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1 IIJmio meeting#2 技術基準適合証明(技適)3G/LTEバンドの話 株式会社インターネットイニシアティブ

IIJmio meeting #2 技術基準適合証明(技適)と3G/LTEバンドの話

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この資料はIIJmio meeting #2で発表されたものです。詳細は下記blogをご覧下さい。 http://techlog.iij.ad.jp/archives/879

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IIJmio meeting#2

技術基準適合証明(技適)と3G/LTEバンドの話

株式会社インターネットイニシアティブ

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技適の話

~技適が必要なわけ~

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技適とは

• 技適とは・・・

• 『技術基準適合証明』

– 電波法上に定められる、無線設備に関する基準認証制度の一つ

– 特定無線設備の工事設計についての認証(工事設計認証)は、

技適とは別の基準認証制度ではあるが、

一般的には技適と同じ枠組みで取り扱われる

• 「技適マーク」は法律上必要とされる適合証明表示

• なぜ必要?

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そもそも

• 携帯電話は無線機

• 無線というと実は様々

• 警察無線・消防無線

• 行政無線(災害時緊急放送)

• 航空無線

• タクシー無線

• テレビ・ラジオ

– テレビ本体は受信機で、放送局の設備が電波の送信機

– 放送系は、一方通行のことが多い

• アマチュア無線

• パーソナル無線

• ・・・

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無線機を使うためには

• 電波を出す無線機を使う場合、原則2つの免許が必要

• 無線局免許

– 機械に対して出される免許

– 出力していい電波の種類が指定される

• 従事者免許

– 無線局を操作する人に出される免許

– 操作してよい無線機(電波の種別や用途)を指定される

• 仕組みとしては、車を運転するのに、

「車検」と「運転免許」が必要なのと同じ

• テレビは受信するだけなので、無線局免許も従事者免許もいらない

• 携帯電話は電波を出すのでどちらも必要

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• 携帯電話を使う人は従事者免許を持っているか?

• ⇒ NO !

• そもそも、携帯電話を使う人全てに免許をもたせるなんて

現実的ではない

• なんで携帯電話は使っていいのか

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• 実は、携帯電話の従事者免許相当のものを、

携帯電話事業者が持っている

• ⇒ 包括免許といいます

• 包括免許って何?

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包括免許

• 特定の条件に適合した無線機(特定無線局)を開設する(設置する)と申請した者に対して与えられる免許

• ここで言う、特定の条件に適合した無線機(特定無線局)の一つが、

携帯電話

• 携帯電話事業者は、周波数を割り当てされる際(基地局側の従事者免許が付与されるタイミング)に、携帯端末を操作するための包括免許も取っている

• 実は、携帯電話を操作しているのは、法律的には携帯電話事業者!

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携帯電話は必ず特定無線局か?

• キャリアは『特定無線局を開設する』から包括免許をもらえた

• 携帯電話=特定無線局である必要がある

• じゃあ、特定無線局である条件は?

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特定無線局の条件

• 電波法第27条の2に規定されている

• この項目一が、携帯電話に当たります。

第二十七条の二

次の各号のいずれかに掲げる無線局であつて、適合表示無線設備のみを使用するもの(以下「特定無線局」という。)を二以上開設しようとする者は、その特定無線局が目的、通信の相手方、電波の型式及び周波数並びに無線設備の規格(総務省令で定めるものに限る。)を同じくするものである限りにおいて、次条から第二十七条の十一までに規定するところにより、これらの特定無線局を包括して対象とする免許を申請することができる。

一 移動する無線局であつて、通信の相手方である無線局からの電波を受けることに

よつて自動的に選択される周波数の電波のみを発射するもののうち、総務省令で定める無線局

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ということは・・・

• 技適をとっていないと、特定無線局ではない、ということ

• ということは、包括免許では利用できないということ

• つまり・・・通信事業者(ドコモ)が無免許で無線局を運用していることになり、法律違反していることになる

• 当然、技適マークが付いていないものを操作していたら、その人(利用者)も違反しているとみなされる

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技適をとっていないと危険

• 国内の基準を満たしていない

• =他の無線通信を妨害する可能性がある

• 事業者の基地局からの制御に対応できない(かもしれない)

• =通信が正常にできない可能性がある

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技適の取り方

• 技術基準適合証明 というからには、

1. 何かしらの技術的な基準がある

2. 基準に適合しているか証明してもらう

• という2つの行程が必要になる

• 勝手にラベルを作って貼る、みたいなことはダメ

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技適の取り方

• 基準は、総務省が作り、法律・施行規則などで制度化されます

• 基準に適合しているか証明してもらうには、

認証機関に審査をしてもらう必要があります。

– TELEC

– DSPR

– Etc…

• 必要なもの

– 端末(ハードウェア)

– 設計書面

– (結構な)お金

• 設計書面なんてメーカーしか持ってないので、一般的に技適を申請できるのは「端末メーカー」だけです

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技適を取ると

• 本来は、1台ずつ試験する必要がある

• 携帯電話など量産するものについては、同じ設計で生産されるものであれば、(工事設計認証を取っていれば)問題ない

• 取得すると、(数カ月で)総務省のWebで公開されます

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総務省のページ

• 例:NTTドコモ Galaxy Note 3(SC-01F)のW-CDMAの場合

– 総務省のページではこのように公開されます

無線設備の種別は

通信規格単位で分かれる

技適を取得している

周波数帯や電波の型式

がわかる

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無線バンドの話

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周波数は限りがある・・・

• 無線通信の中で、携帯電話で使える無線の周波数は限りがあります

• その上、国・地方により使えるものが違います

• でも、海外旅行した時にでも同じ携帯使いたい(はず)

• ⇒国際的にルールを作って、可能な範囲で共通化する形になりました

• 共通化すれば、実は端末開発も世界全体で共通化できるので

コストダウンも期待できる!

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共通化といっても・・・

• 実は、この試みが始まったのは、結構最近の話

• 昔は、そもそも使っている通信規格から違いました

– 欧米は、GSM

– 日本は、PDC(いわゆるドコモのmova)

• W-CDMA / CDMA2000の通信規格の開発の際に、

業界団体で周波数帯毎に、国際的なバンド定義を作ることになりました。

• 業界団体 = 3GPP or 3GPP2

(正確には、規格の標準化組織ですが…)

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W-CDMAとLTEのバンド

• 定義をしているのは3GPPなので、定義の仕方は同じ

• 周波数帯ごとに、「Band ○○」という表記をします

– W-CDMAについては、3GPP TS 25.101 に詳細があります • User Equipment (UE) radio transmission and reception (FDD)

– LTEについては、3GPP TS 36.101 に詳細があります • Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); User Equipment (UE) radio

transmission and reception

• ちなみに・・・

• 3GPP2(CDMA2000)では、表記の仕方が違います。

• 「Band Class ○○」という表記をします。

• ものすごくわかりずらいですが、3GPPと3GPP2の定義の仕方が

違うので、「Band 1」 ≠ 「Band Class1」です。

(実際には「Band 1」≒「Band Class6」です)

• CDMA2000の話は省略….

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国内で利用されているW-CDMAの周波数バンド

• とりあえず、無線通信事業者に関係なくまるっと全部

• Band 1(2100MHz帯)

– NTTドコモとSoftbankが利用中

– ドコモでは、「FOMAエリア」と言われる

– 国際ローミングでよく使われる

• Band 6(800MHz帯) ⇒ Band19

– NTTドコモが利用している

– 「FOMAプラスエリア」と言われる

• Band 9(1700MHz帯)

– NTTドコモとイーモバイルが利用している

– イーモバイルが利用している周波数帯は全国で利用可能

– ドコモが利用している周波数帯は、「東名阪バンド」と称され、

利用できる地域に制限がある

→続く

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国内で利用されているW-CDMAの周波数バンド

• とりあえず、無線通信事業者に関係なくまるっと全部

• Band 8(900MHz帯)

– Softbankが利用している

– 「プラチナバンド」と称しているバンド

• Band 11(1500MHz帯)

– Softbankが利用している

– 「ULTRA SPEED」のサービス利用

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国内で利用されているLTEの周波数バンド

• とりあえず、無線通信事業者に関係なくまるっと全部

• Band 1(2100MHz帯)

– NTTドコモ、Softbank、au(KDDI)が利用中

– ドコモでは、「Xiエリア」と言われる

– 国際ローミングでよく使われる

• Band 6(800MHz帯) ⇒ Band19

– NTTドコモが利用している

– 「Xi(800MHz)エリア」と言われる

• Band 9 3 (1700 1800 MHz帯)

– NTTドコモとイーモバイル(Softbank乗り入れ)が利用している

– イーモバイルが利用している周波数帯は全国で利用可能

– ドコモが利用している周波数帯部分は、国内的に

「東名阪バンド」と称され、利用できる地域に制限がある

– ドコモは「150Mbpsサービス対応エリア」と称している

→続く

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国内で利用されているLTEの周波数バンド

• とりあえず、無線通信事業者に関係なくまるっと全部

• Band 8(900MHz帯)

– Softbankが利用している「プラチナバンド」と称されるバンド

– LTEサービスは2014/04開始の予定

• Band 11(1500MHz帯)

– au(KDDI)が利用している

– ほぼ国内専用

• Band 18(800MHz帯)

– au(KDDI)が利用している

• Band 21(1500MHz帯)

– NTTドコモが利用している

– ドコモは「100/112.5Mbpsサービス対応エリア」と称している

– ほぼ国内専用

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海外でよく使われるバンド

• アメリカ

– Band 2 (1900MHz帯)

– Band 4 (1700/2100MHz帯)

– Band 5 (850MHz帯)

• ヨーロッパ/東南アジア

– Band 1 (2100MHz帯)

– Band 3 (1800MHz帯)

– Band 7 (2600MHz帯)

– Band 20 (800MHz帯)

• 中国/インド

– TD-LTE 2600

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分かりにくい・・・

• 国内だけでも表にしてみた

• 同じ周波数帯を使っているように見えても、

Bandの定義が違う場合がある

• 無線機は、Bandの定義が違うと使えません

– たとえば、iPad第3世代のLTEは2100MHz対応と言われましたが、

実際にはBand 1ではなくBand 4でした

Band 1 3 6 8 9 11 18 19 21

周波数 2100 1800 800 900 1700 1500 800 800 1500

NTTドコモ 3G/LTE LTE 3G 3G 3G/LTE 3G/LTE

au(KDDI) LTE LTE LTE

Softbank 3G/LTE 3G 3G

イーモバイル LTE 3G

※ Band 6とBand 19は利用している周波数帯は実質的には一緒※ Band 3とBand 9は利用している周波数帯は実質的には一緒

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諸注意

• 国際的なバンド定義と、国内での周波数割り当ては別の話です

• 国内での周波数割り当ては、国際的なバンド定義に比べて

狭い場合が多いです

• 無線事業者はどのバンド定義で無線局を運用するかは、

国内の技術基準に抵触しない範囲であれば、

ある程度自由に決められる

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端末によって使える周波数は違う

• ここまではあくまで『基地局』もしくは『サービスエリア』の話

• 端末によって、使える周波数が違う

– 受けられるサービスが変わってくる

• どうやって知ることが出来るか・・・

– メーカの仕様書に書いてあるけど

– 国内で技適を取っているか不安・・・。

• ⇒ 総務省の技適の情報公開ページで調べられる!

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技適情報の調べ方

• 総務省の「電波利用ページ」で参照できます。

– URL : http://www.tele.soumu.go.jp/

• 確認する方法は2種類

– 「無線局機器に関する基準認証制度」 - 「技術基準適合証明等の公示」 • 認可を受けた認証機関単位で情報が公示される

• ファイルフォーマットは、エクセル形式とPDF形式の2つ

• 検索性は悪いが、公開された情報が最も早く確認できる

– 「無線局機器に関する基準認証制度」 - 「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」

• 申請者(端末製造メーカ)もしくは端末型番、技適番号単位で情報の検索ができる

• DBの更新が遅く、「技術基準適合証明等の公示」がされてからも、一定期間検索で情報が確認できない場合がある

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技適情報の調べ方

• 注意事項

• 技適取得から情報の開示まで2~3ヶ月程度時間がかかる。

– 国内携帯キャリアから発表される端末は、

技適取得→通信事業者の相互接続性試験(IOT)の流れが

発生するため、おおむね端末発表より先に技適情報が公開される傾向

– Apple製端末では、技適取得から端末発表までかなり短期間で進むため、技適情報の公開が後出しになる場合が多い

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技適情報の読み方

• 原則、無線機の送信側のみ記述がされる

– 受信機能のみの機械は基本掲載されない

– 送信に利用する周波数帯に関する情報が閲覧できる

• 登録されている情報

– 氏名又は名称 : 無線機の製造メーカ、もしくは開発メーカで技適取得申請を出した企業名

– 型式又は名称 : 無線機の型番、もしくは技適取得時の端末名称

– 特定無線設備の種別 : 無線機の設備において技適取得している通信規格の種別名(電波法および関連法に記載のある種別表記) • よく見る種別一覧

– 第2条第11号の3に規定する特定無線設備 : W-CDMA対応の携帯移動機

– 第2条第11号の7に規定する特定無線設備 : HSDPA/HSUPAの携帯移動機

– 第2条第11号の19に規定する特定無線設備 : LTEの携帯移動機

– 番号 : 無線機が取得している技適番号

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ここから

• いくつか検索結果の具体例

• 比較的新しいデバイスで特徴的なもの

– Nexus 7(2013)

– iPhone 5s

– iPhone 5

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具体例

• Nexus 7(2013) LTEモデルの場合

– 型式で検索する場合は、『 K009 』 になります

(メーカの商品型番と無線機の型式番号は違うことがあります)

W-CDMA

(HSDPA)

LTE

無線LAN

(WiFi)

・Bluetooth

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具体例

• Nexus 7(2013) LTEモデルの場合

– W-CDMA(HSDPA)の詳細情報を覗くと

Band 1(2100)の

上り(送信)の周波数帯

だけ取得している

⇒FOMAプラス(Band 6)は使っちゃいけない

(一部、root化で使えるようにしている人もいるようですが違法です)

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具体例

• iPhone 5sの場合

– 型式で検索する場合は、『 A1453 』 になります

– 一つのモデルで、CDMA2000も対応しているので数が多い…

W-CDMA

(HSDPA)

LTE

無線LAN(WiFi)

・Bluetooth

W-CDMA

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具体例

• iPhone 5sの場合

– LTEの詳細情報を覗くと

10MHz幅まででは

・Band 1 (2100MHz帯)

・Band 3 (1800MHz帯)

・Band 8 (900MHz帯)

・Band 18/19 (800MHz帯)

を取得している

よく見ると、 15MHz幅以上では

・800MHz帯

・900MHz帯

などが一部取得できていない

⇒100Mbps以上のサービスは

別の周波数でしか利用できない

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具体例

• iPhone 5の場合

– FOMAプラスは使えないとの噂

– 型式『 A1429 』 のW-CDMAの詳細情報を覗くと

– ということは・・・

– Appleのキャリアプロファイルで制限されている?

確かに 『A1429』

よく見ると、 800MHz帯の

技適は取得している

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技適でわからないもの

• 日本国内で使われない通信規格の技術基準はありません

• なので、当然技術基準のない通信規格に技適はないです

• GSM

– 全世界的な、第2世代携帯電話

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周波数に優劣はあるか?

• 一般的に、周波数が低いほど、電波は回折性と浸透性が上がります

– 地形や高層建築物で電波の影になりにくい

– 建物の中でも受信しやすい

– ⇒ プラチナバンドと言われるようになる所以

• 実は、周波数が低いほど利用している他の無線システムの種類が多い

– ものすごく帯域を細切れに使っている

– 通信の高速化が難しい

• 周波数が高いほど直進性があがります

• 少し使いづらいので、利用している無線システムの種類は少ない

– まとまった周波数帯域の確保はしやすい

– ⇒高速な無線通信システムは作りやすい

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LTE-Advancedに向けて

• LTE-Advancedでは

– 細切れだけど、無線通信に使いやすい周波数で

高速な通信が出来る仕組みが導入されます

– 複数の周波数帯を束ねて使う

– ⇒ キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)

• 韓国ではLTE-Aが始まってますが、ようやく国内でも動き始めました

– 技術基準を作ろうとする動きが2013年11月から

http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-

news/01kiban14_02000171.html

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付録

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• Band 3 , 9 の関係図

– Uplink側の周波数帯

Band 3

1710 (MHz) 1785

Band 9

1750 1765

イー・モバイル NTTドコモ

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Band 19

• 800MHz帯 Band 5 , 6 , 18, 19 の関係図

– Uplink側の周波数帯

Band 5

824 (MHz)

849

Band 6

830 840

NTTドコモ

845

Band 18

815

KDDI(LTE)

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• 1500MHz帯 Band 11 , 21の関係図

– Uplink側の周波数帯

(MHz)

Band 21

1447

NTTドコモ(LTE)

1462

Band 11

1427

KDDI(LTE) Softbank(3G)

MCA

東名阪地域でMCA利用中のため

150Mbpsの高速サービスは

NTTドコモは地方でしか実現できていない

※ 2014年4月以降順次エリア拡張になる

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• 700MHz帯 Band 28の関係図

– 日本では2015年サービス提供が始まる想定

– Uplink側の周波数帯

(MHz)

EMOBILE

768 703

NTTドコモ KDDI

718 728 738 748

Band 28

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技適そもそもの話

• 無線機の免許制度は

– 無線局免許

– 従事者免許

の双方を取得することが大前提

• 無線局免許については、原則設置する際に

予備免許→落成検査→本免許発行が行われる必要がある

• ただし、小型・可搬可能・量産可能な無線機について

全てをひとつひとつ検査しないと設置できないという制度では

制度が回らない

• → よって、

小規模な無線局については無線局免許を不要もしくは手続きの

簡略化をするために、技適の制度ができた

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技適そもそもの話

• よって・・・

• 技適 ≒ 無線局免許(もしくはそれを補うもの)

• 包括免許 ≒ 技適を取得した無線局を操作する人の従事者免許を

ほかの免許と包括することで制度上簡略化するもの

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appendix

• 総務省 電波利用ページ

– http://www.tele.soumu.go.jp/

– 電波利用に関する全体の概要および制度説明がされている

• TELEC 技術基準適合証明及び認証にかかわるページ

– http://www.telec.or.jp/tech/

– 技適の制度詳細をわかりやすく説明されています