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ORの手法AHPの基礎 社会情報特講Ⅲ 大堀隆文(非常勤) 2017/4/20 1

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ORの手法AHPの基礎

社会情報特講Ⅲ

大堀隆文(非常勤)

2017/4/20 1

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先週のベスト感想(1.講義の期待)

• ORは軽くふれたことはあっても、その中味はよく知らないので、この講義を通してORへの理解とつかいどころを学びたい。

• 自分は経済学科なので、この授業でORの基礎を学び、政府の経済政策や諸経済問題の評価の参考に利用したいと思います。

• あまり数学の得意でない私にも、ORが理解できるように教えていただけると知りオリエンテーションに参加しました。

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先週のベスト感想(2.講義で不安)

• 数学が苦手なので途中で投げ出してしまわないか。

• 数学が苦手でも大丈夫というお話がありましたが、本当にかなり苦手なのでその点が少し心配です。

• 経済学科で今まであまり社会情報学科の科目を取ってこなかったので、コンピュータに関すること(技術)に不安があります。

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先週のベスト感想(3.意気込・抱負)

• ORは仕事のみではなく私生活でも活用できる機会が多いように思う。楽しみながら学びたいです。

• ORの手法をマスターできるよう努め、先生のこともよく理解する。

• 他のORの授業も積極的にとって、ORの基礎をかため、あわよくば卒論にも利用できたらと思います。

• 私は会計学のゼミに所属しているのですが、会計とはまた違った意思決定の考え方を学べるのが楽しみです。

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先週のベスト感想(4.その他何でも)

【講義に関して】

• 数学は苦手ではないが、数学を使わない理系の勉強がどんなものか興味がある。

• シンプレックス法が苦手なのですが大丈夫ですか?

• 私もAIについて勉強していて、AIの活用方法について模索しています。もしよろしければ、大堀先生のAIについてのお話を聞けたらと思います。

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先週のベスト感想(4.その他何でも)

【CoffeeBreakに関して】

• 先生のCoffeeBreak楽しみです。

• 先生のコーヒーブレイクでどんな話が聞けるか楽しみです。

• 浅田真央さんのこれからに期待ですね。

• CoffeeBreakのお話楽しみにしています。

• 人工知能にも興味があるのでCoffeeBreakで聞いてみたい。

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先週のベスト感想(4.その他何でも)

【プライベートに関して】

• マイクが遠くて声が聞こえにくかったです。

• マイクの音量を大きくしてくれるとありがたいです。

• 交通事故と聞きましたが大丈夫ですか?

• ひげの手入れが大変そうですね。

• 「90分は長い」に感動しました。

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AHP(物事を決めるには)

• 生活または仕事をしていく上で,いくつかの案の中から一つを選択し、決断を迫られる場面がある。

• 公共政策、会社経営、家計の切り盛りなど、あらゆる場面に現れる。

• このように,ある状況において複数の代替案から合理的に最善策を決める意志決定は私達にとって欠かせない。

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1. いくつかの案から一つを選ぶ

【例題8.1】• 美人の祥子さんにはボーイフレンドが、太一,務,隆

文の3人いる。

• そろそろ結婚しようと思うが3人はそれぞれ長所と

短所がある。

• 彼女は容姿,人柄,所得の3つに着目する。

• 彼女は誰を結婚相手として選ぶとよいか。

• この問題の難しさは,評価尺度が勘やフィーリング

などの曖昧な点を含むことである。

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AHPとは

• T.L.Saatyはこの問題に対し合理的に評価

する方法を開発・提案した。

• それは、AHP(Analytic Hierarchy Process:階層化意志決定法)である。

• AHPでは問題を次頁の階層図構造で整

理する。

• 構造は3レベルからなる。

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図8.1 例題8.1の階層図

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AHPの階層とは

• AHPの構造は3レベルからなる。

• 第一段階は問題であり、評価観点(評価項目)を求める。

• 第二段階は、どの評価項目が重要かを項目間一対比較により各項目の重要性を求める。

• 第三段階は、評価基準の重要性の観点から代替案から候補を決定する.

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8.2 AHPで求めてみよう

• 例題8.1をAHPで解きAHPの使い方を学ぶ。

• 様々な領域で見られる、「複数の代替案から一つを選ぶ問題」はAHPで解ける。

• 身近な問題から国家政策,会社経営などの問題で利用できる便利なツールである。

• AHPでモデル化によりより問題が構造化され,問題に対して理解が進む。

• AHPは,問題解決に対する納得性を高める優れた問題解決手法である。

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8.2.1 一対比較表をつくる

• 評価項目の相対的な重要性は、全項目の全体比較より,2項間の比較により全体関係を導出するのが有効である。

• これを一対比較と呼び,AHPで採用する。

• 例題8.1では,評価項目として,「容姿」,「人柄」,「所得」の3つである。

• この中から2項間の比較を行うが、始めに「容姿」と「人柄」の重要さを一対比較する。

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一対比較の規則

• 「容姿」と「人柄」の一対比較は次規則で行う。– 「容姿」と「人柄」の重要度が「同じ」なら,1

– 「容姿」が「人柄」より「やや重要」なら, 3

– 「容姿」が「人柄」より「重要」なら,   5

– 「容姿」が「人柄」より「かなり重要」なら,7

– 「容姿」が「人柄」より「絶対に重要」なら,9

• 逆に「人柄」から見た一対比較値は逆数。• 「容姿」が「人柄」より「重要」なら7で、「人柄」が「容姿」より「重要でない」となり、一対比較値は1/7となる。

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祥子の評価項目の一対比較

• 表のマス目をセル、横を行縦を列とよぶ。行列の順番で位置を決める。

• 彼女の一対比較表は,「容姿」が「人柄」よりかなり重要なので,(容姿,人柄)セルに7が入る。

• 逆に(人柄,容姿)セルに逆数1/7が入る.

• 「容姿」と「容姿」等同じもの(対角部分)の重要性は同じ1が入る.

容姿

人柄

所得

容姿 1 7 5人柄 1/7 1 1/3

所得 1/5 3 1

表8.1 祥子の評価項 目の一対比較表

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8.2.2 評価基準の重要度

• 評価基準の一対比較表(表8.1)に基づき評価基準の重要度(ウェイト)を計算する。

• 重要度とは,評価項目「容姿」,「人柄」,「所得」の重要性を数値で表したもの。

• 重要度の計算法には、主に固有値法と幾何平均法がある。

• 両者の値はほぼ等しく実際どちらでもよい。

• より簡便な幾何平均法を用い重要度計算を行う。

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• 表8.1の評価基準の一対比較表に基づき各評価項目の重要度を幾何平均法で計算する。

• 表8.1の各行の幾何平均計算を表8.2に示す。

• 「容姿」の幾何平均は「容姿」行の一対比較値(1,7,5)の積の三乗根(1×7×5)1/3 となる。

【注】xn=aのxをaのn乗根a1/nと呼ぶ。

a1/nはExcelセルで「=a^(1/n)」と書く。

• 他行も一対比較値の積の幾何平均を求める。

• 最後に全て行の幾何平均の総和を求める。

例題8.1 評価基準の幾何平均の求め方

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表8.2 例題8.1の評価基準の幾何平均

幾何平均

• 容姿 (1 × 7 × 5 )1/3 = 3.27 • 人柄 (1/7 × 1 × 1/3)1/3 = 0.36• 所得 (1/5 × 3 × 1)1/3 = 0.84• 幾何平均の総和 3.27 + 0.36 + 0.84 = 4.48

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• 重要度は3項目の幾何平均を正規化する。

• 正規化は重要度の和が1になるようにする。

• 各項目の幾何平均を合計で割り重要度とする。

• 「容姿」の重要度は,幾何平均3.27を合計4.48で割ると0.73になる。

• 「人柄」「所得」も同様で結果を表8.3に示す。

• 例題8.1の各評価項目の重要度が計算された。

• 祥子さんは「容姿」重視で,次に「所得」を重要し,「人柄」はあまり重視しないことがわかる。

例題8.1の評価基準の重要度

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表8.3 例題8.1の評価基準の重要度

各項目の重要度

• 容姿 3.27 / 4.48 = 0.73 • 人柄 0.36 / 4.48 = 0.08 • 所得 0.84 / 4.48 = 0.19

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好きな言葉(その1)  一期一会

• 一生にただ一度の出会いを大切するべきだという意味

• 出会う人とは必ずいつかは離れる時が来て、そしてもう二度と会えないかもしれない。

• だからこの人と一緒にいられるこの時を大切に過ごすべきである。

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好きな言葉(その1)  一期一会• 人と人との出会いは一度限り

の大切な「奇跡」

• 地球誕生 – 約46億年前• 生命誕生 – 約40億年前• 人類(猿人)誕生 – 約800万年前(アフリカ)• 新人(ホモサピエンス)の誕生-約10万年前• 日本人の起源 –約3万年前

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8.2.3 代替案を選ぶ

• 次に、代替案の中からどれを候補とするかを決める。

• 例題8.1では3つの評価基準である「容姿」,「人柄」,「所得」があった.

• そこで,「容姿」,「人柄」,「所得」ごとから見た各代替案の優劣を求めたい.

• 優劣を決めるためには,評価項目ごとに各人の一対比較表を作成し,重要度を求める。

• それらの重要度と先の評価基準の重要度から候補者を決める。

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8.2.3 代替案の選定例

• 代替案3人を「容姿」の点から比べる。

• 代替の2人を「容姿」、「人柄」,「所得」に関して一対比較を行う。

• 「容姿」は、代替案「太一」と「務」を比べ「太一」の方がイケメンなので表の(太一, 務)=5とする。.

• 同様に一対比較により,(太一, 隆文)=3とする。

• 故に、「太一」の幾何平均、太一の行の値の積の3乗根となる。  ∴ (1×5×3)1/3 = 2.47

• 同様に、「務」と「隆文」の幾何平均は0.58,0.69なので、その合計は、 2.47 + 0.58 + 0.69 = 3.74

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表8.4「容姿」の一対比較表と重要度

   太一務 隆文 幾何平均 重要度太一 1 5 3 2.47 0.66 務 1/5 1 1 0.58 0.16隆文 1/3 1 1 0.69 0.18幾何平均の総和 3.74

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• 幾何平均の総和から,「容姿」に関する各人の重要度を「=幾何平均/総和」で求める。

• 太一の場合、重要度(太一)=2.47/3.74=0.66、となり同様に、務は0.16、隆文は0.18となる。  

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表8.5「人柄」の一対比較表と重要度

太一 務 隆文 幾何平均 重要度

太一 1 1/7 1/3 0.36 0.08 務 7 1 5 3.27 0.73隆文 3 1/5 1 0.84 0.19幾何平均の総和 4.48

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• 幾何平均の総和から,「人柄」に関する各人の重要度を「=幾何平均/総和」で求める。

• 太一は0.36/4.48=0.08、務は0.73、隆文は0.19となる。  

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表8.6 「所得」の一対比較表と重要度

太一 務 隆文 幾何平均 重要度太一 1 3 1/3 1.0 0.26務 1/3 1 1/5 0.41 0.10隆文 3 5 1 2.47 0.64幾何平均の総和 3.87

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• 幾何平均の総和から,「所得」に関する各人の重要度を「=幾何平均/総和」で求める。

• 太一は1.0/3.87=0.26、務は0.10、隆文は0.64となる。  

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• 「祥子」の重要度は、

(容姿,人柄,所得)=(0.73, 0.08, 0.19)• 「太一」は、(容姿,人柄,所得)=(0.66, 0.08, 0.26)• 「務」は、 (容姿,人柄,所得)=(0.16, 0.73, 0.10)• 「隆文」は、(容姿,人柄,所得)=(0.18, 0.19, 0.64)• 各候補の総合評価は「祥子」との重要度の積和。

 「太一」0.73×0.66+0.08×0.08+0.19×0.26=0.54 「務」 0.73×0.16+0.08×0.73+0.19×0.10=0.19 「隆文」0.73×0.18+0.08×0.19+0.19×0.64=0.27• 以上を表8.7にまとめる。

例題8.1の総合評価の計算

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表8.7 例題8.1の総合評価

【総合評価の計算】 「太一」0.73×0.66+0.08×0.08+0.19×0.26=0.54 「務」 0.73×0.16+0.08×0.73+0.19×0.10=0.19 「隆文」0.73×0.18+0.08×0.19+0.19×0.64=0.27

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容姿 人柄 所得 総合評価

評価基準 0.73 0.08 0.19 太一 0.66 0.08 0.26 0.54務 0.16 0.73 0.10 0.19隆文 0.18 0.19 0.64 0.27

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【演習課題8.2】 コンパクトカーの購入を検討

している。候補としてA,B,Cがある。評価点

は、スタイル、走行性、安全性の3つであり、

評価基準、基準毎の各車に関する一対比較

表を以下に示す。幾何平均法を用いた以下

のAHP法の空欄を埋め最適車を選定せよ。

【きょうの課題】

2017/4/20 32

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A B CA 1 9 5 B 1/9 1 1/5C 1/5 5 1

【演習課題8.2のデータ】

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スタイル 走行性 安全性スタイル 1 1/3 5 走行性 3 1 9 安全性 1/5 1/9 1

• 評価基準

• スタイル

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A B CA 1 1/7 1/3 B 7 1 5C 3 1/5 1

【演習課題8.2のデータ続き】

2017/4/20 34

• 走行性

• 安全性 A B CA 1 1/9 1/5 B 9 1 5C 5 1/5 1

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【STEP 1】各基準の幾何平均を求める。

スタイル:(1×1/3×5)(1/3) =1.19 走行性: (3× 1 ×9)(1/3) =3 安全性: (1/5×1/9×1)(1/3) =0.28【STEP 2】評価基準の幾何平均の総和:

  幾何平均の総和=1.19+3+0.28 = 4.47【STEP 3】評価基準を総和を割り評価基準重要度:。

スタイル:1.19/4.47=0.265 走行性: 3/4.47 =0.672 安全性: 0.28/4.47=0.063

【評価基準の重要度】

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【STEP 1】各車の幾何平均を求める。

  A車:(1×9×5)(1/3) =3.56 B車:(1/9×1×1/5)(1/3) =0.28 C車:(1/5×5×1)(1/3) =1.0【STEP 2】各車の幾何平均の総和:

  幾何平均の総和=3.56+0.28+1.0 = 4.84【STEP 3】評価基準を総和を割り各車重要度:

  A車:3.56/4.84 =0.735  B車:0.28/4.84 =0.058.  C車:1.0//4.84 =0.207

【スタイルに関する各車重要度】

2017/4/20 36

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【STEP 1】各車の幾何平均を求める。

  A車:(1×1/7×1/3)(1/3) =0.363 B車:(7×1×/5)(1/3) =3.271 C車:(3×1/5×1)(1/3) =0.843【STEP 2】各車の幾何平均の総和を求める。

  幾何平均の総和=0.363+3.271+0.843 = 4.477【STEP 3】評価基準を総和を割り各車重要度:

  A車:0.363/4.477 =0.081  B車:3.271/4.477 =0.731.  C車:0.843/4.477 =0.188

【走行性に関する各車重要度】

2017/4/20 37

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【STEP 1】各車の幾何平均 ( (1/45)^(1/3)=0.281, 45(^1/3)=3.557 )  A車: B車: C車:

【STEP 2】各車の幾何平均の総和を求める。

  幾何平均の総和=【STEP 3】評価基準を総和を割り各車重要度:

  A車:

  B車:

  C車:

【安全性に関する各車重要度】

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【評価基準重要度」

スタイル:0.265,走行性:0.672,安全性:0.063【各基準に関する各車の重要度】、

[スタイル]A:0.735,B:0.058,C:0.207 [走行性] A:0.081, B:0.731, C:0.188  [安全性] 【最終的な総合評価値の計算】

【AHP法で選んだ最適な車】

【評価基準と各車の重要度まとめ】

2017/4/20 39

最適車=

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社会情報特講Ⅲ 40