3 3 67 © 3 94 87 使[4]木の花ファミリー通信 Vol.67 2013 年 3 月号 2 姿1 富士山の麓で豊作を祈ろう~ 「田楽田植え祭り」を開催します! 雄大な富士山をのぞむ「宮ノ下広場」で、田植え の始まりを告げる「田楽田植え祭り」を今年も開 催します!豊作を祈る舞やコンサート、おいしい お昼ごはん、そして裸足で田んぼに入っての手植 えを楽しむ恒例行事です。ぜひ、ご参加ください! * 日時:2013 年 5 月 3 日(金・祝)10:00 ~ * 会場:木の花ファミリー宮ノ下広場 (おひさまハウスひまわり集合) * 参加費:1 人 300 円 * お申し込み:木の花ファミリー http://url.konohana-family.org/evt130503 TEL 0544-66-0250 FAX 0544-66-0810 【 お知らせ掲示板】 1 45

木の花ファミリー通信 Vol.67 - 2013年3月

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木の花ファミリー通信 Vol.67 - 2013年3月

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Page 1: 木の花ファミリー通信 Vol.67 - 2013年3月

木の花ファミリー通信

2013年3月号・第67号

編集・制作/木の花ファミリー

©2013

木の花ファミリー

★木の花ファミリーとは

94年創立、富士山の麓で有機農業による

自給自足を生活の基盤に87人が血縁を超

えた家族として生活を営む共同体です。

 

このニューズレターはクリエイティ

ブ・コモンズにもとづき、原著作者の

クレジットを表示し、改変せず、非営

利目的で使用する限りにおいて、自由

に複製、頒布、展示することができます。

[4]木の花ファミリー通信 Vol.67 2013 年 3 月号

 

このたび、ファミリーを舞台にし

たドキュメンタリー映画が完成しま

した!東京のテレビ制作会社のプロ

デューサーである澤則雄さんがライ

フワークとして取り組んだこの作品

のタイトルは、『確固たる居場所』。

昨年2月にファミリーを訪れた澤さ

んの「飾らないメンバーの日常を撮

りたい」という相談が、プロジェク

トの始まりでした。ファミリーの日

常を撮るのなら、時々しか来られな

映画だより

い澤さんに代わってメン

バーの中で撮影できる人

が必要ということで、私

が撮影を担当することに

なり、まったく扱い方の

わからないプロ用のカメ

ラを手に、試行錯誤の

日々が始まったのでし

た。

 

当初はカメラを向けら

れると緊張し、若干の演技も入って

いたメンバーたちですが、やがては

空気のごとくカメラを意識しなくな

りました。飾らないリアルな日常を

きるとは何であるか、自己とは何で

あるかという、人にとっての根本的

な問いの重さであり、映画に出てく

る一人ひとりの姿を通して、その重

さが持つ意味を伝えてくれているよ

うに思うのです」。そう、これは決し

て木の花ファミリーの映画ではなく、

観る人が自分自身を知るきっかけと

なる――そんな映画なのです。

 

自主制作作品のため、ただいま上

映先を募集中です。DVDを無料で

お渡ししておりますので、どうぞお

気軽にご相談ください!メンバーの

出張も可能です。一人でも多くの方

にご覧いただければ幸いです。(連絡

先は1ページに記載/担当:池い

けや谷

(文/ともこ)

富士山の麓で豊作を祈ろう~「田楽田植え祭り」を開催します!

雄大な富士山をのぞむ「宮ノ下広場」で、田植えの始まりを告げる「田楽田植え祭り」を今年も開催します!豊作を祈る舞やコンサート、おいしいお昼ごはん、そして裸足で田んぼに入っての手植えを楽しむ恒例行事です。ぜひ、ご参加ください!* 日時:2013 年 5 月 3 日(金・祝)10:00 ~* 会場:木の花ファミリー宮ノ下広場 (おひさまハウスひまわり集合) * 参加費:1 人 300 円* お申し込み:木の花ファミリー

http://url.konohana-family.org/evt130503 TEL 0544-66-0250 FAX 0544-66-0810

【 お知らせ掲示板】

撮り続けて溜まった映像は、なんと

500時間以上。それをどう編集す

るかは全て澤さんにお任せし、1時

間45分に凝縮されて出来上がった映

画を初めてみんなで観た時には、大

きな拍手が起こりました。

 

この映画には、特定のメッセージ

は出てきません。ファミリーのメン

バーたちや、心の病の回復のため

に滞在するゲストの人たちの日常が

淡々と映し出され、そこから何を感

じ取るかは、観る人一人ひとりに委

ねられています。普段は笑いとおや

じギャグにあふれているファミリー

ですが、映画ではある種の「重さ」

も表現されています。心理カウンセ

ラーの伊藤正範さん曰く、「それは生

Page 2: 木の花ファミリー通信 Vol.67 - 2013年3月

[3]木の花ファミリー通信 Vol.67 2013 年 3 月号

里芋のタルト

【材料】(18cm 型)<タルト台> 小麦粉 190g、ベーキングパウダー 2g、塩 1g、油 50cc、ガムシロップ 60cc<フィリング> 里芋 300g、砂糖 75g、ミルク 60cc

【作り方】1. タルト台をつくる。小麦粉、ベーキングパウダー、

塩をボールに入れて油を回し入れ、手でさらさらにすり込み、ガムシロップでまとめる。

2. 1.を型に伸ばして、180℃のオーブンで20分焼く。3. フィリングをつくる。里芋を蒸してつぶし、砂糖

とミルクを加えてまぜる。好みで塩、しょうゆ、白味噌少々で味付けをする。

4. 3. をタルト台にしきつめ、上に好みのジャムを薄く伸ばす。

今月の木の花菜食レシピ

良くないときちんと伝えるようにし

てて、そうすると分かってもらえる

までに時間はかかっても、信頼され

る。それが、本当の意味で友だちを

大切にするってことだな、って。

 

美容師は最初は下積みで、給料も

安い。靖せ

いたろう

太郎兄ちゃん(玲衣花の実

兄で、美容師3年目)も、大変だっ

て。でも、厳しい経験を積んでいれば、

あとが楽。厳しい仕事のほうがやり

がいがあるし、達成感があるから好

きなんだ。

頼もしいね!先が楽しみです。

(インタビューと文/いさお)

玲衣花の旅立ち

 

この春、ファミリーの玲れ

か衣花が高

校を卒業、美容師を目指して大阪に

ある専門学校に進学します。初めて

ファミリーを離れ、都会で2年間の

寮生活を始める玲衣花に、今の気持

ちを聞いてみました。

厳しい学校なんだって?

卒業式の日の玲衣花(左)、まりちゃんと

調理:ゆみちゃん

どんな美容師を目指す?

 

でっかい夢なんだけど、地元に

戻ってきて、自分のお店を建てたい。

家族にも友だちにも自分の心が明か

せなくて、詰まってる人が世の中に

たくさんいる。髪を切りながら、私

が得意にしている相談に乗ってあげ

て、すごく穏やかな気持ちになれる

ところにしたいんだ。

相談美容室か。面白いね。

 

うん。いさどんが、お前ならカウ

ンセリングだけで食っていけるっ

て。俺が技を伝授して

やるって言ってた(笑)

ここで生まれ育って、

いよいよ巣立ちだね。

 

昔はここが嫌で、友

だちにも言えないと

きがあった。でも、今

はすごく恵まれた環境

だと思ってる。昔は大

人に何か言われると嫌

だったけど、今はすん

なり「そうだな」と思

えるし、そう思えると

すごく楽しい。友だち

にも、良くないことは

みんなの暮らし

 

うん。寮は休日も門限が7時で、

登下校はスーツ。髪は無断で切っちゃ

駄目だし、ピアスも禁止。でも、当

たり前に社会に行ったら、もっと厳

しいと思う。本気で夢を叶えるため

にはいいと思ってるし、ミーハー気

分では2年間がもったいないから。

いつから美容師になりたいって思っ

たの?

 

小学校4年から。テレビで「あぐり」

を見て、その直後に夢を聞かれて「美

容師」って答えて、それからずっと。

Page 3: 木の花ファミリー通信 Vol.67 - 2013年3月

木の花ファミリー通信 Vol.67 2013 年 3 月号[2]

養鶏とヤギ飼育を

段階的に廃止します

 「にわとり小学校」でおなじみの

ファミリーの養鶏、そしてヤギの飼

育は、ファミリー創設まもなくから

ずっと続いている営みです。

 

その営みを、段階的に廃止するこ

とになりました。現在飼育している

鶏やヤギの採卵・採乳期間が終わり

次第(約2年後)、飼育を中止します。

 

廃止の理由は、以下の通りです。

 

ファミリーの養鶏は、田畑で肥料

として鶏糞を利用するために始まっ

姿に、最終日の交流会のためにかけ

つけたやっしーが目頭をおさえる場

面もありました。

 

交流会には全国から10名の1期生

が参加しました。1年ぶりに再会す

るメンバーも多い中、なぜか「久し

ぶりという感じがしない」と口々に

語る1期生たち。「きっと、EDEが

終わってみんな各地でそれぞれに過

ごしていたけれど、心ではずっとつ

ながっていたんだね」とよんちゃん。

今年はさらに14名の新たなメンバー

が加わり、この輪がさらに広がって、

各地でどのような花を咲かせていく

ことになるのでしょうか。

 

EDEは、常に進化しています。

その進化の過程に参加し、その人自

身も進化しながら共に場を創り上

げていけるところが、このプログラ

ムの最大の醍醐味です。留学先のア

イルランドから大学を休学して参加

したゆうがちゃんはこう言いまし

た。「ここは世界で一番おもしろい場

所!」

 

EDEは来年も開催します。皆さ

ま、どうぞお楽しみに!(

文/ともこ)

た経緯があり、当初、卵はいわば副

産物でした。その後、餌を「木の花

菌」で発酵させるなどの工夫を重ね、

羽数も増やして卵を市販するまでに

なりました。

 

一方、この数年で大幅な進化を遂

げたファミリーの農法では、肥料を

ほとんど利用しない栽培を実現して

いるため、鶏糞の必要性が下がって

いました。また、ファミリーの養鶏

は一般のケージ飼いに比べて格段に

快適な環境を実現していましたが、

採卵期間を過ぎるとまとめて廃鶏(業

者に依頼して屠畜すること)にせざ

るを得ないのも事実でした。

 

ファミリーは創立当初から、肉や

魚は一切摂取せず、卵や乳製品は暮

らしの豊かさとしていただく菜食主

義を採用してきましたが、今後は、

段階的に動物性の食品を摂取しない

スタイルに近づくことになります。

 

なお、商品については、鶏卵の販

売は段階的に減らしていく予定です。

原料に鶏卵を含むクッキー等の菓子

類への対応については、現段階では

未定です。

(文/いさお)

なった純子ちゃんは「これまで一生

懸命頑張ってきたけれど、自分の本

当の姿を知って楽になった」と言い、

今後は看護師として外勤しながら

ファミリーに滞在し、心の学びを続

けることを選びました。

 

1期生のやっしー率いる「いちの

谷」から参加し、たくましく成長し

たおけちゃんとたけちゃんは、いち

の谷の「ニートシェアハウス」に入り、

昨年12月号でご紹介した「葛く

プロジェ

クト」に本格的に取り組んでいく予

定です。今後の取り組みについて生

き生きと語る2人の大きく変化した

2 期生との交流会に駆けつけてくれた 1 期生のみんなと

「にわとり小学校」の鶏さんたち

Page 4: 木の花ファミリー通信 Vol.67 - 2013年3月

エコビレッジ・デザイン・

エデュケーション(EDE)

が無事終了しました!

 

3月19日、1ヶ月間にわたり開催

されてきた第2回エコビレッジ・デ

ザイン・エデュケーション@木の花

ファミリーが幕を閉じました。

 

EDEは、実際のエコビレッジに

滞在しながら持続可能な暮らしを学

ぶ体験型プログラムです。今期は定

Vol.67

木の花ファミリー通信

トピックス

3 月 21 日に創立 20年目に入ったファミリーでは、EDE 受講生の皆さんと生活を共にする中で、心を深く振り返る機会をいただきました。映画「確固たる居場所」に表現された心を、ますます社会に広めていく。そんな決意を新たにしています。(ようこ)

2013 年 3 月号

[1]木の花ファミリー通信 Vol.67 2013 年 3 月号

木の花ファミリー/特定非営利活動法人ぐりーんぐらす  電話 : 0544(66)0250 FAX : 0544(66)0810

〒 419-0302 静岡県富士宮市猫沢 238-1 おひさまハウスひまわり

ホームページ : http://www.konohana-family.org メールアドレス : [email protected]

員に達した後も申し込みが相次ぎ、

最終的に14名の受講生がそろいまし

た。1ヶ月間寝食を共にし、距離が

近いからこそ見えてくる問題点を、

時にぶつかり合い、そして支え合い

ながら乗り越えていく中で、固い絆

で結ばれていった受講生たち。最終

日、「これまで過ごした中でもっとも

激動の1ヶ月間だった」と語る彼ら

の表情は、受講前よりも力強く、そ

してやわらかく変化していました。

 

震災被災地の網あ

じしま

地島より、多くの

人の寄付に支えられて受講を実現し

たリックは「食やエネルギーなどな

問題を全て自分で解決しなければな

らないと思っていたけれど、自分は

一人ではなく、互いに支え合うこと

で持続可能に生きられることを知っ

た」と言います。そして物質的なサ

ポート以上に精神的なつながりが大

切であることを確認し合いました。

 

大学で地球環境過程を専攻し、み

んなが幸せになりたいと思いながら

様々な問題が起こる社会に矛盾を感

じてきたちえちゃんは、自分自身が

持続可能な人間関係や思考を身に付

けることが持続可能な社会創りにつ

第 2 期 EDE 受講生の皆さん。チームワーク抜群!でした

ながることに気付いたと言います。

「これまで自分の価値観で物事を判断

していたけれど、それによって自分

自身が縛られていました」。

 「自分には何ができるのかを見つけ

たい」と参加したとおるくんは「僕

が調和への一歩を踏み出すことが世

界の調和への一歩になる」ことを学

び、農業を営んでいた長野の自宅を

整理してファミリーメンバーになる

ことを決意!

 

また、3歳の娘の吉よ

しか花

ちゃんを連

れて木の花EDE初の子連れ参加と