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細胞と多様性の 生物学. 第5回 タンパク質の多様な働き. 和田 勝. 東京医科歯科大学教養部. 酵素タンパク質. 前回は、酵素タンパク質として、リゾチームとセリンプロテアーゼを取り上げた。. 三次構造(立体構造)を取ることで、基質結合部位と活性部位が構成され、酵素としての働きが生まれることを学んだ。. 酵素タンパク質. したがって、立体構造の保持が妨げられると、酵素として機能できなくなる。. これが、酵素の活性に最適温度、最適p H が存在する理由である。. リゾチームとセリンプロテアーゼは、酵素が単独で働く例であるが、、. - PowerPoint PPT Presentation
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細胞と多様性の生物学
和田 勝
東京医科歯科大学教養部
第5回 タンパク質の多様な働き
酵素タンパク質前回は、酵素タンパク質として、リゾチームとセリンプロテアーゼを取り上げた。
三次構造(立体構造)を取ることで、基質結合部位と活性部位が構成され、酵素としての働きが生まれることを学んだ。
酵素タンパク質したがって、立体構造の保持が妨げられると、酵素として機能できなくなる。これが、酵素の活性に最適温度、最適p Hが存在する理由である。
リゾチームとセリンプロテアーゼは、酵素が単独で働く例であるが、、
解糖系の酵素
グルコース
グリセルアルデヒド 3-リン酸
ピルビン酸
HexokinasePhosphoglucoisomerasePhosphofructokinaseAldolaseTriose phosphate dehydrogenasePhosphoglycerokinasePhosphoglyceromutaseEnolasePyrvate kinase
TCA回路
クエン酸
イソクエン酸
αケトグルタル酸
スクシニル CoA
コハク酸
フマル酸
リンゴ酸
オキザル酢酸
ピルビン酸
丸をつけた過程も、脱水素酵素( dehydrogenase)が触媒する。
酵素と補酵素脱水素酵素では、 NADがプロトンの移動に重要な役割を果たす。脱水素酵素は、タンパク質部分と NADからなる、複合酵素である。
複合酵素=アポ酵素+補酵素
乳酸デヒドロゲナーゼ 1 11 21 31 41 1 ATLKDKLIGH LATSQEPRSY NKITVVGVGA VGMACAISIL MKDLADEVAL 50 51 VDVMEDKLKG EMMDLQHGSL FLHTAKIVSG KDYSVSAGSK LVVITAGARQ 100 101 QEGESRLNLV QRNVNIFKFI IPDIVKHSPD CIILVVSNPV DVLTYVAWKL 150 151 SGLPMHRIIG SGCNLDSARF RYLMGERLGV HSSSCHGWVI GEHGDSSVPV 200 201 WSGMNVAGVS LKELHPELGT DKDKENWKKL HKDVVDSAYE VIKLKGYTSW 250 251 AIGLSVADLA ETIMKNLCRV HPVSTMVKDF YGIKNDVFLS LPCVLDNHGI 300 301 SNIVKMKLKP DEEQQLQKSA TTLWDIQKDL KF
水色のアミノ酸で NADを保持し、193番目の Hisがプロトンアクセプターとして働く( from dogfish muscle)。
乳酸デヒドロゲナーゼ
乳酸デヒドロゲナーゼ
乳酸デヒドロゲナーゼ
モノマーが上下に組み合わさった二量体。実際は四量体で存在している。
タンパク質のはたらき種類種類 役割役割 例例
構造タンパク質構造タンパク質 支持支持 コラーゲンやエラスティンのよコラーゲンやエラスティンのように組織の形を保つ。ケラチンうに組織の形を保つ。ケラチンのように毛髪や爪をつくるのように毛髪や爪をつくる
貯蔵タンパク質貯蔵タンパク質 アミノ酸の貯蔵アミノ酸の貯蔵 卵白のオボアルブミンやミルク卵白のオボアルブミンやミルクタンパク質のカゼインタンパク質のカゼイン
運搬タンパク質運搬タンパク質 物質の運搬物質の運搬 ヘモグロビンは酸素を運搬ヘモグロビンは酸素を運搬
ホルモンタンパク質ホルモンタンパク質 ホルモンとして生体の調ホルモンとして生体の調節節
インシュリンのようにホルモンインシュリンのようにホルモンとしてはたらくとしてはたらく
受容体タンパク質受容体タンパク質 信号分子を受取る信号分子を受取る ホルモンなどの信号分子と結合ホルモンなどの信号分子と結合して信号を細胞に伝えるして信号を細胞に伝える
収縮タンパク質収縮タンパク質 細胞運動細胞運動 アクチンとミオシンは筋収縮をアクチンとミオシンは筋収縮を担うタンパク質担うタンパク質
防御タンパク質防御タンパク質 病気から生体を防御病気から生体を防御 抗体は細菌やウイルスに対抗す抗体は細菌やウイルスに対抗するる
酵素タンパク質酵素タンパク質 化学反応を選択的に促進化学反応を選択的に促進 消化酵素は食物を分解。細胞内消化酵素は食物を分解。細胞内のあらゆる化学反応を触媒するのあらゆる化学反応を触媒する
酵素タンパク質細胞内のあらゆる代謝反応を触媒する。すなわち、細胞内で作られるあらゆる物質は酵素の働きでつくられる。たとえば、ステロイドホルモンのひとつであるテストステロン(男性ホルモン)は、コレステロールからつくられる。
ステロイドホルモン生合成
17βの位置に水素を導入、すなわち還元
17β-hydroxysteroid dehydrogenase
1 11 21 31 41 1 MKFLLDILLL LPLLIVCSLE SFVKLFIPKR RKSVTGEIVL ITGAGHGIGR 50 51 LTAYEFAKLK SKLVLWDINK HGLEETAAKC KGLGAKVHTF VVDCSNREDI 100 101 YSSAKKVKAE IGDVSILVNN AGVVYTSDLF ATQDPQIEKT FEVNVLAHFW 150 151 TTKAFLPAMT KNNHGHIVTV ASAAGHVSVP FLLAYCSSKF AAVGFHKTLT 200 201 DELAALQITG VKTTCLCPNF VNTGFIKNPS TSLGPTLEPE EVVNRLMHGI 250 251 LTEQKMIFIP SSIAFLTTLE RILPERFLAV LKRKISVKFD AVIGYKMKAQ 300
黄色いアミノ酸はシグナル、水色のアミノ酸で NADを保持し、 185番目の Tyrがプロトンアクセプターとして働く(ヒト)。
17β-steroid dehydrogenase
タンパク質のはたらき種類種類 役割役割 例例
構造タンパク質構造タンパク質 支持支持 コラーゲンやエラスティンのよコラーゲンやエラスティンのように組織の形を保つ。ケラチンうに組織の形を保つ。ケラチンのように毛髪や爪をつくるのように毛髪や爪をつくる
貯蔵タンパク質貯蔵タンパク質 アミノ酸の貯蔵アミノ酸の貯蔵 卵白のオボアルブミンやミルク卵白のオボアルブミンやミルクタンパク質のカゼインタンパク質のカゼイン
運搬タンパク質運搬タンパク質 物質の運搬物質の運搬 ヘモグロビンは酸素を運搬ヘモグロビンは酸素を運搬
ホルモンタンパク質ホルモンタンパク質 ホルモンとして生体の調ホルモンとして生体の調節節
インシュリンのようにホルモンインシュリンのようにホルモンとしてはたらくとしてはたらく
受容体タンパク質受容体タンパク質 信号分子を受取る信号分子を受取る ホルモンなどの信号分子と結合ホルモンなどの信号分子と結合して信号を細胞に伝えるして信号を細胞に伝える
収縮タンパク質収縮タンパク質 細胞運動細胞運動 アクチンとミオシンは筋収縮をアクチンとミオシンは筋収縮を担うタンパク質担うタンパク質
防御タンパク質防御タンパク質 病気から生体を防御病気から生体を防御 抗体は細菌やウイルスに対抗す抗体は細菌やウイルスに対抗するる
酵素タンパク質酵素タンパク質 化学反応を選択的に促進化学反応を選択的に促進 消化酵素は食物を分解。細胞内消化酵素は食物を分解。細胞内のあらゆる化学反応を触媒するのあらゆる化学反応を触媒する
運搬タンパク質酸素を運搬するヘモグロビンは、良く研究されている。
ヘモグロビンは、 αグロビンと βグロビンそれぞれ 2本ずつからなる四量体で、 αβグロビンはヘムを含む。ヘムは、向かい合う Hisで支えられている。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 1 Val Leu Ser Pro Ala Asp Lys Thr Asn Val Lys Ala Ala Trp Gly 15 16 Lys Val Gly Ala His Ala Gly Glu Tyr Gly Ala Glu Ala Leu Glu 30 31 Arg Met Phe Leu Ser Phe Pro Thr Thr Lys Thr Tyr Phe Pro His 45 46 Phe Asp Leu Ser His Gly Ser Ala Gln Val Lys Gly His Gly Lys 60 61 Lys Val Ala Asp Ala Leu Thr Asn Ala Val Ala His Val Asp Asp 75 76 Met Pro Asn Ala Leu Ser Ala Leu Ser Asp Leu His Ala His Lys 90 91 Leu Arg Val Asp Pro Val Asn Phe Lys Leu Leu Ser His Cys Leu 105106 Leu Val Thr Leu Ala Ala His Leu Pro Ala Glu Phe Thr Pro Ala 120121 Val His Ala Ser Leu Asp Lys Phe Leu Ala Ser Val Ser Thr Val 135136 Leu Thr Ser Lys Tyr Arg
αグロビンの構造
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 1 Val His Leu Thr Pro Glu Glu Lys Ser Ala Val Thr Ala Leu Trp 15 16 Gly Lys Val Asn Val Asp Glu Val Gly Gly Glu Ala Leu Gly Arg 30 31 Leu Leu Val Val Tyr Pro Trp Thr Gln Arg Phe Phe Glu Ser Phe 45 46 Gly Asp Leu Ser Thr Pro Asp Ala Val Met Gly Asn Pro Lys Val 60 61 Lys Ala His Gly Lys Lys Val Leu Gly Ala Phe Ser Asp Gly Leu 75 76 Ala His Leu Asp Asn Leu Lys Gly Thr Phe Ala Thr Leu Ser Glu 90 91 Leu His Cys Asp Lys Leu His Val Asp Pro Glu Asn Phe Arg Leu 105106 Leu Gly Asn Val Leu Val Cys Val Leu Ala His His Phe Gly Lys 120121 Glu Phe Thr Pro Pro Val Gln Ala Ala Tyr Gln Lys Val Val Ala 135136 Gly Val Ala Asn Ala Leu Ala His Lys Tyr His
βグロビンの構造
βグロビンの二次構造
Pro Lys Val Lys Ala His Gly Lys Lys Val Leu Gly Ala Phe Ser Asp Gly
β グロビンの58から 74番目のアミノ酸は αヘリックスを形成
βグロビンの三次構造
βグロビンの三次構造
ヘモグロビンヘモグロビンはαグロビン2個とβグロビン2個のテトラマー(α2β2)
タンパク質のはたらき種類種類 役割役割 例例
構造タンパク質構造タンパク質 支持支持 コラーゲンやエラスティンのよコラーゲンやエラスティンのように組織の形を保つ。ケラチンうに組織の形を保つ。ケラチンのように毛髪や爪をつくるのように毛髪や爪をつくる
貯蔵タンパク質貯蔵タンパク質 アミノ酸の貯蔵アミノ酸の貯蔵 卵白のオボアルブミンやミルク卵白のオボアルブミンやミルクタンパク質のカゼインタンパク質のカゼイン
運搬タンパク質運搬タンパク質 物質の運搬物質の運搬 ヘモグロビンは酸素を運搬ヘモグロビンは酸素を運搬
ホルモンタンパク質ホルモンタンパク質 ホルモンとして生体の調ホルモンとして生体の調節節
インシュリンのようにホルモンインシュリンのようにホルモンとしてはたらくとしてはたらく
受容体タンパク質受容体タンパク質 信号分子を受取る信号分子を受取る ホルモンなどの信号分子と結合ホルモンなどの信号分子と結合して信号を細胞に伝えるして信号を細胞に伝える
収縮タンパク質収縮タンパク質 細胞運動細胞運動 アクチンとミオシンは筋収縮をアクチンとミオシンは筋収縮を担うタンパク質担うタンパク質
防御タンパク質防御タンパク質 病気から生体を防御病気から生体を防御 抗体は細菌やウイルスに対抗す抗体は細菌やウイルスに対抗するる
酵素タンパク質酵素タンパク質 化学反応を選択的に促進化学反応を選択的に促進 消化酵素は食物を分解。細胞内消化酵素は食物を分解。細胞内のあらゆる化学反応を触媒するのあらゆる化学反応を触媒する
ホルモン・インシュリン膵臓に存在するランゲルハンス島 (膵島 )の β細胞から分泌されるペプチドホルモン(ヒト)。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 1 Met Ala Leu Trp Met Arg Leu Leu Pro Leu Leu Ala Leu Leu Ala 15 16 Leu Trp Gly Pro Asp Pro Ala Ala Ala Phe Val Asn Gln His Leu 30 31 Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly Glu 45 46 Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Lys Thr Arg Arg Glu Ala Glu Asp 60 61 Leu Gln Val Gly Gln Val Glu Leu Gly Gly Gly Pro Gly Ala Gly 75 76 Ser Leu Gln Pro Leu Ala Leu Glu Gly Ser Leu Gln Lys Arg Gly 90 91 Ile Val Glu Gln Cys Cys Thr Ser Ile Cys Ser Leu Tyr Gln Leu 105 106 Glu Asn Tyr Cys Asn
ホルモン・インシュリンシグナルペプチドを含めてアミノ酸 200のペプチドとして合成され、シグナルペプチドが切り離され、 b鎖、cペプチド、 a鎖からなる前駆体となる。前駆体(プロホルモン)から cペプチドが切り離され、 a鎖と b鎖からなるインシュリンとなる。
ホルモン・インシュリン
b鎖a鎖
cペプチド
SS結合
ホルモン・インシュリン
タンパク質のはたらき種類種類 役割役割 例例
構造タンパク質構造タンパク質 支持支持 コラーゲンやエラスティンのよコラーゲンやエラスティンのように組織の形を保つ。ケラチンうに組織の形を保つ。ケラチンのように毛髪や爪をつくるのように毛髪や爪をつくる
貯蔵タンパク質貯蔵タンパク質 アミノ酸の貯蔵アミノ酸の貯蔵 卵白のオボアルブミンやミルク卵白のオボアルブミンやミルクタンパク質のカゼインタンパク質のカゼイン
運搬タンパク質運搬タンパク質 物質の運搬物質の運搬 ヘモグロビンは酸素を運搬ヘモグロビンは酸素を運搬
ホルモンタンパク質ホルモンタンパク質 ホルモンとして生体の調ホルモンとして生体の調節節
インシュリンのようにホルモンインシュリンのようにホルモンとしてはたらくとしてはたらく
受容体タンパク質受容体タンパク質 信号分子を受取る信号分子を受取る ホルモンなどの信号分子と結合ホルモンなどの信号分子と結合して信号を細胞に伝えるして信号を細胞に伝える
収縮タンパク質収縮タンパク質 細胞運動細胞運動 アクチンとミオシンは筋収縮をアクチンとミオシンは筋収縮を担うタンパク質担うタンパク質
防御タンパク質防御タンパク質 病気から生体を防御病気から生体を防御 抗体は細菌やウイルスに対抗す抗体は細菌やウイルスに対抗するる
酵素タンパク質酵素タンパク質 化学反応を選択的に促進化学反応を選択的に促進 消化酵素は食物を分解。細胞内消化酵素は食物を分解。細胞内のあらゆる化学反応を触媒するのあらゆる化学反応を触媒する
インシュリン受容体 1 11 21 31 41 51 1 MGTGGRRGAA AAPLLVAVAA LLLGAAGHLY PGEVCPGMDI RNNLTRLHEL ENCSVIEGHL 60 61 QILLMFKTRP EDFRDLSFPK LIMITDYLLL FRVYGLESLK DLFPNLTVIR GSRLFFNYAL 120 121 VIFEMVHLKE LGLYNLMNIT RGSVRIEKNN ELCYLATIDW SRILDSVEDN YIVLNKDDNE 180 181 ECGDICPGTA KGKTNCPATV INGQFVERCW THSHCQKVCP TICKSHGCTA EGLCCHSECL 240 241 GNCSQPDDPT KCVACRNFYL DGRCVETCPP PYYHFQDWRC VNFSFCQDLH HKCKNSRRQG 300 301 CHQYVIHNNK CIPECPSGYT MNSSNLLCTP CLGPCPKVCH LLEGEKTIDS VTSAQELRGC 360 361 TVINGSLIIN IRGGNNLAAE LEANLGLIEE ISGYLKIRRS YALVSLSFFR KLRLIRGETL 420 421 EIGNYSFYAL DNQNLRQLWD WSKHNLTTTQ GKLFFHYNPK LCLSEIHKME EVSGTKGRQE 480 481 RNDIALKTNG DKASCENELL KFSYIRTSFD KILLRWEPYW PPDFRDLLGF MLFYKEAPYQ 540 541 NVTEFDGQDA CGSNSWTVVD IDPPLRSNDP KSQNHPGWLM RGLKPWTQYA IFVKTLVTFS 600 601 DERRTYGAKS DIIYVQTDAT NPSVPLDPIS VSNSSSQIIL KWKPPSDPNG NITHYLVFWE 660 661 RQAEDSELFE LDYCLKGLKL PSRTWSPPFE SEDSQKHNQS EYEDSAGECC SCPKTDSQIL 720 721 KELEESSFRK TFEDYLHNVV FVPRKTSSGT GAEDPRPSRK RRSLGDVGNV TVAVPTVAAF 780 781 PNTSSTSVPT SPEEHRPFEK VVNKESLVIS GLRHFTGYRI ELQACNQDTP EERCSVAAYV 840 841 SARTMPEAKA DDIVGPVTHE IFENNVVHLM WQEPKEPNGL IVLYEVSYRR YGDEELHLCV 900 901 SRKHFALERG CRLRGLSPGN YSVRIRATSL AGNGSWTEPT YFYVTDYLDV PSNIAKIIIG 960 961 PLIFVFLFSV VIGSIYLFLR KRQPDGPLGP LYASSNPEYL SASDVFPCSV YVPDEWEVSR 10201021 EKITLLRELG QGSFGMVYEG NARDIIKGEA ETRVAVKTVN ESASLRERIE FLNEASVMKG 10801081 FTCHHVVRLL GVVSKGQPTL VVMELMAHGD LKSYLRSLRP EAENNPGRPP PTLQEMIQMA 11401141 AEIADGMAYL NAKKFVHRDL AARNCMVAHD FTVKIGDFGM TRDIYETDYY RKGGKGLLPV 12001201 RWMAPESLKD GVFTTSSDMW SFGVVLWEIT SLAEQPYQGL SNEQVLKFVM DGGYLDQPDN 12601261 CPERVTDLMR MCWQFNPKMR PTFLEIVNLL KDDLHPSFPE VSFFHSEENK APESEELEME 13201321 FEDMENVPLD RSSHCQREEA GGRDGGSSLG FKRSYEEHIP YTHMNGGKKN GRILTLPRSN 13801381 PS
インシュリン受容体インシュリンが結合
細胞内へ情報が伝わる
タンパク質のはたらき種類種類 役割役割 例例
構造タンパク質構造タンパク質 支持支持 コラーゲンやエラスティンのよコラーゲンやエラスティンのように組織の形を保つ。ケラチンうに組織の形を保つ。ケラチンのように毛髪や爪をつくるのように毛髪や爪をつくる
貯蔵タンパク質貯蔵タンパク質 アミノ酸の貯蔵アミノ酸の貯蔵 卵白のオボアルブミンやミルク卵白のオボアルブミンやミルクタンパク質のカゼインタンパク質のカゼイン
運搬タンパク質運搬タンパク質 物質の運搬物質の運搬 ヘモグロビンは酸素を運搬ヘモグロビンは酸素を運搬
ホルモンタンパク質ホルモンタンパク質 ホルモンとして生体の調ホルモンとして生体の調節節
インシュリンのようにホルモンインシュリンのようにホルモンとしてはたらくとしてはたらく
受容体タンパク質受容体タンパク質 信号分子を受取る信号分子を受取る ホルモンなどの信号分子と結合ホルモンなどの信号分子と結合して信号を細胞に伝えるして信号を細胞に伝える
収縮タンパク質収縮タンパク質 細胞運動細胞運動 アクチンとミオシンは筋収縮をアクチンとミオシンは筋収縮を担うタンパク質担うタンパク質
防御タンパク質防御タンパク質 病気から生体を防御病気から生体を防御 抗体は細菌やウイルスに対抗す抗体は細菌やウイルスに対抗するる
酵素タンパク質酵素タンパク質 化学反応を選択的に促進化学反応を選択的に促進 消化酵素は食物を分解。細胞内消化酵素は食物を分解。細胞内のあらゆる化学反応を触媒するのあらゆる化学反応を触媒する
細胞骨格細胞が形を保っていられるのは、細胞骨格( cytoskelton)のおかげである。また、細胞内部での動きや、細胞の運動も細胞骨格によっておこる。細胞骨格と言っても、硬い構造ではなく、タンパク質のモノマーの重合体である。
細胞骨格細胞骨格には、 3種類ある。
1.微小繊維(アクチンフィラメント) microfilament, actin filament2.微小管 microtubule3.中間径フィラメント intermediate filament
微小繊維 微小管 中間径繊維
アクチンフィラメント
微絨毛microvilli
収縮束contractile bundle
指状仮足filopodia
収縮環contractile ring
細胞に見られるアクチンフィラメントの束
好中球(白血球の 1種)が、黄色ブドウ球菌を追いかけているところ
移動する細胞
先端に細胞小器官の顆粒の無い部分が見えるこの部分に、葉状仮足、指状仮足
G-actin PDB 2BTF
ATP
G-actin PDB 2BTF
ATP
Actin monomer with bound ATP
G-アクチン
F-アクチン
G-アクチン( 42kDa)
F-アクチン重合
アクチンフィラメント
F-アクチンが 2本撚り合わさった形
各モノマーは周囲の 4つとしっかり結合している
モノマーの重合と解離しかし重合と解離もおこる。 ATPと結合したアクチンモノマーは重合(+端) 。
ATP→ADP+ Piがおこり、端に来ると解離(ー端)。
アクチン結合タンパク質アクチンと結合するタンパク質が多数あり、アクチンの性質を規定する。
●単量体の重合を防ぐタンパク質●重合核形成タンパク質
●フィラメント間に架橋するタンパク質●フィラメントを切断するタンパク質●モータータンパク質
アクチン結合タンパク質
架橋と切断
重合核形成とモータータンパク質
移動する細胞アクチンとアクチン結合タンパク質の相互作用によって、細胞が移動できる。
1)先端から突起(糸状仮足、葉状 仮足)を出す2)突起が接着3)接着点を足掛かりにして、本体を 引っ張る
移動する細胞
卵割における収縮環
くびれの赤い部分がアクチンフィラメント束
サイトカラシンは、 F-アクチンの+端に結合し、重合を阻害。
そのため、ー端での解離が進み、アクチンフィラメントが消失し、アクチンによる細胞運動が阻害される。食細胞運動の停止、細胞分裂の停止など。
重合の人為的阻害
微小管細胞に見られる微小管
微小管は中空の管
単位は αと βチューブリンのヘテロダイマー
GTPを結合したヘテロダイマーは重合、GDPでは解離+端とー端ができる
微小管
微小管の重合と解離
コルヒチンは、チューブリンと結合して、重合を阻害。
微小管とモータータンパク質
微小管と関係するモータータンパク質には、+端に向かうキネシンと、-端に向かうダイニンがある。
細胞小器官の動き
神経軸索内での動き
軸索には微小管のレールがあり、物質が両方向に運ばれる。
それぞれの組織に特有な中間径繊維がある。
中間径フィラメント
上皮細胞 :ケラチンフィラメント神経細胞 :ニューロフィラメントグリア細胞:グリアフィラメント筋 肉:デスミンフィラメント繊維芽細胞:ビメンチンフィラメント核の最内層:核ラミンフィラメント
中間径フィラメント単位となる繊維タンパク質が撚り合わさったロープのような構造
中間径フィラメント上皮細胞のケラチンフィラメント
細胞に「張り」を与えている
核ラミンフィラメントは、核膜のすぐ内側にあって格子構造をかたちづくり、核の形を保っている。
中間径フィラメント
核膜は細胞分裂のときは消失するので、この中間径繊維も核分裂のときは解離する。
細胞の運動細胞の運動は、細胞骨格分子であるアクチンやチューブリンが組織化され、重合や解離がおこらないようになった構造によっておこる。繊毛( cilia)、鞭毛( flagella)による運動筋収縮( muscle contraction)
繊毛による運動
繊毛の構造
9+2構造
ダブレットが9本、シングレットが2本
ダイニンアーム
繊毛屈曲のメカニズムダイニンアームがダブレット上をー端に向かって移動することで、滑り込みがおこる
鞭毛による精子の運動
標識した2点間の距離が変化する滑り込みがおこっている証拠
細菌の鞭毛運動
細菌の鞭毛はらせん状のタンパクの棒
筋肉による運動
横紋筋の HE 染色像
A :暗帯B :明帯Z : Z板
横紋筋の構造
1 :筋原繊維2 :筋小胞体4 : T 管5 :筋繊維鞘
筋肉の電子顕微鏡写真
Sa :筋節SR :筋小胞体
収縮のようす
太い繊維(ミオシンフィラメント )が細い繊維(アクチンフィラメント)の間に滑り込み、筋節が短縮する。
太いフィラメント
細いフィラメント
細いフィラメントは、アクチンフィラメントにトロポミオシンが巻きつき、一定間隔でトロポニンが付着。カルシウムイオンはトロポニンと結合し、トロポミオシンを動かしてアクチンのミオシン結合部位を露出する。
ミオシン頭部による滑り込み
ATPはミオシン頭部に結合し、露出したアクチンと結合できるようにする。 ATPのエネルギーを使い手繰る。
まとめと次回 今回は、タンパク質のさまざまな機能を学んだ。タンパク質にはこの他にも、転写を調節して遺伝子発現のオンオフを制御するタンパク質、特殊なものとして発光タンパク質などもある。 次回は、細胞の間の情報交換について、いろいろな方向から見ていこう。