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2012年10月に作成した資料です。
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Social Media Consulting
株式会社ループスコミュニケーションズ
不確実性への挑戦ver0.2
大企業のためのリーンスタートアップ
不確実性→「よくわからん」ということ。
• 模倣可能、短い革新サイクル、早い普及速度 • 熾烈な競争環境
マーケットの未来がわからない
• 「情報処理(計算機)」→「コミュニケーションのテクノロジー」 • 人間同士の相互作用が前提となることで不確実性が増す
何を作ればいいかわからない
• 誰にどんなニーズがあるかもわからない • 存在しない新しい価値を生み出す必要性
買い手の気持ちがわからない
IT投資の不確実性を加速させる背景
不確実性を克服しなければならない人がいる
スタートアップ
とてつもなく不確実な状況で新しい製品やサービスを生み出さなければならない人的組織。
アントレプレナー
スタートアップを目指すあらゆる人達。 • ベンチャーのスタートアップ • 企業内起業家 (イントレプレナー) • 政府機関、NPO、NGOにもそういう人たちはいる。
予測精度を上げるアプローチは限界
× 膨大な量の事業計画書
決済権限者の思考回路をショートさせるのが真の目的
× 事業安全性分析
結局はトレードオフ
× Excelで作った3年先の収支計画書
全体のバランスを調整している変数を見抜くのはまるでデバッグ
× 半年前のペルソナ
何千万円かけて作ろうが、事業がスタートしたらただの仮説
ソーシャルゲームはビジネス構築ノウハウの宝庫
盛期、月商30億を達成したと言われる 怪盗ロワイヤル
ゲームそのものより、再現可能とする マネジメントプロセスに強みの源泉があるのでは?
リーンスタートアップ
現代では、あるプロダクトのための「成功のための地図」を描く作業だけで、開発する以上のコストがかかってしまう。地図ができたとしても、プロダクトを開発している途中でゴールが変わり、地図そのものが陳腐化する可能性が高い。 こうした状況下においてはむしろ地図などはじめから持たずに、市場の変化を敏感に感じ取るコンパスを手に、しなやかにプロダクトの方向性を変えていった方がよい。
書籍「リーンスタートアップ」解説 MITメディアラボ所長 伊藤穣一
地図を捨て、コンパスを頼りに進め
思い込みを捨て、実験によって市場から学べ
• 価値を生み出さない機能やプロセスは全て無駄と考える。
• 機能は実験と考える。実験から何を学ぶのか予め明確にしておく。
• 求める学びに貢献しない機能やプロセスは全て取り除く。
• 評価指標は目に見える「量」ではなく、利益の源泉である「人の行動」を反映させるべきである。
リーンな考え方
アジャイル開発とリーンマネジメント
• 適応的なシステム開発 • イテラティブ / インクリメンタル • 少人数、高速、軽量
アジャイル開発
• イノベーターのニーズ不明 • 顧客セグメント不明 • 適正価格不明
潜在的マーケットニーズ
要求仕様
適応的な受け入れ対応 高速なフィードバック
仕様通り作ったけど、 やっぱりだめじゃん
ニーズの検証 市場の検証
「顧客開発」という アプローチ
マーケティングと開発の 統合的プロセスマネジメント
どんなビジネスとの親和性が高いか
市場タイプの把握
既存市場 既存市場の再セグメント化
新規市場 ローエンド ニッチ
顧客セグメント 既存 既存 既存 新規/新用途
顧客ニーズ 性能 コスト 特殊ニーズ 簡易さ/便利さ
性能 より良く より早く
必要十分 特化型 新基準
(従来基準から は低性能)
競合 既存プレイヤー 既存プレイヤー 既存プレイヤー 顧客の基準
素早い追随者
リスク 競争 競争 ニーズ不適合
市場規模 普及
図 : スティーブン・G・ブランク 「アントレプレナーの教科書」をベースに、筆者が加筆・修正
大企業の戦略が も通用しづらいか、
逆効果となる市場
通常、大企業の採る戦略は確立した市場に対して 効率化・ 適化されている
キャズムよりずっと前に問題が
実利主義者 34%
保守派 34%
懐疑派 16%
ビジョナリー 13.5%
イノベーター 2.5%
図 : ジェフリー・ムーア「キャズム」をもとに筆者作成
キャズム
新規市場を狙う場合、顧客は 実利ではなくビジョンで買う人達。
メインストリームを狙う場合でも、 「他の人が使ってるから買う人達」に売るためには
初期市場の攻略が必要になる。
「キャズム越え」の前に、 そもそも初期市場で受け入れられるか。
大企業でも応用可能
(組織運営全てに対して) ー金なし ー顧客なし ー市場なし ー競合あり ○夢、熱意、技術、アイデア
立ち上がったばかりの スタートアップ
大企業の 新規事業開発
(売上目標に対して) ー予算不十分 ー不確かな顧客ニーズ ー競合と同レベルの市場理解 ー競合あり ○技術、アイデア、ブランド
限られた資金が尽きる前に アイデアと技術をマネタイズし、
循環する環境を作る
②スケールアップ ーメインストリームの取り込み ー差別化 ーマーケティング
①製品・サービスの開発
学び
製品
リーンスタートアップの構造
初期 MVP開発 価値
仮説 検証
初期仮説
価値仮説 見直し
OK
NG
仮説A
仮説B
スプリットA
スプリットB
成長 仮説 検証
成長仮説 見直し
OK
NG
成長エンジンのチューニング
ピボット or
辛抱
かんばん方式 A/Bテスト
挑戦
要
問
③ルーチンワークの効率化 ー 適化 ー権限移譲 ーコントロール ー執行
④コスト削減 ー業務コスト削減 ーレガシー製品のメンテ
大きな 方向転換
成長サイクル 鈍化
※エリック・リース著「リーンスタートアップ」の内容を元に許直人が図式化
ピボット
MVPのリリースまでMVP:Minimum Viable Product → 実用 小限の製品
②スケールアップ ーメインストリームの取り込み ー差別化 ーマーケティング
①製品・サービスの開発
学び
製品
リーンスタートアップの構造
初期 MVP開発 価値
仮説 検証
初期仮説
価値仮説 見直し
OK
NG
仮説A
仮説B
スプリットA
スプリットB
成長 仮説 検証
成長仮説 見直し
OK
NG
成長エンジンのチューニング
ピボット or
辛抱
かんばん方式 A/Bテスト
挑戦
要
問
③ルーチンワークの効率化 ー 適化 ー権限移譲 ーコントロール ー執行
④コスト削減 ー業務コスト削減 ーレガシー製品のメンテ
大きな 方向転換
成長サイクル 鈍化
※エリック・リース著「リーンスタートアップ」の内容を元に許直人が図式化
ピボット
初期仮説と MVP
初期仮説の明確化
サービスの定義
私達が提供する[ プロダクト名 ]という製品/サービスは、 [ 顧客の課題・潜在ニーズ ]したい [ 対象顧客 ]向けの[ プロダクトのカテゴリー ]です。
これは[ 重要な利点、対価に見合う説得力のある理由 ]ができ、 [ 代替手段の 右翼 ]とは違って、 [ 差別化の決定的な特徴 ]が備わっています。
ユーザーが支払う対価
この製品・サービスで [ 有料サービスの種類 ] するためには、 [ 頻度 ] 、[ 価格 ]円の費用がかかります。
MVP (minimum viable product, 実用最小限の製品)
概要
プレゼンテーション サービスの概要を話して、使ってみたいかどうか聞く。その場で契約を結ぶ。
登録ページ サービスについて説明するランディングページを作成し、ローンチ後の事前登録を促す。A/Bテストと初期会員の集客ができる。
動画 「登録ページ」の動画版。
コンシェルジュ型 システムを使わず、手作業でシステムが行うべき作業を行う。提供価値に対するニーズの検証と、価格設定の検証ができる。
MVPの目的は、 価値仮説の正しさを定量的に検証すること。
• 価値仮説 Ø 製品・サービスが、予定通りの効果を発揮した場合に、顧客
にとって、売り手が期待した通りの「価値」を与えられるか。
MVPを使って価値仮説を検証する
リリースした製品がだれにも必要とされないこと。
その事実が予算を使い切った後に判明すること。
悪なのは・・・、
そしてもっと 悪なのは・・・、
Food on the Table
自分や家族の好みに合わせて、 1週間分のレシピと食材のリストを作ってくれる。
検証 リリース
伝統的なマーケティングとリーンのマネジメント
環境から派生して生まれたアイデア
3C分析 (市場・競合・自社についての理解)
SWOT分析 (事実に基づく、強み・弱み・機会・脅威の把握)
STP (顧客のセグメント・ターゲティング、ポジショニング)
4P (製品・価格・チャネル・プロモーションの決定)
勝負がつくまで 戦い続ける
【伝統的なマーケティング】
環境から派生して生まれたアイデア
顧客発見 (ビジョンを支持する顧客の発見)
MVP (必要 小限の機能を持ったプロトタイプ)
顧客実証 (営業プロセスの確立)
リリース
検証 リリース
顧客開拓 (マーケティング・コミュニケーションの検証)
成長仮説の限界に到達するまで チューニングを続ける
【リーン的アジャイルアプローチ】
アイデアの検証
アイデアの検証
要するに・・・
陳腐なアイデアはごく初期で淘汰される
無駄な投資コストの削減
アイデアに対するフィードバックが得られる
常に改善の手がかりを持つ
大企業的プロジェクト運営からの別離
やめなければならないこと
納品物ベースの契約
成果ではなく、実験にコストを。
事業部による3年計画立案
「成功の過程」より「アイデア」が大切。
コンペによるアイデアのダンピング
競争力のパラダイムシフトを理解する
正しい検証のために
②スケールアップ ーメインストリームの取り込み ー差別化 ーマーケティング
①製品・サービスの開発
学び
製品
リーンスタートアップの構造
初期 MVP開発 価値
仮説 検証
初期仮説
価値仮説 見直し
OK
NG
仮説A
仮説B
スプリットA
スプリットB
成長 仮説 検証
成長仮説 見直し
OK
NG
成長エンジンのチューニング
ピボット or
辛抱
かんばん方式 A/Bテスト
挑戦
要
問
③ルーチンワークの効率化 ー 適化 ー権限移譲 ーコントロール ー執行
④コスト削減 ー業務コスト削減 ーレガシー製品のメンテ
大きな 方向転換
成長サイクル 鈍化
※エリック・リース著「リーンスタートアップ」の内容を元に許直人が図式化
ピボット
仮説検証
成長を正しく測定できる評価基準を選ぶ
次の行動につながること
分かりやすさ
チェックしやすさ
• 因果関係が明確でなければならない • 見かけの量ではなく、「顧客の行動」を表す
• プロジェクトメンバーが理解できるシンプルなもの • UUが「25万人から20万人」より、「5万人の顧客を失った」
• レポートのフォーマットや仕様はマネージャやアナリストが作る • 人はネガティブな報告を受け入れたがらない
「虚栄の評価基準」の例
• 会員数は順調に増加 • 有料会員数も増加
(全体の5%) • 毎月様々な機能追加 • プロモーションに追加投資
とあるコミュニティサービス。 会員は無料登録でき、掲示板に書き込みができる。 スレッドを立てるためには有料会員にならなければならない。
コホート分析
登録数の割に アクティブユーザー
は増えていない。
日々機能改善をしているにも関わらず、有料登録の割合は増えていない。
このような、 あらゆるマネジメント手法の
変化が指し示すもの
成功の「法則」は、 過去の事例や教科書にはない
オフィスを出て、 マーケットに学ぼう。
先端を 参加者全員でマナビあう。
ご期待ください。
主な出典
リーンスタートアップ エリック・リース著
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アントレプレナーの教科書 スティーブン・G・ブランク著
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