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アフリカ地域北部回廊 物流整備マスタープラン策定支援プロジェクト アフリカ回廊開発戦略的マスタープラン説明会資料 20170118JICA コンサルタントチーム 総括 下條哲成 日本工営株式会社 都市空間事業部 副技師長

表紙タイトル (HGPゴシックE 44pt)2017/01/18  · NK/EJEC/PADECO 物流状況 •この5年間で物流のコストおよびリードタイムともに著しく改善。 •

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アフリカ地域北部回廊 物流整備マスタープラン策定支援プロジェクト アフリカ回廊開発戦略的マスタープラン説明会資料

2017年01月18日

JICA コンサルタントチーム 総括 下條哲成 日本工営株式会社 都市空間事業部 副技師長

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NK/EJEC/PADECO

1 北部回廊物流MPのビデオ放映

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NK/EJEC/PADECO

プレゼンテーションの内容

1. 北部回廊MPのビデオ放映

2. 調査概要

3. 北部回廊の現況と将来

4. マスタープランでの主要な提案

5. 事業実施計画と北部回廊フラッグシップ・プロジェクト

6. マスタープランの効果

7. まとめ

8. 参考資料:ケニア国およびウガンダ国の経済・社会指標

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2 調査概要

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目的および対象地域

プロジェクトの目的:

2030年を目標とした北部回廊物流網整備マスタープランを策定する。

カウンターパート機関職員へ地域開発戦略にかかる技術移転を行う。

プロジェクト対象地域: ケニア・モンバサを起点としてウガンダ、ルワンダ、ブルンジまでをつなぐルートを中心とする。

南スーダン・ジュバに向かう1) エルドレッド起点ルート、2) トロロ起点ルート、3) カンパラ起点ルート、および1) カン

パラからコンゴ民主共和国東部に向かうルートも対象とする。

各ルートの周辺地区を含む。

位置図 プロジェクト期間: 2015年3月~ 2017年3月

5

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3 北部回廊の

現況と将来

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NK/EJEC/PADECO

1) 輸入の圧倒的超過

- 輸入:輸出 = 9 : 1 *1

⇒ 所得の外部流出

7 *1: EACとモンバサ港間の貨物輸送量 (出典: OD and Traffic Survey in 2015 by JICA Study Team)

*2: 首都から半径50km以内 (出典: Census 2009 in Kenya and Census 2014 in Uganda)

北部回廊地域の課題

•現況と課題:輸入の超過と都市機能の偏在

2)各種機能の首都への偏在

- 都市部の人口 *2

: ナイロビ周:33%

: カンパラ周辺:37%

- GDP : ナイロビ: 40-50%

⇒ 地域的に不均衡な開発

3)鉱業、農業、工業な

どの産業間の連携が弱い

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物流状況

• この5年間で物流のコストおよびリードタイムともに著しく改善。

•過去、沖待ち等で10日以上を要したが、現在、入港/搬出が 2-3 日まで短縮したことで、輸入リードタイムの短縮に大きく貢献した。

•内陸国への輸入はシングル・カスタム・テリトリー (SCT)制度の導入が図られているものの、一般貨物に適用されていない。

•マラバ国境通過に約 1.5 日を費やしている。現状ではケニア側の渋滞が著しいが、One Stop Boarder Post (OSBP)事業が進行中であり改善が期待される。

•輸出において、モンバサ港で全ての貨物に対してのX線スキャンが必要で、その待ち時間は2日程度。3日前に搬入する必要がある。

8

コンテナ(20FT) 輸送コスト(US$)

輸送コスト削減率

輸送時間 (港での搬入 + 輸送時間: 日)

出発地 目的地 2009-2010 2014 2009-2010 2015 モンバサ ナイロビ 1,300 1,023 -21% 16.2 7.2 モンバサ カンパラ 3,400 2,867 -16% 25.2 8.3

出典: NCTTCA、ただし2015年の輸送時間は調査団

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物流のボトルネック

9

港のキャパシティ不足

CFSの能力不足

SCTの導入が限定的

スキャン待ち

都市部での渋滞

交通事故による渋滞

国境通過待ち

空コン手配待ち 空コン手配待ち

出典:調査団

黒字:輸入

青字:輸出入

赤字:輸出

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モンバサ港取扱貨物量の予測

出典:最新デートを加味してJICA;“The Project for Technical Assistance to Kenya Ports Authority on Dongo

Kundu Port, Mombasa Master Plan (The Second Progress Report June 2015)を調査団がアップデートした

将来(2030年)モンバサ港取扱貨物量: • 総輸入量 :2015年24百万トン→2030年57百万トン 2.4倍

• 総輸出量 :2015年2.5百万トン→2030年4.7百万トン 1.9 倍

• 総輸出入量:2015年27百万トン→2030年62百万トン 2.3倍

図 : モンバサ港における輸出入貨物量の予測結果

21,536

23,857

56,814

2,465 2,451 4,650

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

Grand Total of Import Comodities

Grand Total of Export Comodities

(1,000tons)

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中国支援の標準軌鉄道(SGR)プロジェクト

モンバサーナイロビ間2017

年中(7月?)に完成予定

ナイロビーマラバ間2021年末までに完成予定

カンパラーマラバ間2019年末までに完成予定

トロローグル間2022

年末に完成予定

出典:調査団の関係者へのヒヤリング結果に基づく

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マスタープランでの主要な提案

・地域戦略

・産業戦略

・運輸戦略

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(1) 成長ドライバーを育成する

(2) 貨物の配送を考慮して物流ハブを配置し、産業地域との連結を図る

(3) 物流ハブを設置する

2. 産業戦略

4. 組織と制度面の戦略 5. 財務面の戦略

(1) プロジェクトのための財源の多様化を図る

(2) 費用回収のための政府の歳入拡大を図る

(1) 物流における政府の役割を明確にする

(2) 物流を効率化するための地域間連携を促進する

下記の戦略によって支えられる

3. 運輸戦略

(1) トラック輸送から鉄道およびパイプライン輸送の比率を上げる

(2) 貨物輸送および物流のボトルネックを削減する

(3) 既存の運輸インフラ(水運、空港、モンバサ港)の改善と利用

1. 地域戦略

(1) 北部回廊と生産拠点との連結を副都市の育成を通じて強化する

(2) LAPSSET回廊、中央回廊、カンパラ-ジュバ-アジスアベバ-ジブチ回廊との連結を強化する

北部回廊における包括的開発戦略

開発ビジョン: “To be the Leading Economic Corridor with

Integrated Transport and Logistics Systems in Africa”

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1. 地域戦略(1/2):段階的な地域開発 •SGR沿いのロジスティック・ハブ建設 •SGR沿いの産業ハブ建設 •製油所の建設

•地方開発 •鉱山開発 •他回廊との連結強化

•より多くのハブの建設 •パイプライン建設 •農業支援の強化 •都市機能の強化

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短期:2020年 中期:2025年まで

中長期:2030年まで

多極分散型の実現

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1. 地域戦略(2/2):他回廊との連結強化

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(1) LAPSSET回廊、中央回廊、カンパラ-ジュバ-アジスアベバ-ジブチ回廊との連結を強化する。

→ より大きな市場の創出と東アフリカ地域の連携強化 カンパラ-ジュバ-アジスアベバ- ジブチ回廊 LAPSSET回廊

中央回廊

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2. 産業戦略 (1/2):成長ドライバーの育成

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(1) 輸出を促進し、既存の輸入を代替し、地域経済に貢献する成長ドライバーとなる産品や産業を育成する。

→ 2030年までの輸出増の85%を担い、輸入増加の10%を低減させる。

カテゴリー ケニア ウガンダ

輸出の促進

お茶、コーヒー、切り花、加工フルーツ・野菜、原油、ニオブ(レアメタル)、建築資材(鉄鋼・鉄鋼製品)、消費財(①石けん・洗剤、②加工食品等)、 縫製、皮革、ソーダ灰

コーヒー、油脂作物、原油、リン、その他の鉱物資源(金、鉄鉱石、ウォルフラム、スズ、タンタライト、銅等)、皮革、建築資材(鉄鋼・鉄鋼製品等)、消費財(石けん・洗剤等)、

既存の輸入 を代替

コメ パーム油、コメ、石油製品

地域経済への貢献

食肉、プラスチック製品、包装材、石炭、天然ガス、観光、物流業

食肉、皮製品、観光、物流業

合計 20 成長ドライバー 15 成長ドライバー

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2. 産業戦略(2/2):物流ハブの設置

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(1) 貨物の配送を考慮して物流ハブを配置し、産業地域との連結を図る。

→産業育成のための効率的な物流網の実現 Candidate of

logistics Hub

Catchment AreaRadius of 200km

Candidate of

logistics Hub

Catchment AreaRadius of 200km

キスム/ナイロビ/モンバサの3か所 ムバララ/カンパラ/グル/トロロの4か所

200 km圏

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3. 運輸戦略

(1) トラック輸送から鉄道・パイプライン輸送の比率を上げる。

26 百万トン

モンバサ港の総貨物量

トラック輸送: モンバサ港の総貨物量の71%

鉄道輸送 (MGRのみ):モンバサ港の総貨物量の8%

パイプライン:モンバサ港の総貨物量の21%

62 百万トン

モンバサ港の総貨物量

トラック輸送:モンバサ港の総貨物量の46%

鉄道輸送 (MGR+SGR):モンバサ港の総貨物量の33%

パイプライン:モンバサ港の総貨物量の21%

2015年 2030年

• ケニア政府の計画に基づき老朽化したパイプラインを廃止しパイプラインを新設していく必要がある。

• 道路の4車線化も必要。

• 調査団の試算によれば標準軌鉄道(SGR)の輸送コストがトラック輸送の約半分になる必要がある。

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図:2030年モンバサ関連貨物(トラック、鉄道)に対する輸送機関分担率の変化

将来貨物鉄道分担率(トラック、鉄道)の予測結果

SGRの輸送費をトラックの1倍から0.2倍まで変化させた場合の輸送機関選択モデルによって予測された分担率の変化の推計結果は下図のとおり。

SGR輸送費がトラックの1/2になると想定するとモンバサ関連(トラック+鉄道)貨物量の40%に相当する。

SGR輸送費がトラックと同じだとそのシェアは20%と予測される。

SGR輸送費がトラックの1/5だとそのシェアは60%と予測される。

出典: 調査団

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5 事業実施計画と

北部回廊フラッグシップ・プロジェクト

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提案プロジェクトの実施計画(1/2)

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12セクターで計119のプロジェクト(390億ドル)を提案。

2020年までを目標とした短期開発は総数の32%を占める(総事業費の50% )

2025年までを目標とした中期開発は総数の45%を占める(総事業費の37% )

鉄道セクターは、北部回廊における将来の経済発展のための最重要セクターであるため、その内の90%のプロジェクトが基幹インフラとして短期開発で実施される。

セクター

数/金額(100万USD)

計 短期

基幹イン

フラ開発期

中期

産業発展期

長期

更なる

発展期

2030年以降

道路 4 / 540 4 / 1,900 5 / 1,380 8 / 2,690 21 / 6,500

港・空港・水路 5 / 1,690 3 / 930 2 / 680 0 / 0 10 / 3,300

鉄道 14 / 15,120 3 / 1,660 0 / 0 0 / 0 17 / 16,780

ロジスティクハブ 1/ 50 3 / 180 3 / 50 0 / 0 7 / 280

国境ポスト 8 / 70 5 / 30 2 / 10 0 / 0 15 / 110

石油・ガス 2 / 1,500 2 / 1,500 0 / 0 0 / 0 3 / 2,070

アグリビジネス・産業 0 / 0 21 / 330 7 / 180 0 / 0 28 / 510

水・電気 4 / 530 12 / 8,090 1 / 40 0 / 0 17 / 8,660

計 38/ 19,490 53 / 14,690 20 / 2,340 8 / 2,690 119 / 39,210

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提案プロジェクトの実施方法 (2/2)

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民間の関与が大きいカテゴリーAとBは総事業費の30%にとどまり、残りのプロジェクトは公共部門の財政負担が大きいと考えられる。

道路セクターは、料金システムの不確実性が要因となり、 60%が公共事業に依存すると評価。

鉄道セクターは、民間事業者によって提供される料金を含むサービスレベルが不確実なので、90%がカテゴリーC以下に評価。

セクター

数/金額(100万USD)

計 A民間主導型PPP

Bハイブリッド型PPP

C公共主導型PPP

D公共事業

道路 2 / 20 1 / 800 6 / 2,210 12 / 470 21 / 6,500

港・空港・水路 0 / 0 4 / 880 6 / 2,420 0 / 0 10 / 3,300

鉄道 1 / 300 2 / 1,300 8 / 14,200 6 / 980 17 / 16,780

物流ハブ 4 / 100 3 / 170 0 / 0 0 / 0 7 / 270

国境ポスト 0 / 0 0 / 0 0 / 0 15 / 110 15 / 110

石油・ガス 3 / 2,090 1 / 1,000 0 / 0 0 / 0 3 / 2,070

アグリビジネス・産業 0 / 0 6 / 170 10 / 250 12 / 90 28 / 510

水・電気 0 / 0 3 / 6,780 2 / 990 12 / 890 17 / 8,660

計 11 / 2,560 19 / 11,050 32 / 20,070 57 / 5,530 119 / 39,210

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NK/EJEC/PADECO

北部回廊フラッグシップ・プロジェクト

23

ケニア案件 ウガンダ案件 両国案件

1

2

12

3, 27 3, 12

3

3

4, 6, 7,14, 15, 16

4, 17, 18, 19 4,19

4

4

4 5

8

9

10

13

24

4, 21, 22, 23,25

No. セクター 状況 プロジェクト名

1 石油・鉱業 検討中 エルドレットーカンパラーキガリ石油パイプラインプロジェクト

2 ICT 検討中 北部回廊ICTプロジェクト

3 道路 検討中 物流ハイウェイプロジェクト

4 物流 一部実施済 物流ハブプロジェクト

5 道路 検討中 エルドレットージュバーハイウェイプロジェクト

6 港湾 検討中 モンバサ港開発プロジェクト

7 都市開発 未検討 モンバサ港周辺物流設備再整備支援プロジェクト

8 水 検討中 アティダムプロジェクト

9 水 準備中 ムウェアダムプロジェクト

10 電力 検討中 イシンヤーナイロビ東送電線プロジェクト

11 製造 準備中 リフトバレーにおける地熱エネルギーベース地域産業

12 電力 一部実施済 リフトバレーにおける地熱プロジェクト

13 電力 検討中 モンバサ石炭発電所・マリアカニ変電所プロジェクト

14 電力 検討中 ドンコクンドゥーマリアカニ送電プロジェクト

15 製造 準備中 モンバサ経済特区プロジェクト

16 製造 未検討 ケニア国建設資材・機器産業競争性向上プロジェクト

17 農業 未検討 ナイロビ都市農業ファイナンス改善プロジェクト

18 農業 未検討 ウガンダ国農業開発バリューチェーンパイロットパイロットプロジェクト

19 都市開発 未検討 キスム都市圏物流産業を中心とした地域開発プロジェクト

20 石油・鉱業 検討中 ウガンダ国鉱山開発マスタープラン

21 製造 未検討 ウガンダ国建設資材・機器産業競争性向上プロジェクト

22 農業 検討中 ウガンダ国農業開発バリューチェーンパイロットプロジェクト

23 電力 検討中 カンパラー北ナムンゴナームトゥンドゥエ132kV送電線改修

24 電力 検討中 北部回廊基幹回線統合(発電、送電、相互接続)

25 都市開発 未検討 カンパラ都市圏(ジンジャを含む)における物流産業を中心とした都市開発プロジェクト

26 交通 未検討 地方都市における都市交通開発MP

27 製造 未検討 ジンジャ経済特区開発プロジェクト

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フラッグシップ・プロジェクト:モンバサSEZ

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(1) 港湾をベースにした経済特区(SEZ)であり、ケニアおよび東ア

フリカ地域の物流拠点として機能する。 • 大きさは1,200 ha • 自由貿易地域(FTZ)、工業団

地、国際港、居住・観光機能を内包。

• インフラ:電力、給水、廃棄物処理、通信の安定供給を目指す。

• 南部バイパスでアクセスを確保。

(2) SEZの経済効果は3.6億ドルで

あるが、物流ハブや投資促進等のモンバサへの波及効果は21億ドルに及ぶ。

モンバサSEZのコンポーネント

Mombasa SEZ

12 km2

モンバサSEZの位置

出典:Final Report (Summary) of the Project on Master Plan Development of Mombasa Special Economic zone (JICA, 2015)

モンバサSEZの土地利用計画

国際港

工業団地

FTZ

観光地区

居住区

南部バイパス

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6 提案マスタープランによって期待される効果

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NK/EJEC/PADECO

内陸輸送に対する効果

40フィートコンテナ当りトラック輸送で20-40%の、鉄道輸送で30-60%の内陸輸送コストの削減が可能となる。これは2030年のGDP予測の約0.9%にあたる10億ドルに相当する。

26

内陸輸送コストの削減( 米ドル/40フィートコンテナ)

2030年における内陸輸送費の削減予測(百万 米ドル)

注: MPが実現しない場合: トラックのシェア:71%、鉄道のシェア:8%, 上記表に示す削減が実現していないケース。.

MPが実現した場合: トラックのシェア:46%、鉄道のシェア:33%, 上記表に示す削減が実現しているケース。

2015 2030 削減

モンバサから トラック 鉄道 トラック 鉄道 トラック 鉄道

ケニアへ 1,915 2,280 1,490 1,415 425 (78%) 865 (62%)

ウガンダへ 3,600 3,260 2,700 2,360 900 (75%) 900 (72%)

モンバサへ

ケニアから 1,580 2,080 1,080 830 500 (68%) 1,250 (40%)

ウガンダから 3,130 2,810 1,930 1,330 1,200 (62%) 1,480 (47%)

MPが実現しない場合 MPが実現した場合 内陸輸送費削減効果 2030年GDP

輸入 輸出 輸入 輸出 輸入 輸出 合計 2030 年GDP比

ケニア 1,610 543 1,203 325 407 (75%) 218 (60%) 625 91,257 0.7%

ウガンダ 1,063 137 762 75 300 (72%) 63 (54%) 363 19,491 1.9%

合計 2,673 680 1,966 399 707 (74%) 281 (59%) 988 110,748 0.9%

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7 まとめ

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項目 調査団見解 マスタープランでの提言等

経済 ケニアの経済は年間5.5% 〜6.5%増、およびウガンダは5.0% 〜6.0%増の成長予測。

2020年にケニアでは原油輸出が、ウガンダでは石油生産が開始される予定でさらに伸びる可能性はある。ただし、原油価格の低迷で開発が進むか不透明。

市場統合 ・ OSBS整備が進行中。運用面での進行も期待。 ・ シングル・カスタム・テリトリー(SCT)は石油製品以外の品目に広がることを期待。

・ 実質的には非関税障壁がなくなっておらず、優遇措置の効果を減じるような例が報告されている。

制度面では進捗しているが、運用面での課題がある。インフラ整備により他回廊との連携が進むと同時に運用面で改善圧力が高まっていくことを期待。さらに回廊沿いのITCインフラの整備も提言。

産業振興 • ケニアにおいては製造業を中心とした振興を期待。産業インフラや地方政府による許認可などの問題なに対しては経済特区(SEZ)設立に期待。

• ケニアでは水が産業振興の大きな制約要因。 • ウガンダでは農業の振興および鉱物資源の開発を期待(豊富な水資源→農業、豊富な鉱物資源)。

ケニアにおけるSEZ振興(モンバサ他)および周辺の水資源開発の加速を提案。 ウガンダにおいては農産物グロスドライバー振興(バリューチェーン強化)、および鉱物資源マスタープランを提案。

本邦企業の進出・ビジネス機会(1/2)

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本邦企業の進出・ビジネス機会(2/2)

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項目 調査団見解 マスタープランでの提言等

物流 物流に係るリードタイム短縮およびコスト低減などの近年のポジティブな変化を評価。一方で、モンバサ港、道路、国境施設、などの物流インフラにまだ課題がある。

新コンテナターミナル建設による港のオペレーションの効率・迅速化、道路の4車線化、OSBP接続道路の多車線化、空コンテナデポ設置などを提言。

地方展開 • 農産物や鉱物資源は地方に存在するが、これをカバーする物流網は限定的。

• ナイロビおよびカンパラへの二極集中が進んでいる。

内陸コ ンテナ基地(ICD)とその近隣に物流センターを持つ多目的物流ハブを設置することを提案。また、地方都市の振興を提案。

SGR 2021年にはSGRはモンバサからカンパラまでつながることになっている。一方で、巨額な資金が財政を圧迫しており、SGRの運営面も不透明。

トラックから鉄道貨物にシフトするためにSGRの運送費用がトラックの半分程度になる必要を指摘。

Public Private Partnership

(PPP)

ケニアおよびウガンダでもPPP法は設立済で、PPP案件の実施段階に移る。ケニアにおいては受益者による料金負担の法制化が課題。一方、ウガンダはカンパラ-ジンジャ高速道路事業において事業者(SPC)の収入源を料金所収入からSPCの必要経費・利回りをベースにしたAvailability Payment方式に変更した。

北部回廊で提案した事業でも料金徴収の課題があり民間企業主体のPPPは限定的であることを指摘。

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マスタープラン承認のための内閣提出用資料作成

中期/各セクター計画へのマスタープランの反映

ウガンダ Vision 2040

5カ年計画

セクター戦略/マスタープラン

ケニア Vision 2030

国家中期計画

セクタープラン

年次計画/予算 年次計画/予算

マスタープランの内閣承認

: ケニア国運輸インフラ省/ウガンダ国公共事業運輸省が行うアクション

: セクター担当の省庁が行うアクション

今後の予定

北部回廊物流整備マスタープラン

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参考資料:経済・社会指標

ケニア ウガンダ

■ 人口

■ 一人当たりGDP

■ 総人口に占める

中間層

・国全体:4,540万人 (2015年推計、出所:ケニア国家統計局)

・首都ナイロビ:314万人 (2009年、出所:ケニア国家統計局)

・1,377 ドル (2015年)

・44.9% ⇒ 1,980万人 (2010年、出所:AfDB) ※中間層:一日当たり所得2~20ドル

・18.7% ⇒ 650万人

(2010年、出所:AfDB)

・705ドル (2015年)

・国全体:3,580万人 (2014年、出所:ウガンダ国家統計局)

・首都カンパラ:151万人 (2014年、出所:ウガンダ国家統計局)

■ GDP成長率 ・5.57% (2015年、出所:世界銀行)

・5.00%

(2015年、出所:世界銀行)

■ 生活レベル概要 ・携帯電話:加入者数は全人口の65%(2,530万人、2012年)。スマートフォンは1~10万円相当。通話とメッセージだけの製品は500円~。

・テレビ:スマートテレビや薄型テレビが高・上位中所得層に人気(売れ筋:2~3万円)。それ以下の層には安価品が出回っている。

・冷蔵庫:高・上位中所得層に販売が伸びている(売れ筋:3万円前後)。それ以下の層には手が届かない。

・洗濯機:同じく上位中所得層以上が顧客の中心(売れ筋:2~3万円) (出典: JETRO”途上国の日々の暮らしから” ケニア編)