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非特異的腰痛とは
非特異的腰痛とは、腰椎での神経根や馬尾由来の症状がなく、あるいは骨折、感染症や悪性腫瘍など重篤な外傷、疾患による症状を含んでいない腰部の痛み
原因を特定できない理由頻度、程度、症状のある期間などが個々でかなり異なる。患者の記憶、陳述によって発症時の状況を把握することしかできず、客観的なエビデンスを得ることが難しい。日常診療では、患者の動作や姿勢をみることは短時間しかできない。
従来技術と課題
OWAS法 (Ovako Working Posture Analysing System)腰痛のリスクを評価するための作業姿勢評価方法
体の各部分のコードと重量のコードを組み合わせたマトリックスから健康障害のリスクを評価
手作業であり、日常生活の長時間記録はできない。
各基本動作の判別「走行」「歩行」「静止した立位」「静止した座位」「動きのある立位」「動きのある座位」「脱靴」を各10分間3回実施した場合の各動作に判別された時間。「動きのある立位」は、他の動作より標準偏差が大きかった
動作・姿勢判別技術の検証
各基本動作の判別「走行」と「歩行」を「歩行」に、「静止した立位」と「動きのある立位」を「立位」に、「静止した座位」と「動きのある座位」を「座位」に統合した場合の各動作に判別された時間。「動きのある立位」を「静止した立位」と統合して「立位」とすれば、他の動作と同程度の標準偏差になった。
動作・姿勢判別技術の検証
検証試験のまとめ
インソール型足底荷重記録装置を使用して、「歩行」「立位」「座位」「靴を脱ぐ」という基本動作の足圧の基準値を求めると、実際の行動を足圧のパターンによって各基本動作に判別できた。
「歩行」 「立位」 「座位」 「靴を脱ぐ」
腰痛評価システムの検証
目的インソール型足底荷重計を使用し、勤務中や日常生活に
おける基本的な動作を経時的に判別し、腰痛出現と姿勢との関連を客観的に調査すること。
「歩行」 「立位」 「座位」 「靴を脱ぐ」
評価システムインソール型足底荷重記録装置(左)痛み計測装置(右)2つの装置を同期させ動作・姿勢と痛みの出現時間を一致させる。
• 荷重記録は、0.05秒毎に足圧を測定し、1秒毎にその平均値と最大値を記録。14時間ほど記録可。
• 痛みは10段階評価(0を除く)のボタンを押し記録。
腰痛評価システムの検証
腰痛評価システムの検証
立位作業者と座位作業者の「歩行」「立位」「座位」「脱靴」の労働時間に占める割合立位作業者では、「立位」が、労働時間の約60%を占めており、座位作業者では、「座位」が、労働時間の約60%を占めていると判別された。
立位作業者1
Oswestry Disability Index:6%(3/50)
両足
左足
右足
腰痛 × 4回
70分
立位作業開始
40分
初回腰痛出現まで70分立位作業2時間における腰痛回数は4回
立位作業者2
Oswestry Disability Index:22%(11/50)
両足
左足
右足
腰痛 × 36回
重心移動が頻回に行われており、動きのある立位状態または歩行と認識
多少動きはあるものの立位を保っている
立位作業開始後4分で腰痛出現
腰痛リアルタイム評価システムの構築
本技術により動作・姿勢データをリアルタイムに取得
スマホや専用器に荷重データや痛みの程度を経時記録
データ保管と診断支援のための腰痛出現パターンの解析
スマホや専用器にデータ送信
スマホや専用器による腰痛防止のための予防医学的介入
お問い合わせ先
産業医科大学 産学連携・知的財産本部産学連携・知的財産担当教員 橋本正浩
TEL 093-603-1611FAX 093-602-5482E-mail [email protected]
医療現場・研究現場には、その他にもたくさんのニーズがありますので、ご遠慮なくお問い合せ下さい。