろん、強靭な精神力が備わって、ようやくこのような場所での取材が可能となります。 野営生活を共にした研究者は、今まで自身の眼では見えなかった湖底のバクテリアの姿などを超高精細映像で再発見でき、NHKの卓越した技術力を高く評価。潜水班は、国際的な調査研究にも大きく寄与しました。

山岳撮影 NHK山岳班が担うのは、山岳や特殊環境下での撮影です。ロケカメラマンの中でも、特に体力に自信のある精鋭たちが毎年夏山と冬山で訓練を行い、ザイルワークなどの技能を磨くな

ど、厳しい環境でも撮影できる技術を鍛えています。山岳カメラマンには、撮影の現場に潜む危険をあらかじめ察知し、的確に安全確保を行いながら撮影するスキルも必要です。「BS1スペシャル 究極のスキー滑降に挑む」では、登山家に同行し標高5,000m付近で小型4Kカメラによる撮影を行いました。また北海道・トムラウシ山での「さわやか自然百景」の撮影では、人を寄せつけない厳冬期の撮影に挑戦。美しい雪と氷の世界を記録しています。また「プロフェッショナル 仕事の流儀・ビルの窓ふき職人」など、高所作業を取材する現場においても、ザイル1本でぶら下がりながら撮影する特殊な山岳撮影技術が発揮されています。一方、南米アマゾンのジャングルや、アフリカの砂漠地帯な

ど、過酷な環境下で暮らしながら撮影するような番組でも、山岳スキルを有するロケカメラマンたちが活躍しています。「BS1スペシャル 究極のスキー滑降に挑む」

アメリカ・デナリ山 標高5,000m付近「プロフェッショナル 仕事の流儀・ビルの窓ふき職人」 東京

ドキュメンタリー番組における潜水・山岳撮影

じん

Page 8: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

17

高度な映像表現と特殊映像制作高度な映像表現と特殊映像制作

ポストプロダクションでは、スタジオやロケで収録したさまざまな素材を番組の構成に沿って編集し、色補正や映像効果を加えて美しく見やすい映像を制作します。アニメーションな

どの効果を活用して番組タイトルや文字テロップを映像に重ね、より分かりやすい番組に仕上げます。

番組の中で、解説やVFX(Visual Effects)に用いるCG(コンピューターグラフィックス)制作と、そのCGを制作するシステムやソフトウエアの開発を行っています。現存しない生き物や建物などを実物さながらに映像化

したり、CGで制作したスタジオセットと、実際のカメラで撮影した出演者を合成しバーチャルスタジオを作り出したり、実写では撮影することができない世界を表現することで、高品質で印象的な映像を制作しています。

CG映像や実写映像をVFX技術を駆使して合成し、撮影が難しい映像や実際に見ることができない映像など、創造性豊かな映像を創り上げています。さまざまな時代を再現するCGや、数十人のエキストラで撮影された映像から数千人の群衆を作り出す合成など、リアルで迫力のある映像の制作に取り組んでいます。

社会にあふれる膨大で多種多様な、いわゆる「ビッグデータ」を迅速に分かりやすくリアルタイムに可視化するシステムを開発しています。このさまざまなデータを視覚化するシステムを取材、番組企画などのツールとして番組制作に生かすとともに、東京だけでなく地域放送局にも展開することで、日本の今を伝え、NHKの使命である防災・減災のための放送に貢献しています。

映像ポストプロダクションスタジオ VFX映像合成システム

映像ポストプロダクション VFX技術を用いた特殊映像の制作

緊急報道とデジタル映像CG技術を駆使した映像表現

「NHKスペシャル アインシュタイン 消えた“天才脳”を追え」CGで復元したアインシュタインの脳

大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」VFXで再現した当時の東京の町並み

「NHKスペシャル MEGA CRISIS 巨大危機Ⅱ ~脅威と闘う者たち~ 第2集 異常気象・スーパー台風」 2017年7月5日23時の九州地方の雨量を可視化

「これが恐竜王国ニッポンだ!」高品質な恐竜のCG/VFX映像をハイビジョンと8Kで制作

ピョンチャンオリンピック現地スタジオからの生放送でのバーチャル映像の制作

「NHKスペシャル 戦慄の記録 インパール」1944年5月の世界の雨量を可視化

Page 9: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

18

よりよい番組を制作・送出する組を組組組組組組組 作・送出する出するるるるい番組い番組い番い番組よりよよよよよよよよりよいり いいいよりりよりよよよよりよりよいりよいりよいりりりりり

臨場感と迫力のある音声の制作臨場感と迫力のある音声の制作 番組の送出(TOC)

音楽番組、自然番組、ドキュメンタリー、ドラマなどさまざまなテレビ番組やラジオ番組の収録から完成までの音声制作を行っています。番組制作は、情報番組の生

放送、テレビドラマのせりふ収音や音楽録音、ドキュメンタリーの海外取材など、非常に多岐にわたっています。スタジオ音楽録音だけでも、ポップス、クラシック、演歌、邦楽、ジャズ、ドラマ音楽、そしてNHKホールでの「紅白歌合戦」生放送と、多様なジャンルの音楽のミクシングがあり、時には100本を超えるマイクをミックスすることもあります。国内や海外のロケ撮影では、その土地にのみ存在する貴重な音や空気感を収録し、番組に生かしています。BS4K、BS8Kの放送が始まり、映像高画質化に伴って、

ますます臨場感と迫力ある音声表現が求められています。従来のステレオ、5.1チャンネルサラウンド放送に加え、8K番組では「高臨場感」と「没入感」を得られる、22.2マルチチャンネル音響制作に取り組んでいます。22.2マルチチャンネル音響には、次のような特長があ

ります。

22.2マルチチャンネル音響スタジオ

「ラウドネス」とは「人が感じる音の大きさ」のことです。国際電気通信連合無線通信部門(ITU-R)で勧告された国際基準に準拠したデジタルテレビ放送の番組音声レベル管理の手法を、2013年度から導入。これによって番組やチャンネルごとの音声レベルのばらつきを小さくし、視聴者のみなさまが音量調整に煩わされることなくテレビをお楽しみいただけます。

ラウドネスによる音声レベル管理

さっきの番組より音が小さいみたい

音量

番組が変わっても感じる音の大きさは同じ

ラウドネスのイメージ

視聴者のみなさまへ臨場感と迫力ある音声を送り届けられるよう、NHKは今後も努めてまいります。

 音声ポストプロダクションでは、迫力のある効果音や臨場感あふれる音楽、聞きやすいナレーションなどを加味し、視聴者のみなさまに、聞きやすく、感動を与える番組の制作を行っています。現在は、音声卓やDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)と呼ばれる音響用のマルチトラック編集機などを使い、システム全体をデジタル化し、ファイルベースによる効率的で高音質のポスプロ作業を行っています。

DAW

音声制作、サービス

音声ポストプロダクション

●上層に9個と、中層に10個、低層に3個、低音効果用に2個の合計24個のスピーカーにより全方向からの音の到来が可能

●2chステレオに比べ、広い視聴範囲と良好な3次元音響空間の再現

Page 10: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

19

臨場感と迫力のある音声の制作 番組の送出(TOC)番組の送出(TOC)

355974 133546 368743697574 978546 365874

355974 133546 368743697574 978546 365874

355974 133546 368743697574 978546 365874

355974 133546 368743697574 978546 365874

355974 133546 368743697574 978546 365874

355974 133546 368743697574 978546 365874

355974 133546 368743697574 978546 365874

355974 133546

355974 133546

355974 133546

デジタル放送送出コントロールルーム

TOCではニュース、スポーツ中継など生放送の番組やドラマ、音楽、教育、ドキュメンタリー、映画など録画され登録した番組を放送スケジュールに基づき、コンピューター制御で自動的に送出しています。

番組の送出TOCではテレビ、ラジオ合わせて国内放送9メディアの番組切り替えをコントロールしています。通常は自動で番組を送出していますが、国会中継やスポーツ中継など、放送時間が流動的な番組は、「手動」に切り替えて送出します。また地震、津波などの災害や事件が発生した場合は、ニュー

スセンターと連携し緊急地震速報や緊急ニュースを送出するなど、NHKの番組を安定してお届けするための重要な使命を果たしています。

コーディネーション 放送センターから送出される番組を全国で放送するため、各

 緊急報道をはじめ、国会、スポーツ中継などは、状況に応じて放送時間が変わることがあります。こうしたときには、コンピューター制御から「手動」に切り替え、関係各所と連携してきめ細かく番組の終了時間を変更して放送します。

運行総括 番組送出責任者 編成総括 番組編成責任者

編 成

編 成

T D 全体を指揮する人

この先の番組の編成を変更します。

各局のみなさん、地震ニュースが入ります。

地震です!速報スーパーの準備お願いします。

ニュースの「流動」送出準備を

します。

地震速報スーパーの準備完了しました。

スタジオさん、番組の変更があります。

総合テレビは地震の特設ニュースに

変更します。

「このあとの番組のお知らせ」スーパーを準備します。

ニュースの終了時刻は決まりしだい連絡します。

次のニュースは「流動・字幕付き」で

送出します。

ニュースのあと、ファイルベースの通常番組の準備もOKです。

地の放送局を結ぶネットワーク回線を管理しています。安定した番組送出と確実な緊急報道のため、各地の放送局、

編成、報道、番組セクションとの調整や連絡を日々行います。特に緊急ニュース送出の際は、即座に全国の放送局に会議

電話を接続し、番組変更についての情報を伝達しながら、確実な緊急報道と番組送出を行います。

送出設備の運用と管理TOCのシステムは、番組切替装置と制御コンピューター、映像・音声送出サーバーなどの機器と、放送監視を行うための装置で構成されています。すべての装置は、システムや信号系統などを二重化し信頼性を高めています。

TOCの運用イメージ

TOC(Technical Operation Center)

送出の仕事とは?

Page 11: 国民の生命と財産を守る緊急報道国民の生命と財産 …...国民の生命と財産を守る緊急報道 「ニュース シブ5時」での大雨情報 発表が10分間隔になった速報版降水短時間予報

20

よりよい番組を制作・送出する組を組組組組組組組 作・送出する出するるるるい番組い番組い番い番組よりよよよよよよよよりよいり いいいよりりよりよよよよりよりよいりよいりよいりりりりり

番組の送出(送出システム)番組の送出(送出システム) 地上テレビとラジオの送信

SHV-TOCコントロール室

地上デジタル放送NHKは東京・渋谷の放送センターを中心として、全国54局の放送局をテレビ回線で結び、地上デジタル放送を日本全国にお届けしています。地上デジタル放送では映像・音声だけでなく、字幕放送、電

子番組表(EPG)、データ放送、ハイブリッドキャスト、ワンセグなどの各種サービスを行っています。送出システムではこれら各信号を多重化し、地上デジタル放送の規格に合わせた信号を送出します。放送センターからはこの信号を東京スカイツリーと全国の放送局に配信します。各放送局の送出システムでは、放送センターから配信され

た全国向け番組と、各放送局で制作したローカル番組を選択し、番組切り替えを行います。データ放送やEPGなどは、その地域のものを多重化し、各地域の放送所から放送します。急な番組編成の変更にも柔軟に対応するため、全国54局の

送出システムはネットワークで接続されており、正確な番組送出ができるようになっています。

BSデジタル放送(BS1、BSP)BSデジタル放送は㈱放送衛星システム(B-SAT)が保有す

る放送衛星により、NHKのハイビジョン2チャンネルの番組を24時間、日本全国にお届けしています。スポーツの複数中継など、1つのチャンネルで2番組を同時放送する「マルチ編成」も一部の時間帯で実施しています。

放送センター(東京・渋谷) 地域拠点局 地域放送局

TOC

回線センター

海外拠点

海外からの中継ヘリコプター

中継車

衛星伝送中継車

東京スカイツリー(墨田放送所)

放送所放送所

スタジオ

編成情報 データ放送制作

データ放送制作

地域情報入力端末

EPG情報 双方向データ

いつでもニュース

映像・音声信号

電子番組表

ワンセグ信号

データ放送

制御システム

多重化装置

映像・音声・EPG情報・データ放送を放送波形式のTS信号として多重して伝送

放送局で作成したデータ放送コンテンツを拠点局からテレビ回線に多重して伝送

光ファイバー光端局

送信機

光端局

ネット受/自局切替

電子番組表差替

ワンセグ信号

データ放送

制御システム

多重化装置

送信機

ネット受/自局切替

電子番組表差替

ワンセグ信号

全国データ放送

拠点局データ放送

放送局データ放送

制御システム

多重化装置

送信機

データ放送コンテンツ

STL

STL

STL

STL

テレビ回線テレビ回線

ファイルベース送出装置

送出システムNHKBS4K、BS8Kは、SHV-TOC(Super Hi-Vision TOC)から送出しています。「世界最高峰の映像音響技術で応える」、それが目指す姿です。きめ細かな美しい映像、臨場感あふれる迫力の音を楽しんでいただけるチャンネルです。BS4Kが6:00~24:00、BS8Kが10:00~22:10で放送しています。

SHV-TOC(BS4K、BS8K)

ラジオセンターラジオ第1は生命や暮らしを守る「安心ラジオ」として番組

を充実させるとともに、災害などの緊急時には迅速に情報を伝える役割を担っています。ラジオセンターには生放送用スタジオ2室、ニューススタジ

オ1室、ミニスタジオが2室あり、ラジオ第1の番組のほとんどは、このラジオセンターから生放送で送出しています。