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プロジェクト 学びの実感 算数 対話的な学び 主体的な学び 既存の知識を生かし自力解決していく姿 より良い解決方法を考え実行していく姿 多様な考え方を引き出す工夫 数理的な処理のよさに迫る工夫 算数の学びを活用していく姿 学びを還元する工夫 教科等のテーマ 数学的な見方や考え方ができる子ども

教科等のテーマ 数学的な見方や考え方ができる子ども · 多様な考え方を引き出す工夫 数理的な処理のよさに迫る工夫 算数の学びを活用していく姿

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プロジェクト

学びの実感

算数

対話的な学び 主体的な学び

既存の知識を生かし自力解決していく姿 より良い解決方法を考え実行していく姿

多様な考え方を引き出す工夫 数理的な処理のよさに迫る工夫

算数の学びを活用していく姿

学びを還元する工夫

教科等のテーマ

数学的な見方や考え方ができる子ども

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○○小 3つの『学び』の授業づくり 11の視点

視点1 学習内容・学習活動を吟味する。

視点2 導入の工夫改善をする。

視点3 発問や言葉がけを想定する。

視点4 問題意識を高める学習内容、学習課題を設定する。

視点5 学びを外化し、可視化する。

視点6 思考力・判断力・表現力を育むために言語活動を充実させる。

視点7 個の学びを充実させる。

視点8 学び合い活動の学習形態をくふうする。

視点9 学習内容を身近な生活やこれまでの生活経験と関連させる。

視点10 学習活動の振り返りを充実させる。

視点11 学習内容の成果を、これからの生活に活用したり、いかしたりする。

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○○小「豊かなかかわり合いの中で、今と未来にいきる児童」を目指した授業計画シート (逆向き設計)

かけ算九九が使えるように工夫する。

・具体物による導入

・算数コーナーの掲示による既習事項の

確認

・ワークシートの工夫

・ヒントコーナー・ヒントカードの活用

⑥ねらいにせまる手だて

・ペアでの話し合い

・学級全体での練り上げ

⑦授業で活用する学び方

かけ算が使えるようにするにはどうしたらよいか?

アレイ図的な見方を使って、かけ算を活用できるように工夫している。

【思考力・判断力・表現力】

魅力ある

導入

・復習

・問題を捉える。【具体物で問題の状況をイメージする】

・課題をつかむ。【既習事項との比較から課題を設定する】

展開

・問題解決への見通しを共有し自力解決。【かけ算のアレイ図的見方の活用】

・ペアでの話し合い。互いの考え方を理解。【複数の考え方の理解】

・全体での練り上げ。【多様な解決方法の整理】

まとめ

・まとめの記入。

・適用問題の実施。【類似問題・教科書問題】

・振り返り。【OPP シート】

・日々の授業、家庭学習に意欲的に取り組む

児童が多い。

・算数に苦手意識がある児童が3割。

・学びの実感を得られていない児童が2割。

・互いに教え合う雰囲気がある。

③子供たちの実態・課題

⑧活動内容

②評価

・〇図をかくこと

・かけ算九九

・かけ算のアレイ図的見方

・話合いのスキル

④活用できる知識・技能

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第2学年○組 算数科学習指導案

平成○○年○○月○○日(○) 第○校時

児童数 男子15名 女子17名 計32名

授業者 教諭 ○○○○○

1 単元名 かけ算(2)「九九をつくろう」

2 単元について

(1)児童の実態

本学級の児童は、日々の学習に前向きに取り組む児童が多い。算数科でも、ほとんどの児童が、板書を

最後までしっかり写したり、適用問題に粘り強く取り組んだりできる。保護者の力を借りる場合もある

が、家庭学習にも毎日地道にきちんと取り組むことができている。

一方、授業中の発言においては、単語や数字で答える場合には、促せば大多数が挙手できるが、自分の

意見や考えを説明する場合には発表できる児童は限られる傾向がある。自力解決の時間に自分の考えを

最後までノートに書き切れない児童も相当数いる。

平成30年度実施入間地区算数科学力調査では、3 つの数の計算を除くたし算引き算の計算は正答率

が93%以上であり、式に合った文章問題を作る問題も90%以上の正答率であった。一方、正答率が

80%を下回る問題は、分野を問わず、多い少ないを比較して言葉で答えたり、〇図について説明した

りするなど、説明の形で解答するタイプものであった。

以上のことから、計算することはできるが、思考したことを表現する力が十分でないと考えられる。

9月に行った算数の学習に対する意識調査のアンケート結果は、以下の通りである。

●算数が好きでない理由は?

・わからないところがある。

・まちがえる。・難しい。

・計算が嫌い。・計算が大変。

・みんなについていけない。

○役に立つと思うのはどんな

とき?

・通信学習のとき。

・お金を払うとき。

・時計を見るとき。

・おもちゃを数えるとき。

○算数が好きな理由は?

・ほとんどの問題がわかる。

・難しいけど頭をよくしたい。

・計算するのが楽しい。

・いろいろな計算を知るのが楽しい。

・正解すると嬉しい。

・手を挙げやすい。

43%

23%

30%

3…算数の学習は好きですか?

好き

どちらかといえば好

きどちらかといえば嫌

37%

30%

20%

13%

算数で勉強したことを家で使っ

たことがありますか?

ある

ときどきあ

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以上のことから、算数を好きだと思えるためには、わかる授業を展開することが大切である。

ペアやグループ学習は、性格がおとなしかったり、聞く力が十分でなかったりする児童にとってはよ

く合った学習形態と言える。理解が深い児童にとっては、より多様な考え方を知り、考え方を整理する

クラス全体での話合いの時間が重要になると考えられる。

以下は、かけ算(2)の学習前に行ったレディネステストの結果である。

問題 正答率 問題のねらい

① 5の4つ分をあらわしているしきは、どれですか。 81% ・乗法の式の意味の理解

② かけ算のしきに書いて、答えをもとめましょう。

・2この3さら分のりんごの数

・3この5くし分のだんごの数

94%

・乗法の意味の理解

③ 計算をしましょう。

2×4 5×8 3×3 4×6 81%

・2の段、5の段、3の段、4の段の計

④ 4のだんの九九では、かける数が1ふえるとこ

たえは、( )ふえます。 97%

・積と乗数の関係の理解

⑤ 計算をしましょう。

6×4 7×5 8×2 77%

・(未習内容)6の段、7の段、8の段

の計算の仕方を知っているか

以上の結果から、乗法の意味や性質についてはほぼ理解できているが、式の理解や九九の定着は、2

0パーセントの児童はまだ十分ではないと考えられる。

これら入間学力テストやアンケート、レディネステストの結果を踏まえ本単元では、乗法九九の構成

を通して、意識的に既習事項を活用すること、自分の考えを他者に説明したり、他者の説明を聞いて理

解したりすることに重点を置き、話合い活動を有効に取り入れていく。

63%37%

0%友達の意見を聞いてなるほどと

思ったことがありますか?

ある

○好きな理由は?

<ペア>

・教えてあげられる。

・楽。

・恥ずかしくない。

・話しやすい。

<グループ>

・みんな答えがちがう。

・わかりやすい。

・ペアよりわかりやすい。

・慣れている。

・理由までしっかり聞ける。

<クラス全体>

・わかりやすい。

・みんなでがんばれる。

・みんなの意見が聞ける。

・いろんな人と話せる。

・クラス全体に自分の答えが合

っているか聞きたい。

33% 40%

27%

33%

算数の話合いで、好きなものは

何ですか?

ペア

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(2)教材観

本単元では、前単元で学習した乗法の意味、および5,2,3,4の段の九九に続いて、第1・2小単

元で6,7,8,9,1の段の九九を扱い、これによって九九を完成させる。本単元で扱う乗法について

は、学習指導要領には、次のように位置づけられている。

児童はこれまでに、第1学年では、2とび、5とびでまとめて数えたり、「10が6個で60になる」

というように10の何個分かで何十になるという数の見方を用いてものの総数を求めたりする活動を通

して、乗法の素地的な経験をしてきている。

また、前単元ではこのような経験をもとに「1つ分の数」×「いくつ分」=「全部の数」として乗法を

意味づけてきた。おはじきなどを用いて乗法の場面を表現したり、身の回りで乗法が適用できる場面を

探したりする活動を通して、乗法の意味の理解をしてきている。

●単元の系統

「かけ算」

・分配法則、交換法則の活用

「10より大きい数」

・2ずつ、5ずつまとめて数

えること

「かけ算(1)」

・乗法の意味と記号

・倍の意味

・5・2・3・4の段の九九

・乗数と積の大きさ

「大きい数」

・数の構成に基づく数の数え

方を理解する。

「わり算」

・除法の意味と記号

・九九1回適用の除法 「かけ算(2)」

・6・7・8・9・1の段の

九九

・乗法について成り立つ性質

(交換法則・分配法則)

・倍の意味の理解

・簡単な2位数×1位数

・九九表のきまり

「かけ算の筆算(1)」

・何十・何百×1位数の計算

・2、3位数×1位数の計算

「かけ算の筆算(2)」

・1、2位数×何十の計算

・2、3位数×2位数の計算

A 数と計算

(1) 数の意味や表し方について理解し、数を用いる能力を伸ばす。

エ 一つの数をほかの数の積としてみるなど、ほかの数と関係付けてみること。

(3)乗法の意味について理解し、それを用いることができるようにする。

ア 乗法が用いられる場合について知ること。

イ 乗法に関して成り立つ簡単な性質を調べ、それを乗法九九を構成したり計算の確かめ

をしたりすることに生かすこと。

ウ 乗法九九について知り、1位数と1位数との乗法の計算が確実にできること。

エ 簡単な場合について、2位数と1位数との乗法の計算の仕方を考えること。

第1学年 第2学年 第3学年

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(3)指導観

本単元では、前単元で学習した「乗数が 1増えると積は被乗数分だけ増える」という乗法の性質の活用

に加えて、交換法則や分配法則などを見つけ出し、それらを活用して児童が自ら6,7,8,9,1の段

の九九を構成し、確実に唱えられる技能を身に付けさせていく。

九九を一通り構成し、覚えたあと、倍の理解を深めるため、基準量が変わると比較量が変わることを学

習する。

また、構成した九九表を観察することにより、今まで発見し活用してきた乗法の性質やきまりがほかの

段でも成り立つことを帰納的に考えられるようにしていく。また数の並び方や変化の仕方に規則性を発

見させ、その楽しさを味わわせたい。

さらに、見つけた乗法のきまりを使って、10、11、12と一位数の乗法の仕方を考える学習を通し

て、見つけたきまりを活用していくことのよさを味わわせていく。

最後に乗法九九を活用して問題に取り組み、乗法九九の有用性や、乗法九九を活用できるようにするた

めに工夫することの面白さを実感できるようにしていく。

指導を通して、〇図で自分の考え方を表現できるようにしていく。さらに、自分のかいた〇図と式を関

連づけて言葉で説明したり、友だちの説明を理解したりできるようにしていく。

3 研究主題とのかかわり

問題解決学習の流れ

既存の知識を生かし自

力解決していく姿

より良い解決方法を

考え実行していく姿

算数の学びを活用し

ていく姿

テーマ 数学的な見方や考え方ができる子ども

目指す児童像

問題解決学習の流れ

練り上げ 課題 見通し まとめ

問題発見

解決の流れ

自力解決

(再解決)

適用問題

学習感想

疑問や問いの発生

問題の設定

既習事項

生活体験

問題の

理解

解決の

計画

計画の

実行

結果の

検討

振り返り

新たな問いの発生

次時 問題

〈 主体的な学び 〉 〈 対話的な学び 〉 〈 学びの実感 〉

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主体的な学び 対話的な学び 学びの実感

既存の知識を生かし自力解決し

ていく姿

より良い解決方法を考え実行し

ていく姿

算数の学びを活用していく姿

多様な考え方を引き出す工夫 数理的な良さに迫る工夫 学びを還元する工夫

視点1 学習内容・学習活動を

吟味する。

視点2 導入の工夫改善をす

る。

視点3 発問や言葉がけを想定

する。

視点4 問題意識を高める学習

内容、学習課題を設定

する。

視点5 学びを外化し、可視化

する。

視点7 個の学びを充実させ

る。

視点1 学習内容・学習活動を

吟味する。

視点5 学びを外化し、可視化

する。

視点6 思考力・判断力・表現

力を育むために言語活

動を充実させる。

視点8 学び合う学習形態を工

夫する。

視点1 学習内容・学習活動を

吟味する。

視点9 学習内容を身近な生活

やこれまでの生活経験

と関連させる。

視点10学習活動の振り返りを

充実させる。

視点11学習内容の成果を、こ

れからの生活に活用し

たり、活かしたりす

る。

問題場面の工夫をし、見通しを

立てさせる。

話合いの工夫をし、思考ツール

を活用する。

主体的なまとめを行わせ、実用

的な活用場面を作る。

4 単元の目標

【関心・意欲・態度】

乗法について成り立つ性質やきまりを用いることのよさに気付き、乗法九九の構成や計算の仕方を

考えることに活用しようとする。

【数学的な考え方】

乗法について成り立つ性質やきまりを用いて、乗法九九の構成の仕方を考え工夫し、表現することが

できる。

【技能】

乗法九九(6,7,8,9,1の段)を構成し、確実に唱えることができる。

【知識・理解】

乗法九九について知り、乗法に関して成り立つ性質の理解を確実にする。

5 単元の評価規準

関心・意欲・態度 数学的な考え方 技能 知識・理解

① 乗法について成り

立つ性質やきまり

を用いて九九を構

成しようとしてい

る。

② 学習内容を適切に

① 6,7の段の九九を見直す

ことを通して、乗法につい

て成り立つ性質やきまりを

考え、説明している。

② 乗法について成り立つ性質

やきまりを用いて、8,9

① 6,7,8,9

の段の九九を確

実に唱えること

ができ、それを

用いて問題を解

決することがで

① 1の段の九九を

構成することを

通して、乗法の

意味を理解して

いる。

② 基本的な学習内

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活用して、活動に

取り組もうとして

いる。

③ 各段の九九を構成

するときに用いた

乗数と積の関係

や、乗法の交換法

則を、乗法の性質

やきまりとしてま

とめようとしてい

る。

の段の九九の構成の仕方を

考え、説明している。

③ 図を見て、比較量が基準量

の何倍になるかを考え、説

明している。

④ 乗数と積の関係や乗法の交

換法則を用いて、簡単な場

合の2位数と1位数の乗法

の答えの求め方を考え、説

明している。

⑤ ものの数の求め方を、乗法

を用いて解決できるように

工夫して考え、図などを使

って説明している。

きる。

② 九九を確実に唱

えることができ

る。

③ 学習内容を適用

して、問題を解

決することがで

きる。

容を身につけて

いる。

6 指導と評価の計画(17時間扱い) 本時15/17

時数 ○目標 ・学習活動 評価規準

1 ○6の段の九九の構成の仕方を理解する。

・6の段の構成の仕方について考える。

・累加や乗数と積の関係など既習の考え

方を活用して、6の段の九九を構成する。

【関・意・態①】乗法について成り立つ性質や

きまりを用いて九九を構成しようとしている。

○6の段の九九を確実に唱え、適用するこ

とができる。

・6の段の九九を唱えたり、カードを用い

たりして練習する。

・6の段の九九を見直し、九九表やアレイ

図などをもとにして、交換法則が成り立つ

ことを確認する。

【考①】6の段の九九を見直すことを通して、

乗法について成り立つ性質やきまりを考え、説

明している。

【技①】6の段の九九を確実に唱えることがで

き、それを用いて問題を解決することができ

る。

4 ○7の段の九九の構成の仕方を理解する。

・7の段の構成の仕方について考える。

・累加や積と乗数の関係に加え、交換法則

など既習の考え方を活用して、7の段の九

九を構成する。

【関・意・態①】乗法について成り立つ性質や

きまりを用いて九九を構成しようとしている。

○7の段の九九を確実に唱え、適用するこ

とができる。

・7の段の九九を唱えたり、カードを用い

て練習したりする。

・7の段の九九を見直し、九九表やアレイ

【考①】7の段の九九を見直すことを通して、

乗法について成り立つ性質やきまりを考え、説

明している。

【技①】7の段の九九を確実に唱えることがで

き、それを用いて問題を解決することができ

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図などをもとにして、交換法則が成り立つ

ことを確認する。

る。

7 ○8の段の九九の構成の仕方を理解する。

・8の段の構成の仕方について考える。

・既習の考え方を活用して、いろいろな方

法で8の段の九九を構成する。

【考②】乗法について成り立つ性質やきまりを

用いて、8の段の九九の構成の仕方を考え、説

明している。

8 ○8の段の九九を確実に唱え、適用するこ

とができる。

・8の段の九九を唱えたり、カードを用い

て練習したりする。

・練習問題を解決する。

【技①】8の段の九九を確実に唱えることがで

き、それを用いて問題を解決することができ

る。

9 ○9の段の九九の構成の仕方を理解する。

・9の段の構成の仕方について考える。

・既習の考え方を活用して、いろいろな方

法で9の段の九九を構成する。

【考②】乗法について成り立つ性質やきまりを

用いて、9の段の九九の構成の仕方を考え、説

明している。

10 ○9の段の九九を確実に唱え、適用するこ

とができる。

・9の段の九九を唱えたり、カードを用い

て練習したりする。

・練習問題を解決する。

【技①】9の段の九九を確実に唱えることがで

き、それを用いて問題を解決することができ

る。

11 ○1の段の九九を構成し、乗法の意味の理

解を確実にする。

・場面をとらえ、1×6の式からかけ算の

意味を確かめる。

○九九を、答えの大きい方から唱えたり、

途中から唱えたり、交互に唱えたりする活

動を通して、九九の習熟・定着を図る。

・1の段の九九を唱えたり、カードを用い

て練習したりする。

【知・理①】1の段の九九を構成することを通

して、乗法の意味を理解している。

【関・意・態②】学習内容を適切に活用して、

活動に取り組もうとしている。

【技②】九九を確実に唱えることができる。

12 ○2cm の3倍の長さを求めたり、図を見

て基準量の何倍かを考えたりし、「倍」に

ついての理解を深める。

・3cm の2倍の長さの求め方について考

え、3cm の2倍の長さが6cm であること

を3×2=6と書くことを知る。

【考③】図を見て、比較量が基準量の何倍にな

るかを考え、説明している。

13 ○九九表からきまりを見つける活動を通

して、乗数と積の関係や、乗法の交換法則

についての理解を深める。

【関・意・態③】各段の九九を構成するときに

用いた乗数と積の関係や、乗法の交換法則を、

乗法の性質やきまりとしてまとめようとして

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・九九表を見て、これまで九九の構成で用

いた乗数と積の関係や交換法則が成り立

つことを確認する。

いる。

14 ○乗法の性質やきまりを用いて、簡単な場

合の2位数と1位数の乗法の答えの求め

方を理解する。

・乗数や被乗数のどちらかが 10、11、12・・・

などの乗法の答えの求め方を考える。

・既習の乗法の性質や交換法則、分配法則

を用いて考える。

【考④】乗数と積の関係や乗法の交換法則を用

いて、簡単な場合の2位数と1位数の乗法の答

えの求め方を考え、説明している。

本時

○乗法九九を総合的に活用して、問題を解

決することを通して、九九の理解を深め

る。

・チョコレートの数のいろいろな求め方

を、図をもとに考える。

・それぞれの考え方を発表し、検討する。

【考⑤】ものの数の求め方を、乗法を用いて解

決できるように工夫して考え、図などを使って

説明している。

16 ○学習内容を適用して問題を解決する。

・「力をつけるもんだい」に取り組む。

【技③】学習内容を適用して、問題を解決する

ことができる。

17 ○学習内容の定着を確認し、理解を確実に

する。

・「しあげ」に取り組む。

【知・理②】基本的な学習内容を身につけてい

る。

7 本時の学習指導

(1)目標

乗法九九を総合的に活用して、問題を解決することを通して、九九の理解を深める。

(2)評価規準

ものの数の求め方を、乗法を用いて解決できるように工夫して考え、図などを使って説明している。

【数学的な考え方】

(3)3つの『学び』の授業づくりに向けた工夫改善

主体的な学び

既存の知識を生か

し自力解決してい

く姿

多様な考え方を引き出す工夫

視点2 導入の工夫改善をする。

視点3 発問や言葉がけを想定する。

視点4 問題意識を高める学習内容、学習課題を設定する。

視点5 学びを外化し、可視化する。

視点7 個の学びを充実させる。

・問題場面を具体物で提示し、身近な生活経験との関連を想起させる。

・全体で解決への見通しを確認し、主体的に問題解決に取り組ませる。

・思考をノートや発表シートに表現させる。

Page 12: 教科等のテーマ 数学的な見方や考え方ができる子ども · 多様な考え方を引き出す工夫 数理的な処理のよさに迫る工夫 算数の学びを活用していく姿

・ヒントカードやヒントコーナーを準備する。

対話的な学び

より良い解決方法

を考え実行してい

く姿

数理的な処理のよさに迫る工夫

視点5 学びを外化し、可視化する。

視点6 思考力・判断力・表現力を育むために言語活動を充実させる。

視点8 学び合う学習形態を工夫する。

・発表シートを通して他者の考え方を推測させる。

・自分の考えを説明したり、他者の考えを理解したりするための話合いを行わせ

る。

・自他の考えを比較し、思考ツールを使用しながら、数理的なよさに迫る話合い

を行わせる。

学びの実感

算数の学びを活用

していく姿

学びを還元する工夫

視点9 学習内容を身近な生活やこれまでの生活経験と関連させる。

視点10 学習活動の振り返りを充実させる。

視点11 学習内容の成果を、これからの生活に活用したり、活かしたりする。

・学習したことを、生活の具体的な状況で活かせるか確認させる。

・OPPシートによる振り返りを行う。

・学習を生かして、適用問題に取り組ませる。

(4)展開

学習活動

○学習内容

◎主な発問

・予想される児童の反応

☆指導上の留意点

🔷評価の観点と方法

1 復習をする

(1分)

2 本時の問題を

捉え、課題をつか

む。

(7分)

〇5,7,9の段を順番に唱える。

問題

〇具体物で問題場面を捉える。

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

☆全員が一斉に行う。

自信がなければ、九九表で確認しな

がら行ってよいことを伝える。

☆左列から、1 列ずつ増やして見せて

から最後に全部見せ、課題を見付けら

れるようにする。

チョコレートを1はこもらいました。

チョコレートはいくつあるでしょう。

主体的な学び

多様な考え方を引き出す工夫

(視点2・3・4)

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◎(左 2列だけを見せて)計算で何

個あるか求められますか。

・5×2

(左3列だけを見せて)計算で何個

あるか求められますか。

・5×3

◎(全部見せて)困ったことはあり

ますか。

・1つ分の数が同じでない。

・たてと横がぴったりでないから

かけ算ができない。

課題

☆かけ算で求めていることを確認す

る。

☆チョコレートの並び方とかけ算の

アレイ図の並び方の違いを明確にす

る。

3 問題解決への

見通しを持つ。(1

分)

4 各自で考え

る。(9分)

◎どんなふうにならんでいるとき

にかけ算が使えますか。

・1つ分の数が同じとき。

・たてと横がぴったりにならんで

いるとき。

〇たてよこがぴったりになる方法

を考え、ワークシートに書く。

① 〇図 ②式やことば

パターン1

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

☆1つ考えられたら、別の方法も考え

るように指示しておく。

☆ワークシートの中に書き込んでよ

いことを伝える。

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

主体的な学び

多様な考え方を引き出す工夫

(視点5・7)

たてよこぴったりでないときの、かけ算をつかった数のもとめ方を考えよう

3×5=15

3×3=9

15+9=24

答え 24こ

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パターン2

● ● ●

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● ● ●

● ● ●

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2×3=6

3×6=18

6+18=24

答え 24こ

● ● ●

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● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

3×2=6

6×3=18

6+18=24

答え 24こ

5×3=15

3×3=9

15+9=24

答え 24こ

3×5=15

3×3=9

15+9=24

答え 24こ

5×3=15

3×3=9

15+9=24

答え 24こ

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パターン3

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

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5×6=30

2×3=6

30-6=24

答え 24こ

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

3×2=6

3×6=18

6+18=24

答え 24こ

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

2×3=6

6×3=18

6+18=24

答え 24こ

☆ヒントコーナーでは、○図を示し

て、式を考えられるように支援する。

☆パターン1,2ができた児童で、パ

ターン3,4が思いつかない場合、パ

ターン3,4の○図をヒントカードに

して、式を考えられるようにする。

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5 各自の解決方

法について隣の人

と説明し合う。

(4分)

6 全体で話し合

う。(10分)

パターン4

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

4×6=24

答え 24こ

〇自分のワークシートを見せなが

ら、図と式を言葉で説明する。

〇4つのパターンの〇図を黒板に

張る。(4人)

〇答えを求める式を黒板に書く。

(4人)

○ ○図と式について考え方を説

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

☆アレイ図の考え方に合わせて、

たて×横の式に絞り、練り上げでは4

パターンを取り上げる。

🔷ワークシート【数学的な考え方】

☆自分の考えを友達に説明する機会

を全員に確保する。

☆隣の人の考え方を理解することを

目的とする。考え方の価値検討は行わ

ない。

☆わからないときは質問し、説明に詰

まったら聞いている人が助けるよう

声がけする。

☆時間が来たら、友達の考えが分かっ

た人に挙手させ、賞賛する。

☆〇図、式、説明はできるだけ別の児

童を指名し、各自の解決方法との比較

が積極的にできるようにする。

対話的な学び

数理的な処理のよさに迫る工夫

(視点5・6・8)

3×8=24

答え 24こ

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7学習のまとめを

する。(3分)

8 適用問題に取

り組む。

(5分)

9 振り返る

(5分)

明する。(4人)

①左と右に分けて(5の段と3の段

で)求めている。

②上と下に分けて(2の段と3の段

で)求めている。

③食べたところにつけたして計算

して、つけ足した分を引いている。

④移動して6の段を作って求めて

いる。

◎似ているところはありますか?

・かけ算とたし算をしている。

・分けている。

・たて横ぴったりにしている。

◎本当のチョコレートには鉛筆で

印がつけられません。どの方法がや

りやすそうですか?

・食べた分を引くやり方です。見た

だけでできます。

・移動するやり方です。やってみれ

ばいいからです。

・分けるやりかたです。頭の中で分

けられそうだからです。

〇まとめをノートに書く。

まとめ

○類似問題に取り組む。

◎これから生活の中でどんなとき

にかけ算を使えそうですか。

○OPPシートに記入する。

☆キーワードを板書する。

分けてたす

つけたして引く

動かす

🔷発表内容 【数学的な考え方】

☆どの方法も実際に使えることを確

認する。

☆意図的指名をして書けない子への

手立てとする。

学びの実感

学びを還元する工夫

(視点9・10・11)

たてよこぴったりでないときの、かけ算をつかった数のもとめ方

は、分けたり、つけたしたり、うごかしたりして、たてよこをぴった

りにすれば、かけ算をつかってもとめることができる。

学びの実感

学びを還元する工夫 (視点9)

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8 板書計画

○も

○か

見通し

発表シート

発表シート

発表シート

発表シート

適用問題

<適用問題>

🔷OPPシート

まとめ

●の数はぜんぶでいくつですか。

● ● ● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ● ● ●

● ● ● ●

● ● ● ●

しき

こたえ

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<ヒントコーナー>

① 分けたし作戦が使えないか。

② 左右に分けた●図を見せる。

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

<ヒントカード①>

食べる前のチョコレートの数は?

食べてしまったチョコレートの数は?

● ● ●

● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

<ヒントカード②>

コーヒーカップのとき、同じ数にするために、

子どもをべつのコーヒーカップにうごかしました。

● ● ●

● ● ●

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● ● ● ● ● ●

● ● ● ● ● ●

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