「VOC 対策」サイトマップ はじめに 1. VOC とは VOC は有機溶剤のことで、光化学スモッグを引き起こす原因物質の ひとつです。平成 12 年度の排出量は 146.5 万トンです。 2., VOC 排出規制がスタート 大気汚染防止法が改正され、平成 22 年度までに 3 割削減を目標に、 法規制と自主的取組の組み合わせで行うことになりました。 3. VOC 対策のメリット VOC 対策のための低コストで簡単な方法もあります。結果的に有機 溶剤の使用量を抑えられた、工場内の環境が向上した、地域への社 会的貢献ができたなど、そこには大きなメリットがあります。 基礎編:VOC 排出対策の仕組み 1. 法規制と自主的取組 自主的取組は事業者の創意工夫で取組むもので、実績を評価する仕 組みと情報公開で、透明性・客観性を確保します。 2. 自主的取組の流れ 事業所、業界団体、経済産業省、産構審 WG、自主的取組支援ボー ドのそれぞれの役割をご紹介。 3. 法規制の対象施設とは? 自社が改正大気汚染防止法の VOC の法規制対象となるのか? 対象施設、外形裾切り基準、排出基準値一覧表を掲載しています。 実践編:VOC 自主的取組をするには 1. まずは調査 排出の実態を平成 12 年度と比べることからはじめます。 2. 何ができそうか検討してみましょう すべての VOC 物質に対策を!というわけではありません。コスト を考えて効果を上げるために検討する際のポイントとは? 3. 自主的取組の実施 自主的取組を実施するまでの 6 つのステップ 4. いろいろな対策の考え方 費用対効果を上げるいろいろな対策のいくつかをご紹介 自主的取組の支援制度など 1. VOC 自主的取組支援ボード 所属する参加団体がない場合の支援制度です。 2. 中小企業支援制度を活用しましょう 優遇税制などの中小企業支援制度 3. 研究開発の動向 環境省、東京都、NEDO などの導入しやすい施設や技術のご紹介 4. こんなときは? FAQ、問い合わせ先

「VOC対策」サイトマップ「VOC対策」サイトマップ はじめに 1. VOCとは VOCは有機溶剤のことで、光化学スモッグを引き起こす原因物質の

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「VOC 対策」サイトマップはじめに

1. VOC とは VOC は有機溶剤のことで、光化学スモッグを引き起こす原因物質のひとつです。平成 12 年度の排出量は 146.5 万トンです。

2., VOC 排出規制がスタート 大気汚染防止法が改正され、平成 22 年度までに 3 割削減を目標に、法規制と自主的取組の組み合わせで行うことになりました。

3. VOC 対策のメリット VOC 対策のための低コストで簡単な方法もあります。結果的に有機溶剤の使用量を抑えられた、工場内の環境が向上した、地域への社会的貢献ができたなど、そこには大きなメリットがあります。

基礎編:VOC 排出対策の仕組み

1. 法規制と自主的取組 自主的取組は事業者の創意工夫で取組むもので、実績を評価する仕組みと情報公開で、透明性・客観性を確保します。

2. 自主的取組の流れ 事業所、業界団体、経済産業省、産構審 WG、自主的取組支援ボードのそれぞれの役割をご紹介。

3. 法規制の対象施設とは? 自社が改正大気汚染防止法の VOC の法規制対象となるのか?対象施設、外形裾切り基準、排出基準値一覧表を掲載しています。

実践編:VOC 自主的取組をするには

1. まずは調査 排出の実態を平成 12 年度と比べることからはじめます。

2. 何ができそうか検討してみましょう すべての VOC 物質に対策を!というわけではありません。コストを考えて効果を上げるために検討する際のポイントとは?

3. 自主的取組の実施 自主的取組を実施するまでの 6 つのステップ

4. いろいろな対策の考え方 費用対効果を上げるいろいろな対策のいくつかをご紹介

自主的取組の支援制度など

1. VOC 自主的取組支援ボード 所属する参加団体がない場合の支援制度です。

2. 中小企業支援制度を活用しましょう 優遇税制などの中小企業支援制度

3. 研究開発の動向 環境省、東京都、NEDO などの導入しやすい施設や技術のご紹介

4. こんなときは? FAQ、問い合わせ先

はじめに -1

環境省の調査では平成12年度のVOC排出量は146.5万トンです。

VOCは有機溶剤のことで光化学スモッグの原因にもなります。 SPM(二次粒子)

光化学オキシダント(低層オゾンなど)光化学オキシダント(低層オゾンなど)

NOx VOCSOx

VOC とはVOC は揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略称で、塗料、印刷インキ、接着剤、洗浄剤、ガソリン、シンナーなどに含まれるトルエン、キシレン、酢酸エチルなどが代表的な物質です。製品から見て直感的には、「有機溶剤」と考えておけば良いでしょう。大気中の光化学反応により、光化学スモッグを引き起こす原因物質の 1 つとされています。環境省が実施したシミュレーションの結果、光化学オキシダントおよび SPM の目標を達成するためには VOC について平成 22 年度までに平成 12 年度比 3 割削減する必要があるとされました。VOC 排出量の発生源として、塗料、洗浄剤、接着剤、インキからの VOC 排出が全体の 75%を占め、業種別に見ても、塗料等を多く扱う業種からの排出が多い結果となりました。

出典:環境省(平成19年 3月)

塗装32%

燃料(蒸発ガス)12%印刷

インキ9%

化学品9%工業用洗浄剤

6%

ラミネート用接着剤6%

接着剤4%

洗浄用シンナー4%ドライクリーニング溶剤3%

粘着剤・剥離剤3% その他13%

約146.5万トン排出量合計

平成12年度

(国内固定発生源)

平成12年度のVOC排出量

はじめに -2

法規制 自主的取組

VOC排出規制とは?

大気汚染防止法 我が社のVOC削減計画

平成12年度平成22年度までに

3割削減3割削減創意工夫でできることから

業界団体でも参加している

6種類の施設に規制をしています

VOC 排出規制がスタート平成 16 年 5 月に大気汚染防止法が改正され、平成 18 年 4 月 1 日から施行され、揮発性有機化合物(VOC)の排出規制が実施されました。今般の法改正では、わが国の環境法体系で初めて、「法規制」と「自主的取組」の双方を適切に組み合わせて、効果的に VOC の排出を削減することとされています。平成 12 年度の大気排出量を基準に平成22 年度までに VOC の排出量を 3 割程度削減することが目標です。

揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制に関する施策その他の措置は、この章に規定する揮発性有機化合物の排出の規制と事業者が自主的に行う揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制のための取組とを適切に組み合わせて、効果的な揮発性有機化合物の排出及び飛散の抑制を図ることを旨として、実施されなければならない。

(大気汚染防止法第17条の2)

はじめに -3

固定施設にフタをするなど低コストで簡単な方法からはじめませんか。

有機溶剤の使用量が減った→コストダウン!工場内の環境がよくなった→効率アップ!そこには大きなメリットがあります。

かならずフタを閉める!

VOC 対策のメリットVOC対策は設備投資を伴うため、コストがかかるイメージがありますが、簡単な工程改善でも排出を削減することができ、溶剤の使用量を減らすことでコストメリットがでたり、作業環境が改善されるなど、様々なメリットがあります。VOC 排出削減のために安価で適用しやすい工程内対策が、環境省の分野別マニュアル(1 塗装、2 印刷、3 工業洗浄)や東京都の「VOC 対策ガイド」(http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/chem/voc/vocguide/guide18.htm)で紹介されています。蓋をするなどの簡単な工程の工夫や回収再利用により、溶剤等の資材使用量の削減が図られ、コストメリットが出る場合があります。

塗装 印刷 工業洗浄 東京都の「VOC 対策ガイド」

リンク先「塗装」http://www.env.go.jp/air/osen/voc/pamph4/index.html「印刷」http://www.jfpi.or.jp/environment/hourei/index.html「洗浄」http://www.env.go.jp/air/osen/voc/manual1/index.html東京都の「VOC 対策ガイド」http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/chem/voc/vocguide/guide18.htm

VOC 対策により、副次的に生じるコストメリットとしては次のようなものがあげられます。● 溶剤の揮発を防止するなどの対策により、VOC 製品の購入量が減少し、製造コストが安くなる● リサイクル型の回収設備(例:洗浄施設における冷却凝縮設備)の設置により、回収物質の分だけ購入量が減る● VOC燃焼処理装置の熱を活用することで、省エネルギー対策になる

VOC 対策は、A 作業環境の改善、B 環境情報の透明化による CSR の確保、C 化学物質管理の進展、D 悪臭の防止など、企業の環境配慮経営をより促進させます。PRTR 法や労働安全衛生法などの他の法律への対応が、VOC の排出削減

とその報告にも繋がります。

このホームページは経済産業省が発行する「VOC 排出抑制の手引き」の内容を元に、主に中小企業の方々が、VOC排出削減の自主的取組に参加しやすいように、自主的取組とはどんな取組か、具体的に何をすればよいのか、どのようなメリットがあるのか、どのような対策の考え方があるのか、を中心にご紹介します。併せて、法規制とはどんなものか、法規制対象になるのはどんな施設か、法規制対象施設では何をしなければならないか、についても、簡潔に解説します。「VOC排出抑制の手引き」はこのページからダウンロードもできますので、ぜひご覧下さい。

VOC 排出対策の仕組み -1

業界や企業が自発的に計画を立て、自社に合った方法で対策を実行できる仕組み。今までの環境対策での実績でも効果的でした。

そもそも「自主的取組」とは

法規制と自主的取組平成 18 年 4 月 1 日より施行された改正大気汚染防止法では、VOC の大気への排出削減について、その第 17 条の 2に、「法規制と事業者による自主的取組を組み合わせて施策を講じること」と記され、強制力による法規制だけでなく、事業者が自ら創意工夫して大気排出量を削減する自主的取組が効果を発揮することが期待されています。このホームページでは、どうすれば簡単で効果的な排出削減と自主的取組ができるのか、そのヒントや有用な情報源をご紹介します。

自主的取組は、法規制の短所である非効率性、非柔軟性を補うために 1990 年ごろに登場した政策手法の 1 つです。わが国では平成 9 〜 11 年度と平成 13 〜 15 年度の 2 期にわたり行われた「有害大気汚染物質」12 種の自主管理において、それぞれ 4 割以上の平均削減率を達成し、環境中の濃度も下がったと評価されています。自主的取組では、企業を主体とする排出削減の取組だけでなく、①実績を評価するしくみ②情報公開により、客観性・透明性を担保するようになっています。自主的取組とは、法規制による強制ではなく、業界や企業等が自発的に計画を検討・立案し、自由度のある対策手法を工夫して、対策を実行して行く仕組みのことです。自己宣言ではなく、客観的な検証の仕組みが必要であるため、VOC 排出削減の自主的取組では、企業からの実績報告は、取りまとめの業界団体を通じて経済産業省に報告され、それを産業構造審議会で検証する仕組みになっています。

確実かつ公平に排出削減が可能ばい煙等で実績

法規制(直接規制)事業者の創意工夫に基づき柔軟な対応が可能有害大気汚染物質で実績

自主的取組

自主的取組を評価・促進しつつ、大気環境への影響の大きな施設は法規制

法規制と自主的取組のベストミックス法規制と自主的取組のベストミックス法規制と自主的取組のベストミックス法規制と自主的取組のベストミックス

VOC 排出対策の仕組み -2

自主的取組のすすめ方 参加表明

客観的に評価 わが社わが社

自主的取組支援ボード自主的取組支援ボード

産業構造審議会WG産業構造審議会WG

経済産業省経済産業省

(社)産業環境管理協会

業界団体業界団体

集計・報告

集計・報告

集計・報告

調査

検討・評価背策定減

助言

報告

報告

業界団体に所属していない場合

自主的取組の流れ自主的取組に参加する意思のある企業は、事業形態に応じて適当な事業団体(例えば、会員となっている業界団体のいずれか 1 つ)の自主行動計画に参加を表明します。企業は、自社内の事業所で VOC の排出実態の調査を行い、それらを集計して、①平成 12 年度の基準排出量、②直近年度の排出量、③平成 20 年度の排出量の中間目標(任意)、④平成 22 年度の最終排出量の目標値を業界団体に報告します。自主的取組においては費用対効果を勘案して計画を作ることができるので、排出量の多い事業所の特定の施設に絞ったり、削減対象物質を限定したり、対策を講じるのに必要なコストを検討して、できるところから対策を行うための計画を策定します。

自主的取組での各主体の役割自主的取組での各主体の役割自主的取組での各主体の役割自主的取組での各主体の役割

調査報告

調査集計・報告

産業構造審議会WG

産業構造審議会WG

VOC製品製造に関わる業界団体等VOC製品製造に関わる業界団体等

情報提供セミナー、講演会の実施

省庁・地方自治体・公共機関等省庁・地方自治体・公共機関等

情報提供セミナー、講演会の実施優遇税制・低利融資制度等

支援

協力

経済産業省経済産業省自主的取組に関する「指針」の提示業界団体単位での計画及び実績の把握適切な対策の推進のための助言必要な施策の実施

集計・報告

集計・報告

業界団体業界団体排出量の推定・把握(参加企業のまとめ)業界団体単位での自主行動計画(参加企業のまとめ)適切な対策の推進のための協議 助言

助言・施策提言

事業所事業所排出量の推定・把握適切な対策の推進

自主的取組参加企業自主的取組参加企業

企業単位での自主行動計画の策定排出量の推定・把握(事業所のまとめ)適切な対策の推進(事業所のまとめ)

自主的取組には誰でも参加できます!自主的取組では、いつから参加するかも限定されていません。どの年度から参加したとしても、平成 12 年度の基準排出量と、参加年度以降の毎年度の排出量、そして最終年度の平成 22 年度排出量を報告することになりますから、先行して自主的取組への参加を表明した業界団体や企業とまったく同じように寄与することができるのです。経済産業省では、自主行動計画の提出、または策定に関する相談、さらには、自主的取組への参加の判断に困っている事業者・業界団体の方々からのご相談を随時受け付けています。業界団体は、会員企業のうち自主的取組に参加を表明した企業からの報告値を集計し、業界団体としての自主行動計画を策定し、経済産業省に提出します。業界団体から出された自主行動計画は、毎年年末頃に開催される産業構造審議会環境部会産業と環境小委員会、化学・バイオ部会リスク管理小委員会 産業環境リスク対策合同ワーキンググループ(以下、「産構審 WG」)に提出され、審議されます。なお、事情によっては、2 年度目以降に一度提出した自主行動計画を見直すことが可能です。

経済産業省にきいてみよう!

参加団体を調べよう…

自主行動計画を提出するには?どうやって計画すればいいの?ご相談受付中!

印刷 塗料

金属・部品 化学物質

接着剤

産構審 WG 第6回(平成 20 年2月 15 日)までに、37 の業界団体から 34 の自主行動計画が提出され、10,217 社が自主的取組に参加しています。その他に2の業界団体で、計画の策定を検討中です。今後も参加する団体が増加すると予想されます。自主的取組には、「VOC 大気排出量を削減する事業者」ならば、いかなる施設類型の業界団体、企業でも参加できます。自主的取組では、法規制の対象の 6 施設類型に限定されませんし、規模要件もありません。例えば、次のような発生源があげられます。・規制対象外となる中小規模の施設・規制対象外の施設類型・排出口以外の開口部・屋外塗装作業など、施設以外からの VOC の揮発・発散

参考資料産構審WG第6回(平成20年2月15日)までに参加を表明した業界団体、および検討中の業界団体を示しておきます。

参加団体(順不同)

・VOC自主的取組参加団体

社団法人日本ガス協会、社団法人日本染色協会、日本製紙連合会、社団法人日本鉄鋼連盟、電機・電子4団体(社団法人電子情報技術産業協会、情報通信ネットワーク産業協会、社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会、社団法人日本電機工業会)、社団法人日本塗料工業会、社団法人日本自動車部品工業会、社団法人日本自動車工業会、線材製品協会、日本伸銅協会、全国鍍金工業組合連合会、社団法人日本電線工業会、社団法人日本溶融亜鉛鍍金協会、社団法人日本アルミニウム協会、社団法人日本建材・住宅設備産業協会、天然ガス鉱業会、石油連盟、社団法人日本化学工業協会、社団法人日本印刷産業連合会、ドラム缶工業会、軽金属製品協会、日本プラスチック工業連盟、社団法人日本オフィス家具協会、社団法人日本表面処理機材工業会、社団法人日本自動車車体工業会、日本接着剤工業会、日本繊維染色連合会、社団法人プレハブ建築協会、印刷インキ工業連合会、日本工業塗装協同組合連合会、日本ゴム工業会、日本自動車車体整備協同組合連合会

・VOC自主的取組支援団体

社団法人産業環境管理協会、日本産業洗浄協議会

今後参加を予定している団体(順不同)

日本粘着テープ工業会、日本金属ハウスウェア工業組合

自主行動計画を提出した後は、各社が適切な削減計画を実行し、その実績を年に 1 回、業界団体に報告します。業界団体は、自主的取組参加企業の削減実績を集計し、経済産業省の指針の書式にしたがって、経済産業省に報告します。削減実績の数字だけでなく、どのような技術を適用したか、どの程度のコストで削減できたか、計画値以上にうまくいったケース、逆に計画通りに行かなかったケースなど、さまざまな付帯状況について、できるだけ記載して報告としてまとめるのがよいでしょう。業界団体から出された自主的取組排出削減実績報告は、毎年年末頃に開催される産構審 WG に提出され、審議されます。自主的取組の実施に関連する主要な参考情報を、表にまとめておきます。

産構審 WG 第 1 回h t t p : / / w w w . m e t i . g o . j p /committee/materials/g50601aj.html

平成 17 年 6 月 1 日

産構審 WG 第 2 回h t t p : / / w w w . m e t i . g o . j p /committee/materials/g50814aj.html

平成 17 年 7 月 8 日

産構審 WG 第 3 回h t t p : / / w w w . m e t i . g o . j p /committee/materials/g51215cj.html

平成 17 年 11 月 30 日

産構審 WG 第 4 回h t t p : / / w w w . m e t i . g o . j p /committee/materials/g60516aj.html

平成 18 年 5 月 11 日

産構審 WG 第 5 回h t t p : / / w w w . m e t i . g o . j p /committee/materials/g61215bj.html

平成 18 年 12 月 13 日

産構審 WG 第 6 回h t t p : / / w w w . m e t i . g o . j p /committee/materials/g80215cj.html

平成 20 年 2 月 15 日

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中環審第 30 回大気部会

資料 3、有害大気汚染物質に関する自主管理の実施状況に係る評価について

平成 12 年 11 月1日、第 1 期、第 2 期の有害大気汚染物質の自主管理の成果の総括

NITE / PRTR 制度 http://www.prtr.nite.go.jp/prtr/prtr.html

PRTR 物質に関する排出量算定、濃度マップ、データベース、電子届出等

環 境 省 / PRTR イ ンフォメーション広場

http://www.env.go.jp/chemi/prtr/notification/calc.html PRTR 届出、集計結果等

東京都/ VOC 対策 http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/chem/voc/index.htm VOC 対策ガイド、アドバイザー無料派遣制度等

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VOC排出対策の仕組み -3

A+B+Cで30%削減です

Aの施設は「法規制対象」。BとCは自主的取組で!

法規制の対象となるのは6つの施設類型で、かつ、裾切り基準以上の大規模な施設。

裾切り基準以下そ

の他

の施設類型

6つの施設類型

大規模施設

裾切り基準以上

C

A

法規制

法規制

B

法規制の対象施設とは?事業者の皆さんにとっては、「自社が改正大気汚染防止法の VOC の法規制対象となるのか?」「法規制の対象となる場合、具体的に何をしたらよいのか?」が最大関心事と思います。この点を簡単に見ておきましょう。VOC の法規制の対象施設は、VOC 排出量が多いと思われる代表的な施設類型として、以下の 6 つに定められました。・塗装施設及び塗装後の乾燥・焼付施設・化学製品製造における乾燥施設・工業用洗浄施設及び洗浄後の乾燥施設・印刷施設における印刷後の乾燥・焼付施設・VOC の貯蔵施設・接着剤使用施設における使用後の乾燥・焼付施設

裾切り基準規模の小さい施設は、法規制対象とはなりません。これを判断する基準が、「裾切り基準」です。裾切り基準の考え方は、①塗装、印刷、接着、産業洗浄、化学品製造、貯蔵の 6 施設類型のいずれかに該当し、②送風機または排風機が付いている乾燥施設、あるいは焼付け施設があり(貯蔵施設及び産業洗浄施設の場合を除く)、③その施設の送風機または排風機の定格風量が表に示す裾切り基準値以上のもののすべてを満たす場合に限りその施設は法規制対象となり、表に示す排出基準値を守らなければならない、ということです。法規制対象かどうかは施設の類型と外形的な規模だけで決まり、VOC 排出量、取扱量などによらないことに十分注意してください。また、法の施行前から排出基準を十分に満足していても、法規制対象施設となり、施設の届出、排出濃度の測定義務があることに注意してください。

表:外形裾切り基準と排出基準値

施設類型 外形裾切り基準 排出基準値

化 学製 品製造

VOC を溶剤として使用する化学製品の製造の用に供する乾燥施設(VOC を蒸発させるためのものに限る。以下同じ。)

送風機の送風能力が 3,000m3/h以上のもの(送風機が設置されていない施設にあっては、排風機の排風能力。以下同じ)

600ppmC

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塗装 吹付塗装 ( 吹付塗装を行うものに限る。) 排風機の能力が 100,000m3/h 以上のもの

自動車製造の吹付塗装:400ppmC( 新設 )、700ppmC( 既設 )前項以外:700ppmC

塗装の用に供する乾燥施設(吹付塗装及び電着塗装に係るものを除く。)

送風機の送風能力が 10,000m3/h以上のもの

木材又は木製品 ( 家具を含む ):1,000ppmC前項以外:600ppmC

接着 印刷回路用銅張積層板、粘着テープもしくは粘着シート、はく離紙又は包装材料

(合成樹脂を積層するものに限る。)の製造に係る接着の用に供する乾燥施設

送風機の送風能力が 5,000m3/h以上のもの

1,400ppmC

接着の用に供する乾燥施設(前項に掲げるもの及び木材又は木製品(家具を含む。)の製造の用に供するものを除く。)

送風機の送風能力が 15,000m3/h以上のもの

1,400ppmC

印刷 印刷の用に供する乾燥施設(オフセット輪転印刷に係るものに限る。)

送風機の送風能力が 7,000m3/h以上のもの

400ppmC

印刷の用に供する乾燥施設(グラビア印刷に係るものに限る。)

送風機の送風能力が 27,000m3/h以上のもの

700ppmC

洗浄 工業の用に供する揮発性有機化合物による洗浄施設(当該洗浄施設において洗浄の用に供した揮発性有機化合物を蒸発させるための乾燥施設を含む。)

洗浄施設において VOC が空気に接する面の面積が 5m2 以上のもの

400ppmC

貯蔵 ガソリン、原油、ナフサその他の温度37.8 度において蒸気圧が 20 キロパスカルを超える揮発性有機化合物の貯蔵タンク(密閉式及び浮屋根式(内部浮屋根式を含む。)のものを除く。)

容量 1,000kL 以上のもの 60,000ppmC

※ ppmC:炭素数 1 の揮発性有機化合物に換算した容量濃度。排ガス1立法メートルに対する VOC の量(立方センチメートル)として排出基準値が記載されている。

法規制の対象となったら?法規制の対象となる施設がある場合、事業者が行わなければならないことは、①施設の届出、②排出濃度の測定、③排出基準の遵守、の 3 つです。排出濃度の測定では、VOC 排出施設の排気口における排出濃度を年に 2 回以上測定し、その結果を 3 年間保存しておかなければなりません。裾切り基準以上の規模を有し、VOC を排出する施設は、平成 18 年 4 月 1 日に改正大気汚染防止法が施行されますと、以後、施設の種類などに関する項目を都道府県に届け出なければなりません。なお、新設の設備の設置に関して、届出が受理された日から 60 日を経過しないと、設置工事に着手してはならないことになっています。法規制の対象の施設があった場合は、都道府県に相談し、必要な手続きを行ってください。

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VOC 自主的取組をするには -1

使用したVOC製品の量×そのうちのおよその溶剤(%)=排出量すべての施設ごとに平成12年度と直近年度で比較しましょう!

とにかく、大枠で把握。

排出量が多い 排出量が少ない 法規制対象施設排出抑制対策済み

まずは調査まず、貴社の事業所について、平成 12 年度と直近年度の VOC 排出実態を調べてみるのがよいでしょう。平成 12年度は、PRTR 法(特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律、化管法とも略す)に基づく排出移動量の報告制度(平成 13 年度以降)が始まる前の時期ですから、測定データがない場合は何らかの推計を行う必要があるかも知れません。例えば、PRTR 制度に基づく平成 13 年度の集計値と売上高の前年度比から平成 12 年度の推定排出量を推計する方法や、平成 12 年度の VOC 製品(例えば塗料)の購入量とその中のおよその溶剤量を販売元に聞いて推定する、等の方法が考えられます。直近年度の排出状況を調査するのは、①平成 12 年度から直近年度までの排出削減実績を算出する意味と、②今後対策を行うにあたってのスタート時点での排出量を把握する意味と 2 つがあります。法規制対象施設であれば、直近年度時点で法排出基準を守れているかどうかの見当がつきますし、それ以外の施設については、今後自主的取組を通じた費用対効果のある対策を講じる対象とすべき施設かどうかがおよそ判断できます。つまり、排出量の多い施設から、優先的に検討するはずだからです。自主的取組では、平成 12 年度の排出量をベースに排出削減のための計画を策定し、平成 22 年度までに削減対策を行います。現時点ですでに実施された対策や大気汚染防止法の法規制対象の設備に対する対策も自主的取組の一部として計画を策定することができます。

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VOC 自主的取組をするには -2

何ができるのか?排気口の統合

排出量が多い 排出量が少ない 法規制対象施設排出抑制対策済み

低VOC

開口部の密閉

メリットあり!作業者の技能向上

代替物質の検討

何ができそうか検討してみましょう自主的取組で削減対策が実施できそうな VOC 製品・物質や事業所・施設に見当をつけてみましょう。排出物質の把握に関しては、ガスクロマトグラフ(GC)など、十分な分析装置があればそれを利用できますが、取り扱っている VOC 製品の販売元に尋ねるなどして主な VOC 成分を把握する方法もあります。特に自主的取組においては、費用対効果の観点から、排ガス中に含まれるすべての VOC 成分を排出削減対象にする必要は必ずしもありません。排出量の多い代表的な物質に関してどのような対策を講じることが可能か、検討することが大切です。排出抑制対策は、相対的に高価な除去設備(例:活性炭吸着装置や燃焼装置)の設置だけを意味するものではありません。工程内における開放部の密閉化、排気口の統合、代替物質の検討から、ひいては従事作業者の技能向上研修まで、あらゆる工夫や改善が含まれます。3 割という数字にこだわる必要はありません。費用対効果の点で可能な範囲で、何ができるのか?をまず、考えてみることです。以上のことは、「社内検討の範囲」であり、外部に対して調査結果を公表する必要がない範囲です。まずはこの範囲からスタートし、結果を見て、法規制と自主的取組への対応について適切な判断を行えばよいでしょう。

VOC 排出削減対策に関する社内事前検討フロー例と対策実施までの主な準備事項

● 事業所を対象に下記の調査を行い、VOC 使用量・排出量等を整理する①法規制対象施設があるかどうかを点検する。②平成 12 年度における基準排出量を算出、または推定する(施設ごと)③直近年度における排出量を算出、または推定する(施設ごと)

● 自主的取組への参加検討①排出量の大きい施設はどこか?②排出量の大きい物質(または VOC 製品)は何か?③費用対効果の大きな対策を講じることが出来る範囲を判断④対策方法の検討⑤業界団体への参加意思表明

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● 法規制対象施設がある場合の準備都道府県への届出事項の整理、測定機器の整備● 自主的取組の準備事業所から本社への自主的取組実績調査手法の検討(例:アンケート)本社から業界団体への自主的取組実績報告手法の検討(例:アンケート)● 対策実施に関する準備対策実施に関する短期・中長期計画の策定

● 法規制への対応平成 18 年 4 月 1 日〜施設の届出、測定義務、排出口濃度の測定・記録、排出基準値超過の場合の対策排出基準の遵守(但し、既存施設の場合は平成 21 年度末まで猶予期間あり)● 自主的取組の実施事業所実績を集計し業界団体に報告、適切で柔軟な対策を適宜実施

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VOC 自主的取組をするには -3

VOC排出 30%削減が目標です。情報収集で有効な手段を練りましょう。

業界団体や自治体、VOC製品のメーカー等から情報を集めましょう!

自主的取組の実施自主的取組は、これに参加する企業が自主的に VOC の排出削減計画を検討・立案・実施して行く仕組みのことです。あくまでも各企業が主役であり、業界団体は業界単位としての取りまとめ役、集計・報告役とお考えください。多くの業界団体においては、傘下の各企業における自主的取組について、情報提供、啓蒙・普及セミナー等の活動等により支援を行なっています。自主的取組には、客観的な検証の仕組みが必要ですから、その計画の妥当性や毎年度の実績報告について、産構審WG が毎年年末頃に開催され、検討・評価されることになっています。

自主的取組が実施に移されるまでを考えてみますと、大きく分けて次の 6 段階に分けられます。これはあくまで一例であり、「業界団体が自主的取組に積極的で、傘下の企業との連携がよく、対策をどの程度効果的に実施できそうかが概ね目星が付いている」というように好条件が整っている場合には、最初から自主的取組への参加を前提に、Step3 あたりからスタートすることもあるでしょう。ここでは、企業や業界団体が、VOC の排出実態をよく把握できておらず、自主的取組への参加意思を決めかねているようなケースを想定しています。

Step1:企業としての法規制と自主的取組に関する事前実態調査

・企業が、自社内の事業所の各施設における VOC の排出実態を調べる段階です。どんな VOC 製品を取り扱っているか、どんな施設から排出されているか、どの程度の排出量があると推定されるか、を調べてみましょう。

Step2:業界団体の事前検討への参加

・企業では、適当な業界団体とコンタクトを取りましょう。・この段階では、企業も、業界団体も、参加意思を決定していません。

Step3:業界単位としての自主的取組に関する事前実態調査

・業界団体が、傘下の企業の排出実態を調べる段階です。Step1 で企業が行ったのと同様に、今度は業界単位で、どんなVOC製品を取り扱っているか、どんな施設から排出されているか、どの程度の排出量があると推定されるか、を調査し、取りまとめてみましょう。また、どんな対策が適用できそうか、どの程度の排出削減が可能か、を見極めることが大切です。

Step4:自主的取組への参加決定

・企業、および業界団体が、自主的取組への参加意思を決定する段階です。・業界団体が自主的取組に参加しない場合、企業は産業環境管理協会の自主的取組支援ボードに参加することができます。

Step5:自主行動計画の策定

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・企業が、自主行動計画を策定し、それを受け、業界団体が自主行動計画を策定する段階です。・企業では自社内の各事業所における対策の進め方を概ね決定し、自社の排出削減計画を策定します。・業界団体では、それを取りまとめ、業界団体としての自主行動計画を策定します。

Step6:自主的取組の実行と報告

・企業が自主行動計画に基づく排出抑制対策を適宜実施し、毎年度の排出削減実績を報告する段階です。・自主的取組支援ボードに参加する企業は、支援ボードの様式に従って、排出量などを報告します。・業界団体の中で、統一的な方式で、参加企業に調査依頼をするのがよいでしょう。企業ではさらに、事業所別の状況を調査し、それを取りまとめます。4 月〜 9 月頃までに前年度の排出削減実績の調査結果を取りまとめます。業界団体では、経済産業省の「指針」に示された書式にしたがって、報告事項を取りまとめ、経済産業省に報告します。

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VOC 自主的取組をするには -4

簡単な対策と管理方法の検討から。VOCの使用量を減らす工夫をしましょう。

①工程内での簡単な対策 ②低VOC製品を検討 ③除去設備の設置

いろいろな対策の考え方VOC 対策には、大別して、工程内対策(インプラント対策)と、除去設備の設置(エンドオブパイプ対策)の 2 つがあります。除去設備は、大変除去効果の高い方法で、一般に 90 〜 100%の除去率が得られますが、一方で比較的大きな設備投資や運転経費(ランニングコスト)を必要とします。したがって、対策を考える順序は、工程内対策でできる工夫をまず先に、次に低 VOC 製品への代替、最後に排出口末端での除去設備の順になるのが一般的です。ただし、これらのコストや導入容易性は一概には言えず、お金を掛けずに簡単にできる場合も、そうでない場合もあります。

(1)VOC の排出量を少なくする作業・工程・設備・管理を工夫する現行で取り扱っている VOC 製品はそのままに、自社事業所の現行の工程において、簡単にできることを検討してみましょう。

(2)VOC 製品を代替するより VOC 成分の少ない塗料・接着剤・印刷インキ等に切り替える方法のことです。

(3)除去設備を設置する工程から排出されてしまう VOC が、排気口から大気中へ放散されないよう、工程の末端(=エンドオブパイプ)に除去設備を設置する方法です。代表的なものとしては、活性炭吸着装置や、燃焼設備等があります。優先順位をつけましょうVOC の排出削減を図るための主な対策を考える優先順位は、①まず、工程内でできる軽微な対策、② VOC 製品の代替、③除去設備の設置、が一般的と考えられます。今まで完全に開放状態であったものを、少しでも蒸発を防ぐために蓋等の設置を考える。これは、多くの改善事例があります。今までそのような見方がなかったために放置されていることが多いですが、風呂蓋で水蒸気の蒸発を防ぐという日常の家庭生活の姿を考えれば理解できるでしょう。この方法は、簡単で大きな効果が期待できるため検討に値します。ただし、注意すべきは、引火性・可燃性の高い場合は、この措置により保安対策上、「気層部が危険な爆発範囲に入る」という思わぬ事態にもなりかねないので、十分な保安安全面の検討と対策が必要となります。一方蓋をすると設備管理面で無理があるので、蓋をすることができないことがあります。この場合は何を考えるべきかとなると、「要は蒸発する面積を減らしさえすればよい」のであって、そのやり方はいろいろ考えられます。1つには、樹脂製でできたボールを液面上に浮かせて蒸発面積を減らす。2 つ目は、可動式の樹脂製のフィルム等で囲う・覆う等の措置です。このうち、後者の対応事例は「電子・電気部品製造業における洗浄施設」に対して、その設備の周りにフィルムシートをめぐらせ、その部分の排ガスを局所排気して除去設備に導く等の事例がその好例です。排出源の数をできる限り減らす。統合できるものは統合する。

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この場合には、まず排出箇所が少なければよいわけであって、「排ガスラインの整理・統合対策」が効果的です。例えば、ガス排出口を1カ所にまとめるといった対策です。この対策を行うと、1本ごとの場合では排ガス流量の変動が大きかったものが均一化され、連続排出にかなり近くなるという副次的効果が出て、連続処理または回収につながるということがあります。施設構造・管理等を改善する。施設構造及び管理等の改善には大きく分けて、施設/工程プロセスなどの密閉化、および工程プロセス/装置の改善による VOC 排出量の低減または回収の 2 種類があります。なお、密閉された場所においては、換気や排気対策が必要であり、そこでは後段階として VOC 処理装置が導入される場合もあります。塗装・接着ブースの設置や乾燥炉におけるエアーシールの設置が考えられます。究極的には VOC を使用しない他の製品に変更できないか考える。低 VOC 塗料、低 VOC インキ、低 VOC 接着剤への代替が考えられます。この事例は、正確には「工程内対策」の範疇には入らないのかもしれません。しかしながら、この対策は「究極のVOC 対策」です。それは、使用しなければ排出はないからです。例えば、昨今の「電機・電子部品製造業」における「塩素系有機化合物の使用全廃」の動きからもわかるように、あまり大きな設備でない場合は、対象物質の設備内保有量自体がそう多くはないので、この選択が最終的に全体の環境汚染防止につながることは間違いありません。この事例は、投資もまったくなく、しかもコスト面でも大きな変化がないとする例もあるので、どのような事例として応用されたかを調査・検討することをお薦めします。除去設備による対策VOC の処理方法は様々な方法がありますが、炭化水素対策等で古くから汎用的に利用されている主要な技術としては、吸着法、酸化分解処理法 ( 燃焼法 ) 及び冷却凝縮法の 3 つです。各技術の詳細については、多くの既発表文献および関連ホームページ内での案内があることから、そちらを参照してください。

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自主的取組の支援制度など -1

参加検討中 参加申込 計画作成→実施→報告

経済産業省経済産業省

もう少し詳しく知りたい

自主的取組に参加します!

相談したいことがある…

のぞき見歓迎!

参加表明 登録証助言・情報提供 報告

報告(社)産業環境管理協会運営委員会ルール作り

協会としての自主行動計画案を検討する委員会です

みなさんの計画と報告をまとめます。

自主的取組支援ボード自主的取組支援ボード

参加強制はありません 相談無料

VOC 自主的取組支援ボード業界団体に所属していない場合や所属する業界団体が自主的取組に参加していない場合、産業環境管理協会に設置されているVOC自主的取組支援ボード(支援ボード)を通じて報告することができます。支援ボードでは、自主行動計画の作成方法や排出量の算定方法、対策方法の紹介などの支援を受け、支援ボードを通じて自社の取組を報告します。支援ボードに関するお問い合わせは産業環境管理協会まで、御連絡ください。1.目的

「VOC 自主的取組支援ボード」は、①業界団体に所属していない企業等の自主行動計画(VOC 排出量ならびにその削減計画等)を産業環境管理協会が取りまとめ、経済産業省への報告を行うこと(受け皿)、及び②自主的取組の具体的方法論について助言を行うこと(支援)を目的として設置します。2.サービスの範囲

(1)希望企業の報告を取り纏め、「(社)産業環境管理協会の自主行動計画」として経済産業省に報告します。(2)産業環境管理協会の自主行動計画案の検討、運用に関する検討のため、運営委員会を組織し、運営します。(3)基本的に無料サービスの範囲で、自主行動計画の作成方法、排出量の算定方法等について助言します。3.参加手続き参加希望について、産業環境管理協会にお申し込みいただくことで、産業環境管理協会から参加登録証が送られます。4.守秘性の担保産業環境管理協会は、支援ボードの参加企業に関して、一切を守秘します。必要に応じて、当協会−企業間で守秘義務契約、覚書などを締結します。5.のぞき見歓迎 !!個別企業の自主行動計画への参加強制はしません。自主的取組とはどんなものかを知り、自社で何が出来るかを判断するために、まずは支援ボードに参加してみて下さい。

(VOC自主的取組支援ボード)http://www.jemai.or.jp/japanese/tech/voc/board.cfm

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自主的取組の支援制度など -2

優遇税制があります。中小企業支援制度

優遇税制(国税)優遇税制(国税)

優遇税制(国税・地方税)優遇税制

(国税・地方税)

事業者事業者

低VOCを用いた製品製造設備 法規制

対象施設

中小企業支援制度を利用しましょう中小企業投資促進税制として、中小企業の低 VOC を用いた製品製造設備(製品製造の用に供するもので、エンドオブパイプ設備は対象外)について、優遇税制(国税)が認められています。法規制対象施設に関しては、公害防止設備に関する優遇税制 ( 国税、地方税 ) が認められています。日本政策投資銀行、中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、 (独)中小企業基盤整備機構などで低利融資制度が設けられています。

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自主的取組の支援制度など -3

低コストでも導入可能な装置が開発されています。

中小企業向けVOC対策いろいろ コストコスト 導入例導入例 管理費管理費 代替品代替品 計画計画

研究開発の動向中小企業においては、今後自主的取組として対策を講じることが予想されるものの、現状の VOC 処理装置市場内では、その初期投資や運転経費はかなり高価なものになっています。そこで、ここでは、中小企業における今後の当該装置導入の検討の一助となるように、現在、東京都や環境省、NEDO などが実施している中小企業においても導入可能な新しい VOC 処理装置に関する開発事業、技術評価事業を紹介することとします。

(1)環境省、東京都:VOC 脱臭処理装置技術評価事業平成 15 年度より東京都環境局において、中小企業においても導入可能な低価格かつ小型の VOC 処理装置を募集し、性能試験等の技術評価を行い、その結果を広く情報提供していく事業を実施しています。「脱臭技術」となっていますが、VOC 排ガス処理と技術的にも共通するところが多く、有用な情報です。http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/chem/voc/voc2/index.html同事業においては、平成 15 年度は印刷工場向け、平成 16 年度は塗装工場向けの処理装置について試行評価を行い、技術評価手法等を中心に検討を行っています。その結果、装置の処理性能のみならず、経済性や設置面積等についても技術評価を実施する必要性が確認されています。平成 17 年度は、一般公募による 13 技術の評価と、脱臭技術に関するパンフレットの作成が進められています。

(2)環境技術実証モデル事業―ジクロロメタン処理技術分野(環境省―東京都)環境技術実証モデル事業は、「既に適用可能な段階にあり、有用と思われる先進的環境技術でも環境保全効果等についての客観的な評価が行われていないために、地方公共団体、企業、消費者等のエンドユーザーが安心して使用することができず、普及が進んでいない技術」を対象に、環境省が平成 15 年度から実施している事業です(http://www.env.go.jp/policy/etv/)。このうち、「ジクロロメタン等有機塩素系脱脂処理技術分野」(平成 16 年度〜)が VOC 処理技術として関連があり、東京都が受託し、評価を行っています(http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/chem/zikuroro/index.htm)。

(3)NEDO:有害化学物質リスク削減基盤技術研究開発 ( 平成 16 〜 20 年度 )当該の研究開発は、従来から企業等によって進められてきた自主的な化学物質管理を一層促進する目的から、リスクが懸念される有害化学物質を効率的に回収、無害化できる新しい技術を開発し、早期に導入・普及を図ることにより、環境と調和した健全な経済産業活動と安全、安心な国民生活を実現することを目指しています。具体的には、PRTR(Pollutant Release and Transfer Register;化学物質排出移動量届出制度)対象化学物質の中で優先的に削減すべき 30 物質に対するエンドオブパイプ対策やインプラント対策を中心とした回収、無害化、代替物質、代替プロセス等に関する研究開発テーマを民間企業等から公募し、削減率が高く、汎用性が高く、安価で、多くの中小事業者等でも容易に導入・普及できる実用化基盤技術を開発することとしています

(http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/pamphlets/bio/yugai/index.html)。

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自主的取組の支援制度など -4

VOC対策は環境を改善するマネジメント

さまざまな支援を活用しメリットのある対策に取り組んでください。

VOC対策VOC対策

こんなときは?Q1 業界団体に所属していないために、報告先がないのですが?A. (社)産業環境管理協会(自主的取組支援ボード)にご相談下さいQ2 平成 12 年度から現在までに削減努力をしましたが、今後は費用対効果のある新規対策の見通しがないために参加を躊躇していますA. 過去の削減努力だけでも十分報告に値します。3 割削減できなくても構いません。Q3 法規制対象施設のみを持っており法規制への対応(届出・測定・排出基準遵守)はしていますが?A. 現在参加中の企業の多くは、法規制か否かの施設の区別なく排出量を全て自主的取組で報告しています。法規制の届出では、排出量が把握できません。ぜひ、自主的取組の枠組みで、排出量をご報告下さい。Q4 PRTR 法の対象物質しか大気排出量の把握をしていません。A. 最初は全ての VOC 排出量を網羅できなくても大丈夫です。報告できるところからはじめましょう。

自主的取組をもっと知りたい方のために◆ 経済産業省−「揮発性有機化合物(VOC)自主的取組」について産業構造審議会資料、自主的取組の現状などhttp://www.meti.go.jp/policy/voc/vocmain.html◆ 環境省−揮発性有機化合物(VOC)対策法規制、中央環境審議会、セミナー、パンフレットなどhttp://www.env.go.jp/air/osen/voc/voc.html◆(社)産業環境管理協会−VOC 自主的取組VOC 排出抑制の手引き・同参考資料、技術・排出実態等の調査結果などhttp://www.jemai.or.jp/japanese/tech/voc/index.cfm

排出量を知るためには?PRTR マニュアルに倣い、大気排出量を測定でなく物質収支から求めるためには、次式によります。大気排出量= VOC 製品使用量 × 製品中の揮発分(有機溶剤)率 × 対策による削減効果◆ VOC 製品(塗料、印刷インキ、接着剤、シンナー等)中の揮発分(有機溶剤)率を知る方法 MSDS か仕様書によって購入元に情報提供を依頼するのが最良です。次善策として、「VOC 排出抑制の手引き−参考資料 11」に、製品情報シートとして、塗料、接着剤、印刷インキの用途別平均値が載っています。http://www.jemai.or.jp/japanese/tech/voc/pdf/sankou11.pdf

対策技術とコスト、削減効果を知るためには?

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◆ 環境省マニュアル産業洗浄、クリーニング業、印刷業、塗装業について、工程内対策を中心としたすぐ出来る対策のパンフレットhttp://www.env.go.jp/air/osen/voc/voc.html◆ 東京都−VOC 対策ガイド工場内編、屋外塗装編の 2 部から成る。工程内対策を多数紹介。http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/chem/voc/◆ VOC排出削減支援ツール塗装、洗浄、印刷、接着の工程にあわせた対策方法の提案、対策効果などがインターネットで簡単に知ることができるツールhttp://www.voc-info.jp/◆(社)産業環境管理協会−有害大気汚染物質対策の経済性評価調査VOC 対策にも使える技術解説資料+コスト試算資料が載っています。http://www.safe.nite.go.jp/airpollution/index.html

問い合わせ先○業界団体の自主的取組参加○産業構造審議会環境リスク対策合同ワーキンググループ に関するお問い合わせ  経済産業省産業技術環境局 環境指導室 大気班   TEL:03-3501-4665(直通)   URL:http://www.meti.go.jp/policy/voc/vocmain.html

○VOC自主的取組支援ボードへの参加○VOC自主取組推進のためのセミナー○VOC排出抑制の手引き に関するお問い合わせ 社団法人産業環境管理協会 TEL:03-5209-7707、FAX:03-5209-7716 URL:http://www.jemai.or.jp/japanese/tech/voc/index.cfm