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経済産業省におけるオープンデータの取組 平成 29 2 16 商務情報政策局 資料4

経済産業省におけるオープンデータの取組...経済産業省におけるオープンデータの取組 平成 29 年 2 月 16 日 経済産業省 商務情報 政策局

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経済産業省におけるオープンデータの取組

平成2 9年2月1 6日経 済 産 業 省商 務 情 報 政 策 局

資料4

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経済産業省におけるオープンデータの取組 「官民データ活用推進基本法」の成立、未来投資会議での総理御指示(オープンデータを強力に推進)を踏まえ、経済産業省として「塊より始めよ」で具体的なプロジェクトを実行していく。

併せて、地域への未来投資を促進する観点から、地方自治体におけるデータ開放・活用の促進を含む地域経済牽引事業に対する支援措置を検討。

①法人関連情報のオープン化• 関係省庁と連携し、法人が政府より受けた補助金や表彰、許認可等の法人活動情報を提供する「法人インフォメーショ

ン」を本年1月に運用開始。また、経産省の先行的な取組として、間接補助金執行団体等が保有する補助金情報や知財関連情報についても、来年度早期に掲載・公表予定。

②バイオデータの利活用促進• 国の機関等が保有する生物資源の機能データ化を進め、我が国のバイオ産業(製薬、化学、食品、装置産業など)で利用

可能なデータプラットフォームの構築を図る。

③省エネ関連データの利活用促進• 中小企業等の省エネ促進の観点から、補助事業で導入したBEMSから収集したデータや、省エネ法に基づく定期報告デー

タのデータベース化・利活用を促進。⇒ その他の行政手続きを通じ経産省に蓄積しているデータについて実態調査の上、オープン化に向けた方針を検討

• 地域の成長発展の基盤強化を図るため、企業立地促進法の一部改正法案を今通常国会に提出し、地域経済を牽引する「地域経済牽引事業」に係る計画を承認する制度を創設予定。

• 「地域経済牽引事業」の類型として、第四次産業革命(IoT、AI、ビッグデータ活用)関連も想定。• 計画承認を受けた事業者による地方自治体への事業環境整備(地方自治体におけるデータ開放のための取組を含む)に係る法的措置を検討。

取組方針2:地方自治体における公共データ活用の推進

取組方針1:経済産業省保有データの活用

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法人インフォメーション

法人基本3情報(法人番号、商号・屋号、所在地)

補助金 資格・表彰 許認可 その他

事業者 国民

取引先等の他社の情報収集etc..

自治体

各府省庁○○省 ○○庁 A企業への許認可等

B企業への補助金C企業への表彰 etc

法人に関する情報の一括検索・参照

※公開可能なものから実施

地元企業との連携先の開拓等に活用etc..

各府省庁から法人情報を提供

民間データと組合せたサービス提供

民間のビッグデータ

政府が保有する法人活動情報について、一括検索、閲覧、取得できるシステム。 取引先等の情報収集や連携先の開拓等の際に、政府からの補助金や表彰等の状況が確認可能。 また、機械可読に適した形式で、外部からデータを自動取得可能としており、民間データと組み合わせたサービス等にも活用可能。

共通語彙基盤(IMI)を使ってデータ整理が行われており、国際的な法人情報の交換等、非常に相互運用性の高い構造。

法人インフォメーションとは http://hojin-info.go.jp

掲載されている法人活動情報数(H29.1.19現在)

◆ 補助金交付情報 ・・・・・ 約53,000件(平成27年度・28年度上期分)

◆ 委託契約情報 ・・・・・ 約50,000件(平成27年度・28年度上期分)

◆ 行政処分情報 ・・・・・ 約160件◆ 許認可・届出情報 ・・・・・ 約136,000件統一資格有資格者(総務省)、信用金庫免許、郵便局銀行代理者許可(金融庁)など◆ 表彰情報 ・・・・・ 約25,000件女性社員の活躍推進(厚生労働省)など

約260,000件の法人活動情報を掲載。今後も、順次追加。

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(参考)法人インフォメーション画面

トップ画面

・法人番号もしくは法人名で検索・詳細条件を設定しての検索も可能

簡易地図検索

・所在地を基に日本地図から検索も可能に(都道府県、市区町村で選択可能)

スマートフォンにも対応しています。

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民間活用事例

サイバー法人台帳ROBINS・・・サイバー空間における信頼性の高い企業情報(名称、住所、URL、メールドメイン、法人番号等)を「誰でも」、「いつでも」、「どこでも」、「簡単に」見ることが出来る、企業情報データベース。現在、株式会社東京商工リサーチが保有する企業情報(現住所、業種細分類、TSR企業コード)との連携を行っている。

調達情報のグラフ化

〈法人インフォメーションを活用して・・・2017年1月19日サービス開始〉■活動状況を簡単に把握することを狙いに、法人インフォの情報をROBINS情報と連携させて、企業の活動状況をわかりやすく見える化した法人活動チャート(β版)(https://robins.jipdec.or.jp/chart)を表示。

■今後、株式会社東京商工リサーチなど民間の所有する情報を法人活動チャート(β版)に反映していく。(検討中)

法人活動チャート(β版)の表示

東京都港区○○〇×××

法人情報と共に法人インフォより得た調達、補助金、表彰・届出認定情報を年ごとに表示。

調達情報を年ごとにグラフ化。

クリックすることで月ごとにグラフ化

さらにクリックすると案件別の円グラフ表示。

一般財団法人日本情報経済社会推進協会~サイバー法人台帳ROBINS~(https://www.jipdec.or.jp/)

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<今後の課題>1.データの継続的掲載・拡充• 継続的なデータ更新を可能とする仕組みの具体化(クローリングによる情報収集など)• 搭載データの拡充(業法に基づく許認可、間接補助金等の受託企業 等)

【ニーズ例】 法人登記情報、決算公告情報、関連会社情報、事業所情報 等

2.データ利活用の促進• 民間データと組み合わせたサービス・ビジネス事例の収集と発信• 法人に関する申請等手続きの基盤としての活用可能性の検討

3.法人番号の普及・利便性向上• 関係省庁と連携しつつ、政府への申請書式等への法人番号併記を促進

(関係省庁から提供された法人活動情報のうち、最初から法人番号ありは約2割、機械的に付与できたものが約5割)• 法人番号に紐付く基本情報の拡充(法人名の英語表記等)

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法人インフォメーションの成果と課題

5

22

37

40

43

47

49

50

0 10 20 30 40 50 60

現在の内容でよい

自社事業の追記

主要株主情報

企業活動情報(契約、

表彰)の詳細

事業所情報

関連会社情報

決算公告情報

法人登記情報

n=80

<成 果> データ利活用環境の整備• ほぼ全省庁からの法人活動情報を掲載(共通語彙基盤によるデータ構造の統一)• 政府標準利用規約2.0に基づくデータの提供• APIの設置による官民両サイトとの情報連携機能の確保

(出典)経産省版法人ポータル(ベータ版)上アンケート(n=80、複数回答可)

法人詳細情報のニーズ

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バイオ・データの利活用の促進 生物体内では、①DNA → ②RNAへの転写 → ③たんぱく質の生成 → ④たんぱく質が機能し、有機化合物

を順次、分解・合成 することで、様々な有用物質を生産。このDNA配列を操作することで、機能性物質を高収率で生産することが可能。(例:大腸菌が作る人工クモ糸など)

近年、上記メカニズムをデータとして測定することが容易となり、生物機能のデータ化が急速に進展。今後は、これらをBD化、AIで解析することで、DNA配列と生物機能の関係を解明し、DNA配列を最適設計することが重要。

このため、国の機関等が保有する生物資源の機能データ化を進め、我が国バイオ産業(製薬、化学、食品、装置産業など)が利用可能なデータプラットフォームの構築を図る。

●生物機能データベースの現状

○公的機関や大学を中心に、生物資源の保管※、DB公開を実施。このデータフォーマットの共通化は進展。(2006~ライフサイエンス統合DBプロジェクト)※NITE、理研、遺伝研、農研機構、酒類総研など

○ 他方、アカデミア向けの公開情報が中心であるため、① データが限定的かつ断片的、またデータ取得条件が異なる② 一覧性ある統合DBはあるが、詳細データは各機関の個別DBから

生物種・機能情報毎に個別にダウンロードが必要など、BD・AI解析を行うオープンデータとして課題あり。

保管数※1 DNA配列 遺伝子発現(RNA) たんぱく質 生産物

NITE 3.1万株8000種

581株(自ら解析 515) × 8株 ×

理研 2.5万株7000種

644株(自ら解析 314) × × ×

世界計 37.6万株4.7万種※2

●今後の具体的な取組

※1 種が特定されているもの。NITEは他に5万株保有※2 確認済数:15.7万種 推定存在数:310万種

【参考】微生物に関する保管資源数と網羅的データセットの公開数

○今年度より開始したNEDO研究開発PJを活用し、AI解析に利用可能な“生物機能データプラットフォーム”を構築※なお、詳細な機能データについては、限定的に公開(会員制を導入

する等により、我が国企業が優先的に活用できる形とする)○ 並行的に、生物遺伝資源の収集とデータ化を推進

【具体的な進め方】

NEDO研究開発PJ

AI解析技術の開発データプラットフォーム

概要決定データプラットフォームプロトタイプ確立

平成28年度 平成29年度 平成30年度

NITE 保有資源を順次データ化公開ポリシーの検討

運用開始

※AI技術の開発を加速するため、来年度、バイオテック・ラボ(バイオ産業及びIT企業からなるコンソーシアム)を設立① 多様なIT技術者によるAI技術の開発(プラットフォームの試験運用)② 民間資金のFundingによるデータ化の加速 などを図る 6

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中小企業等の省エネを一層促すべく、ビルや工場の省エネ関連データのオープン化を促進する。

省エネ関連データの利活用促進

補助事業で導入したBEMS※1から収集したデータのデータベース化及び利活用促進

省エネ法に基づく定期報告データを活用した事業者の省エネ自己診断

建築物の省エネを進めるには、IoTを活用した世界最高水準のBEMS導入が重要。

補助事業で導入したBEMSから収集した6,000社のデータ(属性・電力使用状況)を2016年3月に公開。

データはエネマネ事業者等が省エネビジネスを進展させる上でも有益※2 。

平成29年度はデータ収集範囲を拡大するなど、データベースの整備を更に進め※3、利活用を促進。

※1 BEMS(Building Energy Management System):エネルギー消費の見える化や機器の運用改善等、建築物のエネルギーマネジメントを進める際のインフラ。

※2

※3 現在行っている補助事業の結果も随時追加。加えて、継続的なデータ収集・公開に向け、取得情報や公開項目の見直し等を実施予定。

事業者が自主的に省エネ取組を進めるには、取組状況を業種・規模・地域等で比べて自己診断することが重要。

平成29年度(=平成28年度実績)から、省エネ法に基づき12,000社から提出される定期報告※4をデータベース化。

具体的には、業種・規模・地域等の観点から定期報告を多角的に整理・加工し、データベース化して公表。

事業者は省エネ取組状況の自己診断と取組の深堀り、エネマネ事業者は省エネビジネスに活用。

活用者 活用例電気需要家 ベストプラクティスを参考にしたコスト削減提案

研究者 補助事業の政策効果取組の横展開による省エネポテンシャル検討

機器メーカー 属性別の省エネ機器提案

エネマネ事業者 更に高度なBEMSを企画・提案

※4 年度で原油換算で1,500kl以上エネルギーを使用する事業者は、エネルギー使用状況や省エネの取組状況を国に毎年定期報告。

国事業者①定期報告を提出 ②各事業者の省エネ

取組状況を評価

省エネデータベース

③定期報告データを集計

エネマネ事業者⑥DBを活用して、省エネビジネスを進展

④業種・規模・地域等の観点から、定期報告をデータベース(DB)化

※個社が特定されない形で公表

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⑤DBを活用して、省エネ取組状況を自己診断し取組を深堀り

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地域への未来投資の促進支援(枠組みのイメージ) 地域経済牽引事業が直面する課題に包括的に対応するため、企業立地促進法を改正し、新たな枠組みや支援措置を検討していく。

枠組みのイメージ

同意

国:基本方針

地域の強みを生かした地域全体の最適化に向けた基本計画 RESAS等を活用したPDCAサイクルの徹底

地方公共団体:基本計画

承認

事業者:地域経済牽引事業計画(仮称)

〔申請主体〕①民間事業者、②官民連携型(地方公共団体及び民間事業者)

〔地域経済牽引事業の例〕・先端技術を活かした成長ものづくり分野(医療機器、航空機、新素材等)・農林水産、地域商社(農水産品の海外市場獲得等)・第4次産業革命(IoT、AI、ビッグデータ活用)関連・新たなニーズをターゲットにした観光、スポーツ、文化、まちづくり関連・ヘルスケア・教育サービス 等

〔事業計画のポイント〕○地域経済への波及効果(域内取引拡大等) 等

①設備投資に対する支援措置、②予算上の支援措置、③資金供給の促進、 ④規制の特例措置、 ⑤その他(データ利活用等)

事業者に対する支援措置(検討中)※支援機関(公設試等)によるサポート体制を整備予定

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①設備投資に対する支援措置主な支援措置(検討中)

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②予算上の支援措置○地域経済牽引事業に対する補助等・地方創生推進交付金の活用・海外市場展開等の専門人材による人的支援※グローバル・ネットワーク協議会によるナショナル・プラットフォーム形成支援

④規制の特例措置○幅広い規制改革ニーズへの迅速な対応・事業用地・事業場の確保に資する措置

工場立地法の緑地面積率

遊休化した公用施設等の活用円滑化 等

⑤その他○地域の事業者ニーズの把握による制度整備

○データ利活用などの事業環境整備

○リスクマネーの供給(出融資等)

③金融関連の支援措置○課税の特例・先進的な事業に必要な設備投資に対する減税措置

⇒機械・装置等:40%特別償却、4%税額控除

⇒建物等:20%特別償却、2%税額控除

○地方税の減免に伴う補てん措置・固定資産税等を減免した地方公共団体に減収補てん

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(参考)米国におけるオープンデータ取組動向 オープンデータ政策は、データ提供による課題解決や、データを活用した経済成長を目的とした

取組というのが関係者の共通認識。 米国政府では、課題解決等に資するデータの特定や、データの質、アクセスのし易さなどオープ

ンデータを巡る課題に対応するため、政府と企業が直接対話する“Open Data Roundtable”を2014年以降、複数回開催。

<オープンデータラウンドテーブルの開催実績>

商務省 2014年7月 25社ニューヨーク大学(GovLab)農務省 2014年8月 19社

特許商標部 2014年12月 18社

運輸省 2015年10月 16社

オープンデータ企業センター(NPO)

エネルギー省 2015年11月 21社

退役軍人省 2015年11月 16社

財務省 2016年2月 21社

労働省 2016年3月 23社

プライバシー保護とオープンデータ 2016年4月

オープンデータ企業センター(NPO)

データの質とオープンデータ 2016年5月

リサーチデータの共有と活用 2016年6月

オープンデータにおける官民連携 2016年7月

【省庁別ラウンドテーブル】 【省庁横断的ラウンドテーブル】

出典 GovLab HPhttp://www.opendata500.com/us/roundtables/

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(参考)米国におけるオープンデータ取組動向 ラウンドテーブルは、データ保有者(政府機関等)と利用者(産業界)の対話のファーストス

テップとの位置づけ。ラウンドテーブル後も継続的に対話が続けられることを企図。

<ラウンドテーブル立ち上げの経緯・意義等(ヒアリング概要等)>

Stefaan Verhulst, Co-Founder and Chief Research & Developemt Office, NY Univ. GovLab

GovLabでは、オープンデータの利用実態を把握する必要があるとの問題意識から、誰がどのような公共データを使用しているか調査し、2014年に「Opendata500」にまとめた。

ラウンドテーブルは、Opendata500を通じて得られた、事業者がどのように公共データを使っているのか、また、事業者が直面している課題といった知見について、政府関係者と広く共有する仕組みとして構想。

ラウンドテーブルでは、省庁の意思決定権者に参加してもらう。公共データを使っている企業等から話をしてもらい、データ提供の意義を理解してもらうとともに、今後の取組をコミットしてもらう。

ラウンドテーブルの結果は必ずレポートにまとめる。省庁と産業界のコミュニケーションは継続されることが重要であり、レポートはそのきっかけになる。

実際に公共データを使っている者が少ないとラウンドテーブルの設計は少し難しいが、不可能ではない。我々も、潜在的な公共データ利用者から話をしてもらうこともある。

Laura Manley, Co-Founder for the Center for Open Data Enterprise(オープンデータ企業センター)

ラウンドテーブルは、省庁と産業界とのコミュニケーションのファーストステップ。その後もコミュニケーションが続くことが基本。

省庁別のラウンドテーブルについて、結果をどう取り扱うかは特段定めていない。省庁によって、オープンデータの担当官(Chief Data Officer)を新たに任命する、産業界との継続的な意見交換のための官民連携メカニズムを導入するなど、ケース毎に様々。

ラウンドテーブルに複数の企業が参加するので、可能な範囲で自社の取組・課題等の説明をしてもらう。ビジネスモデルの詳細などの説明は、求めていない。

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(参考)米国におけるオープンデータ取組動向 オープンデータ活用事例について、ニューヨーク大学GovLabが「Opendata500」を公表。

(2014年4月) また、オープンデータ企業センターでも、2016年10月に「オープンデータインパクトマッ

プ」を公表。現在、96カ国、約1800の取組を収録。

<オープンデータインパクトマップ>http://opendataimpactmap.org/index.html

ニューヨーク市経済開発公社(オープンデータ担当) オープンデータ活用事例として取り上げたも

のがビジネスとして上手くいくかは、当然ケースバイケース。上手くいくものもそうでないものもある。

ニューヨーク大学GovLab オープンデータ活用事例として、米国で

もしばしば、IPOに成功したような大きな事例が、オープンデータの意義はビッグビジネスだけではない。むしろ、行政が抱える課題解決に役立つ、中小規模のビジネスが生まれることが多い。

Fiscal Note(米国のオープンデータ利用企業) オープンデータの利用を意識することは大

事だが、その際、課題解決のための利用と、マネタイズ(事業化)可能な利用とを分けて考えるべき。

最初からマネタイズ可能なデータに限って議論していると、利用ニーズも出てこない。

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(参考)米国におけるオープンデータ取組動向 ニューヨーク市では、公共データを活用したアプリケーションの開発コンテスト(NYC Big

Apps)を2009年から実施。 第4回目(2013年)以降は、市が直面する課題を提示し、それに対する解決策(公共データを

活用したアプリケーション)を募集する方式に変更。

<ニューヨーク市アプリコンテストの変遷>

第1回~3回(2009年~2011年)

⇒ ①情報へのアクセスと行政の透明性向上を高めるアプリケーション開発、②オープンデータを活用したイノベーション促進、を目的にスタート。

第4回~第7回(2012年~2015年)

⇒ 市が抱える課題の解決に役立つ提案を、分野を決めて募る形に変更。2015年は、住環境、廃棄物ゼロ、都市内の連携、市民参加、の4テーマで実施。

第8回(2017年)

⇒ 市の喫緊の課題として、交通、情報へのアクセス改善、都市の強靭性、の3テーマを選定

ニューヨーク市経済開発公社(オープンデータ担当) ニューヨーク市のオープン

データサイトでは、静的な統計データに限らず、タクシーの移動情報(乗車地、降車地、時間等)といった動的データも集めて公開している。

<NYC taxi A day in the Life>http://chriswhong.github.io/nyctaxi/