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k-kajiwara
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骨・軟部陰影の読影
軟部組織は? 気腫や透過性の変化
骨は? 肋骨・椎体病変
胸膜・横隔膜は? 肥厚・石灰化・気胸 横隔膜の高さ 胸水・CPA・free air
縦隔・肺門は? 縦隔リンパ節腫大・CTR
気管は? 分岐角や透亮像
側面像の診かた
普通は右→左.右に病変がある場合は左→右で撮影する.
左横隔膜は直下に胃泡があり,前方で心臓と接しているため心下縁との境界が不鮮明.右横隔膜は心下縁との境界が明らか. (吉澤 靖之. 臨床研修イラストレイテッド. 羊土社; 6: 27より引用)
肺胞性陰影 肺胞腔内に液体や組織が充満し,含気がなくなってできた陰影.
細菌性肺炎,肺水腫,肺出血,肺結核,好酸球性肺炎,器質化肺炎,非定型肺炎,肺梗塞,肺胞蛋白症,サルコイドーシス,Goodpasture症候群,悪性リンパ腫など.
肺実質 肺胞上皮(図 赤線)と空気 間質 狭義では,肺胞間の肺胞隔壁のみ(図 緑色) 広義では,肺実質の隙間を埋める組織 病変部位が実質か間質かで画像パターンが異なる.
肺胞性陰影の特徴
Air bronchogram(気管支透亮像):肺胞内の空気が浸出物などで置換され,気管支内に空気が保たれている場合に見られる. Consolidation:肺胞内の空気が浸出物などで置換され,肺葉の容積減少を伴わない均一な水濃度の陰影として見える. Butterfly shadow: 両側肺門から末梢にかけて均等影が分布.肺水腫など.
間質性陰影
肺の間質(気管支,血管周囲,肺胞壁,小葉間隔壁)の病変が主体の陰影
肺実質 肺胞上皮(図 赤線)と空気 間質 狭義では,肺胞間の肺胞隔壁のみ(図 緑色) 広義では,肺実質の隙間を埋める組織 病変部位が実質か間質かで画像パターンが異なる.
空洞形成病変
肺扁平上皮癌(厚壁,不整)
転移性肺癌(多発性)
肺結核(平滑、厚壁、不整な場合もある)
肺化膿症(液面形成)
肺アスペルギルス症(菌球)
Wegener肉芽腫症(多発性) 他に,悪性リンパ腫,リウマチ結節,サルコイドーシス,肺分画症,気管支原性嚢胞、肺梗塞、外傷後など
CTで悪性を示唆する所見
Specula・棘形成(辺縁から放射状に
のびる線状影),辺縁の凹凸,胸膜陥入像,ノッチング・分葉状,血管の引き込み像(気管支血管が陰影部分で切れて見える),増大傾向,石灰化があっても偏在.
腫瘤影を認めたら,CTでの評価・
フォローアップを行う.悪性が否定ができないときは気管支鏡検査を.
(画像引用元 不明)