「 地 域 力 」 の 創 造 と 「 地 域 お こ し 」 の ヒ ン ト

平成２１年１１月１８日

地域力創造審議官 椎川 忍

「地域力」の創造と「地域おこし」のヒント

１ 「地域力」とは？ ● 地域活性化はアウトプットを表す言葉

● 人口や経済力は「地域力」や地域活性化の主要なバロメータだが、決してそれだけではない

● 幸福感、満足感などもバロメータになり得る（ex.ブータン王国の「国民総幸福量」）

● 「地域力」とは地域活性化の源泉になる根源的な要素（地域資源と人間力） ● 産業の特性に応じた地域資源とは ● 「地域力」に関する有識者会議（資料１） ● 「地域力」の要素分解図（資料２；私見） ● 東京の「地域力」と沖縄の「地域力」 ● 東京はどうして現在のように繁栄したか

（参考）「「地域力」の創造に向けて～今なにをなすべきか」（資料３「舞タウン」２００９・１月号）

２ 公務員のあり方と「公務員力」について考える ● 公務員をとりまく環境変化

● 公務員の最終ミッション（原点）を再確認し、そこに立ち返る

● みずから公務員像を問い直し、国民・住民の信頼を回復する必要

● 「Ａ・Ｂ・Ｃ」 （「当たり前のことを、馬鹿にせず、ちゃんとする」～ある企業経営者のことば）

● 「私の公務員十戒」（資料４）

（参考）「まちへ出よ！公務員参加型地域おこしのススメ」 （資料５「ガバナンス」２００８・１月号）

３ 公務員の人材育成のあり方 ● 私の考える人材育成の３本柱 （資料６）

● 自治大学校経営改革の基本的考え方 （資料７）

● 自治大学校経営改革の実績 （「新時代・地域経営コース」の創設、大学院との連携によるマスターコースの創設、校歌の活

用など）

● 人材育成のチェックシート （資料８）

● 民間感覚に習うべき（∑生産性×人員＝業績）

（参考）「新春を迎えて」（資料９「自治フォーラム」２００８・１月号）

４ 小規模自治体の今後 ● あくまで住民本位に考える

● 他の自治体のマネをせず自分たちの頭で生き残り策を考える

● 地域の実態に見合ったサービス提供体制を考える

● 簡素で効率的な役場機能と本当の住民自治を実現

● 住民の生活実態に見合った広域的市町村連携はどんな場合でも必要

● 大きな行政体制と身近な小さな自治の両立

● ニッチな産業で所得確保

● 一般的な価値の序列に入り込まず、自分達の価値を主張

（参考） 島根県海士町、奥出雲町、大分県姫島村、長野県栄村、福島県矢祭町、徳島県上勝町、高知県馬路村

５ 定住自立圏構想のねらい（資料１０） ● 人口動態の見通しが厳しい地方圏に定住の核をつくる

● 住民の生活実態に見合った広域的市町村連携の新しい手法を提案

● 都市は都市らしく、田舎は田舎らしく

● 広域的な地域経営・マネジメント

● 簡素で弾力的な仕組み（１対１の協定の積み重ね）

● 国への申請や国の承認を必要としない分権的な仕組み

● 関係省庁一丸となって研究し、制度化し、支援することを閣議決定

● 該当しない地域のあり方

（参考）「広域的市町村連携による定住の核づくり～定住自立圏構想」（資料１１「自治フォーラム」２００９・８月号）

６ 地域の人材力強化への取り組み（資料１２） ● あらゆる年代・職種・団体を対象にする

● 相互交流とネットワークの強化

● 外部からの人材（アドバイザー）の招聘

● 人材と成功事例の情報提供

７ 地域おこしのヒント（資料１３；未定稿） ● 成功事例からは大体同じヒントが抽出できる

● 他にないモノ（地域資源）、優れたヒト（人材）、すばらしいリーダー（情熱、実行力、人間性）、恵まれたネットワーク

（つながり力、人の和）、自己財源を基本とするカネ（運営経費、資本）の組み合わせ

● 内と外のバランス

● 地域資源に対するこだわり

● 異質なものを受け入れる寛容な精神性

● 適切な処遇やコストの負担

● 地産地消や地域ファンド

８ 一般化していくべき支援スタイル ● 広域的な市町村連携の促進（医療、公共交通、ＩＣＴ、地産地消、自然との共生、カーボンオフセットなど）

● 外部からの人材導入支援や広域的な人材活用（地域力創造アドバイザー制度などの普遍化など）

● 民間人、ＮＰＯなどを含めた人材の育成・交流支援（地域力創造データバンク、人材交流ひろばなど）

● 移住・交流の促進（ＪＯＩＮ、地域おこし協力隊、子ども農山漁村交流プロジェクトなど）

● 大学などと連携した地域活性化

● 小中学校におけるまちづくり教育

● 公務員参加型地域おこし

● 地域資源の発掘・再生・保全

● ネットワークづくり

● ＩＣＴ利活用

地域力創造に関する有識者会議

１ 背景・目的人口減少社会の到来、地方分権改革の進展など、地域を取り巻く環境の変化を踏まえ、地方自治体・住民・企業等の協働により「地

域力」を高める取組を支援する施策を進める必要がある。「地域力」という言葉は様々な意味合いがあるため、総務大臣主催の有識者会議を開催し、「地域力を高めていくためにどのようなこ

とが必要か」、「総務省が今後力を入れるべき地域力創造施策等」について検討する。

２ 検討内容・「地域力」、「地域力を高めるための施策」とは何か・今後の地域力創造施策の方向性・地域力創造施策に係る各省庁連携 等

３ これまでの成果・今後のスケジュール・今年７月２８日に中間とりまとめを行い、「人材力」の強化に向けた４本柱（①個々の人材力の育成・強化、②人材力の相互交流とネットワークの強化、③人材力を補完するためのアドバイザー招へいなどの取組の支援、④全国各地の人材力と成功事例等の情報の提供）の取組を進めるべきとされた。・さらに関係府省庁からヒアリングを行い、今年度末に一定のとりまとめを予定。

委員名 所属

月尾 嘉男 （座長） 東京大学名誉教授

あん・まくどなるど 国連大学高等研究所、いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット所長

飯盛 義徳 慶應義塾大学総合政策学部准教授

江尻 京子 特定非営利活動法人東京・多摩リサイクル市民連邦事務局長

小田切 徳美 明治大学農学部教授

小西 砂千夫 関西学院大学大学院経済学研究科・人間福祉学部教授

杉沢 正子 特定非営利法人かぞ市民ネット理事長

堂垣 彰久 ＮＨＫ「ご近所の底力」チーフ・プロデューサー

名和田 是彦 法政大学法学部教授

西村 幸夫 東京大学先端科学技術研究センター教授

４ メンバー

資料１

　　地域力としての 狭義の資源力（天然資源の力）　　　　経済力

人口集積　 文化力（人間力の蓄積）

資源力 地域力人間力 の源泉

新しい文化や 人材力の積和＝∑（やる気×能力）　循 資源の創造 （注）やる気はマイナス100～プラス100

　環 能力は　　　　 　0～100

つながり力

資源力

人間力

　　外側のネットワークにつながり、それを利用する力

（注）内側のさまざまな人材がつながり、強力し合う力

◎　私の考える「地域力」

都市集積

共生による幸福感

伝統的な文化や生活、自然との

≒≒

≒≠

（）

1

（循環）

◎ 人 間 力 ～ 属 す る 集 団 に よ る 分 類 （ 例 ）

住民力 ～ コミュニティーやＮＰＯ

民間力 ～ 企業や個人など

人間力

公務員力 ～ 公務員のあり方

地域活動への参画

基本姿勢など

大学力 ～ 教授等のスタッフ

: 学生

2

◎ 人 間 力 ～ 能 力 に よ る 分 類 （ 例 ）

情報受発信力

経営マネジメント力

リーダー力

見通力、信念の力（バカモノ）

人間力 体力、突進力 （ワカモノ）

異人力、知識力 （ヨソモノ）

融和力

つながり力（内・外）

環境共生力

教育力

：

3

椎川流「公務員十戒」

○ 公務員である以前に、まず普通の人として皆から尊敬される人間になること

○ 常に、健康をチェックし、身体を鍛え、気力を充実させて、公務能率を上げられるよう

心がけること

○ 自分が権限を持っていることを意識した上で、それを振り回すことなく、いつも謙虚に、

国民、住民のために真剣に汗を流すこと

○ 自分だけの狭い世界に閉じこもらず、平日だけに限らず、勉強や人との付き合いは買

ってでもし、自分の知識と人脈をひろげること

○ 自分の住む地域の自治会活動でも、ふるさとの地域おこしでも、趣味の国際交流でも

いいから、なにか地域活動、ボランティア活動、ＮＰＯ活動などをし、机の上の理屈を言

うだけでなく、実際に身体を動かすこと

資料４

○ 常に、自分の周りの国民や地域住民の声に謙虚に耳を傾け、自分の担当する仕事に

工夫を加えて改革、改善に努め、スモールサクセスを積み重ねること

○ 常に、自分の仕事が、組織や上司のためでなく、直接国民や地域住民のためになっ

ているかを点検すること

○ 仕事から逃げることなく、責任を他人に押しつけることなく、自分のすべきことをきち

んと処理すること

○ 失敗を部下のせいにすることなく、また、上司にこびることなく、自分の正しいと考え

ることをやり抜くこと

○ 理屈だけでものを言わず、自分がそう言われて実際にそれを実行しなければならない

立場になったらどうかということを必ず考えてからものを言うこと

私の考える人材育成の３本柱

○自治大学校など中央研修機関の経営改革と研修の質・サ

ービスの向上

○地方自治体の人材育成に関する理念の再構築とシステム

の拡充・強化

○地方公務員の学びのモチベーションの醸成

資料６

私の自治大学校経営改革の基本的考え方

○ 理念を明確にした教育

～校歌の活用

○ 実践をともなった教育

～ＮＰＭ(経営改革・サービス改善運動など)、温室効果ガス削減対策、住民協働などの実践

○ 感動を与える教育

～研修生の心をふるわせる熱意と知識・経験を持った講師の先生方を招聘

○ 交流の絆を大切にする教育

～研修生相互、教職員・外部講師の先生方との間

○ 明るく、楽しく、健康的で、規律ある学校

～挨拶励行、名札着用、体力づくり、規則遵守

○ 顧客満足度のあくなき向上をめざす学校

～研修生、卒業生、派遣元自治体、外部講師の先生方の意見に真摯に耳を傾け、どんな

小さなことでも改善

資料７

地方自治体の人材育成チェックシート

□ 定員削減を計画的に行うとともに、人材育成費も予算シーリングなどの対象にして削減している

□ 人材育成費も財源が厳しいから削らざるを得ない

□ 人材育成基本計画や職員研修の基本方針などの素案や骨組みについて、幹部会議で実質的な議論を

することはない（成案を形式的に認めるだけだ）

□ これから先、自分たちの自治体にどういう人材が不足していて、そういう人材を育てないといけな

いということが明確になっていない

□ 首長から人材育成に力を入れろとハッパをかけられたことがない

□ 人材育成や研修は、国、県、連合、財団、研修協議会まかせだ

□ 自分たちの人材育成の量や質を他の自治体（特に全国的な傾向）と比較したことがない

□ 職場に勉強なんかしてもしょうがないという雰囲気がある

資料８

□ 職場で研修に行きたいと言いにくい雰囲気がある

□ 何時までにどんな人材を育成しなければならないという明確な目標がない

□ 毎年、どういう研修にどんな人材を派遣するという計画がなく、その時、その時で時間的に余裕が

あって行ける人間を派遣している

□ 長期の研修派遣や高度の研修派遣にあたっても、希望者を募り、選抜することはしていない

□ 仕事の能率が悪い職員には、研修を受けさせるようなことはしていない

□ 職員が自主的に勉強することに対して、情報提供や経費の助成をすることはない

□ 人材を広く交流させ、育成しなければならないという雰囲気にない

□ 人材育成について、自前でできるものと国や県、共同機関に依頼しなければならないものとの仕分

けが良くできていない

定住自立圏構想のねらい

○ 総人口減少時代にあっても、地方に人口定住の核を維持する

～地域の再生、活性化

○ 住民の生活実態やニーズに応じて、柔軟な広域的市町村連携を進める

～分野別の連携、県境問題に対する対応

○ 都市は都市らしく、農山漁村は農山漁村らしく、特色を生かしながら連携する

～都市と地方の共生

○ 広域的な地域経営、マネジメントが進められるようにする

～地域資源と人材を広域的に組み合わせて活用

○ 地域住民の生命とくらしを守る定住自立圏をめざす

資料１０

定住自立圏構想の手法の特徴

○ １対１で行う市町村間の協定締結の積み重ねによる圏域形成

～柔軟で弾力的、簡素な手法（撤退も可能）

○ 国への申請や国の承認を必要としない仕組みを採用

～地方分権時代の新しい地域政策のスタイル

○ 当初から関係府省共同（担当局長本人の参加）で研究会を実施し、制度化し支援措置を決定

～省庁間の縦割りを排除し、連携協力

○ これまでのように国がすべて決めてから地方に検討してもらうのではなく、志を同じくする先

行実施団体を公募して、その課題解決のために必要な制度を共同して検討し、制度化

○ 閣議決定による推進

その他の地域のあり方

○ 住民の生活実態やニーズに応じた広域的市町村連携は、いつの時代、どこの地域でも必要

（市町村合併は自主的合併で、地域により市町村の実態はまだら模様）

○ 地方圏における人口定住の核づくりという観点からは、２４３の中心市

（人口４万超、昼夜間人口比率１．０以上）が限界

○ 定住自立圏に対してはあらかじめ定めた定型的支援で対応するが、その他の地域（中心市のな

い郡部の地域、人口規模や昼夜間人口比率が基準に満たない市と周辺市町村）の広域的市町村連

携については実態に応じて支援していくことを検討

★八戸市

★南相馬市

秩父市★

★飯田市

美濃加茂市★

★彦根市●備前市

松江市・米子市★★

下関市★

●高松市

●●

宿毛市・四万十市

● ●中津市

延岡市●●日向市

★都城市薩摩川内市●

★鹿屋市

定住自立圏に取り組んでいる中心市（Ｈ２１．１０．２６）

凡例・・・定住自立圏形成協定締結済み

又は定住自立圏形成方針策定済みの団体（１１市）

・・・中心市宣言実施済みの団体（２５市）

★

長岡市●

由利本荘市★

●

倉吉市

●

●鳥取市

●

伊万里市●

●西尾市

●大牟田市

大館市●

山鹿市

●

●

いなべ市

八女市

●

唐津市

●小樽市

●本庄市

●高知市

久留米市

1

観音寺市●

島根県における中心市及びその通勤通学10％圏

＝人口４～５万人の市＝人口５～１０万人の市＝人口１０万人超の市

●★ ★

008551

スタンプ

「人材力」の強化に向けた取組

○

○

１ 経過

第１の柱 ： 個々の人材力の育成・強化

様々な場において、世代や分野を超えた多様な個人が人材力を身につける機会を豊富に提供する。また、ＮＰＯなどの民間組織や大学と連携し、現場での実践活動等を通じた人材力強化の仕組みを構築する。

第２の柱 ：人材力の相互交流とネットワークの強化公務員、ＮＰＯ等の様々なバックグラウンドを持つ人材が、様々な形で相互に交流する機会を設ける。

第３の柱 ：人材力を補完するためのアドバイザー招へいなどの取組への支援地域の人材力を補完するため、外部の人材を派遣するための取組を支援する。

第４の柱 ：全国各地の人材力と成功事例等の情報の提供全国各地で活躍する人材、活動事例を幅広く収集・整理し、提供する。

２ 「人材力」の強化に向けた取組（４本柱）

地域力創造グループにおいては、昨年より地域力創造有識者会議（座長：月尾東京大学名誉教授）を開催し、 「地域力とは何か」、「今後力を入れるべき地域力創造施策は何か」等について議論してきたところ、今年７月２８日に「中間取りまとめ」が行われた。その中で、地域力創造の基本となる「人材力」の強化に向け、以下の４つの柱に基づく取組を進めるべきとされた。

資料１２

地域の人材力を活性化するための視点

○ 地域内での育成が基本だが、時間がかかる○ 小さな地域ではフルセットで人材をそろえるのは困難○ 不足する人材力は、内外のネットワークを強化して「つながり力」でカバーする○ フェイス・トゥ・フェイスの人材交流を盛んにして、必要とする人材を他地域から招聘したり呼び込んだりすることを容易にする

○ いつでも助けてもらえる外部からの応援団や助っ人集団をつくる

１ 基本的考え方

○ 刺激を与え、叱咤激励する○ きっかけを示唆する○ 外に出て勉強する機会を与える

○ 異なる才能を持つ人材を混ぜ合わせる

○ 成功したら褒めてあげる○ 外から評価されるようにしてあげる

○ 仲間や後継者を増やす

２ 手 法

○ あらゆる年代・年齢層をターゲットにする○ 小中学生、高校生、大学生、社会人、壮年、高齢者など

視点１

○ あらゆる職種・団体・集団をターゲットにする○ 学生（職業高校、高専の生徒、学部の異なる学生など）、主婦（夫）、年金生活者、民間経営者、企業労働者、自由業者、NPO、自治会、地域づくり団体のメンバー、公務員、フリーターなど

○ タテ・ヨコ・ナナメに混ぜ合わせ、交流させ、つなぎ合わせる○ ネットワークも縦横無尽につくる

視点２

視点３

地域づくりのための人材活性化・ネットワーク・交流構想

○ TOSS（Teachers Organization of Skill Sharing）と連携して小中学校における「まちづくり教育」を推進

（注）TOSSは、子どもにとって価値ある教師（教え方のプロ）になるための研究組織で、授業・教育に

すぐに役立つ教育技術・指導法を開発し、集め、互いに追試し、検討しあって、自らの授業の技術を高め、集められた教育技術・指導法自体もよりよいものにしようと努める小中学校教師の集まりで、会員数は全国で７００サークル、１万人となっており、我が国最大の教育研究団体である。

○ 地域実践活動による教育・研究を行う大学（学部、センター、ゼミなどを含む。）コンソーシアムをつくり、受入地域の大学、高校、自治体と連携した人材育成を実施

○ 中央研修機関などにおける地域づくりのリーダーとなる公務員、NPOメンバー、民間人などを一堂に会した人材育成プログラムを拡充・強化

○ NPOや企業集団等と連携した広域的かつ異業種間の人材育成プログラムを開発

１ あらゆる世代、あらゆる職種、あらゆる団体・グループに対して、地域づくりのための人材育成を実施

○ 人材と事例を結びつけた地域力創造データバンク（H２１．４～）を創設

○ 各府省のデータとの連携強化を図っていく

２ 地域間の人材交流を促進することとし、そのためのネットワークを構築する

○ モデル地域には、調査研究事業の一環として地域力創造アドバイザー（大臣委嘱）を直接派遣

○ 定住自立圏における外部人材招へい支援（特別交付税）は既に制度化

○ どこの地域においても、必要なだけ地域力創造アドバイザーを招へいし、活用できる制度（特別交付税）の創設を目指す ～ １週間程度の短期間から３年間程度の長期間まで

３ 全国ベースで活躍している人材をアドバイザーなどの形で地域に派遣できるよう財政支援を拡充

○ 移住・交流事業の積極的推進（ＪＯＩＮなど）

○ 農山漁村子ども交流プロジェクトの計画的拡充

○ 地域おこし協力隊や集落支援制度の積極的活用

○ フェイス・トゥ・フェイスの交流機会である「人材交流ひろば」の開催

４ その他、個別の取組

地域力創造データバンク（Ｈ２１．４～）

地域力創造データバンク地域力創造人材データベース

地域力創造事例集

総務省ＨＰ

（登録項目）・人材（氏名、職業、自己ＰＲ等）・協力可能項目・協力可能地域・協力可能分野・実践事例（名称、概要）・登録元データベース

地域力創造人材データベース

（登録項目）・事例名・地方公共団体名・実施主体・取組分野・事例概要・各種事例集概要へのリンク

地域活性化センターＨＰ

地域力創造事例集

人材・事例のリンク

地域力の創造に取り組む主体に対して、人材及び事例に関する情報を相互にリンクさせつつ、ワンストップで提供し、ソフト面からその取組を支援するもの。

概要

◆地域づくり総務大臣表彰優良事例集 （総務省地域政策課）

◆市町村の活性化新規施策２００事例 （総務省地域振興室）

◆地域づくりキーワードＢＯＯＫ （総務省地域振興室）

◆過疎地域自立活性化優良事例表彰 （総務省過疎対策室）

◆地方行政改革事例集 （総務省行政体制整備室）

◆地域活性化ハンドブック （地域活性化センター）

◆地域再生マネージャー事業 （ふるさと財団）

◆電子自治体ベストプラクティス （ＬＡＳＤＥＣ（地方自治情報センター））

地域力創造事例集（人材・事例：１，３２７件）

地域力創造データバンク登録情報

◆地域人材ネット （総務省地域自立応援課）

◆地方公営企業等経営アドバイザー （総務省公営企業課）

◆地域づくり人材データ （地域活性化センター）

◆地域情報化アドバイザー （ＡＰＰＬＩＣ（ 全国地域情報化推進協会））

◆人材ネットバンク （地域創造）

◆地域再生人材相談窓口「いいひと人材情報デスク」 （ふるさと財団）

地域力創造人材データベース（人材：３１６件）

※ 平成２１年９月３０日現在

№ 市町村名 地域力創造アドバイザー アドバイザーを活用して推進する取組の概要

1白糠町

（北海道）

日垣 敏之（（株）ANA総合研究所 主席研究員）

民間ネットショップ「しらぬか町商店」の販売促進柳だこ、ししゃも、チーズ製品、しそ等の特産品のブランド化や効果的PRにより、町運営のネットショップ

売上増等を図るとともに、交流人口の増加を目指し、地域資源活用に通じた人材を育成。

2青森市

（青森県）長崎市文化観光部さるく観光課

市町村（組織）

楽しいまち歩きによる中心市街地活性化市民や観光客向けの散策コースや案内サインを設けるとともに、まち歩き案内ガイドを育成し、東北新幹

線新青森駅開業（H22)を視野に、中心市街地を活性化。

3常陸太田市（茨城県）

金丸 弘美（食環境ジャーナリスト・食総合プロデューサー）

民間地元農産物の利用拡大を目指した新商品開発地元農産物（コシヒカリ、そば、ぶどう、梨、野菜等）を活用した学校給食用レシピの作成や料理コンテスト

の開催等を通じて新商品等を開発し、地産地消と地域ブランド化を促進。

4香取市

（千葉県）

加藤 文男（南房総市企画部 戦略プロジェクト推進部長）

市町村（職員）

道の駅の整備による農産物販売促進と都市農村交流道の駅の開業（H22)に向け、農産物等販売・出荷体制を整備するとともに、当該施設を拠点とする都市

農村交流を企画。

5北杜市

（山梨県） 小浜市食のまちづくり課市町村（組織）

食育と地産地消の一体的推進児童生徒の農業体験や食に対する意識啓発に取り組むとともに、学校給食での地元野菜利用拡大を図

り、食育と地産地消を一体的に推進。（小浜市への職員派遣研修も希望。）

6京丹後市(京都府）

高野 誠鮮（羽咋市1.5次産業振興室 総括主幹）

市町村（職員）

宇川流域のにぎわい創出過疎化が進む宇川流域において、農林漁業資源（川魚、丹後米等）の活用や魅力向上を図るとともに、

交流・定住を促進。

7紀の川市

（和歌山県）

中島 淳（（株）カルチャーアットフォーシーズンス 代表取締役）

民間「紀の川ブランド」の創出地元産の果物（はっさく、いちじく、柿、桃、ｷｳｲ等）の販路拡大等により農業産出額向上を図るとともに、

地域団体商標登録によるブランド化を図り、良好な地域イメージを確立。

8竹原市

（広島県）中澤 さかな（道の駅 「萩しーまーと」 駅長）

民間道の駅の整備による安芸の小京都「竹原」の集客力強化道の駅の開業（H22)に向け、施設や運営体制の在り方を検討するとともに、地場産品（たけのこ、ぶどう、

ヒラメ、マダイ等）を活用し、集客力を強化。

9小値賀町（長崎県）

アレックス・カー（(株) 庵 取締役会長）

民間空き古民家の改修・活用による滞在型観光の事業化空き古民家の改修と地場産品（アワビ、サザエ、メロン等）の活用による質の高い滞在型観光を企画する

とともに、離島地域の特色を活かした交流を促進。

10霧島市

（鹿児島県）

養父 信夫（(株)マインドシェア 「九州のムラへ行こう」編集長）

民間都市農村交流による移住促進農業体験・短期滞在体験や中山間地域への移住者に対する住宅取得等助成金などについて効果的に

PRし、都市と農村の交流を通した移住を促進。

11北大東村（沖縄県）

白仁 昇（フロンティアＰＲ(株) 代表取締役）

民間大輪月桃（たいりんげっとう）産業の振興大輪月桃（亜熱帯に分布し、薬用や繊維等に利用される多年草。）のエキス等を精製することにより、化

粧品等の販路拡大を目指し、地場産品を効果的にPR。

平成２０年度 派遣先市町村とアドバイザー一覧

№ 市町村名 地域力創造アドバイザー アドバイザーを活用して推進する取組の概要

1根室市

（北海道）新谷 耕司（（株）ANA総合研究所 主席研究員）

民間バードウォッチングを核とした体験観光商品の開発地域資源である野鳥をキーワードに、漁業者、体験事業者をはじめとした地元産業が連携した新たな観光商品開発に取り組む

ことで、観光産業の活性化、新たな雇用の創出と起業化を促し、交流人口の増加による経済波及効果を目指す。

2白糠町

（北海道）日垣 敏之（（株）ANA総合研究所 主席研究員）

民間しらぬかブランド創造に向けた実践的人材育成「しらぬか町商店」売上増や地域資源を活用した交流人口増加に向けた具体的実践的な取り組みにより、しらぬかブランド創造

や地域経済活性化を図るための加工、流通、販売等に対応できる人材を育成する。

3横手市（秋田県）

金丸 弘美（食環境ジャーナリスト・食総合プロデューサー）

民間

食による地域力創造事業地域に地域食材の再認識を促すことにより、農家の生産意欲の向上と、地産地消を促進させ、商品高度化、高付加価値化を推

進し、域内外市場への販路開拓に取り組むことで、新たな食のレシピの創造と食材の提供を地域全体でのシステムとして構築し、「食による地域力の創造」を目指す。

4高萩市

（茨城県）井上 弘司（地域再生診療所 所長）

民間地域資源の発掘と活用 ＋ 人と人との連携づくり ＝ 中長期的な里山づくり里山（山間部）に残る地域の資源（公共施設・人材・自然景観・伝承芸能等）を活用した拠点整備と交流メニュー創出及び行政及

び関係団体などの人と人との連携に取り組むことで、中長期的な里山（山間部）の地域振興を目指す。

5十日町市（新潟県）

藤崎 慎一（（株）地域活性プランニング 代表取締役）

民間十日町地域ブランドの確立地元の産業振興に係る横断的な行動集団を組織し、地域産品を県内外にアピールをできるようなノウハウを持った人材の育成と

意識改革に取り組むことで、十日町地域ブランドづくりを主体的に展開する体制の構築を目指す。

6高島市

(滋賀県）

中川 哉（江津市建設経済部農林商工課総括主任）

市町村（職員）

三方よし～貸し手(所有者)よし･住み手（移住者）よし･世間よし～の空き家活用定住促進遊休民家流通の仕組みを平成21年度中に構築し、空家分布および所有者の意向調査や「集落の教科書づくり」によって移住者

と地域を結ぶ仕組みの構築に取り組むことで、定住希望者と地域を結びつける機能と人材の育成を図り、地域づくりに向けた人材受入の仕組みの確立とその継続的な運営を目指す。

7すさみ市

（和歌山県）

木村 修（伊賀の里モクモク手づくりファーム

代表理事）

民間イノブタによるわがまち元気プロジェクトイノブタ肉のブランドの明確化及び加工品の開発などによって販売力を強化に取り組むことで、基幹産業である農業の振興を図

るとともに、イノブタを観光資源としての利用も図り、過疎高齢化が著しい当町の元気力回復を目指す。

8高梁市

（岡山県）

篠原 靖（東武トラベル（株）企画仕入部副部長／文教大学国際学部講師）

民間

備中高梁 元気！プロジェクト観光資源の再発掘・再編集とネットワーク化及び爽やかなおもてなし意識の高揚と人材育成に取り組むことで、市町村合併後の

高梁市の魅力アップを図り、民間主導の観光ビジネスモデル構築を目指し、市民自らが大好きなまちとして誇れる観光地（高梁市）を目指す。

9土佐市

（高知県）斉藤 俊幸（イング総合計画㈱代表取締役）

民間土佐市いいものブランド化支援ウルメいわしを地域の新たなブランド食材として活用するため、地元学校との連携による加工品試作、直売所や加工所の計画

立案、大都市との地域間交流の仕組みづくりに取り組み、その波及効果により「土佐市まるごとブランド化」を目指す

10荒尾市

（熊本県）

井手 修身（イデアパートナーズ㈱代表取締役社長）

民間

荒尾市の里山・干潟ヒューマンツーリズムの推進地域の人材資源と、地域の自然、農林漁業、歴史、文化など多様な資源を組み合わせることで、都市住民や観光客にとって魅

力ある滞在交流型商品の開発及びその組織構築に取り組み、人そのものを「地域の特産品」ととらえたツーリズム展開と交流人口拡大と定住促進を目指す。

11国頭村

（沖縄県）玉沖 仁美（㈱春夏秋冬 代表取締役）

民間「やんばる学びの森」での環境保全型観光の推進環境保全型観光推進拠点である「やんばる学びの森」における人材育成や地域資源を活かした販売商品等の開発及び施設の

営業戦略検討と運営体制構築に取り組むことで、施設の集客力の強化と自律的経営を目指す。

平成２１年度 派遣先市町村とアドバイザー一覧

人材交流広場・交流会参加費 3,000円

10/14（水）17：00～くにびきメッセ《大展示場》

全国の第一線で活躍している専門家やサミット参加の自治体関係者の方々とふれあってあなたのめざすまちづくりに活かしませんか？

地域づくり団体関係者、NPO関係者の方々など地域活性化に携わっている皆様のご参加をお待ちしております

地域活性化に取り組む人々の

当日は、次のような分野に実績と経験のある方々が参加予定です●地域経営改革　●地場産品発掘・ブランド化　●企業立地促進●定住促進　●観光振興・交流　●まちなか再生　●若者自立支援

●安心・安全なまちづくり　●環境保全　　その他

人材交流広場

「定住自立圏」全国市町村長サミット

2009 in島根

〒690-0826　島根県松江市学園南一丁目2番1号TEL：0852-24-1111　FAX：0852-22-9219

主催：総務省　定住自立圏全国市町村長サミット2009in島根実行委員会実行委員会事務局：島根県地域振興部市町村課内　TEL.0852-22-5589 FAX.0852-22-5200

島根県立産業交流会館

「地域おこし」のヒント（未定稿）

（人材編）

○人材は内で発掘し育てるとともに、外から探し連れてくるもの

○いろいろな能力を持った人間を地域内で集める

○地域内では不足のあるときは外のネットワークにつながり呼び込む

○全員参加型で一人につき一つの特徴、能力を引き出す

○すべての人に出番を作る

○高齢者の知恵や経験に学ぶ

○若者、後継者を育てながら取り組む

○公務員参加型の「地域おこし」が効果的

資料１３

（具体的に求められる人材像）

○強いリーダーシップを持ち、組織をまとめられる人

○実務能力に長けた人

○交渉能力に長けた人

○情熱に満ちあふれた人

○若さと行動力のある人

○常識にとらわれず、豊かな発想ができる人

○外部の人で、幅広い識見、能力、人脈を持った人

○冷静な議論が出来る人

○絵が描ける人

○キャッチコピーが作れる人

○歌が作れる人

○ＩＣＴに強い人

○情報受発信力のある人

○人の輪がどんどん広がっていく人

○周りを楽しい雰囲気にできる人

○責任感のつよい人

○地域活動に熱心な公務員（インタープリター、コーディネーター、地域支援員など「住民

参加型行政」ではなく「公務員参加型地域おこし」をめざす）

○外からの応援団

（リーダー編）

○夢を持ちそれを語れる

○発想とひらめきを大切にする

○人に命令するだけでなく自分から実践してみせる

○自己犠牲をいとわない（無限の奉仕の気持ちを持つ）

○限りなく情熱をそそぐ（情熱で人を動かす）

○自分の考えを常に話しメンバーに浸透させ共有する

○プレゼンテーション能力に長けている

○人の輪（和）づくりができる

○お金を扱わない（時々チェックはする）

○名誉や物に対して無欲

○役職に連綿としない

○自分で判断し責任は自分がとる

○民間企業の経営感覚をもってあたる

○後継者、人材を育てる

○パートナーとブレーンを大切にする

○外に対して発言し、ファンを作り、ブランドを確立する

（地域資源編）

○地域の歴史、伝統、文化を学ぶ

○これまでやってきた「地域おこし」の取り組みをフォローする

○古くから人間が生活してきているところには、どこにも必ず価値のある地域資源がある

○地域資源を発見（再発見）するためには研ぎ澄まされた感性といろんな地域を見て回った

経験が必要

○外部の目で客観的に評価し直し、自分たちが見失っていたものを再発見する

○古くからあって大切にされてきていたが、最近失われつつあるものを再評価する

○今こそ歯を食いしばって頑張り、守らなければいけないものを発見する

○他の地域（特に都会）にはないものを大切にする

○隠れた価値のあるもの、眠っている地域資源をブラッシュアップする

○今まで人が見向きせず捨てていたもの、珍しくないと思われるものも忘れず点検する

○これまで負と考えられていた財産を利活用する（マイナスがプラスになる効果は絶大）

○例えば、地域固有の伝統、文化、技術、豊かな自然、珍しい食材、きれいな水、通常は廃

棄物として扱われるものなど

○世の中にストーリーを明確に訴えかけるように作る

○先の時代を見通しながら考える

（行動原理編）

○小さなきっかけを見落とさず実行する

○理屈を並べるよりやってみる

○大きく前進しようと思わず小さな一歩を踏み出す

○挑戦する気持ちを持つ

○子どもたちを巻き込む

○苦しくならない範囲で楽しく取り組む

○一人の百歩より百人の一歩一歩

○百の理屈より一つの実践

○現場から発想する

○業際、役所の縦割りの間、制度の隙間をねらう

○挨拶励行、全員参加

○相互扶助

○行政に頼らない

○自己財源を捻出する

○人のせいにせず自分たちで取り組む

○出会いは最高のチャンス（絶対のものにする）

○ネットワークを広げる

○広く全国に、全世界に打って出る（ＩＣＴの利活用）

（財源編）

○自分たちの浄財（会費、出資など）を中心にする

○多少の企業からの支援や応援団からの助成は開拓する

○行政からの立ち上がりの補助はいただくことも検討

○自前の収益を安定させる

（ＩＣＴ）

○ＩＣＴの利活用は必要不可欠

○全国、全世界へ向けて、幅広く情報を収集、発信

○思わぬところから成果や効果が発生

○最低限ＭＬは欲しい

○次にＨＰがあればもっといい

○できれば、これらの複合型である地域ＳＮＳが理想的